JP3988572B2 - データ出力回路とそれを備えた集積回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、データを出力するデータ出力回路とそれを備えた集積回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図2は、従来の情報処理装置の構成を示すブロック図である。図2に示される情報処理装置では、複数の集積回路(IC)1〜3がバス4により相互接続され、さらにバス4にはバス4の電位を監視するモニタ5が接続される。また、バス4にはプルアップ抵抗7を介して電源ノードが接続される。
【0003】
上記のような構成を有する情報処理装置では、バス4の電位がプルアップ抵抗7により常時ハイレベルに吊り上げられ、いずれかのIC1〜3よりロウレベルのデータが出力された場合においてバス4の電位が降下する。ここで、モニタ5はバス4の該電位降下を検知して、予め決められた動作を実行する。
【0004】
図3は、図2に示されたIC1の構成を示す図である。なお、図2に示されたIC2,3はIC1と同様な構成を有する。図3に示されるように、IC1はロジック回路9と、ロジック回路9に隣接するよう配設されロジック回路9で生成されたデータを外部出力する複数のデータ出力回路10とを含む。
【0005】
ここで、近年のIC1〜3においては、消費電力及びノイズを低減するため電源が複数に分離され、データ出力回路10にはしばしばレベルシフタが内蔵される。このとき例えば、該レベルシフタを有すると共に、出力ノードがNチャネルMOSトランジスタを介して接地ノードに接続されたいわゆるNチャネルオープンドレインのデータ出力回路10では、該IC1〜3がオフ状態からオン状態に遷移する際における電源投入順が問題となる場合がある。
【0006】
すなわち、上記においてデータ出力回路10へ高い電圧を供給する電源がオンされた後に、IC1内部のロジック回路9へ相対的に低い電圧を供給する電源がオンされた場合には、該ロジック回路9における電圧が上昇するまでの間にデータ出力回路10が誤ってロウレベルのデータを出力してしまう可能性があるという問題がある。
【0007】
以下において、該誤動作について詳しく説明する。図4は、図3に示されたデータ出力回路10の構成を示す回路図である。図4に示されるように、従来のデータ出力回路10は、レベルシフタLS1とインバータIV1,IV3,IV4とNチャネルMOSトランジスタNT3及び配線ノードL3〜L5を備え、レベルシフタLS1はインバータIV2とNチャネルMOSトランジスタNT1,NT2、PチャネルMOSトランジスタPT1〜PT4及び配線ノードL1,L2を含む。
【0008】
なお、インバータIV1,IV2はロジック回路9用の電源電圧VDLと接地電圧との間で動作し、インバータIV3,IV4はデータ出力回路10用の電源電圧VDHと接地電圧との間で動作する。また、レベルシフタLS1は電源電圧VDHと接地電圧との間で動作する。
【0009】
上記のような構成を有するデータ出力回路10では、ロジック回路9において生成された信号SinがインバータIV1へ入力され、レベルシフタLS1においてレベル変換された後にNチャネルMOSトランジスタNT3のゲートへ供給される。ここで、該ゲートへ供給された電圧に応じて、NチャネルMOSトランジスタNT3のドレインからICの外へ信号SOUTが出力される。
【0010】
上記のデータ出力回路10において、ロジック回路9用の電源がオフするとき、配線ノードL1,L2の電位はロウレベルとなる。ここで、データ出力回路10用の電源電圧VDHが接地レベルに近い状態であるときに、データ出力回路10用の電源がロジック回路9用の電源よりも先にオンすると、レベルシフタLS1の出力は不安定なものとなり、PチャネルMOSトランジスタPT1,PT2がオンして出力ノード(配線ノードL3)の電位がインバータIV3のしきい値を超えることがある。
【0011】
このような場合には、配線ノードL4の電位はロウレベルとなり、配線ノードN5の電位はハイレベルとなるため、NチャネルMOSトランジスタNT3のゲートにハイレベルの電圧が供給されオンする。従って、このときデータ出力回路10からはロウレベルの信号SOUTが誤って出力されてしまうことになる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような問題を解消するためになされたもので、動作の信頼性が高められたデータ出力回路とそれを備えた集積回路を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、第一の電源の電圧レベルから第二の電源の電圧レベルにデータを変換するレベルシフタと、前記レベルシフタから供給されたデータをバッファリングする第二の電源で動作するインバータと、前記インバータの出力データが供給されて、オープンドレインの端子からデータが出力される第二の電源で動作する第一のMOSトランジスタと、前記インバータの初段の入力にドレインが接続され、ゲートに入力される制御信号に応じて前記レベルシフタから前記インバータにデータを転送することを制御する第二のMOSトランジスタと、前記第二のMOSトランジスタのオン/オフを制御するオン/オフ制御部と、前記第二の電源が前記第一の電源より先に上昇し始めたとき、前記第一の電源電圧が上昇し所定の電源電圧に達するまでの起動時間において、前記第二のMOSトランジスタをオンに設定して、前記レベルシフタの出力をローレベルに固定し、前記第一のMOSトランジスタの出力をオープンにするオン時間制御部とを有するデータ出力回路を提供することにより達成される。
【0014】
このような手段によれば、第二の電源がオンすることによってインバータが活性化されてもレベルシフタの動作が安定していない場合には、レベルシフタの動作が安定するまでの間、第二のNMOSトランジスタがインバータへ所定の信号を供給するため、第二の電源が第一の電源より先に投入された場合においても、インバータから誤った外部出力がなされることが回避される。
【0015】
ここで、例えばレベルシフタは、入力されたデータの信号レベルを変換してインバータへ供給するレベルシフト回路を含むものとされ、インバータは、ゲートに供給された電圧に応じてドレインよりデータを外部へ出力するトランジスタを含むものが考えられる。
【0016】
また、上記作用は第一及び第二の電源を投入する際に、データ出力回路自身によって奏されることが好ましいため、第二のNMOSトランジスタは、第一の電源及び第二の電源のみにより駆動されるものとされる。
【0017】
また、本発明の目的は、論理演算を実行するロジック回路と、前記ロジック回路を駆動する第一の電源がオンされることにより活性化され、前記ロジック回路から入力されたデータをバッファリングする第一の内部回路と、前記第一の電源と異なる第二の電源がオンされることにより活性化され、前記第一の内部回路によりバッファリングされたデータをバッファリングして外部へ出力する第二の内部回路とを含む集積回路であって、 第一の電源レベルから第二の電源レベルにデータを変換するレベルシフタと、前記レベルシフタから供給されたデータをバッファリングする第二の電源で動作するインバータと、前記インバータの出力データが供給されて、オープンドレインの端子からデータが出力される第二の電源で動作する第一のNMOSトランジスタと、前記インバータの初段の入力にドレインが接続され、ゲート入力の制御信号に応じて前記レベルシフタから前記インバータにデータを転送することを制御する第二のNMOSトランジスタと、前記第二の電源に接続されたMOSダイオードのカソードにソースが接続され、ゲートが前記第一の電源に接続された第一のPMOSトランジスタと、前記第一のPMOSトランジスタのドレインにドレインが、ゲートが前記第一の電源に接続された第二のPMOSトランジスタと、前記第二のPMOSトランジスタのドレインにドレインが接続され、ゲートが前記第一の電源に接続され、ソースが基準電位に接続された第三のNMOSトランジスタとを有し、前記第二の電源が前記第一の電源より先に上昇し始めたとき、該第一の電源電圧が上昇し前記第三のNMOSトランジスタのゲートが所定の電源電圧に達するまでの起動時間において、前記第二のNMOSトランジスタをオンに設定して、前記レベルシフタの出力をローレベルに固定し、前記第一のMOSトランジスタの出力をオープンにするオン時間制御部と、ゲートが前記第三のNMOSトランジスタのドレインに接続され、ソースが前記基準電位に接続された第四のNMOSトランジスタと、ソースが前記第二の電源に接続されゲートが前記第四のNMOSトランジスタのドレインに接続された第三のPMOSトランジスタと、ソースが前記第三のPMOSトランジスタのドレインに接続されゲートが前記第一の電源に接続された第四のPMOSトランジスタと、ソースが前記第四のPMOSトランジスタのドレインに接続されゲートが前記第一の電源に接続された第五のPMOSトランジスタと、ドレインが前記第五のPMOSトランジスタのドレインと前記第二のNMOSトランジスタのゲートに接続されソースが前記基準電位に接続された第五のNMOSトランジスタとを有し、前記第五のNMOSトランジスタのドレイン出力に応じて前記第二のMOSトランジスタをオン/オフ制御するオン/オフ制御部とを有し、前記第五のNMOSトランジスタのドレイン出力に応じて前記第二のMOSトランジスタをオン/オフ制御するオン/オフ制御部からなるリセット回路を有する集積回路を提供することにより達成される。
【0018】
このような手段によれば、第二の電源がオンすることによって第二の内部回路が活性化されても第一の内部回路の動作が安定していない場合には、第一の内部回 路の動作が安定するまでの間、第二のNMOSトランジスタが第二の内部回路へ所定の信号を供給するため、第二の電源が第一の電源より先に投入された場合においても、集積 回路から誤った外部出力がなされることが回避される。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下において、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ詳しく説明する。なお、図中同一符号は同一または相当部分を示す。
【0020】
図1は、本発明の実施の形態に係るデータ出力回路20の構成を示す回路図である。なお、本データ出力回路20は、図3に示されたデータ出力回路10と同様に、例えばロジック回路9と共に集積回路1に内蔵され、集積回路1の外部とロジック回路9との間においてデータを受け渡す。
【0021】
図1に示されるように、本実施の形態に係るデータ出力回路20は、レベルシフタLS1とリセット回路RS、インバータIV1,IV3,IV4、NチャネルMOSトランジスタNT3及び配線ノードL3〜L5を備え、レベルシフタLS1はインバータIV2とNチャネルMOSトランジスタNT1,NT2、PチャネルMOSトランジスタPT1〜PT4及び配線ノードL1,L2を含む。
【0022】
また、リセット回路RSはオン/オフ制御部RS1とオン時間制御部RS3、及びNチャネルMOSトランジスタNT4を含み、オン時間制御部RS3はNチャネルMOSトランジスタNT8とPチャネルMOSトランジスタPT10〜PT12を含む。
【0023】
また、オン/オフ制御部RS1はバッファ回路RS2とNチャネルMOSトランジスタNT5,NT7、及びPチャネルMOSトランジスタPT5〜PT7を含む。さらに、バッファ回路RS2はNチャネルMOSトランジスタNT6とPチャネルMOSトランジスタPT8,PT9を含む。なお、バッファ回路RS2に含まれるNチャネルMOSトランジスタNT6とPチャネルMOSトランジスタPT8,PT9のしきい値は、リセット回路RSを構成する他のトランジスタのしきい値に比して低い値とされる。
【0024】
ここで、配線ノードL3と接地ノードとの間にはNチャネルMOSトランジスタNT4が接続され、NチャネルMOSトランジスタNT4のゲートにはオン/オフ制御部RS1が接続される。また、オン/オフ制御部RS1に含まれたNチャネルMOSトランジスタNT7のゲートにはオン時間制御部RS3が接続される。
【0025】
また、オン/オフ制御部RS1に含まれたNチャネルMOSトランジスタNT5及びPチャネルMOSトランジスタPT5〜PT7は縦続接続され、NチャネルMOSトランジスタNT5とPチャネルMOSトランジスタPT7とが接続される中間ノードがNチャネルMOSトランジスタNT4のゲートに接続される。
【0026】
ここで、NチャネルMOSトランジスタNT5及びPチャネルMOSトランジスタPT6,PT7のゲートにはロジック回路用の電源電圧が供給され、PチャネルMOSトランジスタPT5のソースにはデータ出力用の電源電圧VDHが供給される。また、PチャネルMOSトランジスタPT5のゲートはNチャネルMOSトランジスタNT7のドレインに接続される。
【0027】
一方、バッファ回路RS2に含まれたNチャネルMOSトランジスタNT6とPチャネルMOSトランジスタPT8,PT9は縦続接続され、NチャネルMOSトランジスタNT6とPチャネルMOSトランジスタPT8,PT9のゲートはそれぞれNチャネルMOSトランジスタNT4のゲートに接続される。また、PチャネルMOSトランジスタPT8のソースには電源電圧VDHが供給され、NチャネルMOSトランジスタNT6とPチャネルMOSトランジスタPT9とが接続される中間ノードがNチャネルMOSトランジスタNT7のドレインに接続される。
【0028】
また、オン時間制御部RS3に含まれたNチャネルMOSトランジスタNT8とPチャネルMOSトランジスタPT10〜PT12は縦続接続され、NチャネルMOSトランジスタNT8とPチャネルMOSトランジスタPT12とが接続される中間ノードがNチャネルMOSトランジスタNT7のゲートに接続される。さらに、PチャネルMOSトランジスタPT10,PT11はそれぞれダイオード接続されると共に、PチャネルMOSトランジスタPT10のソースには電源電圧VDHが供給され、NチャネルMOSトランジスタNT8及びPチャネルMOSトランジスタPT12のゲートには共に電源電圧VDLが供給される。
【0029】
上記のような構成を有するデータ出力回路20においては、まずデータ出力回路20用の電源が投入されて電源電圧VDHが先に上昇し始めたとき、ロジック回路用の電源電圧VDLが十分上昇するまでの起動時間において、リセット回路RSによりレベルシフタLS1の出力ノード(配線ノードL3)がロウレベルに固定される。
【0030】
これより、該起動時間においてはインバータIV3,IV4及びNチャネルMOSトランジスタNT3の動作が安定すると共に、データ出力回路20の出力ノードはハイインピーダンス状態とされるため、データ出力回路20の誤動作が回避される。
【0031】
以下において、図1に示された本実施の形態に係るデータ出力回路20の動作を詳しく説明する。
【0032】
オン/オフ制御部RS1はNチャネルMOSトランジスタNT4のオン/オフを制御し、オン時間制御部RS3はNチャネルMOSトランジスタNT4がオン状態となる時間を制御する。
【0033】
ここで、データ出力回路20用の電源が先に投入されて電源電圧VDHが上昇すると共に、ロジック回路用の電源電圧VDLは接地レベルに近い場合を考える。このとき、オン時間制御部RS3における出力ノード(配線ノードL9)の電位は、PチャネルMOSトランジスタPT10,PT11のしきい値電圧をVthとすると電源電圧VDHから2Vth以上低い電圧とされる。
【0034】
なお、電源電圧VDLのレベルが上昇してNチャネルMOSトランジスタNT8がオンしたとき、配線ノードL9の電位を十分にロウレベルへ引き下げる必要があるため、電源電圧VDHを供給するノードと配線ノード9との間におけるインピーダンスは高い方が好ましい。また、電源電圧VDLが上昇した際にPチャネルMOSトランジスタPT10からNチャネルMOSトランジスタNT8を介して接地ノードまで貫通するリーク電流を低く抑える必要もある。これらのことから、オン時間制御部RS3においては二つのPチャネルMOSトランジスタPT10,PT11が縦続接続される。
【0035】
本実施の形態に係るデータ出力回路20では、電源電圧VDHが上昇するとオン時間制御部RS3によりNチャネルMOSトランジスタNT7がオンされて配線ノードL8はロウレベルとなるため、PチャネルMOSトランジスタPT5がオンする。また、電源電圧VDLが十分上昇するまでの間においてはPチャネルMOSトランジスタPT6,PT7がオンすることから、PチャネルMOSトランジスタPT5〜PT7を介して配線ノードL7へ電源電圧VDHが供給される。これより、電源電圧VDLが十分上昇するまでの間においては、NチャネルMOSトランジスタNT4がオンし、配線ノードL3の電位がロウレベルに固定される。
【0036】
次に、電源電圧VDLが上昇するにつれてNチャネルMOSトランジスタNT5はオン状態へ遷移すると共に、PチャネルMOSトランジスタPT6,PT7のオン抵抗が上昇する。従って、電源電圧VDLの上昇期間においては、配線ノードL7の電位がNチャネルMOSトランジスタNT5及びPチャネルMOSトランジスタPT5〜PT7により分割された電源電圧VDHの分圧とされ、かかる分圧がPチャネルMOSトランジスタPT8,PT9及びNチャネルMOSトランジスタNT6のゲートに供給される。
【0037】
そして、電源電圧VDLが十分上昇すると、NチャネルMOSトランジスタNT8がオンするため、配線ノードL9の電位がロウレベルとなる。これより、NチャネルMOSトランジスタNT7がオフし、配線ノードL8の電位はロウレベルからハイレベルへ遷移する。従ってPチャネルMOSトランジスタPT5が完全にオフする。このとき、電源電圧VDLが十分上昇することによりNチャネルMOSトランジスタNT5が完全にオンするため、NチャネルMOSトランジスタNT4は完全にオフする。
【0038】
以上より、リセット回路RSはデータ出力回路20用の電源が先にオンして電源電圧VDHが上昇し、その後ロジック回路用の電源がオンすることによって電源電圧VDLが上昇する際、電源電圧VDLが十分上昇するまでの間において配線ノードL3の電位をロウレベルにクランプ(固定)することによってデータ出力回路20の出力をハイインピーダンス状態にすると共に、電源電圧VDLが十分上昇してからはデータの出力動作に影響を与えないものとされる。
【0039】
なお、NチャネルMOSトランジスタNT4のしきい値が、インバータIV3を構成するNチャネルMOSトランジスタのしきい値と同じ大きさとされる場合には、電源電圧VDHが上昇してインバータIV3が動作し始めるタイミングにおいてNチャネルMOSトランジスタNT4がオンして配線ノードL3の電位がロウレベルにクランプされるため、電源電圧VDHの上昇時においてもデータ出力回路20の誤動作が有効に回避される。
【0040】
また、NチャネルMOSトランジスタNT4は、十分に高い耐圧を有するものとすれば、インバータIV3を構成するNチャネルMOSトランジスタのしきい値よりも低いしきい値を有するものであるのが望ましい。電源電圧VDHが上昇し始めた後の早い段階においてリセット回路RSを動作させ、配線ノードL3の電位を早期にロウレベルにクランプすることにより、データ出力回路20の動作の信頼性をより高めることができるためである。
【0041】
以上より、本発明の実施の形態に係るデータ出力回路20とそれを備えた集積回路によれば、データ出力回路20用の電源が先にオンされた場合に生じるデータ出力回路20の誤動作を簡易な構成により回避することができ、データ出力回路20あるいはそれを備えた集積回路における動作の信頼性を高めることができる。
【0042】
なお、集積回路によるデータ出力動作の信頼性を高めるためには、該集積回路に内蔵されるロジック回路の中に上記リセット回路RSに対応するクランプ回路を設けることや、該集積回路の外部に誤動作を回避するための制御回路を設けることなども考えられるが、いずれの場合も全体として回路規模及びコストが増大する。これに対し、本発明の実施の形態に係るデータ出力回路20は、誤動作を防止するためのリセット回路RSを内蔵するため、集積回路あるいは該集積回路を使用したシステム全体の回路規模及びコストの増大が回避される。
【0043】
【発明の効果】
本発明に係るデータ出力回路及びそれを備えた集積回路によれば、第二の電源が第一の電源より先に投入された場合においても、第二の内部回路から誤った外部出力がなされることが回避されるため、データ出力動作の信頼性を高めることができる。
【0044】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るデータ出力回路の構成を示す回路図である。
【図2】従来の情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【図3】図2に示された集積回路(IC)の構成を示す図である。
【図4】図3に示されたデータ出力回路の構成を示す回路図である。
【符号の説明】
1〜3 集積回路(IC)、4 バス、5 モニタ、7 プルアップ抵抗、9 ロジック回路、10,20 データ出力回路(OC)、LS1 レベルシフタ、RS リセット回路、RS1 オン/オフ制御部、RS2 バッファ回路、RS3 オン時間制御部、IV1〜IV4 インバータ、NT1〜NT8 NチャネルMOSトランジスタ、PT1〜PT12 PチャネルMOSトランジスタ、L1〜L9 配線ノード。
Claims (6)
- 第一の電源の電圧レベルから第二の電源の電圧レベルにデータを変換するレベルシフタと、
前記レベルシフタから供給されたデータをバッファリングする第二の電源で動作するインバータと、
前記インバータの出力データが供給されて、オープンドレインの端子からデータが出力される第二の電源で動作する第一のMOSトランジスタと、
前記インバータの初段の入力にドレインが接続され、ゲートに入力される制御信号に応じて前記レベルシフタから前記インバータにデータを転送することを制御する第二のMOSトランジスタと、
前記第二のMOSトランジスタのオン/オフを制御するオン/オフ制御部と、
前記第二の電源が前記第一の電源より先に上昇し始めたとき、前記第一の電源電圧が上昇し所定の電源電圧に達するまでの起動時間において、前記第二のMOSトランジスタをオンに設定して、前記レベルシフタの出力をローレベルに固定し、前記第一のMOSトランジスタの出力をオープンにするオン時間制御部と
を有するデータ出力回路。 - 第一の電源レベルから第二の電源レベルにデータを変換するレベルシフタと、
前記レベルシフタから供給されたデータをバッファリングする第二の電源で動作するインバータと、
前記インバータの出力データが供給されて、オープンドレインの端子からデータが出力される第二の電源で動作する第一のNMOSトランジスタと、
前記インバータの初段の入力にドレインが接続され、ゲート入力の制御信号に応じて前記レベルシフタから前記インバータにデータを転送することを制御する第二のNMOSトランジスタと、
前記第二の電源に接続されたMOSダイオードのカソードにソースが接続され、ゲートが前記第一の電源に接続された第一のPMOSトランジスタと、
前記第一のPMOSトランジスタのドレインにドレインが接続され、ゲートが前記第一の電源に接続され、ソースが基準電位に接続された第三のNMOSトランジスタとを有し、前記第二の電源が前記第一の電源より先に上昇し始めたとき、該第一の電源電圧が上昇し前記第三のNMOSトランジスタのゲートが所定の電源電圧に達するまでの起動時間において、前記第二のNMOSトランジスタをオンに設定して、前記レベルシフタの出力をローレベルに固定し、前記第一のNMOSトランジスタの出力をオープンにするオン時間制御部と、
ゲートが前記第三のNMOSトランジスタのドレインに接続され、ソースが前記基準電位に接続された第四のNMOSトランジスタと、ソースが前記第二の電源に接続されゲートが前記第四のNMOSトランジスタのドレインに接続された第二のPMOSトランジスタと、ソースが前記第二のPMOSトランジスタのドレインに接続されゲートが前記第一の電源に接続された第三のPMOSトランジスタと、ソースが前記第三のPMOSトランジスタのドレインに接続されゲートが前記第一の電源に接続された第四のPMOSトランジスタと、ドレインが前記第四のPMOSトランジスタのドレインと前記第二のNMOSトランジスタのゲートに接続されゲートが前記第一の電源に接続されソースが前記基準電位に接続された第五のNMOSトランジスタとを有し、前記第五のNMOSトランジスタのドレイン出力に応じて前記第二のNMOSトランジスタをオン/オフ制御するオン/オフ制御部と
を有するデータ出力回路。 - 前記オン/オフ制御部はバッファ回路を有し、該バッファ回路は、ソースが前記第二の電源に接続されゲートが前記第五のNMOSトランジスタのドレインに接続された第五のPMOSトランジスタと、ソースが前記第五のPMOSトランジスタのドレインに接続されゲートが前記第五のNMOSトランジスタのドレインに接続された第六のPMOSトランジスタと、ドレインが前記第六のPMOSトランジスタのドレインに接続されゲートが前記第五のNMOSトランジスタのドレインに接続されソースが前記基準電位に接続された第六のNMOSトランジスタとを有し、前記第四のPMOSトランジスタと前記第五のNMOSトランジスタのドレイン共通接続点から出力された電圧を増幅して前記第二のPMOSトランジスタのゲートに帰還する
請求項2記載のデータ出力回路。 - 論理演算を実行するロジック回路と、前記ロジック回路を駆動する第一の電源がオンされることにより活性化され、前記ロジック回路から入力されたデータをバッファリングする第一の内部回路と、前記第一の電源と異なる第二の電源がオンされることにより活性化され、前記第一の内部回路によりバッファリングされたデータをバッファリングして外部へ出力する第二の内部回路とを含む集積回路であって、
前記第一の内部回路は第一の電源レベルから第二の電源レベルにデータを変換するレベルシフタを有し、
前記第二の内部回路は前記レベルシフタから供給されたデータをバッファリングする第二の電源で動作するインバータを有し、
前記集積回路は、
前記インバータの出力データが供給されて、オープンドレインの端子からデータが出力される第二の電源で動作する第一のMOSトランジスタとを有し、
前記第二の内部回路は、
前記インバータの初段の入力にドレインが接続され、ゲートに入力される制御信号に応じて前記レベルシフタから前記インバータにデータを転送することを制御する第二のMOSトランジスタと、
前記第二のMOSトランジスタのオン/オフを制御するオン/オフ制御部と、
前記第二の電源が前記第一の電源より先に上昇し始めたとき、前記第一の電源電圧が上昇し所定の電源電圧に達するまでの起動時間において、前記第二のMOSトランジスタをオンに設定して、前記レベルシフタの出力をローレベルに固定し、前記第一のMOSトランジスタの出力をオープンにするオン時間制御部からなるリセット回路を有する
集積回路。 - 論理演算を実行するロジック回路と、前記ロジック回路を駆動する第一の電源がオンされることにより活性化され、前記ロジック回路から入力されたデータをバッファリングする第一の内部回路と、前記第一の電源と異なる第二の電源がオンされることにより活性化され、前記第一の内部回路によりバッファリングされたデータをバッファリングして外部へ出力する第二の内部回路とを含む集積回路であって、
第一の電源レベルから第二の電源レベルにデータを変換するレベルシフタと、
前記レベルシフタから供給されたデータをバッファリングする第二の電源で動作するインバータと、
前記インバータの出力データが供給されて、オープンドレインの端子からデータが出力される第二の電源で動作する第一のNMOSトランジスタと、
前記インバータの初段の入力にドレインが接続され、ゲート入力の制御信号に応じて前記レベルシフタから前記インバータにデータを転送することを制御する第二のNMOSトランジスタと、
前記第二の電源に接続されたMOSダイオードのカソードにソースが接続され、ゲートが前記第一の電源に接続された第一のPMOSトランジスタと、
前記第一のPMOSトランジスタのドレインにドレインが接続され、ゲートが前記第一の電源に接続され、ソースが基準電位に接続された第三のNMOSトランジスタとを有し、前記第二の電源が前記第一の電源より先に上昇し始めたとき、該第一の電源電圧が上昇し前記第三のNMOSトランジスタのゲートが所定の電源電圧に達するまでの起動時間において、前記第二のNMOSトランジスタをオンに設定して、前記レベルシフタの出力をローレベルに固定し、前記第一のNMOSトランジスタの出力をオープンにするオン時間制御部と、
ゲートが前記第三のNMOSトランジスタのドレインに接続され、ソースが前記基準電位に接続された第四のNMOSトランジスタと、ソースが前記第二の電源に接続されゲートが前記第四のNMOSトランジスタのドレインに接続された第二のPMOSトランジスタと、ソースが前記第二のPMOSトランジスタのドレインに接続されゲートが前記第一の電源に接続された第三のPMOSトランジスタと、ソースが前記第三のPMOSトランジスタのドレインに接続されゲートが前記第一の電源に接続された第四のPMOSトランジスタと、ドレインが前記第四のPMOSトランジスタのドレインと前記第二のNMOSトランジスタのゲートに接続されゲートが前記第一の電源に接続されソースが前記基準電位に接続された第五のNMOSトランジスタとを有し、前記第五のNMOSトランジスタのドレイン出力に応じて前記第二のNMOSトランジスタをオン/オフ制御するオン/オフ制御部とを有する
集積回路。 - 前記オン/オフ制御部はバッファ回路を有し、該バッファ回路は、ソースが前記第二の電源に接続されゲートが前記第五のNMOSトランジスタのドレインに接続された第五のPMOSトランジスタと、ソースが前記第五のPMOSトランジスタのドレインに接続されゲートが前記第五のNMOSトランジスタのドレインに接続された第六のPMOSトランジスタと、ドレインが前記第六のPMOSトランジスタのドレインに接続されゲートが前記第五のNMOSトランジスタのドレインに接続されソースが前記基準電位に接続された第六のNMOSトランジスタとを有し、前記第四のPMOSトランジスタと前記第五のNMOSトランジスタのドレイン共通接続点から出力された電圧を増幅して前記第二のPMOSトランジスタのゲートに帰還する
請求項5記載の集積回路。
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