JP3911277B2 - ポリエステルの製造方法 - Google Patents
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以下の計算式(5)によって酸価およびケン化価から算出した。酸価は、ジメチルホルムアミドにオリゴマーを溶解させ、0.1NのKOH/メタノール溶液を使用して滴定により求めた。ケン化価は0.5NのKOH/エタノール溶液でオリゴマーを加水分解し、0.5Nの塩酸で滴定し求めた。
ポリエステル0.5gをベンジルアルコール25mLに溶解し、水酸化ナトリウムの0.01モル/Lベンジルアルコール溶液を使用して滴定した。末端カルボキシル基濃度が小さいほど、耐加水分解性が良好なことを示す。
ポリエステルをヘキサフルオロイソプロパノール/重クロロホルム=3/7(v/v)に溶解させ、共鳴周波数400MHzの1H−NMRを測定して求めた。末端ビニル基濃度が低いほど、製造中の副反応が少なかったことを示すと同時に重合性に優れることを表す。
ウベローデ型粘度計を使用し次の要領で求めた。すなわち、フェノール/テトラクロロエタン(重量比1/1)の混合液を溶媒として使用し、30℃において、濃度1.0g/dLのポリマー溶液および溶媒のみの落下秒数を測定し、以下の式(6)より求めた。
電子工業用高純度硫酸および硝酸でポリエステルを湿式分解し、高分解能ICP(Inductively Coupled Plasma)−MS(Mass Spectrometer)(サーモクエスト社製)を使用して測定した。
日本電色(株)製色差計(Z−300A型)を使用し、Lab表色系におけるハンターの色差式の色座標b値を測定した。値が低いほど黄ばみが少なく色調が良好であることを示す。
<エステル化工程>
テレフタル酸と1,4−ブタンジオールをテトラブチルチタネート(チタン原子の重量としてポリマー理論収量当たり32ppm)の存在下、連続的にエステル化反応させてエステル化率97%のブチレンテレフタレートオリゴマーを得た。次いで、上記のオリゴマーを使用し、図1に示す重縮合工程により、次の要領でポリブチレンテレフタレート(PBT)の製造を行なった。
重縮合工程は図1に示すフローチャートに従って行なった。先ず、上記のオリゴマーは、ライン(L1)を経て、内温240℃、圧力2.1kPaに制御した完全混合型の第1重縮合反応槽(a)に連続的に供給した。この際、平均滞留時間が120分になる様に液面制御を行った。減圧機(図示せず)に接続されたベントライン(L5)から、水、テトラヒドロフラン、1,4−ブタンジオールを抜き出しながら、初期重縮合反応を行い、プレポリマーを得た。得られたプレポリマーは、抜出用ギヤポンプ(c)により抜出ライン(L2)を経由し、複数の回転翼を有し且つ水平方向に攪拌翼の回転軸を有する横型の第2重縮合反応槽(d)に連続的に供給した。この際のプレポリマーの固有粘度は0.27であった。なお、第2重縮合反応槽(d)は、滞留が生じ易い回転軸中心部付近には攪拌翼サポートを有しない構造となっている。
実施例1において、第3重縮合反応槽(k)入口でのポリマーの温度を238℃、出口でのポリマーの温度を242℃に制御した他は、実施例1と同様に行った。得られたPBTは、表1に示す物性を有し、実施例1に比較し、到達分子量が低く、末端カルボキシル基濃度や末端ビニル基濃度が高く、色調も悪化していた。
実施例1において、第2重縮合反応槽(d)の圧力を140Pa、攪拌周速を0.2m/s、入口でのプレポリマーの温度を241℃、出口でのポリマーの温度を238℃、第3重縮合反応槽(k)の圧力を400Pa、攪拌周速を0.1m/s、入口でのポリマーの温度を240℃、出口でのポリマーの温度を237℃に制御し、第3重縮合反応槽(k)入口でのポリマーの固有粘度を0.7とした他は、実施例1と同様に行った。得られたPBTは、表1に示す物性を有し、末端カルボキシル基濃度や末端ビニル基濃度が低く、色調に優れていた。
実施例2において、第2重縮合反応槽(d)入口でのプレポリマーの温度を238℃、出口でのポリマーの温度を241℃、第3重縮合反応槽(k)入口でのポリマーの温度を237℃、出口でのポリマーの温度を240℃に制御した他は実施例2と同様に行った。得られたPBTは、表1に示す物性を有し、実施例2に比較し、末端カルボキシル基濃度や末端ビニル基濃度が高く、色調も悪化していた。
c、e、m:ギヤポンプ
d:第2重縮合反応槽
k:第3重縮合反応槽
g:ポリマー抜出ダイ
h 回転式カッター
L1、L2、L3、L4:抜出しライン
L5,L6,L7:ベント配管
A、B、C、D:温度計
Claims (12)
- ジカルボン酸またはジカルボン酸ジアルキルエステルとジオールとを主原料としてエステル化反応またはエステル交換反応させてオリゴマーを得る反応工程(A)と、複数段の反応槽を使用し、反応工程(A)で得られたオリゴマーを溶融状態で連続的に重縮合反応させてポリマーを得る重縮合工程(B)とを有するポリエステルの製造方法において、反応工程(A)において、エステル化率またはエステル交換率90%以上のオリゴマーを得、重縮合工程(B)において、水平方向に攪拌翼の回転軸を有する横型反応槽を少なくとも1槽使用し、当該横型反応槽の入口における内容物の温度をT1(℃)、出口における内容物の温度をT2(℃)とした際、以下の式(1)を満たすことを特徴とするポリエステルの製造方法。
- T1が280℃以下である請求項1に記載の製造方法。
- T1とT2の差が30℃以下である請求項1又は2に記載の製造方法。
- T2が240℃以下である請求項1〜3の何れかに記載の製造方法。
- 重縮合工程(B)において、直列に配置された3槽以上の反応槽を使用する請求項1〜4の何れかに記載の製造方法。
- 重縮合工程(B)において、水平方向に攪拌翼の回転軸を有する横型反応槽を直列に2槽使用し、プロセス上流側の横型反応槽の出口における内容物の温度をt2、プロセス下流側の横型反応器の出口における内容物の温度をt4とした際、以下の式(2)を満たす請求項1〜5の何れかに記載の製造方法。
- 水平方向に攪拌翼の回転軸を有する横型反応槽の攪拌翼の周速が0.01〜1m/sである請求項1〜6の何れかに記載の製造方法。
- 前記の式(1)を満たす横型反応槽の入口における内容物の固有粘度が0.5dL/g以上である請求項1〜7の何れかに記載の製造方法。
- ジオール成分として1,4−ブタンジオールを使用する請求項1〜8の何れかに記載の製造方法。
- ポリエステルがポリブチレンテレフタレートである請求項1〜9の何れかに記載の製造方法。
- 重縮合触媒としてチタン触媒を使用する請求項1〜10の何れかに記載の製造方法。
- チタン触媒の使用量が得られるポリエステルに対するチタン原子の濃度として50ppm以下である請求項11に記載の製造方法。
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