JP3993338B2 - 粒子線照射装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高いエネルギーの粒子ビームを例えば癌細胞に照射して癌治療に用いる治療装置に適用される粒子線照射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
放射線による癌の治療には、X線、ガンマ線、電子線なとが用いられており、さらに近年では加速器で加速した高エネルギーの荷電粒子(水素、ヘリウム、炭素などのイオン)の粒子ビームを照射することが行われている。このような高エネルギーの荷電粒子を得る方法の一つとしてシンクロトロンが用いられている。
【0003】
図6はかかるシンクロトロンを用いた粒子ビームによる癌の治療装置の構成図である。入射器1は、イオンを生成しかつ予備加速する。この予備加速されたイオンは、低エネルギービーム輸送系2を通り、入射機器3によってシンクロトロン4に入射される。このシンクロトロン4は、入射したイオンをさらに加速し、癌治療に供すべくエネルギーに達すると、そのイオンを出射機器5を用いて出射する。そして、この高エネルギーのイオンは、高エネルギービーム輸送系6で輸送され、照射系7により癌の病巣に合わせたビーム形状に整形され、その粒子ビームを被検体8である患者に照射される。
【0004】
ところで、患者の癌病巣への粒子ビームの照射では、患者への一様な放射線照射を数分という短時間のうちに行うことが要求されている。患者への一様な粒子ビームの照射を行うために粒子ビームを用いる治療装置では、照射系7内に設置された一対のワブラー偏向電磁石(偏向電磁石)を用いて粒子ビームをスキャンさせ、かつ散乱体を用いて照射系7に入射した粒子ビーム径を広げ、照射する患部において粒子ビームが一様になるように照射を行っている。
【0005】
又、このような癌等の治療装置では、コンパクトにしかつ設置面積を小さくするとともに設置コストを安くするために照射系7の長さを短くすることが有効である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ワブラー偏向電磁石を用いたワブラー法では、ワブラー偏向電磁石による偏向角に比例して粒子ビームの発散角を大きくするために、ワブラー偏向電磁石の近傍に設置した散乱体の厚さを増やす必要がある。
【0007】
又、ワブラー法では、図6に示すように粒子ビームの照射野Wを得るために、ワブリング円R上に粒子ビームの中心が移動するようにすなわち円を描くように一対のワブラー偏向電磁石を調整している。そして、このワブリング円R上に移動させた粒子ビームを散乱体に透過させてビーム径を拡大した粒子ビームBを得ているが、この場合、粒子ビームの進行する経路の途中に厚い散乱体を配置すると、粒子ビームのエネルギーが減少し、シンクロトロン4から出射された粒子ビームのエネルギーを有効に利用できず、シンクロトロン4の最大定格エネルギーを不必要に大きくしてしまう。
【0008】
又、粒子ビームを発生させるシンクロトロンの方式としては、準定常的な粒子ビームを発生させる遅い繰り返しのシンクロトロンとパルスビームを発生させる速い繰り返しのシンクロトロンとがあり、このうち5〜40Hz程度のパルスビームの出射を行う速い繰り返しのシンクロトロンでは、一対のワブラー偏向電磁石を用いて一様な照射野Wを得ることは困難なものとなっている。又、このような速い繰り返しのシンクロトロンでさえ短い治療時間内に照射するパルスビーム数が少ないために一様な照射野Wを得ることは困難なものとなっている。
【0009】
そこで本発明は、短くコンパクトな照射系でも散乱体の厚さを増やすことなく高エネルギーの粒子ビームのエネルギー利用効率を高く維持することができ、そのうえ速い繰り返しのシンクロトロンを用いてもワブラー偏向電磁石を用いて一様な照射野を形成でき、被検体の動きにも対応できる粒子線照射装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の粒子線照射装置は、荷電粒子を生成して予備加速する入射器と、この入射器からの荷電粒子を所定の高エネルギーの粒子ビームに加速する加速器と、この加速器で加速された荷電粒子を偏向して少なくとも2重の円軌道を描かせる少なくとも2つのワブラー偏向電磁石と、これらワブラー偏向電磁石からの粒子ビーム径を拡大して被検体に照射する散乱体と、各ワブラー偏向電磁石に流れる各励磁電流の位相差及びその電流量を制御する励磁電流制御手段と、被検体の呼吸の動きを検出し、呼気の大きさの推移を呼吸曲線として作成する動き検出手段と、この動き検出手段により検出された被検体の呼吸曲線に基づき被検体の同一位置に高エネルギーの粒子ビームが照射されるように被検体への照射タイミングを制御する照射タイミング制御手段とを具備し、加速器により被検体に照射される粒子ビームのパルスの周波数は、各ワブラー偏向電磁石に供給する励磁電流の周波数の3倍以上10倍以下であることを特徴とする。
【0011】
このうち加速器は、シンクロトロン又はサイクルトロンである。シンクロトロンは、5Hz以上の速い繰り返しである。
【0012】
又、本発明の粒子線照射装置は、被検体に照射される粒子ビームの線量を測定する線量計と、この線量計により測定された粒子ビームの線量が規定量に達すると、粒子ビームの出射量を制御する出射制御手段とを備えている。
【0018】
【発明の実施の形態】
(1) 以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、図6と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略する。
【0019】
図1は粒子線照射装置の構成図である。
【0020】
この粒子線照射装置は、入射器1、低エネルギービーム輸送系2、入射機器3、シンクロトロン4、出射機器5及び高エネルギービーム輸送系6を備えている。
【0021】
照射系10は、高エネルギービーム輸送系6で輸送された高エネルギーのイオンを、癌の病巣に合わせたビーム形状に整形し、その粒子ビームを被検体8である患者に照射するもので、高エネルギーのイオンを偏向して2重の円軌道を描かせる偏向手段としての2組のワブラー偏向電磁石11、12及び散乱体13から構成されている。
【0022】
又、制御装置14は、入射器1から出射されるイオンの出射・停止を制御し、かつ2組のワブラー偏向電磁石11、12に流れる各励磁電流の位相差及びその電流量を制御して、被検体8において粒子ビームを2重円を描くように制御する励磁電流制御手段15としての機能を有している。
【0023】
具体的に説明すると、2組のワブラー偏向電磁石11、12は、水平方向と垂直方向とに粒子ビームを振る。ここで、粒子ビームの中心位置をX,Yとし、時間をt、ワブリング周波数をf、位相差をαとすると、
X=Asinωt …(1)
Y=Asin(ωt+α) …(2)
ω=2πf
により表される。
【0024】
位相差αを90度とし、この軌道になるようにそれぞれのワブラー偏向電磁石11、12を励磁すると、粒子ビームは半径Aの円軌道を描く。そして、散乱体13で広がった円状の粒子ビームを回転させることにより広い照射野を得るのがワブラー法である。
【0025】
従って、2組のワブラー偏向電磁石11、12に流れる各励磁電流の位相差及びその電流量を制御することにより、粒子ビームが図2に示すように2重円を描くように第1ワブリング円R1と第2ワブリング円R2との上を移動し、照射野W内が一様になるように粒子ビームの出射・停止及び電流量の制御が行われるようになっている。
【0026】
次に上記の如く構成された装置の作用について説明する。
【0027】
入射器1により生成されかつ予備加速されたイオンは、低エネルギービーム輸送系2を通り、入射機器3によってシンクロトロン4に入射され、このシンクロトロン4においてさらに加速され、例えば癌治療に供すべくエネルギーに達すると、出射機器5から出射され、高エネルギービーム輸送系6で輸送されて照射系10に入射する。
【0028】
この照射系10は、高エネルギービーム輸送系6で輸送された高エネルギーのイオンを、患者である被検体8の癌の病巣に合わせたビーム形状に整形し、その粒子ビームを患者に照射するが、このとき制御装置14の励磁電流制御手段15によって2組のワブラー偏向電磁石11、12に流れる各励磁電流の位相差及びその電流量が制御され、被検体8において粒子ビームの中心が第1ワブリング円R1と第2ワブリング円R2との各上を移動し、2重円を描くように制御される。
【0029】
これにより、第1ワブリング円R1上を移動する第1粒子ビームB1により照射野Wの内側がカバーされ、第2ワブリング円R2上を移動する第2粒子ビームB2により照射野Wの周辺付近及び外側がカバーされる。このようにして照射野Wに対する粒子ビームの照射が行われ、かつ粒子ビームの出射・停止及び電流量の制御により照射野W内が一様に照射される。
【0030】
このように上記第1の実施の形態においては、照射系10における2組のワブラー偏向電磁石11、12に流れる各励磁電流の位相差及びその電流量を制御して、被検体8において粒子ビームを2重円を描くように制御したので、ビーム径の小さい粒子ビームで大きな照射野Wを得ることができ、このビーム径の小さい粒子ビームにより散乱体13の厚さが少なくて済み、散乱体13でのビームロスも少なくでき、かつ散乱体13から患者までの距離も短くできて、装置サイズや本装置を設置する建屋サイズを小さくできる。
【0031】
従って、短くコンパクトな照射系10でも散乱体13の厚さを増やすことなく高エネルギーの粒子ビームのエネルギー利用効率を高く維持することができ、そのうえ速い繰り返しのシンクロトロン4を用いても、ワブラー偏向電磁石11、12を用いて一様な照射野Wを形成できる。
【0032】
(2) 次に、本発明の第2の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、図1と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略する。
【0033】
図3は粒子線照射装置の構成図である。
【0034】
動き検出器20は、被検体8の動き、例えば患者の呼吸による臓器の動きを検出して図4に示すような呼吸の動きに応じた呼吸曲線を作成し、この呼吸曲線から患者が呼吸動作により例えば癌の病巣が同じ位置にあるときに粒子ビームを照射するようにゲート信号を制御装置14に送出する機能を有している。
【0035】
制御装置14は、上記励磁電流制御手段15に加えて照射タイミング制御手段21の機能を有している。この照射タイミング制御手段21は、動き検出器20からのゲート信号を受け、患者への照射タイミングが患者の呼吸動作により例えば癌の病巣が同じ位置にあるときに粒子ビームを照射するように入射器1の出射・停止を制御する機能を有している。
【0036】
次に上記の如く構成された装置の作用について説明する。
【0037】
入射器1により生成されかつ予備加速されたイオンは、低エネルギービーム輸送系2を通り、入射機器3によってシンクロトロン4に入射され、このシンクロトロン4においてさらに加速され、例えば癌治療に供すべくエネルギーに達すると、出射機器5から出射され、高エネルギービーム輸送系6で輸送されて照射系10に入射する。
【0038】
この照射系10では、高エネルギービーム輸送系6で輸送された高エネルギーのイオンを、患者である被検体8の癌の病巣に合わせたビーム形状に整形し、その粒子ビームを患者に照射するとき、励磁電流制御手段15によって2組のワブラー偏向電磁石11、12に流れる各励磁電流の位相差及びその電流量が制御され、被検体8において粒子ビームの中心が第1ワブリング円R1と第2ワブリング円R2との各上を移動し、2重円を描くように制御される。
【0039】
一方、動き検出器20は、例えば患者の呼吸による臓器の動きを検出して図4に示すような呼吸の動きに応じた呼吸曲線を作成し、この呼吸曲線から患者が呼吸動作により例えば癌の病巣が同じ位置にあるときに粒子ビームを照射するようにゲート信号を制御装置14に送出する。
【0040】
この制御装置14の照射タイミング制御手段21は、動き検出器20からのゲート信号を受け、患者への照射タイミングが患者の呼吸動作により例えば癌の病巣が同じ位置にあるときに粒子ビームを照射するように入射器1の出射・停止を制御する。
【0041】
このように上記第2の実施の形態においては、動き検出器20により例えば患者の呼吸による臓器の動きを検出して患者が呼吸動作により例えば癌の病巣が同じ位置にあるときに粒子ビームを照射するようにゲート信号を制御装置14に送出し、患者への照射タイミングが患者の呼吸動作により例えば癌の病巣が同じ位置にあるときに粒子ビームを照射するように入射器1の出射・停止を制御するようにしたので、上記第1の実施の形態と同様な効果を奏することは言うまでもなく、さらに患者の呼吸によって患部が動く場合でも、同じ位置での粒子ビームの照射ができ、この粒子ビームの照射精度を高くできる。
【0042】
(3) 次に、本発明の第3の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、図1と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略する。
【0043】
図5は粒子線照射装置の構成図である。
【0044】
照射系10には、線量計22が配置されている。この線量計22は、被検体8である例えば患者に照射される粒子ビームの線量を測定してその線量測定信号を制御装置14に送出するものとなっている。
【0045】
この制御装置14は、上記励磁電流制御手段15に加えて出射制御手段23の機能を有している。この出射制御手段23は、線量計22から送出された線量測定信号を受け、患者に照射される粒子ビームの線量が規定量に達すると、入射器1を停止又はビーム電流を制御する機能を有している。
【0046】
次に上記の如く構成された装置の作用について説明する。
【0047】
入射器1により生成されかつ予備加速されたイオンは、低エネルギービーム輸送系2を通り、入射機器3によってシンクロトロン4に入射され、このシンクロトロン4においてさらに加速され、例えば癌治療に供すべくエネルギーに達すると、出射機器5から出射され、高エネルギービーム輸送系6で輸送されて照射系10に入射する。
【0048】
この照射系10は、高エネルギービーム輸送系6で輸送された高エネルギーのイオンを、患者である被検体8の癌の病巣に合わせたビーム形状に整形し、その粒子ビームを患者に照射する。
【0049】
このとき線量計22は、患者に照射される粒子ビームの線量を測定してその線量測定信号を制御装置14に送出する。
【0050】
この制御装置14の出射制御手段23は、線量計22から送出された線量測定信号を受け、患者に照射される粒子ビームの線量が規定量に達すると、入射器1を停止又はビーム電流を制御する。
【0051】
このように上記第3の実施の形態においては、線量計22により患者に照射される粒子ビームの線量を測定し、患者に照射される粒子ビームの線量が規定量に達すると、入射器1を停止又はビーム電流を制御するようにしたので、上記第1の実施の形態と同様な効果を奏することは言うまでもなく、さらに被検体8への粒子ビームの照射量を制御したり停止してその照射線量の精度を高めることができる。この場合、粒子ビームの照射途中で定格照射線量に達して照射を中断した場合でも、粒子ビームの照射分布の均一性を維持できる。
【0052】
(4) 次に、本発明の第4の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0053】
この第4の実施の形態は、上記第1の実施の形態で、シンクロトロン4を繰り返しの速さを5Hz以上の速い繰り返しのシンクロトロンにしたものである。
【0054】
一般に、ワブラー法は、遅い繰り返しのシンクロトロンで用いられるが、速い繰り返しのシンクロトロンでも一様な照射野Wを得ることができる。なお、例えば、シンクロトロンの繰り返しは20Hz、ワブリング周波数は2〜6.3Hzとする。
【0055】
(5) 次に、本発明の第5の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0056】
この第5の実施の形態は、上記第1の実施の形態で、シンクロトロン4をサイクロトロンに置き換えたものである。
【0057】
サイクロトロンの連続ビームに対しても多重円のワブラーは有効であり、広がりの小さい粒子ビームで大きな照射野Wを得ることができる。このような広がりの小さい粒子ビームであれば、散乱体13の厚さが少なくて済み、この散乱体13でのビームロスも少なく、かつ散乱体13から患者までの距離も短くて済み、装置サイズや建屋サイズを小さくできる。
【0058】
なお、本発明は、上記第1〜第5の実施の形態に限定されるものでなく次の通り変形してもよい。
【0059】
例えば、粒子ビームは、2重円を描くようにしたが、多重円を描くようにしてもよい。これにより、より広い照射野Wを得ることができる。
【0060】
【発明の効果】
以上詳記したように本発明によれば、被検体の呼吸によって患部が動く場合でも、同じ位置での粒子ビームの照射ができ、この粒子ビームの照射精度を高くでき、かつ短くコンパクトな照射系でも散乱体の厚さを増やすことなく高エネルギーの粒子ビームのエネルギー利用効率を高く維持することができ、そのうえ速い繰り返しのシンクロトロン等の加速器を用いてもワブラー偏向電磁石を用いて一様な照射野を形成できる粒子線照射装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる粒子線照射装置の第1の実施の形態を示す構成図。
【図2】同装置による2重円を描く粒子ビームによる照射野を示す模式図。
【図3】本発明に係わる粒子線照射装置の第2の実施の形態を示す構成図。
【図4】同装置による患者の呼吸による臓器の動きに合わせた粒子ビームの照射タイミングを示す図。
【図5】本発明に係わる粒子線照射装置の第3の実施の形態を示す構成図。
【図6】従来の粒子線照射装置の構成図。
【図7】同装置による粒子ビームの照射野を示す模式図。
【符号の説明】
1:入射器、
2:低エネルギービーム輸送系、
3:入射機器、
4:シンクロトロン、
5:出射機器、
6:高エネルギービーム輸送系、
10:照射系、
11,12:ワブラー偏向電磁石、
13:散乱体、
14:制御装置、
15:励磁電流制御手段、
20:動き検出器、
21:照射タイミング制御手段、
22:線量計、
23:出射制御手段。
Claims (4)
- 荷電粒子を生成して予備加速する入射器と、
この入射器からの前記荷電粒子を所定の高エネルギーの粒子ビームに加速する加速器と、
この加速器で加速された前記荷電粒子を偏向して少なくとも2重の円軌道を描かせる少なくとも2つのワブラー偏向電磁石と、
これらワブラー偏向電磁石からの前記粒子ビーム径を拡大して被検体に照射する散乱体と、
前記各ワブラー偏向電磁石に流れる各励磁電流の位相差及びその電流量を制御する励磁電流制御手段と、
前記被検体の呼吸の動きを検出し、呼気の大きさの推移を呼吸曲線として作成する動き検出手段と、
この動き検出手段により検出された前記被検体の前記呼吸曲線に基づき前記被検体の同一位置に前記高エネルギーの前記粒子ビームが照射されるように前記被検体への照射タイミングを制御する照射タイミング制御手段と、
を具備し、
前記加速器における前記被検体に照射される前記粒子ビームのパルスの周波数は、前記各ワブラー偏向電磁石に供給する前記励磁電流の周波数の3倍以上10倍以下である、
ことを特徴とする粒子線照射装置。 - 前記加速器は、シンクロトロン又はサイクルトロンであることを特徴とする請求項1記載の粒子線照射装置。
- 前記シンクロトロンは、5Hz以上の速い繰り返しであることを特徴とする請求項2記載の粒子線照射装置。
- 前記被検体に照射される前記粒子ビームの線量を測定する線量計と、
この線量計により測定された前記粒子ビームの前記線量が規定量に達すると、前記粒子ビームの出射量を制御する出射制御手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1記載の粒子線照射装置。
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