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JP3985497B2 - 電気式脱イオン装置 - Google Patents

電気式脱イオン装置 Download PDF

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  • Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電気式脱イオン装置に係り、詳しくは単位時間当りの脱イオン水(生産水)の生産水量が少ない場合に好適な電気式脱イオン装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の電気式脱イオン装置は、電極(陽極と陰極)同士の間に複数のカチオン交換膜とアニオン交換膜とを交互に配列して脱塩室と濃縮室とを交互に形成し、脱塩室にイオン交換樹脂を充填した構成を有する。この電気式脱イオン装置にあっては陽極、陰極間に電圧を印加しながら脱塩室に被処理水を流入させると共に、濃縮室に濃縮水を流通させて被処理水中の不純物イオンを除去し、脱イオン水を製造する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の電気式脱イオン装置は、陰極と陽極との間に複数の脱塩室と濃縮室とを交互に形成したものであるため、陰極と陽極との間の電気抵抗が大きく、両極間の印加電圧が高い。また、原水中のCa2+及び炭酸成分(CO,HCO )に起因する炭酸カルシウムスケールが濃縮室のイオン交換膜面にしばしば生じていた。
【0004】
本発明は、生産水量が少ない場合に採用するのに好適な、電極間の印加電圧が低く、また、スケールが発生しにくい電気式脱イオン装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明(請求項1)の電気式脱イオン装置は、陰極と陽極との間にカチオン交換膜とアニオン交換膜とが1枚ずつ配置され、該陰極とカチオン交換膜との間に濃縮室兼陰極室が設けられ、該陽極とアニオン交換膜との間に濃縮室兼陽極室が設けられ、該カチオン交換膜とアニオン交換膜との間に脱塩室が設けられ、該濃縮室兼陽極室内及び濃縮室兼陰極室内にそれぞれカチオン交換樹脂が充填され、該脱塩室内にイオン交換体が充填されてなるものである。
【0006】
本発明(請求項2)の電気式脱イオン装置は、上記請求項1の電気式脱イオン装置の濃縮室兼電極室内に導電体を充填する代わりに、陽極板及び陰極板に電極水を流す通水路を設けると共に、該陽極板と陰極板がイオン交換膜と接するようにしたものである。
【0007】
即ち、本発明(請求項2)の電気式脱イオン装置は、陰極板と陽極板との間にカチオン交換膜とアニオン交換膜とが1枚ずつ配置され、該陰極板とカチオン交換膜との間に濃縮室兼陰極室が設けられ、該陽極板とアニオン交換膜との間に濃縮室兼陽極室が設けられ、該カチオン交換膜とアニオン交換膜との間に脱塩室が設けられ、該陰極板及び陽極板が電極水の通水路を有し、該陰極板がカチオン交換膜に接し、該陽極板が該アニオン交換膜と接していることを特徴とするものである。
【0008】
かかる本発明(請求項1,2)の電気式脱イオン装置は、脱塩室が1室であり、且つこの脱塩室の両側にはそれぞれ陽極室を兼ねた濃縮室と陰極室を兼ねた濃縮室とが配置されているため、電極間距離が小さく、電極間の印加電圧が低い。本発明では、脱塩室が1室であり、単位時間当たりの生産水量が少ないが、小規模実験用、小型燃料電池用などには十分に実用することができる。
【0009】
本発明の電気式脱イオン装置は、好ましくは、脱塩室内を区画部材によって多数の小室に区画し、各小室にイオン交換体を充填する。この各小室に臨む区画部材の少なくとも一部は、脱塩室内の平均的な水の流れ方向に対して傾斜しており、この傾斜した部分は、水は通過させるが、イオン交換樹脂は通過させない構造となっている。この脱塩室内に流入した水の少なくとも一部は、平均的な水の流れ方向に対し斜め方向に流れるようになり、脱塩室内の全体に分散して流れる。従って、水とイオン交換樹脂との接触効率が向上し、脱イオン特性が向上する。
【0010】
この小室を平均的な水の流れ方向及びこれと直交方向のいずれにおいても膜面に沿って複数個配置することにより、(例えば縦横に多数配置することにより、)水とイオン交換樹脂との接触効率がきわめて高いものとなる。また、各小室内の上下方向の高さが小さくなり、イオン交換樹脂が局部的に圧縮されにくくなる。従って、小室に隙間が生じることがなく、イオン交換樹脂の充填密度が高い。
【0011】
この小室は、イオン交換膜面に投影した形状が六角形又は四角形であってもよい。六角形の場合には、1対の平行な辺が平均的な水の流れ方向となるように各小室を配置するのが好ましい。四角形の場合には、各辺が平均的な水の流れ方向に対し傾斜するように配置する。この様な構造にすることによって、脱塩効率が高まるため、脱塩室への高流速通水が可能となり、脱塩室1室当たりの処理流量を多くすることができる。
【0012】
1つの小室内に1種類のイオン交換特性のイオン交換体のみを充填してもよく、複数種類のイオン交換特性のイオン交換体を充填してもよい。例えば1つの小室内にアニオン交換体と両性イオン交換体とを混合して充填してもよい。
【0013】
本発明の電気式脱イオン装置においては、脱塩室へ流入する原水流路から原水の分岐流路が分岐され、原水の一部が該分岐流路を介して濃縮室兼陽極室及び濃縮室兼陰極室へそれぞれ独立して流されるようにしてもよい。これにより、脱塩室から各濃縮室兼電極室へ移動したイオン種が会合しないようになるため、電極室でのスケール生成が防止される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。図1は実施の形態に係る電気式脱イオン装置の概略的な縦断面図である。図2は区画部材を脱塩室内に配置した電気式脱イオン装置の分解斜視図、図3は区画部材の斜視図、図4は区画部材の分解図、図5は区画部材の通水状況説明図である。
【0015】
図1に示す通り、陰極1と陽極2との間にカチオン交換膜3とアニオン交換膜4とを1枚ずつ配置し、陰極1とカチオン交換膜3との間に濃縮室兼陰極室5を形成し、陽極2とアニオン交換膜4との間に濃縮室兼陽極室6を形成し、カチオン交換膜3とアニオン交換膜4との間に脱塩室7を形成している。濃縮室兼用の陰極室5及び陽極室6にはそれぞれカチオン交換樹脂8が充填されている。この陰極室5及び陽極室6に充填されるイオン交換樹脂は、アニオン交換樹脂やアニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂を混合したものであってもよいが、樹脂の強度の点からはカチオン交換樹脂を用いるのが好ましい。脱塩室7にはカチオン交換樹脂8とアニオン交換樹脂9とが混合状態にて充填されている。
【0016】
なお、本発明の電気式脱イオン装置においては、濃縮室兼陰極室及び濃縮室兼陽極室内の別の形態として、濃縮室兼用の両電極室にイオン交換樹脂を充填する代わりに図6に示すように陰極板80及び陽極板90を電極水が通水可能な構造とし、陰極板80がカチオン交換膜3に接し、陽極板90がアニオン交換膜4と接するように配置してもよい。これによって、両濃縮室兼電極室内の電気抵抗が小さくなり、低い印加電圧でも効率的に脱イオン処理を行うことが可能となる。このような電極板80,90は、厚み方向に貫通する多数の開口を有した孔明き板を複数枚積層して隣接する孔明き板の孔同士部分的に重なり合わせることにより、形成することができる。
【0017】
図1〜5において、陰極1と陽極2との間に電圧を印加した状態にて原水を脱塩室7に導入し、脱イオン水として取り出す。陰極電極水を濃縮室兼陰極室5に流通させ、陽極電極水を濃縮室兼陽極室6に流通させる。原水中のカチオンはカチオン交換膜3を透過し、陰極電極水に混入して排出される。原水中のアニオンはアニオン交換膜4を透過して陽極電極水に混入し、排出される。
【0018】
この電気式脱イオン装置にあっては、陰極1と陽極2との間にそれぞれ1個の脱塩室7、濃縮室兼陽極室6及び濃縮室兼陰極室5のみが配置されており、陰極1と陽極2との距離が小さい。そのため、電極1,2間の印加電圧が低くても十分に電極1,2間に電流を流して脱イオン処理することができる。
【0019】
また、本発明では脱塩室内のCa2+は濃縮室兼陰極室へ、HCO は濃縮室兼陽極室へそれぞれ移動し、Ca2+とHCO とが同一の濃縮室兼電極室で会合しないため、スケールが発生しにくい。
【0020】
なお、電極室が濃縮室を兼ねていることから、電極水の電気伝導度が高い。これによっても、電極1,2間の印加電圧が低くても電極1,2間に十分に電流を流すことが可能となる。
【0021】
電極室兼濃縮室5,6での通水方向は、脱塩室と並流通水でも向流通水でもよいが、上昇流通水であることが望ましい。これは、各電極室兼濃縮室5,6には、直流電流によってH,O等の気体が発生するので、上昇流で通水し気体の排出を促進させ偏流を防ぐためである。
【0022】
本発明において、濃縮室兼陽極室及び濃縮室兼陰極室へ通水される電極水としては、原水を分岐してそれぞれの濃縮室兼電極室へ独立して通水するのが望ましい。この通水方式によれば、従来、一方の電極室流出水を他方の電極水として使用するのと異なり、脱塩室から各濃縮室兼電極室へ移動したイオン種が会合することがないため、スケールが発生しにくくなる。
【0023】
次に、図2〜5を参照して、脱塩室内に区画部材を配置して脱塩室内に多数の小室を形成した電気式脱イオン装置について説明する。
【0024】
陰極側のエンドプレート11に沿って陰極電極板12が配置され、この陰極電極板12の周縁部に枠状の濃縮室兼陰極室形成用枠状フレーム13が重ね合わされている。この枠状フレーム13の上にカチオン交換膜14が重ね合わされ、このカチオン交換膜14の上に脱塩室形成用の枠状フレーム20、アニオン交換膜15及び濃縮室形成用の枠状フレーム17がこの順に重ね合わされている。アニオン交換膜15に対し濃縮室兼陽極室形成用の枠状フレーム16を介して陽極電極板17が重ね合わされ、その上に陽極側エンドプレート18が重ね合わされて積層体とされる。この積層体はボルト等によって締め付けられる。
【0025】
枠状フレーム20の内側が脱塩室となっている。この脱塩室に区画部材21が設けられており、区画部材21内にアニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂との混合物よりなるイオン交換樹脂23が充填されている。
【0026】
濃縮室兼陰極室用フレーム13の内側スペースが濃縮室兼陰極室30となっており、濃縮室兼陽極室用フレーム16の内側が濃縮室兼陽極室40となっている。この濃縮室兼用の陰極室30及び陽極室40には導電体としてカチオン交換樹脂8が充填されている。
【0027】
濃縮室兼陰極室30に陰極電極水を流通させるために、エンドプレート11とフレーム13にそれぞれ透孔31,32,35,36が設けられると共に、フレーム13にスリット33,34が設けられている。
【0028】
透孔31,32は互いに重なり合い、透孔35,36も互い重なり合う。フレーム13の透孔32,35はそれぞれスリット33,34を介して濃縮室兼陰極室30に連通している。
【0029】
陰極電極水は、透孔31,32、スリット33、濃縮室兼陰極室30、スリット34、透孔35,36の順に流れ、濃縮水兼陰極電極水として流出する。
【0030】
濃縮室兼陽極室40に陽極電極水を流通させるために、エンドプレート18とフレーム16にそれぞれ透孔41,42,45,46が設けられると共に、フレーム16にスリット43,44が設けられている。
【0031】
透孔41,42は互いに重なり合い、透孔45,46も互い重なり合う。フレーム16の透孔42,45はそれぞれスリット43,44を介して濃縮室兼陽極室40に連通している。
【0032】
陽極電極水は、透孔41,42、スリット43、濃縮室兼陽極室40、スリット44、透孔45,46の順に流れ、濃縮水兼陽極電極水として流出する。
【0033】
フレーム20の内側の脱塩室に原水を流通させるために、エンドプレート18、アニオン交換膜15とフレーム16,20にそれぞれ透孔51,52,53,54,57,58,59,60が設けられる(符号58,59は図示なし。)と共に、フレーム20にスリット55,56が設けられている。透孔51,60はエンドプレート18に設けられ、透孔54,57はフレーム20に設けられ、透孔52,59はフレーム16に設けられ、透孔53,58はアニオン交換膜15に設けられている。
【0034】
透孔51〜54は互いに重なり合い、透孔57〜60も互いに重なり合う。フレーム20の透孔54,57はそれぞれスリット55,56を介して脱塩室に連通している。
【0035】
原水は、透孔51,52,53,54、スリット55、脱塩室、スリット56、透孔57〜60の順に流れ、脱イオン水(生産水)として流出する。
【0036】
上記の脱塩室用フレーム20は上下方向に長い長方形状のものである。このフレーム20内に配置された区画部材21は六角形のハニカム形状のものであり、小室22は上下左右に多数配置されている。各小室22の1対の側辺がフレーム20の長手方向即ち上下方向となるように配置されている。
【0037】
この区画部材21は、予め一体成形されたものであってもよく、複数の部材を組み合わせたものであってもよい。例えば図4のようにジグザグ状の屈曲板70の長手方向面71同士を連結することにより構成される。この屈曲板70は、長手方向面71に対し120゜の角度で連なる通水性の斜向面72,73を備えている。長手方向面71同士を連結するには例えば接着剤を用いることができる。この屈曲板70は、水は通過させるがイオン交換樹脂は通過させない材料、例えば織布、不織布、メッシュ、多孔質材などにより構成されている。この屈曲板70は耐酸性及び耐アルカリ性を有した合成樹脂又は金属により剛性を有するように形成されるのが好ましい。長手方向面71は通水性を有していてもよく、有していなくてもよい。
【0038】
区画部材21はフレーム20に嵌め込まれてもよい。また、フレーム20の片面側に透水性シート又はメッシュを張設し、これに区画部材を接着してもよい。
【0039】
透孔54から透孔55を介して脱塩室に流入した原水は、図5の通り小室22を囲む区画部材21を通過して隣接する小室22に流れ込み、徐々に下方に流れ、この間に脱イオン処理を受ける。そして、遂には脱塩室の下部に達し、スリット56及び透孔57〜60を通り、脱塩水として電気的脱イオン装置外に取り出される。
【0040】
この脱塩室における平均的な水の流れ方向は、原水流入用の透孔54及びスリット55がフレーム20の上部に存在し、脱塩水取出用のスリット56及び透孔57がフレーム20の下部に存在するところから、上から下に向う鉛直方向となっている。この平均的な水の流れ方向に対し小室の上部及び下部が傾斜しているので、被処理水は1つの小室22から左及び右側の小室22へ斜めに分かれて流下するようになる。このため、被処理水が各小室22にほぼ均等に分散して流れるようになり、被処理水とイオン交換樹脂23との接触効率が良好なものとなる。
【0041】
この脱塩室にあっては、小室22が比較的小さく、イオン交換体の自重及び水圧によって各小室22内においてイオン交換体に対し加えられる下向きの圧力が小さい。従って、いずれの小室22内においてもイオン交換体が圧縮されることがなく、イオン交換体が小室内の下部において局部的に圧密化されることがない。この実施の形態では、各小室22に充填したイオン交換樹脂は、アニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂との混合物であるが、次の(i)〜(iii)のいずれかでもよい。
(i) すべての小室にアニオン交換樹脂、カチオン交換樹脂、両性イオン交換樹脂のうち1種類のものを充填する。
(ii) すべての小室にアニオン交換樹脂、カチオン交換樹脂及び両性イオン交換樹脂の2又は3の混合物を充填する。混合比、混合種はすべて共通であってもよく、一部又はすべての小室において異なっていてもよい。
(iii) 一部の小室にアニオン交換樹脂を充填し、他の一部の小室にカチオン交換樹脂を充填し、残りの小室にアニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂の混合物又は両性イオン交換樹脂を充填する。
【0042】
なお、(ii),(iii)の場合、原水のアニオン、カチオン比率に応じ、アニオン交換樹脂を充填する小室、及びカチオン交換樹脂を充填する小室の数を調整してもよい。
【0043】
この電気式脱イオン装置の脱塩室のLVは15〜45m/h、SVは80〜280Hr−1程度が好ましい。
【0044】
この図2〜5の電気式脱イオン装置も、陰極・陽極間の積層室数が少ないので、電気抵抗が小さく、少ない電圧で、必要量の電流を流すことができる。
【0045】
また、脱塩室内にハニカム状構造体を充填しているので、高純度の処理水を得ることができる。
【0046】
【発明の効果】
以上の通り、本発明の電気式脱イオン装置は、陰極と陽極との間にそれぞれ1個の脱塩室、濃縮室兼陰極室及び濃縮室兼陽極室を配置したものであり、電極間距離が小さく、また電極室と濃縮室とが兼用され電極水が高電気伝導度の濃縮水となっているため、電極間の印加電圧を低くしても必要量の電流を流し、十分に脱イオン処理することができる。また、スケール成分である極性の異なるイオン種がそれぞれの濃縮室兼電極室へ移動し、それらが会合しないため、スケールが発生しにくい。
【0047】
本発明の電気式脱イオン装置は、小規模実験室用、小型燃料電池用など生産水量が少量の用途にきわめて好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係る電気式脱イオン装置の概略的な縦断面図である。
【図2】区画部材を脱塩室内に配置した電気式脱イオン装置の分解斜視図である。
【図3】区画部材の斜視図である。
【図4】区画部材の分解図である。
【図5】区画部材の通水状況説明図である。
【図6】別の実施の形態に係る電気式脱イオン装置の概略的な縦断面図である。
【符号の説明】
1 陰極
2 陽極
3 カチオン交換膜
4 アニオン交換膜
5 濃縮室兼陰極室
6 濃縮室兼陽極室
7 脱塩室
8 カチオン交換樹脂
9 アニオン交換樹脂
20 フレーム
21 区画部材
22 小室
23 アニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂との混合イオン交換樹脂
80 陰極板
90 陽極板

Claims (4)

  1. 陰極と陽極との間にカチオン交換膜とアニオン交換膜とが1枚ずつ配置され、
    該陰極とカチオン交換膜との間に濃縮室兼陰極室が設けられ、
    該陽極とアニオン交換膜との間に濃縮室兼陽極室が設けられ、
    該カチオン交換膜とアニオン交換膜との間に脱塩室が設けられ、
    該濃縮室兼陽極室内及び濃縮室兼陰極室内にそれぞれカチオン交換樹脂が充填され、該脱塩室内にイオン交換体が充填されてなる電気式脱イオン装置。
  2. 陰極板と陽極板との間にカチオン交換膜とアニオン交換膜とが1枚ずつ配置され、
    該陰極板とカチオン交換膜との間に濃縮室兼陰極室が設けられ、
    該陽極板とアニオン交換膜との間に濃縮室兼陽極室が設けられ、
    該カチオン交換膜とアニオン交換膜との間に脱塩室が設けられ、
    該陰極板及び陽極板が電極水の通水路を有し、
    該陰極板がカチオン交換膜に接し、該陽極板が該アニオン交換膜と接していることを特徴とする電気式脱イオン装置。
  3. 請求項1又は2において、
    該脱塩室内に区画部材が配置され、該区画部材と該カチオン交換膜及びアニオン交換膜とによって囲まれた多数の小室が該脱塩室内に形成されており、
    該小室にそれぞれイオン交換体が充填されており、
    各小室に臨む区画部材の少なくとも一部は該脱塩室内の平均的な水の流れ方向に対し傾斜しており、
    該区画部材の少なくとも傾斜した部分は、水を通過させるがイオン交換体の通過を阻止する構造となっていることを特徴とする電気式脱イオン装置。
  4. 請求項1ないしのいずれか1項の電気式脱イオン装置において、脱塩室へ流入する原水流路から原水の分岐流路が分岐され、原水の一部が該分岐流路を介して濃縮室兼陽極室及び濃縮室兼陰極室へそれぞれ独立して通水されるように構成したことを特徴とする電気式脱イオン装置。
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