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JP3828606B2 - 貯蔵庫 - Google Patents

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JP3828606B2 JP05045796A JP5045796A JP3828606B2 JP 3828606 B2 JP3828606 B2 JP 3828606B2 JP 05045796 A JP05045796 A JP 05045796A JP 5045796 A JP5045796 A JP 5045796A JP 3828606 B2 JP3828606 B2 JP 3828606B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、温度制御ユニットが引き出し形式で収納される貯蔵庫において、そのユニットを収納する機械室の開閉扉をマグネットにより閉鎖状態に保持する部分の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、冷却ユニットの組み付けやメンテナンスを容易にするために、ユニット全体を引き出し可能に収納する冷蔵庫が提案されている。これは、例えば図10に示すように、貯蔵物を収納する冷蔵室を内部に設けた本体91の側方に、パネルを組み付けることにより前面側を開口した機械室92が形成され、この機械室92に冷却ユニット93が出し入れされて収納される。そして機械室92の前面の開口は、本体91に揺動自由に支持されたフロントパネル94で閉じられるようになっている。
【0003】
ところで、上記のフロントパネル94をいわゆるマグネットキャッチにより閉鎖状態に保持しようとする場合は、サイドパネル95の前縁に内方に直角曲げされたフランジ96を形成してフロントパネル94の揺動端を当てるようにし、そのフランジ96にマグネット97を取り付けることが考えられる。その場合、フランジ96の表面にそのままマグネット97を取り付けると、フロントパネル94がフランジ96から浮いた状態で閉じられてしまうので、フランジ96に取付用の凹部98を設けてそこにマグネット97を嵌めて取り付けることが行われていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そのような凹部98は例えばフランジ96を曲げ加工することで形成されるが、もともと幅の狭いフランジ96に曲げ加工を施さねばならず、それに加えてマグネット97の取付用の孔開け加工等が必要となるため、加工作業に手間が掛かってコストアップが避けられなかった。
また別の方法として、フランジ96を二層構造とし、表面側の板に切欠きを設けることで凹部98を形成することも行われているが、同じく加工に手間が掛かることに加え、切欠きにごみ等がたまりやすい欠点があった。
本発明は叙上の点に鑑み完成されたものであって、マグネットを取り付ける部分の構造を簡単にすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため手段として、請求項1の発明は、貯蔵室を内部に設けた本体の側方には温度制御ユニットを収納する機械室が設けられ、前記温度制御ユニットは機械室の前面に開口された出入口から引き出し可能に収納されるとともに、前記出入口を開閉する開閉扉が設けられて、その出入口側に設けられたマグネットで磁気吸着されることにより閉鎖状態に保持されるようにした貯蔵庫において、前記機械室の側面を構成するサイドパネルの前縁が直角曲げされることで前記開閉扉が当接する当接面が形成される一方、前記機械室内における前記当接面の側方には、その当接面よりも後退した位置に別部材の取付部材が設けられ、前記マグネットは、その吸着面を前記当接面と同一面上に位置させて前記取付部材上に取り付けられているところに特徴を有する。
【0006】
請求項2の発明は、貯蔵室を内部に設けた本体の側方には温度制御ユニットを収納する機械室が設けられ、前記温度制御ユニットは機械室の壁面に開口された出入口から引き出し可能に収納されるとともに、前記出入口を開閉する開閉扉が設けられて、その出入口側に設けられたマグネットで磁気吸着されることにより閉鎖状態に保持されるようにした貯蔵庫において、前記出入口における前記開閉扉が当接する部材の側方には、その当接部材の当接面よりも後退した位置に別部材の取付部材が設けられ、前記マグネットは、その吸着面を前記当接部材の当接面と同一面上に位置させて前記取付部材上に取り付けられており、かつ前記取付部材は、前記機械室の天井側から垂下して設けられた取付板と、前記温度制御ユニットを引き出し操作すべくその温度制御ユニットの下部に設けられた把手との上下一対から構成されているところに特徴を有する。
【0007】
【発明の作用および効果】
<請求項1の発明>
マグネットは、出入口における開閉扉が当接する当接面とは別に設けられた取付部材上に取り付けられ、かつその吸着面が当接面と同一面に来るように設定される。したがって開閉扉は、マグネットで吸着されつつ当接面に密着して閉じた状態に保持される。
すなわち本発明によれば、開閉扉が当接される当接面にわざわざマグネット取付用の凹部を設ける必要がなくて簡単な取付構造とすることができ、製造コストの低減を図ることができる。また凹部にごみ等が溜まって吸着不良を起こすことを未然に防止することができる。
【0008】
<請求項2の発明>
一方のマグネットは機械室の天井側から垂下した取付板に取り付けられる。そのマグネットの吸着面は、開閉扉が当接する部材の当接面と同一面に来るように設定される。他方のマグネットは、温度制御ユニットに設けられた引き出し操作用の把手に取り付けられる。この場合は温度制御ユニットが正規に収納されたところで、マグネットの吸着面が、開閉扉の当接面と同一面に来るように設定される。このようにしてマグネットが上下に対をなして設けられる。したがって開閉扉が閉じられると、両マグネットで吸着されつつ密閉状態で保持される。
上記の効果に加え、上下一対のマグネットは開閉扉の最上部と最下部とを吸着することができるので、より強固に閉鎖状態に保持することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図1ないし図9に基づいて説明する。
図1ないし図3において、符号1は冷蔵庫の本体であって、前面に開口した横長の箱形に形成され、その内部に食材を貯蔵する冷蔵室2が構成されている(図4参照)。前面の開口には観音開き式の扉3が備えられており、底面の四隅に設けられた脚4によって支持されている。
【0010】
本体1の正面から見て左側部には、冷却ユニット6が取り出し可能に収納されるようになっている。詳細には、本体1における左側部の上部側には、外方に張り出すようにして、かつ本体1の前面および後面からそれぞれ所定寸法ずつ内方に引っ込むようにして直方体状の膨出部8が形成され、その内部が冷却室9となっている。この膨出部8を含む本体1を構成する壁面の内部には断熱材7が充填されており、外部に対する断熱性が確保されている。冷却室9の前面壁には出入口10が形成されているとともに、冷却室9の下面側には収納スペース11が構成されており、この収納スペース11と冷却室9とによって、凝縮器23、圧縮機20、冷却器(蒸発器)27等からなる冷却ユニット6が引き出し自在に収納されるようになっている。
【0011】
収納スペース11において、本体1の側面の下縁には浅皿状をなす受け板13の一側縁が固定されている。また、膨出部8の側面の下縁における前後両端部からは、一対の支持フレーム14が垂下して取り付けられ、各支持フレーム14の下端に受け板13のもう一方の側縁が固定され、これにより受け板13の支持がなされている。この受け板13上には、冷却ユニット6の基板15が載置可能とされている。
【0012】
この基板15は左右両側縁が折曲げられた伏コ字形に形成されているとともに、その手前側の端縁には、板材を上面が開口した溝状に形成してなる把手17が設けられている。この把手17は、冷却ユニット6を引き出し操作する場合に使用される。この把手17の奥側の側板17aは、上記した収納スペース11に設けられた受け板13の前縁から立ち上がって形成されたねじ受け片18に当接可能である。ねじ受け片18にはねじ孔51が形成されているとともに、把手17の奥側の側板17aには、ねじ52の挿通孔53が対応して形成されており、また把手17の手前側の側板17bには、ねじ52の挿入を許容する逃がし用の切欠き54が形成されている。
【0013】
すなわち冷却ユニット6の基板15は、収納スペース11に配された受け板13上に前方から押し込まれ、把手17の奥側の側板17aが受け板13のねじ受け片18に突き当たることで押し込みが停止され、ねじ52を切欠き54から挿通孔53を通してねじ受け片18のねじ孔51に螺合して締め付けることによって、基板15が所定位置で固定されるようになっている。
【0014】
冷却ユニット6は、収納スペース11に収められる部分と、冷却室9内に収められる部分とに分かれ、これらが上記の基板15上において上下に積み上げ状に配置されている。収納スペース11に収められる部分として、奥側に圧縮機20、その手前側にモータ22で駆動される凝縮器ファン21、最も手前側に凝縮器23がそれぞれ配置されている。また凝縮器23の上面には、上記した冷却室9の出入口10を閉塞するための冷却室蓋25がL型ブラケット26を介して固定されている。冷却室蓋25の裏面側には、冷却室9に対して出し入れ可能な冷却器27がブラケット28を介して取り付けられている。この冷却器27はケーシング27a内に収容されて設けられ、図4にも示すように、ケーシング27aの底面と、冷蔵室2側の面における上部が開放されていて、それぞれ空気の取入口29と、空気の吹出口30とされており、その空気の吹出口30の前面には庫内ファン31が取り付けられている。
【0015】
図3に示すように、圧縮機20の出口と凝縮器23の入り口とが配管33で接続され、凝縮器23の出口と冷却器27の入り口とが配管34で接続され、また冷却器27の出口と圧縮機20の入り口とが配管35で接続され、これにより冷却サイクルが構成されている。上記の配管のうち、冷却器27に出し入れされる配管34,35は途中で一緒になって断熱材チューブで被包されており、冷却室蓋25の左側の端縁部分から側方に引き出されている。両配管34,35の冷却室蓋25から引き出される部分は、半円形をなす押さえ具37で固定される一方、冷却室9の出入口10の側縁には、上記の押さえ具37が嵌合される凹部38が形成されている。
冷却室9の前面壁における出入口10の周縁には、上記の凹部38を含めて断熱パッキン39が貼着されている。また前面壁の上下両縁からは一対の取付ボルト41が突設される一方、冷却室蓋25には取付ボルト41の挿通孔42が設けられている。冷却室蓋25の前面側には、電装箱43が取り付けられている。
【0016】
そして冷却ユニット6は、既述のように基板15が受け板13の上に押し込まれるとともに、冷却器27が出入口10を通して冷却室9内に挿入される。押し込みの途中で、取付ボルト41が冷却室蓋25の挿通孔42に挿通され、所定位置まで押し込まれると、配管の押さえ具37が凹部38に嵌まりつつ、冷却室蓋25が断熱パッキン39を介して冷却室9の前面壁に当接し、冷却室蓋25を貫通した取付ボルト41の突出端にナット56(図5参照)を螺合して締め付けると、冷却室蓋25が冷却室9の出入口10を気密に閉鎖する。また、基板15は既述した要領で受け板13に固定され、これにより冷却器27が冷却室9内に収容され、一方圧縮機20、凝縮器ファン21および凝縮器23が収納スペース11に収納されることとなる。
【0017】
一方庫内では、図4に示すように、冷却室9と冷蔵室2の間において冷気の案内板45が設けられている。この案内板45は、庫内ファン31の下方位置から冷蔵室2の天井面の少し下方位置に向けて斜め前方に延出されて設けられている。その案内板45の下面からは、冷蔵室2の底面の少し上方位置まで垂下された帰還用板46が設けられ、この帰還用板46と、冷蔵室2と収納スペース11とを仕切る本体1の側壁1aの間には所定のスペースが設けられ、その間に冷却器27の取入口29に達する帰還路47が構成されている。
したがって、冷却ユニット6が駆動されると、図4の矢線に示すように、冷蔵室2内の空気が帰還路47を通って冷却器27の下面側の取入口29から吸引され、冷気に変換されたのち、庫内ファン31から案内板45の上面を通って冷蔵室2の天井面側に吹き出され、すなわち冷蔵室2に冷気が循環供給されるようになっている。
【0018】
また冷却ユニット6の収納部分はパネルで覆われている。この部分の構造を図5ないし図7により説明する。図6に示すように、本体1の天井板61は、その前面側の端縁において手前側に突出されてコ字形断面に曲成され、後記する天板77を嵌めるための嵌込み部62が形成されている。膨出部8の奥側の天井面には、コーナ板63が本体1の天井板61と面一に張られる。そのコーナ板63の左側面から膨出部8の上端の左側面にわたって、補強部材64が本体1の天井板61と面一に取り付けられる。この補強部材64は金属板を伏コ字形に曲げ加工して形成され、上記のように取り付けられた場合に、その手前側の端部が膨出部8の前面壁よりも手前側に所定寸法突出する。補強部材64の手前側の端面には、後記するマグネット85を取り付けるための取付板65が形成されている。
【0019】
膨出部8ならびに収納スペース11の側方を覆うようにしてサイドパネル67が張られる。このサイドパネル67は、上端部が内方に引っ込むように段付き状とされることで、補強部材64に対する取付部68が形成されている。サイドパネル67はまず、補強部材64から受け板13を吊り下げた支持フレーム14の外側に当てられるようにして張られ、下端側の所定箇所を受け板13の側板ならびに支持フレーム14にねじ止めすることで固定される。
【0020】
このように固定されたサイドパネル67は、その前縁が本体1の前面と略一致する位置まで突出し、その前縁には直角曲げされた所定幅のフランジ70が形成されている。このフランジ70の上下の端部には、図5に示すように、補強部材64に設けられた取付板65を逃がす切欠部71と、冷却ユニット6の基板15の出し入れを許容するための切欠部72がそれぞれ設けられている。なお、膨出部8とサイドパネル67の間のスペースの奥方は、サイドパネル67の奥縁側を直角曲げして形成したパネル(図示せず)で覆われるとともに、収納スペース11の奥方にはリヤパネル74が張られる。
【0021】
また、図7に示すように、膨出部8の手前側の天井面には、天板嵌込み板75が、その一部を本体1の天井板61と補強部材64上に重ねるようにして取り付けられる。天板嵌込み板75の手前側の端縁には、コ字形断面に曲成された嵌込み部76が、本体1側の嵌込み部62と一列に整合するようにして形成されている。そして天板77は、その手前側の端縁を、本体1と天板嵌込み板75の嵌込み部62,76にわたって嵌め、左側縁をサイドパネル67の取付部68の外側に嵌めつつ被せられ、左側縁をサイドパネル67の取付部68とともに補強部材64にねじで共締めすることによって固定される。これにより、前面が開口された本発明の機械室78が構成される。
【0022】
この機械室78の前面には、フロントパネル80が開閉可能に装着される。詳細には図1,3に示すように、本体1の前面の左端部に、フロントパネル80がヒンジ81を介して揺動自由に支持され、その揺動端がサイドパネル67の前縁に形成されたフランジ70に当接されることで閉鎖されるようになっている。
【0023】
なおフロントパネル80の下部側には、複数の外気の吸気口82が全面にわたって開口されているとともに、上部側における冷却室9とサイドパネル67の間の空間と対応する部分には排気口83が形成され、リヤパネル74並びにサイドパネル67にも排気口83が形成されている。したがって冷却運転中には、凝縮器ファン21の駆動によって外気がフロントパネル80の吸気口82から収納スペース11内に吸引され、凝縮器23を冷却して熱交換された暖排気が上記した各排気口83から外部に排気されるようになっている。
【0024】
さて本実施形態では、上記したフロントパネル80を閉鎖状態に保持するための上下一対のマグネットキャッチ85が設けられている。まず、上側のマグネットキャッチ85は、補強部材64に設けられた既述の取付板65に取り付けられる。この取付板65は、組み付け状態においては、図5に示すように、その下端部が天板77よりも下方に突出するとともに、図8に示すように、サイドパネル67のフランジ70よりも所定寸法奥方に位置するように設定されている。この取付板65の天板77よりも下方に突出した部分の所定位置に、マグネットキャッチ85の取付孔86が開口されている。
【0025】
マグネットキャッチ85は本体85aとケース85bとを備えており、本体85aの先端側に係止鍔87が設けられて、係止鍔87の表面にマグネット88が装着されているとともに、後端面からはねじ棒89aが突設されている。一方のケース85bは、本体85aが嵌合可能な有底の筒形をなし、底部にはねじ孔89bが切られている。そして本体85aが取付孔86内に表面側から挿入されて、裏面側に配されたケース85bに嵌合され、ねじ棒89aをねじ孔89bに螺合して締め付けることにより、係止鍔87とケース85bとで取付板65を挟んで固定されている。この時、マグネット88の吸着面が、フランジ70の前面と同一面に来るように設定されている。
【0026】
一方の下側のマグネットキャッチ85は、冷却ユニット6の基板15に設けられた把手17における手前側の側板17bに取り付けられる。そのため、冷却ユニット6の基板15が受け板13上に押し込まれて、把手17の奥側の側板17aが受け板13のねじ受け片18に当たったところ、すなわち基板15が正規位置まで押し込まれたところでは、把手17の手前側の側板17bは、図9に示すように、サイドパネル67のフランジ70から、上記の取付板65と同一寸法だけ奥方に入り込むように設定されている。この把手17の側板17bにおける上側の取付孔86と同一鉛直線上に、マグネットキャッチ85の取付孔86が開口されている。
そして上記と同じ要領により、係止鍔87とケース85bとで側板17bを挟持しつつマグネットキャッチ85が固定され、マグネット88の吸着面がフランジ70の前面と同一面に来るように設定されている。
【0027】
本実施形態は上記のような構造であって、冷却ユニット6を収納する場合は、フロントパネル80を開放しておいて基板15を受け板13の上に載せて押し込むことで行われ、各機器が冷却室9ならびに収納スペース11に分かれて収納される。正規位置まで押し込まれたところで、冷却室蓋25を冷却室9の出入口10に固定するとともに、把手17の奥側の側板17aを受け板13のねじ受け片18にねじ止めして固定すると、把手17の手前側の側板17bに取り付けられた下側のマグネットキャッチ85のマグネット88は、図9に示すように、サイドパネル67のフランジ70の下端部の側方において、吸着面をフランジ70の前面と同一平面上に位置させた状態で設けられる。一方、上側のマグネットキャッチ85は、補強部材64の取付板65に取り付けられていて、マグネット88はサイドパネル67のフランジ70の上端部の側方、言い換えると、下側のマグネット88の真上の位置において、その吸着面をフランジ70の前面と同一平面上に位置させて設けられている。
【0028】
したがってフロントパネル80を閉じると、フロントパネル80の揺動端がフランジ70に密着状に当接されて閉鎖され、それとともに上下の端縁の揺動端に近い部分が、上下のマグネット88によりそれぞれ磁気吸着されて、閉鎖状態に保持されることになる。
【0029】
上記のように本実施形態では、上下一対のマグネット88を天井側の補強部材64に設けた取付板65と、冷却ユニット6の引き出し操作用の把手17とに設ける構造としたので、従来のようにマグネットをサイドパネルのフランジに設ける場合と比較すると、以下のような数々の利点が得られる。
フランジ70にわざわざマグネット88(マグネットキャッチ85)の取付用の凹部を形成する必要がなく、それだけ加工工程が簡単となる。また、狭い凹部にマグネットキャッチ85を取り付けなくても良いので、取付作業が簡単となる。もってコストダウンを図ることができる。
マグネット88がフロントパネル80の最上部と最下部に対応する位置に設けられ、フロントパネル80の最上部と最下部を吸着することができるので、強固に閉鎖状態に保持することができる。また、機械室78側で最も目立たない箇所にマグネット88が設けられることになるので、外観もすっきりとまとまる。
【0030】
取付用の凹部を切欠いて形成した場合と比較すると、ごみ等が溜まりにくくなって、磁気吸着力の低下を防止することができる。また、電装箱43の設定操作をする場合に切欠きに引っ掛けるようなこともない。
さらに、フランジ70にマグネット88(マグネットキャッチ85)を取り付けなくても良いということは、フランジ70の幅を極力狭く設定することができ、その分、冷却ユニット6の出し入れ用の開口面積が広くできて、出し入れがやりやすくなり、また、凝縮器23と熱交換した後の暖排気の排気面積も大きく取ることが可能となって、凝縮効率を高めることができ、ひいては冷却能力を向上させることができる。
【0031】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)本発明は揺動開閉式の扉に限らず、スライド扉や引出し扉といった他の形式の開閉扉を設けたものにも適用することが可能である。
(2)また本発明は冷蔵庫に限らず、解凍庫、冷凍庫あるいは温蔵庫といった他の貯蔵庫で、温度制御ユニットが引き出し形式で収納されるもの全般に広く適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る冷蔵庫の正面図である。
【図2】 その側面図である。
【図3】 冷却ユニットを収納する前の状態の斜視図である。
【図4】 冷蔵庫の内部を示す断面図である。
【図5】 機械室を前方から見た正面図である。
【図6】 機械室の分解斜視図である。
【図7】 天板を取り付ける前の斜視図である。
【図8】 上部側のマグネットの取付位置を示す一部切欠平面図である。
【図9】 下部側のマグネットの取付位置を示す一部切欠平面図である。
【図10】 従来例の斜視図である。
【符号の説明】
1…本体 2…冷蔵室 6…冷却ユニット 15…基板 17…把手 17b…(把手17の手前側の)側板 64…補強部材 65…取付板 67…サイドパネル 70…フランジ(当接部材) 78…機械室 80…フロントパネル 85…マグネットキャッチ 88…マグネット

Claims (2)

  1. 貯蔵室を内部に設けた本体の側方には温度制御ユニットを収納する機械室が設けられ、前記温度制御ユニットは機械室の前面に開口された出入口から引き出し可能に収納されるとともに、前記出入口を開閉する開閉扉が設けられて、その出入口側に設けられたマグネットで磁気吸着されることにより閉鎖状態に保持されるようにした貯蔵庫において、
    前記機械室の側面を構成するサイドパネルの前縁が直角曲げされることで前記開閉扉が当接する当接面が形成される一方、前記機械室内における前記当接面の側方には、その当接面よりも後退した位置に別部材の取付部材が設けられ、前記マグネットは、その吸着面を前記当接面と同一面上に位置させて前記取付部材上に取り付けられていることを特徴とする貯蔵庫。
  2. 貯蔵室を内部に設けた本体の側方には温度制御ユニットを収納する機械室が設けられ、前記温度制御ユニットは機械室の壁面に開口された出入口から引き出し可能に収納されるとともに、前記出入口を開閉する開閉扉が設けられて、その出入口側に設けられたマグネットで磁気吸着されることにより閉鎖状態に保持されるようにした貯蔵庫において、
    前記出入口における前記開閉扉が当接する部材の側方には、その当接部材の当接面よりも後退した位置に別部材の取付部材が設けられ、前記マグネットは、その吸着面を前記当接部材の当接面と同一面上に位置させて前記取付部材上に取り付けられており、
    かつ前記取付部材は、前記機械室の天井側から垂下して設けられた取付板と、前記温度制御ユニットを引き出し操作すべくその温度制御ユニットの下部に設けられた把手との上下一対から構成されていることを特徴とする貯蔵庫。
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