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JP2005292364A - 感光性液組成物、およびこれを用いてなる光学素子 - Google Patents

感光性液組成物、およびこれを用いてなる光学素子 Download PDF

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JP2005292364A
JP2005292364A JP2004105588A JP2004105588A JP2005292364A JP 2005292364 A JP2005292364 A JP 2005292364A JP 2004105588 A JP2004105588 A JP 2004105588A JP 2004105588 A JP2004105588 A JP 2004105588A JP 2005292364 A JP2005292364 A JP 2005292364A
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Masaatsu Kido
優敦 木戸
Mitsuhiro Kawazu
光宏 河津
Keiji Tsunetomo
啓司 常友
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Nippon Sheet Glass Co Ltd
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Abstract

【課題】 本発明は、得られる透明材料が比較的高い屈折率を有し、その表面が平滑でしかもパターニング性も有する感光性液組成物の提供を目的とする。また、透明材料を比較的厚い膜として作製が可能な液組成物の提供を目的とする。さらにこの液組成物を用いてなる光学素子の提供を目的とする。
【解決手段】 加水分解性金属アルコキシドと、感光性基およびフェニル基を1分子内に有したシラン化合物と、光反応開始剤と、水と、触媒とを含むことを特徴とした感光性液組成物である。前記シラン化合物は、ビニルフェニルジエトキシシランであることが好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、例えば、光学素子の作製などに好ましく用いられる感光性液組成物に関し、さらにこれを用いてなる光学素子に関する。
従来、金属アルコキシドを出発原料とし、ゾルゲル法によって得られる有機無機ハイブリッド膜は、ガラス等の無機材料にはない優れた加工性を持っており、さらに、高透過性や耐熱性などの特性では、有機材料に比べて非常に優れている。
例えば、特開平7−331173号公報では、「シロキサンポリマーと、特定の金属アルコキシドおよび/または該金属アルコキシドから誘導される金属キレート化合物を含有することを特徴とする光学材料形成用塗液組成物」が開示されている。この塗液組成物は、「高温高耐湿性、強靱性、平坦性、屈折率均一性に優れた被膜を得ることができる」としている。
光学素子に適した有機無機ハイブリッド膜としては、JOURNAL OF LIGHTWAVE TECHNOLOGY, Vol.16, No.9, p1640-1646,(1998) にて、提案されている。
上述の文献には、光重合可能な官能基を有した金属アルコキシドを用いると、パターニング性に優れた有機無機ハイブリッド材料が作製されることが述べられている。例えば、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン,ジルコニウムアルコキシドおよびメタクリル酸などからなる感光性材料を用いて露光・現像して、グレーティングを有する光導波路素子を作製することが述べられている。
これらの技術は、良好なパターニング性を持ち、さらにこれら材料を所望の比率で混合することで、精度の高い屈折率調整を可能としている。このため、光導波路のコアやクラッドの屈折率調整が、容易に行えることが知られている。高屈折率化のためには、メタクリル酸にてキレート化されたジルコニアイソプロポキサイドの比率を増加させるとよい。特に、ジルコニア由来の組成は他の遷移金属に比べ、厚膜化が可能であるため、光集積化を目的とした機能素子を作製する上で、非常に有効である。
また、本出願人らは、特開2001−194780号公報で、「アリル基含有金属アルコキシド、光反応開始剤、重合促進剤および水を主成分とする感光性液組成物」を開示している。
上述の特開2001−194780号公報には、トリアルコキシシランを含む感光性液組成物を用いても、成膜性が優れ、光照射後の現像において、光未照射部の膜を精度よく完全に除去することができるパターン膜被覆物品を提供することが述べられている。
ところで、感光性の組成物ではないが、特開平5−209027号公報には、「透明性に優れた複合体組成物およびその製法」として、「(A)ラジカル重合性ビニル化合物を、(B)コロイド状シリカ分散系中でアルコキシキシシラン化合物を加水分解、縮重合させて得られたシリカ系縮重合体の存在下で、重合させてなる複合体組成物」が開示されている。
同じく、感光性の組成物ではないが、特開2001−92159号公報には、電子写真感光体の樹脂層を形成する「塗布液組成物」の構成要素として、
一般式(1) RnSi(OR')4-n
(式中、Rは炭素数1〜10のアルキル基、フェニル基、アリール基、ビニル基、アミノ基、γ−グリシドキシプロピル基、γ−メタクリロキシプロピル基、Cm2m+124−を表す。R’は炭素数1〜3のアルキル基を表し、nは0〜3の整数を表す。mは正の整数を表す。)で表される加水分解性基を有する有機ケイ素化合物が示されている。
特開平7−331173号公報 特開2001−194780号公報 特開平5−209027号公報 特開2001−92159号公報 JOURNAL OF LIGHTWAVE TECHNOLOGY, VOL.16, No.9, p1640-1646,(1998)
例えば、光導波路として、透過性能だけでなく、耐熱性や耐湿性を満足させるためには、光導波路の外周部を構成するクラッド材料の選択が重要となる。つまり、これらの特性に優れたクラッド材料を選択すればよい。そうすると、クラッド材料における屈折率の選択の幅が狭められることになる。その結果、耐熱性や耐湿性に優れ、しかも光導波路として成立させるために、屈折率の選択の幅が広いコア材料、具体的には、より高い屈折率を有する材料が求められることになる。
ゾルゲル法による感光性液組成物において、屈折率を高めるには、ジルコニア比率を増加させるとよい。しかし、ジルコニア比率をあまり増加させすぎると、次のような問題が発生する。すなわち、得られた膜の表面が非常に粗となり、光導波路に必要な平滑な表面の膜を作製することが困難である。また、このような膜を用いて光導波路を構成しようとすると、透過損失が大きくなってしまうことである。その理由は、ジルコニアアルコキシドの加水分解速度が、シリコンアルコキシドに比べて急速であるために、不均一化してしまうことによる。
例えば、光導波路に耐熱性を求めようとすると、樹脂のなかでも優れた耐熱性を有するポリイミドを、クラッド材料として選択することになる。このポリイミドの屈折率は比較的大きい。このため、コア材料の屈折率が高くないと、ポリイミドをクラッド材料として使用することはできない。
そこで、本発明は、上述した課題を鑑みてなされたものであり、得られる透明材料が比較的高い屈折率を有し、その表面が平滑でしかもパターニング性も有する感光性液組成物の提供を目的とする。また、透明材料を比較的厚い膜として作製が可能な液組成物の提供を目的とする。さらにこの液組成物を用いてなる光学素子の提供を目的とする。
上述のように、ゾルゲル法による感光性液組成物において、ジルコニア比率を増加して屈折率を高くするのには、自ずと限界がある。そこで本発明では、不足する屈折率をフェニル基含有シラン化合物で補うこととした。さらに、フェニル基含有シラン化合物に、感光性を付与できる基としては、ビニル基しかない。しかし、このビニル基の感光性は十分ではない。そこで、高い感光性のメタクリロキシ基を含む加水分解性金属アルコキシドを、感光性液組成物に含ませることとした。
すなわち、本発明は請求項1に記載の発明として、
加水分解性金属アルコキシドと、
感光性基およびフェニル基を1分子内に有したシラン化合物と、
光反応開始剤と、水と、触媒とを含むことを特徴とした感光性液組成物である。
請求項2に記載の発明として、
前記加水分解性金属アルコキシドは、感光性有機シリコンアルコキシドおよび/または感光性有機ジルコニウムアルコキシドを含んでなる請求項1に記載の感光性液組成物である。
請求項3に記載の発明として、
前記加水分解性金属アルコキシドは、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランおよび/またはメタクリル酸にてキレート化されたジルコニアテトラプロポキサイドである請求項2に記載の感光性液組成物である。
請求項4に記載の発明として、
前記シラン化合物は、ビニルフェニルジエトキシシランである請求項1〜3のいずれか1項に記載の感光性液組成物である。
請求項5に記載の発明として、
前記光反応開始剤は、2-メチル-1[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モリフォリノプロパン-1-オン)である請求項1〜4のいずれか1項に記載の感光性液組成物である。
請求項6に記載の発明として、
前記触媒は、塩酸を含む請求項1〜5のいずれか1項に記載の感光性液組成物である。
請求項7に記載の発明として、
質量%で表して、
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 28〜51%、
キレート化されたジルコニアテトラプロポキサイド 15〜42%、
ビニルフェニルジエトキシシラン 13〜39%、
光反応開始剤 0.5〜15%、
有機溶媒 0〜 8%、
水 2〜10%、
触媒 0.00002〜10%、
を含んでなる請求項1〜6のいずれか1項に記載の感光性液組成物である。
請求項8に記載の発明として、
金属アルコキシド加水分解物と、
感光性基およびフェニル基を1分子内に有したシラン化合物と、
光反応開始剤とを含むことを特徴とした感光性液組成物である。
請求項9に記載の発明として、
前記金属アルコキシド加水分解物は、感光性有機シリコンアルコキシドおよび/または感光性ジルコニウムアルコキシドと、水とを含んでなる加水分解物である請求項8に記載の感光性液組成物である。
請求項10に記載の発明として、
前記加水分解性金属アルコキシド加水分解物は、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランおよび/またはメタクリル酸にてキレート化されたジルコニアテトラプロポキサイドと、水とを含んでなる加水分解物である請求項9に記載の感光性液組成物である。
請求項11に記載の発明として、
前記シラン化合物は、ビニルフェニルジエトキシシランである請求項8〜10のいずれか1項に記載の感光性液組成物である。
請求項12に記載の発明として、
前記光反応開始剤は、2-メチル-1[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モリフォリノプロパン−1オン)である請求項8〜11のいずれか1項に記載の感光性液組成物である。
請求項13に記載の発明として、
前記感光性液組成物に、さらに水および/または触媒を含む請求項8〜12のいずれか1項に記載の感光性液組成物である。
請求項14に記載の発明として、
光学素子の少なくとも一部が、請求項1〜13のいずれか1項に記載の感光性液組成物を硬化させてなることを特徴とする光学素子である。
請求項15に記載の発明として、
前記光学素子が光導波路であり、前記一部が前記光導波路のコア部である請求項14に記載の光学素子である。
本発明の第1形態である感光性液組成物に含まれる加水分解性金属アルコキシドとして、その分子中には、光重合可能な感光性基であるメタクリロキシ基,アクリロキシ基,アリル基,ビニル基などを分子内に少なくとも1つ有していることが好ましい。アルコキシドの金属種としては、シリコンおよび/またはジルコニウムが好ましく用いられる。本発明で使用されうるシリコンアルコキシドの一般式を、以下の化学式1に示す。
(化1)
(R1)a(R2)bSi(OR3)c
ただし、
1:二重結合を分子内に有した炭化水素基であり、メタクリロキシ基,アクリロキシアルキル基,アリル基,ビニル基などが挙げられる。aは1〜3の整数である。
2:炭化水素基であり、メチル基,エチル基,プロピル基,ブチル基,ペンチル基,ヘキシル基,オクチル基等のアルキル基や、フェニル基などが挙げられる。bは0〜2の整数である。
3:炭素数1〜4のアルキル基であり、c=4−a−b≧0である。
上述したアルコキシドとしては、
メタクリロキシメチルジメチルエトキシシラン,
メタクリロキシメチルトリエトキシシラン,
メタクリロキシメチルトリメトキシシラン,
メタクリロキシプロピルジメチルエトキシシラン,
メタクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン,
メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン,
メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン,
メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン,
メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン,
N-(3-メタクリロキシ-2-ヒドロキシプロピル)-3-アミノプロピルトリエトキシシラン,
O-(メタクリロキシエチル)-N-(トリエトキシシリルプロピル)ウレタン,
ビニルトリメトキシシラン,
ビニルトリエトキシシラン,
ビニルトリ-t-ブトキシシラン,
ビニルトリイソプロポキシシラン,
ビニルトリフェノキシシラン,
ビニルメチルジエトキシシラン,
ビニルメチルジメトキシシラン,
ビニルジメチルエトキシシラン,
ビニルトリス(2-メトキシエトキシ)シラン,
ビニルトリイソプロペノキシシラン,
O-(ビニロキシエチル)-N-(トリエトキシシリルプロピル)ウレタン,
3-アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン,
3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン,
3-(N-アリルアミノ)プロピルトリメトキシシラン,
アリルジメトキシシラン,
アリルトリエトキシシラン,
アリルトリメトキシシラン,
(アクリロキシメチル)フェネチルトリアルコキシシラン,
1,1-ビス(トリアルコキシシリルメチル)エチレン,
ビス(トリエトキシシリル)エチレン,
ジルコニウムメタクリルオキシエチルアセトアセテートトリイソプロポキサイド,
などを例示できる。
また、必要に応じて、メタクリル酸,アセチルアセトン,メチルアセチルアセトン,エチルアセチルアセトン,ジエチルアセチルアセトンのようなβ−ジケトンなどの配位子で、アルコキシドをキレート化してもよい。そのような具体例としては、テトラプロポキシジルコニウム,テトラブトキシジルコニウムなどを例示できる。なお、これらは、分子内に感光性基を有していない。
また、本発明の第2形態である感光性液組成物は、第1形態の感光性液組成物に含まれる加水分解性金属アルコキシドの代わりに、金属アルコキシド加水分解物としたものである。この加水分解性金属アルコキシド加水分解物は、予め加水分解性金属アルコキシドを水の存在下で部分的にまたは全面的に加水分解しておき、感光性液組成物に含ませたものである。この加水分解性金属アルコキシド加水分解物には、触媒は含まなくてもよいし、含んでいてもよい。
本発明による感光性液組成物に含まれる感光性基およびフェニル基を1分子内に有したシラン化合物としては、以下のものを例示できる。まず、含まれる感光性基としては、メタクリル基,アクリル基,アリル基,ビニル基などが挙げられる。また、フェニル基として含みうる範囲は、分子内に1〜3個であり、より好ましくは分子内に1〜2個である。このシラン化合物の化学式2を以下に示し、図1には、その一例であるビニルフェニルジエトキシシラン構造式を示す。
(化2)
(Ph)c(Vi)dSi(X)e
ただし、Ph:フェニル基であり、cは1〜3の整数である。Vi:ビニル基であり、dは1〜3の整数である。X:加水分解可能な官能基であり、e=4−c−d≧0である。Xの具体例としては、アルコキシル基(−OR3),クロロ基(−Cl)であり、R3は炭素数1〜4のアルキル基である。
このようなシラン化合物の具体例としては、
アリルフェニルジクロロシラン,
アリルトリフェニルシラン,
ビニルフェニルジエトキシシラン,
ビニルジフェニルエトキシシラン,
ビニルジフェニルクロロシラン,
(メタクリロキシメチル)フェニルジメチルシラン
などが挙げられる。
本発明による感光性液組成物に含まれる感光性基およびフェニル基を1分子内に有したシラン化合物は、予め水と触媒の存在下で部分的にまたは全面的に加水分解されて、感光性液組成物に含まれていてもよい。
本発明による感光性液組成物に含まれる光反応開始剤としては、光照射によって重合を開始するために、光反応開始剤を含有させることが好ましい。この光反応開始剤成分は、感光性基をもつ金属アルコキシドの使用に際し、光重合を開始し促進させるものである。
具体的には、
ベンゾフェノン,
アセトフェノン,
ベンゾンイソプロピルエーテル,
ベンゾインイソブチルエーテル,
過酸化ベンゾイル,
2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン(メルク社製、ダロキュア1173),
1-(4-イソプロピルフェニル)-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-オン(メルク社製、ダロキュア1116),
1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバガイギー社製、イルガキュア184),
2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン(チバガイギー社製、イルガキュア651),
2-メチル-1[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モリフォリノプロパン-1-オン(チバガイギー社製、イルガキュア907),
2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタノン-1(チバガイギー社製、イルガキュア369)
など、チバガイギー社のイルガキュアシリーズなどが好適に用いられるが、これらに限られない。
光反応開始剤の含有量は、上述の金属アルコキシド1モルに対して、0.001〜0.2モルであることが好ましい。また、感光性液組成物中の光反応開始剤の含有量は、0.1〜20質量%であることが好ましく、さらに好ましくは0.5〜10質量%である。
本発明による感光性液組成物には、触媒を含有させる。触媒としては、塩酸,硝酸(HNO3),硫酸などの無機酸類や、酢酸,シュウ酸,蟻酸,プロピオン酸,p-トルエンスルホン酸などの有機酸類が用いられる。
触媒の含有量は、酸の種類およびプロトン酸としての強さ(弱酸,強酸)によって異なる。触媒の含有量が少なすぎると、加水分解・脱水縮合反応の進行が遅くなり、多すぎると、縮合反応が進みすぎて分子量が大きくなりすぎる。この結果、沈殿物や塗布液のゲル化を生じやすくなるので好ましくない。
したがって、添加する触媒の量は、例えば、触媒として塩酸を用いる場合について、モル比で表して、加水分解性金属アルコキシドおよび感光性基およびフェニル基を1分子内に有したシラン化合物の合計1モルに対して、0.01ミリモル〜100ミリモル(0.00001〜0.1モル)が好ましく、より好ましくは0.05ミリモル〜50ミリモルである。
本発明の第1形態である感光性液組成物としての好ましい触媒含有量は、0.00002〜10質量%であり、より好ましくは0.0001〜5質量%である。なお、本発明の第2形態である感光性液組成物に触媒を含む場合は、第1形態の含有量より少量でよい。
本発明による感光性液組成物には、必要に応じて、有機溶媒を含むことが好ましい。この有機溶媒は、必須ではないが、含有させることが好ましい成分である。上述の金属アルコキシドおよび前記フェニル基を1分子内に有したシラン化合物が、加水分解するときに発生するアルコール自体が溶媒となるので、特別に添加しなくてもよい場合がある。透明材料の形成方法の種類によって、適した溶媒を使用するとよい。
透明材料の形成方法としては、キャスト法,ディップコート法,グラビアコート法,フレキソ印刷法,ロールコート法などが好適に使用される。このうち、キャスト法やディップコート法で用いられる有機溶剤としては、蒸発速度の大きな溶媒が好適である。すなわち、溶媒の蒸発速度があまりにも小さいと、塗膜の乾燥が遅いので液の流動性が高くなり、均一な塗膜が形成されない場合がある。このため、メチルアルコール,エチルアルコール,イソプロピルアルコール,tert-ブトキシアルコールなどのように、蒸発速度の大きいアルコール系の溶媒が、好適に使用できる。
一方、グラビアコート法やフレキソ印刷法,ロールコート法に使用される有機溶剤は、蒸発速度の極めて小さい溶媒が好適である。これは蒸発速度が大きすぎる溶媒では、十分にレベリングが行われないうちに溶媒が蒸発してしまうため、塗膜の表面が平滑でなくなる場合があるからである。
溶媒の蒸発速度は、酢酸ブチルのそれを100とした相対蒸発速度指数で、一般的に評価されている。この値が40以下の溶媒は極めて小さい蒸発速度をもつ溶媒として分類されている。極めて小さい蒸発速度をもつ溶媒が、グラビアコート法,フレキソ印刷法,ロールコート法の有機溶媒として好ましい。
例えば、
エチレングリコールモノエチルエーテル(エチルセロソルブ),
エチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルセロソルブ),
エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(セロソルブアセテート),
ジエチレングリコールモノエチルエーテル,
ヘキシレングリコール,
ジエチレングリコール,
エチレングリコール,
トリプロピレングリコール,
ジアセトンアルコール,
テトラヒドロフルフリルアルコール,
などが挙げられる。
本発明による感光性液組成物によれば、比較的高い屈折率を有し、その表面が平滑であり、しかも優れたパターニング性も有する透明材料を得ることができる。ここで、パターニング性とは、透明材料の光未照射部の溶解が容易であり、所望の形状を精度よく転写できることをいう。
この液組成物によれば、透明材料を比較的厚い膜として作製が可能であるので、光導波路や、反射型回折格子、マイクロレンズなどの光学素子の作製が容易になる。
(実施例)
以下、光導波路の作製を例にして、本発明による感光性液組成物について説明する。
(コア用感光性液組成物の調製)
まず、本発明による感光性液組成物を、コア材料として用いる場合の調製方法について説明する。
(感光性有機シラン原料の調製)
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 10gに、0.1モル/dm3(0.1N)のHCl水溶液 0.72gを加えて、約3時間撹拌したものを、感光性有機シラン原料とした。
(感光性ジルコニウム原料の調製)
含有率700g/dm3(70質量%)のジルコニウムテトラプロポキサイド 5gに、メタクリル酸 1.1gを添加し、約3時間撹拌したものを感光性ジルコニウム原料とした。
(感光性液組成物の調製)
上述のように調製した感光性有機シラン原料 1.40gと、感光性基およびフェニル基を1分子内に有したシラン化合物であるビニルフェニルジエトキシシラン 0.66gと、感光性ジルコニウム原料 0.54gとを混合した。これに、光重合開始剤として、2-メチル-1[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モリフォリノプロパン-1-オン(チバガイギー社製、イルガキュア907)を200g/dm3(20質量%)の割合で含む1-メトキシ-2-プロパノール溶液 0.50gを加えた。さらに、溶媒としてイソプロパノール 0.25gを加えた後、撹拌しながら0.1モル/dm3(0.1N)のHCl水溶液 0.12gを滴下しながら加えた。これを約3時間撹拌して、感光性液組成物を得た。
上述した感光性液組成物の調製では、感光性有機シランと感光性ジルコニウムとビニルフェニルジエトキシシランのモル比が、55:15:30となっていた。
この感光性液組成物を基板上にスピンコート法にて成膜し、これを150℃の雰囲気で2時間の熱処理をして硬化させた。得られた透明膜の特性は、メトリコン社製プリズムカプラを用いて測定した。
その結果、この材料の1541nmにおけるTEモードおよびTMモードの屈折率は、それぞれ1.515(1541nm TE偏光)、1.514(1541nm TM偏光)であった。
(クラッド用感光性液組成物の調製)
つぎに、クラッド材料の調製方法を述べる。クラッド用材料としては、ポリイミドの前駆体溶液であるポリアミド酸と、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン加水分解溶液を混合することで調製した。
(ポリアミド酸溶液の調製)
三角フラスコに、2,2-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物 88.8g(0.2モル)と、2,2-ビス(トリフルオロメチル)4,4'-ジアミノビフェニル 64.0g(0.2モル)およびN,N-ジメチルアセトアミド 1000gを加えた。この混合物を窒素雰囲気下、室温にて3日間撹拌し、濃度約150g/dm3(15質量%)のポリアミド酸溶液を得た。
(3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン加水分解溶液の調製)
3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 2.4g(0.01モル)に、エチルアルコール 1.0gを混合し30分間撹拌後、水 0.36g、0.1モル/dm3(0.1N)のHCl水溶液0.3gを順に滴下後、約2時間撹拌して、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン加水分解溶液を得た。
(クラッド用溶液の調製)
得られたポリアミド酸溶液 3.0gに、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン加水分解溶液 0.72gを添加し、2時間撹拌してクラッド用溶液を得た。
以下、本発明による光学素子を光導波路として具体化した第1実施形態について、図2〜4を用いて説明する。
図2は光導波路の断面模式図である。図3は光導波路の斜視図である。図2,3では、SiO2膜11が形成されたシリコンウエハ基板10上に、その周囲をクラッド2で囲まれたコア3によって光導波路1が構成されている様子を示している。
続いて、光導波路の作製工程を、図4を用いて説明する。
まず、下部クラッド21の作製方法について述べる。基板として、長さ4cm幅1.5cmのシリコンウエハ10を用いた。このシリコンウエハ10は、厚さ5μmのSiO2膜11を有している。この基板表面をUVオゾン洗浄することにより、基板表面を活性化させた。UVオゾン洗浄は、50℃にて10分間実施した。
この洗浄により、基板表面の濡れ性は向上し、クラッド材料を均一かつ平滑に塗布できるようになる。基板の表面処理は、このUVオゾン処理に限られず、コロナ放電処理や、クラッド材料と接着性の高いプライマ溶液を塗布してもよい。
UVオゾン洗浄したシリコン基板10上に、上述したクラッド材料をスピンコート法にて成膜した。成膜時のスピン条件は、25回転/秒(1,500rpm)で、10秒間である。その後、この基板をチャンバー内に入れ、窒素雰囲気で、250℃にて1時間加熱することで、塗布したクラッド材料のイミド化を促進させながら、硬化させて下部クラッドを作製した(図4(a))。
次に、コアの作製方法について述べる(図4(b)参照)。コア3は、下部クラッド21上に一旦コア材料を成膜しコア形成用膜31とし、その後所定部分だけ硬化させ、不必要な部分を除去するパターニングで残すことで作製した。コア材料の成膜はスピンコート法で行った。スピン条件は、16.67回転/秒(1,000rpm)で、15秒間である。その後、90℃に保温されたオーブン中にて10分間加熱した。この加熱は必須ではないが、UV光の露光時におけるコア溶液とマスクとの密着を防止する効果や、クラッド界面での接着性を増加させるために、実施することが好ましい。
続いて、コア3のパターンは、コア形成用膜31を形成した基板10に、目的とする導波路パターンが描かれたマスク40をアライメントし、これにUV光41を照射することにより形成した。硬化条件としては、窒素流量4L/min(常温、常圧)下にて、UV光の照射を5分間実施した。その後、この基板を、イソプロピルアルコール中に浸漬し、UV光の未照射部分を溶解させて、ゾルゲル材料からなるコア3を形成した(図4(c)参照)。このとき、コアの断面形状は矩形であり、その大きさは、マスク幅10μmに対して幅12μm、高さ10μmであった。
さらに、上部クラッド22の作製方法について述べる。
コア3を形成した基板10に、上述の下部クラッド21と同様のクラッド材料をスピンコート法にて成膜した。スピン条件は、25回転/秒(1,500rpm)で、10秒間である。なお、下部クラッドの作製は1回の成膜にて行ったが、上部クラッド22では、凸部を有した基板上に成膜するため、必要に応じて成膜を重ねることが好ましい。
その後、この基板をチャンバー内に入れ、窒素雰囲気で、250℃にて1時間加熱することで、塗布したクラッド材料のイミド化を促進させながら、硬化させて上部クラッド22を形成した。このようにして、光導波路を完成させた(図4(d)参照)。
この光導波路における透過損失を、カットバック法にて測定した。その結果、波長1.5μmにて0.1dB/cmという測定値が得られた。
ここで、先に得られたコア形状を、電界放射型走査電子顕微鏡(FE−SEM、日立製、S−4500)にて観察した。測定条件は、加速電圧10kV,照射電流10μAであり、試料の傾斜角度は破断面より15度である。測定時の倍率は5000倍である。図5に観察結果を示す。
(比較例)
さて、比較として、フェニルトリエトキシシランを用いてコアを作製し、その表面状態を観察した。
まず、コア材料として用いる感光性液組成物の調製方法について説明する。感光性有機シラン原料の調製、および感光性ジルコニウム原料の調製は、上述の実施例と同様である。
(感光性液組成物の調製)
上述のように調製した感光性有機シラン原料 1.63gと、フェニルトリエトキシシラン0.38gと、感光性ジルコニウム原料 1.07gとを混合した。これに、光重合開始剤として、2-メチル-1[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モリフォリノプロパン-1-オン(チバガイギー社製「イルガキュア907」)を200g/dm3(20質量%)の割合で含む1-メトキシ-2-プロパノール溶液 0.25gを加えた。さらに、溶媒としてイソプロパノール 0.60gを加えた後、撹拌しながら0.1モル/dm3(0.1N)のHCl水溶液 0.10gを滴下しながら加えた。これを約3時間撹拌して、感光性液組成物を得た。
上述した感光性液組成物の調製では、感光性有機シランと感光性ジルコニウムとフェニルトリエトキシシランのモル比が、65:20:15となっていた。
この感光性液組成物を基板上にスピンコート法にて成膜し、これを150℃の雰囲気で2時間の熱処理をして硬化させた。
次に、コアの作製方法について述べる。コアは、実施例と同様のSiウエハ上に成膜し、その後所定部分だけ硬化させ、不必要な部分を除去するパターニングで残すことで作製した。コア材料の成膜はスピンコート法で行った。スピン条件は、25回転/秒(1,500rpm)で、15秒間である。その後、90℃に保温されたオーブン中にて10分間加熱した。
続いて、コアのパターンは、コア材料を塗布した基板に、目的とする導波路パターンが描かれたマスクをアライメントし、これにUV光を照射することにより形成した。硬化条件としては、窒素流量4L/min(常温、常圧)下にて、UV光の照射を1分間実施した。その後、この基板を、イソプロピルアルコール中に浸漬し、UV光の未照射部分を溶解させて、ゾルゲル材料からなるコアを形成した。
このコアを電子顕微鏡を用いて観察した。測定条件は上述と同様で、測定倍率は10000倍である。この結果を図6に示す。なお、コア形状は、マスク幅6μmに対しおよそ、幅4μm、高さ3μmであった。
(表面状態の比較)
図5と図6に示した観察結果から明らかなように、本発明によるコアの表面状態は、非常に平滑であることが確認された。これに対して、比較例におけるコアの表面状態は、平滑ではなく、多数の凹凸を持った形状であることが確認された。これらの結果、本発明によるコアでは、その表面にて光が散乱することが少なく、損失の小さい光導波路とすることができる。一方、比較例によるコアでは、その表面にて光が散乱してしまい、光導波路として損失が大きくなる。
(光機能性膜の実施例)
本発明による液組成物を使って作製できる、このほかの光学素子の例を以下に示す。
(反射型回折格子の作製)
以下に、反射型回折格子の作製方法を、図7を用いて説明する。
市販のレプリカ回折格子に離型剤をコートした成形型51(図7(a))に、本発明による感光性液組成物52を滴下する。これにガラス基板53を被せて(図7(b))、UV装置内にてガラス基板53越しに、UV光(図示せず)を照射して、感光性液組成物を光重合させて、回折格子部54を形成させる(図7(c))。
成形型51を離した後(図7(d))、回折格子部54を形成したガラス基板53を、350℃以下の温度で焼成して、膜内に有機成分を残留させる。このようにすると、成形型の形状を正確に反映した微細凹凸形状が得られる効果をもつ。さらに、形成した凹凸形状の表面に、Al反射膜を形成することにより、反射型回折格子5を作製した。
なお、基板材料としては、石英ガラス、硼珪酸ガラス、ソーダライムガラスを使用することができる。
(マイクロレンズの作製)
以下に、マイクロレンズの作製方法を示す。基本的な作製方法は、上述した反射型回折格子と同様である。
所望のレンズ形状を有した成形型61を使用することにより作製される(図8参照)。この成形型61上に感光性液組成物62を滴下する。これにガラス基板63を被せて(図8(b))、UV装置内にてガラス基板63越しに、UV光(図示せず)を照射して、感光性液組成物を光重合させて、レンズ部64を形成させる(図8(c))。
成形型61を離した後(図8(d))、レンズ部64を形成したガラス基板63を、350℃以下の温度で焼成して、膜内に有機成分を残留させる。このようにすると、成形型の形状を正確に反映した微細凹凸形状が得られる効果をもつ。このようにして、マイクロレンズ6を作製した。
さらに、形成されたマイクロレンズ6の表面に無反射コーティングを施すことにより、効率よくレンズ内に光を収集することが可能になる。
本発明の感光性液組成物に用いる、感光性基およびフェニル基を1分子内に有したシラン化合物の立体構造図である。 本発明による光導波路を説明する断面図である。 本発明による光導波路を説明する斜視図である。 本発明による光導波路作製の工程を説明する概念図である。 本発明による光導波路のコア部の表面観察写真である。 比較例による光導波路のコア部の表面観察写真である。 反射型回折格子の工程を説明する概念図である。 マイクロレンズの工程を説明する概念図である。
符号の説明
1 光導波路,
10 シリコンウエハ,
11 SiO2膜,
2 クラッド,
21 下部クラッド,
22 上部クラッド,
3 コア,
31 コア形成用膜,
40 マスク,
41 UV光,
5 反射型回折格子,
51 成形型,
52 感光性液組成物,
53 ガラス基板,
54 回折格子部,
6 マイクロレンズ,
61 成形型,
62 感光性液組成物,
63 ガラス基板,
64 レンズ部,

Claims (15)

  1. 加水分解性金属アルコキシドと、
    感光性基およびフェニル基を1分子内に有したシラン化合物と、
    光反応開始剤と、水と、触媒とを含むことを特徴とした感光性液組成物。
  2. 前記加水分解性金属アルコキシドは、感光性有機シリコンアルコキシドおよび/または感光性有機ジルコニウムアルコキシドを含んでなる請求項1に記載の感光性液組成物。
  3. 前記加水分解性金属アルコキシドは、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランおよび/またはメタクリル酸にてキレート化されたジルコニアテトラプロポキサイドである請求項2に記載の感光性液組成物。
  4. 前記シラン化合物は、ビニルフェニルジエトキシシランである請求項1〜3のいずれか1項に記載の感光性液組成物。
  5. 前記光反応開始剤は、2-メチル-1[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モリフォリノプロパン-1-オン)である請求項1〜4のいずれか1項に記載の感光性液組成物。
  6. 前記触媒は、塩酸を含む請求項1〜5のいずれか1項に記載の感光性液組成物。
  7. 質量%で表して、
    γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 28〜51%、
    キレート化されたジルコニアテトラプロポキサイド 15〜42%、
    ビニルフェニルジエトキシシラン 13〜39%、
    光反応開始剤 0.5〜15%、
    有機溶媒 0〜 8%、
    水 2〜10%、
    触媒 0.00002〜10%、
    を含んでなる請求項1〜6のいずれか1項に記載の感光性液組成物。
  8. 金属アルコキシドの加水分解物と、
    感光性基およびフェニル基を1分子内に有したシラン化合物と、
    光反応開始剤とを含むことを特徴とした感光性液組成物。
  9. 前記金属アルコキシド加水分解物は、感光性有機シリコンアルコキシドおよび/または感光性ジルコニウムアルコキシドと、水とを含んでなる加水分解物である請求項8に記載の感光性液組成物。
  10. 前記加水分解性金属アルコキシド加水分解物は、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランおよび/またはメタクリル酸にてキレート化されたジルコニアテトラプロポキサイドと、水とを含んでなる加水分解物である請求項9に記載の感光性液組成物。
  11. 前記シラン化合物は、ビニルフェニルジエトキシシランである請求項8〜10のいずれか1項に記載の感光性液組成物。
  12. 前記光反応開始剤は、2-メチル-1[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モリフォリノプロパン−1オン)である請求項8〜11のいずれか1項に記載の感光性液組成物。
  13. 前記感光性液組成物に、さらに水および/または触媒を含む請求項8〜12のいずれか1項に記載の感光性液組成物。
  14. 光学素子の少なくとも一部が、請求項1〜13のいずれか1項に記載の感光性液組成物を硬化させてなることを特徴とする光学素子。
  15. 前記光学素子が光導波路であり、前記一部が前記光導波路のコア部である請求項14に記載の光学素子。
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