JP3901526B2 - パティキュレートフィルタの再生方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パティキュレートフィルタの再生方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ディーゼルエンジンから排出されるパティキュレート(Particulate Matter:粒子状物質)は、炭素質から成る煤と、高沸点炭化水素成分から成るSOF分(Soluble Organic Fraction:可溶性有機成分)とを主成分とし、更に微量のサルフェート(ミスト状硫酸成分)を含んだ組成を成すものであるが、この種のパティキュレートの低減対策としては、排気ガスが流通する排気管の途中に、パティキュレートフィルタを装備することが従来より行われている。
【0003】
この種のパティキュレートフィルタは、コージェライト等のセラミックから成る多孔質のハニカム構造となっており、格子状に区画された各流路の入口が交互に目封じされ、入口が目封じされていない流路については、その出口が目封じされるようになっており、各流路を区画する多孔質薄壁を透過した排気ガスのみが下流側へ排出されるようにしてある。
【0004】
そして、排気ガス中のパティキュレートは、前記多孔質薄壁の内側表面に捕集されて堆積するので、目詰まりにより排気抵抗が増加しないうちにパティキュレートを適宜に燃焼除去してパティキュレートフィルタの再生を図る必要があるが、通常のディーゼルエンジンの運転状態においては、パティキュレートが自己燃焼するほどの高い排気温度が得られる機会が少ない為、例えばアルミナに白金を担持させたものに適宜な量のセリウム等の希土類元素を添加して成る酸化触媒を一体的に担持させた触媒再生型のパティキュレートフィルタの実用化が進められている。
【0005】
即ち、このような触媒再生型のパティキュレートフィルタを採用すれば、捕集されたパティキュレートの酸化反応が促進されて着火温度が低下し、従来より低い排気温度でもパティキュレートを燃焼除去することが可能となるのである。
【0006】
ただし、斯かる触媒再生型のパティキュレートフィルタを採用した場合であっても、排気温度の低い運転領域では、パティキュレートの処理量よりも捕集量が上まわってしまうので、このような低い排気温度での運転状態が続くと、パティキュレートフィルタの再生が良好に進まずに該パティキュレートフィルタが過捕集状態に陥る虞れがあり、パティキュレートの堆積量が増加してきた段階でパティキュレートフィルタより上流側の排気ガス中に燃料を添加してパティキュレートフィルタの強制再生を行うことが考えられている。
【0007】
つまり、パティキュレートフィルタより上流側で燃料を添加すれば、その添加された燃料がパティキュレートフィルタの酸化触媒上で酸化反応し、その反応熱により触媒床温度が上げられてパティキュレートが燃やし尽くされ、パティキュレートフィルタの再生化が図られることになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来においては、ディーゼルエンジンの運転状態に基づいてパティキュレートフィルタの触媒床温度を所定温度まで上げるのに必要な燃料添加量の目標値を算出し、その目標値に見合う燃料添加を実行する制御が考えられているが、燃料添加が制限される走行状態、例えばアイドル、急加速、減速等の状態から燃料添加が可能な走行状態へ移行した際に、急激に燃料添加量が増加されてしまうと、その燃料添加開始直後の触媒床温度が高いほど燃料冷却による温度低下が激しくなるという不具合が起こり、添加燃料がパティキュレートフィルタの酸化触媒上で処理しきれずにパティキュレートフィルタ後方へ通り抜けて白煙を生じる虞れがあった。
【0009】
本発明は上述の実情に鑑みてなしたもので、パティキュレートフィルタの酸化触媒上で添加燃料が処理しきれなくなるような事態を確実に回避し得るようにしたパティキュレートフィルタの再生方法を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、排気管途中に装備した触媒再生型のパティキュレートフィルタより上流側で排気ガス中に燃料を添加し、その添加燃料がパティキュレートフィルタの酸化触媒上で酸化反応した時の反応熱により捕集済みパティキュレートを燃焼させてパティキュレートフィルタの強制再生を図る方法において、運転状態に基づいて決定される燃料添加量の目標値が所定の変化量を超えて急激に増加する際に、その燃料添加量が徐々に増加して目標値に達するように燃料添加を徐変制御し、しかも、この徐変制御を実行するにあたり、パティキュレートフィルタ直後の排気温度に応じて当該温度下で確実に全ての添加燃料を酸化処理することが可能な燃料添加量の上限値を選定し、その選定された上限値を超えないよう燃料添加量を制限することを特徴とするものである。
【0011】
而して、このようにすれば、燃料添加量の目標値が所定の変化量を超えて急激に増加する場合であっても、パティキュレートフィルタの酸化触媒上での処理能力に見合う比較的少ない量から燃料添加が開始され、その燃料添加量が徐々に増加して目標値に達するように燃料添加が実行されるので、燃料添加量の段階的な増加に伴い酸化反応熱で触媒床温度が徐々に上昇し、この触媒床温度の上昇に追従してパティキュレートフィルタの酸化触媒上での処理能力が向上する結果、パティキュレートフィルタの酸化触媒上での処理能力を超えた過剰な量の燃料添加が回避されることになる。
【0013】
また、パティキュレートフィルタの触媒床温度が比較的高い時の処理能力を前提として燃料添加量が運転状態から決定されるようになっていたとしても、パティキュレートフィルタ直後の排気温度に応じて選定された上限値を超えないように燃料添加量が制限されるので、パティキュレートフィルタの触媒床温度が低い場合でも処理能力を超えた過剰な量の燃料添加が回避されることになる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
【0015】
図1〜図3は本発明を実施する形態の一例を示すもので、本形態例のパティキュレートフィルタの再生方法においては、図1に示す如く、自動車のディーゼルエンジン1(内燃機関)から排気マニホールド2を介して排出された排気ガス3が流通している排気管4のマフラ5内に、酸化触媒を一体的に担持して成る触媒再生型のパティキュレートフィルタ6を収容させた場合を例示しており、該パティキュレートフィルタ6を抱持するフィルタケース7がマフラ5の外筒を成すようになっている。
【0016】
即ち、前後に入口パイプ8と出口パイプ9とを備えたフィルタケース7の内部に、図2に拡大して示す如きパティキュレートフィルタ6が収容されており、このパティキュレートフィルタ6は、セラミックから成る多孔質のハニカム構造となっており、格子状に区画された各流路6aの入口が交互に目封じされ、入口が目封じされていない流路6aについては、その出口が目封じされるようになっており、各流路6aを区画する多孔質薄壁6bを透過した排気ガス3のみが下流側へ排出されるようにしてある。
【0017】
そして、フィルタケース7の出口パイプ9には、排気ガス3の温度を計測するための温度センサ10が装備され、該温度センサ10の検出信号10aがエンジン制御コンピュータ(ECU:Electronic Control Unit)を成す制御装置11に対し入力されるようになっており、他方、この制御装置11においては、ディーゼルエンジン1の各気筒に燃料を噴射する燃料噴射装置12に向け燃料の噴射タイミング及び噴射量を指令する燃料噴射信号12aが出力されるようになっている。
【0018】
ここで、前記燃料噴射装置12は、各気筒毎に装備される図示しない複数のインジェクタにより構成されており、これら各インジェクタの電磁弁が前記燃料噴射信号12aにより適宜に開弁制御されて燃料の噴射タイミング(噴射開始時期と噴射終了時期)及び噴射量(開弁時間)が適切に制御されるようになっている。
【0019】
また、図示しない運転席のアクセルには、アクセル開度をディーゼルエンジン1の負荷として検出するアクセルセンサ13(負荷センサ)が備えられていると共に、ディーゼルエンジン1の適宜位置には、その回転数を検出する回転センサ14が装備されており、これらアクセルセンサ13及び回転センサ14からのアクセル開度信号13a及び回転数信号14aも前記制御装置11に入力されるようになっている。
【0020】
そして、前記制御装置11では、アクセル開度信号13a及び回転数信号14aに基づき通常マップに基づく燃料噴射信号12aが決定されるようになっている一方、パティキュレートフィルタ6の強制再生を行う際に通常マップから強制再生マップに切り替わり、圧縮上死点(クランク角0゜)付近で行われる燃料の主噴射に続いて圧縮上死点より遅い着火しないタイミングでポスト噴射を行うような燃料噴射信号12aが決定されるようになっている。
【0021】
つまり、このように主噴射に続いて圧縮上死点より遅い着火しないタイミングでポスト噴射が行われると、このポスト噴射により排気ガス3中に未燃の燃料(主としてHC:炭化水素)が添加されることになり、この未燃の燃料がパティキュレートフィルタ6表面の酸化触媒上で酸化反応し、その反応熱により触媒床温度が上昇してパティキュレートフィルタ6内のパティキュレートが自然燃焼されることになる。
【0022】
ここで、前述した制御装置11における通常マップから強制再生マップへの切り替えは、ディーゼルエンジン1の運転状態に基づきパティキュレートフィルタ6内の堆積量を推定し、その推定された堆積量が所定の上限値を超えた時にマップ切り替えを行うようにすれば良い。
【0023】
例えば、ディーゼルエンジン1の運転状態に基づきパティキュレートの発生量を推定する一方、現在の運転状態についてパティキュレートの処理量が捕集量を上まわる再生領域にあるか否かを判定し、現在の運転状態が再生領域にあると判定されている間にパティキュレートの発生量を除外し且つ非再生領域でのパティキュレートの発生量のみを積算してパティキュレートフィルタ6内の堆積量とする機能を全て制御装置11が兼ね備えるようにし、該制御装置11によりパティキュレートの堆積量の推定を実行できるようにすれば良い。
【0024】
そして、本形態例においては、制御装置11にてパティキュレートフィルタ6の強制再生が実行されるにあたり、図3のフローチャートに示す如き具体的な制御手順が採られて、パティキュレートフィルタ6への燃料添加量の制御、即ち、燃料噴射装置12のポスト噴射の制御が実行されるようになっている。
【0025】
図3のフローチャートに関し、ステップS1にて回転センサ14からの回転数信号14aに基づきディーゼルエンジン1の回転数が抽出される一方、ステップS2にてアクセルセンサ13からのアクセル開度信号13aに基づく燃料噴射信号12aの決定時に判明している燃料の噴射量が抽出され、これら回転数と噴射量とによるポスト噴射量マップからステップS3にてディーゼルエンジン1の運転状態に基づくポスト噴射量(強制再生のための燃料添加量)のマップ値が読み出されるようになっている。
【0026】
他方、このようなステップS1〜ステップS3によるポスト噴射量のマップ値の決定手順と並行して、以下に詳述する如き手順で徐変時用ポスト噴射量の今回値が決定されるようになっている。
【0027】
即ち、本形態例では、ポスト噴射量の目標値が所定の変化量を超えて急激に増加する際に、そのポスト噴射量が徐々に増加して目標値に達するように徐変させる手法を採用しており、先ずステップS4において、現在の状態がポスト噴射量の徐変中ではなく、しかも、ポスト噴射量のマップ値からポスト噴射量の前回値を減算した値が所定の徐変判定用変化量を超えている、という二条件が同時に満たされているか否かが判定されるようになっている。
【0028】
そして、ステップS4で二条件が同時に満たされていると判定された場合には、今回のポスト噴射を実行するに当たり徐変が必要であるということを意味しているので、ステップS5へと進んでポスト噴射量の徐変が開始され、次のステップS6にて徐変時用ポスト噴射量の初期設定値がポスト噴射量の前回値(直前に行われたポスト噴射の量)よりも大きいか否かが判定されるようになっている。
【0029】
ここで、徐変時におけるポスト噴射量の初期設定値とは、ポスト噴射量を徐々に増加して目標値に到達させるための徐変開始噴射量のことを指しており、この徐変開始噴射量は酸化触媒の反応初期処理可能量より一義的に決まるようになっている。
【0030】
更に、ステップS6でポスト噴射量の前回値よりも初期設定値が大きいと判定された場合には、ステップS7へと進んで徐変時用ポスト噴射量の今回値として前記初期設定値がそのまま選定されるようになっている。
【0031】
また、先のステップS4で二条件が同時に満たされていない場合には、ステップS8へと進んで、現在の状態がポスト噴射量の徐変中で、しかも、ポスト噴射量のマップ値からポスト噴射量の前回値を引算した値が所定の徐変判定用変化量以下である、という二条件が同時に満たされているか否かが判定されるようになっている。
【0032】
そして、ステップS8で二条件が同時に満たされていると判定された場合には、今回のポスト噴射を実行するに当たり徐変が不必要(徐変制御をかけなくても不具合が生じない)であるということを意味しているので、ステップS9へと進んでポスト噴射量の徐変が終了され、次のステップS10に進んで徐変時用ポスト噴射量の今回値としてポスト噴射量の前回値が選定されるようになっている。
【0033】
尚、先のステップS6にてポスト噴射量の前回値が初期設定値以上となっていた場合にもステップS10へと進んで徐変時用ポスト噴射量の今回値としてポスト噴射量の前回値が選定されるようになっている。
【0034】
また、先のステップS8で二条件が同時に満たされていない場合には、ステップS11へと進んで現在の状態がポスト噴射量の徐変中であるか否かが確認され、ここで徐変中であると確認された場合には、ステップS12へと進んで徐変が継続され、次のステップS13にて徐変時用ポスト噴射量の今回値としてポスト噴射量の前回値に徐変n回目増分を加算した値が選定されるようになっている。
【0035】
ここで、ステップS13における徐変時用ポスト噴射量の今回値の算出が何回目(n回目)に当るかは、制御装置11内のカウンタでカウントされるようになっている。
【0036】
尚、先のステップS11にて徐変中ではないと判定された場合には、ステップS10へと進んで徐変時用ポスト噴射量の今回値としてポスト噴射量の前回値が選定されるようになっている。
【0037】
そして、ステップS3からのポスト噴射量マップ値と、ステップS7,ステップS10,ステップS13の何れかからの徐変時用ポスト噴射量の今回値とがステップS14へと導かれ、ここで徐変中ではないと判定された場合に、ステップS15に進んでステップS3からのポスト噴射量マップ値がポスト噴射量選択値として採用され、徐変中であると判定された場合には、ステップS16に進んでステップS7,ステップS10,ステップS13の何れかからの徐変時用ポスト噴射量の今回値がポスト噴射量選択値として採用されるようになっている。
【0038】
更に、ステップS15,ステップS16の何れかからのポスト噴射量選択値がステップS17へと導かれ、ここで排気ブレーキが作動していると判定された場合に、ステップS18に進んでポスト噴射量の今回値が「0」(ポスト噴射量しない)となるが、排気ブレーキが作動していないと判定された場合にはステップS19に進み、ステップS20で温度センサ10からの検出信号10aに基づいて排気温度と上限値のテーブルから読み出したポスト噴射量の上限テーブル値と、ステップS15,ステップS16の何れかからのポスト噴射量選択値とが比較され、このポスト噴射量選択値が上限テーブル値以上であった場合に、ステップS21へと進んでポスト噴射量の今回値として上限テーブル値が採用されるようになっている。
【0039】
ここで、ポスト噴射量の上限テーブル値とは、パティキュレートフィルタ6直後の排気温度に応じて当該温度下で確実に全ての添加燃料を酸化処理することが可能な燃料添加量の上限値のことを指しており、この上限値はテーブルからの読み出しにより排気温度毎に一義的に決まるようになっている。
【0040】
そして、先のステップS19にてポスト噴射量選択値が上限テーブル値を下まわっていた場合には、ステップS15,ステップS16の何れかからのポスト噴射量選択値が採用されるようになっている。
【0041】
尚、ポスト噴射量の今回値として「0」又は上限テーブル値が採用された場合には徐変が解除され、ステップS13における徐変時用ポスト噴射量の今回値の算出が何回目(n回目)に当るかをカウントする制御装置11内のカウンタがリセットされるようになっている。
【0042】
而して、斯かる制御装置11により排気浄化装置を運転すれば、燃料噴射装置12によるポスト噴射の目標値が所定の変化量を超えて急激に増加する場合であっても、パティキュレートフィルタ6の酸化触媒上での処理能力に見合う比較的少ない量からポスト噴射量が開始され、そのポスト噴射量が徐々に増加して目標値に達するように燃料添加が実行されるので、このようなポスト噴射量の段階的な増加に伴い酸化反応熱で触媒床温度が徐々に上昇し、この触媒床温度の上昇に追従してパティキュレートフィルタ6の酸化触媒上での処理能力が向上する結果、パティキュレートフィルタ6の酸化触媒上での処理能力を超えた過剰な量の燃料添加が回避されることになる。
【0043】
また、パティキュレートフィルタ6直後の排気温度に応じてポスト噴射量の上限値を上限テーブル値として選定し、その選定された上限テーブル値を超えないようポスト噴射量を制限しているので、パティキュレートフィルタ6の触媒床温度が比較的高い時の処理能力を前提としてポスト噴射量が運転状態から決定されるようになっていたとしても、パティキュレートフィルタ6の触媒床温度が低い場合に処理能力を超えた過剰な量の燃料添加が回避されることになる。
【0044】
従って、上記形態例によれば、パティキュレートフィルタ6の酸化触媒上での処理能力を超えた過剰な量の燃料添加を回避することにより、パティキュレートフィルタ6の酸化触媒上で添加燃料が処理しきれなくなるような事態を確実に回避できるので、未処理の添加燃料による白煙発生を確実に防止することができ、しかも、無駄な燃焼添加を回避することで燃費の悪化を抑制することもできる。
【0045】
また、特に本形態例においては、パティキュレートフィルタ6直後の排気温度に応じて選定された上限テーブル値を超えないようにポスト噴射量が制限されるので、パティキュレートフィルタ6の触媒床温度が比較的高い時の処理能力を前提としてポスト噴射量が運転状態から決定されるようになっていたとしても、パティキュレートフィルタ6の触媒床温度が低い場合に処理能力を超えた過剰な量の燃料添加が行われる虞れを未然に回避することができ、より一層確実に白煙発生を防止し且つ燃費の悪化を抑制することができる。
【0046】
尚、本発明のパティキュレートフィルタの再生方法は、上述の形態例にのみ限定されるものではなく、パティキュレートフィルタより上流側で排気ガス中に燃料を添加する手段として、燃料噴射装置の噴射パターンを切り替えることによりメイン噴射に続いて圧縮上死点より遅い着火しないタイミングでポスト噴射を行う場合を例示しているが、この種の燃料添加の手段としては、例えば、排気マニホールドから排気管にかけての排気流路中における何れかの場所に燃料添加用のインジェクタを別途配設し、このインジェクタにより燃料を排気ガス中に添加するようにすることも可能であること、また、具体的に実施する場合の制御手順は図3のフローチャートに限定されないこと、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0047】
【発明の効果】
上記した本発明のパティキュレートフィルタの再生方法によれば、下記の如き種々の優れた効果を奏し得る。
【0048】
(I)本発明の請求項1に記載の発明によれば、パティキュレートフィルタの酸化触媒上での処理能力を超えた過剰な量の燃料添加を回避することにより、パティキュレートフィルタの酸化触媒上で添加燃料が処理しきれなくなるような事態を確実に回避できるので、未処理の添加燃料による白煙発生を確実に防止することができ、しかも、無駄な燃焼添加を回避することで燃費の悪化を抑制することもできる。
【0049】
(II)本発明の請求項1に記載の発明によれば、パティキュレートフィルタの触媒床温度が比較的高い時の処理能力を前提として燃料添加量が運転状態から決定されるようになっていたとしても、パティキュレートフィルタ直後の排気温度に応じて選定された上限値を超えないように燃料添加量が制限されるので、パティキュレートフィルタの触媒床温度が低い場合に処理能力を超えた過剰な量の燃料添加が行われる虞れを未然に回避することができ、より一層確実に白煙発生を防止し且つ燃費の悪化を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する形態の一例を示す概略図である。
【図2】図1のパティキュレートフィルタの詳細を示す断面図である。
【図3】図1の制御装置による具体的な制御手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 ディーゼルエンジン
3 排気ガス
4 排気管
6 パティキュレートフィルタ
10 温度センサ
10a 検出信号
11 制御装置
12 燃料噴射装置
12a 燃料噴射信号
Claims (1)
- 排気管途中に装備した触媒再生型のパティキュレートフィルタより上流側で排気ガス中に燃料を添加し、その添加燃料がパティキュレートフィルタの酸化触媒上で酸化反応した時の反応熱により捕集済みパティキュレートを燃焼させてパティキュレートフィルタの強制再生を図る方法において、運転状態に基づいて決定される燃料添加量の目標値が所定の変化量を超えて急激に増加する際に、その燃料添加量が徐々に増加して目標値に達するように燃料添加を徐変制御し、しかも、この徐変制御を実行するにあたり、パティキュレートフィルタ直後の排気温度に応じて当該温度下で確実に全ての添加燃料を酸化処理することが可能な燃料添加量の上限値を選定し、その選定された上限値を超えないよう燃料添加量を制限することを特徴とするパティキュレートフィルタの再生方法。
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