JP3995305B2 - 塗膜形成法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、層間付着性が改良されたリーフィング型アルミニウムフレーク含有メタリック塗膜と着色透明塗膜とからなる複層塗膜の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】
自動車外板などの基材表面に、アルミニウムフレークを配合したメタリック塗料を塗装し、ついでその塗面に着色透明塗料を塗装し、複層塗膜を形成することはすでに知られている。
【0003】
メタリック塗料に配合されるアルミニウムフレーク顔料は、その性質により、リーフィング型とノンリーフィング型に分類されている。リーフィング型アルミニウムフレークは、メタリック塗膜表層部に浮上し(これをリーフィングという)、ほぼ平行配列して連続したアルミニウム面をつくりやすく、その塗面はち密で、光輝感が強く、クロームメッキ調に仕上がるという独特な効果を有しているので、該塗面に着色透明塗料を塗装して、光輝感にすぐれたキャンディートーンに仕上げることが期待できる。しかしながら、未硬化のメタリック塗膜にウエットオンウエットで着色透明塗料を塗装すると、アルミニウムフレークの配向が乱れてクロームメッキ調が低下し(これをモドリ現象と称している)、一方、該メタリック塗膜を加熱硬化してから着色透明塗料を塗装すると、メタリック塗膜と着色透明塗膜との層間付着性が十分でないという欠点を有しているため、リーフィング型アルミニウムフレークがもつ上記した種々の効果を十分に発揮させることができなかった。
【0004】
ノンリーフィング型アルミニウムフレークは、リーフィングせず塗膜内部に分散するので、着色透明塗料を塗装しても上記のような層間付着性やメタリック感などの低下は少ないが、光輝感が強く、クロームメッキ調にすぐれたメタリック塗膜に仕上げることは困難である。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記した状況に鑑み、リーフィング型アルミニウムフレークを用いたメタリック塗膜が有している上記の如き独特の効果(例えば、塗面が緻密であり、光輝感が強く、クロームメッキ調に仕上がるなど)やメタリック感を低下させることなく、メタリック塗膜と着色透明塗膜との層間付着性を改良する方法について鋭意研究を行った。その結果、今回、リーフィング型アルミニウムフレークを用いたメタリック塗膜を硬化せしめ、かつその塗面に、りん酸基および水酸基を有する特定の重合体を含有する着色透明塗料を塗装することにより、上記の目的が達成できることを見出し、本発明を完成した。
【0006】
かくして、本発明は、リーフィング型アルミニウムフレーク含有メタリック塗料(A)の塗面に着色顔料および/または光輝材を含む着色透明塗料(B)を塗装して複層塗膜を形成する方法であって、該着色透明塗料(B)が、りん酸基[−OPO(OH)(R1)、ここでR1は水酸基、フェニル基または炭素数1〜20のアルキル基である]含有不飽和単量体および水酸基含有不飽和単量体を用いて形成される重合体を含有することを特徴とする塗膜形成方法を提供するものである。
【0007】
本発明の塗膜形成方法(以下、「本発明方法」という)で使用するメタリック塗料(A)としては、通常、ビヒクル成分およびリーフィング型アルミニウムフレークメタリック顔料を含んでなる液状塗料が用いられる。
【0008】
上記ビヒクル成分としては、メタリック塗料用としてそれ自体既知のものを用いることができ、例えば、水酸基などの架橋性官能基を含有する樹脂と架橋剤とからなるものを使用することができる。ここで、架橋性官能基含有樹脂としては、1分子中に2個以上の水酸基を有するアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂などがあげられ、このうち特に、水酸基含有アクリル樹脂が好ましい。一方、架橋剤としては、該架橋性官能基と反応しうるメラミン樹脂が適している。具体的には、メチロール化メラミンのメチロール基の一部もしくは全部を炭素数1〜8の1価アルコールでエーテル化した部分もしくはフルエーテル化メラミン樹脂で、しかもトリアジン核を1〜5個有するものが好ましい。また、イミノ基含有メラミン樹脂や(ブロック)ポリイソシアネート化合物も架橋剤として使用することができる。架橋性官能基含有樹脂と架橋剤との配合比率は、両成分の固形分合計にもとづいて、一般に、前者は50〜90重量%、特に65〜80重量%、後者は50〜10重量%、特に45〜20重量%の範囲内が適している。
【0009】
メタリック塗料(A)で使用されるリーフィング型アルミニウムフレーク顔料としては、アルミニウムの機械的粉砕時にステアリン酸などの助剤を使用して調製されたものが好ましく、その長手方向寸法が2〜50μmであり且つ厚さが0.1〜2μmであるものが適している。かかるリーフィング型アルミニウムフレークメタリック顔料を使用することにより、ち密で、光輝感が強いクロームメッキ調のメタリック塗膜を形成せしめることが可能である。
【0010】
メタリック塗料(A)は、上記各成分を有機溶剤に混合分散せしめることにより調製することができるが、さらに必要に応じて、着色顔料、体質顔料、沈降防止剤、紫外線吸収剤などをさらに配合することも可能である。
【0011】
メタリック塗料(A)は、下塗塗料(例えばカチオン電着塗料など)を塗装し、加熱硬化させた後、必要に応じて中塗塗料を塗装し、適宜加熱硬化してなる金属製またはプラスチック製の基材、例えば自動車外板部に、静電方式、スプレー方式などの方法で塗装することが可能である。特に、未硬化の中塗塗膜にメタリック塗料(A)をウエットオンウエットで塗装し、ついで加熱して該両塗膜を硬化せしめると、塗装工程を短縮することができるので効果的である。メタリック塗料(A)の塗装膜厚は、一般に、硬化塗膜として1〜20μm、特に2〜10μmの範囲内が適しており、メタリック塗料(A)の塗膜は約100〜約180℃の温度で10〜40分間程度加熱することにより硬化せしめることができる。
【0012】
本発明方法の特徴は、メタリック塗料(A)の加熱硬化塗膜面に、着色顔料および/または光輝材と、りん酸基[−OPO(OH)(R1)、ここでR1は水酸基、フェニル基または炭素数1〜20のアルキル基である]含有不飽和単量体および水酸基含有不飽和単量体を用いて形成される重合体(以下、P−重合体という)とを含有し、そしてその形成塗膜を通して塗料(A)のメタリック感を透視できる程度の透明塗膜を形成しうる着色透明塗料(B)を塗装するところにある。
【0013】
着色透明塗料(B)に配合しうる着色顔料は、通常の塗料用の有機もしくは無機顔料であることができ、例えば、チタン白、カーボンブラック、クロムバーミリオン、パーマネントレッド、ペリレンバーミリオン、チタン黄、アンチモン黄、アゾ系、スレン系、クロムグリーン、シアニングリーン、群青、シアニンブルー、コバルトバイオレット、キナクリドンバイオレットなどがあげられる。また、光輝材としては、塗膜に金属感や光干渉作用を付与しうるフレーク顔料を用いることができ、具体的には例えば、アルミニウム、ステンレス、真鍮などの金属のフレークや、雲母、雲母状酸化鉄、酸化チタン被覆雲母、酸化鉄被覆雲母などがあげられる。これらの着色顔料および光輝材はそれぞれ単独で使用してもよく或いは2種以上併用することもできる。該着色顔料および光輝材は、該塗料(B)による単独塗膜が素地の塗料(A)のメタリック塗面を肉眼で透視できる程度の透明性を有する範囲内の量で配合することができる。例えば、樹脂固形分100重量部あたり、着色顔料はその隠ペイ能力によって異なるが通常0.5〜5重量部、特に1〜3重量部、そして光輝材は通常0.1〜5重量部、特に0.5〜2重量部の範囲内の量で配合することができる。
【0014】
また、塗料(B)に配合されるP−重合体の製造に用いられるりん酸基含有不飽和単量体は、1分子中に式−OPO(OH)(R1)(ここでR1は水酸基、フェニル基または炭素数1〜20、特に2〜10のアルキル基である)のりん酸基および重合性不飽和結合を含有する化合物であり、例えば、アシッドホスホキシエチルアクリレート、アシッドホスホキシエチルメタクリレート、アシッドホスホキシプロピルアクリレート、アシッドホスホキシプロピルメタクリレートなどのアシッドホスホキシC1〜C20アルキル(メタ)アクリレートや、グリシジル(メタ)アクリレートとモノ−C1〜C20アルキル、特に、アシッドホスホキシC2〜C10アルキル(メタ)アクリレートが好適である。また、水酸基含有不飽和単量体は、1分子中に水酸基および重合性不飽和結合を含有する化合物であり、例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸のC2〜C20、特にC2〜C10ヒドロキシアルキルエステルなどがあげられる。さらに、これらのヒドロキシアルキルエステルとカプロラクトンとのエステル化物であるプラクセル(PLACCEL)FA−1、FA−2、FA−3、FA−4、FA−5、FM−1、FM−2、FM−3、FM−4、FM−5、FM−6(Daicel Chemical Industries, Ltd. 製、商品名)も例示することができる。
【0015】
P−重合体は、上記のりん酸基含有不飽和単量体および水酸基含有不飽和単量体を、必要に応じてN−アルコキシメチルアミド基含有不飽和単量体および/またはその他の不飽和単量体と共重合せしめることにより製造することができる。
【0016】
上記N−アルコキシメチルアミド基含有不飽和単量体は、1分子中にN−アルコキシメチルアミド基および重合性不飽和結合を含有する化合物であり、例えば、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−プロポキシメチル(メタ)アクリルアミドなどのN−C1〜C6アルコキシメチル(メタ)アクリルアミドがあげられ、また、その他の不飽和単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチルなどの(メタ)アクリル酸のC1〜C22アルキルエステル;スチレン、ビニルトルエンなどのビニル芳香族化合物;アクリロニトリル、酢酸ビニル、塩化ビニルなどのビニル単量体;エチレン、プロピレンなどのオレフィン類;(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸などのカルボキシ基含有不飽和化合物等があげられる。
【0017】
P−重合体におけるりん酸基含有単量体および水酸基含有単量体の比率は、一般に、該P−重合体を構成する全単量体の合計重量に基いて前者は1〜50%、特に5〜30%および後者は1〜50%、特に5〜30%の範囲内が好ましい。また、上記のN−アルコキシメチルアミド基含有単量体は、一般に、P−重合体の構成する全単量体の合計重量に基いて30%以下、特に1〜20%の範囲内が好ましく、そしてその他の単量体はその残余である。これらの単量体の共重合は溶液重合によって行なうのが好ましく、生成するP−重合体は一般に、5〜150mgKOH/g、特に10〜120mgKOH/g、さらに特に30〜110mgKOH/gの範囲内の水酸基価、10〜150mgKOH/g、特に20〜130mgKOH/gの範囲内のりん酸基に基づく酸価、および1000〜100000、特に3000〜50000、さらに特に5000〜30000の範囲内の数平均分子量をもつことが好ましい。
【0018】
N−アルコキシメチルアミド基含有単量体単位を含まないP−重合体は、それ自身では架橋硬化機能はないが、該単量体を併用することにより自己架橋性とすることができる。また、塗料(B)において、N−アルコキシメチルアミド基含有単量体単位を含まないP−重合体に、N−アルコキシメチルアミド基含有単量体単位を含む重合体を架橋剤として配合することにより、該組成物を架橋性とすることができる。
【0019】
着色透明塗料(B)は、上記の着色顔料および/または光輝材ならびにP−重合体を、場合により上記したN−アルコキシメチルアミド基含有単量体または該単量体単位を含む重合体と共に有機溶剤に溶解もしくは分散せしめることによって調製することができるが、さらに必要に応じて、他の通常の塗料用樹脂や紫外線吸収剤などを配合することも可能である。着色透明塗料(B)中のP−重合体の濃度(固形分として)は一般に20〜80重量%、好ましくは30〜60重量%、より好ましくは40〜50重量%の範囲内とすることができる。また、塗料(B)の塗装時の固形分濃度は一般に約10〜約80重量%、特に約20〜約60重量%の範囲内が適している。
【0020】
配合しうる他の通常の塗料用樹脂としては、例えば、水酸基、カルボキシル基、シラノール基、エポキシ基などの架橋性官能基を含有するアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、フッ素樹脂、ウレタン樹脂、シリコン含有樹脂などの樹脂があげられ、特に架橋性官能基含有アクリル樹脂が好ましい。また、これらの架橋性官能基含有樹脂は、該官能基と反応するメラミン樹脂、尿素樹脂、(ブロック)ポリイソシアネート化合物、エポキシ化合物もしくは樹脂、カルボキシル基含有化合物もしくは樹脂、酸無水物、アルコキシシラン基含有化合物もしくは樹脂などの架橋剤と併用することができる。メラミン樹脂としては、メチロール化メラミンのメチロール基の一部もしくは全部を炭素数1〜8の1価アルコールでエーテル化した部分もしくはフルエーテル化メラミン樹脂であって、しかもトリアジン核を1〜5個有するものが好ましい。また、イミノ基含有メラミン樹脂も使用することができる。これらの他の通常の塗料用樹脂における架橋性官能基含有樹脂と架橋剤との配合比率は、両成分の固形分合計にもとづいて、前者は50〜90重量%、特に65〜80重量%、そして後者は50〜10重量%、特に35〜20重量%の範囲内が適している。
【0021】
P−重合体と他の通常の塗料用樹脂との配合比率は、目的に応じて任意に選択することができるが、一般には、該両成分の合計固形分量に基き、P−重合体は0.01〜100重量%、好ましくは0.02〜20重量%、特に0.03〜10重量%、そして他の通常の塗料用樹脂(架橋性官能基含有樹脂と架橋剤との合計)は99.99〜0重量%、好ましくは99.98〜80重量%、特に99.97〜90が重量%の範囲内が好ましい。
【0022】
本発明方法に従えば、上記の着色透明塗料(B)は、下塗塗料およびさらに場合により中塗塗料を塗装してなる自動車外板部などの基材に、前記のメタリック塗料(A)を塗装し加熱硬化した後の該メタリック塗料(A)の硬化塗面に塗装される。着色透明塗料(B)は、静電方式、スプレー方式などのそれ自体既知の方法で、硬化塗膜としての膜厚が一般に5〜100μm、好ましくは20〜80μm程度になるように塗装することができ、その塗膜は約100〜約160℃の温度で加熱硬化せしめることができる。
【0023】
【発明の効果】
以上に述べた本発明の塗膜形成方法によれば、リーフィング型アルミニウムフレークが塗膜表層部に平行配列して連続したアルミニウム面を形成するメタリック塗面に、着色透明塗料(B)を塗装するにあたり、該着色透明塗料(B)にりん酸基および水酸基を同一分子中に有する重合体を含有せしめることによって、リーフィング型アルミニウムフレークによる塗面がち密で、光輝感が強く、クロームメッキ調に仕上がるという効果をなんら低下させることなく、着色透明塗膜とメタリック塗膜との層間付着性が顕著に改善された複層塗膜を形成することができる。
【0024】
かかる複層塗膜は、他の塗膜に比べて断熱性が良好であり、従って、本発明方法によって塗装された自動車は内部の温度が外気の状態によって影響されにくいという効果を有する。
【0025】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。
【0026】
1.試料の調製
1)被塗物
りん酸亜鉛化成処理を施した厚さ0.8mmのダル鋼板上に、熱硬化性エポキシ樹脂系カチオン電着塗料(「エレクロン9600」関西ペイント社製、商品名)を硬化膜厚が約20μになるように電着塗装し、170℃で30分加熱し硬化させてから、自動車塗料用中塗塗料(熱硬化性ポリエステル樹脂・メラミン樹脂をベースとする有機溶剤系塗料「TP−37プライマーサーフェーサー」関西ペイント社製、商品名)を硬化膜厚が約25μになるようにエアースプレー塗装し、室温で3分放置して試験用の被塗物とした。
【0027】
2)メタリック塗料(A)
(A−i):
ポリエステル樹脂(*1)65重量部、メラミン樹脂(*2)35重量部およびリーフィングアルミニウムフレーク(*3)10重量部を有機溶剤(キシレン/トルエン=1/1重量比)に混合分散し、粘度をフォードカップ#4で13秒(20℃)に調整した。
【0028】
(*1)ポリエステル樹脂:無水フタル酸・ヘキサヒドロ無水フタル酸系のポリエステル樹脂であり、数平均分子量約3500、水酸基価82mgKOH/g、酸価8mgKOH/g。
【0029】
(*2)メラミン樹脂:ウーバン28−60(三井東圧社製、商品名)
(*3)リーフィングアルミニウムフレーク:「ハイプリント60T」東洋アルミニウム社製、商品名、長手方向寸法4.4μm、厚さ0.2μm。
【0030】
(A−ii):(比較用)
ポリエステル樹脂(*1)65重量部、メラミン樹脂(*2)35重量部およびノンリーフィングアルミニウムフレーク(*4)10重量部を有機溶剤(キシレン/トルエン=1/1重量比)に混合分散し、粘度をフォードカップ#4で13秒(20℃)に調整した。
【0031】
(*4)ノンリーフィングアルミニウムフレーク:「アルミペースト7640NS」東洋アルミニウム社製、商品名、長手方向寸法17μm、厚さ0.5μm。
【0032】
3)着色透明塗料(B)
(B−i):
カルボキシル基含有アクリル樹脂(*5)50重量部、エポキシ基含有アクリル樹脂(*6)50重量部、P−重合体(a)(*7)0.03重量部、ペリレン系青色顔料(バイエル社製)1重量部、チヌビン900(チバガオギー製、商品名、紫外線吸収剤)1重量部、テトラブチルアンモニウムブロマイドとモノブチルリン酸の当量配合物2重量部および「BYK300」(ビッグケミー製、商品名、表面調整剤)0.1重量部を炭化水素系溶剤(「スワゾール1000」コスモ石油社、商品名)中に混合分散して、粘度13秒/フォードカップ#4/20℃に調整した。
【0033】
(*5)カルボキシル基含有アクリル樹脂:無水マレイン酸のメタノールハーフエステル化物20重量%、アクリル酸4−ヒドロキシn−ブチル20重量%、n−ブチルアクリレート40重量%およびスチレン20重量%からなる重合体であり、数平均分子量3500、酸価86mgKOH/g、水酸基価78mgKOH/g。
【0034】
(*6)エポキシ基含有アクリル樹脂:グリシジルメタクリレート30重量%、アクリル酸4−ヒドロキシn−ヒドロキシブチル20重量%、n−ブチルアクリレート30重量%およびスチレン20重量%の共重合により得られる重合体であり、数平均分子量3000、エポキシ基含有量2.12ミリモル/g、水酸基価78mgKOH/g。
【0035】
(7*)P−重合体(a):アシッドホスホオキシエチルメタクリレート15重量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート14重量部、メチルメタクリレート20重量部、ブチルメタクリレート21重量部および2−エチルヘキシルメタクリレート30重量部をキシレンとブタノールとの等重量混合溶剤中で重合することにより得られるりん酸基および水酸基含有樹脂(酸価63mgKOH/g、水酸基価60mgKOH/g、数平均分子量11500)を有機溶剤(キシレン)と混合したもの。固形分含有率50重量%。
【0036】
(B−ii):
カルボキシル基含有アクリル樹脂(*8)60重量部、エポキシ基含有アクリル樹脂(*6)40重量部、P−重合体(b)(*9)0.08重量部、ペリレン系青色顔料(バイエル社製)1重量部、シルバーパール(メルク社製)0.5重量部、チヌビン900(チバガオギー製、商品名、紫外線吸収剤)1重量部、テトラブチルアンモニウムブロマイドとモノブチルリン酸の当量配合物2重量部および「BYK300」(ビッグケミー製、商品名、表面調整剤)0.1重量部を炭化水素系溶剤(「スワゾール1000」コスモ石油社、商品名)に混合分散して、粘度13秒/フォードカップ#4/20℃に調整した。
【0037】
(*8)カルボキシル基含有アクリル樹脂:無水マレイン酸のメタノールハーフエステル化物20重量%、アクリル酸2−ヒドロキシエチル16重量%、n−ブチルアクリレート44重量%およびスチレン20重量%の共重合により得られる重合体であり、数平均分子量3500、酸価86mgKOH/g、水酸基価78mgKOH/g。
【0038】
(*9)P−重合体(b):アシッドホスホオキシエチルメタクリレート30重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート15重量部、メチルメタクリレート20重量部、ブチルメタクリレート5重量部および2−エチルヘキシルメタクリレート30重量部をキシレンとブタノールとの等重量混合溶剤中で重合することにより得られるりん酸基および水酸基含有樹脂(酸価126mgKOH/g、水酸基価72mgKOH/g、数平均分子量13000)を有機溶剤(キシレン)と混合したも
の。固形分含有率50重量%。
【0039】
(B−iii):
カルボキシル基含有アクリル樹脂(*8)60重量部、エポキシ基含有アクリル樹脂(*6)40重量部、P−重合体(c)(*10)0.08重量部、ペリレン系青色顔料(バイエル社製)1重量部、チヌビン900(チバガオギー製、商品名、紫外線吸収剤)1重量部、テトラブチルアンモニウムブロマイドとモノブチルリン酸の当量配合物2重量部および「BYK300」(ビッグケミー製、商品名、表面調整剤)0.1重量部を炭化水素系溶剤(「スワゾール1000」コスモ石油社、商品名)に混合分散して、粘度13秒/フォードカップ#4/20℃に調整した。
【0040】
(*10)P−重合体(c):アシッドホスホオキシエチルメタクリレート5重量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート15重量部、N−ブトキシメチルアクリルアミド15重量部、スチレン20重量部、ブチルメタクリレート15重量部および2−エチルヘキシルメタクリレート30重量部をキシレンとブタノールとの等重量混合溶剤中で重合することにより得られるりん酸基、水酸基およびアルコキシメチルアミド基含有樹脂(酸価21mgKOH/g、水酸基価72mgKOH/g、数平均分子量11000)を有機溶剤(キシレン)と混合したもの。固形分含有率50重量%。
【0041】
(B−iv):(比較用)
カルボキシル基含有アクリル樹脂(*8)60重量部、エポキシ基含有アクリル樹脂(*6)40重量部、P−重合体(d)(*11)0.03重量部、ペリレン系青色顔料(バイエル社製)1重量部、チヌビン900(チバガオギー製、商品名、紫外線吸収剤)1重量部、テトラブチルアンモニウムブロマイドとモノブチルリン酸の当量配合物2重量部および「BYK300」(ビッグケミー製、商品名、表面調整剤)0.1重量部を炭化水素系溶剤(「スワゾール1000」コスモ石油社、商品名)に混合分散して、粘度13秒/フォードカップ#4/20℃に調整した。
【0042】
(*11)P−重合体(d):N−ブトキシメチルアクリルアミド20重量部、スチレン20重量部、ブチルメタクリレート30重量部および2−エチルヘキシルメタクリレート30重量部をブチルセロソルブ中で重合することにより得られるブトキシメチルアクリルアミド基含有樹脂(数平均分子量11500)を有機溶剤(キシレン)と混合したもの。固形分含有率50重量%。
【0043】
2.実施例および比較例
上記被塗物の未硬化の中塗塗膜面に、メタリック塗料(A−i)または(A−ii)を硬化塗膜を基準に5μmになるように塗装し、室温で5分放置してから140℃で30分加熱して両塗膜を硬化せしめた。ついで、このメタリック塗面に着色透明塗料(B−i)〜(B−iv)のいずれかを硬化塗膜を基準に35〜40μmになるように塗装し室温で5分放置してから、140℃で30分加熱して硬化せしめた。
【0044】
かくして得られた塗膜の性能試験結果は下記表1のとおりであった。
【0045】
【表1】
【0046】
注)
(1) 付着性は、カッターで素地に達するようにカット線を入れ、大きさ1×1mmゴバン目を100個つくり、その表面に粘着セロハンテープを貼着し、それを急激に剥離した後の塗面を観察した結果であり、○はゴバン目塗膜の剥離が全く認められない、×はゴバン目塗膜の剥離が10個以上認められたことを示す。
【0047】
(2) L*(15)は正面受光角15度のL*値。
【0048】
(3) C*(15)は正面受光角15度の彩度。
【0049】
(4) 意匠性は、キャンディートーンのことであり、○はクロームメッキ調に仕上がり、明度が低いにもかかわらず彩度が非常に高く色純度が高いこと、×は正面が明るく、彩度が高く通常のシルバーメタリック調またはモドリムラが発生したことを示す。
Claims (1)
- リーフィング型アルミニウムフレーク含有メタリック塗料(A)の硬化塗面に着色顔料および/または光輝材を含む着色透明塗料(B)を塗装して複層塗膜を形成する方法であって、該着色透明塗料(B)が、アシッドホスホキシC2〜C10アルキル(メタ)アクリレートおよび水酸基含有不飽和単量体を用いて形成される重合体を含有することを特徴とする塗膜形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11359697A JP3995305B2 (ja) | 1996-04-17 | 1997-04-16 | 塗膜形成法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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