JP3826549B2 - 空調装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、空調装置内に第1空調ゾーン用の第1通路と、第2空調ゾーン用の第2通路を設け、これら第1、第2通路を流れる空調風の風量をそれぞれ可変制御できるものに好適である。
【0002】
【従来の技術】
従来、特開平9−39544号公報に記載されているように空調ケース内を2つの通路に仕切ることで、運転席側用通路と助手席側用通路とを形成したものが周知である。そして、上記従来装置では、上記2つの通路を跨がるようにエバポレータおよびヒータコアを配置し、さらに運転席側用通路に運転席側用エアミックスドアを、助手席側用通路に助手席側用エアミックスドアを配置することで、運転者と助手者の好みに合わせた空調風の温度が得られるようにしている。
【0003】
また、上記従来装置では、空調ケースの上流部位は、上述の2つの通路に仕切られておらず、この部位には1つの空調用ファンが配置されている。このため、上記2つの通路を流れる各風量は同じとなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来装置では、運転席側と助手席側とに送風される各空調風を、独立して制御することで、空調フィーリングを向上させているが、各空調ゾーンに送風される空調風の風量が同じであるため、風量の面では運転者と助手席者との要望には答えていない。
【0005】
そこで、本発明は、2つの通路の各風量を異なる値に制御できる空調装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記目的を達成するために、各通路の風量を別の値に制御可能な空調装置を検討して見た。すると、以下のような問題が発生した。通常、冷却用熱交換器の空気下流側には冷却用熱交換器での空気冷却度合いを検出する冷却度合い検出手段を配置し、この検出手段の検出信号を空調制御情報として利用することが一般的である。そして、上述のように各通路の風量を別の値に制御すると、冷却用熱交換器には、2つの通路の空調風をが通過するため、冷却用熱交換器の一部分は通過する風量が多く、残りの部分は風量が少ない場合がある。
【0007】
従って、それぞれ2つの通路に対応した精度の良い空調制御情報を得るためには上述のように2つの通路の風量が異なり、各通路における空気冷却度合いが異なるので、検出手段を、2つの通路に対応して冷却用熱交換器の空気下流側に設置する必要がある。
しかし、このように2つの検出手段を設けることは、部品点数増、組付工数増、コスト増加といった問題がある。
【0008】
本発明は、2つの通路を有し、コストダウンのために冷却度合い検出手段を一方の通路に配置した空調装置において、他方の通路における空気冷却度合いを認識できる空調装置を提供することを目的とし、請求項1記載の発明では、少なくとも第1通路(10a)に送風される第1風量と、第2通路(10b)に送風される第2風量と、第1冷却度合い(Te1)とに基づいて、第2通路(10b)における冷却用熱交換器(13)での空気の第2冷却度合い(Te2)を推定する冷却度合い推定手段(S180)とを備えることを特徴としている。
【0009】
これにより、推定手段にて第2通路における冷却用熱交換器での空気の第2冷却度合いが推定されるため、コストダウンのために第1通路のみに冷却度合い検出手段を配置した場合でも、第2通路における空気冷却度合いを認識できる。
具体的な構成としては請求項2に記載するように推定手段(S180)は、第1風量が前記第2風量より多いときは、第2冷却度合い(Te2)を第1冷却度合い(Te1)より大きく推定し、第1風量が第2風量より少ないときは、第2冷却度合い(Te2)を第1冷却度合い(Te1)より小さく推定すると良い。
【0010】
また、請求項3記載の発明では、冷却用熱交換器(13)への冷媒供給を断続する断続手段(104)と、第1冷却度合い(Te1)と第2冷却度合い(Te2)のうち大きい方が、冷却用熱交換器(13)に霜が付着する所定冷却度合いより大きくなると、断続手段(104)にて冷媒供給を停止する断続制御手段(S220、S230)とを備えることを特徴としている。
【0011】
これにより、冷却要熱交換器の全域で霜が付着することを未然に防止できる。
また、請求項4記載の発明では、少なくとも第1目標温度(TAO(Dr))と第1冷却度合い(Te1)に基づいて第1温度調整部材(17a)を制御する第1温度制御手段(S210)と、少なくとも第2目標温度と第2冷却度合い(Te2)に基づいて第2温度調整部材(17b)を制御する第2温度制御手段(S210)とを備えることを特徴としている。
【0012】
これにより、冷却度合い検出手段を配置していない第2通路においても、空調風の温度を第2目標温度に制御することができる。
また、請求項5記載の発明では、推定手段(S180)は、冷却用熱交換器(13)に流入する空気の吸込空気温度と第1冷却度合い(Te1)との差に基づいて、第2空気冷却度合い(Te2)を推定することを特徴としている。
【0013】
ところで、精度良く第2冷却度合いを推定するためには、冷却用熱交換器を通過する空気から冷却用熱交換器に吸熱される熱量(熱移動量)がどれくらいかを知る必要がある。
そこで、本発明では冷却用熱交換器に吸い込まれる吸込空気温度と第1冷却度合いとの差から上記熱移動量が分かるため、第2冷却度合いを精度良く推定することができる。
【0014】
また、請求項6記載の発明では、第1空調ゾーンと第2空調ゾーンとで空調風の吹出部位が異なる部位となるように独立して吹出モードが設定可能となっており、第1、第2風量とは、第1空調ゾーンの吹出モードと、第2空調ゾーンの吹出モードとに応じて補正して算出されることを特徴としている。
ところで、吹出モードによって通風抵抗が異なり、第1通路、第2通路を流れる風量が異なる。そこで、本発明によれば、吹出モードに応じて第1吹出モードと第2吹出モードとが補正されるため、正確な第1風量、第2風量を算出することができる。この結果、さらに精度良い第2冷却度合いが推定できる。
【0015】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
次に、本発明を、車両の運転席側空間(第1空調ゾーン)および助手席側空間(第2空調ゾーン)の温度を独立して空調制御する車両用空調装置に適用した例について説明する。先ず、本実施例の全体構成を図1に基づいて説明する。
【0017】
図1において、1は車両用空調装置の通風系全体を示し、この通風系1の主体は自動車の車室内計器盤の下方部に配設されている。車両用空調装置は、車室内への空気通路をなす空調ケース12を有する。空調ケース12は、図1に示すように大別して内外気送風ユニット200と、エアコンユニット300とからなる。
【0018】
内外気送風ユニット200は、空調ケース12内に内気または外気を吸引するためのものである。内外気送風ユニット部200は、周知の内気吸入口3と外気吸入口4とが形成されており、さらに内気吸入口3と外気吸入口4とが分かれた部分には、両吸入口を選択的に開閉する内外気切換ドア50(図示しない)が設けられている。この内外気切換ドア50は電気式駆動手段として、サ−ボモ−タ90(図2参照)にて駆動されるようになっている。これにより、内外気送風ユニット200は、上記内気吸入口3から内気、もしくは外気吸入口4から外気が吸入可能となっている。これにより、本例では空調ケース12内に内気のみを導入する内気モードと、外気のみを導入する外気モードとが切換可能となっている。なお、サーボモータ90は後述のECU30(制御装置、図2参照)によって制御される。
【0019】
内外気送風ユニット200には、上記内気吸入口3および外気吸入口4の下流側に1つ電動送風機7が収納されている。この送風機7は、ファン8とその駆動用のブロワモータ9(電動モータ)とを有する。このブロアモータ9に印加されるブロア電圧は後述のECU30(制御装置、図2参照)によって制御される。
エアコンユニット300内には、通過する空気を冷却する冷却用熱交換器であるエバポレータ13が収納配置されている。エバポレータ13は、圧縮機2,凝縮器101,受液器102,減圧器103とともに配管結合された周知の冷凍サイクル400の一構成部であり、空調ケース12内の空気を除湿冷却する。上記圧縮機2は自動車のエンジンE/Gに電磁クラッチ104を介して連結されている。圧縮機2は、電磁クラッチ104を断続制御することによって駆動停止する。つまり、電磁クラッチ104がオンしているときには、エンジンE/Gの動力が圧縮機2に伝わり、エバポレータ103への冷媒供給が開始される。一方、電磁クラッチ104がオフしているときは、エンジンE/Gの動力が遮断されて、圧縮機2が停止し、エバポレータ103への冷媒供給が停止する。なお、上記電磁クラッチ104は、本発明の断続手段を構成している。
【0020】
エアコンユニット300には、エバポレータ13の空気下流側に加熱用熱交換器であるヒータコア14が配設されている。ヒータコア14はエンジンE/Gの冷却水を熱源とする暖房用熱交換器であり、上記エバポレータ13にて冷却された冷風を加熱する。
エアコンユニット300内には、図1に示すようにエバポレータ13の空気上流側から最下流側にかけて仕切板15が設けられている。これにより、エアコンユニット300内は、仕切り板15によって2つの通路12a、12bが形成されている。そして、上記エバポレータ13およびヒータコア14は、上記2つの第1、第2通路10a、10bの双方に跨がるように配置されている。
【0021】
第1通路10aは、運転席側の第1空調ゾーンに空調風を送風するためのものであり、第2通路10bは、助手席側の第2空調ゾーンに空調風を送風するためのものである。
エアコンユニット300には、エバポレータ13の下流側でヒータコア14の空気上流側に、第1、第2通路10a、10bに対応して、各通路の空気温度を調節するためのエアミックスドア17a、17bが設けられている。これらのドア17a,17bはそれぞれ駆動手段27a,27b(具体的にはサーボモータ,図2参照)によって駆動される。
【0022】
エアミックスドア17aは、第1通路10aにおいて、ヒーアコア14での空気加熱量(第1空気加熱量)を調整することで、第1通路の10aの空調風の温度を調整する第1温度調整手段を構成している。エアミックスドア17bは、第2通路10aにおいて、ヒータコア14での空気加熱量(第2空気加熱量)を調整することで、空調風の温度を調整する第2温度調整手段を構成している。
【0023】
具体的には、第1通路12aには、ヒータコア14をバイパスする第1バイパス通路30aと、第2通路12bには、ヒータコア14をバイパスする第2バイパス通路30bとが形成されている。エアミックスドア17a、17bは、ヒータコア14を通過する空気量とヒータコア14をバイパスする空気量との割合を調整することで、第1、第2通路12a、12bの空調風の温度をそれぞれ調整する。
【0024】
第1通路12aのヒータコア14の下流側には、エアミックスドア17aの開度によって温度調節された空調風を車室内運転席側の各吹出口に導く運転席用開口部50a〜52aが形成されている。
運転席用開口部50aは、運転者の足元に空調風を送風するためのものであり、運転席用開口部51a、運転者の上半身に向けて空調風を送風するためのものである。また、運転席用開口部52aは、運転席側の図示しない車両フロントガラスの内面に向かって空調風を送風するためのものである。
【0025】
上記運転席用開口部50aは、板状の第1フットドア53で開閉され、運転席用開口部51aは、板状の第1フェイスドア54にて開閉される。また、運転席用開口部52aは、板状の第1デフロスタドア55にて開閉される。そして、これらドア53〜55は、駆動手段としてサーボモータ56(図2参照)にて駆動される。これにより、第1空調ゾーンにおいて、後述の吹出モード自動制御によりフェイスモード(FACE)、バイレベルモード(B/L)、フットモード(FOOT)が切換可能となっている。
【0026】
ここで、これら吹出モードを簡単に説明すると、フェイスモードとは第1通路10aを流れる空調風が、運転席開口部51aからのみに送風されるものであり、バイレベルモードとは、運転席開口部51a、50aの双方のみに空調風を送風するモードである。また、フットモードとは、運転席開口部50a、52aとの双方のみに空調風を送風するモードである。
【0027】
また、第2通路12bのヒータコア14の下流側には、エアミックスドア17bの開度によって温度調節された空調風を車室内助手席側の各吹出口に導く助手席用開口部50b〜52bが形成されている。なお、上記各吹出口とは運転席用開口部50a〜52aとは、図示しないダクトにて連結されている。
助手席用開口部50bは、助手席者の足元に空調風を送風するためのものであり、助手席用開口部51a、助手席者の上半身に向けて空調風を送風するためのものである。また、助手席用開口部52aは、助手席の図示しない車両フロントガラスの内面に向かって空調風を送風するためのものである。
【0028】
上記助手席用開口部50bは、板状の第2フットドア57で開閉され、運転席用開口部51aは、板状の第2フェイスドア58にて開閉される。また、運転席用開口部52aは、板状の第2デフロスタドア59にて開閉される。そして、これらドア57〜58は、駆動手段としてサーボモータ60(図2参照)にて駆動される。これにより、第2空調ゾーンにおいて、後述の吹出モード自動制御によりフェイスモード(FACE)、バイレベルモード(B/L)、フットモード(FOOT)が切換可能となっている。なお、フェイスモードとは第2通路10bを流れる空調風が、助手席開口部51bからのみに送風されるものであり、バイレベルモードとは、助手席開口部51b、50bの双方のみに空調風を送風するモードである。また、フットモードとは、助手席開口部50b、52bとの双方のみに空調風を送風するモードである。
【0029】
ここで、図1に示すように送風機7の下流側で上記エアミックスドア17a、17bの上流側、さらに仕切り部15の上流側端部には、風量調整ドア70(風量割合制御部材)が設置されている。風量調整ドア70は、送風機7にて発生する空調風を第1通路10aおよび第2通路10bに振り分け、第1通路10aおよび第2通路10bへの風量割合を制御するものである。
【0030】
風量調整ドア70は、空調ケース12に回転自在に配置された回転軸70aによって図中矢印方向に回動するようになっている。また、この回転軸70aは、駆動手段としてサーボモータ70c(図2参照)によって駆動される。
次に、車両用空調装置を制御する制御装置(ECU)30について説明する。
制御装置30は、内部に図示しないA/D変換器、マイクロコンピュータ等を備える周知のものであり、前記各センサ31〜35からの信号は、前記A/D変換器によってA/D変換された後マイクロコンピュータへ入力されるように構成されている。。
【0031】
上記マイクロコンピュータは図示しないCPU、ROM、RAM、I/O等を持つ周知のもので、エンジンE/Gのイグニッションスイッチ(図示しない)がオンされたときに、図示しないバッテリーから電源が供給される。
制御装置30には、図2に示すように、空調環境因子を検出する手段が接続されている。具体的には、車室内温度を検出する内気温センサ31、車室外温度を検出する外気温センサ32、車室内に照射される日射量を検出する日射センサ33、エバポレータ13を通過した直後の空気温度、つまりエバポレータ13での空気冷却度合いを検出するエバポレータ後センサ34、およびヒータコア14に流入するエンジン冷却水温を検出する水温センサ35等が入力接続されている。なお、本例では、図1に示すように上記エバポレータ後センサ34は、第1通路10aに配置されているため、第1通路10aにおけるエバポレータ13を通過した直後の空気温度(第1冷却度合い)を検出する。なお、本例の日射センサ33は、第1空調ゾーンに入射する第1日射量を検出する第1日射検知部と、第2空調ゾーンに入射する第2日射量を検出する第2日射検知部とを有する2面センサにて構成されている。
【0032】
さらに制御装置30には、第1空調ゾーンの第1空調環境因子である運転席側車室内の設定温度Tset(Dr) を設定する運転席側温度設定器36aと、第2空調ゾーンの第2空調環境因子である助手席側車室内の設定温度Tset(Pa) を設定する助手席側温度設定器36bとが入力接続されている。また、上記運転席側温度設定器36aおよび助手席側温度設定器36bは、車室内前方に設けられた空調操作パネル(図示しない)上に設置されている。なお、この空調操作パネルには、内外気モードを手動にて切り換える内外気切換スイッチや、手動で吹出モードを切り換える吹出モード切換スイッチ等が設けられている。
【0033】
制御装置30には、出力端子として上記モータ27a、27b〜56、60、70c、80および電磁クラッチ104を駆動制御するクラッチ回路80に接続されている。次に、本実施例の作動を図3のフローチャートに基づいて説明する。
先ず、空調装置の自動制御処理を開始すると、ステップS110にてデータをリセット(初期化)する。ステップS120では、上記各センサ31〜35の値をA/D変換した信号(Tr ,Tam,Ts(Dr) , Ts(Pa) ,Te1,Tw )を読み込むとともに、運転席側温度設定器36aにて設定された設定温度Tset(Dr) と、助手席側温度設定器36bにて設定された設定温度Tset(Pa) を読み込む。なお、Ts(Dr) は第1空調ゾーンに入射する上記第1日射量で、Ts(Pa) は第2空調ゾーンに入射する第2日射量である。
【0034】
ステップS130では、第1通路10aの送風される空調風の目標温度、つまり運転席側に吹き出す空調風の第1目標吹出温度(以下TAO(Dr)という)と、第1通路10aの送風される空調風の目標温度、つまり、助手席側に吹き出す空調風の第2目標吹出温度(以下TAO(Pa)という)とを算出する。具体的には上記ROMに記憶された下記数式1、2に基づいてTAO(Dr)、TAO(Pa)を算出する。
【0035】
【数1】
TAO(Dr)=Kset ×Tset(Dr) −Kr ×Tr −Kam×Tam−Ks ×Ts(Dr) +C
【0036】
【数2】
TAO(Pa)=Kset ×Tset(Pa) −Kr ×Tr −Kam×Tam−Ks ×Ts(Pa) +C
(Kset 、Kr 、Kam、Ks はゲイン、Cは補正用の定数)
続いてステップS140では、ROMに記憶された図4の特性を用い、上記TAO(Dr)およびTAO(Pa)から、第1通路10aに送風される空調風の目標風量値の運転席側必要ブロア電圧VM(Dr)(第1目標風量)、および第2通路10bに送風される空調風の目標風量値である助手席側必要ブロワ電圧VM(Pa)(第2目標風量)を決定する。
【0037】
なお、上記図4の特性は、上記目標吹出温度TAO(Dr)、TAO(Pa)が領域▲1▼にあるときは、これら目標吹出温度を空調装置が作りだすことができないので、冷房能力を稼ぐために風量をアップし、TAO(Dr)、TAO(Pa)が領域▲2▼にあるときは、吹出温度を変化させて車室内への供給熱量を変化させるために一定風量とする。
【0038】
さらに上記図4の特性は、TAO(Dr)、TAO(Pa)が領域▲3▼にあるときは、これら目標吹出温度を空調装置が作りだすことができないので、暖房能力を稼ぐために風量をアップするように、TAOとVMとの関係が非直線的な関係に設定されている。
次にステップS150にて上記ステップS140にて決定された運転席側必要ブロワ電圧VM(Dr)と助手席側必要ブロワ電圧VM(Pa)との割合、つまり第1通路10aと第2通路10bとの空調風の風量割合(配風比X)を決定し、風量調整ドア70の開度(作動位置)を決定する。
【0039】
ステップS160では、上記風量調整ドア70の作動位置に応じて、第1、第2通路10a、10bに送風される各風量が、上記ステップS140にて決定された風量と同じになるように、最終的なブロアモータ9の必要ブロア電圧VMを算出する。
これにより、第1、第2通路10a、10bに送風される風量は、VM(Dr)、VM(Pa)に準ずるそれぞれ要求されたものを満足し、これら第1通路10aと第2通路10bに送風される空調風の各風量が異なる値に制御することができる。なお、風量調整ドア70、サーボモータ70c、ECU30にて本発明の風量制御手段を構成している。
【0040】
次にステップS170では、上記TAO(Dr)およびTAO(Pa)とROMに記憶された図5に示す特性とから、運転席側および助手席側の各吹出モードを決定する。つまり、本例では、第1空調ゾーンと第2空調ゾーンとで空調風の吹出部位が異なる部位となるように独立して吹出モードが設定可能となっている。
なお、この他に吹出モードとして、デフロスタモードが設定可能となっている。このデフロスタモードは必ず運転席用開口部52a、52bの双方のみから空調風を送風するモードであり、上記空調操作パネル上に設置されたデフロスタスイッチをオンすると、切り換わるようになっている。
【0041】
次にステップS180では、第2通路10bにおけるエバポレータ13での空気冷却度合いTe2(以下、空気温度Te2)を推定する。つまり、上述のように本例ではエバポレータ後センサ34は、第1通路10aに配置されているため、ステップS180では、第2通路10bでのエバポレータ13を通過した直後の空気温度Te2を推定する。具体的には、図6に示すようにステップS180aにて上記必要ブロア電圧VMと配風比Xとから、第1通路10aに送風される第1風量と、第2通路10bに送風される第2風量とを算出する。
【0042】
次にステップS180bでは、上記第1風量、第2風量との大小関係を認識するとともに、これらの差を演算する。続いて、ステップS180cでは、上記ステップS180aの演算結果に基づいて、上記空気温度Te2を推定する。例えば、空気温度Te1(センサ34の検出温度)が5℃で、第1風量の方が第2風量より多かった場合は、第2通路10bではより空気が冷却されるため、空気温度Te2は、空気温度Te1より低い値と推定する。また、この場合、この空気温度Te2は、第1風量と第2風量との差が大きい程、空気温度Te1より小さくなるように推定する。
【0043】
一方、例えば、空気温度Te1が5℃で、第1風量の方が第2風量より少ない場合は、第2通路10bでは第1通路10aより空気が冷却されないため、空気温度Te2は、空気温度Te1より高い値と推定する。また、この場合、この空気温度Te2は、第1風量と第2風量との差が大きい程、空気温度Te1より高くなるように推定する。このように本例では、コストダウンのためにエバポレータ後センサ34を第1通路10aに配置した空調装置において、第2通路10bにおける空気冷却度合い(Te2)を推定し、認識できる。
【0044】
次にステップS190では、ROMに記憶された下記数式3に基づいて、エアミックスドア17a開度SW(Dr)を算出する。
【0045】
【数3】
SW(Dr)={(TAO(Dr)−Te1)/(Tw −Te1)}×100 (%)
次にステップS190では、ROMに記憶された下記数式4に基づいて、上記ステップS180にて推定されたTe2を用いて、エアミックスドア17b開度SW(Pa)を算出する。
【0046】
【数4】
SW(Pa)={(TAO(Pa)−Te2)/(Tw −Te2)}×100 (%)
ステップS210(本発明の第1温度制御手段、第2温度制御手段)では、上記ステップS150〜180にて決定、算出されたブロア電圧VM、風量調整ドア70の開度、エアミックスドア17a、17bの開度SW(Dr),SW(Pa)、および吹出モードとなるように各空調機器に出力する。そして、本例では、上記数式5から明らかのように第2通路10bの空調情報信号として、上述のように推定した空気温度Te2を用いるため、エバポレータ後センサ34を配置していない第2通路10bにおいても、第2通路10bの空調風の温度を、目標吹出温度TAO(Pa)に制御することができる。
【0047】
なお、詳述しなかったが、上記内外気モードも上記ECU30内で演算された制御目標値となるようにサーボモータ10が制御される。また、上記内外気切換スイッチにて内外気モードが内気モードが選択されている場合は、内気モードとなる。
(第2実施形態)
ところで、通常の車両用空調装置では、上記エバポレータ後センサ34の検出値が所定冷却度合い(所定温度、例えば3℃)より低下すると、エバポレータ13での霜付きを防止するために圧縮機2を停止する。しかし、本例のように第1通路10aにのみセンサが設置されている場合では、このセンサ34に検出値(Te1)と上記所定温度との比較によって、圧縮機2をオンオフすると、以下の問題がある。
【0048】
つまり、上述のように第2通路10bでの空気温度Te2は、第1通路10aでの空気温度Te1より低い場合があるため、第1通路10aに対応するエバポレータ13の通過部分では、霜が付着していないのに、第2通路10bに対応するエバポレータ13の通過部分では霜が付着している場合ある。
そこで、本例では上記第1実施形態で使用した空気温度Te2を電磁クラッチ104の制御に使用する。図7にこの制御内容を表すフローチャートを示す。なお、上記空気温度Te2の推定は、上述と同様であるので、ここでは説明しない。
【0049】
先ず、ステップS220では上記空気温度Te1と空気温度Te2のうち低い方の値を選択して、空気温度Te3とする。そして、ステップS230では、空気温度Te3に基づいて図7に示すマップから圧縮機2の作動、つまり電磁クラッチ104のオンオフを決定する。ここで、TeLo とはエバポレータ13に霜が付着する温度(空気冷却度合い)であり、電磁クラッチ104をオフとして圧縮機2を停止する圧縮機停止温度である。なお、本例ではTeLo は3℃である。一方、TeHi とは、電磁クラッチ104をオンとして圧縮機2を作動させる圧縮機作動温度である。本例では4℃である。このようにすることで、本例では上記空気温度Te3がTeLo より低くなると、圧縮機2は停止される。このため、エバポレータ13の全域において霜が付着し、風量が低下することを未然に防止できる。
【0050】
図8は図7のマップをフローチャートで示したものであり、以下簡単に説明する。ステップS231では、空気温度Te1が空気温度Te2より低いか否かが判定され、空気温度Te1が空気温度Te2より低い場合は、ステップS232に進む。ステップS232では空気温度Te1がTeLo 以下か否かを判定し、ここでYESと判定されると、ステップS233に進んで、圧縮機2をオフとする。
【0051】
ステップS232にてNOと判定されるとステップS234に進み、空気温度Te1がTeHi 以上か否かを判定する。ステップS234でYESと判定された場合は、ステップS235にて圧縮機2をオンとする。ステップS234でNOと判定された場合は、ステップS233に進む。
ステップS231にてNOと判定された場合、つまり空気温度Te2が空気温度Te1より低い場合は、ステップS236に進む。ステップS236では空気温度Te2がTeLo 以下か否かを判定し、ここでYESと判定されると、ステップS233に進む。
【0052】
ステップS236にてNOと判定されるとステップS237に進み、空気温度Te2がTeHi 以上か否かを判定する。ステップS237でYESと判定された場合は、ステップS238にて圧縮機2をオンとする。ステップS237でNOと判定された場合は、ステップS233に進む。なお、ステップS220、230が本発明の断続制御手段を構成している。
【0053】
(第3実施形態)
本例は、上記第1、第2実施形態におけるステップS180の変形例である。つまり、上記第1、第2実施形態では、各通路の風量と空気温度Te1とに基づいて空気温度Te2を推定したが、精度良く空気温度Te2を推定するためには、エバポレータ13を通過する空気からエバポレータ13に吸熱される熱量(熱移動量)がどれくらいかを知る必要がある。そのため、本例では、上記熱移動量の指標として温度効率を用い、エバポレータ13に吸い込まれる吸込空気温度Tain と空気温度Te1との差に基づいて、空気温度Te2を推定する。
【0054】
なお、この吸込空気温度Tain は、本例では既存のセンサを用いて検出する。具体的には、上記ECU30では、内外気モードの状態を認識している。そして、ECU30では、内外気モードが内気モードであるならば、吸込空気温度Tain は内気温となるため、吸込空気温度Tain は、内気温センサ31の検出値を用いる。一方、外気モードが選択されている場合は、吸込空気温度Tain は外気温となるため、吸込空気温度Tain は、外気温センサ32の検出値を用いる。
【0055】
また、上記第1第2実施形態では、配風比Xと必要ブロア電圧VMとから第1風量、および第2風量を算出したが、これらは各通路10a、10bの通風抵抗、つまり各通路の吹出モードに応じて異なる。このため、本例では、吹出モードに応じて第1、第2風量を正確に把握する。
図9に本例の空気温度Te2の推定の仕方を表すフローチャートを示す。図10に、エバポレータ13を通過する空気の温度状態を表す説明図を示す。
【0056】
ステップS180dでは、吹出モードに応じて第1風量、第2風量を算出する。ここで、基本的には第1風量と、第2風量は、上述の各実施形態のように算出されるのであるが、本例では、これら第1風量、第2風量を吹出モードに応じて補正するために、これら第1風量、第2風量とに係数を乗じて最終的な値に変換するようにしている。
【0057】
例えば、本例では、上記吹出モードにおいて通風抵抗が小さい順に、フェイスモード、バイレベルモード、フットモード、デフロスタモードとなっているため、図11に示すようにこの逆の順に風量が出にくくなっている。そこで、第1通路、第2通路10a、10bでの各吹出モードが共にフェイスモードであるときに上記係数を1、バイレベルモードでは0.8、フットモードでは0.7、デフロスタモードでは0.6といったように予め設定しておく。このようにすることで、各吹出モードに応じて正確な第1風量、第2風量を算出することができる。
【0058】
次にステップS180eでは第1通路10aの空気側の温度効率η1 、第2通路10bの空気側の温度効率η2 を決定する。ここで、温度効率ηとは、熱交換器の分野で一般的に使用されるものであって、以下の数式6として表すことができる。
【0059】
【数6】
温度効率η=
(エバポレータ13の吸込空気温度Tain −エバポレータ13の通過後空気温度)/(エバポレータ13での吸込空気温度Tain −エバポレータ13の冷媒温度Trin )
そして、この温度効率ηは様々な条件で変化するのであるが、図12に示すようにエバポレータ13を通過する風量が大きくなる程、小さくなる。そして、ステップS180dにて算出された第1風量、第2風量とから、図12により温度効率η1 、η2 が決定される。
【0060】
次にステップS180fでは、上記ステップS180d、180eで算出、決定された第1風量、第2風量、温度効率η1 、η2 に基づいて空気温度Teを推定する。具体的には、以下のように行う。
先ず、温度効率η1 、η2 は、上記図12に示すマップからだけでなく、上記数式6に対応した数式7、8により算出できる。
【0061】
【数7】
温度効率η1 =(Tain −Te1)/(Tain −Trin )
【0062】
【数8】
温度効率η2 =(Tain −Te2)/(Tain −Trin )
ただし、エバポレータ13内での冷媒温度はほぼ等温変化であるため、第1通路10a、第2通路10b側で共に同じ入口側冷媒温度Trin を使用した。
上記数式7を変形すると、Trin がη1 、Tain 、Te1の3つで表される。次に数式8に上記Trin を代入して変形すると、最終的にはTe2は、以下の数式9で表される。
【0063】
【数9】
Te2=Tain −η2 /η1 (Tain −Te1)
例えば、Tain が20℃、Te1が10℃、第1風量が第2風量より大きくη2 >η1 で、η2 =0.6、η1 =0.3であるならば、Te2は0℃となる。一方、この条件の中で、第1風量が第2風量より小さくη2 <η1 で、η2 =0.3、η1 =0.6であるならば、Te2は15℃となる。
【0064】
このように本例では、各吹出モードに応じて第1風量、第2風量を算出するため、精度の良い第1風量、第2風量を算出でき、さらに精度良い空気温度Te2が推定できる。また、本例では吸込空気温度Tain と空気温度Te1との差に基づいて、空気温度Te2を推定するため、より一層精度良く空気温度Te2を推定できる。
【0065】
(他の実施形態)
上記各実施形態では、本発明を空調ケース12内が2つの通路に仕切られた左右独立制御タイプのものに適用したが、本発明はこれに限られるものでは無く、以下のものに適用できる。
例えば、空調ケース内が2つの仕切られておらず、エアミックスドアが1つの空調装置において、上述のような風量調整ドア70を配置し、車両右側に日射が入り込んだときに、この日射量分の熱量を打ち消すように車両右側の吹出口からの吹出風量が多くなるように配風ドアを制御しても良い。
【0066】
上記実施形態では、冷風と温風との混合割合を調整するエアミックスドア17a、17bにて空調風の温度を制御したが、本発明はヒータコア14への温水供給量を調整する、所謂リヒートタイプの空調装置に適用しても良し、ヒータコア14へ供給される温水温度を制御するものでも適用できる。
また、上記各実施形態では、風量調整ドア70をエアミックスドア17a、17b)の上流側に設置しても良い。例えば、風量調整ドア70をエバポレータ13の下流側に配置しても良い。この場合は、エバポレータ13の上流側に仕切り部15は不要となる。
【0067】
また、上記各実施形態では、風量調整ドア70にて第1通路10a、第2通路10bの風量を制御したが、第1通路10aと第2通路10bのそれぞれに送風機を配置するものでも、本発明は適用できる。
また、上記各実施形態では、上記送風機7のブロアモータ9の印加電圧を可変するようにしたが、例えばパルス幅変調によりブロアモード9の回転数を制御するようにしても良い。
【0068】
また、上記各実施形態において、第1風量と第2風量とを算出する場合に、内外気モードによって空気の吸込抵抗が異なるため、内外気モードを考慮するようにしても良い。
また、上記各実施形態では、運転席側と助手席側とを独立して空調制御するものについて説明したが、本発明は例えば上記車両用空調装置を流用して例えば第1通路12aの空調風を車室内前方側の空調ゾーンに送風し、第2通路12bの空調風を車室内後方の空調ゾーンに送風するものにでも適用できる。
【0069】
また、上記各実施形態において、エバポレータ後センサ34はエバポレータ13を通過した直後の空気温度を検出したが、エバポレータ34の冷却フィンの温度を検出するものでも良い。
また、上記各実施形態において、圧縮機2を可変容量タイプのものとしても良い。そして、圧縮機2を外部可変容量式とした場合、ステップS231で決定した低い方の空気温度に基づいて、コンプレッサ容量を可変してエバポレータ13に霜が付着しないようにしても良い。
【0070】
また、上記各実施形態では本発明を車両要空調装置に適用した例を挙げたが、本発明は、車両用空調装置に限定されるものでは無く、どのような空調装置にでも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の各実施形態における車両用空調装置の全体構成図である。
【図2】上記各実施形態における制御系を表す図である。
【図3】上記各実施形態における制御内容を表すフローチャートである。
【図4】上記各実施形態におけるブロア電圧VM(Dr)、VM(Pa)の決め方を表すマップ図である。
【図5】上記各実施形態における吹出モードを決めるマップ図である。
【図6】上記第1、2実施形態における空気温度Te1の推定の仕方を表すフローチャートである。
【図7】上記第2実施形態における空気温度Te1の使用例を表すフローチャートである。
【図8】上記第2実施形態において、空気温度Te1の使用例を表すフローチャートである。
【図9】上記第3実施形態において、空気温度Te1の推定の仕方を表すフローチャートである。
【図10】上記第3実施形態において、空気温度Te1の推定の仕方を説明するため説明図である。
【図11】上記第3実施形態において、吹出モードに応じて第1風量、第2風量が異なることを表す説明図である。
【図12】上記第3実施形態において、温度効率と第1風量、第2風量との設定仕方を表すマップ図である。
【符号の説明】
10a…第1通路、10b…第2通路、13…エバポレータ、
30…制御装置、34…エバポレータ後センサ、70…風量調整ドア。
Claims (7)
- 第1空調ゾーンに向けて空調風を送風する第1通路(10a)と、
第2空調ゾーンに向けて空調風を送風する第2通路(10b)と、
前記第1通路(10a)および前記第2通路(10b)に配置され、通過する空気を冷却する冷却用熱交換器(13)と、
これら第1通路(10a)と第2通路(10b)に送風される空調風の各風量が異なる値に制御する風量制御手段(70、70c、30))とを有する空調装置に適用され、
前記冷却用熱交換器(13)の空気下流側で、前記第1通路(10a)に配置され、前記冷却用熱交換器(13)での空気の第1冷却度合い(Te1)を検出する冷却度合い検出手段(34)と、
少なくとも前記第1通路(10a)に送風される第1風量と、前記第2通路(10b)に送風される第2風量と、前記第1冷却度合い(Te1)とに基づいて、前記第2通路(10b)における前記冷却用熱交換器(13)での空気の第2冷却度合い(Te2)を推定する冷却度合い推定手段(S180)とを備えることを特徴とする空調装置。 - 前記推定手段(S180)は、
前記第1風量が前記第2風量より多いときは、前記第2冷却度合い(Te2)を前記第1冷却度合い(Te1)より大きく推定し、前記第1風量が前第2風量より少ないときは、前記第2冷却度合い(Te2)を前記第1冷却度合い(Te1)より小さく推定することを特徴とする請求項1記載の空調装置。 - 前記冷却用熱交換器(13)への冷媒供給を断続する断続手段(104)と、
前記第1冷却度合い(Te1)と前記第2冷却度合い(Te2)のうち大きい方が、前記冷却用熱交換器(13)に霜が付着する所定冷却度合いより大きくなると、前記断続手段(104)にて前記冷媒供給を停止する断続制御手段(S220、S230)とを備えることを特徴とする請求項1または2記載の空調装置。 - 前記第1通路(10a)および前記第2通路(10b)のうち、前記冷却用熱交換器(13)の空気下流側に配置され、前記冷却用熱交換器(13)を通過した空気を加熱する加熱用熱交換器(14)と、
前記加熱用熱交換器(14)による前記第1通路(10a)での第1空気加熱量を調整することで、前記第1通路(10a)の空気の温度を調整する第1温度調整部材(17a)と、
前記第1通路(10a)の空気の第1目標温度(TAO(Dr))を算出する第1目標温度算出手段(S190)と、
少なくとも前記第1目標温度(TAO(Dr))と前記第1冷却度合い(Te1)に基づいて前記第1温度調整部材(17a)を制御する第1温度制御手段(S210)と、
前記加熱用熱交換器(14)による前記第2通路(10b)での第2空気加熱量を調整することで、前記第2通路(10b)の空気の温度を調整する第2温度調整部材(17b)と、
前記第2通路(10b)の空気の第2目標温度(TAO(Pa))を算出する第2目標温度算出手段(S200)と、
少なくとも前記第2目標温度と前記第2冷却度合い(Te2)に基づいて前記第2温度調整部材(17b)を制御する第2温度制御手段(S210)とを備えることを特徴とする請求項1ないし4いずれか1つに記載の空調装置。 - 前記推定手段(S180)は、前記冷却用熱交換器(13)に流入する空気の吸込空気温度(Tain)と前記第1冷却度合い(Te1)との差に基づいて、前記第2空気冷却度合い(Te2)を推定することを特徴とする請求項1ないし4いずれか1つに記載の空調装置。
- 前記第1空調ゾーンと前記第2空調ゾーンとで空調風の吹出部位が異なる部位となるように独立して吹出モードが設定可能となっており、
前記第1、第2風量とは、前記第1空調ゾーンの吹出モードと、前記第2空調ゾーンの吹出モードとに応じて補正して算出されることを特徴とする請求項1ないし請求項5いずれか1つに記載の空調装置。 - 前記第1通路(10a)および前記第2通路(10b)に送風される空調風を発生し、1つの電動モータ(9)にて駆動される送風機(7)と、
前記第1通路(10a)に送風される空調風の第1目標風量(VM(Dr))を決定する第1風量決定手段(S140)と、
前記第2通路(10b)に送風される空調風の第2目標風量(VM(Pa))を決定する第2風量決定手段(S140)と、
前記送風機にて発生する空調風を前記第1通路(10a)および前記第2通路(10b)に振り分け、前記第1通路(10a)および前記第2通路(10b)への風量割合を制御する風量割合制御部材(70)とを有し、
前記風量制御手段(70、70c、30)は、前記第1目標風量(VM(Dr))および前記第2目標風量(VM(Pa))を満足するように前記送風機(7)および前記風量割合制御部材(70)を制御することを特徴とする請求項1ないし6いずれか1つに記載の空調装置。
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