[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP3958223B2 - 発進クラッチ用制御弁の故障判定装置 - Google Patents

発進クラッチ用制御弁の故障判定装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3958223B2
JP3958223B2 JP2003021222A JP2003021222A JP3958223B2 JP 3958223 B2 JP3958223 B2 JP 3958223B2 JP 2003021222 A JP2003021222 A JP 2003021222A JP 2003021222 A JP2003021222 A JP 2003021222A JP 3958223 B2 JP3958223 B2 JP 3958223B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
control valve
clutch
rotational speed
value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003021222A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004263715A (ja
Inventor
高弘 江口
卯京 小形
高弘 松田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2003021222A priority Critical patent/JP3958223B2/ja
Priority to EP11173326A priority patent/EP2381121B1/en
Priority to US10/543,313 priority patent/US7356399B2/en
Priority to CN2004800038179A priority patent/CN1748101B/zh
Priority to PCT/JP2004/000744 priority patent/WO2004068003A1/ja
Priority to EP04705913A priority patent/EP1589263B1/en
Publication of JP2004263715A publication Critical patent/JP2004263715A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3958223B2 publication Critical patent/JP3958223B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の変速機と駆動輪との間に設けられた発進クラッチの締結力を制御するための制御弁の故障を判定する発進クラッチ用制御弁の故障判定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両の駆動系に設けられたクラッチの故障判定装置として、例えば、特許文献1に記載されたものが知られている。この故障判定装置は、トルクコンバータのロックアップクラッチの故障を判定するものであり、エンジン回転数を検出するエンジン回転数センサと、トランスミッションに入力されるT/M回転数を検出するT/M回転数センサと、これらの回転数センサがいずれも接続されたマイクロコンピュータとを備えている。また、マイクロコンピュータには、電磁弁が駆動回路を介して接続されており、この電磁弁は、マイクロコンピュータからの指令信号に応じて、油圧回路からロックアップクラッチに供給される油圧を制御する。これにより、ロックアップクラッチの締結力が制御される。
【0003】
この故障判定装置では、マイクロコンピュータからの指令信号が電磁弁に入力され、ロックアップクラッチが締結状態に制御されている場合において、エンジン回転数とT/M回転数の比較結果に基づいて、電磁弁および油圧回路などのロックアップ系統の故障が判定される。言い換えれば、ロックアップクラッチの入力側回転数と出力側回転数との比較結果に基づいて、ロックアップ系統の故障判定が実行される。より具体的には、エンジン回転数とT/M回転数との偏差をエンジン回転数で除算した値であるスリップ比が、所定値B(3%)を超えているときには、ロックアップ系統が故障していると判定される。また、この故障判定装置では、電磁弁のソレノイドに入力される指令信号と、駆動回路のモニタ回路におけるソレノイドのモニタ信号とを比較することにより、ソレノイドの断線・短絡の有無が判定される。
【0004】
また、従来、車両の駆動系の自動変速機と駆動輪との間に設けられた発進クラッチとして、例えば、特許文献2に記載されたものが知られている。この発進クラッチでは、電気式制御弁により油圧ポンプから発進クラッチに供給される油圧が制御され、それにより発進クラッチの締結力が制御される。また、自動変速機は、可変式の2つのプーリ間にベルトが掛け渡されたベルト式無段変速機で構成されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平2−176265号公報(第4〜5頁、第6図)
【特許文献2】
特開2002−39352号(第4〜5頁、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の特許文献1に記載された故障判定装置を、特許文献2に記載された発進クラッチの故障判定に適用した場合、以下のような問題が発生する。すなわち、特許文献1に記載された故障判定装置では、ロックアップ系統の故障判定とは別個に、電磁弁のソレノイドの断線および短絡の有無が判定されるので、ソレノイドの故障の有無と、ロックアップ系統の故障の有無とを区別できる。しかしながら、電磁弁は、ソレノイドと、弁体などの油圧回路部品とを組み合わせたものであるので、ソレノイドだけでなく、電磁弁の油圧回路部品が故障する場合があり、例えば、オイル内のゴミなどに起因して、弁体が開弁または閉弁状態のまま固着してしまう場合がある。また、ロックアップ系統の油圧回路では、電磁弁以外の箇所において、オイル内のゴミなどや、若干のオイル漏れなどに起因して、ロックアップクラッチに供給される油圧が不足してしまうような故障が発生することがある。これに対して、特許文献1に記載された故障判定装置によれば、電磁弁のソレノイドの故障判定しか実行していないので、電磁弁の油圧回路部品の故障と、電磁弁以外の油圧回路の故障とを区別できない。その結果、電磁弁の油圧回路部品のみが故障している場合でも、それを特定できず、油圧回路全体の故障としてしか判定できないので、故障箇所を特定するために、油圧回路全体の点検作業を行わなければならず、メンテナンス性が悪いという問題がある。特に、故障箇所の特定が不可能な場合には、油圧回路全体の交換が必要になってしまう。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、発進クラッチの締結力を制御するための制御弁の故障を特定でき、メンテナンス性を向上させることができる発進クラッチ用制御弁の故障判定装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、請求項1に係る発明は、車両3の動力源(例えば実施形態における(以下、この項において同じ)エンジン4)からの回転力が入力される変速機(無段変速機20)と駆動輪7との間に設けられた油圧制御式の発進クラッチ30の締結力を制御するように、入力される指令入力SCCMD(クラッチ目標圧PCCMD)に応じて油圧系(油圧回路28、油圧ポンプ28a)からの油圧を発進クラッチ30に供給する制御弁(SC電磁弁33b)において、制御弁の故障を判定する発進クラッチ用制御弁の故障判定装置1であって、車両の発進動作を検出する発進動作検出手段(ECU2、スロットル弁開度センサ41、アクセル開度センサ43)と、車両3の車速VPを検出する車速検出手段(ECU2、アイドラ軸回転数センサ46)と、動力源の回転数を表す回転数パラメータ(従動側プーリ回転数NDN)を検出する回転数パラメータ検出手段(従動側プーリ回転数センサ45)と、発進動作検出手段の検出結果(スロットル弁開度TH、アクセル開度AP)、制御弁への指令入力SCCMD(クラッチ目標圧PCCMD)、検出された車速VPおよび検出された回転数パラメータ(従動側プーリ回転数NDN)に応じて、制御弁の故障を判定する故障判定手段(ECU2、ステップ2,3)と、を備え、回転数パラメータ検出手段は、回転数パラメータとして、発進クラッチ30の入力側回転数(従動側プーリ回転数NDN)を検出し、発進動作検出手段は、車両のスロットル弁の開度であるスロットル弁開度THおよび車両のアクセルペダルの踏み込み量であるアクセル開度APの一方の開度を検出するとともに、検出した一方の開度(スロットル弁開度TH)を所定の判定値THRUNと比較することにより、車両の発進動作を検出し(ステップ26)、故障判定手段は、車両3の発進動作が検出され(TH≧THRUN)、制御弁への指令入力の値が所定範囲にあり(PCCMD≧PCRUNNG)、車速VPが所定車速未満であり(VP<VRUNNG)、かつ発進クラッチの入力側回転数が所定値以上である(NDN≧NDNRUNNG)ときには、制御弁が故障していると判定する(ステップ32,42,43)ことを特徴とする。
【0009】
この発進クラッチ用制御弁の故障判定装置によれば、発進クラッチの締結力が、制御弁に入力される指令入力に応じて制御され、発進動作検出手段により、車両のスロットル弁の開度であるスロットル弁開度および車両のアクセルペダルの踏み込み量であるアクセル開度の一方の開度が検出されるとともに、検出した一方の開度を所定の判定値と比較することにより、車両の発進動作が検出される。さらに、故障判定手段により、車両の発進動作が検出され、制御弁への指令入力の値が所定範囲にあり、車速が車両の停車状態を表す所定車速未満であり、かつ発進クラッチの入力側回転数が所定値以上であるときには、制御弁が故障していると判定される。したがって、所定範囲を、油圧系からの供給油圧が不足しているとしても、発進クラッチにおいて発進可能な締結力を発生させるのに十分な油圧が供給されていると推定されるような指令入力の値の範囲として設定すれば、車両の発進動作が検出され、かつ制御弁への指令入力の値が所定範囲にある場合、発進クラッチが十分に締結されており、車両が発進した後、走行状態に移行すべき状態にあると推定できる。そのような状態にあるにもかかわらず、車速が所定車速未満の場合には、油圧系からの供給油圧の不足とは無関係に、制御弁の故障により、発進クラッチに油圧が供給されていないことで、その締結力が小さく、変速機からの動力が駆動輪に伝達されていない状態であるか、または登坂走行中であると推定される。そのような場合において、発進クラッチの入力側回転数が所定値以上であるときには、登坂走行状態ではなく、制御弁の故障により、変速機からの動力が駆動輪に伝達されていない状態と判定することができる。すなわち、登坂走行状態と区別しながら、油圧系からの供給油圧の不足とは無関係に、制御弁の故障を的確に特定することができる。以上のように、制御弁の故障を特定することができるので、これを交換するだけで発進クラッチを容易に修理することができ、メンテナンス性を向上させることができる。
【0012】
請求項に係る発明は、車両3に搭載され、車両3の動力源(エンジン4)からの回転力が入力される駆動側プーリ22および従動側プーリ23の間にベルト24が掛け渡されたベルト式の無段変速機20と駆動輪7との間に設けられた油圧制御式の発進クラッチ30の締結力を制御するように、入力される指令入力SCCMD(クラッチ目標圧PCCMD)に応じて油圧系(油圧回路28、油圧ポンプ28a)からの油圧を発進クラッチ30に供給する制御弁(SC電磁弁33b)において、制御弁の故障を判定する発進クラッチ用制御弁の故障判定装置1であって、車両3の発進動作を検出する発進動作検出手段(ECU2、スロットル弁開度センサ41、アクセル開度センサ43)と、車両3の車速VPを検出する車速検出手段(ECU2、アイドラ軸回転数センサ46)と、動力源の回転数を表す回転数パラメータ(従動側プーリ回転数NDN)を検出する回転数パラメータ検出手段(従動側プーリ回転数センサ45)と、発進動作検出手段の検出結果(スロットル弁開度TH、アクセル開度AP)、制御弁への指令入力SCCMD(クラッチ目標圧PCCMD)、検出された車速VPおよび検出された回転数パラメータ(従動側プーリ回転数NDN)に応じて、制御弁の故障を判定する故障判定手段(ECU2、ステップ2,3)と、を備え、回転数パラメータ検出手段は、回転数パラメータとして、発進クラッチ30の入力側回転数(従動側プーリ回転数NDN)を検出し、発進動作検出手段は、車両のスロットル弁の開度であるスロットル弁開度THおよび車両のアクセルペダルの踏み込み量であるアクセル開度APの一方の開度を検出するとともに、検出した一方の開度(スロットル弁開度TH)を所定の判定値THRUNと比較することにより、車両の発進動作を検出し(ステップ26)、故障判定手段は、車両3の発進動作が検出され(TH≧THRUN)、制御弁への指令入力の値が所定範囲にあり(PCCMD≧PCRUNNG)、車速VPが所定車速未満であり(VP<VRUNNG)、かつ発進クラッチの入力側回転数が所定値以上である(NDN≧NDNRUNNG)ときには、制御弁が故障していると判定する(ステップ32,42,43)ことを特徴とする。
【0013】
この発進クラッチの故障判定装置によれば、発進クラッチの締結力が、制御弁に入力される指令入力に応じて制御され、発進動作検出手段により、車両のスロットル弁の開度であるスロットル弁開度および車両のアクセルペダルの踏み込み量であるアクセル開度の一方の開度が検出されるとともに、検出した一方の開度を所定の判定値と比較することにより、車両の発進動作が検出される。さらに、故障判定手段により、車両の発進動作が検出され、制御弁への指令入力の値が所定範囲にあり、車速が車両の停車状態を表す所定車速未満であり、かつ発進クラッチの入力側回転数が所定値以上であるときには、制御弁が故障していると判定される。したがって、前述したように、登坂走行状態と区別しながら、油圧系からの供給油圧の不足とは無関係に、制御弁の故障を的確に特定することができる。以上のように、従来と異なり、制御弁の故障を特定することができるので、これを交換するだけで発進クラッチを容易に修理することができ、メンテナンス性を向上させることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る発進クラッチ用制御弁の故障判定装置について説明する。図1は、本実施形態に係る故障判定装置1が適用される発進クラッチ用制御弁(後述するSC電磁弁33b)を備えた車両3の駆動系の概略構成を示しており、図2は、故障判定装置1および駆動系の油圧回路28の概略構成を示している。この故障判定装置1は、後述するECU2および各種のセンサ40〜47などで構成されており、このECU2により、後述するように、各種の電磁弁の故障判定が実行される。
【0017】
図1に示すように、この車両3の駆動系では、動力源としてのエンジン4は、前後進切換機構10、ベルト式の無段変速機20、発進クラッチ30および差動ギヤ機構6などを介して駆動輪7,7に連結されており、これにより、エンジン4のトルクが駆動輪7,7に伝達される。
【0018】
前後進切換機構10は、入力軸11と、この入力軸11に取り付けられた遊星歯車装置12などを備えている。入力軸11は、一端部がフライホイール5を介してエンジン4のクランクシャフト4aに連結されているとともに、中空状のメインシャフト21に回転自在に貫通している。遊星歯車装置12は、サンギヤ12aと、サンギヤ12aに噛み合う複数(例えば4つ)のピニオンギヤ12bを回転自在に支持するキャリア12dと、各ピニオンギヤ12bに噛み合うリングギヤ12cなどで構成されている。
【0019】
サンギヤ12aは、入力軸11と一体に設けられており、入力軸11のサンギヤ12aよりもエンジン4側の部分は、フォワードクラッチ13のインナプレート13aに連結されている。また、フォワードクラッチ13のアウタプレート13bは、リングギヤ12cおよびメインシャフト21に連結されている。このフォワードクラッチ13の締結・遮断は、ECU2によって制御される。また、キャリヤ12dには、リバースブレーキ14が連結されている。このリバースブレーキ14の作動もまた、ECU2によって制御される。
【0020】
以上の構成により、前後進切換機構10では、車両3の前進時には、リバースブレーキ14が解放され、フォワードクラッチ13が締結されることによって、入力軸11とメインシャフト21が直結され、入力軸11の回転がそのままメインシャフト21に伝達されるとともに、各ピニオンギヤ12bは、その軸を中心として回転せずに、キャリヤ12dが入力軸11と一体になって同方向に空回りする。以上のように、車両3の前進時には、メインシャフト21が入力軸11と同方向に同回転数で回転する。
【0021】
一方、車両3の後進時には、上記とは逆に、フォワードクラッチ13が遮断され、リバースブレーキ14がロックされることによって、キャリヤ12dが回転不能にロックされる。それにより、入力軸11の回転が、サンギヤ12aおよびピニオンギヤ12bを介してリングギヤ12cに伝達されることによって、リングギヤ12cおよびこれに連結されたメインシャフト21が、入力軸11と反対方向に回転する。このように、車両3の後進時には、メインシャフト21が入力軸11と反対方向に回転する。
【0022】
無段変速機20は、いわゆるベルトCVT方式のものであり、上記メインシャフト21、駆動側プーリ22、従動側プーリ23、ベルト24、カウンタシャフト25、駆動側プーリ幅可変機構26および従動側プーリ幅可変機構27などによって構成されている。
【0023】
駆動側プーリ22は、円錐台形状の可動部22aおよび固定部22bを有している。可動部22aは、メインシャフト21に、その軸線方向に移動可能でかつ相対的に回転不能に取り付けられており、固定部22bは、可動部22aと対向するように配置され、メインシャフト21に固定されている。また、可動部22aおよび固定部22bの互いの対向面はそれぞれ、斜面状に形成され、それにより、可動部22aよび固定部22bの間には、ベルト24を巻き掛けるためのV字状のベルト溝が形成されている。
【0024】
駆動側プーリ幅可変機構26は、駆動側プーリ22のプーリ幅を変更するものであり、可動部22a内に形成されたDR油室26aと、このDR油室26aに供給される油圧を制御するためのDR電磁弁26bと、可動部22aを固定部22b側に付勢するリターンスプリング(図示せず)などを備えている。
【0025】
図2に示すように、DR電磁弁26bは、油圧回路28(油圧系)の油圧ポンプ28aとDR油室26aとの間に設けられ、これらに油路28b,28bを介してそれぞれ接続されている。油圧ポンプ28a(油圧系)は、図示しないがエンジン4のクランクシャフト4aに連結されており、エンジン4の運転中、クランクシャフト4aに駆動されることで、油圧を吐出する。これにより、エンジン4の運転中、油圧ポンプ28aから吐出された油圧が、油路28bを介してDR電磁弁26bに常に供給される。
【0026】
DR電磁弁26bは、ソレノイドとスプール弁(いずれも図示せず)を組み合わせた常開タイプのもので、ECU2に電気的に接続されており、ECU2からの指令入力DRCMD(電流信号)が入力されていないときには、全開状態すなわち最大の弁開度に保持されることで、油圧ポンプ28aからの油圧を、油路28bを介してDR油室26aに供給する。また、DR電磁弁26bは、ECU2からの指令入力DRCMDの値が大きいほど、弁開度がリニアに減少するリニア電磁弁として構成されている。
【0027】
以上の構成により、駆動側プーリ幅可変機構26では、エンジン4の運転中、ECU2の指令入力DRCMDによりDR電磁弁26bが制御されることで、可動部22aが軸線方向に駆動される。それにより、駆動側プーリ22のプーリ幅は、図3(a)に示す低速側変速比用の広い幅と、図3(b)に示す高速側変速比用の狭い幅との間で無段階に変更される。また、DR電磁弁26bによるDR油室26aへの油圧供給が停止されている場合、駆動側プーリ22は、リターンスプリングの付勢力とベルト24の張力とが釣り合うようなプーリ幅に保持される。
【0028】
また、従動側プーリ23は、上記駆動側プーリ22と同様に構成され、円錐台形状の可動部23aおよび固定部23bを有している。可動部23aは、カウンタシャフト25に、その軸線方向に移動可能にかつ回転不能に取り付けられており、固定部23bは、可動部23aと対向するように配置され、カウンタシャフト25に固定されている。また、可動部23aおよび固定部23bの互いの対向面はそれぞれ、斜面状に形成され、それにより、可動部23aよび固定部23bの間には、ベルト24を巻き掛けるためのV字状のベルト溝が形成されている。ベルト24は、金属製のものであり、両プーリ22,23のベルト溝に嵌った状態で両プーリ22,23に巻き掛けられている。
【0029】
前記従動側プーリ幅可変機構27は、従動側プーリ23のプーリ幅を変更するものであり、駆動側プーリ幅可変機構26と同様に構成されている。すなわち、従動側プーリ幅可変機構27は、上記可動部23a内に形成されたDN油室27aと、このDN油室27aに供給される油圧を制御するためのDN電磁弁27bと、可動部23aを固定部23b側に付勢するリターンスプリング(図示せず)などを備えている。
【0030】
DN電磁弁27bは、油圧回路28の油圧ポンプ28aと可動部23aのDN油室27aとの間に設けられ、これらに油路28b,28bを介してそれぞれ接続されている。それにより、エンジン4の運転中、油圧ポンプ28aから吐出された油圧が、油路28bを介してDN電磁弁27bに常に供給される。このDN電磁弁27bは、DR電磁弁26bと同様に、ソレノイドとスプール弁(いずれも図示せず)を組み合わせた常開タイプのリニア電磁弁であり、ECU2からの指令入力DNCMDが入力されていないときには、全開状態に保持されることで、油圧ポンプ28aからの油圧を、油路28bを介してDN油室27aに供給する。
【0031】
以上の構成により、この従動側プーリ幅可変機構27では、エンジン4の運転中、ECU2からの指令入力DNCMDによりDN電磁弁27bが制御されることで、可動部23aが軸線方向に駆動される。それにより、従動側プーリ23のプーリ幅は、図4(a)に示す低速側変速比用の狭い幅と、図4(b)に示す高速側変速比用の広い幅との間で無段階に変更される。また、DN電磁弁27bによるDN油室27aへの油圧供給が停止されている場合、従動側プーリ23は、リターンスプリングの付勢力とベルト24の張力とが釣り合うようなプーリ幅に保持される。
【0032】
以上のように、無段変速機20では、2つの電磁弁26b,27bがECU2により制御されることによって、2つのプーリ22,23のプーリ幅が無段階に変更され、それにより、駆動側プーリ22の駆動側プーリ回転数NDRと従動側プーリ23の従動側プーリ回転数NDNとの比である変速比RATIO(=NDR/NDN)が、無段階に制御される。
【0033】
また、前記発進クラッチ30は、油圧の供給により締結・遮断が制御される油圧制御式の多板クラッチであり、多数のインナプレート31および多数のアウタプレート32と、これらのプレート31,32の間を締結・遮断するクラッチ締結機構33と、両プレート31,32を互いの遮断方向に付勢する図示しないリターンスプリングなどを備えている。これらのインナプレート31は、カウンタシャフト25上に回転自在に設けられたギヤ34に連結されており、このギヤ34の回転に従って、これと一体に回転する。また、アウタプレート32は、カウンタシャフト25に連結されており、カウンタシャフト25の回転に従って、これと一体に回転する。
【0034】
クラッチ締結機構33は、クラッチ油室33aおよびSC電磁弁33bなどで構成されている。図2に示すように、SC電磁弁33b(制御弁)は、油圧回路28の油圧ポンプ28aとクラッチ油室33aの間に設けられ、これらに油路28b,28bを介してそれぞれ接続されている。
【0035】
このSC電磁弁33bは、ソレノイドとスプール弁(いずれも図示せず)を組み合わせた常閉タイプもので、ECU2に電気的に接続されており、ECU2からの指令入力SCCMDが入力されていないときには、全閉状態に保持される。それにより、油圧ポンプ28aからの油圧がクラッチ油室33aに供給されないことで、リターンスプリング圧(付勢力)により、インナプレート31とアウタプレート32との間が遮断される。その結果、両プレート31,32の間で摩擦が発生せず、カウンタシャフト25の回転およびトルクがギヤ34に伝達されない。すなわち、発進クラッチ30が遮断状態に保持される。また、SC電磁弁33bは、ECU2からの指令入力SCCMDの値が大きいほど、弁開度がリニアに増大するリニア電磁弁として構成されている。
【0036】
さらに、ギヤ34は、アイドラ軸35上に一体に設けられた大アイドラギヤ35aに噛み合っており、アイドラ軸35上に一体に設けられた小アイドラギヤ35bは、差動ギヤ機構6のギヤ6aに噛み合っている。これにより、ギヤ34の回転に伴い、ギヤ6aが回転する。
【0037】
以上の構成により、エンジン4の運転中、ECU2からの指令入力SCCMDがSC電磁弁33bに入力されると、クラッチ油室33aに油圧が供給され、リターンスプリング圧に抗しながら、インナプレート31とアウタプレート32とが互いに係合する。それにより、両プレート31,32の間に摩擦力が発生し、発進クラッチ30が締結されることで、カウンタシャフト25の回転およびトルクが駆動輪7,7に伝達される。その際、発進クラッチ30では、SC電磁弁33bに入力される指令入力SCCMDの値が大きいほど、弁開度が大きくなることで、クラッチ油室33aに供給される油圧が大きくなり、それにより、発進クラッチ30の締結力がより大きな値に制御される。
【0038】
また、ECU2には、クランク角センサ40(回転数パラメータ検出手段)、スロットル弁開度センサ41(発進動作検出手段)、吸気管内絶対圧センサ42、アクセル開度センサ43、駆動側プーリ回転数センサ44(回転数パラメータ検出手段)、従動側プーリ回転数センサ45(回転数パラメータ検出手段)、アイドラ軸回転数センサ46(車速検出手段)およびシフト位置センサ47が電気的に接続されている。
【0039】
クランク角センサ40は、マグネットロータおよびMREピックアップ(いずれも図示せず)を組み合わせて構成されており、クランクシャフト4aの回転に伴い、パルス信号であるCRK信号をECU2に出力する。このCRK信号は、所定のクランク角(例えば30゜)ごとに1パルスが出力され、ECU2は、このCRK信号に基づき、エンジン4のエンジン回転数NE(回転数パラメータ)を算出する。
【0040】
スロットル弁開度センサ41は図示しないスロットル弁の開度であるスロットル弁開度TH(発進動作検出手段の検出結果)を、吸気管内絶対圧センサ42はエンジン4の吸気管(図示せず)内の絶対圧である吸気管内絶対圧PBAを、アクセル開度センサ43は車両3の図示しないアクセルペダルの踏み込み量であるアクセル開度APをそれぞれ検出して、その検出信号をECU2に送る。
【0041】
また、駆動側プーリ回転数センサ44は駆動側プーリ22の回転数である駆動側プーリ回転数NDR(回転数パラメータ)を、従動側プーリ回転数センサ45は従動側プーリ23の回転数である従動側プーリ回転数NDN(回転数パラメータ)を、アイドラ軸回転数センサ46はアイドラ軸35の回転数であるアイドラ軸回転数NDIをそれぞれ検出して、その検出信号をECU2に送る。ECU2は、駆動側プーリ回転数NDRおよび従動側プーリ回転数NDNに基づいて、変速比RATIO(回転数パラメータ)を算出する。また、ECU2は、従動側プーリ回転数NDNおよびアイドラ軸回転数NDIに基づいて、発進クラッチ30の入力側回転数と出力側回転数の比である滑り率ESC(%)を算出するとともに、アイドラ軸回転数NDIに基づいて、車速VPを算出する。
【0042】
また、シフト位置センサ47は、図示しないシフトレバーの位置が「P、R、N、D、S(スポーツ)、L」の6つのいずれのシフトレンジにあるのかを検出して、それを表すPOSI信号をECU2に送る。なお、Sレンジは、前進走行用のシフトレンジであり、シフトレバーがこのSレンジにある場合、変速比RATIOはDレンジよりも若干高い値で変化するように制御される。
【0043】
ECU2(発進動作検出手段、車速検出手段、故障判定手段、回転数パラメータ検出手段)は、CPU、RAM、ROMおよびI/Oインターフェースなどからなるマイクロコンピュータ(いずれも図示せず)で構成されており、前述した各種のセンサ40〜47から入力される検出信号に応じて、後述するように、各種の電磁弁26b,27b,34の故障判定を実行する。
【0044】
また、図示しないが、ECU2は、エンジン4の運転状態、自動変速機20の変速動作、発進クラッチ30の締結状態およびスロットル弁の開度などを制御する。例えば、車両3の停止時、変速比RATIOが所定の低速側範囲(例えば値2.0〜2.5)になるように制御される。また、走行中は、車速VPおよびスロットル弁開度THに応じて、目標変速比RATTGTが算出されるとともに、変速比RATIOがこの目標変速比RATTGTになるように、自動変速機20の変速動作が制御される。それより、走行中、変速比RATIOが所定範囲(例えば値0.4〜2.5)の値になるように制御される。
【0045】
さらに、車両3の走行状態、エンジン4の運転状態および自動変速機20の変速動作状態などに応じて、発進クラッチ30の締結力が制御される。また、エンジン4の運転中の停車時には、エンジン4のトルクが、無段変速機20に伝達されるように、前後進切換機構10が制御されるとともに、発進クラッチ30が遮断状態に制御される。これにより、停車中でも、駆動側プーリ22および従動側プーリ23が回転することで、変速比RATIOが算出される。
【0046】
なお、ECU2のRAMは、エンジン停止時には電力供給が停止されることで、内部に記憶したデータが消えてしまう通常のRAMと、バックアップ電源からの電力供給により、エンジン停止時も内部に記憶したデータを保持するバックアップRAMとで構成されている。
【0047】
次に、図5を参照しながら、ECU2により実行される電磁弁モニタ処理について説明する。この電磁弁モニタ処理は、前述したDR電磁弁26b、DN電磁弁27bおよびSC電磁弁33bが故障しているか否かを判定するものであり、所定時間(例えば10msec)ごとに実行される。
【0048】
同図に示すように、この処理では、まずステップ1(図では「S1」と略す。以下同じ)において、実行条件判定処理を実行する。この処理は、電磁弁故障判定の実行条件が成立しているか否かを判定するものであり、その詳細については後述する。
【0049】
次いで、ステップ2で、走行不能判定処理を実行する。この処理は、車両3が走行不能状態にあるか否かを判定するものであり、その詳細については後述する。
【0050】
次に、ステップ3で、SC電磁弁33bの固着判定処理を実行する。この処理は、SC電磁弁33bが全閉状態で固着しているか否かを判定するものであり、その詳細については後述する。
【0051】
次いで、ステップ4で、DR電磁弁26bおよびDN電磁弁27bの固着判定処理を実行する。この処理では、その詳細な説明は省略するが、車速VP、スロットル弁開度THおよび変速比RATIOなどに応じて、両電磁弁26b,27bが全開状態または全閉状態で固着しているか否かが判定される。この後、本処理を終了する。
【0052】
次に、図6を参照しながら、前記ステップ1の実行条件判定処理について説明する。この処理では、まず、ステップ10において、センサ正常フラグF_SENSEROKが「1」であるか否かを判別する。このセンサ正常フラグF_SENSEROKは、前述した各種のセンサ40〜47がいずれも正常であると判定されているときには「1」に、それ以外のときには「0」にそれぞれ設定される。
【0053】
このステップ10の判別結果がYESで、センサ40〜47がいずれも正常であるときには、ステップ11に進み、エンジン回転数NEが所定の運転判定値NESOLMON以上であるか否かを判別する。この判別は、エンジン4が運転中であるか否かを判別するものであり、そのため、運転判定値NESOLMONは、エンジン4が確実に運転中であると想定される値(例えば500rpm)に設定される。
【0054】
このステップ11の判別結果がYESで、エンジン4が運転中であるときには、ステップ12に進み、インギアフラグF_FCLEが「1」であるか否かを判別する。このインギアフラグF_FCLEは、前述した前後進切換機構10を介して、エンジン4の回転がメインシャフト21すなわち駆動側プーリ22まで伝達されているときには「1」に、それ以外のときには「0」にそれぞれ設定されるものである。より具体的には、エンジン回転数NEと駆動側プーリ回転数NDRとの偏差を所定値と比較することにより設定される。
【0055】
このステップ12の判別結果がYESで、前後進切換機構10を介して、エンジン4の回転が駆動側プーリ22まで伝達されているときには、電磁弁故障判定の実行条件が成立しているとして、ステップ13に進み、それを表すために、実行条件フラグF_SOLMONENを「1」にセットした後、本処理を終了する。
【0056】
一方、前述したステップ10〜12のいずれかの判別結果がNOのとき、すなわち各種のセンサ40〜47のいずれかが故障しているか、エンジン4が停止中であるか、または前後進切換機構10を介して、エンジン4の回転が駆動側プーリ22まで伝達されていないときには、電磁弁故障判定の実行条件が不成立であるとして、ステップ14に進み、それを表すために、実行条件フラグF_SOLMONENを「0」にセットした後、本処理を終了する。
【0057】
次に、図7を参照しながら、前記ステップ2の走行不能判定処理について説明する。この処理では、まず、ステップ20において、走行不能判定値NERUNNGを、スロットル弁開度THに応じて、図8に示すTH−NERUNNGテーブルを検索することにより算出する。この走行不能判定値NERUNNGは、車両3が登坂走行状態にある状態と、SC電磁弁33bの故障による走行不能状態とを区別するためのものである。すなわち、車両3が登坂走行状態にあると、スロットル弁開度THおよびクラッチ目標圧PCCMDがいずれも高い状態になり、後述するステップ25,26の判別結果がいずれもYESとなるときがあるので、そのような登坂走行状態と、SC電磁弁33bの故障とを区別するために、走行不能判定値NERUNNGが、後述するステップ28においてエンジン回転数NEと比較される。また、同図に示すように、このテーブルでは、走行不能判定値NERUNNGは、スロットル弁開度THが大きいほど、より大きい値に設定されている。これは、スロットル弁開度THが大きいほど、エンジン回転数NEがより高い値まで上昇することによる。
【0058】
次いで、ステップ21に進み、走行不能判定値PCRUNNGを、スロットル弁開度THに応じて、図9に示すTH−PCRUNNGテーブルを検索することにより算出する。この走行不能判定値PCRUNNG(指令入力の所定範囲を規定する値)は、後述するステップ27においてクラッチ目標圧PCCMDと比較されるものであり、同図に示すように、このテーブルでは、走行不能判定値PCRUNNGは、スロットル弁開度THが大きいほど、より大きい値に設定されている。これは、スロットル弁開度THが大きいほど、エンジントルクが大きくなることで、クラッチ目標圧PCCMDがより高い値に設定されることによる。
【0059】
次に、ステップ22に進み、前述した実行条件フラグF_SOLMONENが「1」であるか否かを判別する。この判別結果がYESで、電磁弁故障判定の実行条件が成立しているときには、ステップ23に進み、従動側プーリ回転数NDNが所定の判定値NDNREFより大きいか否かを判別する。この判別は、従動側プーリ23が回転しているか否かを判別するものであり、そのため、判定値NDNREFは、従動側プーリ23が確実に回転していると想定される値(例えば3rpm)に設定される。
【0060】
このステップ23の判別結果がYESで、従動側プーリ23が回転しているときには、ステップ24に進み、シフトレバーの位置がDまたはSレンジにあるか否かを判別する。この判別結果がYESのときには、ステップ25に進み、車速VPが所定の判定値VRUNNGより小さいか否かを判別する。この判別は、車両3が停車中であるか否かを判別するものであり、そのため、判定値VRUNNG(所定車速)は、車両3が停車中であると想定される値(例えば3km/h)に設定される。
【0061】
このステップ25の判別結果がYESで、停車中であるときには、ステップ26に進み、スロットル弁開度THが所定の判定値THRUN(例えば6.25%)以上であるか否かを判別する。この判別結果がYESで、すなわち運転者によりアクセルペダルが踏み込まれていることで、スロットル弁開度THが判定値THRUN以上になっているときには、ステップ27に進み、クラッチ目標圧PCCMDが前記ステップ21で算出した走行不能判定値PCRUNNG以上であるか否かを判別する。
【0062】
このクラッチ目標圧PCCMD(指令入力に相当する値)は、発進クラッチ30の締結力を制御するために、SC電磁弁33bを介してクラッチ油室33aに供給すべき油圧の目標値であり、SC電磁弁33bへの指令入力SCCMDは、このクラッチ目標圧PCCMDに基づいて設定される。具体的には、クラッチ目標圧PCCMDが大きいほど、指令入力SCCMDがより大きい値に設定され、それにより、SC電磁弁33bの弁開度がより大きい値に制御されることで、発進クラッチ30の締結力がより大きい値に制御される。なお、クラッチ目標圧PCCMDは、エンジントルクPMEと変速比RATIOと所定係数との積に、リターンスプリング圧を加算した値として設定される。なお、エンジントルクPMEは、エンジン回転数NEおよび吸気管内絶対圧PBA(またはスロットル弁開度TH)に応じて決定される。
【0063】
このステップ27の判別結果がYESで、PCCMD≧PCRUNNGのとき、すなわちSC電磁弁33bへの指令入力SCCMDが所定値以上に設定されているときには、ステップ28に進み、エンジン回転数NEが走行不能判定値NERUNNG以上であるか否かを判別する。この判別結果がYESで、NE≧NERUNNGのときには、登坂走行状態ではなく、SC電磁弁33bの故障により走行不能領域にあるとして、ステップ29に進み、それを表すために、走行不能領域フラグF_RUNNGZNを「1」に設定する。
【0064】
次いで、ステップ30に進み、走行不能判定カウンタのカウンタ値RUNNGCONを値1だけインクリメントする。この後、ステップ31に進み、カウンタ値RUNNGCONが所定の判定値RUNNGJD(例えば値200)以上であるか否かを判別する。この判別結果がYESで、車両3が走行不能領域にある状態が所定回数(判定値RUNNGJDに等しい回数)以上発生したときには、車両3が走行不能状態にあるとして、ステップ32に進み、それを表すために、走行不能判定フラグF_RUNNGJDを「1」に設定した後、本処理を終了する。
【0065】
一方、ステップ31の判別結果がNOで、カウンタ値RUNNGCONが所定の判定値RUNNGJDを超えていないときには、ステップ35に進み、走行不能判定フラグF_RUNNGJDを「0」に設定した後、本処理を終了する。
【0066】
また、前述したステップ22〜24,26〜28のいずれかの判別結果がNOのとき、すなわち電磁弁故障判定の実行条件が成立していないか、従動側プーリ23が停止しているか、シフトレバーの位置がDおよびSレンジのいずれでもないか、スロットル弁開度THが判定値THRUNより小さいか、クラッチ目標圧PCCMDが走行不能判定値PCRUNNGより小さいか、または、エンジン回転数NEが走行不能判定値NERUNNGより低いときにも、上記ステップ35を実行した後、本処理を終了する。
【0067】
一方、ステップ25の判別結果がNOで、車両3が走行中であるときには、ステップ33に進み、走行不能判定カウンタのカウンタ値RUNNGCONを値0にリセットした後、ステップ34で、走行不能判定フラグF_RUNNGJDを「0」に設定する。次いで、上記ステップ35を実行した後、本処理を終了する。
【0068】
次に、図10を参照しながら、前記ステップ3のSC電磁弁33bの固着判定処理について説明する。この処理では、まず、ステップ40において、前記実行条件フラグF_SOLMONENが「1」であるか否かを判別する。この判別結果がYESで、電磁弁故障判定の実行条件が成立しているときには、ステップ41に進み、シフトレバーの位置がDまたはSレンジにあるか否かを判別する。
【0069】
この判別結果がYESで、シフトレバーの位置がDまたはSレンジにあるときには、ステップ42に進み、前記走行不能判定フラグF_RUNNGJDが「1」であるか否かを判別する。この判別結果がYESで、車両3が走行不能状態にあるときには、ステップ43に進み、SC電磁弁33bが全閉状態で固着していることを表すために、SC電磁弁故障フラグF_FSKSCを「1」に設定する。
【0070】
次いで、ステップ44に進み、SC電磁弁33bが正常であることを表すSC電磁弁正常フラグF_OKSCを「0」に設定した後、ステップ45に進み、後述する正常判定カウンタのカウンタ値CTOKSCを値0にリセットする。
【0071】
次に、ステップ46に進み、判定後処理を実行する。この処理では、上記SC電磁弁故障フラグF_FSKSCおよび電磁弁正常フラグF_OKSCの値をバックアップRAMに書き込む。この後、本処理を終了する。
【0072】
一方、ステップ42の判別結果がNOで、車両3が走行可能な状態にあるときには、ステップ47に進み、車速VPが所定のSC正常判定値VSCOK(例えば40km/h)以上であるか否かを判別する。この判別結果がYESで、車速VPが十分に上昇しているときには、ステップ48に進み、スロットル弁開度THが所定のSC判定値THSCOK(例えば5%)以上であるか否かを判別する。
【0073】
この判別結果がYESで、スロットル弁が開いている状態のときには、ステップ49に進み、SC正常判定値THSCOFOKを、エンジン回転数NEに応じて、図11に示すNE−THSCOFOKテーブルを検索することにより算出する。このSC正常判定値THSCOFOKは、SC電磁弁33bの正常判定を行うためのものであり、同図に示すように、このテーブルでは、SC正常判定値THSCOFOKは、エンジン回転数NEが大きいほど、より大きい値に設定されている。これは、スロットル弁の制御において、エンジン回転数NEが大きいほど、スロットル弁開度THがより大きい値に設定されることによる。
【0074】
次いで、ステップ50に進み、スロットル弁開度THが上記SC正常判定値THSCOFOKより小さいか否かを判別する。この判別結果がYESのときには、SC電磁弁33bが正常であるとは見なせないとして、前記ステップ45に進み、正常判定カウンタのカウンタ値CTOKSCを値0にリセットする。次いで、前記ステップ46を実行した後、本処理を終了する。
【0075】
一方、ステップ50の判別結果がNOのときには、SC電磁弁33bが正常であると見なせるとして、ステップ53に進み、それを表すためにSC電磁弁故障フラグF_FSKSCを「0」に設定する。次いで、ステップ54に進み、正常判定カウンタのカウンタ値CTOKSCを値1だけインクリメントする。
【0076】
次に、ステップ55に進み、カウンタ値CTOKSCが所定の正常判定値CTOKREF(例えば値500)以上であるか否かを判別する。この判別結果がNOのときには、前記ステップ46を実行した後、本処理を終了する。一方、この判別結果がYESで、SC電磁弁33bが正常であると見なせる状態が所定時間以上、継続したときには、ステップ56に進み、SC電磁弁33bが正常であることを表すために、SC電磁弁正常フラグF_OKSCを「1」に設定し、次いで、前記ステップ46を実行した後、本処理を終了する。
【0077】
一方、前記ステップ48の判別結果がNOで、スロットル弁がほとんど開いていない状態のときには、ステップ51に進み、減速F/CフラグF_DECFCが「1」であるか否かを判別する。この減速F/CフラグF_DECFCは、減速時フューエルカット運転が実行されているときには「1」に、それ以外のときには「0」にそれぞれ設定される。
【0078】
この判別結果がYESで、減速時フューエルカット運転が実行されているときには、ステップ52に進み、発進クラッチ30の滑り率ESCが所定の下限値ESOKL(例えば95%)以上で、かつ所定の上限値ESOKH(例えば105%)以下の範囲にあるか否かを判別する。この判別結果がYESで、発進クラッチ30がほとんど滑っていないときには、前記ステップ50の判別結果がNOのときと同様に、SC電磁弁33bが正常であると見なせるとして、ステップ53に進み、それを表すためにSC電磁弁故障フラグF_FSKSCを「0」に設定する。その後、ステップ54以降を前述したように実行した後、本処理を終了する。
【0079】
一方、前記ステップ47,51,52のいずれかの判別結果がNOのとき、すなわち車速VPが十分に上昇していないとき、減速時フューエルカット運転中でないとき、発進クラッチ30の滑りが大きすぎるか、またはエンジンブレーキ状態にあるときには、ステップ57に進み、前記ステップ45と同様に、正常判定カウンタのカウンタ値CTOKSCを値0にリセットする。次いで、前記ステップ46を実行した後、本処理を終了する。
【0080】
一方、前記ステップ40,41のいずれかの判別結果がNOのとき、すなわち、電磁弁故障判定の実行条件が成立してないか、またはシフトレバーの位置がDおよびSレンジのいずれでもないときには、前記ステップ45,46を実行した後、本処理を終了する。
【0081】
以上のように、図7の走行不能判定処理および図10のSC電磁弁33bの固着判定処理では、従動側プーリ23が回転中で、DまたはSレンジにあり、停車中で、スロットル弁が十分に開いており、SC電磁弁33bの指令入力SCCMDが大きく、かつエンジン回転数NEが高い状態のときに、車両3が走行不能状態にあると判定される(F_RUNNGJD←1)とともに、そのように走行不能状態にあると判定されたときに、SC電磁弁33bが全閉状態で固着していると判定される。これは、以下の理由による。
【0082】
すなわち、まず、従動側プーリ23が回転中であるので、発進クラッチ30にトルクが伝達されていると想定される。この状態で、車両3の発進時、SC電磁弁33bが正常であるときには、図12に破線で示す曲線のように、アクセルペダルが踏み込まれることで、スロットル弁開度THが大きくなると、エンジン回転数NEおよびクラッチ目標圧PCCMDがいずれも上昇し、それに伴って、車速VPが上昇する。
【0083】
これに対して、SC電磁弁33bが全閉状態で固着している場合、図12に実線で示す曲線のように、アクセルペダルが踏み込まれることで、スロットル弁開度THが大きくなると、エンジン回転数NEおよびクラッチ目標圧PCCMDがいずれも、SC電磁弁33bが正常なときよりも大きな値まで上昇するにもかかわらず、車速VPが値0すなわち停車状態となる。すなわち、たとえ油圧回路28からの供給油圧が不足しているとしても、発進可能な発進クラッチ30の締結力が十分に得られる値まで、クラッチ目標圧PCCMDが上昇しているにもかかわらず、言い換えれば指令入力SCCMDが大きい値であるにもかかわらず、停車状態にあるということは、SC電磁弁33bが全閉状態で固着しており、発進クラッチ30が遮断状態にあることで、エンジントルクが駆動輪7に伝達されていないと判定できる。また、登坂走行中のときには、スロットル弁開度THが大きくなり、クラッチ目標圧PCCMDが大きくなるけれども、エンジン回転数NEが、上記SC電磁弁33bの固着のときほど上昇しないため、両者を区別することができる。このように、前述した各種の条件に基づいて、SC電磁弁33bが全閉状態で固着しているか否かを判定することができる。
【0084】
以上のように、本実施形態の故障判定装置1によれば、前述した各種の条件に基づいて、登坂走行中のときと区別しながら、油圧回路28からの供給油圧の不足と無関係に、SC電磁弁33bが全閉状態で固着しているか否かを判定することができ、SC電磁弁33bの故障を特定することができる。その結果、SC電磁弁33bを交換するだけで発進クラッチ30を容易に修理することができ、メンテナンス性を向上させることができる。
【0085】
なお、実施形態は、回転数パラメータ検出手段としてクランク角センサ40を用いた例であるが、回転数パラメータ検出手段は、これに限らず、エンジン4などの動力源の回転数を表す回転数パラメータを検出できるものであればよい。例えば、回転数パラメータ検出手段としてクランク角センサ40に代えて、駆動側プーリ回転数センサ44または従動側プーリ回転数センサ45を用いてもよい。その場合、実施形態では、SC電磁弁33bの故障による走行不能状態と、車両3が登坂走行状態にあることとを区別するために、ステップ20でスロットル弁開度THに応じて、走行不能判定値NERUNNGを算出するとともに、ステップ28でエンジン回転数NEが走行不能判定値NERUNNG以上であるか否かを判別するようにしたが、これに代えて、以下のようにすればよい。
【0086】
すなわち、ステップ20で、スロットル弁開度THに応じて、走行不能判定値NDRRUNNGを算出するとともに、ステップ28で、駆動側プーリ回転数NDRが走行不能判定値NDRRUNNG以上であるか否かを判別し、この判別結果がYESのときに、実施形態と同様に、ステップ29以降を実行すればよい。さらに、駆動側プーリ回転数NDRに代えて、変速比RATIOまたは従動側プーリ回転数NDNを用いてもよい。すなわち、ステップ20で、スロットル弁開度THに応じて、走行不能判定値RATRUNNG(またはNDNRUNNG)を算出するとともに、ステップ28で、変速比RATIO(または従動側プーリ回転数NDN)が走行不能判定値RATNRUNNG(またはNDNRUNNG)以上であるか否かを判別し、この判別結果がYESのときに、実施形態と同様に、ステップ29以降を実行すればよい。以上のように、走行不能判定値NDRRUNNG,RATRUNNG,NDNRUNNGはいずれも、エンジン回転数NEの上記走行不能判定値NERUNNGに相当する値として設定される。
【0087】
また、車両3の動力源としては、実施形態のエンジン4に限らず、電気モータなどの回転力を発生するものであればよい。さらに、動力源として電気モータを用いる場合には、電気モータ回転軸の回転数をセンサで直接的に検出してもよく、また、電気モータの回転数を表す電流値を検出することにより、その回転数を推定してもよい。
【0088】
さらに、SC電磁弁33bの故障判定処理として、実施形態の故障判定処理とは別個に、ソレノイドの電気的な故障(断線・短絡)の判定を実行してもよい。このようにすれば、SC電磁弁33bの弁体の固着と、電気的な故障とを区別することができ、SC電磁弁33bにおける故障箇所を特定することができる。
【0089】
また、制御弁としては、実施形態のSC電磁弁33bに限らず、発進クラッチ30に供給される油圧を制御可能なものであればよい。例えば、制御弁として、電気モータ弁を用いてもよく、指令入力としての制御圧の供給により弁開度が制御される機械式弁(例えばスプール弁)などを用いてもよい。
【0090】
さらに、発進動作検出手段としては、実施形態のスロットル弁開度センサ41に限らず、アクセル開度センサなどの車両3の発進動作を検出できるものであればよい。
【0091】
また、変速機としては、実施形態の無段変速機20に限らず、変速動作を行うものであればよい。例えば、トルクコンバータ式の自動変速機や、手動の操作力に代えて電磁力により変速動作を実行する、いわゆる自動MTなどでもよい。
【0092】
【発明の効果】
以上のように、本発明の発進クラッチ用制御弁の故障判定装置によれば、発進クラッチの締結力を制御するための制御弁の故障を特定でき、メンテナンス性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る故障判定装置が適用された発進クラッチ用制御弁を備える車両の駆動系の概略構成を示す骨組図である。
【図2】 故障判定装置および駆動系の油圧回路の概略構成を示す図である。
【図3】 (a)駆動側プーリのプーリ幅が低速側変速比用の広い幅に制御されている状態と(b)高速側変速比用の狭い幅に制御されている状態を示す模式図である。
【図4】 (a)従動側プーリのプーリ幅が低速側変速比用の狭い幅に制御されている状態と(b)高速側変速比用の広い幅に制御されている状態を示す模式図である。
【図5】 電磁弁モニタ処理のメインルーチンを示すフローチャートである。
【図6】 実行条件判定処理の内容を示すフローチャートである。
【図7】 走行不能判定処理の内容を示すフローチャートである。
【図8】 走行不能判定値NERUNNGの算出に用いるTH−NERUNNGテーブルの一例を示す図である。
【図9】 走行不能判定値PCRUNNGの算出に用いるTH−PCERUNNGテーブルの一例を示す図である。
【図10】 SC電磁弁の固着判定処理の内容を示すフローチャートである。
【図11】 SC正常判定値THSCOFOKの算出に用いるNE−THSCOFOKテーブルの一例を示す図である。
【図12】 SC電磁弁が正常なとき(破線で示す曲線)と全閉状態で固着しているとき(実線で示す曲線)の動作例を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 故障判定装置
2 ECU(発進動作検出手段、車速検出手段、故障判定手段)
3 車両
4 エンジン(動力源)
7 駆動輪
20 無段変速機(変速機)
22 駆動側プーリ
23 従動側プーリ
24 ベルト
28 油圧回路(油圧系)
28a 油圧ポンプ(油圧系)
30 発進クラッチ
33b SC電磁弁(制御弁)
41 スロットル弁開度センサ(発進動作検出手段)
43 アクセル開度センサ(発進動作検出手段)
45 従動側プーリ回転数センサ(回転数パラメータ検出手段)
46 アイドラ軸回転数センサ(車速検出手段)
TH スロットル弁開度(発進動作検出手段の検出結果)
AP アクセル開度(発進動作検出手段の検出結果)
VP 車速
THRUN 所定の判定値
VRUNNG 所定の判定値(所定車速)
SCCMD 指令入力
PCCMD クラッチ目標圧(指令入力に相当する値)
PCRUNNG 走行不能判定値(指令入力の所定範囲を規定する値)
NDN 従動側プーリ回転数(回転数パラメータ、発進クラッチの入力側回転
数)
NDNRUNNG 走行不能判定値(所定値)

Claims (2)

  1. 車両の動力源からの回転力が入力される変速機と駆動輪との間に設けられた油圧制御式の発進クラッチの締結力を制御するように、入力される指令入力に応じて油圧系からの油圧を前記発進クラッチに供給する制御弁において、当該制御弁の故障を判定する発進クラッチ用制御弁の故障判定装置であって、
    前記車両の発進動作を検出する発進動作検出手段と、
    前記車両の車速を検出する車速検出手段と、
    前記動力源の回転数を表す回転数パラメータを検出する回転数パラメータ検出手段と、
    前記発進動作検出手段の検出結果、前記制御弁への前記指令入力、前記検出された車速および前記検出された回転数パラメータに応じて、前記制御弁の故障を判定する故障判定手段と、
    を備え、
    前記回転数パラメータ検出手段は、前記回転数パラメータとして、前記発進クラッチの入力側回転数を検出し、
    前記発進動作検出手段は、前記車両のスロットル弁の開度であるスロットル弁開度および前記車両のアクセルペダルの踏み込み量であるアクセル開度の一方の開度を検出するとともに、当該検出した一方の開度を所定の判定値と比較することにより、前記車両の発進動作を検出し、
    前記故障判定手段は、前記車両の前記発進動作が検出され、前記制御弁への前記指令入力の値が所定範囲にあり、前記車速が前記車両の停車状態を表す所定車速未満であり、かつ前記発進クラッチの前記入力側回転数が所定値以上であるときには、前記制御弁が故障していると判定することを特徴とする発進クラッチ用制御弁の故障判定装置。
  2. 車両に搭載され、当該車両の動力源からの回転力が入力される駆動側プーリおよび従動側プーリの間にベルトが掛け渡されたベルト式の無段変速機と駆動輪との間に設けられた油圧制御式の発進クラッチの締結力を制御するように、入力される指令入力に応じて油圧系からの油圧を前記発進クラッチに供給する制御弁において、当該制御弁の故障を判定する発進クラッチ用制御弁の故障判定装置であって、
    前記車両の発進動作を検出する発進動作検出手段と、
    前記車両の車速を検出する車速検出手段と、
    前記動力源の回転数を表す回転数パラメータを検出する回転数パラメータ検出手段と、
    前記発進動作検出手段の検出結果、前記制御弁への前記指令入力、前記検出された車速および前記検出された回転数パラメータに応じて、前記制御弁の故障を判定する故障判定手段と、
    を備え、
    前記回転数パラメータ検出手段は、前記回転数パラメータとして、前記発進クラッチの入力側回転数を検出し、
    前記発進動作検出手段は、前記車両のスロットル弁の開度であるスロットル弁開度および前記車両のアクセルペダルの踏み込み量であるアクセル開度の一方の開度を検出するとともに、当該検出した一方の開度を所定の判定値と比較することにより、前記車両の発進動作を検出し、
    前記故障判定手段は、前記車両の前記発進動作が検出され、前記制御弁への前記指令入力の値が所定範囲にあり、前記車速が前記車両の停車状態を表す所定車速未満であり、かつ前記発進クラッチの前記入力側回転数が所定値以上であるときには、前記制御弁が故障していると判定することを特徴とする発進クラッチ用制御弁の故障判定装置。
JP2003021222A 2003-01-29 2003-01-29 発進クラッチ用制御弁の故障判定装置 Expired - Fee Related JP3958223B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003021222A JP3958223B2 (ja) 2003-01-29 2003-01-29 発進クラッチ用制御弁の故障判定装置
EP11173326A EP2381121B1 (en) 2003-01-29 2004-01-28 Failure determination device for start clutch
US10/543,313 US7356399B2 (en) 2003-01-29 2004-01-28 Failure determination system for stepless speed changer and failure determination device for start clutch
CN2004800038179A CN1748101B (zh) 2003-01-29 2004-01-28 无级变速器的故障判定装置及起步离合器的故障判定装置
PCT/JP2004/000744 WO2004068003A1 (ja) 2003-01-29 2004-01-28 無段変速機の故障判定装置および発進クラッチの故障判定装置
EP04705913A EP1589263B1 (en) 2003-01-29 2004-01-28 Failure determination device for stepless speed changer

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003021222A JP3958223B2 (ja) 2003-01-29 2003-01-29 発進クラッチ用制御弁の故障判定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004263715A JP2004263715A (ja) 2004-09-24
JP3958223B2 true JP3958223B2 (ja) 2007-08-15

Family

ID=33111979

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003021222A Expired - Fee Related JP3958223B2 (ja) 2003-01-29 2003-01-29 発進クラッチ用制御弁の故障判定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3958223B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8020493B2 (en) * 2008-12-29 2011-09-20 Universal City Studios Llc Track-switching device and method
JP6112063B2 (ja) * 2014-05-13 2017-04-12 トヨタ自動車株式会社 車両用油圧回路の異常判定装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004263715A (ja) 2004-09-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4333784B2 (ja) 無段変速機の故障判定装置および故障判定方法
US10598277B2 (en) Control device that handles erroneous clutch engagement
US8532893B2 (en) Automatic transmission
WO2012140731A1 (ja) 車両用駆動装置の制御装置
US10119580B2 (en) Control apparatus for vehicle
US7356399B2 (en) Failure determination system for stepless speed changer and failure determination device for start clutch
JP3857240B2 (ja) 無段変速機の故障判定装置
JP3470508B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP3958223B2 (ja) 発進クラッチ用制御弁の故障判定装置
US10612656B2 (en) Control device for vehicle and control method of the same
US10690239B2 (en) Control device for vehicle and control method for vehicle
US10724627B2 (en) Control device for vehicle and control method for vehicle
US20190257418A1 (en) Control device
JP6851699B2 (ja) 自動変速機のクラッチ滑り診断装置及びクラッチ滑り診断方法
JP4389462B2 (ja) 無段変速機の滑り検出装置
JP5035209B2 (ja) 車両の故障判定装置
JP2017096400A (ja) 車両の制御装置
JP4474832B2 (ja) 無段変速機の制御装置
JP4380170B2 (ja) 無段変速機の制御装置
JP2010216490A (ja) Vベルト式無段変速機のベルトスリップ率演算装置
WO2020110658A1 (ja) 無段変速機の制御装置および制御方法
JP2010203597A (ja) 車両の制御装置および制御方法
JP2009156317A (ja) 無段変速機の制御装置、制御方法およびその方法をコンピュータで実現されるプログラムならびにそのプログラムを記録した記録媒体
JP4161657B2 (ja) 動力伝達機構の滑り検出装置
JP2005164002A (ja) 無段変速機の制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060221

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060421

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060822

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061017

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070410

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070509

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3958223

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110518

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110518

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130518

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130518

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140518

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees