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JP3831980B2 - トンネル内灯具の自動交換装置 - Google Patents

トンネル内灯具の自動交換装置 Download PDF

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JP3831980B2
JP3831980B2 JP17548396A JP17548396A JP3831980B2 JP 3831980 B2 JP3831980 B2 JP 3831980B2 JP 17548396 A JP17548396 A JP 17548396A JP 17548396 A JP17548396 A JP 17548396A JP 3831980 B2 JP3831980 B2 JP 3831980B2
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厚宏 金藤
桂三 滝澤
章良 若城
光男 爪
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神鋼電機株式会社
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トンネル内に設けられた建築限界線とトンネル壁面との間の限定空間部に配設されて、トンネル壁面に設置されている灯具の交換を自動的に行うための灯具自動交換装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
トンネル内の壁面には、一定の照度を確保するためにナトリウムランプ等から成る多数の灯具が所定間隔をおいて設置されている。この灯具は、一定期間使用すると新規なものと交換しており、この交換のための装置が開発されている。この装置は、先頭の動力車によって複数台の交換車を連結牽引して、直前の交換車によってトンネル壁面から古い灯具を取り外し、後続の交換車により新規の灯具を当該部分に設置することにより、灯具の交換を自動的に行うものである。
【0003】
一方、トンネル内においては、図6に示されるように、走行の安全を確保するために建築限界線Lが設けられており、各種設備、及びその保守・点検に必要な装置類は、この建築限界線Lとトンネル壁面Wとの間の限定空間部Sに設置するように義務付けられている。このため、上記した、先頭の動力車によって複数の交換車を連結牽引する構成の灯具交換装置においても、上記した建築限界線Lがある場合には、上記限定空間部Sに、全ての装置を配設する必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、動力車に複数の交換車を連結牽引する構成の灯具自動交換装置において、この装置を上記した限定空間部に配設して、支障なく灯具の交換を行えるようにすることを課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するための本発明は、トンネル内に設けられた建築限界線とトンネル壁面との間の限定空間部に配設されて、トンネル壁面に設置された灯具を自動交換するための装置であって、ガイドレールに案内されてトンネル壁面に沿って走行する先頭の動力車と、同じく該ガイドレールに案内されて該動力車に連結牽引される複数台の交換車とから成って、該交換車のフレーム内には灯具交換ユニットが内装されていると共に、前記動力車のフレーム内には駆動機構が内装され、前記交換車及び動力車の各フレームは、その側面視がほぼ直角三角形状をしていて、その斜面部がトンネル内の道路に対して斜上方から対向するようにして配設され、前記灯具交換ユニットは、前記フレームにおけるトンネル壁面側の端部に該壁面と平行に設けられた回動軸に、ユニット本体が回動可能に支持されていると共に、該ユニット本体に灯具把持具が上下方向に出入り可能に装着された構成であり、前記ユニット本体の回動と前記灯具把持具の出入りとにより、トンネル内に設置された灯具の交換を自動的に行うことを、その特徴としている。
【0006】
灯具の交換を行うには、ユニット本体をフレームに対して外方に回動させた後に、ユニット本体に対して二組の灯具把持具を突出させて、トンネル壁面のブラケットに取付けられている灯具の両側に、互いに離間している二組の把持ピンを配置し、その後に、該二組の把持ピンを互いに接近させて、灯具の両側を把持する。引き続いて、ユニット本体に対して灯具把持具を引っ込めた後に、該ユニット本体をフレームの側に回動させると、トンネル壁面から古い灯具が取り外される。そして、上記した各操作を逆の順序で行って、灯具把持具で把持した新規の灯具を、トンネル壁面のブラケットに取付けると、灯具の交換が行われる。そして、動力車及び交換車の各フレームは、いずれも側面視においてほぼ直角三角形状をしていて、限定空間部に収まっていると共に、フレームに対するユニット本体の回動の軌跡、及び該ユニット本体に対する灯具把持具の出入りの軌跡、並びにこれらの各軌跡を合成した合成軌跡は、いずれも限定空間部に収まっているために、この限定空間部において新旧の灯具の交換を支障なく行える。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、実施例を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。図1は、動力車Aに2台の交換車Bを連結した状態の平面図であり、図2は、同じく背面図であり、図3は、交換車Bの拡大平面図であり、図4は、灯具交換ユニットUを示した交換車Bの正面図であり、図5は、同じく概略平面図であり、図6は、同じく側面図であり、図7は、主ガイドレールG1 に主案内ローラR1 が取付けられた状態の側面図であり、図8は、灯具Hの概略斜視図である。トンネル内の壁面Wには、多数の灯具Hが所定間隔をおいて取付けられており、この灯具Hを自動的に交換するための装置は、先頭の動力車Aと、これに連結されて牽引される複数台の灯具交換車Bとで構成され、図6に示されるように、動力車Aと交換車Bとは、いずれもトンネルの壁面に近接して配設された逆T字状の主ガイドレールG1 とL字状の補助ガイドレールG2 に案内されて走行するようになっている。
【0008】
図1及び図2に示されるように、先頭の動力車Aと、これに牽引される複数台の交換車Bとは、それぞれに設けられた連結具1を介して互いに連結され、各車A,Bの前後には、それぞれ主案内ローラR1 が設けられている。図7に示されるように、この主案内ローラR1 は、逆T字状の主ガイドレールG1 の水平ガイド板2の両側端面に宛てがわれて走行する第1ローラ3と、該水平ガイド板2の上面に宛てがわれる第2ローラ4とで構成される。第1ローラ3は、垂直軸を中心に従動回転して左右の2個で一対となったものが前後方向に沿って二対設けられ、第2ローラ4は、水平軸を中心に従動回転して、起立板5を挟んで一対設けられている。この主案内ローラR1 を構成する第1及び第2の各ローラ3,4は、いずれも支持板6に支持されていて、この支持板6は、動力車A及び交換車BのフレームFに対して垂直軸を中心に回動可能に支持されている。また、先頭の動力車Aには、その前後にそれぞれ一対の駆動ローラR3 が設けられている。この一対の駆動ローラR3 は、垂直軸を中心に駆動回転して、主ガイドレールG1 の起立板5の両側面に宛てがわれる。
【0009】
また、図7に示されるように、動力車A及び交換車Bの前後に装着された各案内ローラR1 の支持板6には、その側方であって、しかも斜上方に向けてアーム7が取付けられて、該アーム7の上端部に相上下して支持された一対の補助案内ローラR2 がL字状の補助ガイドレールG2 の水平ガイド板8を上下から挟んでいる。このように、動力車A及び交換車Bは、主案内ローラR1 及び補助案内ローラR2 を介して2本のガイドレールG1,G2 に案内されて走行する構成になっている。
【0010】
動力車Aの内部には、一対の駆動ローラR3 を駆動させるための機構が内装されており、交換車Bの内部には、灯具交換ユニットUが内装されている。この動力車A及び交換車BのフレームFは、いずれもその側面視がほぼ直角三角形状をしていて、直角に交差する二面がそれぞれほぼ垂直及びほぼ水平に配置されて、その斜面部がトンネル内の道路に対して斜上方から対向するように配置されている。フレームFの形状と、その配置をこのようにしたのは、以下の理由による。即ち、トンネル内においては、走行の安全を確保するために、図6で破線で示されるような建築限界線Lが設けられており、トンネル内における各種設備、及びその保守等に必要な装置は、この建築限界線Lと壁面Wとの間の限定空間部Sに配置するように義務付けられているためである。
【0011】
次に、灯具交換ユニットUについて説明する。交換車BのフレームFにおけるトンネル壁面Wの側の上端部には、回動軸9がトンネル壁面Wと平行に支承され、該回動軸9は、第1駆動モータM1 の動力が歯車11,12及びチェーン13を介して伝達されて回動される。この回動軸9には、ユニット本体Cが一体に取付けられている。回動軸9の両端部に一体に取付けられた一対の側板14の相対向する内側面に直線ガイド15が上下方向に沿って設けられ、該一対の直線ガイド15に昇降体16の両端の案内体17が嵌合されて、一対の側板14に対して昇降体16が昇降可能に装着されている。ユニット本体Cは、一対の側板14が後述の連結板18で一体に連結された構成である。
【0012】
図4ないし図6に示されるように、前記した一対の側板14の上端部は、連結板18で一体に連結されて、該連結板18における長手方向の中央部には装着板20が水平に装着されて、該装着板20の後部に、第2駆動モータM2 が起立姿勢で取付けられていると共に、該駆動モータM2 の前方にはボールネジ19が垂直に配設されて、前記装着板20に装着された軸受21で回転可能に支承されている。このボールネジ19は、前記昇降体16に装着したボールナット22に螺合されていると共に、該ボールネジ19の上端部に取付けられた歯車23と、第2駆動モータM2 の駆動軸(図示せず)に取付けられた歯車24とが噛合している。このため、第2駆動モータM2 の駆動軸の回転によりボールネジ19が回転して、一対の側板14に対して昇降体16が昇降する。
【0013】
また、図4及び図5に示されるように、昇降体16における前記ボールネジ19の両側には、2本で一組となった二組の把持ピン25が互いに内方を向いて、相対向して配設されている。即ち、2本一組の把持ピン25は、それぞれ別個のピン取付け板26に取付けられ、各ピン取付け板26は、昇降体16に上下して設けられた2本のガイドバー27に横方向にスライド可能に支持されている。また、ピン取付け板26の基端部に取付けられたボールナット28と、前記2本のガイドバー27の直下にこれと平行に配設されたボールネジ29とが螺合され、別々の第3駆動モータM3 の回転が互いに噛合している歯車31,32を介して各ボールネジ29に伝達されて、それぞれのボールネジ29が回転して、各ピン取付け板26に取付けられた2本一組となった二組の把持ピン25が互いに接近・離隔するように構成されている。本実施例の灯具把持具Dは、昇降体16に、2本一組となった二組の把持ピン25が互いに接近・離隔するように装着された構成である。なお、交換車BのフレームFの上面における長手方向の両端部には、2台で一組となった二組の固定シリンダ33が取付けられていて、灯具交換時には、各固定シリンダ33のロッド33aが突出して、主ガイドレールG1 の起立板5の両側を挟むことにより、該ガイドレールG1 に対してフレームFを固定するようにしてある。
【0014】
また、図8に示されるように、トンネル壁面Wに設置される灯具Hの両側面には、それぞれ取付け板34が固設され、各取付け板34の端面には、2本で一組となった前記把持ピン25が挿入される一対の第1ピン孔35aが設けられていると共に、各取付け板34の中央部には、灯具Hの設置部のブラケット36に設けられた固定ピン37が挿入される第2ピン孔35bが貫設されている。
【0015】
次に、先頭の交換車Bにより、トンネル壁面Wの灯具設置部であるブラケット36の部分から、使用済の灯具を取り外した後に、後続の交換車Bにより新規の灯具Hを該ブラケット36の部分に設置するには、以下のようにして行われる。新旧の灯具Hの交換を行う場合には、各交換車BのフレームFの上面に装着された各固定シリンダ33のロッド33aを突出させて、主ガイドレールG1 の起立板5の両側を挟むことにより、該ガイドレールG1 に対してフレームFを固定して行う。図9に示される状態では、ユニット本体Cは、内方の回動端に位置していると共に、灯具把持具Dは、ユニット本体Cに対して上昇端に位置していて、灯具把持具Dを構成する2本一組となった二組の把持ピン25が、灯具Hの両側面の各取付け板34に設けられた第1ピン孔35aにそれぞれ挿入されて、図5で2点鎖線で示されるように、灯具把持具Dにより灯具Hが把持されている。
【0016】
上記の状態において、図10に示されるように、第1駆動モータM1 を起動させて、回動軸9を中心にしてユニット本体Cを外方(トンネル壁面Wに近づく側)の回動端まで回動させた後に、図11及び図12に示されるように、第2駆動モータM2 を起動させて、外方の回動端に位置しているユニット本体Cに対して灯具把持具Dを下降させると、二組の把持ピン25で把持されている灯具Hの各取付け板34に設けられたそれぞれの第2ピン孔35bに、ブラケット36に固定されたそれぞれの固定ピン37が挿入される。これにより、トンネルの壁面Wに取付けられたブラケット36に新規の灯具Hが取付けられて、新旧の灯具Hの交換が自動的に行われる。
【0017】
引き続いて、一対の第3駆動モータM3 の起動により、2本一組となった二組の各把持ピン25を互いに離間させて、図5で実線で示されるように、灯具Hの各取付け板34の第1ピン孔35aから把持ピン25を離脱させ、その後に、灯具把持具D及びユニット本体Cに上記と逆方向の運動を行わせると、該灯具把持具D及びユニット本体Cは、いずれも原位置に復帰する。なお、灯具の交換において、新規の灯具の設置に先立って行われる使用済の灯具の除去は、灯具把持具D及びユニット本体Cの復帰時と同一の運動によって行われる。
【0018】
このようにして、フレームFに対してユニット本体Cが回動したり、該ユニット本体Cに対して灯具把持具Dが出入りしたりしても、これらの合成軌跡は、前記限定空間部S内に収まっている。従って、動力車A及び交換車Bの各フレームFの形状が、側面視においてほぼ直角三角形状をしていて、限定空間部Sに収まっていると共に、上記したユニット本体C及び灯具把持具Dの合成軌跡も該限定空間部Sに収まっているために、限定空間部S内において新旧の灯具Hの交換を支障なく行える。
【0019】
【発明の効果】
このように本発明に係るトンネル内灯具の自動交換装置は、動力車及び交換車の各フレームのいずれもが、側面視においてほぼ直角三角形状をしていて、限定空間部に収まっていると共に、フレームに対するユニット本体の回動の軌跡、及び該ユニット本体に対する灯具把持具の出入りの軌跡、並びにこれらの各軌跡を合成した合成軌跡は、いずれも限定空間部に収まっているために、この限定空間部において新旧の灯具の交換を支障なく行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】動力車Aに2台の交換車Bを連結した状態の平面図である。
【図2】同じく背面図である。
【図3】交換車Bの拡大平面図である。
【図4】灯具交換ユニットUを示した交換車Bの正面図である。
【図5】同じく概略平面図である。
【図6】同じく側面図である。
【図7】主ガイドレールG1 に主案内ローラR1 が取付けられた状態の側面図である。
【図8】灯具Hの概略斜視図である。
【図9】ユニット本体C及び灯具把持具Dの双方がフレームFに収納された状態の側面を示す作用説明図である。
【図10】ユニット本体Cが外方の回動端まで回動した状態の側面を示す作用説明図である。
【図11】ユニット本体Cが外方の回動端まで回動し、しかも該ユニット本体Cに対して灯具把持具Dが最も突出して灯具Hを設置している状態の側面を示す作用説明図である。
【図12】トンネル壁面Wに取付けられたブラケット36に灯具Hが設置される状態を示す正面図である。
【符号の説明】
A:動力車
B:交換車
C:ユニット本体
D:灯具把持具
F:フレーム
1 :主ガイドレール
2 :補助ガイドレール
H:灯具
L:建築限界線
S:限定空間部
U:灯具交換ユニット
W:トンネル壁面
9:回動軸
25:把持ピン

Claims (4)

  1. トンネル内に設けられた建築限界線とトンネル壁面との間の限定空間部に配設されて、トンネル壁面に設置された灯具を自動交換するための装置であって、
    ガイドレールに案内されてトンネル壁面に沿って走行する先頭の動力車と、同じく該ガイドレールに案内されて該動力車に連結牽引される複数台の交換車とから成って、該交換車のフレーム内には灯具交換ユニットが内装されていると共に、前記動力車のフレーム内には駆動機構が内装され、
    前記交換車及び動力車の各フレームは、その側面視がほぼ直角三角形状をしていて、その斜面部がトンネル内の道路に対して斜上方から対向するようにして配設され、前記灯具交換ユニットは、前記フレームにおけるトンネル壁面側の端部に該壁面と平行に設けられた回動軸に、ユニット本体が回動可能に支持されていると共に、該ユニット本体に灯具把持具が上下方向に出入り可能に装着された構成であり、
    前記ユニット本体の回動と前記灯具把持具の出入りとにより、トンネル内に設置された灯具の交換を自動的に行うことを特徴とするトンネル内灯具の自動交換装置。
  2. フレームの上面はほぼ水平に配置されていると共に、フレームのトンネル壁面側の側面はほぼ垂直に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のトンネル内灯具の自動交換装置。
  3. 灯具把持具は、2本一組となった二組の把持ピンが昇降体に互いに接近・離隔可能なように相対向して設けられた構成であることを特徴とする請求項1に記載のトンネル内灯具の自動交換装置。
  4. ガイドレールは、動力車及び交換車のほぼ上方に設けられる主ガイドレールと、その反トンネル壁面側の側方又は下方に設けられる補助ガイドレールとの2本で構成されることを特徴とする請求項1に記載のトンネル内灯具の自動交換装置。
JP17548396A 1996-06-14 1996-06-14 トンネル内灯具の自動交換装置 Expired - Lifetime JP3831980B2 (ja)

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