JP3832140B2 - ニードル弁のリフトダンパー - Google Patents
ニードル弁のリフトダンパー Download PDFInfo
- Publication number
- JP3832140B2 JP3832140B2 JP14169099A JP14169099A JP3832140B2 JP 3832140 B2 JP3832140 B2 JP 3832140B2 JP 14169099 A JP14169099 A JP 14169099A JP 14169099 A JP14169099 A JP 14169099A JP 3832140 B2 JP3832140 B2 JP 3832140B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- needle valve
- fuel
- cover member
- passage
- pressure
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Fuel-Injection Apparatus (AREA)
- Magnetically Actuated Valves (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、所謂コモンレール式のインジェクタに適用され、ニードル弁のリフトをダンピングするニードル弁のリフトダンパーに関する。
【0002】
【従来の技術】
コモンレール式の燃料噴射システムの概要を図8に示す。図示するように、このシステムにあっては、燃料タンク1内の燃料は、フィルタ2およびフィードポンプ3を介して高圧ポンプ4に供給され、高圧ポンプ4によって高圧(数十〜数百MPa)に昇圧された後、通路5を介してコモンレール6と呼ばれる蓄圧容器に供給される。コモンレール6内の燃料は、燃料供給通路7を介して各インジェクタ8に供給される。
【0003】
各インジェクタ8に供給された高圧の燃料は、図9に示すように、その一部が通路9を介して圧力制御室10に供給され、残りが通路11を介してニードル弁12の先端側の燃料溜り13に供給される。圧力制御室10内の燃圧は、リリーフ弁14によって保持・解放される。リリーフ弁14は、通常バネ15に押圧されてリリーフ穴16を塞ぎ、圧力制御室10内の燃圧を保持し、電磁ソレノイド17が通電されるとバネ15に抗して引き上げられてリリーフ穴16を開放し、圧力制御室10内の燃圧を解放する。また、ニードル弁12は、バネ18によって常時下方に付勢されている。
【0004】
かかるインジェクタ8は、電磁ソレノイド17の通電を切ると、バネ15で押し下げられるリリーフ弁14によってリリーフ穴16が塞がれ、圧力制御室10内の燃圧が保持されるため、その燃圧およびバネ18によるニードル弁12の下降力がニードル弁12の先端側(燃料溜り13)の受圧部19の燃圧によるニードル弁12の上昇力よりも大きくなり、ニードル弁12が下降する。よって、ニードル弁12の先端の円錐部20がシート部21に着座し、インジェクタ8の噴孔22が塞がれ、燃料の噴射は行われない。
【0005】
また、電磁ソレノイド17が通電されると、リリーフ弁14がバネ15に抗して引上げられ、リリーフ穴16が開放されて圧力制御室10内の燃圧が解放(リリーフ)されるため、ニードル弁12の先端側(燃料溜り13)の受圧部19の燃圧によるニードル弁12の上昇力がバネ18によるニードル弁12の下降力よりも大きくなり、ニードル弁12が上昇する。よって、ニードル弁12の円錐部20がシート部21から離間し、インジェクタ8の噴孔22から高圧の燃料が噴射される。なお、圧力制御室10から流出した燃料は、燃料回収通路23を介して燃料タンク1に戻る(図8参照)。
【0006】
ところで、上述のインジェクタ8においては、ニードル弁12を比較的ゆっくり上昇させることが望まれている。ニードル弁12を比較的ゆっくり上昇させれば、噴孔22からの噴射される燃料の初期噴射率が低くなって、着火遅れ後の最初の燃焼が噴射率の低い少量の燃料でなされるため、穏やかな初期燃焼を確保でき、NOxの減少および騒音の低減に繋がるからである。
【0007】
ニードル弁12を比較的ゆっくり上昇させるインジェクタ8aとして、図10に示すものが知られている(特開昭59−165858号公報等)。このインジェクタ8aは、前述した図9に示すインジェクタ8と一部同様の構成部分を有するため、同様の構成部分には同一の符号を付して説明を省略し、相違部分のみを説明する。
【0008】
図10に示すインジェクタ8aにおいては、ニードル弁12の頂部に部材24が装着されており、部材24の上方に圧力制御室10が形成されている。圧力制御室10の天井部には、リリーフ穴16が形成されている。リリーフ穴16の周囲には、凸状に隆起されたシート部25が形成されている。リリーフ穴16は、中央部にオリフィス穴26を有するリリーフ弁14が、シート部25に着座・離脱することによって、開閉される。
【0009】
リリーフ弁14は、通常バネ27によってシート部25に押し付けられてリリーフ穴16を塞いでおり、三方弁28から燃料が供給されるとその燃圧によってバネ27に抗して押し下げられてリリーフ穴16を開放する。三方弁28は、コモンレール6(図8参照)から圧力制御室10へ向かう通路9に介設され、X−Yが連通する状態と、Y−Zが連通する状態とに適宜切り換えられる。
【0010】
かかるインジェクタ8aによれば、図10に示すように、リリーフ弁14がシート部25に着座し、圧力制御室10内の燃圧およびバネ18によるニードル弁12の下降力が、ニードル弁12の先端側(燃料溜り13)の受圧部19の燃圧によるニードル弁12の上昇力よりも大きい状態から、三方弁28をY−Z連通にすると、圧力制御室10内の燃料がリリーフ弁14のオリフィス穴26から絞られつつ流出するので、圧力制御室10内の燃圧が緩やかに減少し、ニードル弁12が比較的ゆっくり上昇する。よって、噴孔22からの初期噴射率が低くなる。
【0011】
その後、三方弁28をX−Y連通にすると、コモンレール6内の燃料が通路7および9を介して高圧状態で圧力制御室10に流入するので、その燃圧によってリリーフ弁14がバネ27に抗して押し下げられ、燃料が圧力制御室10内に一気に流入して圧力制御室10内の燃圧が一気に上昇し、ニードル弁12が素早く下降する。よって、噴孔22から噴射される燃料の噴射の切れが良好になる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記インジェクタ8aにおいては、ニードル弁12の上昇(リフト)のダンピングを、図10に示すように、リリーフ弁14がシート部25に着座した状態で圧力制御室10内の燃料がオリフィス穴26から絞られながらリークすることによって達成しているので、オリフィス穴26からのリーク時に生じるリーク流の乱れによってリリーフ弁14が振らつき、リリーフ弁14がシート部25から瞬間的に離れることが考えられる。
【0013】
こうなると、圧力制御室10内の燃料が、オリフィス穴26のみならず、離されたリリーフ弁14とシート部25との隙間からもリークするため、ニードル弁12のリフトのダンピング効果が設計値よりも低下し、十分なダンピング効果が得られない。また、かかる不具合は、オリフィス穴26からのリーク毎(噴孔22からの噴射毎)に発生したり発生しなかったりするため、実際上、安定したダンピング効果(噴射率低減効果)を得ることが困難であった。
【0014】
すなわち、上記インジェクタ8aにおいては、ニードル弁12の昇降(開閉)を制御する圧力制御室10が、ニードル弁12をダンピングするためのダンピング室をも兼用しているため、ニードル弁12の上昇時にはダンピングのためにリリーフ弁14がシート部25に着座してシールする必要がある一方、ニードル弁14の下降時にはそのシール部分(リリーフ弁14とシート部25)を離間する必要が生じる。
【0015】
このようにニードル弁12の昇降の度に、シール部分(リリーフ弁14とシート部25)を着座・離間させているため、ニードル弁12の上昇時にダンピング室として機能する圧力制御室10内の圧力変動によって、上述のようにリリーフ弁14が振らつき、リリーフ弁14がシート部25から瞬間的に離れ、シールが不完全となることが考えられるのである。
【0016】
以上の事情を考慮して創案された本発明の目的は、常に安定したダンピング効果が得られるニードル弁のリフトダンパーを提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく本発明は、ニードル弁を、ノズルボディに形成された収容穴に、軸方向にスライド自在にかつその収容穴との間に燃料通路をなす隙間が形成されるよう収容すると共に、圧力制御室内の燃圧を受けて押し下げられている上記ニードル弁を、前記燃圧をリリーフすることによりリフトさせるインジェクタに、ニードル弁のリフトをダンピングすべく設けられるニードル弁のリフトダンパーであって、上記ニードル弁に軸方向にスライド自在に装着されたカバー部材と、該カバー部材とニードル弁との間に形成され燃料が充満されるダンピング室と、該ダンピング室内の燃料を絞って室外にリークするリーク通路と、上記カバー部材の上方に配置されカバー部材の上昇位置を制限するストッパ部材と、上記ダンピング室内に収容され、上記カバー部材を上方に押し上げて上記ストッパ部材に押し付けるためのバネとを備え、上記ニードル弁の中腹部に、中径部と大径部とが形成され、上記カバー部材が、上記ノズルボディに形成された収納穴にその収納穴との間に燃料の通路が形成されるよう収容されると共に、上記ニードル弁の中腹部の大径部と密接するようかつ中径部と間隔を隔てるよう被嵌され、上記ダンピング室が、中腹部の中径部とカバー部材との間に形成され、上記リーク通路が、中腹部の中径部とカバー部材との隙間からなり、上記バネが、上記ニードル弁の中腹部の中径部に挿通されて、その上端が上記カバー部材に当接し、下端が上記ニードル弁の中腹部の大径部に当接するものである。
【0018】
本発明によれば、ニードル弁がリフトするとき、カバー部材がストッパ部材によって上昇位置が制限されているので、そのカバー部材に対してニードル弁が上昇することになり、カバー部材とニードル弁との間に形成されるダンピング室内の燃料が圧縮され、かかる燃料がリーク通路を通って徐々にリークし、ニードル弁のリフトがダンピングされる。
【0019】
ここで、ダンピング室を構成するカバー部材がニードル弁にスライド自在に装着されているので、カバー部材がニードル弁の昇降ガイドとなって、カバー部材のニードル弁に対するガタツキ(振らつき)が抑えられ、ダンピング室内の燃料は確実にリーク通路を通って絞られつつリークする。よって、常に安定したダンピング効果が発揮される。
【0020】
また、本発明によれば、ニードル弁のリフトをダンピングするダンピング室を、ニードル弁の昇降を制御する圧力制御室とは別個に設けたので、従来技術で説明した図10に示すタイプのようにニードル弁の上昇時にリーク側と圧力制御室をシールすると共にニードル弁の下降時にそのシールを開放するシール部分(リリーフ弁14とシート部25と着座・離間部分)が必要なくなり、安定したダンピングを実現できる。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態を添付図面に基いて説明する。
【0024】
図1は本実施形態に係るニードル弁のリフトダンパーが内蔵されたインジェクタの概要図であり、図2(a),(b),(c) は上記リフトダンパーの作動を示す説明図である。
【0025】
図1に示すインジェクタ8bは、前述した図8に示すコモンレール式燃料噴射システムに適用されるものであり、燃料供給通路7と燃料回収通路23とが接続されるノズルボディ30を有する。燃料供給通路7はノズルボディ30内の第1通路31と第2通路32とに接続され、燃料回収通路23はノズルボディ30内の第3通路33に接続されている。ノズルボディ30は、上部ノズルボディ30aと下部ノズルボディ30bとが筒状の連結部材34によってネジ35を介して一体化されて構成されており、その内部にニードル弁36を軸方向にスライド自在に収容している。
【0026】
ニードル弁36の上方には、圧力制御室37が形成されている。圧力制御室37は、図2に示すように、ニードル弁36の頂部38と、上部ノズルボディ30a内にニードル弁36を収容すべく形成された穴39の側面40と、穴39に上方から挿入された挿入部材41の下端面部42とから区画形成される。挿入部材41の側部には、第1通路31からの燃料が流入する環状の燃料貯留部43が形成されている。挿入部材41の内部には、燃料貯留部43内の燃料を圧力制御室37に導く中間通路44と、圧力制御室37内の燃圧(燃料)を上方へリリーフするリリーフ通路45とが形成されている。挿入部材41の上部には、リリーフ通路45の出口であるリリーフ穴46が開口されていると共に、そのリリーフ穴46を開閉するリリーフ弁47の弁座48が形成されている。
【0027】
リリーフ弁47は、通常バネ49によって下方へ押し付けられ弁座48に着座してリリーフ穴46を塞いでおり、電磁ソレノイド50が通電されるとバネ49に抗して上方に引き上げられ弁座48から離間してリリーフ穴46を開放する。バネ49および電磁ソレノイド50は、上部ノズルボディ30aの頂部に装着される蓋部材51に夫々設けられている。蓋部材51の下面と挿入部材41の上面との間には、圧力制御室37からリリーフ通路45を通って流出した燃料を液密に収容するリリーフ室52が形成されている。リリーフ室52内の燃料は、挿入部材41および上部ノズルボディ30aに形成された第3通路33を介し、図8に示す燃料回収通路23に導かれ、燃料タンク1に戻る。
【0028】
上部ノズルボディ30a内には、燃料供給通路7に接続された第2通路32が形成されている。第2通路32の先端は、ニードル弁36にその軸方向に沿って形成された燃料通路53に接続されている。燃料通路53は、ニードル弁36の表面に形成された溝や、ニードル弁36をその収容穴39よりも小径に形成することによって形成された隙間から構成される。ニードル弁36は、上部に燃料通路53と圧力制御室37とを仕切る大径部54を有し、中間部にバネ55によって下方に押し付けられる鍔部56を有し、下部にシート部57に着座・離脱する円錐部58を有する。下部ノズルボディ30bの下端には噴孔59が形成されている。
【0029】
以上の構成によれば、図8に示すコモンレール6内の高圧(数十〜数百MPa)の燃料は、燃料供給通路7を介して図1に示すインジェクタ8bに供給され、第1通路31を介して圧力制御室37内に供給されると共に、第2通路32を介してニードル弁36の先端側に供給され、ノズルボディ30内が高圧の燃料で満たされる。
【0030】
ここで、電磁ソレノイド50が通電オフのときには、バネ49で押し下げられるリリーフ弁47によってリリーフ穴46が塞がれ、圧力制御室37内の燃圧が保持されるため、その燃圧およびバネ55によるニードル弁36の下降力が、ニードル弁36の先端側の受圧部60の燃圧によるニードル弁36の上昇力よりも大きくなり、ニードル弁36が下降する。よって、ニードル弁36の先端の円錐部58がシート部57に着座し、噴孔59が塞がれ、燃料の噴射は行われない。
【0031】
電磁ソレノイド50が通電オンされると、リリーフ弁47がバネ49に抗して引上げられ、リリーフ穴46が開放されて圧力制御室37内の燃圧が解放(リリーフ)されるため、ニードル弁36の先端側の受圧部60の燃圧によるニードル弁36の上昇力が、バネ55によるニードル弁36の下降力よりも大きくなり、ニードル弁36が上昇する。よって、ニードル弁36の円錐部58がシート部57から離間し、ニードル弁36の括れ部61と穴39との間に蓄えられていた燃料の一部が噴孔59から高圧で噴射される。また、圧力制御室37からリリーフ室52に流出した燃料は、第3通路33および回収通路23を介して燃料タンク1に戻る(図8参照)。
【0032】
かかるインジェクタ8bの内部には、ニードル弁36の上昇(リフト)をダンピングするニードル弁36のリフトダンパーが設けられている。このリフトダンパーは、図2にも示すように、ニードル弁36の頂部にスライド自在に装着されたカバー部材62と、カバー部材62とニードル弁36との間に形成され燃料が充満されるダンピング室63と、ダンピング室63内の燃料を絞って室外にリークするリーク通路64と、カバー部材62の上方に配置されカバー部材62の上昇位置を制限するストッパ部材65とを備えている。
【0033】
図2に示すように、上記カバー部材62は、高さの低い円柱体または角柱体からなり、ニードル弁36の頂部に形成された凸部66に軸方向にスライド自在に被嵌され、圧力制御室37内に収容されている。凸部66は、円柱状でも角柱状でもよい。カバー部材62は、凸部66の形状に合わせて円穴または角穴に形成された係合穴67を有する。係合穴67と凸部66との隙間は、カバー部材62が自在にスライドできる範囲で可及的に小さく設定されることが望ましい。ダンピング室63内の燃料をリーク通路64からのみ流出させるためである。
【0034】
上記ダンピング室63は、係合穴67の上面および側面と凸部66の上面との間に区画形成される。上記リーク通路64は、カバー部材62の内部に、ダンピング室63とリリーフ通路45とを連通するように、形成されている。上記ストッパ部材65は、圧力制御室37の天井部、すなわち挿入部材41の下端面部42から構成されている。よって、カバー部材62の上昇は、カバー部材62の上面が圧力制御室37の天井部(ストッパ部材65)に当接することで、その上昇位置が制限される。
【0035】
凸部66には、カバー部材62を上方に付勢する皿バネ68が装着されている。皿バネ68は、図2(a) に示すように、その中心部に形成された装着穴が凸部66に挿通されて装着され、カバー部材62を上方に押し上げてストッパ部材65に押し付け、ダンピング室63を広げた状態にする。この図2(a) の状態のとき、ニードル弁36は、図1に示すように、その先端の円錐部58がシート部57に着座した状態となっている。よって、ニードル弁36の最大昇降ストロークは、図2(a) におけるダンピング室63の高さHと一致する。
【0036】
また、カバー部材62の内部には、圧力制御室37とリリーフ通路45とを連通する排出通路69が形成されている。排出通路69は、カバー部材62の下面から上面にかけて、カバー部材62の周方向に所定間隔を隔てて複数形成されている。これにより、圧力制御室37内の燃料は、排出通路69を通ってリリーフ通路45にリリーフされる。なお、図例では、中間通路44の出口は、図2(a) の状態のとき、カバー部材62の上面により覆われるようになっているが、これに限らず圧力制御室37に開放されるようになっていてもよい。
【0037】
以上の構成からなる本実施形態の作用を述べる。
【0038】
先ず、図1の状態すなわち図2(a) の状態(電磁ソレノイド50の通電オフの状態)では、前述したように、リリーフ弁47がリリーフ穴46を閉じているので、圧力制御室37内の燃圧およびバネ55によるニードル弁36の下降力が、ニードル弁36の先端側の受圧部60の燃圧によるニードル弁36の上昇力よりも大きくなり、ニードル弁36が下降する。よって、ニードル弁36の円錐部58がシート部57に着座し、噴孔59が塞がれ、燃料の噴射は行われない。
【0039】
その状態で電磁ソレノイド50が通電オンされると、リリーフ弁47が引上げられてリリーフ穴46が開放され、図2(a) に示すように、圧力制御室37内の燃圧がカバー部材62内に形成された排出通路69を通ってリリーフ通路45に解放(リリーフ)される。すると、ニードル弁36の先端側の受圧部60の燃圧によるニードル弁36の上昇力が、バネ55によるニードル弁36の下降力よりも大きくなり、ニードル弁36が上昇する。よって、ニードル弁36の円錐部58がシート部57から離間し、ニードル弁36の括れ部61と穴39との間に蓄えられていた燃料の一部が噴孔59から高圧で噴射される。
【0040】
このように、ニードル弁36がリフトするとき、本実施形態では、図2(b) に示すように、カバー部材62がストッパ部材65に当接して上昇位置が制限されているので、そのカバー部材62に対してニードル弁36が上昇することになり、カバー部材62とニードル弁36との間に形成されたダンピング室63内の燃料が圧縮され、かかる燃料がリーク通路64を通って徐々にリリーフ通路45にリークしつつ、ニードル弁36がリフトすることになる。この結果、ニードル弁36のリフトがダンピングされ、図1に示す噴孔59からの噴射率が抑えられる。
【0041】
ここで、ダンピング室63を構成するカバー部材62の係合穴67がニードル弁36の凸部66に軸方向にスライド自在に装着されているので、係合穴67と凸部66とがニードル弁36の昇降を案内するガイド部材を構成することとなり、カバー部材62とニードル弁36とのガタツキ(振らつき)が抑えられる。また、カバー部材62は、図2(a) においては、その上面がストッパ部材65(挿入部材41の下端面部42)にバネ68で当接され、安定した状態となっている。よって、図2(a) においてストッパ部材65に安定して押し付けられたカバー部材62が、図2(b) にかけてガタツク(振らつく)ことなくニードル弁36の上昇を許容するこことなり、ダンピング室63内の燃料は、確実にリーク通路64を通って絞られつつリークする。
【0042】
また、本実施形態によれば、ニードル弁36のリフトをダンピングするダンピング室63を、ニードル弁36の昇降を制御する圧力制御室37とは別個に設けたので、圧力制御室37の燃圧の昇降およびダンピング室63のリークが独立して安定的に行われることになり、圧力制御室37内の圧力変動によってダンピングが不安定になることはなく、常に安定したダンピング効果が発揮される。すなわち、本実施形態においては、従来技術で説明した図10に示すタイプ(圧力制御室10にダンピング室の機能を兼用させたタイプ)のようにニードル弁12の上昇時にリーク側16と圧力制御室10をシールすると共にニードル弁12の下降時にそのシールを開放するシール部分(リリーフ弁14とシート部25と着座・離間部分)が必要なくなり、安定したダンピングを実現できる。この結果、噴孔59からの噴射率を安定して抑える(ダンピングする)ことができる。
【0043】
その後、噴孔59からの噴射を終了させるべくニードル弁36を下降させるときは、図1に示す電磁ソレノイド50を再び通電オフする。すると、噴孔59からの噴射によってニードル弁36の先端側の受圧部60の燃圧が下がっているため、その燃圧によるニードル弁36の上昇力が、バネ55によるニードル弁36の下降力よりも小さくなり、図2(c) に示すように、ニードル弁36が下降する。よって、ニードル弁36の先端の円錐部58がシート部57に着座し、噴孔59が塞がれ、燃料の噴射が終了する。かかるニードル弁36の下降時、ダンピング室63によるダンピング機能が発揮されないため、ニードル弁36は素早く下降する。よって、ニードル弁36の先端の円錐部58が素早くシート部57に着座し、噴孔59からの燃料噴射の切れは良好となる。
【0044】
詳しくは、図2(b) から図2(c) にかけては、前段で述べたようにニードル弁36が下降すると同時に、カバー部材62が中間通路44からの燃圧によって下方に押されて下降する。何故なら、図2(b) においては、圧力制御室37内の燃料が排出通路69を介してリリーフ通路45側に逃がされるため、圧力制御室37内の燃圧が中間通路44側の燃圧よりも低くなるからである。こうしてカバー部材62が下降するので、圧力制御室37内には、中間通路44からの燃料が満たされる。そして、圧力制御室37内の燃圧が中間通路44側の燃圧と等しくなるまで上昇すると、皿バネ68によってカバー部材62が押し上げられてストッパ部材65に押し付けられ、図2(a) の状態に戻り、ダンピング室63に燃料が再び充満する。そして、以降、図2(a),(b),(c) の作動が繰り返される。
【0045】
変形実施形態を図3(a),(b),(c) に示す。
【0046】
このニードル弁のリフトダンパは、前実施形態と同様に図1に示すインジェクタ8bに備えられ、図3に示すように、ニードル弁36にスライド自在に装着されたカバー部材70と、カバー部材70とニードル弁36との間に形成され燃料が充満されるダンピング室71と、ダンピング室71内の燃料を絞って室外にリークするリーク通路72と、カバー部材70の上方に配置されカバー部材70の上昇位置を制限するストッパ部材65とを備えている。
【0047】
図3に示すように、上記カバー部材70は、円筒体または角筒体からなり、中間部に仕切り板73を有し、上部に窪み部74を有し、下部に係合穴75を有している。かかるカバー部材70は、その係合穴75がニードル弁36の頂部に形成された凸部76に軸方向にスライド自在に被嵌され、圧力制御室37内に収容されている。凸部76は、係合穴75の形状に合わせて円柱状または角柱状に形成されている。係合穴75と凸部76との隙間は、カバー部材70がスライド自在の範囲で可及的に小さく設定されることが望ましい。ダンピング室71内の燃料をリーク通路72からのみ流出させるためである。
【0048】
上記ダンピング室71は、仕切り板73の下面と係合穴75の側面と凸部76の上面とから、区画形成される。上記リーク通路72は、仕切り板73を上下に貫通させて、ダンピング室71とリリーフ通路45とを連通するように形成されている。上記ストッパ部材65は、圧力制御室37の天井部、すなわち挿入部材41の下端面部42から構成されている。よって、カバー部材70の上昇は、カバー部材70の上面が圧力制御室37の天井部(ストッパ部材65)に当接することで、その上昇位置が制限される。
【0049】
凸部76には、カバー部材70を上方に付勢するコイルバネ77が装着されている。バネ77は、図3(a) に示すように、凸部76に挿通されて装着され、カバー部材70を上方に押し上げてストッパ部材65に押し付け、ダンピング室71を広げた状態にする。この図3(a) の状態のとき、ニードル弁36は、図1に示すように、その先端の円錐部58がシート部57に着座した状態となっている。よって、ニードル弁36の最大昇降ストロークは、図3(a) におけるダンピング室71の高さHと一致する。
【0050】
また、カバー部材70の内部には、圧力制御室37と窪み部74(リリーフ通路45)とを連通する排出通路78が形成されている。排出通路78は、カバー部材70の上部側面に、カバー部材70の周方向に所定間隔を隔てて複数形成されている。これにより、圧力制御室37内の燃料は、排出通路78を通って窪み部74およびリリーフ通路45にリリーフされる。なお、図例では、中間通路44の出口は、図3(a) の状態のとき、カバー部材70の上面により覆われるようになっているが、これに限らず圧力制御室37に開放されるようになっていてもよい。
【0051】
かかる図3に示す変形実施形態の作用は、前述した図2に示す前実施形態と同様であるので、以下に簡単に説明する。
【0052】
先ず、図1の電磁ソレノイド50が通電オフのとき、リリーフ弁47がリリーフ穴46を塞ぐので圧力制御室37内の燃圧が保持され、図3(a) に示すようにニードル弁36が下降した状態となる。その状態で、電磁ソレノイド50が通電オンされると、リリーフ弁47がリリーフ穴46を開放するので圧力制御室37内の燃圧が排出通路78を通ってリリーフ通路45側にリリーフされ、図3(b) に示すように、ニードル弁36が上昇する。このとき、ダンピング室71内の燃料が圧縮されつつリーク通路72からリークするので、ニードル弁36のリフトがダンピングされる。
【0053】
ここで、ダンピング室71を構成するカバー部材70の係合穴75がニードル弁36の凸部76に軸方向にスライド自在に装着されているので、係合穴75と凸部76とが昇降するニードル弁36のガイド部材を構成することとなり、カバー部材70とニードル弁36とのガタツキ(振らつき)が抑えられる。また、カバー部材70は、その上面がストッパ部材65(挿入部材41の下端面部42)にバネ77で押圧され、安定した状態となっている。よって、ダンピング室71内の燃料は、ニードル弁36の上昇時に確実にリーク通路72を通って絞られつつリークする。また、ダンピング室71は圧力制御室37と別個に設けられている。従って、常に安定したダンピング効果が発揮され、図1に示す噴孔59からの噴射率を安定して抑えることができる。
【0054】
その後、噴孔59からの噴射を終了させるべくニードル弁36を下降させるときは、図1に示す電磁ソレノイド50を再び通電オフする。すると、噴孔59からの噴射によってニードル弁36の先端側の受圧部60の燃圧が下がっているため、その燃圧によるニードル弁36の上昇力がバネ55によるニードル弁36の下降力よりも小さくなり、図3(c) に示すように、ニードル弁36が下降する。かかるニードル弁36の下降時、ダンピング室71によるダンピング機能が発揮されないため、ニードル弁36は素早く下降する。よって、ニードル弁36の先端の円錐部58が素早くシート部57に着座し、噴孔59からの燃料噴射の切れは良好となる。
【0055】
詳しくは、図3(b) から図3(c) にかけては、前段で述べたようにニードル弁36が下降すると同時に、カバー部材70が中間通路44からの燃圧によって下方に押されて下降する。何故なら、図3(b) においては、圧力制御室37内の燃料が排出通路78を介してリリーフ通路45側に逃がされるため、圧力制御室37内の燃圧が中間通路44側の燃圧よりも低くなるからである。こうしてカバー部材70が下降するので、圧力制御室37内には、中間通路44からの燃料が満たされる。そして、圧力制御室37内の燃圧が中間通路44側の燃圧と等しくなるまで上昇すると、バネ77によってカバー部材70が押し上げられてストッパ部材65に押し付けられ、図3(a) の状態に戻り、ダンピング室71に燃料が再び充満する。そして、以降、図3(a),(b),(c) の作動が繰り返される。
【0056】
さらに別の実施形態を図4乃至図7に示す。
【0057】
図4は本実施形態に係るニードル弁36のリフトダンパーが内蔵されたインジェクタ8cの概要図であり、図5乃至図7は上記リフトダンパーの作動を示す説明図である。図4に示すインジェクタ8cは、基本的には前述した図1に示すインジェクタ8bと同様の構成であるため、同一の構成部分には同一の符号を伏してその説明を省略し、相違点のみを説明する。インジェクタ8cのニードル弁36の中腹部36aには、図5にも示すように、小径部80と中径部81と大径部82とが形成されている。小径部80と中径部81との段差部83には、バネ84のリテーナとして小径部80に挿通された鍔部85が、突き当てられている。
【0058】
かかるインジェクタ8cに内蔵されるリフトダンパは、図5にも示すように、ニードル弁36の中径部81に軸方向にスライド自在に装着されたカバー部材86を有する。カバー部材86は、中径部81にスライド自在に被嵌される内径を有する筒体部86aと、筒体部86aの上部に一体的に形成され中径部81から所定間隙Lが隔てられる内径を有する蓋部86bとからなる。カバー部材86は、ノズルボディ30内に形成された収納穴87に収容される。収納穴87とカバー部材86との間には、燃料の通路88が形成されている。
【0059】
カバー部材86とニードル弁36(中径部81)との間には、燃料が充満されるダンピング室89が形成される。ダンピング室89は、筒体部86aの内面と蓋部86bの下面と大径部82の上面と中径部81の側面とにより、区画形成される。ダンピング室89には、上記間隙Lから燃料が充満される。また、上記隙間Lは、ダンピング室89内の燃料を絞って室外にリークするリーク通路ともなる。
【0060】
カバー部材86の上方には、カバー部材86の上昇位置を制限するストッパ部材90が設けられている。ストッパ部材90は、カバー部材86の収納穴87とその上方の鍔部材85の収納穴91との段差部92に、コーン状に形成されている。コーン状のストッパ部材90は、カバー部材86がそのストッパ部材90に着座したとき、ニードル弁36の軸芯をノズルボディ30の軸芯に一致させる。ストッパ部材90には、カバー部材86がストッパ部材90に着座したとき、燃料の上方から下方またはその逆の流れを確保するための溝部93が形成されている。
【0061】
ダンピング室89内には、カバー部材86を上方に押し上げてストッパ部材90に押し付けるためのコイルバネ94が収容されている。バネ94は、中径部81に挿通されて、その上端が蓋部材86bに当接し、下端が大径部82に当接し、図5の状態においてはニードル弁36を下方に押し下げている。また、この図5の状態のとき、ニードル弁36は、図1に示すように、その先端部の円錐部58がシート部57に着座した状態となっている。
【0062】
かかる図4乃至図7に示す変形実施形態の作用は、前述した図2または図3に示す実施形態と基本的には同様であるので、以下に簡単に説明する。
【0063】
先ず、図4の電磁ソレノイド50が通電オフのとき、リリーフ弁47がリリーフ穴46を塞ぐので圧力制御室37内の燃圧が保持され、その燃圧およびバネ84によるニードル弁36の下降力がニードル弁36の先端側の受圧部60の燃圧によるニードル弁36の上昇力よりも大きくなり、図4乃至図5に示すようにニードル弁36が下降する。よって、ニードル弁36の先端の円錐部58がシート部57に着座し、インジェクタ8cの噴孔59が塞がれ、燃料の噴射は行われない。
【0064】
そして、その状態で電磁ソレノイド50が通電オンされると、リリーフ弁47がリリーフ穴46を開放するので圧力制御室37内の燃圧がリリーフ通路45を通ってリリーフされ、ニードル弁36の先端側の受圧部60の燃圧によるニードル弁36の上昇力がバネ84によるニードル弁36の下降力よりも大きくなり、図6に示すようにニードル弁36が上昇する。よって、ニードル弁36の先端の円錐部58がシート部57から離間し、噴孔59から燃料が高圧で噴射される。かかるニードル弁36の上昇時、図5乃至図6に示すダンピング室89内の燃料が圧縮されつつリーク通路(隙間L)からリークするので、ニードル弁36のリフトがダンピングされる。よって、噴孔59からの噴射率が抑えられる。
【0065】
ここで、ダンピング室89を構成するカバー部材86の筒体部86bがニードル弁36の大径部82に軸方向にスライド自在に装着されているので、筒体部86aと大径部82とが昇降するニードル弁36のガイド部材を構成することとなり、カバー部材86とニードル弁36とのガタツキ(振らつき)が抑えられる。よって、ダンピング室89内の燃料は、確実にリーク通路Lを通って絞られつつリークする。また、ダンピング室89は圧力制御室37と別個に設けられている。従って、常に安定したダンピング効果が発揮され、噴孔59からの噴射率を安定して抑えることができる。
【0066】
その後、噴孔59からの噴射を終了させるべくニードル弁36を下降させるときは、図4に示す電磁ソレノイド50を再び通電オフする。すると、噴孔59からの噴射によってニードル弁36の先端側の受圧部60の燃圧が下がっているため、その燃圧によるニードル弁36の上昇力がバネ84によるニードル弁36の下降力よりも小さくなり、図7に示すように、ニードル弁36が下降する。かかるニードル弁36の下降時、ダンピング室89によるダンピング機構が発揮されないため、ニードル弁36は素早く下降する。よって、ニードル弁36の先端の円錐部58がシート部57に素早く着座し、噴孔59からの燃料噴射の切れは良好となる。
【0067】
詳しくは、図6から図7にかけては、前段で述べたようにニードル弁36が下降すると同時に、カバー部材86も下降する。何故なら、カバー部材86の上方域95は図4に示す第2通路32から供給された燃料によって高い燃圧となっているのに対し、カバー部材86の下方域96は噴孔59からの燃料噴射によって燃圧が低くなっているため、かかる燃圧差によってカバー部材86が下降するのである。そして、上記下方域96の燃圧が上方域95の燃圧と等しくなるまで上昇すると、バネ94によってカバー部材86が押し上げられてストッパ部材90に押し付けられ、図5の状態に戻り、ダンピング室89に燃料が充満する。そして、以降、図5、図6、図7の作動が繰り返される。
【0068】
【発明の効果】
以上説明したように本発明にかかるニードル弁のリフトダンパによれば、常に安定したダンピング効果を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すニードル弁のリフトダンパーが内蔵されたインジェクタの概要図である。
【図2】上記リフトダンパーの作動を示す説明図である。
【図3】変形実施形態としてのリフトダンパーの作動を示す説明図である。
【図4】更に別の実施形態に係るニードル弁のリフトダンパーが内蔵されたインジェクタの概要図である。
【図5】上記リフトダンパーの拡大図である。
【図6】上記リフトダンパーの作動を示す拡大図である。
【図7】上記リフトダンパーの作動を示す拡大図である。
【図8】コモンレール式の燃料噴射システムの概要図である。
【図9】上記燃料噴射システムに用いられるインジェクタの概要図である。
【図10】従来例を示すニードル弁のリフトダンパーの概要図である。
【符号の説明】
8b インジェクタ
36 ニードル弁
37 圧力制御室
62 カバー部材
63 ダンピング室
64 リーク通路
65 ストッパ部材
Claims (1)
- ニードル弁を、ノズルボディに形成された収容穴に、軸方向にスライド自在にかつその収容穴との間に燃料通路をなす隙間が形成されるよう収容すると共に、圧力制御室内の燃圧を受けて押し下げられている上記ニードル弁を、前記燃圧をリリーフすることによりリフトさせるインジェクタに、ニードル弁のリフトをダンピングすべく設けられるニードル弁のリフトダンパーであって、
上記ニードル弁に軸方向にスライド自在に装着されたカバー部材と、該カバー部材とニードル弁との間に形成され燃料が充満されるダンピング室と、該ダンピング室内の燃料を絞って室外にリークするリーク通路と、上記カバー部材の上方に配置されカバー部材の上昇位置を制限するストッパ部材と、上記ダンピング室内に収容され、上記カバー部材を上方に押し上げて上記ストッパ部材に押し付けるためのバネとを備え、
上記ニードル弁の中腹部に、中径部と大径部とが形成され、上記カバー部材が、上記ノズルボディに形成された収納穴にその収納穴との間に燃料の通路が形成されるよう収容されると共に、上記ニードル弁の中腹部の大径部と密接するようかつ中径部と間隔を隔てるよう被嵌され、上記ダンピング室が、中腹部の中径部とカバー部材との間に形成され、上記リーク通路が、中腹部の中径部とカバー部材との隙間からなり、上記バネが、上記ニードル弁の中腹部の中径部に挿通されて、その上端が上記カバー部材に当接し、下端が上記ニードル弁の中腹部の大径部に当接することを特徴とするニードル弁のリフトダンパー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14169099A JP3832140B2 (ja) | 1999-05-21 | 1999-05-21 | ニードル弁のリフトダンパー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14169099A JP3832140B2 (ja) | 1999-05-21 | 1999-05-21 | ニードル弁のリフトダンパー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000329024A JP2000329024A (ja) | 2000-11-28 |
JP3832140B2 true JP3832140B2 (ja) | 2006-10-11 |
Family
ID=15297962
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14169099A Expired - Fee Related JP3832140B2 (ja) | 1999-05-21 | 1999-05-21 | ニードル弁のリフトダンパー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3832140B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002040854A1 (fr) * | 2000-11-17 | 2002-05-23 | Isuzu Motors Limited | Dispositif amortisseur de levee de pointeau pour injecteur de carburant et procede d'amortissement de levee de pointeau |
JP5434702B2 (ja) * | 2010-03-10 | 2014-03-05 | 株式会社デンソー | 燃料噴射装置 |
EP2829717A1 (fr) * | 2013-07-23 | 2015-01-28 | Delphi International Operations Luxembourg S.à r.l. | Injecteur de carburant |
-
1999
- 1999-05-21 JP JP14169099A patent/JP3832140B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000329024A (ja) | 2000-11-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4280066B2 (ja) | 燃料噴射用インジェクタ、及び燃料噴射用インジェクタのニードルリフトダンピング方法 | |
JP3653882B2 (ja) | エンジンの燃料噴射装置 | |
EP1837515A1 (en) | Damping arrangement for a fuel injector | |
JPH10299925A (ja) | 圧力制御弁 | |
JP3832140B2 (ja) | ニードル弁のリフトダンパー | |
CN101228347B (zh) | 用于具有燃料直喷功能的内燃机的燃料喷射装置 | |
JP2016113965A (ja) | 燃料蒸気システムの弁装置 | |
JPH11229993A (ja) | 燃料噴射装置 | |
JP4204467B2 (ja) | 内燃機関のための燃料噴射装置 | |
JP3144136B2 (ja) | 三方電磁弁 | |
JP4609271B2 (ja) | 燃料噴射弁 | |
JP6231680B2 (ja) | 噴射装置 | |
JP3780747B2 (ja) | インジェクタ | |
JP4132593B2 (ja) | 燃料噴射装置 | |
US6978943B2 (en) | Governor plate apparatus | |
JP3870590B2 (ja) | 燃料噴射弁 | |
JP2000249016A (ja) | インジェクタ | |
JP4214962B2 (ja) | 駆動力伝達装置およびインジェクタ | |
JP3913375B2 (ja) | インジェクタ | |
JP2002322962A (ja) | 燃料噴射弁 | |
JP3862826B2 (ja) | 液体吐出ポンプ | |
WO2020017252A1 (ja) | 燃料噴射弁 | |
JPH08270522A (ja) | 蓄圧式燃料噴射装置 | |
WO2020017253A1 (ja) | 燃料噴射弁 | |
JPH0849665A (ja) | 電磁ポンプ用流量制御バルブ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20051108 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20051031 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060110 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060314 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060510 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060627 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060710 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090728 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100728 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110728 Year of fee payment: 5 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |