JP3912799B2 - Dpsk復調器 - Google Patents
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Description
本出願は、1996年12月23日出願の仮出願番号第60/033,829号に関連し、米国特許法119条(e)に基づいて優先権を主張している。
発明の分野
本開示発明は、遠隔インテリジェント通信システム内の呼び掛け器において使用するための、差分位相シフトキー復調器に関する。
発明の背景
遠隔インテリジェント通信システム2において、図1を参照すると、ホストコンピュータ10は所定の通信媒体18を渡って、例えば、複数の遠隔インテリジェント通信装置140、141、142から選択された遠隔インテリジェント通信装置141と通信する。呼び掛け器12は、ホストコンピュータを媒体に適切に結合するために、ホストコンピュータ10と通信媒体18とを媒介するのに使用される。ホストコンピュータ10は、呼び掛け器12、遠隔インテリジェント通信装置14およびホストコンピュータ10自身を構成し、動作するために利用可能なコマンド11のライブラリを有する。
例示のアプリケーションにおいて、ホストコンピュータ10は、適切なプログラミングを介して、適切なコマンドをコマンド11のライブラリから取り出し、デジタルインタフェースリンク16を介して関連するコマンドデータを呼び掛け器12に送信する。デジタルインタフェースリンク16は、拡張パラレルポート(EPP)デジタルインタフェースである。ホスト10から呼び掛け器12に転送されたコマンドは、呼び掛け器を構成するためのコマンド、呼び掛け器12を動作するためのコマンド、もしくは遠隔インテリジェント通信装置14を構成するまたは動作するコマンドであり得る。
コマンドを受け取ると、呼び掛け器12はコマンドの命令に従って自分自身を適切に構成する、および/または、適切なデータをRF通信リンク18に沿って転送遠隔インテリジェント通信装置14に転送する。コマンドのタイプに応じて、遠隔インテリジェント通信装置14は適切な帰還RFトランスミッション18と応答し得る。このような返答が受け取られると、呼び掛け器12はRF返答信号からのデジタルデータを取り出し、更なる分析のために返答メッセージをホストコンピュータ10に転送する。
遠隔インテリジェント通信装置14は、アイダホ州BoiseのMicron Communications Inc.から販売されているAmbitJ遠隔インテリジェント通信装置を含み得る。
呼び掛け器12はデジタルインタフェースポート16を介してデジタルデータを受け取る。デジタルインタフェースポート16は拡張パラレルポートであり得る。「Micron RFIDライブラリ」11の所定のコマンドが、呼び掛け器12を構成するのに関連する。例えば、呼び掛け器12は、適切な送信アンテナ構造および受信アンテナ構造を構成するためのコマンドを受け取り得る。この点に関して、受信アンテナ構造は、RF信号を受け取るために選択的に構成可能な2つ以上の独立したアンテナを含み得る。同様に、送信アンテナは、呼び掛け器12とは別に、RF信号の2以上の伝送を可能にするために選択的に構成可能である。更に、伝送通信パスおよび受信通信パスのダイバーシチスイッチはそれぞれ、デジタルコントローラから取り出された構成データに従って構成可能である。ダイバーシチスイッチは、呼び掛け器12の受信通信リンクおよび伝送通信リンクの各アンテナ構造を構成する。
上記通信システムの更なる詳細は、同時係属中の同一譲受人の出願シリアル番号第08/656,530号で見つけ得る。この出願を全体的に本明細書中で参考として援用する。特に、遠隔インテリジェント通信システムにおいて、図6および図7を参照すると、ホストコンピュータ110は所定の通信媒体118渡って複数の遠隔インテリジェント通信装置1140、1141、1142から選択された遠隔インテリジェント通信装置1141と通信する。通常、呼び掛け器112は、ホストコンピュータ110を媒体118に適切に結合するために、ホストコンピュータ110と通信媒体118とを媒介するのに使用される。好適には、ホストコンピュータ110は、呼び掛け器112、遠隔インテリジェント通信装置114およびホストコンピュータ110自身を構成し、動作するために利用可能なコマンド111のライブラリを有する。
例示のアプリケーションにおいて、ホストコンピュータ110は、適切なプログラミングを介して、適切なコマンドをコマンド111のライブラリから取り出し、デジタルインタフェースリンク116を介して関連するコマンドデータを呼び掛け器112に送信する。好適には、デジタルインタフェースリンク116は、拡張パラレルポート(EPP)デジタルインタフェースである。ホスト110から呼び掛け器112に転送されたコマンドは、呼び掛け器を構成するためのコマンド、呼び掛け器112を動作させるためのコマンド、もしくは遠隔インテリジェント通信装置114を構成するまたは動作させるコマンドであり得る。
コマンドを受け取ると、呼び掛け器112はコマンドの命令に従って自分自身を適切に構成する、および/または、適切なデータを転送RF通信リンク1181(図7に図示)に沿って遠隔インテリジェント通信装置114に転送する。コマンドのタイプに応じて、遠隔インテリジェント通信装置114は適切な帰還RFトランスミッション1181に応答し得る。このような返答が受け取られると、呼び掛け器112はRF返答信号からのデジタルデータを取り出し、更なる分析のために返答メッセージをホストコンピュータ110に転送する。
ホストコンピュータ110は、MicrosoftDOSTMと互換可能なコンピュータであり得、そして80486TMプロセッサと同等かそれ以上の性能のプロセッサを有し得る。好ましくは、ホストコンピュータ110は、デジタルインタフェース116に呼び掛け器112を提供するための拡張パラレルポート(EPP)を有する。呼び掛け器112および遠隔インテリジェント通信装置114を動作させるためのコマンドのライブラリは、Boise、IdahoのMicron Communications、Inc.から入手可能なソフトウエアツール「Micron RFID Library(MRL)」において利用可能である。Boise、IdahoのMicron Communications、Inc.の「Micron RFID Systems Developer's Guide」、第3.1版、1996年5月9日は、MRLソフトウエアツール内において入手可能なソフトウエアコマンドを識別するためのユーザーズガイド、および遠隔通信システムを構成および動作させるためにこのようなコマンドの使用方法を提供する。
1つの実施態様において、遠隔インテリジェント通信装置114は、Boise、IdahoのMicron Communications、Inc.から入手可能であるAmbitTM遠隔インテリジェント通信装置を備える。本発明の別の実施態様において、デバイス114は、Boise、IdahoのMicron Communications、Inc.からまた入手可能であるMicrostampTM遠隔インテリジェント通信装置を備える。ほとんどの場合、これら2つのデバイスを動作させるコマンドは、本質的に同じである。2つの間の相違は、上記「Micron RFID Systems Developer's Guide」に記載される。
図8を参照すると、呼び掛け器112は、デジタルインタフェースポート116(例えば、EPP)を介してデジタルデータを受信する。「Micron RFID Library」の所定のコマンドは、呼び掛け器112の構成に関連する。例えば、呼び掛け器112は、適切な送信および受信アンテナ構造を構築するためのコマンドを受信し得る。本発明の1つの実施態様において、受信アンテナ構造は、RF信号を受信するために選択的に構成可能な2つの別個のアンテナ1201および1202を含む。同様に、送信アンテナ構造1221および1222は、呼び掛け器112から離れるRF信号の送信を可能にするために選択的に構成可能である。送信および受信通信路のダイバーシチスイッチ136および138はそれぞれ、デジタルコントローラ124によって受信される構成データにしたがって構成可能である。ダイバーシチスイッチは、呼び掛け器112の受信器および送信器通信リンクのそれぞれのアンテナ構造を構成する。
増幅器140は、受信器アンテナ構造120から(ダイバーシチスイッチ138を介して)RF入力信号を受信し、そして受信されたRF信号の増幅されたものをダウンコンバータ142へ転送する。ダウンコンバータ142は、電力分配器128を介して内部周波数シンセサイザ126から局地発振器(LO)信号を受信する。LO信号は、復調器144に転送される中間周波数(IF)出力(例えば、完全直交復調(full quadrature demodulation)に対するIおよびQ出力)を提供するために、受信されたRF入力信号と混合する。復調器144は、ダウンコンバータ142から受信されたIF信号を復調し、そしてIF信号上に存在する変調にしたがってIF信号からデータを回復する。典型的に、デジタルコントローラ124は、回復されたデータを受信し、そしてそれをデジタルインタフェース116を介してホストコンピュータ110に転送する。
転送送信鎖の一部として、ミクサ130は、電力分配器128を介して周波数シンセサイザ126から搬送波信号を受信する。搬送波信号は、デジタルコントローラ124によって確立されたデータにしたがって変調される。結果として得られる変調された出力搬送波は、ダイバーシチスイッチ136にしたがって選択されるような送信器アンテナ構造122へ送信する前に、適切な増幅のために増幅器132および134へ送信される。1つの好ましい実施態様において、呼び掛け器112は、Boise、IdahoのMicron Communications、Inc.から入手可能である915MHzバックスキャタ(backscatter)呼び掛け器である。
図7に図示された遠隔インテリジェント監視システムにおいて、遠隔インテリジェント通信装置114は、自動車115と関連づけられる。しかし、別の用途において、遠隔インテリジェント通信装置114は、手荷物、輸送荷物、動物、製造組立品、鉄道車両、および船舶などを含むがそれに限定されない、他の動くまたは動かない物体と関連づけられる。
図6および7を参照して説明されるような遠隔インテリジェント通信システムにおいて、遠隔インテリジェント通信装置114は一般に、関連するRF通信リンク118の統合性を維持するために呼び掛け器112を参照して視線のRF経路を使用する。RF通信経路に沿って障壁または干渉があるならば、通信リンクは失われ得る。さらに同様に、呼び掛け器112および遠隔インテリジェント通信装置114の送信電力制限は、RF通信リンクの統合性および利用可能な遠位範囲に影響を与え得る。
1つの実施態様において、図9に示されるように、別のモデムリンクが、ホストコンピュータl10と遠隔インテリジェント通信装置114との間に提供される。モデム152は、適切なモデムインタフェース150を介してホスト110に結合される。好ましくは、インタフェース150は、RS-232データインタフェースを含む。同様に、遠隔通信装置114は、適切なデジタルインタフェース156、好ましくはRS-232互換インタフェースを介して別のモデムデバイス154に結合される。モデムデバイス152および154は、適切なモデムインタフェースチャネル158を介して、好ましくは「透明な」別のインタフェース解決手段をホスト110と遠隔インテリジェント通信装置114との間に確立することによって、相互に適切に結合される。別のモデムインタフェースは、標準的なRF通信リンク118の代わりとなる。
モデムデバイス152と154との間のインタフェース媒体158は、別のRFチャネル、光学媒体、または音響媒体などの無線相互接続媒体を含み得る。モデムデバイス152および154は、関連した無線媒体を介して相互に通信するための適切な無線モデムデバイスを含む。インタフェース媒体158は、セルラーネットワークを含み得、そしてモデムデバイス152および154は、セルラーネットワークとのインタフェースをとるためのセルラーモデムデバイスであり得る。典型的に、セルラーモデムデバイスおよびセルラーネットワークは、通信リンクのためのアナログセルラー変調技術を使用する。あるいは、および好ましくは、セルラーモデムデバイスおよびセルラーネットワークは、アナログセルラー通信リンクよりもより安全であるセルラーデジタルパケット技術を使用する。モデムデバイス152および154はまた、衛星リンク158によって相互に通信可能にするための衛星モデムデバイスであり得る。上記モデムデバイスの例は、Motorola、Inc.および他のモデム製造者から入手可能である。
上記のモデム装置は、それぞれの無線、セルラーおよびサテライトリンクに従って、ホストコンピュータ110と、遠隔インテリジェント通信装置114との間の二者択一的な通信を可能にする。従って、万一、遠隔インテリジェント通信装置114が、RF通信リンク118に関連した通常の動作範囲を超えて実行される場合、または万一、過度のRF干渉が、通常のRF通信リンク118内で発生する場合、ホストコンピュータは、二者択一的なモデム装置152、154を介して、遠隔インテリジェント通信装置114との二者択一的な通信リンクを達成し得る。好ましくは、モデム装置152、154、および関連のデジタルインターフェーシングは、ホストコンピュータ110と、遠隔インテリジェント通信装置114との間に透明なRS−232インターフェーシング方法を提供する。
遠隔インテリジェント通信装置114を図10にさらに詳細に示す。特定の実施態様では、遠隔インテリジェント通信装置114は、MicrostampTM遠隔インテリジェント通信装置、またはAmbitTM遠隔インテリジェント通信装置を含む。これらは共に、Boise、IdahoのMicron Communications,Inc.から入手可能である。図10のブロック図は上述した2つの異なるタイプの遠隔インテリジェント通信装置の両方を一般に例示するものである。しかし、これらの装置の間には違いがあり、そのいくつかを以下に説明する。
図10および図11を参照すると、遠隔インテリジェント通信装置114との通常のRF通信は、RFポート164によって確立される。1つの実施態様では、RFポート164は、単一のアンテナ構造を有する。他の実施態様では、2つの別個のアンテナ(例えば、1つが受信用およびもう1つが送信用)が使用される。典型的には、受信器166は、適切なダウンコンバート、フィルタリング、増幅および検出回路を有する。受信器166は、入力RF信号を受信するためのRFポート164に結合されている。受信器166は、適切に受信されたRF入力信号をクロックおよびデータ回復回路168に転送する。クロックおよびデータ回復回路168は、受信器166からの出力として出力信号を受信し、そこから適切なデータを回復する。さらに、クロックおよびデータ回復回路168は、回復したデータに関連した周波数および回復したデータと同期したエッジを有するクロック信号を回復する。本発明の1つの実施態様では、回復したクロック176は、出力周波数変調器170に送信される。出力変調器170は、回復したクロックの周波数に関連した周波数の搬送波信号を提供し、適切な出力送信のための望ましいデータに従って搬送波信号を変調する。あるいは、遠隔インテリジェント通信装置114からの出力送信は、他の「バックスキャタ(backscatter)」動作モード内で入力RF信号自体を搬送波信号源として使用する。このことについて以下にさらに詳細に記載する。
特定のバックスキャタでは、遠隔インテリジェント通信装置114のアンテナポート164は、一対の導電線である転送および帰還導電線(図示していない)を双極子またはループアンテナへの入力セクションとして有する。バックスキャタ動作を可能にするために、スイッチング素子(図示していない)は、遠隔インテリジェント通信装置114へのアンテナインタフェースに近接したアンテナ構造の転送および帰還導電線の間で結合される。選択スイッチが閉じられると、関連のアンテナのインピーダンス特性は、スイッチが開いているときのインピーダンス特性とは異なる。好ましくは、選択スイッチが開いているとき、アンテナは、整合インピーダンスを提供し、適切な終端インピーダンスを提示し、所定の周波数のRF信号が反射されて遠隔インテリジェント通信装置114に入射するのを防止する。他方、スイッチング素子が閉じているとき、装置は、好ましくは、ショートを提供し、転送および帰還導電線をショートさせる。従って、RF入力ポートで受信されるRF信号は、遠隔インテリジェント通信装置114によって終端されるというよりはむしろ反射される。アンテナ構造の整合、反射特性を選択スイッチのオープン/ショート特性を介して変調することによって、反射RF信号は、選択的に提供され得る。反射されたRF信号の搬送波周波数は、入射RF信号の搬送波周波数に対応し、反射RF信号の振幅変調は、選択スイッチの開閉に応じて確立される。
1つの実施態様では、選択スイッチはpinダイオードである。あるいは、スイッチング装置はショットキーダイオード、バイポーラトランジスタ、またはFETトランジスタである。それぞれのダイオードまたはトランジスタは、遠隔インテリジェント通信装置114から送信されるデータ(即ち、取り出されたデータ)に従って機能的に変調される。
クロックおよびデータ回復回路168によって回復されたデータは、入力データ174としてマイクロコントローラ160に転送される。入力データ174は、関連の構成データまたは他の形態の情報に加えて、コマンドデータを含み得る。マイクロコントローラ160は、遠隔インテリジェント通信装置114の動作を制御するのに適切に入力データを解釈する。このような制御は、所望のデジタルポート184の構成、所望のアナログポート186の構成、メモリ162の分割(partialing)または割り当て、RFポート164として適切なアンテナ構造の構成、所望の入力/出力周波数チャネルの選択、起動回路186の持続時間および動作時間、および/またはバッテリ183からの電流の変化または分配を含み得る。
さらに、マイクロコントローラ160は、他のモデム装置154を選択的にインタフェースするための他のモデムポート180の動作を制御する。好ましくは、マイクロコントローラ160とモデム154との間のインタフェースは、RS−232デジタルインタフェースである。このような条件では、マイクロコントローラ160は、外部通信用の他のモデムポートを使用可能にし、適切な通信速度(例えば、1秒間2400、4800、または9600ビット)用の他のデータモデムを構成(図13の104)する。
モデム154を使用可能かつ構成する1つの方法は、適切なコマンドを送信し、構成データを一次RFインタフェース118を介して遠隔インテリジェント通信装置114に加えることを含む。マイクロコントローラ160は、コマンドを適切に解釈し、遠隔インテリジェント通信装置114内の適切な構成データを関連の制御レジスタ(図示していない)に転送することによって、他のモデムポート180を使用可能にする。さらに、マイクロコントローラ160は、所望の通信速度および適切な通信プロトコルに関連し得る適切な構成データを、ホスト110との適切な通信を可能にするためのモデム154に転送する。
もしくは、遠隔インテリジェント通信装置114は、適切な電圧電位、例えば接地すなわちVccにハード配線接続され得る選択ピンを有し得る。これにより、遠隔インテリジェント通信装置114がパワーアップするときはいつでも、マイクロコントローラ160は固定ハード配線ピンを感知して、それ自体適切な構成を行い、これによりモデムポート160をイネーブルにして、ハード配線ピンの状態に従ってモデム装置154を適切に構成する。パワーアップ構成シーケンスを提供する別の方法は、遠隔インテリジェント通信装置114内の不揮発性メモリに適切なコマンドおよび構成データを格納することを包含する。パワーアップされると、コマンドデータおよび適切な構成データが不揮発性メモリから取り出され、パワーアップ構成シーケンス中にマイクロコントローラ160によってしかるべく実行される。
上記の実施形態では、遠隔インテリジェント通信装置114とモデム装置154との間のインタフェースはRS−232インタフェースとして記述した。別の実施形態では、モデム154と遠隔インテリジェント装置114との間のインタフェースは、適切なクロック信号と同期してこれらの間でデータを送るための、シリアルデータリンクおよび同期クロックラインを備える。
遠隔インテリジェント通信装置114の1つの例示的な実施形態では、起動回路182が、適切なRF入力信号が受信器166によって受信される時を感知して、有効なRF入力信号が受信され、且つ、特定の遠隔インテリジェント通信装置114と互換性のある有効な呼び掛けプロトコルが決定されると、遠隔インテリジェント通信装置114の他の部分を作動させる。遠隔インテリジェント通信装置の別の実施形態では、起動回路182は、呼び掛け信号が存在するかどうかを決定するために定期的に調査を強要するセルフタイマーを含む。セルフタイマーがスリープモードの終了時に時間切れになると、起動回路182は受信器166とクロックおよびデータ回復回路168とをイネーブルにする。これらの部分がイネーブルにされると、有効入力信号が受信されるかどうかに関する決定がさらに行われ得る。(適切な呼び掛けプロトコルに対する)有効呼び掛け信号が決定されると、起動回路は、遠隔インテリジェント通信装置114のさらに別の部分をイネーブルにして、全動作を可能にする。
バッテリ183は、遠隔インテリジェント通信装置の様々な構成要素に電力を供給し、起動回路182によって適切にイネーブルにされる。スリープ動作モード中は、起動回路はバッテリ183から引き出される電流量を最小限にする。別の動作モード中は、起動回路182は、バッテリ183が遠隔インテリジェント通信装置114の各部分に必要に応じて適切な電流を与えるのを可能にする。
呼び掛け器112と遠隔インテリジェント通信装置114との間の通信プロトコルに関するさらなる情報については、1992年12月15日に出願され1996年3月19日に発行された米国特許第5,500,650号、"Data Communication Method Using Identification Protocol"、および1993年9月30日に出願され1995年12月26日に発行された米国特許第5,479,416号、"Apparatus and Method for Error Detection and Correction in a Radio Frequency Identification Device"に記載されている。これらの米国特許は、本発明の譲受人に譲渡されるものであり、全体が本明細書において参考として援用されている。
好適な例示的実施形態では、図10〜図13を参照すれば、遠隔インテリジェント通信装置114は、ナビゲーション受信器、例えば全地球位置把握システム(GPS)受信器188に連結される第1のデジタルインタフェースポート1841を有する。GPS受信器188は、適切に調整されたGPSアンテナ189によって選択GPS衛星情報を受信する。追加のデジタルIOポート1842は他の監視回路194、例えば、Rockwell International Corp.から販売されるデリバリートラックの"trip master"TM、デリバリートラックのドアを監視する連続性テスタ、またはサンプリングされるアナログ測定信号を表す遠隔インテリジェント通信装置114へのデジタル情報を提供するアナログ−デジタル装置などに選択的に接続される。アナログIOポート1861はトランスデューサ190(または加速度計192)に選択的に接続され、それぞれのトランスデューサによって測定される関連する連続性、圧力、磁場、温度、または加速度に応じたアナログ測定信号を受け取る。マイクロコントローラ160は、それぞれ適切なコマンドおよび構成データに従って、デジタルおよびアナログIOポート184、186の構成を制御する。
好ましくは、遠隔インテリジェント通信装置114はまた、比較器196および/またはアナログ−デジタル変換器198を含む。これらの比較器および変換器は、関連するコマンドおよび構成データに従ってコントローラによって選択的にイネーブルにされる。選択構成では、比較器196はアナログポート186のアナログ信号を受け取り、このアナログ信号を所定の基準電圧Vrefと比較する。比較器196は次にマイクロコントローラ160にフラグ(またはアラーム)をトリガーして、アナログポート1861で受け取られた電圧が電圧Vrefより大きい(または小さい)ことを知らせる。別の選択構成では、アナログポート1861で受け取られたアナログ信号は、入力アナログ−デジタル変換器198に接続される。アナログ−デジタル変換器はアナログ入力信号を受け取り、この信号をデジタル信号、すなわちアナログ電圧を表す測定データに変換する。このデジタル信号はマイクロコントローラ160または適切なデジタルバスに送られる。
例示的なアプリケーションでは、図12に示されるように、遠隔インテリジェント通信装置114を用いて、例えばデリバリートラックの貨物室1100のドア1102の開閉状態の監視が行われる。トランスデューサ190は、ドア1102が開閉する時を判定するために、ドア1102の近くの貨物室1100に配置される。例えば、トランスデューサ190は、好ましくは、ドア1102の開閉に関連され得る磁気特性を感知する磁気トランスデューサを包含する。トランスデューサ190は、開閉状態を表すアナログ信号を生成し、この信号は遠隔インテリジェント通信装置114のアナログポート1861に送られる。トランスデューサ190を磁気トランスデューサとして記述したが、別の例示的実施形態ではトランスデューサ190は、1995年4月11日発行の米国特許第5,406,263号"Anti Theft Method for Detecting the Unauthorized Opening of Containers and Baggage"で用いられ開示されているように、連続性監視である。本特許は本発明の譲受人に譲渡されるものであり、本明細書において参考として援用されている。
遠隔インテリジェント通信装置114は、ドア1102が開いたときを判定するために、おそらくコンパレータ196を介して入力アナログ信号を監視するように適切にに構成されている(図13の1106)。ドアが開いたことが判定されると、マイクロコントローラ160が状態を適切に記録する。本実施形態の一局面によると、コンパレータは、アナログ部1861において過剰信号を感知すると、マイクロコントローラ160にインタラプトを送信する。あるいは、マイクロコントローラ160は定期的にアナログ部1861を検査して、トランスデューサ190により測定されるドア1102の状態および状況をチェックする。
遠隔インテリジェント通信装置114は、ドア1102の状態を監視することに加えて、デジタル部1841に選択的に接続されたGPS受信器188などのナビゲーション受信器から受信した情報を、適切な構造ごとに記録し得る(図13の1106)。GPS受信器188は、GPS相互接続、例えば、アンテナ189により、GPS情報を受信する。遠隔インテリジェント通信装置114は、GPS情報を受信してそのナビゲーションデータをメモリ162にログする。このようにして、運送トラック、すなわち、カーゴベイ1100の位置に関する座標情報が、ドア1102が開くことおよび/閉じることと関連づけられ得る。その後、トランスデューサ190により得られた格納された測定データ、およびナビゲーション受信器188により得られた格納された座標データが、メモリ162から引き出されてRF相互接続188を介してホスト1110により、または上述したように別のモデム通信チャネルにより、読み出される(図13の1108)。
データが遠隔インテリジェント通信装置114から読み出されると、データは好適には、後の分析のためにホストコンピュータ110内に蓄積される(図13の110)。この分析を補助するために、蓄積された測定および座標データは、所与のデータ分析ソフトウェアツールにインポートされる。提供されるデータ分析ツールは、公知のスプレッドシート分析ツール、例えば、ExcelTM、LotusTM、Microsoft AccessTM、または同様の入手可能なデータ分析ソフトウェアツールなどであり得る。あるいは、特定の遠隔モニタリングに適用するために適したカスタムデータ分析プログラムが開発され得る。
好適には、遠隔インテリジェント通信装置114から引き出された各々のパラメータに関する意味のある結論または報告を導き出すために、適切なマクロが公知の様式で開発される。監視された特性を報告する(図13の1112)際に、好適にはグラフまたはチャートが、導かれた結論に従って応じ、公知のオーディオおよび/またはビジュアルマルチメディアツールを用いて、所与のディスプレイ(または印刷媒体)上に適切に表示される。
好適な例示的方法においては、特定の測定現象をさらに理解するために、所与の遠隔インテリジェント通信装置114により監視された特定の測定現象が、関連する図形位置、時間/日付情報、温度、および/または他の選択的測定事象と相関づけられる。例えば、特定の測定現象がドアの開閉に関するとき、受容不能なドアの開閉ではなく、受容可能なドアの開閉であることを判定することを補助するために、上記特定の測定現象は関連する図形位置および/または時間と相関づけられ得る。さらに、温度プロファイルが、温度回復のための過剰な冷蔵または加熱に対する要求を判定するために、それぞれドアを開けることおよび閉じること、並びに関連するドア開閉の間隔と、相関づけられ得る。その後、データ分析により提供される結論に基づいて、所望の修正作用が行われ得る。
上述した特定の例示的構造においては、トランスデューサ190は、遠隔インテリジェント通信装置114外部のトランスデューサとして開示されている。あるいは、遠隔インテリジェント通信装置は、関連する内部磁気センサを有し得る。内部センサは、ドア1102と関連し得るような、特定の磁気特性を選択的に監視し得る。
上記の例示的適用のさらなる局面において、遠隔インテリジェント通信装置はさらに、温度を同時に監視する温度トランスデューサ、出荷の安定性(衝撃)を監視する加速度計、または関連する運搬車1100の「トリップマスタ」からの追加の情報を得るインタフェース回路を含む。これらの様々な選択肢としての入力装置を、図11を参照して詳細に上述した。
発明の要旨
本発明は、新規な差分位相シフトキー復調器に関する。その例示的使用は、上述したタイプの遠隔インテリジェント通信システムの呼び掛け器内における使用である。例示的実施形態によると、IおよびQ出力が直交ダウンコンバータから得られ、上記IおよびQ出力がデジタル信号に変換されて、差分位相シフトキー変調器を用いることにより感知される単一周波数において動作する直交コンビナに入力される。従って、副搬送波には単一の周波数のみが存在する。さらに、直交コンビナの使用は、バックスキャナ通信システムにおいて重要である。なぜなら、入ってくる信号の位相は不明だからである。すなわち、回復した信号がダウンコンバータ出力のIまたはQ上に現れるか否かを予測することは不可能である。IおよびQチャネルの位相が互いに同相か位相外れかを予測することも不可能である。直交コンビナを用いることは、これらの不明確な事項を排除する。なぜなら、信号が全体的にIまたはQチャネル上にあるか両者の何らかの組み合わせ上にあるかにかかわらず、出力は同一の振幅を有するからである。さらに、単一の信号は、その後FIR整合フィルタを通過する。FIR整合フィルタは、タップを副搬送波周波数に有する2乗時間包絡線を有する。タップ値は、すべて同一の大きさを有し、従って、整合フィルタの実行を簡潔化する。その後、簡単な遅延および乗算スキームを用いることにより、復調が得られ得る。
【図面の簡単な説明】
本発明の、上述のおよび他の特徴は、以下の本好適な実施態様の詳細な説明を添付の図面と共に吟味することによって、より良く、且つより完全に理解される。
図1は、特定の遠隔インテリジェント通信装置と選択的に通信するための遠隔通信システムの、単純化されたブロック図である。
図2は、呼び掛け器の、単純化されたブロック図である。
図3は、図2のDPSK回路のより詳細な図である。
図4は、図2のRF回路のより詳細な図である。
図5は、FIR整合フィルタのデータおよびタップ値の、2乗包絡線の図である。
図6は、特定の遠隔インテリジェント通信装置と選択的に通信するための遠隔通信システムの、単純化されたブロック図である。
図7は、所与の遠隔通信システム内で用いられる遠隔インテリジェント通信装置との、転送および返信通信リンクを示す、ブロック図である。
図8は、呼び掛け器の、単純化されたブロック図である。
図9は、本発明の1つの実施態様による遠隔通信システムのブロック図である。
図10は、本発明の特定の実施態様による別の通信チャネルと組み込まれる、遠隔インテリジェント通信装置のブロック図である。
図11は、本発明の様々な例示的な実施態様による遠隔オブジェクトの様々な属性を監視するための、遠隔インテリジェント通信装置のブロック図である。
図12は、本発明の別の例示的な実施態様にしたがって、配達車両の貨物台に組み込まれ、その貨物台の所与の状態を監視するための、遠隔インテリジェント通信装置のブロック図である。
図13は、本発明の特定の実施態様による、遠隔インテリジェント通信装置を操作するための一般的な方法を特徴づける、高レベルフローチャートである。
好適な実施態様の詳細な説明
図1の通信システムにおいて用いられ得る、図2の呼び掛け器26は、拡張パラレルポート(EPP)回路50、DPSK(差分位相シフトキー)回路52およびRF(高周波)回路54、並びに電源(図示せず)およびハウジングまたはシャシ(図示せず)を含む。示される実施態様では、拡張パラレルポート回路50、DPSK回路52、およびRF回路54はそれぞれ回路カードアセンブリ(CCA)を規定する。呼び掛け器は、ホストコンピュータ48と通信するために、EPPモードのIEEE−1284コンパチブルポートを用いる。EPP回路50は、トランスポンダ14を用いてのメッセージの送信および受取を調整するために必要とされる、全デジタルロジックを提供する。EPP回路50はホストコンピュータ10から転送されたデータをバッファし、そのデータをシリアルデータに変換し、且つコード化する。次いで、EPP回路50はトランスポンダ14からのデータを待ち、それを並列に変換し、且つホストコンピュータ10に転送する。1つの例示的な実施態様では、メッセージはデータを64バイトまで含む。
EPPモードインタフェースは、ホスト装置によって制御される、非同調的で、インターロックされた、バイトワイド双方向チャネルを提供する。EPPモードは、また、ホストコンピュータが、1つのホストコンピュータCPU I/O周期(典型的には、1バイトあたり0.5マイクロセカンド)内でデータバイトを呼び掛け器に、または呼び掛け器から、高速で転送することを可能にする。
図3のDPSK回路52はRF回路54から、DPSK変調副搬送波を含む信号IおよびQを受け取る(後述)。DPSK回路52は、IおよびQ信号をそれぞれ濾過するエイリアス除去フィルタ56および58を含み、且つフィルタ56および58にそれぞれ接続され、フィルタリングされた信号をそれぞれアナログ信号からデジタル信号に変換する、アナログデジタル(A/D)変換器60および62を含む。DPSK回路52は、更に、A/D変換器60および62に接続される、デジタル信号を組み合わせるためのコンバイナ64を含む。DPSK回路52は、更にまた、コンバイナ64に接続され、組み合わせられた信号をフィルタリングする、FIR整合フィルタ66を含む。DPSK回路52は、また、FIR整合フィルタ66に接続される遅延回路68および倍率器回路70を含み、それらは信号を遅延し、且つ信号を遅延された信号と掛け合わせることにより、副搬送波を除去する。更に、DPSK回路52は、倍率器70に接続される低域フィルタ回路72を更に含み、それは倍率器70の出力を、副搬送波周波数の2倍の周波数を有する要素を除去するためにフィルタリングする。DPSK回路52は、更に、フィルタ72に接続されたビットシンクロナイザ74を含み、それはデータクロックを再発生し、且つ、低域フィルタ72に接続されたロック検出回路76を含み、ロック検出信号を発生する。データクロックおよびロック検出信号はEPP回路50に送信される。
図4のRF回路54は、転送アンテナおよび受信アンテナX1、X2、R1、およびR2と整合する。動作としては、RF回路は、トランスポンダ14への転送のためにデータを変調し、トランスポンダとの通信のために持続波(CW)搬送波を提供し、トランスポンダユニット(1つの好適な実施態様ではバックスキャナ信号である)から信号を受け取り、受け取られた信号をダウンコンバートする。
RF回路54は、電力分配器73および電力分配器73に接続される周波数シンセサイザ75をも含む。周波数シンセサイザ75は、周波数ホッピングおよび帯域選択のためのRF持続波搬送波を同調する。RF回路は、送信器を規定し、EPP回路50からデータを受信する。RF回路54は、EPP回路50からデータを受信してそのデータを搬送波上に振幅変調する振幅変調(AM)スイッチ77をも含む。より具体的には、AMスイッチ77は、RFをオンおよびオフにする(ON/OFF KEY)。RF回路54は、AMスイッチ77に接続され、信号を増幅する電力増幅器79をさらに含む。RF回路54はさらに、電力増幅器79に接続され、2本の送信アンテナX1およびX2の選択された一方を介して増幅された信号を送信するためのダイバーシチスイッチ78を含む。代替的な実施形態の1つでは、スイッチ78は、2本より多くのアンテナに接続され、多数のアンテナ間の切換えを提供する。
バックスキャタモードの持続波(CW)送信を行っている間は、AMスイッチ77を閉鎖位置のままにしておく。呼び掛け器26がCWモードで送信を行っているとき、トランスポンダは、DPSK変調された副搬送波によって信号をバックスキャタさせる。この信号は、2本のダイバーシチ受信アンテナR1およびR2の一方を介して受信される。より具体的には、RF回路54は、受信アンテナR1およびR2に接続されるダイバーシチスイッチ80をさらに含む。代替的な実施形態の1つでは、スイッチ80は、2本より多くのアンテナに接続され、多数のアンテナ間の切換えを提供する。バックスキャタ通信を利用していない場合のような別の代替的な実施形態では、RF回路は、送信および受信兼用の共通アンテナを使用し、複数の利用可能な送信/受信アンテナからアンテナを選択する。RF回路54は、スイッチ80に接続され、受信信号を増幅する低ノイズ増幅器(LNA)82をさらに含む。RF回路54は、LNA82に接続され、受信信号をコヒーレントにダウンコンバートする直交ダウンコンバータ84をも含む。RF回路54は、直交ダウンコンバータ84に接続される自動ゲイン制御部(AGC)86および88をさらに含む。自動ゲイン制御部86および88を用いて信号の振幅を設定し、これにより、信号IおよびQを提供する。DPSK変調された副搬送波を含んでいるIおよびQ信号は、DPSK回路52に送られて復調される。
トランスポンダ14からの帰還リンクデータは、600KHzの副搬送波上に差分位相シフトキー(DPSK)を変調される。0データはある位相に対応し、1データはこの第1の位相から180°シフトした別の位相に対応する。
上記のように、IおよびQ信号を低域フィルタによってフィルタリングし、これにより、アナログデジタル変換器および以降のデジタル回路におけるエイリアシングを防ぐ。フィルタリングした信号を、アナログデジタル変換器によってサンプリングし、その後、直交コンバイナ64に入力する。この点について、直交コンバイナは、チャネルの1つを副搬送波の周期の4分の1だけ遅延し、これを遅延していないチャネルと合算することによって実現される。DPSK変調を用いているので、副搬送波には単一の周波数しか存在しないことが分かるであろう。従って、部材64は、単一周波数での直交コンバイナである。さらに、データ変調によって信号エネルギーの幾分の拡散が生じるものの、比較的シンプルな本回路は直交コンバイナに非常に近いものになる。
直交コンバイナが重要であることが分かるであろう。なぜなら、バックスキャタ通信システムにおいては入来信号の位相が未知だからである。それでも、RF受信信号のIおよびQダウンコンバートを行うことによって、信号がその信号の位相を問わず確実に回復される。
しかし、この点について、回復された信号がIまたはQ出力上に現れるのか、あるいはその2つの何らかの組み合わせの上に現れるのかを予測することは不可能である。さらに、IおよびQチャネルの信号が互いに同相であるのか、あるいは位相外れであるのかを予測することも同様に不可能である。上記の直交コンバイナを用いれば、これらの不確実性はもはや重要ではなくなる。つまり、信号が完全にIまたはQチャネル上にあるのか、あるいはその2つの何らかの組み合わせの上にあるのかに関わらず、出力は同じ振幅になる。
その後、この単一の信号をFIR整合フィルタを通して処理する。このデータは時間内に方形であるので、図5に示した特性を有する理想的な整合フィルタは、方形時間包絡線(square time envelope)を有し、副搬送波周波数においてタップを有するフィルタである。データの方形包絡線のために、タップ値は全て同じ大きさ、即ち、+1または−1になる。このような特性によって整合フィルタの実現は簡略化され、単に符号ビットを反転または非反転してその後和算(summation)を行うだけでよくなる。
データが副搬送波上に差分位相変調されているが故のもう1つの特徴は、上記のように単純な遅延および乗算スキームを用いて復調が得られることである。従って、現ビットが前ビットと同位相である場合、乗算器出力に正のDC値が現れる。一方、現ビットの位相が前ビットの位相と逆位相である場合、乗算器出力に負の値が現れる。さらに、乗算器は、副搬送波周波数の2倍の周波数の信号をも生成するので、低域フィルタを用いて望ましくない信号を除去する。その後、復調された出力データをビットシンセサイザ74に入力し、データクロックを回復する。
上記のビットシンセサイザのさらなる詳細は、1996年12月21日に出願された、本発明者らによる同一譲受人の同時係属中特許出願シリアル番号第08/781,884号に見られる。この特許出願の全文を本明細書中に援用する。
現時点において最も現実的で好適な実施形態と考えられる形態について本発明を説明したが、添付の請求項が、開示されている実施形態に制限されるのではなく、本発明の新規な特徴および利点を有する改変例、変形例および/または等価な構成をも網羅するように意図されていることは言うまでもない。
Claims (16)
- アナログ−デジタル変換器に供給され直交デジタル出力に変換される直交入力信号を用いる、差分位相シフトキー復調器であって、
該直交デジタル出力に応答して該出力を結合する直交コンバイナであって、該直交デジタル出力のうち一方が他方の未遅延出力に対して遅延され、該遅延直交デジタル出力および未遅延直交デジタル出力が和算されて結合出力信号を生成する、直交コンバイナと、
該直交コンバイナに結合され、該結合出力信号をフィルタリングする有限インパルス応答整合フィルタと、
現在のフィルタリングされた結合出力信号に遅延されたフィルタリングされた結合出力信号を積算することによって、復調出力信号を生成する時間遅延および積算器回路と、
を有する、復調器。 - 前記直交入力信号は、単一周波数の副搬送波上に差分位相シフトキーされている、請求項1に記載の復調器。
- 前記FIR整合フィルタは正方形状の時間包絡線を有する、請求項1に記載の復調器。
- 前記FIR整合フィルタは正方形状の時間包絡線を有し、前記副搬送波周波数においてタップを有する、請求項2に記載の復調器。
- 前記積算器回路は、前記副搬送波周波数の2倍の信号を生成する、請求項2に記載の復調器。
- 前記積算器回路に応答して前記副搬送波周波数の2倍の信号を除去する低域フィルタをさらに有する、請求項5に記載の復調器。
- 前記復調された出力信号からデータクロックを回復する同期回路をさらに有する、請求項1に記載の復調器。
- プログラム可能なコンピュータおよび呼び掛け器および通信媒体を介して該コンピュータに接続された複数の遠隔通信装置を含む遠隔インテリジェント通信システムにおいて、該呼び掛け器は、アナログ−デジタル変換器に供給され直交デジタル出力に変換される直交入力信号を用いる差分位相シフトキー復調器を含み、該差分位相シフトキー復調器は、
該直交デジタル出力に応答して該出力を結合する直交コンバイナであって、該直交デジタル出力のうち一方が他方の未遅延出力に対して遅延され、該遅延直交デジタル出力および未遅延直交デジタル出力が和算されて結合出力信号を生成する、直交コンバイナと、
該直交コンバイナに結合され、該結合出力信号をフィルタリングする有限インパルス応答整合フィルタと、
現在のフィルタリングされた結合出力信号に遅延されたフィルタリングされた結合出力信号を積算することによって、復調出力信号を生成する時間遅延および積算器回路とを有する、
システム。 - 前記遠隔通信装置はバックスキャッタ信号を生成するトランスデューサであり、前記システムは前記直交入力信号を生成するためのダウンコンバータをさらに含む、請求項8に記載のシステム。
- 前記直交入力信号は、単一周波数の副搬送波上に差分位相シフトキーされている、請求項9に記載のシステム。
- 前記直交入力信号は、アナログ−デジタル変換器に入力される前にフィルタリングされる、請求項9に記載のシステム。
- 前記FIR整合フィルタは正方形状の時間包絡線を有する、請求項8に記載のシステム。
- 前記FIR整合フィルタは正方形状の時間包絡線を有し、前記副搬送波周波数においてタップを有する、請求項9に記載のシステム。
- 前記積算器回路は、前記副搬送波周波数の2倍の信号を生成する、請求項9に記載のシステム。
- 前記積算器回路に応答して前記副搬送波周波数の2倍の信号を除去する低域フィルタをさらに有する、請求項14に記載のシステム。
- 前記復調された出力信号からデータクロックを回復する同期回路をさらに有する、請求項8に記載のシステム。
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