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JP3912008B2 - コンテンツ伝送方法、及びコンテンツ受信方法 - Google Patents

コンテンツ伝送方法、及びコンテンツ受信方法 Download PDF

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JP3912008B2
JP3912008B2 JP2000400670A JP2000400670A JP3912008B2 JP 3912008 B2 JP3912008 B2 JP 3912008B2 JP 2000400670 A JP2000400670 A JP 2000400670A JP 2000400670 A JP2000400670 A JP 2000400670A JP 3912008 B2 JP3912008 B2 JP 3912008B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、暗号化され記憶されたコンテンツを、ある一定の期間だけ復号可能とするコンテンツ伝送方法、コンテンツ受信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
放送やパッケージメディアからコンテンツを記録再生可能な記録再生装置において、コンテンツの著作権保護を目的として、様々なコンテンツの視聴制限が行われている。既にディジタル衛星放送では、ペイ・パー・デイ方式の番組が放送されている。この方式では、視聴者である一般ユーザは、決められた購入動作によって番組提供者に対価をを支払うことで、購入した日に限りその番組を何度でも視聴することができる。
【0003】
また、記録媒体に記録したコンテンツにおいては、特開2000-149417号公報に開示されている再生済みのコンテンツであることを示すフラッグを立てることで、一回視聴可のコンテンツとすることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のペイ・パー・デイ方式では、放送された番組をユーザがコンテンツ記録装置により記録媒体に記録した場合、ユーザは制限なく再視聴することが可能になる。
【0005】
一方、この放送番組をコピーコントロールインフォメーションなどを使い記録不可番組とすると、正当に対価を支払い購入した番組でありながら、ユーザは記録再生装置を使って自分の見たいシーンだけを何度も見るといったことはできない。
【0006】
また、ペイ・パー・デイ方式の番組放送だけでリアルタイムに視聴する場合、朝に番組を購入したユーザと、夜に番組を購入したユーザは、同じ対価を支払いながら、その番組を視聴できる回数は等しくないという矛盾が生じる。
【0007】
本発明は以上の問題点を考慮し、暗号化され記憶されたコンテンツを、ある一定の期間だけ復号可能とするコンテンツ伝送方法、コンテンツ受信方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そこで、上記課題を解決するために本発明は、下記のコンテンツ伝送方法、コンテンツ受信方法を提供するものである。
(1) コンテンツを暗号化して伝送するコンテンツ伝送方法において、
許可情報生成手段が、コンテンツの再生を許可することを示す値として設定された第1の設定値を有するコンテンツ再生許可情報を生成するステップと、
鍵情報生成手段が、暗号化されて伝送される前記コンテンツに対する伝送動作が行われる日時に関する伝送日時情報もしくは予め設定された伝送日時情報を得て、前記伝送日時情報と、生成された前記コンテンツ再生許可情報との2つの情報を用いて鍵情報を生成するステップと、
暗号化手段が、生成された前記鍵情報を元に前記コンテンツを暗号化するステップと、
伝送手段が、前記暗号化されたコンテンツと前記伝送日時情報とを併せて伝送するステップと、
を備えることを特徴とするコンテンツ伝送方法。
(2) 暗号化されたコンテンツを受信し再生するコンテンツ受信方法において、
コンテンツ伝送装置における暗号化されたコンテンツに対する伝送動作が行われる日時に関する伝送日時情報もしくは予め設定された伝送日時情報と、前記コンテンツの再生を許可することを示す値として設定された第1の設定値を有するコンテンツ再生許可情報との2つの情報を用いて生成された第1の鍵情報に基づいて、前記コンテンツ伝送装置において暗号化されたコンテンツと、前記伝送日時情報とを受信手段が受信するステップと、
受信した前記暗号化されたコンテンツと前記伝送日時情報とを記憶手段が記憶するステップと、
記憶された前記暗号化されたコンテンツに対する再生要求がなされた時点からその暗号化されたコンテンツを復号するための第2の鍵情報を生成する時点までの間における日時に関する再生日時情報を得て、記憶された前記伝送日時情報と、前記再生日時情報と、前記暗号化されたコンテンツの再生許可期限を示す再生許可期限情報との3つの情報に基づき、前記再生日時情報の示す再生日時と前記伝送日時情報の示す伝送日時との差が前記再生許可期限情報の示す再生許可期限以内の場合に、再生を許可することを示す値として設定された前記第1の設定値を有するコンテンツ再生許可情報を生成し、前記再生日時情報の示す再生日時と前記伝送日時情報の示す伝送日時との差が前記再生許可期限情報の示す再生許可期限より大の場合に、前記第1の設定値とは異なる第2の設定値を有するコンテンツ再生許可情報を許可情報生成手段が生成するステップと、
生成された前記コンテンツ再生許可情報と、記憶された前記伝送日時情報とを用いて前記第2の鍵情報を鍵情報生成手段が生成するステップと、
記憶された前記暗号化されたコンテンツを、生成された前記第2の鍵情報を元に復号手段が復号するステップと、
を備えることを特徴とするコンテンツ受信方法。
(3) 上記(2)記載のコンテンツ受信方法において、
前記再生許可期限情報は予め設定されていることを特徴とするコンテンツ受信方法。
(4) 上記(2)記載のコンテンツ受信方法において、
前記再生許可期限情報は外部から供給される情報に基づき設定されることを特徴とするコンテンツ受信方法。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の記録装置と再生装置の第1実施例を図1を用いて説明する。記録装置1は、年月日(日付)と時刻を設定可能な時計2、時計2から必要な日時(日付と時刻)に関する情報を取得する日時情報取得部3、コンテンツを暗号化する暗号鍵(鍵情報)をコンテンツ再生許可情報と日時情報とを用いて生成する鍵情報生成部4、鍵情報生成部4で生成した暗号鍵(鍵情報)を用いてコンテンツを暗号化する暗号化部5と、暗号化したコンテンツと記録日時情報を併せて記録媒体7に記録する記録部6から構成される。ここで、記録日時情報とは、コンテンツのこの装置への入力時点から記録時点までの間における日時に関する情報、もしくは予め設定された記録日時情報である。
【0010】
時計2は、年、月、日、時、分、秒、など日時に関する情報を設定することができる。日時情報取得部3では、時計で得られる情報の、年、月、日、時、分、秒をBCD(Binary Coded Decimal)コードとして処理する。但し、年情報は西暦として00から99年までを表すとして8ビット、月情報は1から12までで5ビット、日情報は1から31までで6までビット、時情報は0から23までで6ビット、分情報は0から59までで7ビット、秒情報は0から59まで7ビットとする。鍵情報生成部4では、まず次式を満たす1ビットのx:コンテンツ再生許可情報を求める。
【0011】
x = f(CT-RT)・・・・・・・・・・(式1)
但し、関数f(y)は、y<Tまたはy=T(T>0)のときf(y)=0、y>Tのときf(y)=1とする。またCT、RTはそれぞれ現在日時と、記録日時とする。Tは後述する再生許可期限情報である。
次に、求めたxと記録日時情報に基づき、
x||(年情報)||(年情報)||(年情報)||(月情報)
||(日情報)||(時情報)||(分情報)||(秒情報)
=(1ビット)||(8ビット)||(8ビット)||(8ビット)||(5ビット)
||(6ビット)||(6ビット)||(7ビット)||(7ビット)
=(56ビット)
=(暗号鍵)
として出力する。但し、このとき通常は現在日時と記録日時とは同一日時(同一の日付と同一の時刻)なので、予めx=f(CT-RT)=f(0)=0を、再生を許可することを示す値であるコンテンツ再生許可情報として、鍵情報の一部とする。
(なお、||記号は、8ビットb7b6b5b4b3b2b1b0とすると4ビットb7b6b5b4と4ビットb3b2b1b0とにおいて、
b7b6b5b4b3b2b1b0 = b7b6b5b4 || b3b2b1b0
を表すものとする。)
暗号化部5ではこの暗号鍵を用いて、DES暗号でコンテンツの暗号化を行う。暗号化したコンテンツデータdiは、記録部6にて記録日時情報tiと併せて記録媒体7に記録される。
【0012】
このときコンテンツデータdiはある一定時間Ltの映像、または音声の情報とし、一定時間Ltが経過したのちは、日時情報取得部3で時計より日時情報(記録日時情報)を取得し、鍵情報生成部4では新たに暗号鍵を生成する。その新たな暗号鍵により暗号化部5で暗号化したコンテンツは、コンテンツデータdi+1として記録日時情報ti+1(=ti+Lt)と併せて記録部6にて記録媒体に記録される。
【0013】
このとき記録媒体は、光ディスク、磁気テープ、固体メモリ、ハードディスクなどデジタルデータを記録できるものであればいずれであっても良い。
【0014】
なお、ここでは一定時間Lt毎に時間tを記録するように説明したが、コンテンツの先頭を記録開始するときの日時情報のみを記録して、コンテンツの途中状態における記録日時情報は、コンテンツ内に記述されているタイムコード情報やシステムクロック情報から換算した値を用いても良い。例えばMPEGなどのデータにはビデオのGOPレイヤーにはタイムコードが記述されている。また、システムレイヤーにはSCR(システムクロックリファレンス)やPCR(プログラムクロックリファレンス)があり、90KHzもしくは27MHzのクロック精度でカウントされているカウント情報が記述されており、それらの情報を用いて、先頭の記録開始時点の日時情報に、経過時間を換算して加算することで換算することが可能になる。
【0015】
次に再生装置8は、記録媒体7から暗号化されたコンテンツとその記録日時情報とを読み出す再生部9と、暗号化されたコンテンツを復号化する復号化部13と、年月日(日付)と時刻とを設定可能な時計10と、時計より日時情報(日付と時刻)を取得する日時情報取得部11と、日時情報取得部11にて取得した再生日時情報と再生部9により読み出した記録日時情報と再生許可期限情報とから復号化に使う復号鍵(鍵情報)を生成する鍵情報生成部12から構成される。ここで、再生日時情報とは、暗号化されたコンテンツに対する再生要求がなされた時点から暗号化されたコンテンツを復号するための復号鍵(鍵情報)を生成する時点までの間における日時に関する情報である。
【0016】
再生装置8では、まず、再生部9にて記録媒体7に記録されている暗号化されたコンテンツと、そのコンテンツが記録媒体に記録された日時に関する記録日時情報(もしくは予め設定された記録日時情報)とを読み出す。次に、復号鍵(鍵情報)を生成するために、記録装置1と同様にして、時計10より日時情報取得部11にて、現在の日時(再生日時)を取得する。
【0017】
鍵情報生成部12では、日時情報取得部11にて取得した現在日時(再生日時)CTと記録媒体より読み出した記録日時RTより、前述の式(1)からx:コンテンツ再生許可情報を算出する。算出したxと記録日時情報の年、月、日、時、分、秒とより、記録装置1と同様にして56ビットの復号鍵を生成する。生成した復号鍵を用いて、復号化部13ではDES暗号でコンテンツの復号化を行う。
【0018】
このとき再生装置において、(CT-RT)が決められた再生許可期限情報Tの値以下のときは、コンテンツ再生許可情報x=0となりコンテンツ記録時と生成される鍵が同一となる。よってコンテンツは正しく再生される。一方、(CT-RT)が決められた再生許可期限情報Tの値より大きいときは、コンテンツ再生許可情報x=1となりコンテンツ記録時と生成される鍵が異なる。よってコンテンツは正しく再生されない。
【0019】
このように、図1に示した実施例の記録装置、再生装置を用いれば、記録日時から再生日時までの期間が再生許可期限Tの値以内であるときのみ、コンテンツを視聴可能とすることができる。より詳しく表現すれば、図1に示した実施例の記録装置、再生装置を用いれば、暗号化されたコンテンツに対する記録媒体への記録動作が行われた日時に関する記録日時情報もしくは予め設定された記録日時情報から、暗号化され記録されたコンテンツに対する再生要求がなされた時点からその暗号化されたコンテンツを復号するための鍵情報を生成する時点までの間における日時に関する情報である再生日時情報までの時間時期間が、再生許可期限情報Tの値以内であるときのみコンテンツを視聴可能とすることができる。
【0020】
なお、再生許可期限情報Tは予め再生装置内に設定されていても良いし、外部から供給される情報(例えば記録媒体に記録してある情報)に基づきコンテンツに応じて装置内にその都度設定されるものでも良い。
【0021】
また、図1において記録部6を、暗号化されたコンテンツと、その暗号化されたコンテンツに対する伝送動作が行われた日時に関する伝送日時情報もしくは予め設定された伝送日時情報とを併せて伝送する伝送部とすれば(他の部分においても記録日時情報を伝送日時情報とする)、記録装置1は伝送装置に応用できる。この場合、記録媒体7を、暗号化されたコンテンツと、その暗号化されたコンテンツに対する伝送動作が行われた日時に関する伝送日時情報もしくは予め設定された伝送日時情報とを併せて伝送する伝送媒体とする。
【0022】
図1に示す再生装置8も次のようにすれば受信装置に応用できる。再生部9を、暗号化されたコンテンツと、その暗号化されたコンテンツに対する伝送動作が行われた日時に関する伝送日時情報もしくは予め設定された伝送日時情報とを受信して、受信した前記暗号化されたコンテンツと前記伝送日時情報とを記憶する受信・記憶部とする。日時情報取得部11は、記憶された前記暗号化されたコンテンツに対する再生要求がなされた時点からその暗号化されたコンテンツを復号するための鍵情報を生成する時点までの間における日時に関する再生日時情報を得るようにする。鍵情報生成部12は、記憶された前記伝送日時情報と、日時情報取得部11で得た前記再生日時情報と、前記暗号化されたコンテンツの再生許可期限情報Tとに基づき、前記暗号化されたコンテンツの再生を許可することを示すコンテンツ再生許可情報を生成し、そのコンテンツ再生許可情報から復号鍵を生成する。
【0023】
ここで、再生許可期限情報Tは予め受信装置内に設定されていても良いし、外部から供給される情報(例えば伝送されてくる情報)に基づきコンテンツに応じて装置内にその都度設定されるものでも良い。再生許可期限情報Tの元になる情報が伝送されるデータに記述される記述方法としては、例えば、次のような方法がある。デジタル放送のようにMPEG2のシステム(TSストリーム)を使用する場合には、PMT(プログラムマップテーブル)の中に時限情報用のdescryptorを定義して、記述することができる。もしくはコンテンツの頭にヘッダーをつけてそこに記述する方法でも良い。受信装置はそのデータを検出して再生許可期限情報Tをセットするようにする。
【0024】
次に、本発明の記録装置と再生装置の第2実施例を図2を用いて説明する。記録装置21は、年月日(日付)と時刻を設定可能な時計22、時計22から必要な日時(日付と時刻)に関する情報を取得する日時情報取得部23、コンテンツを暗号化する暗号鍵(鍵情報)を生成する鍵情報生成部24、鍵のもとになる情報と記録日時情報を管理するメモリ管理部27と、鍵のもとになる情報と記録日時情報とを関連づけて記憶するフラッシュメモリ28と、鍵情報生成部24で生成した暗号鍵を用いてコンテンツを暗号化する暗号化部25と、暗号化したコンテンツと記録日時情報を併せて記録媒体31に記録する記録部26から構成される。ここで、記録日時情報とは、コンテンツのこの装置への入力時点から記録時点までの間における日時に関する情報である。
【0025】
時計22は、年、月、日、時、分、秒、など日時に関する情報を設定することができる。日時情報取得部23では、時計で得られる情報の、年、月、日、時、分、秒をBCD(Binary Coded Decimal)コードとして処理する。但し、年情報は西暦として00から99年までを表すとして8ビット、月情報は1から12までで5ビット、日情報は1から31までで6ビット、時情報は0から23までで6ビット、分情報は0から59までで7ビット、秒情報は0から59まで7ビットとする。
【0026】
鍵情報生成部24では、鍵のもとになる情報として乱数riを生成し、riをもとに暗号鍵を生成する。
【0027】
乱数riは乱数riを生成した日時情報(記録日時情報に相当する情報)と併せてメモリ管理部27に出力される。メモリ管理部27はフラッシュメモリ28に乱数riと日時情報tiとを記憶させ管理する。フラッシュメモリ28はここでは着脱自在のものとする。
【0028】
生成した暗号鍵は暗号化部25に出力される。暗号化部25ではこの暗号鍵を用いて、DES暗号でコンテンツの暗号化を行う。記録部26では、日時情報取得部23により取得した乱数riを生成した日時情報tiを記録日時情報とし、この記録日時情報tiと暗号化したコンテンツデータdiとを、併せて記録媒体31に記録する。
【0029】
このときコンテンツデータdiはある一定時間Ltの映像、または音声の情報とし、一定時間Ltが経過したのちは、日時情報取得部23で時計22より日時情報(記録日時情報)を取得し、鍵情報生成部24では新たに暗号鍵を生成する。その新たな暗号鍵により暗号化部25で暗号化したコンテンツは、コンテンツデータdi+1として記録時刻ti+1(=ti+Lt)と併せて記録部26にて記録媒体に記録される。
【0030】
メモリ管理部27では、フラッシュメモリ28内の乱数riに関連づけられた日時情報(記録日時情報)tiから一定期間が過ぎた乱数riを消去するか、または新しい乱数rkとその日時情報tkとに変更する。メモリ管理部27は、日時情報(記録日時情報)tiと、日時情報取得手段で取得した現在の日時に関する情報である現在日時情報とを比較する比較手段を有するものである。この比較手段により、日時情報(記録日時情報)tiから所定の一定期間が経過したか否かを判断する。
【0031】
記録部26にてコンテンツ及び記録日時情報を記録する記録媒体31は、光ディスク、磁気テープ、固体メモリ、ハードディスクのいずれであっても良い。
【0032】
次に、再生装置41は、記録媒体31から暗号化されたコンテンツとその記録日時情報とを読み出す再生部42と、暗号化されたコンテンツを復号化する復号化部48と、年月日(日付)と時刻とを設定可能な時計43と、時計43より日時情報(日付と時刻)を取得する日時情報取得部44と、日時情報取得部44にて取得した現在日時情報と再生部42により読み出した記録日時情報とをもとにフラッシュメモリ46内の乱数riとその日時情報(記録日時情報に相当)tiを管理するメモリ管理部45と、乱数riとその日時情報tiとを記憶したフラッシュメモリ46と、フラッシュメモリの乱数riを鍵のもとになる情報として復号鍵を生成する鍵情報生成部47とから構成される。ここで、フラッシュメモリ46は、記録媒体31への記録動作終了後に記録装置21から外したフラッシュメモリ28を再生装置41に装着したものである。(記録装置21と再生装置41とが一体の記録再生装置であれば、フラッシュメモリは着脱式でなくとも共用できるので、固定式のものでも良い。)
再生装置41では、まず再生部42にて記録媒体31に記録されている暗号化されたコンテンツと、そのコンテンツが記録媒体に記録された日時に関する記録日時情報(この例では乱数riを生成した日時情報ti)を読み出す。読み出した記録日時情報をもとにメモリ管理部45では、その日時情報に対応する乱数を鍵のもとになる情報として鍵情報生成部47に出力する。鍵情報生成部47では復号鍵を生成し、復号化部48に出力し、復号化部48でコンテンツの復号化を行う。
【0033】
もし、記録装置21側でフラッシュメモリ28が装着された状態で一定時間が経過したために、記録装置21でフラッシュメモリ28内の対応する乱数が消去もしくは変更されている場合は、当然再生装置41に装着されたフラッシュメモリ46内の対応する乱数が消去もしくは変更されているので、鍵のもとになる正しい情報が存在しないため、復号鍵が生成されずコンテンツは正しく再生されない。
【0034】
また、現在日時情報を再生装置41側の日時情報取得部44で取得することで、メモリ管理部45では、フラッシュメモリ46内の乱数riに関連づけられた日時情報(記録日時情報)tiから特定の一定期間が過ぎた乱数riを消去するか、または新しい乱数rkとその時刻情報tkとに変更する。メモリ管理部45は、日時情報(記録日時情報)tiと、日時情報取得部44で取得した現在の日時に関する情報である現在日時情報とを比較する比較手段を有するものである。この比較手段により、日時情報(記録日時情報)tiから特定の一定期間が経過したか否かを判断する。
【0035】
この場合でも、ある特定の期間が経過した場合は、鍵のもとになる正しい情報がフラッシュメモリ46内に存在しなくなるため、復号鍵が生成されずコンテンツを復号化できない。
【0036】
このように、図2に示した第2実施例の記録装置、再生装置を用いれば、鍵のもとになる情報を消去または変更することで、記録媒体に記録されたコンテンツをある特定の期間のみ視聴可能とすることができる。
【0037】
次に、本発明の記録装置と再生装置の第3実施例を図3に示す。
【0038】
第2実施例においては、フラッシュメモリ内の鍵のもとになる情報(乱数ri)と、その情報を元にした鍵により暗号化され記録されたコンテンツデータ部分とを対応づけるために、記録日時情報tを用いていた。この第3実施例は、図3に示すようにリンク情報liを用いて、フラッシュメモリ内の鍵のもとになる情報(乱数ri)と、その情報を元にした鍵により暗号化され記録されたコンテンツデータ部分とを対応づける用にしたものである。即ち、暗号化したコンテンツデータdi毎にリンク情報liを記録媒体31aに記録する。フラッシュメモリ28aにも、メモリ管理部27aにより乱数riと日時情報(記録日時情報)tiとに関連させてリンク情報liを記録しておく。再生装置側では記録媒体31aからリンク情報liを読み出し、そのリンク情報に基づき、メモリ管理部45aにより、暗号化されているコンテンツデータとリンクする乱数riをフラッシュメモリ46aから読み出す。これにより、第2実施例と同様な動作が行える。
【0039】
上記のリンク情報には、記録日時情報よりもビット数が十分に少ないものを用いることができる。従って、第3実施例のものは、第2実施例のものよりも記録効率を向上させることができる。
【0040】
なお、上記各実施例では、時計で得られる情報の、年、月、日、時、分、秒を用いて日時情報を説明したが、時の流れのなかの1点を特定できる情報であればどんなものでも日時情報に用いることができる。
【0041】
また、本発明により作成したデータを記録媒体に記録せずに、放送や通信などを用いて、伝送する伝送方法及び装置にも適用できる。また、同様に記録媒体から再生するだけでなく、放送や通信などのインフラから本発明により作成したデータを受信する受信方法及び受信装置にも適用できる。このような機能をもつ電子データがハードディスクサーバーなどに多数記録されている状態における電子データ、ならびに伝送されいている状態の伝送媒体にも適用できる。また、暗号方法はDES暗号に限らず他の共通鍵暗号方式、あるいは公開鍵暗号方式で適用できる。鍵生成において、鍵のもとになる情報は時刻情報あるいは乱数以外のパラメータであっても良い。また図2でのフラッシュメモリ内の鍵のもとになる情報とコンテンツデータとの対応は時刻情報ではなく、他の対応関係を示す情報であっても良い。
【0042】
ここで、本特許を用いて所定の時間で復号を不可能とする記録装置、再生装置、伝送装置、受信装置を実現できるが、例えば、時計に設定されている日時を現在日時より前に戻すなどして、つねに復号可となるような改ざんが行われる恐れがある。
【0043】
このようなことを避けるために、時計が外的要因によって変更された場合、またはコンテンツデータと併せて記録した記録日時情報が不正に変更された場合、または、各装置内の鍵情報生成部、暗号化部、復号化部など暗号に関する部分が不正に解読または変更された場合には、暗号鍵のもとになる情報の少なくとも一部が変化するパラメータを予め用意しておくことがより好ましい。
【0044】
例えば、その鍵のもとになる情報は、電源投入時または記録開始時に生成される乱数とし、その乱数は所定の揮発性メモリに記録されるとする。メモリ内の乱数は、電源切りの場合、時計が外的要因により不正に変更された場合、所定の時間が経過した場合、コンテンツデータと併せて記録した記録日時情報が不正に変更もしくはアクセスされた場合に、消去もしくは新たな乱数に変更されるものとする。これにより、もし時計の不正な変更、記録媒体上のデータの改ざん、各装置の改造または解析のいすれかが行われれば、正しい復号鍵が得られず、コンテンツを復号化できなくすることができる。
【0045】
次に、暗号化され記録されたコンテンツを、ある一定の期間だけ復号可能とするコンテンツ記録装置、コンテンツ再生装置の他の例を図4に示す。
【0046】
記録装置は、年月日と時刻情報を設定可能な時計、時計から必要な日時に関する情報を取得する時刻情報取得部、コンテンツを暗号化する暗号鍵を時刻情報から生成する鍵情報生成部、鍵情報生成部で生成した暗号鍵を用いてコンテンツを暗号化する暗号化部から構成される。
【0047】
時計は、年、月、日、時、分、秒、など日時に関する情報を設定することができる。時刻情報取得部では、時計で得られる情報の中から、年、月、日をBCD(Binary Coded Decimal)コードとして処理する。但し、年情報は西暦として00から99年までを表すとして8ビット、月情報は1から12までで5ビット、日情報は1から31までで6ビットとする。暗号化部での暗号化方式を共通鍵暗号のDES暗号とすれば、必要な暗号鍵のビットサイズは64ビットである。但し8ビットはパリティビットである。鍵情報生成部では、
(年情報)||(月情報)||(月情報)||(月情報)||(月情報)
||(月情報)||(月情報)||(日情報)||(日情報)||(日情報)
=(8ビット)||(5ビット)||(5ビット)||(5ビット)||(5ビット)
||(5ビット)||(5ビット)||(6ビット)||(6ビット)||(6ビット)
=(56ビット)
=(暗号鍵)
として出力する。
【0048】
暗号化部ではこの暗号鍵を用いて、DES暗号でコンテンツの暗号化を行う。暗号化したコンテンツは、記録部にて記録媒体に記録される。このとき記録媒体は、光ディスク、磁気テープ、固体メモリ、ハードディスクなどデジタルデータを記録できるものであればいずれであっても良い。
【0049】
再生装置は、記録媒体より暗号化したコンテンツを読み出す再生部と、暗号化したコンテンツを復号化する復号化部と、その復号化に使う復号鍵を生成する鍵情報生成部と、鍵情報を生成するもとになる情報として、時計より時刻情報を取得する時刻情報取得部、年月日と時刻情報を設定可能な時計から構成される。
【0050】
再生装置では、まず再生部にて記録媒体に記録されたコンテンツを読み出す。記録装置と同様にして、時計、時刻情報取得部、鍵情報生成部より、コンテンツ復号化の56ビットの鍵を得る。得られた鍵を用いて、復号化部ではDES暗号でコンテンツの復号化を行う。このとき、年、月、日いずれかの情報の少なくとも一つが、記録時と異なれば、鍵情報生成部から得られる復号鍵は暗号鍵と異なり、コンテンツは正しく再生されない。このように、図4に示した記録装置、再生装置を用いれば、ある特定の年月日にのみコンテンツを視聴可能とすることができる。
【0051】
次に、暗号化され記録されたコンテンツを、ある一定の期間だけ復号可能とするコンテンツ記録装置、コンテンツ再生装置のさらに他の例を図5に示す。
【0052】
記録装置は年月日と時刻情報を設定可能な時計、時計から必要な日時に関する情報を取得する時刻情報取得部、コンテンツを暗号化する暗号鍵を生成する鍵情報生成部、鍵情報生成部で生成した暗号鍵を用いてコンテンツを暗号化する暗号化部と、暗号化したコンテンツと記録時刻情報を併せて記録媒体に記録する記録部から構成される。
【0053】
時計は、年、月、日、時、分、秒、など日時に関する情報を設定することができる。時刻情報取得部では、時計で得られる情報の、年、月、日、時、分、秒をBCD(Binary Coded Decimal)コードとして処理する。但し、年情報は西暦として00から99年までを表すとして8ビット、月情報は1から12までで5ビット、日情報は1から31までで6ビット、時情報は0から23までで6ビット、分情報は0から59までで7ビット、秒情報は0から59まで7ビットとする。鍵情報生成部では、再生側と同じ56ビットの鍵を出力する。
【0054】
暗号化部ではこの暗号鍵を用いて、DES暗号でコンテンツの暗号化を行う。暗号化したコンテンツデータdiは、記録部で時刻情報取得部にて取得した時刻情報を記録時刻情報tiとして併せて記録媒体に記録する。このときコンテンツデータdiはある一定時間Ltの映像、または音声の情報とし、Ltが経過したのちは、時刻情報取得部で時計より時刻情報を取得し、暗号化部で暗号化したコンテンツは、コンテンツデータdi+1として記録時刻ti+1(=ti+Lt)と併せて記録部にて記録媒体に記録される。このとき記録媒体は、光ディスク、磁気テープ、固体メモリ、ハードディスクのいずれであっても良い。
【0055】
再生装置は、記録媒体より暗号化したコンテンツとその記録時刻を読み出す再生部と、暗号化したコンテンツを復号化する復号化部と、年月日と時刻情報を設定可能な時計と、時計より時刻情報を取得する時刻情報取得部と、取得した時刻情報と再生部より読み出した記録時刻情報とを比較する比較部と、比較部の結果に応じて復号化部でのコンテンツの復号化を停止する制御部と、復号化に使う復号鍵を生成する鍵情報生成部から構成される。
【0056】
再生装置では、まず再生部にて記録媒体に記録されたコンテンツとそのコンテンツの記録時刻情報を読み出す。読み出した記録時刻情報は、時計から時刻情報取得部にて得られる現在時刻と、時刻情報比較部にて比較される。比較は現在時刻と記録時刻との差を求める。復号化制御部では、比較部にて求めた現在時刻と記録時刻の差がある特定の値T以上の場合、復号化部でのコンテンツの復号化を停止する。
【0057】
このように、図5に示した記録装置と再生装置を用いれば、再生側の制御部での特定の値Tを設定することで、記録媒体に記録されたコンテンツを決められた期間内のみコンテンツを視聴可能とすることができる。
【0058】
【発明の効果】
以上の通り、本発明のコンテンツ伝送方法、コンテンツ受信方法を用いれば、暗号化され記録されたコンテンツを、ある一定の期間だけ復号可能とすることが可能となる。コンテンツの利用者側において一度記録したコンテンツに対してある一定の期間(コンテンツ権利者側の意図する期間内)だけ復号可能とできることは、コンテンツの利用者が各自の都合の良い時間帯(もちろん前記一定の期間内における都合の良い時間帯)においてコンテンツを利用可能とすると共に、記録されたコンテンツの著作権等を保護できるという利用者側とコンテンツ権利者側との両者にとって非常に有益なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例のブロック構成図である。
【図2】第2実施例のブロック構成図である。
【図3】第3実施例のブロック構成図である。
【図4】他の実施例を示す図である。
【図5】他の実施例を示す図である。
【符号の説明】
1 記録装置
2 時計
3 日時情報取得部
4 鍵情報生成部
5 暗号化部
6 記録部
7 記録媒体
8 再生装置
9 再生部
10 時計
11 日時情報取得部
12 鍵情報生成部
13 復号化部

Claims (4)

  1. コンテンツを暗号化して伝送するコンテンツ伝送方法において、
    許可情報生成手段が、コンテンツの再生を許可することを示す値として設定された第1の設定値を有するコンテンツ再生許可情報を生成するステップと、
    鍵情報生成手段が、暗号化されて伝送される前記コンテンツに対する伝送動作が行われる日時に関する伝送日時情報もしくは予め設定された伝送日時情報を得て、前記伝送日時情報と、生成された前記コンテンツ再生許可情報との2つの情報を用いて鍵情報を生成するステップと、
    暗号化手段が、生成された前記鍵情報を元に前記コンテンツを暗号化するステップと、
    伝送手段が、前記暗号化されたコンテンツと前記伝送日時情報とを併せて伝送するステップと、
    を備えることを特徴とするコンテンツ伝送方法。
  2. 暗号化されたコンテンツを受信し再生するコンテンツ受信方法において、
    コンテンツ伝送装置における暗号化されたコンテンツに対する伝送動作が行われる日時に関する伝送日時情報もしくは予め設定された伝送日時情報と、前記コンテンツの再生を許可することを示す値として設定された第1の設定値を有するコンテンツ再生許可情報との2つの情報を用いて生成された第1の鍵情報に基づいて、前記コンテンツ伝送装置において暗号化されたコンテンツと、前記伝送日時情報とを受信手段が受信するステップと、
    受信した前記暗号化されたコンテンツと前記伝送日時情報とを記憶手段が記憶するステップと、
    記憶された前記暗号化されたコンテンツに対する再生要求がなされた時点からその暗号化されたコンテンツを復号するための第2の鍵情報を生成する時点までの間における日時に関する再生日時情報を得て、記憶された前記伝送日時情報と、前記再生日時情報と、前記暗号化されたコンテンツの再生許可期限を示す再生許可期限情報との3つの情報に基づき、前記再生日時情報の示す再生日時と前記伝送日時情報の示す伝送日時との差が前記再生許可期限情報の示す再生許可期限以内の場合に、再生を許可することを示す値として設定された前記第1の設定値を有するコンテンツ再生許可情報を生成し、前記再生日時情報の示す再生日時と前記伝送日時情報の示す伝送日時との差が前記再生許可期限情報の示す再生許可期限より大の場合に、前記第1の設定値とは異なる第2の設定値を有するコンテンツ再生許可情報を許可情報生成手段が生成するステップと、
    生成された前記コンテンツ再生許可情報と、記憶された前記伝送日時情報とを用いて前記第2の鍵情報を鍵情報生成手段が生成するステップと、
    記憶された前記暗号化されたコンテンツを、生成された前記第2の鍵情報を元に復号手段が復号するステップと、
    を備えることを特徴とするコンテンツ受信方法。
  3. 請求項2記載のコンテンツ受信方法において、
    前記再生許可期限情報は予め設定されていることを特徴とするコンテンツ受信方法。
  4. 請求項2記載のコンテンツ受信方法において、
    前記再生許可期限情報は外部から供給される情報に基づき設定されることを特徴とするコンテンツ受信方法。
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