JP3952149B2 - 光導波路形成用材料及び光導波路の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光伝送体としての導波路を形成する材料、具体的には、光照射により、厚膜形成しても耐熱性、耐湿性に優れた被膜を与える光硬化性オルガノポリシロキサン組成物からなる光導波路形成用材料、及びそれを用いた光導波路の製造方法、並びに該製造方法によって得られる光導波路に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
高分子材料であるポリシロキサン系樹脂は、(1)透明性が高い、(2)耐熱性が高い、(3)石英ガラスなどに比べ価格が安く加工性も高いなどの点から、光導波路などの光伝送体として注目されているが、厚膜形成時における耐クラック性や高湿環境下での伝送損失などの特性劣化、工程の面倒な点などの問題が残っている。
【0003】
そこで、これらポリシロキサン系樹脂の問題点を解決するため、特開2001−59918号公報には、シリコーンラダー系樹脂を用いることにより、20μmを超える厚膜での光導波路形成に関する技術が開示されている。これは熱硬化型樹脂を特徴とし、光導波路製造に際しドライエッチング工程が含まれるものであり、工程が面倒であった。
【0004】
また、特許第3133039号公報には、光硬化性シリコーンオリゴマーにより、光架橋後の未反応部分(マスクによる遮光部分)を適当な溶媒で洗い流す簡便な方法で光導波路のコアリッジを直接作製する技術が開示されている。なお、この光導波路材の特徴は、光重合性基を有する分子をシロキサンオリゴマーに混合させるところにあり、光重合性基が共有結合により直接シリコンに結合したオリゴマーではない。
【0005】
ポリシロキサンを含め一般にプラスチック系光学材料は、高湿環境下において吸湿による光の伝搬損失があり、特開2001−33640号公報では、非晶質フッ素樹脂層で光導波路のクラッド層を覆うことでこの問題の解決を図っているが、これはコア及びクラッド層を形成する樹脂に直接耐湿性を与えたものではない。特開平08−311139号公報には、光硬化性オルガノポリシロキサン組成物が開示されているが、この組成物において使用されるアクリル官能性オルガノポリシロキサン樹脂は、分子中にアルコキシ基又はヒドロキシ基等の官能性基を持たない(即ち、トリオルガノシロキシ基で封鎖されている)ものであるため、加熱条件下における基材に対する接着性などに劣ったものであり、また光導波路材料として重要なファクターである屈折率に関する趣旨の記述はない。
【0006】
従って、厚膜形成時においても被膜の耐熱、耐湿性、基材に対する接着性等に優れ、光伝送体として高品質の光導波路を簡単かつ工業的に有利に与える技術の開発が望まれる。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、感度、解像性に優れ、厚膜形成しても耐熱性及び耐湿性、接着性に優れた被膜を与える光硬化性オルガノポリシロキサン組成物からなる光導波路形成用材料及びそれを用いた実用的かつ工業的に有利な光導波路の製造方法、並びに該製造方法によって得られる光導波路を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、下記一般式(2)で表される(メタ)アクリロイルオキシアルキルトリアルコキシシランと、下記一般式(3)で表されるフェニルトリアルコキシシランと、必要により下記一般式(4)で表されるオルガノトリアルコキシシランとを特定割合で共加水分解及び縮重合させることにより得ることができる下記平均組成式(1)で表され、平均分子量が5,000〜100,000(GPCによるポリスチレン換算値)であり、樹脂のシロキサン骨格が実質的に3官能性シロキサン単位(即ち、オルガノシルセスキオキサン単位)のみから構成されている、光重合性基が共有結合により直接ケイ素原子に結合した(メタ)アクリロイルオキシ基含有オルガノポリシロキサンと、光増感剤とを含有してなる光硬化性オルガノポリシロキサン組成物が、感度、解像性に優れ、厚膜形成しても硬化後に耐熱性、耐湿性に優れた被膜を与えること、更に、(メタ)アクリロイルオキシ基含有オルガノポリシロキサンの有機基(アルキル基、アルケニル基、フェニル基などのケイ素原子に結合した1価炭化水素基)の導入比率を変えるだけで屈折率の制御を容易に行うこともできること、従って、基材上にこの光硬化性オルガノポリシロキサン組成物を塗布して光を照射して硬化させることにより、フォトリソグラフィーのみでドライエッチングを必要とせずに、厚膜形成時においても耐クラック性、加熱条件下における接着性、耐湿環境下での光伝送損失などの特性劣化がない光導波路を工業的に有利に製造できることを知見し、本発明をなすに至った。
【0009】
従って、本発明は、下記の事項を提供する。
(I)(A)下記平均組成式(1):
【化2】
(式中、R1は水素原子又はメチル基、R2は炭素原子数1〜8のアルキル基又は炭素原子数2〜8のアルケニル基、Phはフェニル基、R3は水素原子又は炭素原子数1〜4の非置換又はアルコキシ置換のアルキル基を示す。aは0.05≦a≦0.9、bは0.1≦b≦0.9、cは0≦c≦0.2、dは0.01≦d≦0.5、かつ0.8≦a+b+c+d≦1.5をそれぞれ満足する数であり、nは2〜5の整数である。)
で表され、重量平均分子量が5,000〜100,000(GPCによるポリスチレン換算値)である(メタ)アクリロイルオキシ基含有オルガノポリシロキサン
(B)光増感剤
を含有する光硬化性オルガノポリシロキサン組成物からなることを特徴とする光導波路形成用材料、
(II)(A)成分の(メタ)アクリロイルオキシ基含有オルガノポリシロキサンが、下記一般式(2):
CH2=CR1COO−(CH2)n−Si(OR4)3 (2)
(式中、R1は水素原子又はメチル基、R4は非置換又はアルコキシ置換アルキル基を示し、nは2〜5の整数である。)
で表される(メタ)アクリロイルオキシアルキルトリアルコキシシランと、下記一般式(3):
PhSi(OR5)3 (3)
(式中、Phはフェニル基、R5は非置換又はアルコキシ置換アルキル基を示す。)
で表されるフェニルトリアルコキシシランを前記一般式(2)のシラン1モル当たり0.2〜20モル量と、下記一般式(4):
R2Si(OR6)3 (4)
(式中、R2は炭素原子数1〜8のアルキル基又は炭素原子数2〜8のアルケニル基、R6は非置換又はアルコキシ置換アルキル基を示す。)
で表されるオルガノトリアルコキシシランを前記一般式(2)のシラン1モル当り0〜5モル量とを共加水分解及び縮重合させることにより得られたものである上記光導波路形成用材料。
(III)光導波路のコア層及びクラッド層の形成用である上記光導波路形成用材料。
(IV)(A)下記平均組成式(1):
【化11】
(式中、R1は水素原子又はメチル基、R2は炭素原子数1〜8のアルキル基又は炭素原子数2〜8のアルケニル基、Phはフェニル基、R3は水素原子又は炭素原子数1〜4の非置換又はアルコキシ置換のアルキル基を示す。aは0.05≦a≦0.9、bは0.1≦b≦0.9、cは0≦c≦0.2、dは0.01≦d≦0.5、かつ0.8≦a+b+c+d≦1.5をそれぞれ満足する数であり、nは2〜5の整数である。)
で表され、重量平均分子量が5,000〜100,000(GPCによるポリスチレン換算値)であり、屈折率nDが1.47〜1.55の範囲である(メタ)アクリロイルオキシ基含有オルガノポリシロキサン
(B)光増感剤
を含有する光硬化性オルガノポリシロキサン組成物からそれぞれなる光導波路コア形成用材料と光導波路クラッド形成用材料との組み合わせであって、コア形成用材料の(A)成分の屈折率とクラッド形成用材料の(A)成分の屈折率が、それぞれ各(A)成分の式(1)のオルガノポリシロキサンにおいて、ケイ素原子に結合したPh基及びR 2 基の導入比率を変えることで調整されたことを特徴とする光導波路コア形成用材料と光導波路クラッド形成用材料とからなる光導波路形成用材料。
(V)(A)下記平均組成式(1):
【化12】
(式中、R1は水素原子又はメチル基、R2は炭素原子数1〜8のアルキル基又は炭素原子数2〜8のアルケニル基、Phはフェニル基、R3は水素原子又は炭素原子数1〜4の非置換又はアルコキシ置換のアルキル基を示す。aは0.05≦a≦0.9、bは0.1≦b≦0.9、cは0≦c≦0.2、dは0.01≦d≦0.5、かつ0.8≦a+b+c+d≦1.5をそれぞれ満足する数であり、nは2〜5の整数である。)
で表され、重量平均分子量が5,000〜100,000(GPCによるポリスチレン換算値)であり、屈折率nDが1.47〜1.55の範囲である(メタ)アクリロイルオキシ基含有オルガノポリシロキサン
(B)光増感剤
を含有する光硬化性オルガノポリシロキサン組成物からそれぞれなる光導波路コア形成用材料と光導波路クラッド形成用材料であって、コア形成用材料の(A)成分の屈折率とクラッド形成用材料の(A)成分の屈折率が、それぞれ各(A)成分の式(1)のオルガノポリシロキサンにおいて、ケイ素原子に結合したPh基及びR 2 基の導入比率を変えることで調整されたコア形成用材料とクラッド形成用材料を使用し、これらコア及びクラッド形成用材料を塗布、光照射して、基材上に下部クラッド層、コア層、上部クラッド層の硬化被膜を順次積層、形成することを特徴とする光導波路の製造方法。
(VI)(V)の製造方法によって得られた、基材上に下部クラッド層、コア層、上部クラッド層が積層、形成された光導波路。
【0010】
以下、本発明につき更に詳細に説明すると、本発明に用いる(A)成分の(メタ)アクリロイルオキシ基含有オルガノポリシロキサンは、下記一般式(1)で示されるもので、三次元網状に分岐した構造を有する、分子中のシロキサン骨格が、実質的に3官能性シロキサン単位(即ち、オルガノシルセスキオキサン単位)のみから構成されるオルガノポリシロキサンである。
【0011】
【化3】
(式中、R1は水素原子又はメチル基、R2は炭素原子数1〜8のアルキル基又は炭素原子数2〜8のアルケニル基、Phはフェニル基、R3は水素原子又は炭素原子数1〜4の非置換又はアルコキシ置換アルキル基を示す。aは0.05≦a≦0.9、bは0.1≦b≦0.9、cは0≦c≦0.2、dは0.01≦d≦0.5、かつ0.8≦a+b+c+d≦1.5をそれぞれ満足する数であり、nは2〜5の整数である。)
【0012】
上記式(1)中の置換基R2としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、オクチル基、α−エチルヘキシル基等の炭素原子数1〜8のアルキル基、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基等の炭素原子数2〜8のアルケニル基が挙げられ、中でも好ましいのはメチル基である。なお、上記で例示したアルキル基の炭素原子に結合した水素原子の一部又は全部を重水素化したアルキル基も使用できる。
【0013】
R3の炭素原子数1〜4の非置換又はアルコキシ置換のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基が挙げられ、中でも好ましいのはメチル基である。なお、これらを重水素化(好ましくは過重水素化)したアルキル基も使用できる。
【0014】
式(1)中、aは組成物が感光性を示す上で重要な役割を果たす(メタ)アクリロイルオキシ基の割合を示し、0.05≦a≦0.9、好ましくは0.1≦a≦0.5を満足する数である。bは得られる硬化物に耐熱性を付与するフェニル基の量を示し、0.1≦b≦0.9、好ましくは0.5≦b≦0.9であり、cは0≦c≦0.2、好ましくは0≦c≦0.1、dは0.01≦d≦0.5、好ましくは0.01≦d≦0.1を満足し、かつ0.8≦a+b+c+d≦1.5、好ましくは1≦a+b+c+d≦1.1を満足する数である。nは2〜5の整数であり、好ましくはn=3である。
【0015】
また、式(1)の(メタ)アクリロイルオキシ基含有オルガノポリシロキサンは、オルガノポリシロキサン中の有機基(アルキル基、アルケニル基、フェニル基等のケイ素原子に結合した1価炭化水素基)の導入比率を変えるだけで、その屈折率nDを容易に調整できる。光導波路は一般にコアとクラッド層の屈折率の差が0.3%前後であり、上記オルガノポリシロキサンにおいては、その屈折率の制御を有機基(アルキル基、アルケニル基、フェニル基などのケイ素原子に結合した1価炭化水素基やケイ素原子に結合したアルコキシ基)の導入比率を変えることで行うことができる。なお、式(1)の(メタ)アクリロイルオキシ基含有オルガノポリシロキサンの屈折率nDは、1.47〜1.55、特に1.50〜1.55の範囲とすることができる。
【0016】
上記(メタ)アクリロイルオキシ基含有オルガノポリシロキサンは、重量平均分子量が5,000〜100,000(GPCによるポリスチレン換算値、以下同様)であり、好ましくは5,000〜50,000である。重量平均分子量が小さすぎると、耐熱性及び耐湿性に優れた被膜が得られず、本発明の目的を達成できない場合があり、大きすぎると溶剤に対する溶解性が低下し、光導波路製造時の解像性が低下する場合がある。
【0017】
上記式(1)の(メタ)アクリロイルオキシ基含有オルガノポリシロキサンは、例えば下記一般式(2):
CH2=CR1COO−(CH2)n−Si(OR4)3 (2)
(式中、R1、nは前記と同じであり、R4は非置換又はアルコキシ置換アルキル基を示す。)
で表される(メタ)アクリロイルオキシアルキルトリアルコキシシランと、下記一般式(3):
PhSi(OR5)3 (3)
(式中、Phは前記と同じであり、R5は非置換又はアルコキシ置換アルキル基を示す。)
で示されるフェニルトリアルコキシシラン、更には必要に応じて下記一般式(4):
R2Si(OR6)3 (4)
(式中、R2は前記と同じであり、R6は非置換又はアルコキシ置換アルキル基を示す。)
で表されるオルガノトリアルコキシシランとを、共加水分解及び縮重合に供することにより製造することができる。
【0018】
ここで、前記一般式(2)のR4で表される非置換又はアルコキシ置換アルキル基は、一般に炭素原子数1〜12のもの、特に炭素原子数1〜4のものが好ましく、このような非置換アルキル基、アルコキシ置換アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基等が挙げられる。中でも好ましいのは、メチル基であり、目的により重水素化したアルキル基も使用できる。
【0019】
前記一般式(3)のR5、前記一般式(4)のR6で表される非置換又はアルコキシ置換アルキル基としては、前記R4で表される非置換又はアルコキシ置換アルキル基と同様のものが挙げられる。
【0020】
前記一般式(2)で表される(メタ)アクリロイルオキシアルキルトリアルコキシシランの具体例としては、例えばアクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、アクリロイルオキシプロピルトリプロポキシシラン、(2−メチル)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、(2−メチル)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、アクリロイルオキシプロピルトリ(メトキシエトキシ)シラン等が挙げられる。
【0021】
前記一般式(3)で表されるフェニルトリアルコキシシランの具体例としては、例えばフェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリプロポキシシラン、フェニルトリブトキシシラン等が挙げられる。
【0022】
前記一般式(4)で表されるオルガノトリアルコキシシランの具体例としては、例えばメチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリプロポキシシラン、エチルトリブトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、プロピルトリプロポキシシラン、プロピルトリブトキシシラン等のアルキルトリアルコキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ(メトキシエトキシ)シラン等のアルケニルトリアルコキシシランなどが挙げられる。
【0023】
上記製造方法では、先ず、一般式(2)の(メタ)アクリロイルオキシアルキルトリアルコキシシランと一般式(3)のフェニルトリアルコキシシランとを、モル比で一般式(2)のシラン:一般式(3)のシランが1:0.2〜20、好ましくは1:1〜5の範囲となるように使用し、好ましくは酸触媒存在下、共加水分解反応させてシラノール基を有する共加水分解縮合物を得ることができる。
【0024】
ここで、式(2)のシランと式(3)のシランとのモル比が上記範囲外であると、目的とする式(1)の(メタ)アクリロイルオキシ基含有オルガノポリシロキサンを得ることができない。
【0025】
更にこの場合、式(2)、(3)のシランと共に、必要に応じて式(4)のオルガノトリアルコキシシランを配合できるが、式(4)のオルガノトリアルコキシシランの配合量は、前記一般式(2)のシラン1モル当たり0〜4モル量、特に0〜2モル量が好ましく、配合量が多すぎると、組成式(1)中のR2量が多くなって耐熱性、耐湿性が悪くなる場合がある。
【0026】
前記の共加水分解は、酸触媒の存在下に行うのが好ましい。酸触媒としては、公知の酸触媒である無機酸及び有機酸を用いることができ、具体的には、塩酸、硫酸等の無機酸;酢酸、シュウ酸等の有機酸が挙げられる。中でも好ましいのはシュウ酸である。
【0027】
酸触媒の使用量は、前記一般式(2)、(3)及び(4)で示されるアルコキシシランの合計量100重量部に対し、通常0.1〜4.0重量部が好適であり、酸触媒量が少なすぎると目的の式(1)の特定平均分子量を有する(メタ)アクリロイルオキシ基含有オルガノポリシロキサンを得ることができない。共加水分解は、通常0〜50℃で行えばよい。
【0028】
このようにして得られる共加水分解物は、次に縮重合に供される。この縮重合反応の条件は、前記一般式(1)のオルガノポリシロキサンの分子量をコントロールする上で重要である。
【0029】
重縮合反応条件は、70〜80℃の反応温度条件下で60分間以上、特に120〜180分間とすることが好ましい。反応温度が低すぎたり、反応時間が短かすぎると重縮合反応が満足に進まない場合がある。
【0030】
特に平均分子量、例えば重量平均分子量1,000以上(GPCによるポリスチレン換算値)のオルガノポリシロキサンを得るためには、上記の共加水分解により生じたシラノール基と、共加水分解後も残存するアルコキシ基を上記反応条件で縮重合することが好ましい。このようにして共加水分解及び縮重合を経て得られた共加水分解縮重合物中には、アルコキシ基が一部残存しており、一部のシラノール基も未反応のまま残存している。この残存するアルコキシ基及び/又はシラノール基(即ち、ケイ素原子に結合したヒドロキシ基)を分子中に必須に含有することによって、本組成物を硬化させて得られる光導波路材料は、加熱条件下においても、基材に対する接着性や光導波路材料同志の接着性に優れたものとなる。
【0031】
本発明に用いる(B)成分の光増感剤としては、通常光増感剤として使用されているものであれば特に制限はないが、特に透明性に優れたものが好適である。光増感剤として具体的には、ベンゾイル基を有する化合物、例えば2−ハイドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、1−ハイドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、テトラ(tert−ブチルペロキシカルボニル)ベンゾフェノン、ベンゾフェノン等が挙げられる。
【0032】
(B)成分の光増感剤の配合量は、前記(A)成分の(メタ)アクリロイルオキシ基含有オルガノポリシロキサン100重量部に対し、0.0001〜20重量部、好ましくは0.1〜10重量部である。
【0033】
本発明の光硬化性オルガノポリシロキサン組成物から成る光導波路形成用材料は、前記(A)及び(B)成分のほか、必要により溶剤、例えばハイドロキノンモノメチルエーテル、2,6−ジ(tert−ブチル)−4−メチルフェノール等の重合禁止剤、更には通常光硬化性オルガノポリシロキサン組成物に用いるその他の添加剤などを本発明の効果を妨げない範囲で配合することができる。
【0034】
溶剤としては、例えばトルエン、キシレン、メチルイソブチルケトン、1−メトキシ−2−プロパノール等が挙げられ、その使用量は、組成物全体で0〜80重量%が好ましい。
【0035】
本発明に係る光硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、前記(A)成分及び(B)成分、更にはその他の必要な成分を均一に混合して得ることができる。
【0036】
このようにして得られた本発明の組成物から成る光導波路形成用材料は、例えば次のように用いられる。即ち、スピンナー等の塗布装置を用いて所定の基体に塗布し、組成物に溶剤が含まれる場合は溶剤を除去して、好ましくは10〜100μm(溶剤乾燥後の厚さ)、より好ましくは40〜80μmの組成物被膜を形成した後、マスクアライナー等を用い、これに直接、或いはフォトマスクで組成物被膜表面を遮蔽してから、光を照射して該組成物被膜の露光部分を硬化させる。
【0037】
用いる基体としては、例えばシリコンウェハー、石英ガラス等が挙げられる。
【0038】
また、照射光としては、例えば遠紫外線(波長:例193nm,253nm)、i線(波長:365nm)、g線(波長:436nm)、h線(波長:405nm)等の紫外線が挙げられ、光照射量は20〜1,000mJの範囲とすることができる。
【0039】
前記フォトマスクで遮蔽された未硬化の組成物被膜は、例えばメチルイソブチルケトン、トルエン、イソプロピルアルコール、ヘキサン、アセトンなどの溶剤を単独および混合して用い、溶解、除去することにより、前記フォトマスクに応じたパターンを形成できる。硬化後、好ましくは100〜150℃で1〜2時間加熱することにより、硬化させた組成物被膜中に残存する溶剤等の揮発分が完全に飛散し、耐熱性、耐湿性、密着性に優れた被膜を得ることができる。
【0040】
本発明の光導波路形成用材料は、上記したようにその屈折率の制御を有機基の導入比率を変えるだけで簡単に行うことができるので、屈折率を適宜調整することで、コア層、クラッド層の形成材料として使用することができる。なお、光導波路は、一般にコアとクラッド層の屈折率の差が0.3%前後であり、有機基の導入比率の異なる特定の屈折率差を有する本発明材料を用いることで、クラッド層及びコア層の両層を本発明材料で形成可能である。
【0041】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。なお、本例中、平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフ)によるポリスチレン換算値であり、また記号Mwは重量平均分子量、nDはポリマーの屈折率を意味する。
【0042】
[実施例1]
アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン(i)56.2重量部、及びフェニルトリメトキシシラン(ii)182.4重量部をフラスコに仕込み((i):(ii)のモル比=24:76)、これに水46.1重量部及び酸触媒としてのシュウ酸2水和物7.2重量部を混合した溶液を攪拌下で添加し、25℃で加水分解反応を行った。次に、反応混合物を80℃に加熱し、副生したアルコール類を留去しながら縮重合反応を180分間行った。
【0043】
得られた加水分解縮重合物をトルエンに溶解した後、純水にて抽出水が中性になるまで酸性分を抽出した。その後、トルエンを100℃/5mmHgで減圧留去し、樹脂状の固形物として(A)成分の下記組成式(5)で示される(メタ)アクリロイルオキシ基含有オルガノポリシロキサンを得た。なお、この(メタ)アクリロイルオキシ基含有オルガノポリシロキサンの平均分子量(MW)を測定した結果、8,000であり、nD=1.530であった。
【化4】
(但し、R3はメチル基、エチル基、水素原子の混合物である。)
【0044】
次に、得られた(メタ)アクリロイルオキシ基含有オルガノポリシロキサン100重量部をトルエン20重量部に溶解した溶液に2−ハイドロキシ−2−メチルプロピオフェノン3重量部を加えた後、孔径が0.5μmのメンブレンフィルターでろ過し、本発明に係る組成物I−1を得た。得られた組成物I−1をシリコンウェハー上にスピンコート法により塗布し、80℃乾燥機で10分乾燥させた。この組成物被膜は、未硬化の状態で粘着性は無かった。
【0045】
この組成物被膜に、マスクアライナーを用い露光して硬化させた後(400mJ)、イソプロピルアルコールで洗浄し、シリコンウェハー上に厚さが25μmの組成物を硬化させた被膜(クラッド層)を得た。このクラッド層で被覆された基盤を100℃で1時間乾燥させた。
【0046】
一方、アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン(i)93.6重量部、及びフェニルトリメトキシシラン(ii)384重量部をフラスコに仕込み((i):(ii)のモル比=20:80)、これに水46.1重量部及び酸触媒としてのシュウ酸2水和物7.2重量部を混合した溶液を攪拌下で添加し、25℃で加水分解反応を行った。次に、反応混合物を80℃に加熱し、副生したアルコール類を留去しながら縮重合反応を180分間行った。
【0047】
得られた加水分解縮重合物をトルエンに溶解した後、純水にて抽出水が中性になるまで酸性分を抽出した。その後、トルエンを100℃/5mmHgで減圧留去し、樹脂状の固形物として(A)成分の下記組成式(6)で示される(メタ)アクリロイルオキシ基含有オルガノポリシロキサンを得た。なお、この(メタ)アクリロイルオキシ基含有オルガノポリシロキサンの平均分子量(MW)を測定した結果、8,000であり、nD=1.534であった。
【化5】
(但し、R3はメチル基、エチル基、水素原子の混合物である。)
【0048】
次に、得られた(メタ)アクリロイルオキシ基含有オルガノポリシロキサン100重量部と、トルエン20重量部に溶解した溶液に2−ハイドロキシ−2−メチルプロピオフェノン3重量部を加え、孔径が0.5μmのメンブレンフィルターでろ過し、本発明に係る組成物II−1を得た。得られた組成物II−1を、前記シリコンウェハー上に形成されたクラッド層上にスピンコート法により塗布し、80℃乾燥機で10分乾燥させた。この組成物被膜は、未硬化の状態で粘着性は無かった。
【0049】
上記組成物被膜に、マスクアライナーを用い、予め光導波路に応じてパターンを形成したフォトマスクを密着させ、露光して硬化した後(400mJ)、イソプロピルアルコールを用いて現像したところ、クラッド層上に厚さが40μmで、50μmL/Sの解像パターン(コア層)を得た。この下部クラッド・コア層で被覆された基盤を100℃、1時間乾燥させた。
【0050】
更に、得られた下部クラッド・コア層上に上記組成物I−1をスピンコート法により塗布し、80℃乾燥機で10分乾燥させた。この組成物被膜は、未硬化の状態で粘着性は無かった。
【0051】
上記組成物被膜に、マスクアライナーを用い、露光して硬化させた後(400mJ)、イソプロピルアルコールを用いて洗浄したところ、下部クラッド・コア層上に、下部クラッド層上端から計算して厚さが70μmの上部クラッド層を得た。この光導波路を100℃、1時間乾燥させた。
【0052】
上記光導波路について、耐熱性、耐湿性を下記方法で評価した。
耐熱性試験
得られた光導波路を200℃の乾燥機で、500時間加熱した。その結果、基盤からの剥離、クラックの発生は見られなかった。
耐湿性試験
組成物I及び組成物IIを石英ガラス上に塗布し、光硬化により厚さ100μmの膜を形成し、85℃・85%RH、500時間の恒温恒湿処理を行った。400nm〜1,600nmの透過率の測定において、処理後の結果は、処理前の結果と同じであり、吸湿による変化は見られなかった。
【0053】
[実施例2]
アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン(i)117重量部、及びフェニルトリメトキシシラン(ii)120重量部をフラスコに仕込み((i):(ii)のモル比=50:50)、これに水46.1重量部及び酸触媒としてのシュウ酸2水和物7.2重量部を混合した溶液を攪拌下で添加し、25℃で加水分解反応を行った。次に、反応混合物を80℃に加熱し、副生したアルコール類を留去しながら縮重合反応を180分間行った。
【0054】
得られた加水分解縮重合物をトルエンに溶解した後、純水にて抽出水が中性になるまで酸性分を抽出した。その後、トルエンを100℃/5mmHgで減圧留去し、樹脂状の固形物として(A)成分の下記組成式(7)で示される(メタ)アクリロイルオキシ基含有オルガノポリシロキサンを得た。なお、この(メタ)アクリロイルオキシ基含有オルガノポリシロキサンの平均分子量(MW)を測定した結果、10,000であり、nD=1.507であった。
【化6】
(但し、R3はメチル基、エチル基、水素原子の混合物である。)
【0055】
上記の得られた(メタ)アクリロイルオキシ基含有オルガノポリシロキサンを用いる以外は実施例1と同様にして、組成物I−2を得た。
【0056】
次に、上記組成物I−2を用いて、実施例1と同様にシリコン基板上および石英ガラス上に厚さ100μmの組成物被膜を作製し、実施例1と同様の耐熱、耐湿性試験を行ったが、剥離、クラックの発生や、透過率の減少は見られなかった。また、上記組成物I−2を用いて実施例1と同様の方法によるコア層のパターン形成も可能であり、厚さが40μmで、50μmL/Sの解像パターンを得た。
【0057】
[実施例3]
アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン(i)187重量部、及びフェニルトリメトキシシラン(ii)48重量部をフラスコに仕込み((i):(ii)のモル比=80:20)、これに水46.1重量部及び酸触媒としてのシュウ酸2水和物7.2重量部を混合した溶液を攪拌下で添加し、25℃で加水分解反応を行った。次に、反応混合物を80℃に加熱し、副生したアルコール類を留去しながら縮重合反応を180分間行った。
【0058】
得られた加水分解縮重合物をトルエンに溶解した後、純水にて抽出水が中性になるまで酸性分を抽出した。その後、トルエンを100℃/5mmHgで減圧留去し、樹脂状の固形物として(A)成分の下記式(8)で示される(メタ)アクリロイルオキシ基含有オルガノポリシロキサンを得た。なお、この(メタ)アクリロイルオキシ基含有オルガノポリシロキサンの平均分子量(MW)を測定した結果、9,000であり、nD=1.486であった。
【化7】
(但し、R3はメチル基、エチル基、水素原子の混合物である。)
【0059】
上記の得られた(メタ)アクリロイルオキシ基含有オルガノポリシロキサンを用いる以外は実施例1と同様にして、組成物I−3を得た。
【0060】
次に、上記組成物I−3を用いて実施例1と同様にしてシリコン基板上および石英ガラス上に厚さ100μmの組成物被膜を作製し、実施例1と同様の耐熱、耐湿性試験を行ったが、剥離、クラックの発生や、透過率の減少は見られなかった。また、上記組成物I−3を用いて、実施例1と同様の方法によるコア層のパターン形成も可能であり、厚さが40μmで、50μmL/Sの解像パターンを得た。
【0061】
[比較例1]
実施例1と同様の条件で、酸濃度を20分の1にし、光硬化性オルガノポリシロキサン組成物の合成を行った。得られた(メタ)アクリロイルオキシ基含有オルガノポリシロキサンは下記組成式(9)で示されるもので、その平均分子量(MW)を測定した結果、800であり、nD=1.520であった。
【化8】
(但し、R3はメチル基、エチル基、水素原子の混合物である。)
【0062】
この(メタ)アクリロイルオキシ基含有オルガノポリシロキサンを使用して実施例1と同様に調製した組成物I−4を用いて、実施例1と同様にシリコン基板上に25μmのクラッド層を形成した。しかしこの樹脂層は、200℃耐熱性試験において、基盤からの剥離がみられ、クラックの発生も見られた。
【0063】
[比較例2]
熱硬化性ポリシロキサンゴム(分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖されたジメチルポリシロキサン(25℃での粘度1,000cs)と側鎖にSiH基を有するメチルハイドロジェンポリシロキサン(粘度20cs:ビニル基含有ジメチルポリシロキサン中のビニル基に対するSiH基:1.5モル/モル)と白金触媒とを主成分として含有する)を用い、加熱硬化により石英ガラス上に厚さ100μmの硬化被膜を形成し、85℃・85%RH、500時間の恒温恒湿処理を行って、耐湿性試験を行った。。処理後には400nm〜1600nmにおいて1,000nm付近、1,200nm付近及び1,400〜1,600nmにかけて、吸湿によると思われる透過率の低下が見られた。
【0064】
【発明の効果】
本発明の光硬化性オルガノポリシロキサン組成物からなる光導波路形成用材料は、製造が容易であり、原料コストも低く、基体上に塗布後、未硬化の状態で粘着性が少なく、感度及び解像性に優れ、厚膜として形成しても優れた耐熱性、耐湿性、基材に対する優れた接着性を有し、しかも、シリコーンレジンとすることでシリコーンゴムに比べて耐湿性に優れた被膜を与え、屈折率の調整も容易である。更に、本発明の光導波路形成用材料を用いた製造方法によれば、光硬化性を利用して、ドライエッチング工程を必要としないで光導波路を簡単な製造工程で工業的に有利に製造することができる。
Claims (6)
- (A)下記平均組成式(1):
で表され、重量平均分子量が5,000〜100,000(GPCによるポリスチレン換算値)である(メタ)アクリロイルオキシ基含有オルガノポリシロキサン
(B)光増感剤
を含有する光硬化性オルガノポリシロキサン組成物からなることを特徴とする光導波路形成用材料。 - (A)成分の(メタ)アクリロイルオキシ基含有オルガノポリシロキサンが、下記一般式(2):
CH2=CR1COO−(CH2)n−Si(OR4)3 (2)
(式中、R1は水素原子又はメチル基、R4は非置換又はアルコキシ置換アルキル基を示し、nは2〜5の整数である。)
で表される(メタ)アクリロイルオキシアルキルトリアルコキシシランと、下記一般式(3):
PhSi(OR5)3 (3)
(式中、Phはフェニル基、R5は非置換又はアルコキシ置換アルキル基を示す。)
で表されるフェニルトリアルコキシシランを前記一般式(2)のシラン1モル当たり0.2〜20モル量と、下記一般式(4):
R2Si(OR6)3 (4)
(式中、R2は炭素原子数1〜8のアルキル基又は炭素原子数2〜8のアルケニル基、R6は非置換又はアルコキシ置換アルキル基を示す。)
で表されるオルガノトリアルコキシシランを前記一般式(2)のシラン1モル当り0〜5モル量とを共加水分解及び縮重合させることにより得られるものである請求項1記載の光導波路形成用材料。 - 光導波路のコア層及びクラッド層の形成用である請求項1又は2記載の光導波路形成用材料。
- (A)下記平均組成式(1):
で表され、重量平均分子量が5,000〜100,000(GPCによるポリスチレン換算値)であり、屈折率nDが1.47〜1.55の範囲である(メタ)アクリロイルオキシ基含有オルガノポリシロキサン
(B)光増感剤
を含有する光硬化性オルガノポリシロキサン組成物からそれぞれなる光導波路コア形成用材料と光導波路クラッド形成用材料との組み合わせであって、コア形成用材料の(A)成分の屈折率とクラッド形成用材料の(A)成分の屈折率が、それぞれ各(A)成分の式(1)のオルガノポリシロキサンにおいて、ケイ素原子に結合したPh基及びR 2 基の導入比率を変えることで調整されたことを特徴とする光導波路コア形成用材料と光導波路クラッド形成用材料とからなる光導波路形成用材料。 - (A)下記平均組成式(1):
で表され、重量平均分子量が5,000〜100,000(GPCによるポリスチレン換算値)であり、屈折率nDが1.47〜1.55の範囲である(メタ)アクリロイルオキシ基含有オルガノポリシロキサン
(B)光増感剤
を含有する光硬化性オルガノポリシロキサン組成物からそれぞれなる光導波路コア形成用材料と光導波路クラッド形成用材料であって、コア形成用材料の(A)成分の屈折率とクラッド形成用材料の(A)成分の屈折率が、それぞれ各(A)成分の式(1)のオルガノポリシロキサンにおいて、ケイ素原子に結合したPh基及びR 2 基の導入比率を変えることで調整されたコア形成用材料とクラッド形成用材料を使用し、これらコア及びクラッド形成用材料を塗布、光照射して、基材上に下部クラッド層、コア層、上部クラッド層の硬化被膜を順次積層、形成することを特徴とする光導波路の製造方法。 - 請求項5記載の製造方法によって得られた、基材上に下部クラッド層、コア層、上部クラッド層が積層、形成された光導波路。
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