JP3926702B2 - 電子チューナ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、TV,VTR,CATV機器において、TV放送局を選局するために使用される電子チューナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電子チューナは、各TV放送局より送信される多数の信号の一つを選局し、希望の番組を受信させる為の機器である。
【0003】
上記電子チューナについて、図10を参照しながら以下に説明する。図10は、一般的な電子チューナのブロック図を示す。
【0004】
図10に示すように、選局部のRF−IN端子から入力された受信信号は、まず、電源106からの同調電圧に連動するバンドパスフィルタ101(BPF(1))により希望信号のみ選別され、その後、AMP102に入り増幅される。続いて、増幅された受信信号は、同様に電源106からの同調電圧に連動するバンドパスフィルタ103(BPF(2))により更に選別され、ミキサ回路104(MIX)に入る。
【0005】
上記ミキサ回路104には、電源106からの同調電圧により発振周波数を変化させる事の出来る局部発振回路105(VCO)が接続されている。この局部発振回路105は、同調電圧に連動した局部発振信号(LOCAL)を発振し、上記ミキサ回路104に出力するようになっている。
【0006】
上記ミキサ回路104では、受信信号に対して局部発振信号を混合する事により周波数変換を行い、IF−OUT端子に出力する。
【0007】
このIF−OUT端子に出力される信号をIF信号と称する。このIF信号の周波数は、局部発振信号の周波数と、受信信号の周波数との差により決定される。
【0008】
したがって、局部発振信号の周波数は、RF−IN端子から入力される希望信号に比例して変更される為、IF信号は常に一定の周波数となる。
【0009】
このように、IF信号の周波数は、常に一定の周波数である為、特定の放送局だけを選局し、受信する事が可能となる。
【0010】
ところで、通常、TVの放送局の周波数として使用されているVHFの周波数帯域は範囲が広い為、2つの帯域に分けて受信するようにした回路構成の電子チューナが採用されている。この周波数帯域の下側の帯域をVHF Lowバンド、上側の帯域をVHF Highバンドと称する。
【0011】
したがって、上記電子チューナにおいては、バンド毎に制御電源のラインがあり、VHF Low バンドを受信する場合は、VHF Low制御電源の電圧がHighとなり、VHF Low バンドの回路が動作し、VHF Highバンドを受信する場合は、VHF High制御電源の電圧がHighとなりVHF High バンドの回路が動作するようにして、VHFの広い帯域の範囲の周波数を受信する事が可能となる。
【0012】
図11は、図10に示すAMP部直前の回路構成のブロック図を示す。
【0013】
例えば、図10に示す電子チューナにおいて、図11に示す回路(ゲイン補正回路17)を用いて、VHF Highバンドのゲインを補正している。
【0014】
すなわち、図11に示すゲイン補正回路17では、VHF High制御電源の電圧がHighになった場合、その電圧はR1を通り、D1のカソード側に電圧が生じる為、D1は導通状態となる。このとき、AMPには幾らかの入力容量がある為、等価的に、図12に示すような回路となる。
【0015】
ここで、L1の値を適切な値にすると、L1とCiにてフィルタが生じ、ゲインの低い部分を持ち上げる事が出来る。つまり、ゲインの低い部分を持ち上げて、帯域(VHF High)内の周波数特性をフラットに補正する事が可能となる。
【0016】
このように、通常、電子チューナには、上述のようなゲイン補正回路が何らかの形で入っており、VHF Highバンドの周波数特性を改善している。
【0017】
また、図10に示す電子チューナでは、VHF Lowバンドにおいても、周波数特性の劣化、すなわち以下に示すIF妨害を受けて周波数特性の性能劣化が生じる。
【0018】
電子チューナのIF−OUT端子から出力されるIF信号は、選局した特定の放送局だけの信号である事が望ましいが、色々な理由により他の妨害信号が入りこみ、性能が劣化する虞がある。
【0019】
代表的な性能劣化を生じさせるものとして、IF妨害と呼ばれるものがあるが、これは、RF−IN端子にIF信号と同一周波数の妨害信号があった場合、電子チューナ内の回路を直接又は間接的に通過しIF−OUT端子まで出力され、選局された特定の放送局の信号を劣化させる妨害である。このIF妨害は、低い周波数、つまりIF信号に近い周波数(VHF Lowバンド)ほど起こりやすい。
【0020】
そこで、IF妨害を改善する為に、例えば実開平4−105723号公報には、1段以上のトラップ回路(可変トラップ回路)を電子チューナ内に設ける技術が開示されている。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述のように、電子チューナには、VHF Highバンドにおいて周波数特性を改善するためのゲイン補正回路が既に設けられているので、VHF LowバンドにおいてIF妨害を改善するためのトラップ回路を設けることは、回路構成の大型化及び装置の価格上昇を招来するという問題が生じる。特に、IF妨害を適切に改善するには、トラップ回路の段数を多くする必要があるが、このような場合には、さらに回路構成が大型化し、装置の価格情報を招くという問題が生じる。
【0022】
そこで、本発明は、上記の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、装置の価格上昇を最小限に抑えつつ、VHF HighバンドおよびVHF Lowバンドにおける周波数特性の改善を行なうことのできる電子チューナを提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明の電子チューナは、VHFをVHF High バンドとVHF Low バンドの2つの周波数バンドに切り替えて受信する電子チューナにおいて、受信信号を増幅する増幅回路と、増幅した受信信号に対して局部発振信号を混合して周波数変換する混合回路とを備え、上記増幅回路の入力部、出力部、上記混合回路の入力部の少なくとも1箇所とグランドとの間に、コイルとスイッチング素子とが該スイッチング素子がグランド側になるように直列に接続されると共に、上記コイルとスイッチング素子の接続部とグランドの間に、コンデンサが接続され、上記スイッチング素子は、VHF High バンドに切り替えられたとき、導通状態となり、VHF Low バンドに切り替えられたとき、非導通状態となることを特徴としている。
【0024】
上記の構成によれば、スイッチング素子が、VHF High バンドに切り替えられたときに、導通状態となることで、上記コイルと、上記増幅回路の入力容量、出力容量、あるいは混合回路の入力容量の何れかとで、VHF High バンドの受信信号の周波数特性の劣化を改善するためのゲイン補正回路を形成し、スイッチング素子が、VHF Low バンドに切り替えられたときに、非導通状態となることで、上記コイルと、上記コンデンサとで、VHF Low バンドの受信信号の周波数特性の劣化を改善するためのトラップ回路を形成することができる。
【0025】
このように、各バンドの受信信号の周波数特性の劣化を改善するための回路(ゲイン補正回路、トラップ回路)を、共通の構成要素(コイル)で構成し、スイッチング素子によって切り替えて使用するようにすれば、ゲイン補正回路とトラップ回路とを別々に構成した場合に比べて、装置内の回路規模を小さくすることができる。
【0026】
しかも、トラップ回路は、ゲイン補正回路に対して、コイルを一つ設けただけで構成されるようになっているので、最小限のコストアップ(約コンデンサ1個分)で装置にゲイン補正回路の他にトラップ回路を追加することが可能となる。
【0027】
以上のことから、上記構成の電子チューナによれば、装置の価格上昇を最小限に抑えつつ、VHF HighバンドおよびVHF Lowバンドにおける周波数特性の改善を行なうことができる。
【0028】
また、VHFをVHF High バンドとVHF Low バンドとに切り替えるためのバンド切替制御電圧を発生する電源が設けられ、上記スイッチング素子は、上記バンド切替制御電圧が印加されることで、導通・非導通状態になるようにしてもよい。
【0029】
この場合、スイッチング素子に、VHF High バンドとVHF Low バンドとを切り替えるのに使用されるバンド切替制御電圧が印加されることで、導通・非導通の状態を切り替えるようになっているので、スイッチング素子の導通・非導通の状態を切り替えるための電圧を別に生成しないで済む。
【0030】
これにより、スイッチング素子の導通・非導通状態の切替に必要な電圧は、既存の電源(バンド切替制御電圧を発生する電源)を使用することができるので、さらに、装置の回路規模の簡略化および低価格化を図ることができる。
【0031】
上記スイッチング素子を、ダイオードで構成してもよく、また、トランジスタで構成してもよい。
【0032】
本発明の電子チューナは、上記の課題を解決するために、VHFをVHF High バンドとVHF Low バンドの2つの周波数バンドに切り替えて受信する電子チューナにおいて、受信したVHF High バンドの信号の周波数特性の劣化を改善する第1改善部と、受信したVHF Low バンドの信号の周波数特性の劣化を改善する第2改善部と、VHF High バンドの信号受信時には、上記第1改善部が動作し、VHF Low バンドの信号受信時には、上記第2改善部が動作するように、第1改善部と第2改善部とを切り替える切替部とを備えていることを特徴としている。
【0033】
上記の構成によれば、VHF High バンドの信号受信時には、第1改善部が動作し、VHF Low バンドの信号受信時には、上記第2改善部が動作するように、第1改善部と第2改善部とを切り替える切替部を有しているので、VHFの信号を受信する際に、VHF High バンドとVHF Low バンドとの切り替えに連動して、各バンドの受信信号の周波数特性の劣化を改善するようになる。
【0034】
このように、VHF High バンドの受信信号の周波数特性の劣化の改善と、VHF Low バンドの受信信号の周波数特性の劣化の改善とを切り替えて行なうようにすれば、各バンドの受信信号の周波数特性の劣化の改善をそれぞれが独立した回路で実現する場合に比べて、回路の構成要素の共通化を図ることが可能となり、回路規模を小さく、しかも簡素な構成にすることができる。
【0035】
したがって、VHF HighバンドおよびVHF Lowバンドにおける周波数特性の改善を行なうために回路を追加した場合であっても、装置の価格上昇を最小限に抑えることが可能となる。
【0036】
また、VHFをVHF High バンドとVHF Low バンドとに切り替えるためのバンド切替制御電圧を発生する電源が設けられ、上記切替部は、上記バンド切替制御電圧が印加されることで、第1改善部と第2改善部とを切り替えるようにしてもよい。
【0037】
この場合、切替部の第1改善部と第2改善部との切替動作が、VHF High バンドとVHF Low バンドとを切り替えるのに使用されるバンド切替制御電圧が、該切替部に印加されることで行なわれるので、切替部の切替動作を制御するための電圧を別に生成しないで済む。
【0038】
これにより、切替部の切替動作を制御するのに必要な電圧を発生させる電圧発生部を別に設ける必要がなく、既存の電源を使用することができるので、さらに、装置の回路規模の簡略化および低価格化を図ることができる。
【0039】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態について説明すれば、以下の通りである。
【0040】
本実施の形態に係る電子チューナについて、図1ないし図3を参照しながら以下に説明する。図1は、電子チューナのブロック図を示し、図2は、図1に示す電子チューナに備えられた周波数特性を改善するための回路のブロック図を示し、図3は、図2に示すブロック回路の等価回路図を示す。
【0041】
本実施の形態に係る電子チューナは、VHFをバンド切替制御電圧によって2つの周波数バンドに切り替えて受信する電子チューナであって、図1に示すように、RF−IN端子とIF−OUT端子の間に、バンドパスフィルタ1(BPF(1))、増幅回路2(AMP)、バンドパスフィルタ3(BPF(2))、ミキサ回路4(MIX)が直列に接続された構成となっている。
【0042】
上記ミキサ回路(混合回路)4には、電源6からの同調電圧に連動した局部発振信号(LOCAL)を発生して、該ミキサ回路4に出力する局部発振回路5(VCO)が接続されている。
【0043】
上記バンドパスフィルタ1と増幅回路2の間には、受信した信号の周波数特性を改善するための特性改善回路7が接続されている。さらに、増幅回路2とバンドパスフィルタ3の間、バンドパスフィルタ3とミキサ回路4の間にも、それぞれ受信した信号の周波数特性を改善するための特性改善回路7が設けられている。なお、上記特性改善回路7の詳細については、後述する。
【0044】
また、上記電源6は、局部発振回路5の他に、バンドパスフィルタ1、3に対しても同調電圧を印加するようになっている。そして、電源6は、上述したバンド切替制御電圧を、上記バンドパスフィルタ1、3と、特性改善回路7に印加するようになっている。したがって、電源6は、同調電圧発生手段とバンド切替制御電圧発生手段の両機能を備えていることになる。
【0045】
上記構成の電子チューナの動作について以下に説明する。
【0046】
図1に示すように、選局部としての電子チューナのRF−IN端子から入力された受信信号は、まず、電源6からの同調電圧に連動するバンドパスフィルタ1により希望信号のみ選別され、その後、増幅回路2に入り増幅される。続いて、増幅された受信信号は、同様に電源6からの同調電圧に連動するバンドパスフィルタ3により更に選別され、ミキサ回路4に入る。
【0047】
上記ミキサ回路4には、受信信号の他に、局部発振回路5からの局部発振信号が入力されるようになっており、受信信号に対して局部発振信号を混合することにより周波数変換を行って、IF−OUT端子に出力するようになっている。
【0048】
このIF−OUT端子に出力される信号をIF信号と称する。このIF信号の周波数は、局部発振信号の周波数と、受信信号の周波数との差により決定される。
【0049】
したがって、局部発振信号の周波数は、RF−IN端子から入力される希望信号に比例して変更される為、IF信号は常に一定の周波数となる。
【0050】
このように、IF信号の周波数は、常に一定の周波数である為、特定の放送局だけを選局し、受信する事が可能となる。
【0051】
ところで、通常、TVの放送局の周波数として使用されているVHFの周波数帯域は範囲が広い為、2つの帯域に分けて受信するようにした回路構成の電子チューナが採用されている。この周波数帯域の下側の帯域をVHF Low バンド、上側の帯域をVHF High バンドと称する。
【0052】
したがって、上記電子チューナにおいては、バンドパスフィルタ1、3に対して、電源6からのバンド切替制御電圧を印加することにより、VHF High バンドとVHF Low バンドの信号の受信を切り替えるようになっている。例えば、バンド切替制御電圧がハイレベルのとき、バンドパスフィルタ1、3は、VHF High バンドの信号を受信するための回路を構成し、バンド切替制御電圧がローレベルのとき、バンドパスフィルタ1、2は、VHF Low バンドの信号を受信するための回路を構成するようになっている。
【0053】
上記のバンド切替制御電圧は、電源6に入力される制御信号(ユーザがチャンネル操作をした際に生成されるチャンネルに対応した制御信号)に基づいて制御される。
【0054】
ところで、VHF High バンドの受信信号は、ゲインが低下して信号の周波数特性が劣化するという問題が生じ、VHF Low バンドの受信信号は、IF妨害の影響を受けて信号の周波数特性が劣化するという問題が生じる。
【0055】
そこで、上述したように、各バンドにおける受信信号の周波数特性の劣化を改善するために、周波数特性改善手段としての特性改善回路7が設けられている。
【0056】
周波数特性の劣化は、バンドパスフィルタ1と増幅回路2の間、増幅回路2とバンドパスフィルタ3の間、バンドパスフィルタ3とミキサ回路4の間において生じるので、全ての箇所において周波数特性の劣化を改善するのが望ましいが、少なくとも1箇所周波数特性の劣化を改善するようにすればよい。
【0057】
以下に、特性改善回路7の具体的な構成および動作について説明する。
【0058】
まず、バンドパスフィルタ1と増幅回路2の間に設けられた特性改善回路7について図2ない図4を参照しながら以下に説明する。すなわち、増幅回路2の入力部に特性改善回路7が設けられた例について説明する。
【0059】
図2は、特性改善回路7の具体的な回路図を示し、図3は、図2に示す回路のVHF High バンドの信号を受信している時の等価回路を示し、図4は、図2に示す回路のVHF Low バンドの信号を受信している時の等価回路を示す。
【0060】
図2に示す特性改善回路7は、増幅回路2の入力部とグランドとの間にコイルL1と、スイッチング素子(切替部)としてのダイオードD1とが直列に接続されており、上記コイルL1とダイオードD1との接続部とグランドとの間に、コンデンサC1が接続されている。つまり、ダイオードD1とコンデンサC1とは並列に接続されていることになる。
【0061】
また、上記ダイオードD1には、抵抗R1を介してVHF High制御電源が接続されている。つまり、ダイオードD1は、VHF High制御電源によって印加される電圧によってオン・オフするようになっている。このVHF High制御電源は、図1に示す電子チューナの電源6であり、発生する電圧は、バンド切替制御電圧である。
【0062】
ここでは、VHF High制御電圧がハイレベルのとき、バンドパスフィルタ1、3はVHF High バンドの信号を受信する回路に切り替えられ、ローレベルのとき、VHF Low バンドの信号を受信する回路に切り替えられるものとする。
【0063】
したがって、図2の回路において、VHF High制御電源からの電圧がハイレベルの時は、VHF High バンドの信号を受信する回路に切り替えられると共に、スイッチング素子であるダイオードD1が導通状態となる。この場合、コンデンサC1は、回路的に影響を与えず、図3に示すようなゲイン補正回路(コイルL1と増幅回路が有する入力容量Ci)を構成し、ゲイン補正回路(第1改善部)として動作する。このゲイン補正回路は、従来技術の欄で説明した図12に示すゲイン補正回路と同じであり、その詳細については省略する。
【0064】
一方、図2に示す回路において、VHF High制御電源からの電圧がローレベルの時は、VHF Low バンドの信号を受信する回路に切り替えられるが、ダイオードD1には電圧が印加されないため、該ダイオードD1は非導通状態となる。この場合、ダイオードD1は等価的に無いのと同じになり、図4に示すような回路となると考えられる。
【0065】
図4に示す回路において、コイルL1の長さと、コンデンサC1の容量とを適切な値にすると、IF信号の周波数に対応するトラップ回路(第2改善部)を形成することが可能となる。つまり、IF妨害を改善するためのトラップ回路を追加したのと同様の効果を得ることができる。
【0066】
また、増幅回路2の出力部にも、入力部と同様な容量、すなわち出力容量が存在するため、図5に示すように、増幅回路2とバンドパスフィルタ3の間に特性改善回路7を設けても、上記と同様の効果を得ることができる。
【0067】
すなわち、図5に示す回路において、VHF High制御電源からの電圧がハイレベルの時は、VHF High バンドの信号を受信する回路に切り替えられると共に、スイッチング素子であるダイオードD1が導通状態となる。この場合、コンデンサC1は、回路的に影響を与えず、図3に示すようなゲイン補正回路を構成し、ゲイン補正回路として動作する。但し、この場合には、図3に示すように増幅回路2の入力部に容量Ciが形成されるのではなく、出力部に容量Ciが形成される。
【0068】
一方、図5に示す回路において、VHF High制御電源からの電圧がローレベルの時は、VHF Low バンドの信号を受信する回路に切り替えられるが、ダイオードD1には電圧が印加されないため、該ダイオードD1は非導通状態となる。この場合、ダイオードD1は等価的に無いのと同じになり、図4に示すなような回路となると考えられる。
【0069】
この場合、コイルL1の長さと、コンデンサC1の容量とを適切な値にすると、IF信号の周波数に対応するトラップ回路を形成することが可能となる。つまり、IF妨害を改善するためのトラップ回路を追加したのと同様の効果を得ることができる。
【0070】
また、ミキサ回路4の入力部においても、増幅回路2の入力部と同様に入力容量が存在するため、図6に示すように、バンドパスフィルタ3とミキサ回路4との間に特性改善回路7を設けても、上記と同様の効果を得ることができる。
【0071】
すなわち、図6に示す回路において、VHF High制御電源からの電圧がハイレベルの時は、VHF High バンドの信号を受信する回路に切り替えられると共に、スイッチング素子であるダイオードD1が導通状態となる。この場合、コンデンサC1は、回路的に影響を与えず、図3に示すようなゲイン補正回路を構成し、ゲイン補正回路として動作する。但し、この場合には、図3に示すように増幅回路2の入力部に容量Ciが形成されるのではなく、ミキサ回路4の入力部に容量Ciが形成される。
【0072】
一方、図6に示す回路において、VHF High制御電源からの電圧がローレベルの時は、VHF Low バンドの信号を受信する回路に切り替えられるが、ダイオードD1には電圧が印加されないため、該ダイオードD1は非導通状態となる。この場合、ダイオードD1は等価的に無いのと同じになり、図4に示すなような回路となると考えられる。
【0073】
この場合、コイルL1の長さと、コンデンサC1の容量とを適切な値にすると、IF信号の周波数に対応するトラップ回路を形成することが可能となる。つまり、IF妨害を改善するためのトラップ回路を追加したのと同様の効果を得ることができる。
【0074】
また、スイッチング素子として上記のダイオードD1の代わりに、図7ないし図9に示すように、トランジスタTr1を使用しても同様の効果を得ることができる。
【0075】
図7は、図2に示す回路において、ダイオードD1をトランジスタTr1に置き換えた特性改善回路17を示し、図8は、図5に示す回路において、ダイオードD1をトランジスタTr1に置き換えた特性改善回路17を示し、図9は、図6に示す回路において、ダイオードD1をトランジスタTr1に置き換えた特性改善回路17を示す。
【0076】
このように、特性改善回路17において、ダイオードD1をトランジスタTr1に置き換えても、基本的な動作はほとんど同じである。すなわち、ダイオードD1では、カソード−アノード間の電位差に動作していたのに対して、トランジスタTr1では、ベース−エミッタ間の電位差でコレクタ−エミッタ間のスイッチングを行なっている。
【0077】
図7に示す回路において、前述通りVHF High制御電源からの電圧がハイレベルの時、VHF High バンドの信号を受信する回路に切り替えられると共に、スイッチング素子であるトランジスタTr1のコレクタ−エミッタ間が導通状態となる。この場合、コンデンサC1は、回路的に影響を与えず、図3に示すようなゲイン補正回路(コイルL1と増幅回路が有する入力容量Ci)を構成し、ゲイン補正回路として動作する。
【0078】
一方、図7に示す回路において、VHF High制御電源からの電圧がローレベルの時は、VHF Low バンドの信号を受信する回路に切り替えられるが、トランジスタTr1のコレクタ−エミッタ間は非導通状態となる。この場合、トランジスタTr1は等価的に無いのと同じになり、図4に示すような回路となると考えられる。
【0079】
図4に示す回路において、コイルL1の長さと、コンデンサC1の容量とを適切な値にすると、IF信号の周波数に対応するトラップ回路を形成することが可能となる。つまり、IF妨害を改善するためのトラップ回路を追加したのと同様の効果を得ることができる。
【0080】
また、図8に示す回路において、VHF High制御電源からの電圧がハイレベルの時は、VHF High バンドの信号を受信する回路に切り替えられると共に、スイッチング素子であるトランジスタTr1のコレクタ−エミッタ間が導通状態となる。この場合、コンデンサC1は、回路的に影響を与えず、図3に示すようなゲイン補正回路を構成し、ゲイン補正回路として動作する。但し、この場合には、図3に示すように増幅回路2の入力部分に容量Ciが形成されるのではなく、出力部分に容量Ciが形成される。
【0081】
一方、図8に示す回路において、VHF High制御電源からの電圧がローレベルの時は、VHF Low バンドの信号を受信する回路に切り替えられるが、トランジスタTr1のコレクタ−エミッタ間は非導通状態となる。この場合、トランジスタTr1は等価的に無いのと同じになり、図4に示すなような回路となると考えられる。
【0082】
この場合、コイルL1の長さと、コンデンサC1の容量とを適切な値にすると、IF信号の周波数に対応するトラップ回路を形成することが可能となる。つまり、IF妨害を改善するためのトラップ回路を追加したのと同様の効果を得ることができる。
【0083】
また、図9に示す回路において、VHF High制御電源からの電圧がハイレベルの時は、VHF High バンドの信号を受信する回路に切り替えられると共に、スイッチング素子であるトランジスタTr1のコレクタ−エミッタ間が導通状態となる。この場合、コンデンサC1は、回路的に影響を与えず、図3に示すようなゲイン補正回路を構成し、ゲイン補正回路として動作する。但し、この場合には、図3に示すように増幅回路2の入力部分に容量Ciが形成されるのではなく、ミキサ回路4の入力部分に容量Ciが形成される。
【0084】
一方、図9に示す回路において、VHF High制御電源からの電圧がローレベルの時は、VHF Low バンドの信号を受信する回路に切り替えられるが、トランジスタTr1のコレクタ−エミッタ間は非導通状態となる。この場合、トランジスタTr1は等価的に無いのと同じになり、図4に示すなような回路となると考えられる。
【0085】
この場合、コイルL1の長さと、コンデンサC1の容量とを適切な値にすると、IF信号の周波数に対応するトラップ回路を形成することが可能となる。つまり、IF妨害を改善するためのトラップ回路を追加したのと同様の効果を得ることができる。
【0086】
上記のように、特性改善回路7または17を、電子チューナ内に設けることにより、受信したVHF High バンドの信号の周波数特性の劣化を防止すると共に、受信したVHF Low バンドの信号の周波数特性の劣化を防止することができる。
【0087】
しかも、VHF Low バンドの信号の周波数特性の劣化を改善するためのトラップ回路は、VHF High バンドの信号の周波数特性の劣化を改善するためのゲイン補正回路にコンデンサを一つ設けるだけで実現することができ、さらに、このトラップ回路とゲイン補正回路との切り替えは、バンド切替制御電圧によって行なわれるので、特別な切替回路を必要としない。
【0088】
したがって、トラップ回路をゲイン補正回路とは別の回路構成とする必要がなくなるので、装置の回路規模を大ききすることなく、VHF High バンドおよびVHF Low バンドの信号の周波数特性を改善することができる。
【0089】
また、トラップ回路を別途設けるのではなく、ゲイン補正回路にコンデンサを一つ設けるだけでよいので、単純に、トラップ回路を増設する場合に比べて装置の価格上昇を低く抑えることができる。
【0090】
なお、本実施の形態では、図1に示すように、特性改善回路7、17を、バンドパスフィルタ1と増幅回路2の間、増幅回路2とバンドパスフィルタ3の間、バンドパスフィルタ3とミキサ回路4の間の全てに設けた例について説明したが、少なくとも1箇所設ければ、VHF High バンドの信号およびVHF Low バンドの信号の両方の周波数特性を改善することができる。
【0091】
したがって、特性改善回路7、17を1箇所づつ設けた場合、以下のような構成になる。
【0092】
すなわち、本発明の電子チューナは、VHFを2バンドにて受信する事を特徴とした電子チューナであって、RFアンプ(増幅回路2)の入力部とグランド間にコイルL1とスイッチング用のダイオードD1を直列に接続し、上記ダイオードD1に並列にコンデンサC1を接続し、上記ダイオードD1はVHFのバンドを切り替える為の制御電圧(バンド切替制御電圧)にて切り替わる事を特徴としている。この構成は、図2に示す回路構成に相当している。
【0093】
また、本発明の電子チューナは、VHFを2バンドにて受信する事を特徴とした電子チューナであって、RFアンプ(増幅回路2)の出力部とグランド間にコイルL1とスイッチング用のダイオードD1を直列に接続し、上記ダイオードD1に並列にコンデンサC1を接続し、上記ダイオードD1はVHFのバンドを切り替える為の制御電圧(バンド切替制御電圧)にて切り替わる事を特徴としている。この構成は、図5に示す回路構成に相当している。
【0094】
さらに、本発明の電子チューナは、VHFを2バンドにて受信する事を特徴とした電子チューナであって、ミキサ回路4の入力部とグランド間にコイルL1とスイッチング用のダイオードD1を直列に接続し、上記ダイオードD1に並列にコンデンサC1を接続し、上記ダイオードD1はVHFのバンドを切り替える為の制御電圧(バンド切替制御電圧)にて切り替わる事を特徴としている。この構成は、図6に示す回路構成に相当している。
【0095】
また、本発明の電子チューナは、VHFを2バンドにて受信する事を特徴とした電子チューナであって、RFアンプ(増幅回路2)の入力部とグランド間にコイルL1とスイッチング用トランジスタTr1のエミッタ−コレクタを直列に接続し、上記トランジスタTr1のエミッタ−コレクタ間にコンデンサC1を接続し、上記トランジスタTr1のベースにVHFのバンドを切り替える為の制御電圧(バンド切替制御電圧)を印加し、該制御電圧にて上記トランジスタTr1のオン・オフが切り替わる事を特徴としている。この構成は、図7に示す回路構成に相当している。
【0096】
また、本発明の電子チューナは、VHFを2バンドにて受信する事を特徴とした電子チューナであって、RFアンプ(増幅回路2)の出力部とグランド間にコイルとスイッチング用トランジスタTr1のエミッタ−コレクタを直列に接続し、上記トランジスタTr1のエミッタ−コレクタ間にコンデンサC1を接続し、上記トランジスタTr1のベースにVHFのバンドを切り替える為の制御電圧(バンド切替制御電圧)を印加し、該制御電圧にて上記トランジスタTr1のオン・オフが切り替わる事を特徴としている。この構成は、図8に示す回路構成に相当している。
【0097】
また、本発明の電子チューナは、VHFを2バンドにて受信する事を特徴とした電子チューナであって、ミキサ回路4の入力部とグランド間にコイルL1とスイッチング用トランジスタTr1のエミッタ−コレクタを直列に接続し、上記トランジスタTr1のエミッタ−コレクタ間にコンデンサC1を接続し、上記トランジスタTr1のベースにVHFのバンドを切り替える為の制御電圧(バンド切替制御電圧)を印加し、該制御電圧にて上記トランジスタTr1のオン・オフが切り替わる事を特徴としている。この構成は、図9に示す回路構成に相当している。
【0098】
また、上記の特性改善回路7、17は、混合して使用することもできる。例えば、図2に示す特性改善回路7と、図5に示す特性改善回路7と、図9に示す特性改善回路17とを用いて電子チューナを構成してもよい。同様に、図2に示す特性改善回路7と、図8に示す特性改善回路17と、図6に示す特性改善回路7とを用いて電子チューナを構成してもよい。また、図2に示す特性改善回路7と、図8に示す特性改善回路17と、図9に示す特性改善回路17とを用いて電子チューナを構成してもよい。さらに、図7に示す特性改善回路17と、図5に示す特性改善回路7と、図6に示す特性改善回路7とを用いて電子チューナを構成してもよい。また、図7に示す特性改善回路17と、図5に示す特性改善回路7と、図9に示す特性改善回路17とを用いて電子チューナを構成してもよい。さらに、図7に示す特性改善回路17と、図8に示す特性改善回路17と、図6に示す特性改善回路7とを用いて電子チューナを構成してもよい。
【0099】
以上のように、本発明の電子チューナをTVやVTRやCATV等の装置の受信機に使用すれば、価格を抑えつつ、性能アップを図った装置を提供することが可能となる。
【0100】
また、本実施の形態では、スイッチング素子として、ダイオードとトランジスタとを用いた例について説明したが、ダイオード使用の場合の方がトランジスタを使用した場合より安価に出来るため、通常はダイオードを使用する。
【0101】
しかしながら、VHF High制御電圧が0Vの場合では、ダイオードに電圧がかからない状態となるので、この状態で強電界の信号が入ってきた場合、動作が不安定となる。したがって、この場合には、スイッチング素子として、トランジスタを使用する。ただし、かなり強い電界でない限り不具合は発生しないので、通常は、スイッチング素子としてダイオードを使用する。
【0102】
【発明の効果】
以上のように、本発明の電子チューナは、VHFをVHF High バンドとVHF Low バンドの2つの周波数バンドに切り替えて受信する電子チューナにおいて、受信信号を増幅する増幅回路と、増幅した受信信号に対して局部発振信号を混合して周波数変換する混合回路とを備え、上記増幅回路の入力部、出力部、上記混合回路の入力部の少なくとも1箇所とグランドとの間に、コイルとスイッチング素子とが該スイッチング素子がグランド側になるように直列に接続されると共に、上記コイルとスイッチング素子の接続部とグランドの間に、コンデンサが接続され、上記スイッチング素子は、VHF High バンドに切り替えられたとき、導通状態となり、VHF Low バンドに切り替えられたとき、非導通状態となる構成である。
【0103】
それゆえ、スイッチング素子が、VHF High バンドに切り替えられたときに、導通状態となることで、上記コイルと、上記増幅回路の入力容量、出力容量、あるいは混合回路の入力容量の何れかとで、VHF High バンドの受信信号の周波数特性の劣化を改善するためのゲイン補正回路を形成し、スイッチング素子が、VHF Low バンドに切り替えられたときに、非導通状態となることで、上記コイルと、上記コンデンサとで、VHF Low バンドの受信信号の周波数特性の劣化を改善するためのトラップ回路を形成することができる。
【0104】
このように、各バンドの受信信号の周波数特性の劣化を改善するための回路(ゲイン補正回路、トラップ回路)を、共通の構成要素(コイル)で構成し、スイッチング素子で切り替えて使用するようにすれば、ゲイン補正回路とトラップ回路とを別々に構成した場合に比べて、装置内の回路規模を小さくすることができる。
【0105】
しかも、トラップ回路は、ゲイン補正回路に対して、コイルを一つ設けただけで構成されるようになっているので、最小限のコストアップ(約コンデンサ1個分)で装置にゲイン補正回路の他にトラップ回路を追加することが可能となる。
【0106】
以上のことから、上記構成の電子チューナによれば、装置の価格上昇を最小限に抑えつつ、VHF HighバンドおよびVHF Lowバンドにおける周波数特性の改善を行なうことができるという効果を奏する。
【0107】
また、VHFをVHF High バンドとVHF Low バンドとに切り替えるためのバンド切替制御電圧を発生する電源が設けられ、上記スイッチング素子は、上記バンド切替制御電圧が印加されることで、導通・非導通状態になるようにしてもよい。
【0108】
この場合、スイッチング素子に、VHF High バンドとVHF Low バンドとを切り替えるのに使用されるバンド切替制御電圧が印加されることで、導通・非導通の状態を切り替えるようになっているので、スイッチング素子の導通・非導通の状態を切り替えるための電圧を別に生成しないで済む。
【0109】
これにより、スイッチング素子の導通・非導通状態の切替に必要な電圧は、既存の電源(バンド切替制御電圧を発生する電源)を使用することができるので、さらに、装置の回路規模の簡略化および低価格化を図ることができるという効果を奏する。
【0110】
本発明の電子チューナは、以上のように、VHFをVHF High バンドとVHF Low バンドの2つの周波数バンドに切り替えて受信する電子チューナにおいて、受信したVHF High バンドの信号の周波数特性の劣化を改善する第1改善部と、受信したVHF Low バンドの信号の周波数特性の劣化を改善する第2改善部と、VHF High バンドの信号受信時には、上記第1改善部が動作し、VHF Low バンドの信号受信時には、上記第2改善部が動作するように、第1改善部と第2改善部とを切り替える切替部とを備えている構成である。
【0111】
それゆえ、VHF High バンドの信号受信時には、第1改善部が動作し、VHF Low バンドの信号受信時には、上記第2改善部が動作するように、第1改善部と第2改善部とを切り替える切替部を有しているので、VHFの信号を受信する際に、VHF High バンドとVHF Low バンドとの切り替えに連動して、各バンドの受信信号の周波数特性の劣化を改善するようになる。
【0112】
このように、VHF High バンドの受信信号の周波数特性の劣化の改善と、VHF Low バンドの受信信号の周波数特性の劣化の改善とを切り替えて行なうようにすれば、各バンドの受信信号の周波数特性の劣化の改善をそれぞれが独立した回路で実現する場合に比べて、回路の構成要素の共通化を図ることが可能となり、回路規模を小さく、しかも簡素な構成にすることができる。
【0113】
したがって、VHF HighバンドおよびVHF Lowバンドにおける周波数特性の改善を行なうために回路を追加した場合であっても、装置の価格上昇を最小限に抑えることが可能となるという効果を奏することができる。
【0114】
また、VHFをVHF High バンドとVHF Low バンドとに切り替えるためのバンド切替制御電圧を発生する電源が設けられ、上記切替部は、上記バンド切替制御電圧が印加されることで、第1改善部と第2改善部とを切り替えるようにしてもよい。
【0115】
この場合、切替部の第1改善部と第2改善部との切替動作が、VHF High バンドとVHF Low バンドとを切り替えるのに使用されるバンド切替制御電圧が、該切替部に印加されることで行なわれるので、切替部の切替動作を制御するための電圧を別に生成しないで済む。
【0116】
これにより、切替部の切替動作を制御するのに必要な電圧を発生させる電圧発生部を別に設ける必要がなく、既存の電源を使用することができるので、さらに、装置の回路規模の簡略化および低価格化を図ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る電子チューナの概略ブロック図である。
【図2】図1に示す電子チューナの増幅回路の入力部に接続され、スイッチング素子としてダイオードを使用した特性改善回路のブロック図である。
【図3】図2に示す特性改善回路のゲイン補正回路に対する等価回路図である。
【図4】図2に示す特性改善回路のトラップ回路に対する等価回路図である。
【図5】図1に示す電子チューナの増幅回路の出力部に接続され、スイッチング素子としてダイオードを使用した特性改善回路のブロック図である。
【図6】図1に示す電子チューナのミキサ回路の入力部に接続され、スイッチング素子としてダイオードを使用した特性改善回路のブロック図である。
【図7】図1に示す電子チューナの増幅回路の入力部に接続され、スイッチング素子としてトランジスタを使用した特性改善回路のブロック図である。
【図8】図1に示す電子チューナの増幅回路の出力部に接続され、スイッチング素子としてトランジスタを使用した特性改善回路のブロック図である。
【図9】図1に示す電子チューナのミキサ回路の入力部に接続され、スイッチング素子としてトランジスタを使用した特性改善回路のブロック図である。
【図10】従来の電子チューナの一般的なブロック図である。
【図11】図10に示す電子チューナに備えられているゲイン補正回路のブロック図である。
【図12】図11に示すゲイン補正回路の等価回路である。
【符号の説明】
1 バンドパスフィルタ
2 増幅回路
3 バンドパスフィルタ
4 ミキサ回路(混合回路)
5 局部発振回路
6 電源
7 特性改善回路(第1改善部、第2改善部)
17 特性改善回路(第1改善部、第2改善部)
C1 コンデンサ
D1 ダイオード(スイッチング素子、切替部)
L1 コイル
R1 抵抗
Tr1 トランジスタ(スイッチング素子、切替部)
Claims (6)
- VHFをVHF High バンドとVHF Low バンドの2つの周波数バンドに切り替えて受信する電子チューナにおいて、
受信信号を増幅する増幅回路と、増幅した受信信号に対して局部発振信号を混合して周波数変換する混合回路とを備え、
上記増幅回路の入力部、出力部、上記混合回路の入力部の少なくとも1箇所とグランドとの間に、コイルとスイッチング素子とが該スイッチング素子がグランド側になるように直列に接続されると共に、上記コイルとスイッチング素子の接続部とグランドとの間に、コンデンサが接続され、
上記スイッチング素子は、VHF High バンドに切り替えられたとき、導通状態となり、上記コイルは、VHF High バンドの信号のゲイン補正をするために動作し、
上記スイッチング素子は、VHF Low バンドに切り替えられたとき、非導通状態となり、上記コイルは、VHF Low バンドの信号の不要信号をトラップするために動作することを特徴とする電子チューナ。 - VHFをVHF High バンドとVHF Low バンドとに切り替えるためのバンド切替制御電圧を発生する電源が設けられ、
上記スイッチング素子は、上記バンド切替制御電圧が印加されることで、導通・非導通状態になることを特徴とする請求項1記載の電子チューナ。 - 上記スイッチング素子は、ダイオードであることを特徴とする請求項1記載の電子チューナ。
- 上記スイッチング素子は、トランジスタであることを特徴とする請求項1記載の電子チューナ。
- VHFをVHF High バンドとVHF Low バンドの2つの周波数バンドに切り替えて受信する電子チューナにおいて、
受信したVHF High バンドの信号のゲイン補正をする第1改善部と、
受信したVHF Low バンドの信号の不要信号をトラップする第2改善部と、
VHF High バンドの信号受信時には、上記第1改善部が動作し、VHF Low バンドの信号受信時には、上記第2改善部が動作するように、第1改善部と第2改善部とを切り替える切替部とを備え、
前記第1改善部は、前記切替部と直列に接続されたコイルを含み、
前記第2改善部は、前記コイルに対して前記切替部と並列に接続されたコンデンサと前記コイルとによって構成されており、
VHF High バンドの信号受信時には、上記VHF High バンドの信号を増幅する増幅回路の入力容量または出力容量と、上記コイルとによって上記第1改善部が構成され、
VHF Low バンドの信号受信時には、上記コンデンサと、上記コイルとによって上記第2改善部が構成されることを特徴とする電子チューナ。 - VHFをVHF High バンドとVHF Low バンドとに切り替えるためのバンド切替制御電圧を発生する電源が設けられ、
上記切替部は、上記バンド切替制御電圧が印加されることで、第1改善部と第2改善部とを切り替えることを特徴とする請求項5記載の電子チューナ。
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