JP3926482B2 - 連結ユニット式ウッドデッキ - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、連結ユニット式ウッドデッキに関するもので、詳しくは、住宅等の屋外または屋内にデッキテラス、デッキテーブル等を設けるのに適したものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、住宅等の生活空間の有効利用を図るため、ウッドデッキを設置することが多くなっている。一般に、デッキを製作する場合、基礎となる地面に脚材を固定し、各脚材の上部に根太材を固定して土台部分を形成する。次いで、それぞれの根太材に、床板を掛け渡し、釘やボルト等で固定している。デッキ面の広さや形状は、建物や庭の状況等によって種々のタイプに形成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のデッキを製作する場合、次のような問題を生じている。
▲1▼ 木材の切断、穴開け、釘打ち等の作業を現場で行うことが多くなるため、専門の技術者によらなければ、迅速かつ正確な作業を行うことが困難である。
▲2▼ デッキの完成後にデッキ面の形状、広さを変更しにくい。
▲3▼ 床板の清掃、張り替え等のデッキの維持・管理に手間がかかる。
【0004】
そこで、本発明は、このような現状に鑑みなされたもので、専門の技術者によらなくとも、短時間で確実にデッキを製作することを可能にし、しかも、デッキの完成後であっても、デッキ面の広さおよび形状の変更を容易に行うことを可能にした連結ユニット式ウッドデッキを提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための本発明の連結ユニット式ウッドデッキは、
所定の規格面積を有する多角形のデッキユニットを連結自在に形成したものであって、
多角形のデッキユニットの頂点位置に配置される脚材と、
この脚材の所定の高さ位置に固定される根太材と、
前記根太材に掛け渡される床板と、
前記床板の外周に載置される縁板とを備え、
前記根太材には、
前記床板および前記縁板を載置可能な受け台と、
前記受け台の台面に所定の間隔を保って並設され、前記床板および前記縁板の裏面に嵌合可能な連結ピンとを設ける構成とした。
また、本発明の連結ユニット式ウッドデッキは、前記受け台の台面に、前記床板および前記縁板の載置面に排水路を形成可能な導く逃し溝を設ける構成とした。
【0006】
本発明の連結ユニット式ウッドデッキによると、根太材の受け台に床板および縁板を載置し、デッキ面を形成する。受け台に床板および縁板を載置する際、床板および縁板の裏面に連結ピンを嵌合することにより、床板がズレたり、落下することが防止される。
デッキユニットを連結する場合、まず、連結方向に所定の間隔をあけて根太材を設ける。次いで、互いに向き合う根太材に床板を掛け渡し、両者の連結ピンに床板の裏面を嵌合し、受け台上に載置する。
すなわち、デッキユニット毎に床板を掛け渡して、連結ピンで止めることで、専門の技術を要しなくとも、デッキユニットを自在に組み合わせることが可能になる。
また、デッキの広さおよび形状は、デッキユニットの連結の位置および長さを調整することより、任意に設定することができる。デッキの完成後であっても、根太材から床板を取り外して簡単にデッキユニットを移動させることができるため、デッキ面の広さおよび形状の変更に要する手間がきわめて少なくなる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本発明の第1実施例を図1〜図10に示す。第1実施例の連結ユニット式ウッドデッキは、デッキユニット1を組み合わせてデッキテラス、デッキテーブル等を形成するようにしたものである。
図1〜図3に示すように、デッキユニット1は、正方形のデッキ面を有するもので、脚材2、根太材3、床板4および縁板5からなる。正方形の頂点位置に脚材2が設けられる。脚材2の上端部には、根太材3がほぼ水平に固定され、互いに向き合う根太材3に床板4が掛け渡される。床板4の外周には縁板5が取り付けられている。
【0008】
アルミニウム等の金属からなる根太材3は、図5に示すように、横断面がT字形になっており、受け台12およびリブ13を有する。リブ13の両側にそれぞれ等しい長さおよび幅で受け台12が延びている。受け台12は、床板4の端部を受けてデッキ面を支持する。また、リブ13は、受け台12の鉛直方向に対する強度を高め、デッキ面の耐荷重性を向上させる役割を果たす。脚材2に根太材3を固定すると、図6に示すように、内台12aがデッキユニット1の内側を向き、外台12bがデッキユニット1の外側を向くことになる。
なお、ウッドデッキの根太材の材料としては、一般的には木材を使用することが多い。ウッドデッキは、屋外で使用されることが多く、雨や紫外線などに曝されると、負担の大きい根太材が劣化しやくなる。本実施例においては、アルミニウム等の金属によって根太材を形成することで、ウッドデッキの耐久性を大幅に向上させ、長期間の使用に耐えられる構造としている。
【0009】
受け台12の上面には、所定間隔を保って一定長さの連結ピン14が並設される。連結ピン14は、図6に示すように、内台12aの長手方向に並ぶ内ピン14aと、外台12bの長手方向に並ぶ外ピン14bとからなっている。互いに対向する根太材3には、それぞれの内ピン14aおよび外ピン14bが一定間隔で直線で結ばれるように配置される。
【0010】
図4に示すように、床板4は、デッキユニット1の両端に置かれる外床板4aと、この外床板4aの間に置かれる内床板4bとの2種の板からなる。外床板4aの四隅部のうち、脚材2に隣り合う部分は、脚材2の側面に沿って直角に切り欠かれている。内床板4bは、対向する根太材3に載置可能に一定の幅および長さに形成される。外床板4aおよび内床板4bの裏面には、内ピン14aに対応する位置にピン穴H1が形成される。
また、縁板5は、外台12bの台面とほぼ同一のサイズに形成される。縁板5の裏面には、外ピン14bに対応する位置にピン穴H2が形成されている。外台12bの台面に縁板5を載置すると、外ピン14bが縁板5によって隠れることになる。
【0011】
図6〜図8に示すように、脚材3の上端側面には、根太材3がボルト21によって締め付けられる。この締め付けは、デッキユニットごとに予め工場で行うか、または、現場でデッキ製作者が行ってもよい。現場で作業を行う場合でも、後述するように、脚材2と根太材3の固定位置がナットおよびT溝によって所定位置に決められるので、専門の技術を要しなくとも、簡単かつ迅速に作業を行うことができる。
【0012】
根太材3の端部には、脚材2に根太材3を固定するためのストッパ20およびジョイント22が設けられる。ストッパ20は、受け台12の台面に垂直な板片からなり、リブ13に直交するように形成されている。ストッパ20の板面には、固定ボルト21を通すためのボルト孔が設けられる。ジョイント22は、ストッパ20の先端側に水平および垂直に延びる板片を有している。根太材3を製造する場合、例えば、アルミニウム等の金属を鋳型に流し込んで、ストッパ20およびジョイント22の板片を、受け台12、リブ13および連結ピン14と一体に成形するとよい。
【0013】
脚材2の上端部には、ナット25およびT溝26が設けられている。ナット25は、ストッパ20のボルト孔に一致するように、脚材2の側面に埋め込まれている。T溝26は、ジョイント22の板片が嵌合可能な溝幅に形成されている。脚材2に根太材3を固定する場合には、T溝26にジョイント22の板片を挿入し、根太材3の側面にストッパ20を当てる。次いで、ストッパ20のボルト孔に固定ボルト21を通してナット25に締め付ける。
【0014】
なお、ナット25およびT溝26は、脚材2の上端側面のうち、少なくとも3面以上に設けるのが望ましい。3面以上に設けておくと、複数のデッキユニットを連結する場合に、他のユニットの根太材を脚材2に直接固定することができ、デッキユニットの組み合わせの幅が広がるためである。
【0015】
図6に示すように、受け台12の上面には、逃し溝28が設けられる。逃し溝28は、リブ13の付け根部分から受け台12の側端まで連なって形成される。長さ方向に並んだ各連結ピン14の間に、逃し溝28が配置されている。
図9(A)および(B)に示すように、逃し溝28の溝面は、受け台14a、14bの側端側へ行くに従って次第に下方へ傾斜する。逃し溝28に雨水等が入ると、逃し溝28が排水路となって、溝内の水が傾斜面に沿って受け台12の下方に流れる。これにより、受け台12に床板4および縁板5を載置したまま長期間保持しても、これらの載置面が乾燥しやすい状態に保たれ、床板4および縁板5の耐久性が大幅に向上する。
【0016】
デッキユニット1を組み立てる場合、まず、脚材2および根太材3をそれぞれ4本ずつ準備し、脚材2の上端部に根太材3を固定して正方形の枠を組む。次に、互いに向き合う内ピン14aに床板4のピン穴H1を嵌合し、根太材3の内台12aに所定枚数の床板4を一定の方向に揃えて掛け渡していく。一方、根太材3の外ピン14bには縁板5のピン穴H2を嵌合し、外台12bに縁板5を載置する。
これにより、脚材2の頂面、床板4および縁板5がほぼ同一平面に並んでデッキ面となる。
【0017】
次に、デッキユニット1の連結方法を説明する。
デッキユニット1の連結方法としては、デッキユニット1に他のユニットの根太材、床板および脚材を直接連結する方法と、他のデッキユニットを別個に作製して、床板を介してデッキユニット同士を連結する方法とがある。
【0018】
前者の方法による場合、まず、デッキユニット1とは別個に根太材3本と、脚材2本を準備する。そして、2本の脚材の上端部に3本の根太材をコ字型になるようにボルトで固定する。次いで、デッキユニット1の脚材2の上端部側面に、コ字型に形成された根太材の先端をボルトで固定する。その後、連結した根太材に別に準備した床板を掛け渡せば、2個のデッキユニット1が連結され、デッキ面が規格面積の2倍に拡張されることになる。
【0019】
一方、後者の方法による場合は、まず、デッキユニット1の他に、別個にデッキユニット1を準備する。そして、これらのユニットを所定距離だけ離し、外ピン14bを向き合わせて置く。次いで、これらの外台12bに別に準備した床板を掛け渡し、両端部のピン穴に外ピン14bを嵌合する。すなわち、2個のデッキユニット1の間に床板を掛け渡すことによって3個のユニットが連結されることになり、デッキ面が規格面積の3倍に拡張されることになる。
【0020】
なお、デッキユニット1を連結する場合、連結方向に設けられる縁板5は、連結前に取り外す。取り外した縁板5は、デッキ面の最も端に位置する根太材の外台に載置し、外ピン14bを隠すように用いるとよい。
【0021】
次に、デッキユニット1を用いて住宅の庭にデッキテラスを設けた例を図10に示す。デッキテラスは、出口窓Wの外側の空間に所定の広さおよび形状のデッキ面が形成される。出口窓Wの横には植木Pが植えられており、デッキ面は、この植木Pを回避するように形成されている。
デッキユニット1aは、建物の壁面に対して直交する方向に各ユニットの根太材が直接連結される。一方、デッキユニット1bは、デッキユニット1aの間に床板によって連結される。すなわち、デッキユニット1aを所定の距離だけ離して設置し、これらの間に床板を渡してデッキユニット1bが形成されている。
このようにデッキユニット1a、1bを自在に連結することで、設計者の希望にかなった広さおよび形状のデッキ面に仕上げることができる。
【0022】
また、デッキユニット1a、1bによれば、デッキ面の広さや形状を変更することも可能である。例えば、デッキユニット1a、1bを単独または列ごとに追加および撤去することにより、デッキ面の拡大・縮小を自由に行うことができる。
また、デッキユニット1a、1bは、床板を簡単に取り外せることから、デッキ面のメンテナンスが容易になる。例えば、床板4の隙間や床下に溜まったゴミを取り除くときには、床板4を取り外して適当な処置をすればよい。また、床板4の一部が汚れた場合など、必要な箇所の床板のみを交換することができる。
【0023】
なお、デッキユニット1は、デッキテラスだけでなく、他の用途に用いてもよい。例えば、デッキユニット1を単独または数個分連結して使用することで、テーブル、腰掛け、階段等として用いることができる。
【0024】
本発明の第2実施例を図11に示す。
第2実施例は、デッキユニットをディスプレイテーブルに適用したものである。ディスプレイテーブルは、長方形のデッキユニット30、31が連結されている。デッキユニット30を作製した後、デッキユニット31の根太材および脚材をデッキユニット30の側方に連結している。
根太材33の内台には、床板34が各ユニットの対角線に沿って平行に並べられる。根太材33の外台には、縁板35が載置されている。各床板34および縁板35の裏面には、ピン穴が形成されており、このピン穴に根太材33の内ピンおよび外ピンが嵌合している。なお、図11に示す状態では、ユニットごとに異なる対角線に床板4が配置されるが、床板4の方向を一定方向に揃えることも可能である。
【0025】
図11でデッキ面の後方には、脚材32の先端が上方に延びており、これらの脚材32の間に横板36および棚37が固定される。
デッキユニット30、31を店内等に設置する場合、各ユニット30、31のデッキ面、および棚37に商品等が陳列される。商品等の数や種類によって、デッキユニットの連結数を変更し、最適な陳列面積を確保することができる。
【0026】
第3実施例を図12および図13に示す。
第3実施例は、デッキユニット40を調理テーブルとして用いたものである。デッキユニット40は、脚材42の上端部に根太材43が固定される。根太材43の内台には床板44が掛け渡される。床板44の間にはコンロ47が設けられている。
また、根太材43の外台には、縁板45が載置される。床板44および縁板45の裏面には、根太材43の連結ピン(内ピンおよび外ピン)に嵌合可能なピン穴が形成されている。
コンロ47の両端部には、補助アーム49が延び、この補助アーム49に連結棒49aが固定される。連結棒49aは、連結ピン43aの外側に掛け止められる。コンロ47の下方には、コンロ台48が設置され、コンロ47がデッキ中央に安定に保持される。
調理を行わないときには、コンロ47を取り外して床板44に取り替えることが可能である。
【0027】
第4実施例を図14に示す。
第4実施例は、デッキユニット50を作業台として用いたものである。
デッキユニット50は、脚材52の上端部に根太材53が固定される。根太材53の内台および外台に床板54および縁板55が載置される。床板54および縁板55の裏面には、根太材53の連結ピン(内ピンおよび外ピン)に嵌合可能なピン穴が形成されている。
デッキユニット50によれば、工作目的に応じて床板54を取り外したり、専用の床板に取り替えることで、種々の作業を行うことができる。
例えば、角材Kを切断する場合、ユニット中央の床板54を取り外し、角材Kをデッキ面に留め具56によって固定する。床材54を取り外した隙間に鋸Jを通すことで、角材Kを容易に切断することができる。
また、電動鋸を使用する場合には、専用の床板57を取り付ける。床板57は、通常の床板54の2枚分の板幅を有し、中間部に電動鋸が固定されている。所定のレバーを操作すると、電動刃が上下動するようになっている。加工用の板材等をデッキ面にスライドさせながら電動刃で切断する。
さらに、床板54をカンナ掛け用のガイド板58に取り替えたり、デッキユニット40の四隅部に鍛造用の金敷59を固定することもできる。
【0028】
前記第1実施例〜第4実施例では、デッキユニットの形状を四角形としたが、脚材および根太材の数を変更することで、四角形以外の多角形にしてもよい。
例えば、図15に示す第5実施例のデッキテラス60は、六角形のデッキユニット61を連結してなる。六角形の頂点位置に三角柱形の脚材62が配置され、この脚材62の上端部に根太材63が固定されている。根太材63の上面には、連結ピンが並設され、各連結ピンに床板64および縁板65が嵌合している。このようにデッキユニット61を六角形にすることにより、デッキ面の水平方向に対する耐衝撃性をより向上させることができる。
【0029】
また、図16に示す第6実施例のデッキテラス70は、四角形のデッキユニット71と三角形のデッキユニット72を組み合わせてなる。脚材73および74に根太材76が固定されている。床板77、78の裏面の端部には、根太材76の連結ピンに嵌合可能なピン穴が形成されている。
このように異なる形状のデッキユニットを組み合わせることで、複雑形状のデッキ面を容易に製作することができ、デザイン的にも種々の設計が可能になる。
【0030】
次に、本発明の第7実施例を図17に示す。第7実施例は、図5に示す根太材の形状を改良したものである。
根太材80は、受け台82の幅方向の中間位置に上向きリブ83が形成される。受け台82の台面には、連結ピン84および逃し溝88が設けられる。根太材80の両端部には、ストッパ86およびジョイント87が設けられる。
受け台82の側端部には、所定の間隔で切欠きSが設けられる。切欠きSは、上向きリブ83の両側に対称に形成されている。受け台82の台幅は、切欠きSの形成される部分では、切欠きSの形成されない部分のほぼ半分の幅になっている。
【0031】
受け台82の下面には、下向きリブ85、85が設けられる。下向きリブ85、85は、受け台82の長手方向に延びている。下向きリブ85、85は、両端から中央に行くに従い次第にリブの高さが増すように形成されている。
第7実施例によると、受け台82の側端部に切欠きSを設けることにより、受け台82の軽量化が図られるため、デッキユニットの組立をより簡単かつ迅速に行うことが可能になる。また、下向きリブ85によって、根太材80の耐荷重性を大幅に向上させることができる。
【0032】
本発明の第8実施例を図18〜図20に示す。第8実施例は、デッキユニットに目隠し用のフェンスを取り付けるようにしたものである。
デッキユニット90は、脚材92の上端部に根太材93が固定される。根太材93の内台および外台に連結ピンを介して床板94および縁板95が載置されている。脚材93の軸方向には、ポール96が固定されており、このポール96に布製のフェンス97が取り付けられる。
【0033】
図19に示すように、脚材92の中心軸方向には、ポール96を挿入可能な貫通孔96aが形成される。フェンス97には、所定の間隔おきにポール96を挿入可能な筒袋97aが形成されている。デッキユニット90にフェンス97を設置する場合、まず、脚材92の貫通孔92aにポール96の下端部を挿入し、デッキ上にポール96を立てる。次いで、このポール96にフェンス97の筒袋97aを被せて、各ポール96の間にフェンス97の布面を張る。
なお、フェンス97は、雨等の影響を受けにくいナイロン、ポリエチレン等の化学繊維で形成するとよい。また、フェンス97の布面をネット状に編むと、風通しが良好になる。
【0034】
第8実施例によれば、各ユニットごとに目隠し用のフェンス97を設けることができる。図20(A)に示すように、脚材92に沿って直線状にフェンス97を取り付けたり、また、図20(B)に示すように、フェンス97を直角に曲げて取り付けることが可能である。フェンス97は、取付けおよび取外しが自由に行えるので、デッキユニットの連結位置を変更するときも、変更後のデッキユニットに合わせて最適な位置に簡単にフェンスを移動させることができる。
【0035】
なお、前記第1実施例〜第8実施例において、脚材、床板および縁板に木材を用いるのが望ましいが、必要な荷重に十分に耐える素材であれば、木材に限ることなく、樹脂やセラミック等の材料を使用してもよい。
また、床板に代えて、所定サイズの畳を用いてもよい。畳の裏面に連結ピンに嵌合可能なピンソケットを設けることで、自在に取り付けおよび取り外しが可能になる。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の連結ユニット式ウッドデッキによれば、次のような優れた効果を奏する。
(a) デッキユニットの根太材に床板および縁板を載置して連結ピンで止めることで、デッキユニットを自在に連結可能にしたため、専門の技術者でなくとも、迅速かつ確実にデッキの組立作業を行うことができる。
(b) 床板および縁板を取り外すことで、デッキユニットを自在に移動させることができ、デッキ面の広さおよび形状の変更を簡単に行える。
(c) 床板および縁板の塗り替えや床下の清掃、腐食部材の交換などの定期的な維持管理が容易になる。
(d) 床板および縁板を目的に応じて取り替えることができるため、多様な用途に応じてデッキを使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例によるデッキユニットの組立時の状態を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1実施例によるデッキユニットの完成後の状態を示す斜視図である。
【図3】本発明の第1実施例によるデッキユニットの構成部品を示す斜視図である。
【図4】本発明の第1実施例による床板および縁板の裏面を示す斜視図である。
【図5】本発明の第1実施例による根太材を示す斜視図である。
【図6】本発明の第1実施例による根太材と脚材の固定部を示す部分拡大斜視図である。
【図7】本発明の第1実施例による根太材の端部を示す部分拡大斜視図である。
【図8】本発明の第1実施例による脚材の上端部のナットおよびT溝を示す部分拡大斜視図である。
【図9】本発明の第1実施例による根太材の断面を示すもので、(A)は図5に示すA−A線横断面図、(B)は図5に示すB−B線縦断面図である。
【図10】本発明の第1実施例によるデッキテラスを連結した状態を示す斜視図である。
【図11】本発明の第2実施例によるデッキユニットを示す斜視図である。
【図12】本発明の第3実施例によるデッキユニットを示す斜視図である。
【図13】本発明の第3実施例によるデッキユニットのコンロ取付部分を示す部分拡大斜視図である。
【図14】本発明の第4実施例によるデッキユニットを示す組立分解斜視図である。
【図15】本発明の第5実施例によるデッキユニットを示す平面図である。
【図16】本発明の第6実施例によるデッキユニットを示す平面図である。
【図17】本発明の第7実施例による根太材を示すもので、(A)は平面図、(B)は側面図である。
【図18】本発明の第8実施例によるデッキユニットを示す斜視図である。
【図19】本発明の第8実施例による脚材を示す組立分解斜視図である。
【図20】本発明の第8実施例による脚材の連結方法を説明するための模式図である。
【符号の説明】
1 デッキユニット
2 脚材
3 根太材
4 床板
5 縁板
12 受け台
12a 内台(受け台)
12b 外台(受け台)
13 リブ
14 連結ピン
14a 内ピン(連結ピン)
14b 外ピン(連結ピン)
20 ストッパ
21 ボルト
22 ジョイント
25 ナット
26 T溝
28 逃し溝
【発明の属する技術分野】
本発明は、連結ユニット式ウッドデッキに関するもので、詳しくは、住宅等の屋外または屋内にデッキテラス、デッキテーブル等を設けるのに適したものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、住宅等の生活空間の有効利用を図るため、ウッドデッキを設置することが多くなっている。一般に、デッキを製作する場合、基礎となる地面に脚材を固定し、各脚材の上部に根太材を固定して土台部分を形成する。次いで、それぞれの根太材に、床板を掛け渡し、釘やボルト等で固定している。デッキ面の広さや形状は、建物や庭の状況等によって種々のタイプに形成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のデッキを製作する場合、次のような問題を生じている。
▲1▼ 木材の切断、穴開け、釘打ち等の作業を現場で行うことが多くなるため、専門の技術者によらなければ、迅速かつ正確な作業を行うことが困難である。
▲2▼ デッキの完成後にデッキ面の形状、広さを変更しにくい。
▲3▼ 床板の清掃、張り替え等のデッキの維持・管理に手間がかかる。
【0004】
そこで、本発明は、このような現状に鑑みなされたもので、専門の技術者によらなくとも、短時間で確実にデッキを製作することを可能にし、しかも、デッキの完成後であっても、デッキ面の広さおよび形状の変更を容易に行うことを可能にした連結ユニット式ウッドデッキを提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための本発明の連結ユニット式ウッドデッキは、
所定の規格面積を有する多角形のデッキユニットを連結自在に形成したものであって、
多角形のデッキユニットの頂点位置に配置される脚材と、
この脚材の所定の高さ位置に固定される根太材と、
前記根太材に掛け渡される床板と、
前記床板の外周に載置される縁板とを備え、
前記根太材には、
前記床板および前記縁板を載置可能な受け台と、
前記受け台の台面に所定の間隔を保って並設され、前記床板および前記縁板の裏面に嵌合可能な連結ピンとを設ける構成とした。
また、本発明の連結ユニット式ウッドデッキは、前記受け台の台面に、前記床板および前記縁板の載置面に排水路を形成可能な導く逃し溝を設ける構成とした。
【0006】
本発明の連結ユニット式ウッドデッキによると、根太材の受け台に床板および縁板を載置し、デッキ面を形成する。受け台に床板および縁板を載置する際、床板および縁板の裏面に連結ピンを嵌合することにより、床板がズレたり、落下することが防止される。
デッキユニットを連結する場合、まず、連結方向に所定の間隔をあけて根太材を設ける。次いで、互いに向き合う根太材に床板を掛け渡し、両者の連結ピンに床板の裏面を嵌合し、受け台上に載置する。
すなわち、デッキユニット毎に床板を掛け渡して、連結ピンで止めることで、専門の技術を要しなくとも、デッキユニットを自在に組み合わせることが可能になる。
また、デッキの広さおよび形状は、デッキユニットの連結の位置および長さを調整することより、任意に設定することができる。デッキの完成後であっても、根太材から床板を取り外して簡単にデッキユニットを移動させることができるため、デッキ面の広さおよび形状の変更に要する手間がきわめて少なくなる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本発明の第1実施例を図1〜図10に示す。第1実施例の連結ユニット式ウッドデッキは、デッキユニット1を組み合わせてデッキテラス、デッキテーブル等を形成するようにしたものである。
図1〜図3に示すように、デッキユニット1は、正方形のデッキ面を有するもので、脚材2、根太材3、床板4および縁板5からなる。正方形の頂点位置に脚材2が設けられる。脚材2の上端部には、根太材3がほぼ水平に固定され、互いに向き合う根太材3に床板4が掛け渡される。床板4の外周には縁板5が取り付けられている。
【0008】
アルミニウム等の金属からなる根太材3は、図5に示すように、横断面がT字形になっており、受け台12およびリブ13を有する。リブ13の両側にそれぞれ等しい長さおよび幅で受け台12が延びている。受け台12は、床板4の端部を受けてデッキ面を支持する。また、リブ13は、受け台12の鉛直方向に対する強度を高め、デッキ面の耐荷重性を向上させる役割を果たす。脚材2に根太材3を固定すると、図6に示すように、内台12aがデッキユニット1の内側を向き、外台12bがデッキユニット1の外側を向くことになる。
なお、ウッドデッキの根太材の材料としては、一般的には木材を使用することが多い。ウッドデッキは、屋外で使用されることが多く、雨や紫外線などに曝されると、負担の大きい根太材が劣化しやくなる。本実施例においては、アルミニウム等の金属によって根太材を形成することで、ウッドデッキの耐久性を大幅に向上させ、長期間の使用に耐えられる構造としている。
【0009】
受け台12の上面には、所定間隔を保って一定長さの連結ピン14が並設される。連結ピン14は、図6に示すように、内台12aの長手方向に並ぶ内ピン14aと、外台12bの長手方向に並ぶ外ピン14bとからなっている。互いに対向する根太材3には、それぞれの内ピン14aおよび外ピン14bが一定間隔で直線で結ばれるように配置される。
【0010】
図4に示すように、床板4は、デッキユニット1の両端に置かれる外床板4aと、この外床板4aの間に置かれる内床板4bとの2種の板からなる。外床板4aの四隅部のうち、脚材2に隣り合う部分は、脚材2の側面に沿って直角に切り欠かれている。内床板4bは、対向する根太材3に載置可能に一定の幅および長さに形成される。外床板4aおよび内床板4bの裏面には、内ピン14aに対応する位置にピン穴H1が形成される。
また、縁板5は、外台12bの台面とほぼ同一のサイズに形成される。縁板5の裏面には、外ピン14bに対応する位置にピン穴H2が形成されている。外台12bの台面に縁板5を載置すると、外ピン14bが縁板5によって隠れることになる。
【0011】
図6〜図8に示すように、脚材3の上端側面には、根太材3がボルト21によって締め付けられる。この締め付けは、デッキユニットごとに予め工場で行うか、または、現場でデッキ製作者が行ってもよい。現場で作業を行う場合でも、後述するように、脚材2と根太材3の固定位置がナットおよびT溝によって所定位置に決められるので、専門の技術を要しなくとも、簡単かつ迅速に作業を行うことができる。
【0012】
根太材3の端部には、脚材2に根太材3を固定するためのストッパ20およびジョイント22が設けられる。ストッパ20は、受け台12の台面に垂直な板片からなり、リブ13に直交するように形成されている。ストッパ20の板面には、固定ボルト21を通すためのボルト孔が設けられる。ジョイント22は、ストッパ20の先端側に水平および垂直に延びる板片を有している。根太材3を製造する場合、例えば、アルミニウム等の金属を鋳型に流し込んで、ストッパ20およびジョイント22の板片を、受け台12、リブ13および連結ピン14と一体に成形するとよい。
【0013】
脚材2の上端部には、ナット25およびT溝26が設けられている。ナット25は、ストッパ20のボルト孔に一致するように、脚材2の側面に埋め込まれている。T溝26は、ジョイント22の板片が嵌合可能な溝幅に形成されている。脚材2に根太材3を固定する場合には、T溝26にジョイント22の板片を挿入し、根太材3の側面にストッパ20を当てる。次いで、ストッパ20のボルト孔に固定ボルト21を通してナット25に締め付ける。
【0014】
なお、ナット25およびT溝26は、脚材2の上端側面のうち、少なくとも3面以上に設けるのが望ましい。3面以上に設けておくと、複数のデッキユニットを連結する場合に、他のユニットの根太材を脚材2に直接固定することができ、デッキユニットの組み合わせの幅が広がるためである。
【0015】
図6に示すように、受け台12の上面には、逃し溝28が設けられる。逃し溝28は、リブ13の付け根部分から受け台12の側端まで連なって形成される。長さ方向に並んだ各連結ピン14の間に、逃し溝28が配置されている。
図9(A)および(B)に示すように、逃し溝28の溝面は、受け台14a、14bの側端側へ行くに従って次第に下方へ傾斜する。逃し溝28に雨水等が入ると、逃し溝28が排水路となって、溝内の水が傾斜面に沿って受け台12の下方に流れる。これにより、受け台12に床板4および縁板5を載置したまま長期間保持しても、これらの載置面が乾燥しやすい状態に保たれ、床板4および縁板5の耐久性が大幅に向上する。
【0016】
デッキユニット1を組み立てる場合、まず、脚材2および根太材3をそれぞれ4本ずつ準備し、脚材2の上端部に根太材3を固定して正方形の枠を組む。次に、互いに向き合う内ピン14aに床板4のピン穴H1を嵌合し、根太材3の内台12aに所定枚数の床板4を一定の方向に揃えて掛け渡していく。一方、根太材3の外ピン14bには縁板5のピン穴H2を嵌合し、外台12bに縁板5を載置する。
これにより、脚材2の頂面、床板4および縁板5がほぼ同一平面に並んでデッキ面となる。
【0017】
次に、デッキユニット1の連結方法を説明する。
デッキユニット1の連結方法としては、デッキユニット1に他のユニットの根太材、床板および脚材を直接連結する方法と、他のデッキユニットを別個に作製して、床板を介してデッキユニット同士を連結する方法とがある。
【0018】
前者の方法による場合、まず、デッキユニット1とは別個に根太材3本と、脚材2本を準備する。そして、2本の脚材の上端部に3本の根太材をコ字型になるようにボルトで固定する。次いで、デッキユニット1の脚材2の上端部側面に、コ字型に形成された根太材の先端をボルトで固定する。その後、連結した根太材に別に準備した床板を掛け渡せば、2個のデッキユニット1が連結され、デッキ面が規格面積の2倍に拡張されることになる。
【0019】
一方、後者の方法による場合は、まず、デッキユニット1の他に、別個にデッキユニット1を準備する。そして、これらのユニットを所定距離だけ離し、外ピン14bを向き合わせて置く。次いで、これらの外台12bに別に準備した床板を掛け渡し、両端部のピン穴に外ピン14bを嵌合する。すなわち、2個のデッキユニット1の間に床板を掛け渡すことによって3個のユニットが連結されることになり、デッキ面が規格面積の3倍に拡張されることになる。
【0020】
なお、デッキユニット1を連結する場合、連結方向に設けられる縁板5は、連結前に取り外す。取り外した縁板5は、デッキ面の最も端に位置する根太材の外台に載置し、外ピン14bを隠すように用いるとよい。
【0021】
次に、デッキユニット1を用いて住宅の庭にデッキテラスを設けた例を図10に示す。デッキテラスは、出口窓Wの外側の空間に所定の広さおよび形状のデッキ面が形成される。出口窓Wの横には植木Pが植えられており、デッキ面は、この植木Pを回避するように形成されている。
デッキユニット1aは、建物の壁面に対して直交する方向に各ユニットの根太材が直接連結される。一方、デッキユニット1bは、デッキユニット1aの間に床板によって連結される。すなわち、デッキユニット1aを所定の距離だけ離して設置し、これらの間に床板を渡してデッキユニット1bが形成されている。
このようにデッキユニット1a、1bを自在に連結することで、設計者の希望にかなった広さおよび形状のデッキ面に仕上げることができる。
【0022】
また、デッキユニット1a、1bによれば、デッキ面の広さや形状を変更することも可能である。例えば、デッキユニット1a、1bを単独または列ごとに追加および撤去することにより、デッキ面の拡大・縮小を自由に行うことができる。
また、デッキユニット1a、1bは、床板を簡単に取り外せることから、デッキ面のメンテナンスが容易になる。例えば、床板4の隙間や床下に溜まったゴミを取り除くときには、床板4を取り外して適当な処置をすればよい。また、床板4の一部が汚れた場合など、必要な箇所の床板のみを交換することができる。
【0023】
なお、デッキユニット1は、デッキテラスだけでなく、他の用途に用いてもよい。例えば、デッキユニット1を単独または数個分連結して使用することで、テーブル、腰掛け、階段等として用いることができる。
【0024】
本発明の第2実施例を図11に示す。
第2実施例は、デッキユニットをディスプレイテーブルに適用したものである。ディスプレイテーブルは、長方形のデッキユニット30、31が連結されている。デッキユニット30を作製した後、デッキユニット31の根太材および脚材をデッキユニット30の側方に連結している。
根太材33の内台には、床板34が各ユニットの対角線に沿って平行に並べられる。根太材33の外台には、縁板35が載置されている。各床板34および縁板35の裏面には、ピン穴が形成されており、このピン穴に根太材33の内ピンおよび外ピンが嵌合している。なお、図11に示す状態では、ユニットごとに異なる対角線に床板4が配置されるが、床板4の方向を一定方向に揃えることも可能である。
【0025】
図11でデッキ面の後方には、脚材32の先端が上方に延びており、これらの脚材32の間に横板36および棚37が固定される。
デッキユニット30、31を店内等に設置する場合、各ユニット30、31のデッキ面、および棚37に商品等が陳列される。商品等の数や種類によって、デッキユニットの連結数を変更し、最適な陳列面積を確保することができる。
【0026】
第3実施例を図12および図13に示す。
第3実施例は、デッキユニット40を調理テーブルとして用いたものである。デッキユニット40は、脚材42の上端部に根太材43が固定される。根太材43の内台には床板44が掛け渡される。床板44の間にはコンロ47が設けられている。
また、根太材43の外台には、縁板45が載置される。床板44および縁板45の裏面には、根太材43の連結ピン(内ピンおよび外ピン)に嵌合可能なピン穴が形成されている。
コンロ47の両端部には、補助アーム49が延び、この補助アーム49に連結棒49aが固定される。連結棒49aは、連結ピン43aの外側に掛け止められる。コンロ47の下方には、コンロ台48が設置され、コンロ47がデッキ中央に安定に保持される。
調理を行わないときには、コンロ47を取り外して床板44に取り替えることが可能である。
【0027】
第4実施例を図14に示す。
第4実施例は、デッキユニット50を作業台として用いたものである。
デッキユニット50は、脚材52の上端部に根太材53が固定される。根太材53の内台および外台に床板54および縁板55が載置される。床板54および縁板55の裏面には、根太材53の連結ピン(内ピンおよび外ピン)に嵌合可能なピン穴が形成されている。
デッキユニット50によれば、工作目的に応じて床板54を取り外したり、専用の床板に取り替えることで、種々の作業を行うことができる。
例えば、角材Kを切断する場合、ユニット中央の床板54を取り外し、角材Kをデッキ面に留め具56によって固定する。床材54を取り外した隙間に鋸Jを通すことで、角材Kを容易に切断することができる。
また、電動鋸を使用する場合には、専用の床板57を取り付ける。床板57は、通常の床板54の2枚分の板幅を有し、中間部に電動鋸が固定されている。所定のレバーを操作すると、電動刃が上下動するようになっている。加工用の板材等をデッキ面にスライドさせながら電動刃で切断する。
さらに、床板54をカンナ掛け用のガイド板58に取り替えたり、デッキユニット40の四隅部に鍛造用の金敷59を固定することもできる。
【0028】
前記第1実施例〜第4実施例では、デッキユニットの形状を四角形としたが、脚材および根太材の数を変更することで、四角形以外の多角形にしてもよい。
例えば、図15に示す第5実施例のデッキテラス60は、六角形のデッキユニット61を連結してなる。六角形の頂点位置に三角柱形の脚材62が配置され、この脚材62の上端部に根太材63が固定されている。根太材63の上面には、連結ピンが並設され、各連結ピンに床板64および縁板65が嵌合している。このようにデッキユニット61を六角形にすることにより、デッキ面の水平方向に対する耐衝撃性をより向上させることができる。
【0029】
また、図16に示す第6実施例のデッキテラス70は、四角形のデッキユニット71と三角形のデッキユニット72を組み合わせてなる。脚材73および74に根太材76が固定されている。床板77、78の裏面の端部には、根太材76の連結ピンに嵌合可能なピン穴が形成されている。
このように異なる形状のデッキユニットを組み合わせることで、複雑形状のデッキ面を容易に製作することができ、デザイン的にも種々の設計が可能になる。
【0030】
次に、本発明の第7実施例を図17に示す。第7実施例は、図5に示す根太材の形状を改良したものである。
根太材80は、受け台82の幅方向の中間位置に上向きリブ83が形成される。受け台82の台面には、連結ピン84および逃し溝88が設けられる。根太材80の両端部には、ストッパ86およびジョイント87が設けられる。
受け台82の側端部には、所定の間隔で切欠きSが設けられる。切欠きSは、上向きリブ83の両側に対称に形成されている。受け台82の台幅は、切欠きSの形成される部分では、切欠きSの形成されない部分のほぼ半分の幅になっている。
【0031】
受け台82の下面には、下向きリブ85、85が設けられる。下向きリブ85、85は、受け台82の長手方向に延びている。下向きリブ85、85は、両端から中央に行くに従い次第にリブの高さが増すように形成されている。
第7実施例によると、受け台82の側端部に切欠きSを設けることにより、受け台82の軽量化が図られるため、デッキユニットの組立をより簡単かつ迅速に行うことが可能になる。また、下向きリブ85によって、根太材80の耐荷重性を大幅に向上させることができる。
【0032】
本発明の第8実施例を図18〜図20に示す。第8実施例は、デッキユニットに目隠し用のフェンスを取り付けるようにしたものである。
デッキユニット90は、脚材92の上端部に根太材93が固定される。根太材93の内台および外台に連結ピンを介して床板94および縁板95が載置されている。脚材93の軸方向には、ポール96が固定されており、このポール96に布製のフェンス97が取り付けられる。
【0033】
図19に示すように、脚材92の中心軸方向には、ポール96を挿入可能な貫通孔96aが形成される。フェンス97には、所定の間隔おきにポール96を挿入可能な筒袋97aが形成されている。デッキユニット90にフェンス97を設置する場合、まず、脚材92の貫通孔92aにポール96の下端部を挿入し、デッキ上にポール96を立てる。次いで、このポール96にフェンス97の筒袋97aを被せて、各ポール96の間にフェンス97の布面を張る。
なお、フェンス97は、雨等の影響を受けにくいナイロン、ポリエチレン等の化学繊維で形成するとよい。また、フェンス97の布面をネット状に編むと、風通しが良好になる。
【0034】
第8実施例によれば、各ユニットごとに目隠し用のフェンス97を設けることができる。図20(A)に示すように、脚材92に沿って直線状にフェンス97を取り付けたり、また、図20(B)に示すように、フェンス97を直角に曲げて取り付けることが可能である。フェンス97は、取付けおよび取外しが自由に行えるので、デッキユニットの連結位置を変更するときも、変更後のデッキユニットに合わせて最適な位置に簡単にフェンスを移動させることができる。
【0035】
なお、前記第1実施例〜第8実施例において、脚材、床板および縁板に木材を用いるのが望ましいが、必要な荷重に十分に耐える素材であれば、木材に限ることなく、樹脂やセラミック等の材料を使用してもよい。
また、床板に代えて、所定サイズの畳を用いてもよい。畳の裏面に連結ピンに嵌合可能なピンソケットを設けることで、自在に取り付けおよび取り外しが可能になる。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の連結ユニット式ウッドデッキによれば、次のような優れた効果を奏する。
(a) デッキユニットの根太材に床板および縁板を載置して連結ピンで止めることで、デッキユニットを自在に連結可能にしたため、専門の技術者でなくとも、迅速かつ確実にデッキの組立作業を行うことができる。
(b) 床板および縁板を取り外すことで、デッキユニットを自在に移動させることができ、デッキ面の広さおよび形状の変更を簡単に行える。
(c) 床板および縁板の塗り替えや床下の清掃、腐食部材の交換などの定期的な維持管理が容易になる。
(d) 床板および縁板を目的に応じて取り替えることができるため、多様な用途に応じてデッキを使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例によるデッキユニットの組立時の状態を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1実施例によるデッキユニットの完成後の状態を示す斜視図である。
【図3】本発明の第1実施例によるデッキユニットの構成部品を示す斜視図である。
【図4】本発明の第1実施例による床板および縁板の裏面を示す斜視図である。
【図5】本発明の第1実施例による根太材を示す斜視図である。
【図6】本発明の第1実施例による根太材と脚材の固定部を示す部分拡大斜視図である。
【図7】本発明の第1実施例による根太材の端部を示す部分拡大斜視図である。
【図8】本発明の第1実施例による脚材の上端部のナットおよびT溝を示す部分拡大斜視図である。
【図9】本発明の第1実施例による根太材の断面を示すもので、(A)は図5に示すA−A線横断面図、(B)は図5に示すB−B線縦断面図である。
【図10】本発明の第1実施例によるデッキテラスを連結した状態を示す斜視図である。
【図11】本発明の第2実施例によるデッキユニットを示す斜視図である。
【図12】本発明の第3実施例によるデッキユニットを示す斜視図である。
【図13】本発明の第3実施例によるデッキユニットのコンロ取付部分を示す部分拡大斜視図である。
【図14】本発明の第4実施例によるデッキユニットを示す組立分解斜視図である。
【図15】本発明の第5実施例によるデッキユニットを示す平面図である。
【図16】本発明の第6実施例によるデッキユニットを示す平面図である。
【図17】本発明の第7実施例による根太材を示すもので、(A)は平面図、(B)は側面図である。
【図18】本発明の第8実施例によるデッキユニットを示す斜視図である。
【図19】本発明の第8実施例による脚材を示す組立分解斜視図である。
【図20】本発明の第8実施例による脚材の連結方法を説明するための模式図である。
【符号の説明】
1 デッキユニット
2 脚材
3 根太材
4 床板
5 縁板
12 受け台
12a 内台(受け台)
12b 外台(受け台)
13 リブ
14 連結ピン
14a 内ピン(連結ピン)
14b 外ピン(連結ピン)
20 ストッパ
21 ボルト
22 ジョイント
25 ナット
26 T溝
28 逃し溝
Claims (2)
- 所定の規格面積を有する多角形のデッキユニットを連結自在に形成したものであって、
多角形のデッキユニットの頂点位置に配置される脚材と、
この脚材の所定の高さ位置に固定される根太材と、
前記根太材に掛け渡される床板と、
前記床板の外周に設けられる縁板とを備え、
前記根太材には、
前記床板および前記縁板を載置可能な受け台と、
前記受け台の台面に所定の間隔を保って並設され、前記床板および前記縁板の裏面に嵌合可能な連結ピンとを設けたことを特徴とする連結ユニット式ウッドデッキ。 - 前記受け台の台面に、前記床板および前記縁板の載置面に排水路を形成可能な逃し溝を設けたことを特徴とする請求項1記載の連結ユニット式ウッドデッキ。
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