JP3902452B2 - コネクタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コネクタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、多極のコネクタのように高嵌合力が必要とされるコネクタにおいては、嵌合力を助勢するためにレバー式のものが採用されている。このようなコネクタとしては、回転レバーを備えた回転式のものと、スライドレバーを備えたスライド式のものとの2種類がある。
【0003】
回転式のコネクタ100は、図13に示すように、例えば雌側のコネクタハウジング101にカム溝102を設けた回転レバー103を回動可能に設けるとともに、雄側のコネクタハウジング104にカム溝102に嵌合するフォロワピン105を設けた構造であって、回転レバー103の回動に伴ってフォロワピン105がカム溝102内を移動することにより、両ハウジング101、104が嵌合・離脱されるようになっている。
【0004】
また、スライド式のコネクタ110は、図14に示すように、例えば雌側のコネクタハウジング111にカム溝112を設けたスライドレバー113を嵌合方向とは交差する方向に進退可能に設けるとともに、雄側のコネクタハウジング114にカム溝112に嵌合するフォロワピン115を設けた構造であって、スライドレバー113の進退に伴ってフォロワピン115がカム溝112内を移動することにより、両ハウジング111、114が嵌合・離脱されるようになっている。
【0005】
このようなコネクタを自動車等の電気機器に採用する場合には、例えば回転レバー103の回動スペースがあるか、スライドレバー113を押し出すスペースがあるかなど、コネクタ周りの状態を勘案して、どちらの方式を採用するかを決定している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、スライド式のコネクタ110では、嵌合操作力を低減するために、スライドレバー113に設けるカム溝112の距離を長くできる長辺側にフォロワピン115を設けている。さらに、このように長辺側にフォロワピン115を設けることによって両ハウジング111、114の嵌合面が傾き易くなるのを回避するために、フォロワピン115およびカム溝112を2対ずつ設けるようにしている。一方、回転式のコネクタ100では、フォロワピン105およびカム溝102は、それぞれ一対でなければならない。このため、両コネクタハウジング101、104の嵌合面が互いに斜めに傾くのを防ぐ点で有利になるよう、雄側コネクタハウジング101の短辺側にフォロワピン105を設けるのが通常である。
【0007】
このように、レバー103、113の方式により、フォロワピン105、115の位置や個数等の最適な仕様が異なるため、選択されたレバーの方式に合わせてハウジングの設計を変更しなければならない。このため、製造工程が複雑化し、コストが増大していた。
【0008】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、レバーの方式に関わらず、フォロワピンを設けている側のコネクタハウジングの仕様を共通化できるコネクタを提供することにある。
【0009】
上記課題を解決するために請求項1の発明に係るコネクタは、フード部と、前記フード部の外面に配設されたフォロワピンとを備えた一方のコネクタハウジングと、前記フード部を収容可能なスカート部を備えるとともに前記フォロワピンに係合するカム溝を備えるレバーが装着された他方のコネクタハウジングとを備え、前記レバーの変位に伴って前記フォロワピンが前記カム溝に沿って変位することにより両コネクタハウジングが嵌合・離脱されるようにしたコネクタであって、前記他方のコネクタハウジングとして、前記他方のコネクタハウジングに対して回動可能に組み付けられる回転レバーを備えたものと、前記他方のコネクタハウジングに対して前記両コネクタハウジングの嵌合方向と交叉する方向に進退可能に組み付けられるスライドレバーを備えたものとのいずれかが前記一方のコネクタハウジングに対して選択的に嵌合可能であり、かつ、前記フォロワピンは前記一方のコネクタハウジングの外面において長辺側の中央位置に一対が設けられ、このフォロワピンが前記回転レバーおよび前記スライドレバーの双方に共用化され、前記フード部の外面において前記フォロワピンの根元位置には、前記両コネクタハウジングの嵌合方向に沿って突出する傾動規制部が設けられ、前記スカート部の内面には、前記傾動規制部に係合して前記両コネクタハウジングの嵌合時の姿勢を矯正する傾動規制受け部が設けられていることを特徴とする。
【0013】
【発明の作用、および発明の効果】
請求項1の発明によれば、フォロワピンは一方のコネクタハウジングの外面に1対が設けられるとともに、他方のコネクタハウジングに取り付けられる回転レバーおよびスライドレバーが、このフォロワピンを共用する。これにより、レバーの方式に関わらず一方のコネクタハウジングを共用化でき、製造工程の簡素化やコストの削減を図ることができる。
【0014】
また、フォロワピンがフード部の外面において長辺側の中央位置に一対配設されるとともに、フード部の外面においてフォロワピンの根元位置には、両コネクタハウジングの嵌合方向に沿って突出する傾動規制部が設けられ、スカート部の内面には、この傾動規制部に係合可能な傾動規制受け部が設けられている。
【0015】
ここで、一方のコネクタハウジングを、回転式およびスライド式の両者に共用しようとする場合には、回転式のコネクタの要請によりフォロワピンを一対にするとともに、そのフォロワピンをコネクタハウジングの短辺側と長辺側のどちらに設けるべきかという問題が生じる。すなわち、短辺側に設ければ、スライドレバーにおいてカム溝が短くなりすぎ、嵌合操作力を低減することができなくなる場合がある。一方、長辺側に合わせれば、フォロワピンが1対であるために、嵌合時に傾き易くなってしまう。
【0016】
しかし、フォロワピンをフード部の外面において長辺側の中央位置に一対配設するとともに、嵌合時の両コネクタハウジングの姿勢を矯正する傾動規制部および傾動規制受け部を設けることによって、嵌合時のコネクタハウジングの傾きという問題を回避しつつ、コネクタハウジングの共用化を実現することができる。
【0017】
また、両コネクタハウジングが互いに傾きやすい長辺側で両ハウジングの姿勢を矯正することができ、嵌合時の両コネクタハウジングの傾きを効果的に防止することができる。
【0018】
さらに、嵌合時に応力が最も大きく掛かるフォロワピンの根元位置に傾動規制部を設けることにより、回転式コネクタ、スライド式コネクタの双方において、嵌合時の両コネクタハウジングの傾きを効果的に防止することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化したコネクタの一実施形態を、図1〜図12を参照しつつ詳細に説明する。
【0020】
本実施形態のコネクタ1は、スライダ40(本発明のスライドレバーに該当する)、または回転レバー70によるてこ機能を利用して嵌合・離脱を助勢する形式のものであって、2種類の雌側コネクタハウジング20、50(本発明の他方のハウジングに該当する。以下、雌ハウジング20、50という)と、この雌ハウジング20、50のどちらとも嵌合可能な雄側コネクタハウジング10(本発明の一方のハウジングに該当する。以下、雄ハウジング10という)とで構成されている。なお、以下の説明では、各ハウジング10、20、50が相手側と嵌合する側をそれぞれ前方として説明する。
【0021】
<雄ハウジング10の構成>
雄ハウジング10は合成樹脂製であって、図示しない電気機器の壁面から前方に突設されるフード部12を備えている(図1〜図3参照)。このフード部12は正面から見て、横長のほぼ長方形をなす筒状に形成されている。
【0022】
この雄ハウジング10には、先端がタブ状をなす大小2種類の雄側端子金具(大雄端子13Lと小雄端子13S)が装着されている。大雄端子13Lは、フード部12の奥面における正面から見た右端の領域に、図示4本が格子状に配されて突設されている。また、残りの領域には、小雄端子13Sが、図示14本ずつの列となって3段に分かれて突設されている。中央と下の段の小雄端子13Sの列の間は、中央と上の段の小雄端子13Sの列の間に比べて間隔が広く開けられている。
【0023】
雄ハウジング10には、詳しくは後記する雌ハウジング20、50との嵌合に際してこじりを防止するためのリブが形成されている。まず、フード部12の奥面における上記した中央と下の段の小雄端子13Sの列の間には、これらの列のほぼ全長にわたる長さを持った横リブ14が、小雄端子13Sの列と平行姿勢で突設されている。横リブ14の下面には、前後方向を向いた図示5本の補強リブ14Aが間隔を開けて形成されている。一方、大雄端子13Lの間を仕切るように十字リブ15が立てられており、この十字リブ15は根元側が十字に組まれ、その中心部から横向きの姿勢の突片部15Aが前方に突設された形状となっている。
【0024】
フード部12の外周面12Aには、フォロワピン16が立てられている。このフォロワピン16は、相手側の雌ハウジング20、50が回転式、スライド式のどちらであっても組み付け可能なように、フード部12の上下両面、すなわち長辺側における前縁に寄った位置で、横幅方向の中央部に、1対が設けられている。これらのフォロワピン16の突出先端には、根元側よりも径大となる円盤状のフランジ部16Aがそれぞれ設けられている。
【0025】
また、このフォロワピン16の根元位置には、前後方向に渡ってすじ状のガイドリブ17(本発明の傾動規制部に該当する)が突設されている。ガイドリブ17の突出高さは、フォロワピン16よりもやや小さくされ、その横幅はフォロワピン16の直径よりもやや大きくされている。また、フード部12の外周面において短辺側にも、正面から見た左側に2本、右側に1本の計3本の周面リブ18が形成され、これにより、雄ハウジング10は、左右非対称の形状となっている。
【0026】
<雌ハウジング20の構成>
本実施形態の2種類の雌ハウジング20、50のうち、雌ハウジング20は、スライダ40を備えたものである(図4、図5参照)。
【0027】
雌ハウジング20は合成樹脂製であって、上記した雄ハウジング10のフード部12内に嵌合可能な扁平なタワー部21の回りに、フード部12の外側に嵌合可能なスカート部22が設けられた形状となっている。
【0028】
タワー部21では、前止まり部21Aが予め別ピースとして形成され、後付けにより一体結合されており、全体として横長のブロック状をなしている。このタワー部21内には、その正面から見た左端の領域に、4個の大キャビティ23Lが格子状の配置で形成され、残りの領域には、小キャビティ23Sが14個ずつの列となって3段に分かれて形成されている。
【0029】
大キャビティ23L内には、詳細には図示しないが、太い電線の端末に固着された大雌端子が後方から挿入され、その底面に設けられた大ランスにより一次係止されている。一方、小キャビティ23S内には、細い電線の端末に固着された小雌端子が後方から挿入され、天井面に設けられた小ランスにより一次係止されるようになっている。また、タワー部21には側面からリテーナが挿入可能とされ、本係止位置まで押し込まれることで、上記した大小の雌端子がそれぞれ二重係止されるようになっている。
【0030】
また、既述のように雄ハウジング10側にこじり防止用の横リブ14、十字リブ15が突設されていることに対応して、雌ハウジング20にはこれらを嵌める溝が形成されている。詳細には、タワー部21の前面における4個の大キャビティ23Lの形成領域に、これらの大キャビティ23Lの間に位置するようにして十字リブ15が緊密に嵌合される十字溝24が形成されている。一方、同じくタワー部21の前面における中央と下の段の小キャビティ23Sの列の間には、横リブ14が緊密に嵌合される横溝25が形成されている。
【0031】
一方のスカート部22は、横長のほぼ長方形をなす筒状をなし、雄ハウジング10のフード部12の外側にほぼ緊密に嵌合されるように、一回り大きく形成されている。このスカート部22の開口縁の回りには、外形が正面から見て横長の長方形をなす前面板26が形成されているとともに、スカート部22の奥縁の回りにも、同じ外形形状をなす後面板27が形成されている。また、スカート部22の上面の上方と、下面の下方とには、それぞれ前面板26と後面板27の突出縁の間にわたされるようにしてカバー部28が形成されており、両カバー部28とスカート部22の上下の面との間に、それぞれ後述するスライダ40の摺動板41が挿通される挿通路29が形成されている。したがってこの挿通路29は、左右両面に開口しているのに対して、前後両面は塞がれていて、左右の側面のうち任意の方向から、後述のスライダ40を差し込み装着することが可能となっている。
【0032】
上下のカバー部28には、その後縁に沿った位置の長さ方向の中央部に、後述のスライダ40に設けられた仮ロック片46が嵌合可能な係止溝30が切り欠き形成されている。また、カバー部28の左右両端部には、それぞれスライダ40の掴み部48を嵌めて逃がす逃がし溝31が形成されている。
【0033】
また、スカート部22には、上下1対のガイド溝32(本発明の傾動規制受け部に該当する)が設けられている。このガイド溝32は、スカート部22の横幅方向の中央部を前後方向に渡って切り欠くことにより形成されており、雄ハウジング10のガイドリブ17を丁度収容可能とされている。また、上下の挿通路29の前面板26には、その横幅方向の中央部に、フォロワピン16の進入を許容する通孔33が開口されている。
【0034】
なお、スカート部22の内周面22Aにおいて短辺側にも、雄ハウジング10の周面リブ18を収容可能な周面溝34が、前後方向に渡って形成されている。
【0035】
この雌ハウジング20には、スライダ40が装着されるようになっている。スライダ40は、両ハウジング10、20と同様に合成樹脂製であって、一対の摺動板41の基端側同士を連結板42で繋いだ門形形状に形成され、両摺動板41を雌ハウジング20の上下の挿通路29に挿通しつつ、左右いずれかの側面側から差し込み装着されるようになっている。
【0036】
両摺動板41には、カム溝43が形成されている。カム溝43は、摺動板41の先端側から長さ方向の中央部にわたり、幅方向の後縁に向けて次第に傾いた傾斜状に形成されている。このカム溝43の始端部43Aには、摺動板41の前縁に直角に開口した入口44が連設されている。このカム溝43には、全長にわたってフォロワピン16のフランジ部16Aを内側で受ける張出受部49が設けられている。また、カム溝43の入口44から少し中に入った部分には、傾斜が急となった引き込み部45が形成されている。これは、フォロワピン16がカム溝43の入口44から進入した場合に、引き続いて引き込み部45の傾斜部分を押圧することによって、スライダ40を所定寸法移動させるように機能する。
【0037】
スライダ40の両摺動板41には、カム溝43の長さ方向のほぼ中央部に対応する位置で、かつ後縁に寄った位置に、仮ロック片46が形成されている。この仮ロック片46は、摺動板41の基端側を向いて片持ち状に突設されて撓み変形可能となっており、突出端の外面側に突部47が形成されている。なお、突部47の背面側はテーパ面とされている。この突部47は、カバー部28の係止溝30内に移動自由に嵌合可能とされている。
【0038】
また、スライダ40の両摺動板41における基端側の外面には、スライダ40を抜き差し操作する際に利用する掴み部48が設定されている。
【0039】
<雌ハウジング50の構成>
本実施形態のもう一方の雌ハウジング50は、回転レバー70を備えたものである(図9参照)。
【0040】
雌ハウジング50の本体部51は合成樹脂製であって、上記した雄ハウジング10のフード部12内に嵌合可能な扁平なタワー部(図示せず)の回りに、フード部12の外側に嵌合可能なスカート部52が設けられた形状となっている。なお、タワー部は、上記した雌ハウジング20に備えられたものと同様の構造であるため、説明を省略する。
【0041】
スカート部52は、タワー部の後部周面から段付き状に外方へ張り出してから前方へ突出して形成されている。このスカート部52の後端部には、後に説明するカバー60を雌ハウジング50に取り付けるための取付構造が設けられている。スカート部52における上下の長辺側は、それぞれ外側に段付き状に膨出して形成されるとともに、後方に開放する袋状のレバー収容部53が形成されており、その内側に回転レバー70を収容可能とされている。
【0042】
また、スカート部52には、上下1対のガイド溝54(本発明の傾動規制受け部に該当する)が設けられている。このガイド溝54は、スカート部52の横幅方向の中央部を前後方向に渡って切り欠くことにより形成されており、雄ハウジング10のガイドリブ17を丁度収容可能とされている。また、レバー収容部53の前壁部55には、その横幅方向の中央部に、フォロワピン16の進入を許容する通孔56が開口されている。
【0043】
カバー60は、前面と一方の側面(図9において右側)とが連続して開口する箱形に形成されており、このうち前側の開口部分が雌ハウジング50の後面側を覆うようにして取り付けられるようになっている。雌ハウジング50内のキャビティから後方へ導出される電線は、側方へ略90度屈曲された状態で一纏めにされ、その後側から取り付けられるカバー60の側面側の開口部分から外部へ引き出されるようになっている。カバー60の上下壁の外面には、回転レバー70を取り付けるための一対の軸突部61が上下方向に突出して設けられている。これらの軸突部61は、カバー60の前端において長手方向のほぼ中央に配されている。この軸突部61は、円柱状に形成されるとともに、その突出端には、左右に突出する一対の突起が設けられている。
【0044】
回転レバー70は、一対の脚部71の端部が操作部72によって連結されることで門形に形成されている。両脚部71には、カバー60の軸突部61に嵌合可能な軸孔78が貫通して設けられている。この軸孔78は、軸突部61とほぼ同一形状に形成されており、その上側には、回転レバー70が回動変位される際に軸突部61の突起を逃がせるように円形孔が形成されている。回転レバー70は、この両脚部71によってカバー60を上下から挟み込むようにして装着され、軸孔78にカバー60の軸突部61が嵌めつけられることで、軸突部61を中心に回動変位可能とされている。そして、カバー60が本体部51に取り付けられた状態では、カバー60の外面とスカート部52の外面(レバー収容部53の内周面)とが連続した平面を形成するようになっていて、回転レバー70の脚部71は、カバー60の前端から前方へ突出した部分がレバー収容部53内に回動自在に収容されている。
【0045】
回転レバー70の両脚部71には、雄ハウジング10のフォロワピン16が進入可能な弧状のカム溝73が設けられている。このカム溝73には、全長にわたってフォロワピン16のフランジ部16Aを内側で受ける張出受部74が設けられるとともに、その入口75部分が張出受部74に対向して設けられた架橋部76によって連結されている。
【0046】
また、回転レバー70には所定位置に2対の保持突起77が形成されている。この保持突起77は、回転レバー70におけるカム溝73の入口75が本体部51の通孔56と整合する初期位置、および回転レバー70が回動して両ハウジング10、50の嵌合が完了する完了位置にあるときに、それぞれカバー60に設けられた図示しない被保持部に係合することで、所定以上の力を加えない限り回転レバー70が回動しないように保持している。
【0047】
<雄ハウジング10と雌ハウジング20との嵌合>
本実施形態の雄ハウジング10と雌ハウジング20とを嵌合させる際には、まず、雌ハウジング20にスライダ40が予め装着される(図4参照)。スライダ40は例えば雌ハウジング20の右側面側から取り付けられて、一旦前進位置まで押し込まれる。すなわち、スライダ40の摺動板41が仮ロック片46を撓み変形させつつ挿通路29内に押し込まれ、途中で仮ロック片46が復元変形しつつ係止溝30に嵌まり込む。そして、スライダ40は連結板42が雌ハウジング20の左側面に当たる位置までさらに押し込まれる。
【0048】
雌ハウジング20は、上記のようにスライダ40を前進位置に装着した状態で、雄ハウジング10との嵌合作業現場へと搬入される。そして、両ハウジング10、20を嵌合することに先立ち、スライダ40が後退位置へ戻される(図6参照)。その場合は、スライダ40の上下の掴み部48を指で挟んで引っ張ると、仮ロック片46が係止溝30に沿って戻る。そして、仮ロック片46の突部47が、係止溝30における右端縁に係止することで、スライダ40が後退位置に保持された状態となる。この後退位置では、カム溝43の入口44が雌ハウジング20の通孔33に整合した状態となる。
【0049】
次いで、雄ハウジング10のフード部12を雌ハウジング20のスカート部22内に進入させる。これにより、雄ハウジング10側のフォロワピン16が通孔33を通ってカム溝43の入口44に進入し、さらに雄ハウジング10を押し込むと、フォロワピン16が引き込み部45の奥側の側縁を押すことにより、その傾斜に倣ってスライダ40が前進位置に向けて所定寸法移動する。これにより、フォロワピン16がカム溝43の始端部43A側に入り込み、また、ガイドリブ17の前端部17Aがガイド溝32に嵌まり込んだ状態となる。
【0050】
続いて、スライダ40を前進位置に向けて押し込む(図7参照)。これにより、主にカム溝43の手前側の側縁がフォロワピン16を押すことによって、雄ハウジング10が次第に雌ハウジング20側に押し込まれる。スライダ40が前進位置まで押し込まれると、フォロワピン16もカム溝43の終端部43Bに移動し、これにより、雄雌のハウジング10,20が正規に嵌合された状態となる(図8参照)。
【0051】
このとき、フォロワピン16はフード部12の上下に1対のみが設けられており、このフォロワピン16がカム溝43を移動する力のみによって両ハウジング10、20の嵌合が行われるため、嵌合面が互いに傾きやすくなると考えられる。しかし、フード部12には前後方向に渡って突設されたガイドリブ17が設けられており、スライダ40の押圧に伴って、このガイドリブ17がガイド溝32に進入していく。このため、両ハウジング10、20が互いに傾こうとした場合であっても、ガイドリブ17の傾きがガイド溝32の内壁によって規制されることによって、両ハウジング10、20の姿勢が矯正される。これにより、両ハウジング10、20を真直ぐに組み付けることができる。
【0052】
<雄ハウジング10と雌ハウジング50との嵌合>
本実施形態の雄ハウジング10と雌ハウジング50とを嵌合させる際には、まず、回転レバー70を初期位置に保持した状態で、雄ハウジング10のフード部12を雌ハウジング50のスカート部52内に進入させ、フォロワピン16が通孔56を通過した後、カム溝73の入口75に進入される程度の深さまで嵌合させる(図10参照)。
【0053】
続いて、初期位置の回転レバー70を、保持突起77の被保持部への係止を解除しつつ、図10に示す矢線方向に沿って回動操作する。回転レバー70が回動変位されるのに伴って、フォロワピン16はカム溝73に沿ってその奥方へ移動されるとともに、両コネクタ10、50は互いに嵌合が深まる方向に引き寄せられる(図11参照)。
【0054】
そして、回転レバー70が完了位置まで回動されると、フォロワピン16がカム溝73の終端部73Bに達するとともに、両コネクタ10、50が正規の嵌合深さに達する(図12参照)。このとき、回転レバー70の保持突起77がカバー60側の被保持部に係止されることで、回転レバー70が完了位置から回動不能に保持され、もって両コネクタ10、50は正規の嵌合状態から離間不能に保持される。
【0055】
このとき、フォロワピン16はフード部12において長辺側の上下に設けられているため、嵌合面が互いに傾きやすくなると考えられる。しかし、フード部12には前後方向に渡って突設されたガイドリブ17が設けられており、回転レバー70の回動に伴って、このガイドリブ17がガイド溝54に進入していく。このため、両ハウジング10、50が互いに傾こうとした場合であっても、ガイドリブ17の傾きがガイド溝54の内壁によって規制されることによって、両ハウジング10、50の姿勢が矯正される。これにより、両ハウジング10、50を真直ぐに組み付けることができる。
【0056】
以上のように本実施形態によれば、雄ハウジング10においてフード部12の外周面12Aには、上下両面、すなわち長辺側において横幅方向の中央部に、1対のフォロワピン16を設けて、このフォロワピン16が回転レバー70およびスライダ40の双方に共用化されるようにした。同時に、このフォロワピン16の根元位置に、前後方向に渡ってすじ状のガイドリブ17を突設させ、雌ハウジング20、50にはこのガイドリブを受け入れ可能なガイド溝32、54を設けた。これにより、嵌合時に雄ハウジング10と雌ハウジング20、50との嵌合面が傾くという問題を回避しつつ、雄ハウジング10の共用化を実現し、製造工程の簡素化やコストの削減を図ることができる。
【0057】
また、ガイドリブ17を、フード部12においてフォロワピン16の根元位置に設ける構成とした。このように、嵌合時に応力が最も大きく掛かるフォロワピン16の根元位置にガイドリブ17を設けることにより、回転式コネクタ、スライド式コネクタの双方において、嵌合時に雄ハウジング10と雌ハウジング20、50との嵌合面が傾くことをより効果的に防止することができる。
【0058】
本発明の技術的範囲は、上記した実施形態によって限定されるものではなく、例えば、次に記載するようなものも本発明の技術的範囲に含まれる。その他、本発明の技術的範囲は、均等の範囲にまで及ぶものである。
(1)上記実施形態においては、雄ハウジング10側にフォロワピンを設け、雌ハウジング20、50側にスライダ40または回転レバー70を設ける構成としたが、雄ハウジング側にスライドレバーまたは回転レバーを設け、雌ハウジング側にフォロワピンを設ける構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態における雄ハウジングの正面図
【図2】 本実施形態における雄ハウジングの上面図
【図3】 本実施形態における雄ハウジングの側面図
【図4】 本実施形態におけるスライダを備えた雌ハウジングを側面側から見たときの部分破断図
【図5】 本実施形態におけるスライダを備えた雌ハウジングの正面図
【図6】 雄ハウジングとスライダを備えた雌ハウジングとの嵌合開始時の状態を側面側から見た部分破断図
【図7】 雄ハウジングとスライダを備えた雌ハウジングとの嵌合途中の状態を側面側から見た部分破断図
【図8】 雄ハウジングとスライダを備えた雌ハウジングとの嵌合完了時の状態を側面側から見た部分破断図
【図9】 本実施形態における回転レバーを備えた雌ハウジングを側面側から見たときの部分破断図
【図10】 雄ハウジングと回転レバーを備えた雌ハウジングとの嵌合開始時の状態を側面側から見た部分破断図
【図11】 雄ハウジングと回転レバーを備えた雌ハウジングとの嵌合途中の状態を側面側から見た部分破断図
【図12】 雄ハウジングと回転レバーを備えた雌ハウジングとの嵌合完了時の状態を側面側から見た部分破断図
【図13】 従来の回転式コネクタの斜視図
【図14】 従来のスライド式コネクタの斜視図
Claims (1)
- フード部と、前記フード部の外面に配設されたフォロワピンとを備えた一方のコネクタハウジングと、前記フード部を収容可能なスカート部を備えるとともに前記フォロワピンに係合するカム溝を備えるレバーが装着された他方のコネクタハウジングとを備え、前記レバーの変位に伴って前記フォロワピンが前記カム溝に沿って変位することにより両コネクタハウジングが嵌合・離脱されるようにしたコネクタであって、
前記他方のコネクタハウジングとして、前記他方のコネクタハウジングに対して回動可能に組み付けられる回転レバーを備えたものと、前記他方のコネクタハウジングに対して前記両コネクタハウジングの嵌合方向と交叉する方向に進退可能に組み付けられるスライドレバーを備えたものとのいずれかが前記一方のコネクタハウジングに対して選択的に嵌合可能であり、
かつ、前記フォロワピンは前記一方のコネクタハウジングの外面において長辺側の中央位置に一対が設けられ、このフォロワピンが前記回転レバーおよび前記スライドレバーの双方に共用化され、
前記フード部の外面において前記フォロワピンの根元位置には、前記両コネクタハウジングの嵌合方向に沿って突出する傾動規制部が設けられ、前記スカート部の内面には、前記傾動規制部に係合して前記両コネクタハウジングの嵌合時の姿勢を矯正する傾動規制受け部が設けられていることを特徴とするコネクタ。
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