JP3934925B2 - ケーブル式ステアリング装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ステアリングハンドルとステアリングギヤボックスとをボーデンケーブル等のケーブルで接続したケーブル式ステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の車両用ステアリング装置は、上端にステアリングハンドルを有するステアリングシャフトの下端をステアリングギヤボックスに接続し、ステアリングハンドルに入力される操舵トルクをステアリングシャフトを介してステアリングギヤボックス内に設けたラックアンドピニオン機構に伝達するようになっていた。
【0003】
しかしながら、ステアリングシャフトを用いてステアリングハンドルとステアリングギヤボックスとを接続すると、ステアリングギヤボックスの位置に対するステアリングハンドルの相対位置を自由に選択することが難しいため、設計自由度が大幅に制限されるばかりか、右ハンドル車と左ハンドル車とでステアリングギヤボックスを共用できないという問題がある。しかも、路面からタイヤに入力される振動やエンジンの振動がステアリングシャフトを介してステアリングハンドルに入力されるため、その振動によって車室内の静粛性や乗り心地が阻害されるという問題がある。
【0004】
そこで、従来のステアリングシャフトに代えて、ボーデンケーブル等のフレキシブルな伝達手段を採用したケーブル式ステアリング装置が提案されている(特開平8−2431号公報参照)。かかるケーブル式ステアリング装置を採用すれば、ステアリングギヤボックスの位置に対するステアリングハンドルの相対位置を自由に選択することが可能になり、しかもステアリングギヤボックスの振動ががステアリングハンドルに伝達され難くなるため、上述した各問題を解消することができる。
【0005】
またドライバーによりステアリングハンドルに入力される操舵トルクを検出し、この操舵トルクに基づいてアシストモータを駆動することでドライバーのステアリング操作をアシストする電動パワーステアリング装置も公知である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、かかるケーブル式ステアリング装置は、操舵トルクの伝達時にケーブルが伸び縮みするため、ステアリングシャフトでステアリングハンドルとステアリングギヤボックスとを接続したシャフト式ステアリング装置に比べて操舵トルクの伝達剛性が低くなることが避けられない。そのために、ステアリングハンドルを操作してから操舵輪が転舵されるまでに時間遅れが発生し、操舵応答性が低下してドライバーが違和感を感じる可能性がある。
【0007】
この問題を解決するために、パワーステアリング装置による操舵のアシスト力を通常よりも大きくすれば、ドライバーがステアリングハンドルに入力する操舵トルクが小さくて済むため、ボーデンケーブルの伸び縮みを少なくして操舵の時間遅れを減少させることができる。しかしながら、この手法を採用すると、ドライバーに要求される操舵トルクが小さくなり過ぎるため、操舵フィーリングが低下する問題がある。
【0008】
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、アシスト手段を備えたケーブル式ステアリング装置において、操舵応答性を高めながら操舵フィーリングの低下を防止することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、ステアリングハンドルに連結された駆動プーリからステアリングギヤボックスに連結された従動プーリに操舵トルクを伝達する2本のケーブルと、操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、ケーブルおよび車輪間に配置されてドライバーによるステアリング操作をアシストするアシスト手段と、操舵トルクに基づいてアシスト手段の作動を制御する第1の制御手段とを備えたケーブル式ステアリング装置において、ステアリングハンドルおよびケーブル間に配置されて該ステアリングハンドルに操舵反力トルクを付加する操舵反力付加手段と、この操舵反力付加手段の作動を制御する第2の制御手段とを備えたことを特徴とするケーブル式ステアリング装置が提案される。
【0010】
上記構成によれば、操舵トルク検出手段で検出した操舵トルクに基づいて第1の制御手段がケーブルおよび車輪間に配置したアシスト手段の作動を制御し、第2の制御手段がステアリングハンドルに操舵反力トルクを付加する操舵反力付加手段の作動を制御するので、アシスト手段にアシストトルクを発生させて操舵トルクを変化させることで、ステアリングハンドルに連結された駆動プーリからステアリングギヤボックスに連結された従動プーリに操舵トルクを伝達する2本のケーブルの伸び縮みによる操舵応答性の変化を調整しながら、操舵反力付加手段に操舵反力トルクを発生させて操舵トルクの変化分を補うことで操舵フィーリングの低下を防止することができる。
【0011】
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、車両が停止状態にあるとき、操舵反力付加手段はアシスト手段と協働してドライバーのステアリング操作をアシストすることを特徴とするケーブル式ステアリング装置が提案される。
【0012】
上記構成によれば、ステアリングハンドルを据え切りするときに、操舵反力付加手段がアシスト手段と協働してドライバーのステアリング操作をアシストするので、ステアリングハンドルを軽くしてドライバーの負担を軽減することができる。
【0013】
尚、実施例のボーデンケーブル5,6は本発明のケーブルに対応し、実施例の操舵反力付加用モータ17は本発明の操舵反力付加手段に対応し、実施例のパワーステアリング用モータ24は本発明のアシスト手段に対応する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。 図1〜図6は本発明の第1実施例を示すもので、図1はケーブル式ステアリング装置の全体斜視図、図2は図1の2−2線拡大断面図、図3は図2の3−3線拡大断面図、図4は図2の4−4線断面図、図5は図1の5−5線拡大断面図、図6は車速に応じたパワーステアリング用モータおよび操舵反力付加用モータの制御を説明するグラフである。
【0015】
図1に示すように、自動車のステアリングハンドル1の前方に設けた駆動プーリハウジング2と、ステアリングギヤボックス3の上方に設けた従動プーリハウジング4とが、2本のボーデンケーブル5,6によって接続される。ステアリングギヤボックス3の両端部から車体左右方向に延びるタイロッド7L,7Rが、左右の車輪WL,WRを支持するナックル(図示せず)に接続される。
【0016】
図2〜図4に示すように、ステアリングハンドル1のボス部8にナット9で固定された回転軸10drが駆動プーリハウジング2に回転自在に支持されており、この回転軸10drに駆動プーリ11drが固定される。2本のボーデンケーブル5,6はアウターチューブ5o,6oと、その内部に摺動自在に収納されるインナーケーブル5i,6iとから構成される。駆動プーリ11drの外周面には1本のプーリ溝11aが螺旋状に形成され、また両端面にはプーリ溝11aの両端に連なる渦巻き状のケーブル案内溝11b,11bと、このケーブル案内溝11b,11bに連なるピン孔11c,11cとが形成される。
【0017】
各ボーデンケーブル5,6のインナーケーブル5i,6iは、それらの一端に固定したピン12,12を駆動プーリ11drのピン孔11c,11cに圧入した後に、ケーブル案内溝11b,11bからプーリ溝11aに巻き付けられて駆動プーリ11drの直径方向両端部から略同方向に引き出される。
【0018】
駆動プーリ11drの回転軸10drにウオームホイール13が固定されており、駆動プーリハウジング2に一対のボールベアリング14,14で支持した駆動軸15に一体に形成したウオーム16がウオームホイール13に噛合する。駆動プーリハウジング2に設けたモータ支持部2aに操舵反力付加用モータ17がボルト18…で固定されており、操舵反力付加用モータ17用の出力軸19と駆動軸15とがトルクリミッタ20を介して結合される。ステアリングハンドル1とウオームホイール13とに挟まれた位置において、回転軸10drの外周に操舵トルク検出手段Saが設けられる。
【0019】
図1および図5に示すように、従動プーリハウジング4に回転自在に支持された回転軸10dnに従動プーリ11dnが固定される。従動プーリ11dnに対する両インナーケーブル5i,6iの巻き付き構造および固定構造は、図2および図3で説明した駆動プーリ11drのそれと同一であり、両インナーケーブル5i,6iの他端に固定したピン12,12は従動プーリ11dnのピン孔11c,11cに圧入され、そのピン12,12に連なるインナーケーブル5i,6iは従動プーリ11dnの端面に形成した渦巻き状のケーブル案内溝11b,11bと、従動プーリ11dnの外周面に形成した螺旋状のプーリ溝11aとに巻き付けられる。
【0020】
従動プーリハウジング4からステアリングギヤボックス3の内部に突出する回転軸10dnの先端にピニオン21が設けられており、このピニオン21がステアリングギヤボックス3の内部に左右摺動自在に支持されたステアリングロッド22に形成したラック23に噛み合っている。従動プーリハウジング4にパワーステアリング用モータ24が支持されており、従動プーリハウジング4の内部で出力軸25に設けたウオーム26が回転軸10dnに設けたウオームホイール27に噛み合っている。従って、パワーステアリング用モータ24のトルクはウオーム26およびウオームホイール27を介して回転軸10dnに伝達される。
【0021】
図1に戻り、電子制御ユニットUは第1の制御手段Uaと第2の制御手段Ubとを備える。電子制御ユニットUには操舵トルクセンサSaで検出した操舵トルクThと車速センサSbで検出した車速Vとが入力され、第1の制御手段Uaはパワーステアリング用モータ24の作動を制御し、第2の制御手段Ubは操舵反力付加用モータ17の作動を制御する。
【0022】
次に、前述の構成を備えた本発明の実施例の作用について説明する。
【0023】
車両を旋回させるべくステアリングハンドル1を操作し、例えば回転軸10drを図3のA方向に回転させると、駆動プーリ11drに巻き付けられたボーデンケーブル5,6の一方のインナーケーブル6iが引かれ、他方のインナーケーブル5iが弛められることにより、駆動プーリ11drの回転が従動プーリ11dnに伝達される。その結果、図5に示す従動プーリ11dnの回転軸10dnが回転し、ステアリングギヤボックス3内のピニオン21、ラック23およびスアリングロッド22を介して車輪WL,WRに操舵トルクが伝達される。
【0024】
このとき、パワーステアリング用モータ24にトルクを発生させてドライバーのステアリング操作をアシストするとともに、操舵トルク付加用モータ17を作動させてステアリングハンドル1に操舵反力を付加するようになっている。
【0025】
次に、操舵反力付加用モータ17およびパワーステアリング用モータ24の全体的な制御について説明する。ここで、ドライバーがステアリングハンドル1に入力する操舵トルクをThとし、パワーステアリング用モータ24が発生するアシストトルクをTaとし、操舵反力付加用モータ17が発生する操舵反力トルクをTrとする。
【0026】
ドライバーがステアリングハンドル1を操作して車輪WL,WRを転舵すると、これを戻す方向の路面反力トルクTwがステアリングギヤボックス3のピニオン21に加わる。この路面反力トルクTwに対抗して車輪WL,WRを転舵するために、
Tw=Th+Ta−Tr …(1)
となるように各トルクが発生する。(1)式において、ThおよびTaの符号は転舵方向を正とし、Trの符号は反転舵方向を正とする。
【0027】
先ず、アシストトルクTa=0かつ操舵反力トルクTr=0のマニュアルステアリングの場合には、Tw=Thとなるため、ボーデンケーブル5,6の捩じり剛性(厳密には、ボーデンケーブル5,6の延び剛性によるステアリングハンドル1の捩じり剛性)をKsとすると、ボーデンケーブル5,6の捩じれ角θ(厳密には、ボーデンケーブル5,6の延びによるステアリングハンドル1の捩じれ角)は、θ=Tw/Ksとなる。
【0028】
次に、操舵反力付加用モータ17による操舵反力トルクTr=0に保持したまま、パワーステアリング用モータ24によるアシストトルクTaが加わると、Tw=Th+Taとなる。このとき、例えばアシストトルクTaをマニュアルステアリング時の操舵トルクTh(=Tw)の2分の1になるように設定すると、つまりTa=Th/2=Tw/2に設定すると、操舵トルクThは、Th=Tw−Ta=Tw−Tw/2=Tw/2となり、マニュアルステアリング時の2分の1に抑えられる。これにより、ボーデンケーブル5,6の捩じれ角θも、θ=(Tw/2)/Ksとなり、マニュアルステアリング時の2分の1に抑えられる。
【0029】
このように、アシストトルクTaを増加させると、それに伴って操舵トルクThが減少するため、ボーデンケーブル5,6の捩じれ角θを減少させて操舵応答性を高めることができる。従って、ボーデンケーブル5,6の捩じれ角θを更に減少させるべく、アシストトルクTaを更に増加させてTa=(3/4)Th=(3/4)Twに設定すると、操舵トルクThは、Th=Tw−Ta=Tw−(3/4)Tw=Tw/4となり、マニュアルステアリング時の4分の1に抑えられる。これにより、ボーデンケーブル5,6の捩じれ角θも、θ=(Tw/4)/Ksとなり、マニュアルステアリング時の4分の1に抑えられる。
【0030】
しかしながら、アシストトルクTaを増加させて操舵トルクThを減少させると、ステアリングハンドル1が軽くなり過ぎて操舵反力が不足し、操舵フィーリングが低下する問題がある。前述した例では、ボーデンケーブル5,6の捩じれ角θをマニュアルステアリング時の捩じれ角θの2分の1にすると操舵トルクThは2分の1になり、4分の1にすると操舵トルクThは4分の1になってしまう。そこで、操舵反力付加用モータ17に操舵反力トルクTrを発生させてステアリングハンドル1を重くし、操舵フィーリングの低下を解消する。
【0031】
ボーデンケーブル5,6の捩じれ角θが充分に小さく、かつステアリングハンドル1の重さが適切な状態として、ボーデンケーブル5,6の捩じれ角θがマニュアルステアリング時の捩じれ角θの4分の1であり、操舵トルクThがマニュアルステアリング時の操舵トルクThの2分の1である状態を考える。この状態を実現するために、アシストトルクTaを(3/4)Twに設定すると、ボーデンケーブル5,6の捩じれ角θは目標どおり4分1になるが、操舵トルクThも4分1になってしまい、目標の2分の1よりも軽くなってしまう。そこでTw/2とTw/4との差分であるTw/4を操舵反力付加用モータ17によってステアリングハンドル1に付加することにより、操舵トルクThをTw/4+Tw/4=Tw/2にし、ステアリングハンドル1の重さを適切な状態に調整することができる。
【0032】
このとき、前記(1)式Tw=Th+Ta−Trにおいて、Th=Tw/2、Ta=(3/4)Tw、Tr=Tw/4となり、等号が成立した状態となる。つまり、前記(1)式において、路面反力トルクTwが一定であるとき、アシストトルクTaを大きくしてボーデンケーブル5,6の捩じれ角θを小さくしたときは、それに応じて操舵反力トルクTrを大きくすることで、ステアリングハンドル1の重さに相当する操舵トルクをThが減少するのを防止することができ、逆にアシストトルクTaを小さくしてボーデンケーブル5,6の捩じれ角θを大きくしたときは、それに応じて操舵反力トルクTrを小さくすることで、ステアリングハンドル1の重さに相当する操舵トルクをThが増加するのを防止することができる。
【0033】
次に、操舵反力付加用モータ17およびパワーステアリング用モータ24の車速Vに基づく制御について説明する。
【0034】
車両の低速走行時にはボーデンケーブル5,6の捩じれ角θを小さくしてステアリングハンドル1の操舵角に対する車輪WL,WRの転舵角のゲインを(ステアリングゲイン)を高くし、車両の取り回しを容易にすることが望ましい。一方、車両の高速走行時にはステアリングゲインを低くし、車両の走行安定性を高めることが望ましい。そこで、低速走行時にはアシストトルクTaを増加させてボーデンケーブル5,6の捩じれ角θを小さくすることでステアリングゲインを高くし、高速走行時にはアシストトルクTaを減少させてボーデンケーブル5,6の捩じれ角θを大きくすることでステアリングゲインを低くする。但し、このままでは低速走行時にステアリングホイール1が軽くなりすぎ、高速走行時にステアリングホイール1が重くなりすぎるため、操舵反力付加用モータ17に操舵反力トルクTrを発生させて補正する。
【0035】
これを図6に基づいて更に説明すると、上側のアシストトルクTaのグラフにおいて、破線は最適の操舵フィーリングが得られる最適アシストトルクTiを示しており、この最適アシストトルクTiは車速Vの増加と共に減少している。低車速V1のときに、ステアリングゲインを高くして車両の取り回しを容易にすべく、実線で示すアシストトルクTaを最適アシストトルクTiよりも大きく設定すると、ステアリングハンドル1が軽くなり過ぎるため、下側の操舵反力トルクTrのグラフにおいて、ステアリングハンドル1が重くなる方向の操舵反力トルクTrを発生させることで、ステアリングハンドル1の重さを最適アシストトルクTi1に相当する重さに調整する。
【0036】
中車速V2のときに、実線で示すアシストトルクTaを大きさが最適アシストトルクTi2に一致するため、操舵反力トルクTrは0で良い。高車速V3のときに、ステアリングゲインを低くして車両の走行安定性を高めるべく、実線で示すアシストトルクTaを最適アシストトルクTiよりも小さく設定すると、ステアリングハンドル1が重くなり過ぎるため、下側の操舵反力トルクTrのグラフにおいて、ステアリングハンドル1が軽くなる方向の操舵反力トルクTrを発生させることで、ステアリングハンドル1の重さを最適アシストトルクTi3に相当する重さに調整する。
【0037】
尚、車両が停止した状態でステアリングハンドル1を据え切りするとき、操舵反力付加用モータ17に上述と逆方向の操舵反力トルクTrを発生させることで、つまり操舵反力付加用モータ17にパワーステアリング用モータ24と同方向のトルクを発生させることで、ドライバーの負担を軽減することができる。
【0038】
以上のように、ステアリングハンドル1およびボーデンケーブル5,6間に操舵反力付加用モータ17を配置するとともに、ボーデンケーブル5,6および車輪WL,WR間にパワーステアリング用モータ24を配置したので、パワーステアリング用モータ24にアシストトルクTaを発生させて操舵トルクThを変化させることでボーデンケーブル5,6の伸び縮みによる操舵応答性の変化を調整しながら、操舵反力付加用モータ17に操舵反力トルクTrを発生させて操舵トルクThを変化分を補うことで操舵フィーリングの低下を防止することができる。
【0039】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
【0040】
例えば、第1実施例ではステアリングハンドル1および操舵反力付加用モータ17間に操舵トルク検出手段Saを設けているが、図7に示す第2実施例の如く、操舵反力付加用モータ17を駆動プーリハウジング2を挟んで操舵トルク検出手段Saの反対側に移動させても良い。
【0041】
また図8に示す第3実施例の如く、ステアリングハンドル1および操舵トルク検出手段Sa間に操舵反力付加用モータ17を配置しても良い。この場合、操舵トルク検出手段Saで検出される操舵トルクは、ドライバーがステアリングホイール1に入力する操舵トルクThから操舵反力トルクTrを減算したものとなる。
【0042】
【発明の効果】
以上のように請求項1に記載された発明によれば、操舵トルク検出手段で検出した操舵トルクに基づいて第1の制御手段がケーブルおよび車輪間に配置したアシスト手段の作動を制御し、第2の制御手段がステアリングハンドルに操舵反力トルクを付加する操舵反力付加手段の作動を制御するので、アシスト手段にアシストトルクを発生させて操舵トルクを変化させることで、ステアリングハンドルに連結された駆動プーリからステアリングギヤボックスに連結された従動プーリに操舵トルクを伝達する2本のケーブルの伸び縮みによる操舵応答性の変化を調整しながら、操舵反力付加手段に操舵反力トルクを発生させて操舵トルクの変化分を補うことで操舵フィーリングの低下を防止することができる。
【0043】
また請求項2に記載された発明によれば、ステアリングハンドルを据え切りするときに、操舵反力付加手段がアシスト手段と協働してドライバーのステアリング操作をアシストするので、ステアリングハンドルを軽くしてドライバーの負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ケーブル式ステアリング装置の全体斜視図
【図2】 図1の2−2線拡大断面図
【図3】 図2の3−3線断面図
【図4】 図2の4−4線断面図
【図5】 図1の5−5線拡大断面図
【図6】 車速に応じたパワーステアリング用モータおよび操舵反力付加用モータの制御を説明するグラフ
【図7】 第2実施例に係るケーブル式ステアリング装置の全体斜視図
【図8】 第3実施例に係るケーブル式ステアリング装置の全体斜視図
【符号の説明】
1 ステアリングハンドル
3 ステアリングギヤボックス
5 ボーデンケーブル(ケーブル)
6 ボーデンケーブル(ケーブル)
11dr 駆動プーリ
11dn 従動プーリ
17 操舵反力付加用モータ(操舵反力付加手段)
24 パワーステアリング用モータ(アシスト手段)
Sa 操舵トルク検出手段
Th 操舵トルク
Tr 操舵反力トルク
Ua 第1の制御手段
Ub 第2の制御手段
WL 車輪
WR 車輪
Claims (2)
- ステアリングハンドル(1)に連結された駆動プーリ(11dr)からステアリングギヤボックス(3)に連結された従動プーリ(11dr)に操舵トルク(Th)を伝達する2本のケーブル(5,6)と、
操舵トルク(Th)を検出する操舵トルク検出手段(Sa)と、
ケーブル(5,6)および車輪(WL,WR)間に配置されてドライバーによるステアリング操作をアシストするアシスト手段(24)と、
操舵トルク(Th)に基づいてアシスト手段(24)の作動を制御する第1の制御手段(Ua)と、
を備えたケーブル式ステアリング装置において、
ステアリングハンドル(1)およびケーブル(5,6)間に配置されて該ステアリングハンドル(1)に操舵反力トルク(Tr)を付加する操舵反力付加手段(17)と、この操舵反力付加手段(17)の作動を制御する第2の制御手段(Ub)とを備えたことを特徴とするケーブル式ステアリング装置。 - 車両が停止状態にあるとき、操舵反力付加手段(17)はアシスト手段(24)と協働してドライバーのステアリング操作をアシストすることを特徴とする、請求項1に記載のケーブル式ステアリング装置。
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