JP3825219B2 - 流体式トルク伝達装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、流体を介してトルクを伝達するための流体式トルク伝達装置、特に、フルイド・カップリングやトルクコンバータを含む装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
トルクコンバータは、トーラス内部の流体により動力を伝達する流体式トルク伝達装置の一種であり、3種の羽根車(インペラー,タービン,ステータ)からなるトーラスを有している。トルクコンバータにおいては、フロントカバーとトーラスとの間の空間にロックアップ装置が設けられたものがある。ロックアップ装置はフロントカバーのトルクをトランスミッション側に機械的に伝達するための装置である。ロックアップ装置はクラッチ機構とダンパー機構とを備えている。クラッチ機構は、トルクコンバータ内の油圧の変化により、フロントカバーと連結又は連結解除されるようになっている。ダンパー機構は例えば複数のトーションスプリングを含んでいる。トーションスプリングは、ロックアップ装置が連結された状態において、例えばエンジン側から入力されるトルク変動による捩り振動を吸収・減衰する機能を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
近年は発進時のみ流体によるトルク伝達を行い、例えば時速10kmを越えるとロックアップ装置を連結させておく方法が用いられている。このようにロックアップ領域を低速領域まで拡げた構造では、エンジンからのトルク変動に対して十分に吸収・減衰できるようにトーションスプリングの性能向上が求められている。より具体的には、トーションスプリングの低剛性化を実現するために、トーションスプリングは一定以上のコイル径を有していることが好ましい。その一方で、トルクコンバータが配置されるスペースは軸方向に著しく制限されており、その範囲内で各部材を収納しなければならない。
【0004】
本発明の目的は、ロックアップ装置のダンパーが設けられた流体式トルク伝達装置において、ダンパーのために十分な軸方向スペースを確保することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の流体式トルク伝達装置は流体を用いてトルクを伝達するためのものであり、フロントカバーとインペラーとタービンとロックアップ装置とを備えている。フロントカバーにはトルクが入力される。インペラーはフロントカバーと共に流体作動室を形成する。タービンは流体作動室内でインペラーに対して対向して配置されている。ロックアップ装置はフロントカバーとタービンとの間に配置されている。ロックアップ装置は、フロントカバーとタービンとを機械的に連結するためのクラッチ部と、捩り振動を減衰するためのダンパー部とを有する。タービンは、出口近傍において、トーラス内に配置され回転軸を含む平面における断面形状が直線で構成されている直線状部を有している。
【0006】
この流体式トルク伝達装置では、タービンに直線状部が形成されていることによって、従来に比べてタービンをダンパー部から軸方向に離すことができる。この結果、ダンパー部の軸方向寸法を大きくすることができる。
請求項2に記載の流体式トルク伝達装置では、請求項1において、直線状部は、ダンパー部側を向くテーパー面を含む。
【0007】
請求項3に記載の流体式トルク伝達装置では、請求項2において、テーパー面はタービンのタービンシェルによって形成されている。
請求項4に記載の流体式トルク伝達装置では、請求項1〜3のいずれかにおいて、テーパー面の半径方向長さSとトーラスの外半径Dとの比(S/D)は0.09〜0.19の範囲にある。
【0008】
この流体式トルク伝達装置では、直線状部は所定の範囲内に設定されている。この範囲より狭い場合はダンパー部を軸方向に十分大きくすることができず、この範囲より大きい場合はタービンの性能を低下させてしまう。
請求項5に記載の流体式トルク伝達装置では、請求項1〜4のいずれかにおいて、タービンの出口の流路面積はタービンの入口の流路の面積より小さい。
【0009】
この流体式トルク伝達装置では、直線状部を設けているにも関わらずタービンの出口を必要以上にステータに対して近接させる必要がなくなる。この結果、ステータを有するトルクコンバータにおいてはステータの軸方向寸法を十分に確保することができる。
請求項6に記載の流体式トルク伝達装置では、請求項5において、タービンの出口の流路面積はタービンの入口の流路面積よりタービンの入口の流路面積の2〜5%分小さい。
【0010】
この流体式トルク伝達装置では、タービンの出口の流路面積はタービンの入口の流路面積より所定範囲の面積だけ小さくなっている。この範囲より大きくなるとタービンの性能が低下し、この範囲より小さくなるとステータを有するトルクコンバータにおいてはステータの軸方向寸法を十分に確保できない。
請求項7に記載の流体式トルク伝達装置では、請求項5又は6において、タービンの出口の流路面積はステータの流路面積より大きい。
【0011】
この流体式トルク伝達装置では、タービンの出口の流路面積は入口の流路面積より小さいにも関わらずステータの流路面積より大きいため、流体式トルク伝達装置としての性能は低下しない。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の一実施形態が採用されたトルクコンバータ1の縦断面概略図である。トルクコンバータ1は、エンジンのクランクシャフトからトランスミッションの入力シャフトにトルクを伝達するための装置であり、例えば車輌に採用される。図1の左側に図示しないエンジンが配置され、図1の右側に図示しないトランスミッションが配置されている。また、図1に示すO−Oがトルクコンバータ1の回転軸である。
【0013】
トルクコンバータ1は、主に、3種の羽根車(インペラー5,タービン6,ステータ7)からなるトーラス形状のトルクコンバータ本体と、ロックアップ装置8とから構成されている。
フロントカバー4は、円板状の部材であり、最も軸方向エンジン側に配置されている。フロントカバー4の内周部にはセンターボス11が溶接により固定されている。センターボス11は、軸方向に延びる円柱形状の部材であり、図示しないクランクシャフトの中心孔に挿入されている。フロントカバー4の最外周部には、円周方向に複数のナット12が固定されている。このナット12に対して、図示しない例えばフレキシブルプレートの外周部がボルトによって固定されている。
【0014】
フロントカバー4の外周部には、軸方向トランスミッション側に延びる外周筒状部材13が溶接により固定されている。この外周筒状部材13の内周面には、軸方向に延びる複数の歯13aが円周方向に並んで形成されている。また、外周筒状部材13の軸方向トランスミッション側先端には、インペラー5のインペラーシェル16の外周縁が溶接により固定されている。この結果、フロントカバー4と外周筒状部材13とインペラー5とによって、内部に作動油が充填された流体作動室を形成している。なお、外周筒状部材13はフロントカバー4の一部であると考えてよい。
【0015】
インペラー5は、主に、インペラーシェル16と、インペラーシェル16の内側に固定された複数のインペラーブレート17と、インペラーシェル16の内周部に固定されたインペラーハブ18とから構成されている。
タービン6は流体作動室内でインペラー5に対向して配置されている。タービン6は、主に、タービンシェル20と、タービンシェル20のインペラー側の面固定された複数のタービンブレード21とから構成されている。タービンシェル20の内周部はタービンハブ22の半径方向中間部分に複数のリベット23によって固定されている。なお、タービンハブ22の内周面には、図示しないトランスミッション入力シャフトに相対回転不能に係合するスプライン溝が設けられている。
【0016】
ステータ7は、タービン6からインペラー5へと戻る作動油の流れを整流するための機構である。ステータ7は、樹脂やアルミ合金等により鋳造によって製造された一体の部材である。ステータ7はインペラー5の内周部とタービン6の内周部との軸方向間に配置されている。ステータ7は、主に、環状のキャリア24と、キャリア24の外周面に設けられた複数のステータブレード25とから構成されている。キャリア24はワンウエイクラッチ26を介して図示しない筒状シャフトに支持されている。フロントカバー4の内周部とタービンハブ22の内周部との軸方向間には円板状部材41が配置されている。円板状部材41は内周端がセンターボス11の軸方向トランスミッション側端に固定されている。すなわち円板状部材41はフロントカバー4及びセンターボス11と一体に回転する部材である。円板状部材41の外周縁は概ね複数のリベット23付近まで延びている。この円板状部材41により、フロントカバー4の内周部とタービンハブ22の内周部との軸方向の空間が軸方向に分割されている。さらに、円板状部材41とタービンハブ22の内周部との間にはワッシャー56が配置されている。ワッシャー56には半径方向に貫通する複数の溝が形成されている。
【0017】
さらに、タービンハブ22の内周部とワンウエイクラッチ26との軸方向間には、ワッシャー57が配置されている。ワッシャー57には半径方向に貫通する複数の溝が形成されている。キャリア24とインペラーハブ18との軸方向間にはスラストベアリング58が配置されている。また、キャリア24のスラストベアリング58側には半径方向に貫通する複数の溝が形成されている。
【0018】
次に、ロックアップ装置8について説明する。ロックアップ装置8は、主に、クラッチ機構31とダンパー機構32とから構成されている。
クラッチ機構31はフロントカバー4から直接タービン6に対してトルクを伝達可能とするための機構である。クラッチ機構31は、主に、外周筒状部材13と、内周筒状部材40と、クラッチプレート36〜38と、ピストン35とから構成されている。クラッチプレート36,38は外周縁に外周筒状部材13の歯13aに係合する外周歯を有している。これにより、クラッチプレート36,38はフロントカバー4及び外周筒状部材13と一体回転するようにかつ軸方向に相対移動可能になっている。クラッチプレート37は、プレート36とプレート38との軸方向間に配置されている。クラッチプレート37の内周縁には複数の歯が形成されている。また、プレート37の軸方向両面には摩擦フェーシングが貼られている。内周筒状部材40の外周面には軸方向に延びる複数の歯が円周方向に並んで形成されている。この内周筒状部材40の歯にプレート37の歯が係合している。これにより、プレート37は内周筒状部材40と一体回転するようにかつ軸方向に相対移動するようになっている。また、内周筒状部材40は、内周側に延びるフランジを有している。
【0019】
外周筒状部材13の内周縁の軸方向トランスミッション側には、スナップリング39が装着されている。スナップリング39はプレート38等の軸方向トランスミッション側への移動を制限するための部材である。
ピストン35は概ね円板状かつ環状の部材である。ピストン35はフロントカバー4の軸方向トランスミッション側に近接して配置されている。ピストン35の外周面はフロントカバー4の外周側に形成された内周面に当接して半径方向に支持され、軸方向及び回転方向には相対移動可能になっている。ピストン35の外周面には環状のシール部材60が装着され、シール部材60が前述の内周面に当接しその軸方向両側間の作動油の流れを遮断している。ピストン35の内周面は、円板状部材41の外周面に当接し支持されている。円板状部材41の外周面には環状のシール部材61が装着され、シール部材61はピストン35の内周面に当接しその軸方向両側間の作動油の流れを遮断している。また、ピストン35の外周側部分はクラッチプレート36に近接して配置されている。ピストン35は、ピストン35とフロントカバー4との間に形成された油圧室内の油圧変化によって軸方向に移動する構成となっている。この油圧室は、フロントカバー4の内周部と円板状部材41との軸方向の隙間、さらにはセンターボス11に形成された孔を介して図示しない入力シャフトの油路に連通している。
【0020】
ダンパー機構32は、ドライブプレート43,44と、タービンハブ22と、複数のトーションスプリング52とから構成されている。ドライブプレート43,44は環状かつ円板状の部材であり、外周部は互いに固定され、それより内周側の部分は軸方向に間隔をあけて配置されている。ドライブプレート43,44の外周部は、内周筒状部材40のフランジの軸方向両側に当接し、複数のリベット46により固定されている。また、ドライブプレート43,44の内周側部分には、軸方向に切り起こされたばね支持部47,48が形成されている。タービンハブ22の外周部分は、リベット23が装着された部分からさらに外周側に延び、ドライブプレート43,44の軸方向間に配置されている。このように、タービンハブ22は、内周縁が図示しないメインドライブシャフトに係合し、外周縁がトルクコンバータ本体の半径方向中心付近まで延びる円板状かつ環状の部材である。タービンハブ22の外周部においてばね支持部47,48に対応する部分には、窓孔50が形成されている。トーションスプリング52は窓孔50内及びばね支持部47,48内に配置された部材であり、ドライブプレート43,44からタービンハブ22にトルクを伝達すると共に捩り振動を吸収・減衰するための部材である。具体的には、トーションスプリング52は円周方向に弧状又は直線状に延びるコイルスプリングからなる。トーションスプリング52の円周方向両端は、窓孔50及びばね支持部47,48の円周方向両端に支持されている。また、トーションスプリング52の軸方向両側はばね支持部47,48によって支持されている。以上に説明したように、タービンハブ22はタービン6からのトルクを伝達するとともに、ロックアップ装置8のダンパー機構32の一部を構成している。このように1つの部材に複数の機能を持たせることで部品点数が低減されている。
【0021】
次に、トルクコンバータ1を構成する各部材や機構の構成、配置、寸法などについて説明する。
タービン6においてその入口から出口までの流路は、複数の曲率からなる流路となっている。その中で、タービン6の出口近傍の流路は直線形状、すなわち回転軸を含む平面における断面形状が直線で構成された直線状部62となっている。直線状部62は、ロックアップ装置8のダンパー機構32に、特に、トーションスプリング52に対応している。より具体的には、直線状部62は、トーションスプリング52に対して軸方向に並んでおり、近接している。直線状部62は、タービンシェル20は断面において直線形状のテーパー部63を有している。また、テーパー部63の外側面すなわちダンパー機構32側を向く面はテーパー面となっている。テーパー部63のテーパー角度(トルクコンバータ1の回転軸O−Oに垂直な面とテーパー部63が形成する角度)は約20度である。テーパー角度は15〜25度の範囲内にあることが好ましい。
【0022】
直線状部62がトーションスプリング52に対応しているため、従来に比べてタービン6の内周部が軸方向トランスミッション側に位置している。この結果、トーションスプリング52の軸方向寸法を従来より大きくできる。これにより、トーションスプリング52の低剛性化等の性能向上を図ることができる。具体的には、ダンパー機構32のトーションスプリング52の最も軸方向トランスミッション側に位置する部分の軸方向位置は、タービン6において最も軸方向エンジン側に位置する部分の軸方向位置より、軸方向エンジン側にある。このように、ダンパー機構32特にトーションスプリング52が軸方向トランスミッション側に大きくなっている。
【0023】
テーパー部63の半径方向長さSは、10〜20mmの範囲にあることが好ましい。これより短い場合はダンパー機構32の軸方向寸法を大きくするのに貢献せず、これより長い場合はタービン6の性能を低下させてしまう。なお、以上の数値はトルクコンバータ1が直径215mmであり、トーラスの外半径Dが107.5mmの場合である。言い換えると、テーパー部63の半径方向長さSとトーラスの外半径Dとの比(S/D)は0.09〜0.19の範囲にあることが好ましい。
【0024】
さらに、タービン6の出口の流路面積はタービン6の入口の流路面積より小さくなるように設定されている。このことは、タービン6の出口側をステータ7に対して必要以上に近づけることを必要とせず、その結果ステータ7の軸方向寸法を十分に確保していることを意味する。より具体的には、タービン6の出口の流路面積はタービン6の入口の流路面積より、タービン6の入口の流路面積の2〜5%分小さくなっている。2%未満の場合はステータ7の軸方向寸法を短くせざるを得なくなり、5%を超えるとタービン6の性能が低下してしまう。
【0025】
ところで、この実施形態では、タービン6の出口の流路面積は、タービン6の入口の流路面積より小さいにも関わらず、ステータ7の流路面積と等しい又はそれ以上となるように設定されている。なお、ここで言うステータ7の流路面積とは、ステータブレード25の肉厚部分を除いた実流路面積である。この結果、タービン6の出口及びステータ7において流れの損失が生じにくい。
【0026】
次に、トルクコンバータ1の各機構の寸法について説明する。トルクコンバータ1については、トーラス形状のトルクコンバータ本体の内半径dと外半径Dとの半径比(d/D)が0.5〜0.57の範囲にある。このことは、外半径Dに対する内半径dの割合が十分に大きいため、直線状部62を設けた場合にその長さを十分に長くして、トーションスプリング52を軸方向に大きくできることを意味する。なお、内半径dはトルクコンバータ1の中心Oからステータ7のキャリア24の外周面までの半径方向距離をいい、外半径Dは中心Oからインペラー5又はタービン6の最外周部分(インペラー5出口又はタービン6入り口における各ブレードの最外周縁)までの半径方向距離をいう。
【0027】
さらに、タービン6はインペラー5に比べて軸寸法が短くなっている。すなわちトーラス形状のトルクコンバータ本体においてインペラー5とタービン6が軸方向に非対称である。インペラー5の軸寸法Lpに対するタービン6の軸寸法Ltの比(Lt/Lp)は0.92〜0.75の範囲にある。タービン6の軸寸法Ltはインペラー5の出口及びタービン6の入口の間の軸方向中間位置C1とタービンシェル20の内側で最もエンジン側の部分との間の軸方向距離である。インペラー5の軸寸法Lpは、軸方向位置C1とインペラーシェル16の内側で最もトランスミッション側の部分との間の軸方向距離である。以上に述べたように、タービン6の軸寸法をインペラー5に比べて短くすることで、トルクコンバータ1全体の軸寸法を短縮でき、特に、タービン6の直線状部62との相乗効果によって、トーションスプリング52のコイル径Ldを大きくすることが可能となっている。この結果、トーションスプリング52のコイル径Ldはタービン6の軸寸法Ltに近くあるいは匹敵する程大きくなっている。より具体的には、(Ld/Lt)は0.85以上あり、好ましくは0.85〜1.0の範囲にある。このようにロックアップ装置8のダンパー機構32を構成するトーションスプリング52のコイル径Ldを大きくできることで、トーションスプリング52の性能を向上させることが容易になる。この結果、トルクコンバータ1のトーラスによる流体トルク伝達を車輌の発進時のみに利用し、その後はロックアップ装置8を連結させた機械トルク伝達状態で使用することが実際に可能となる。
【0028】
本発明の本来の目的は、ロックアップ装置8に従来より優れたダンパー性能をもたらすことであるが、軸方向スペースの制限が従来より厳しい場合に本発明を起用すると、その制限されたスペース内でトーションスプリングのコイル径を最大限大きくすることができ、従来性能に近い又は匹敵する性能が得られる。
〔変形例〕
本発明はトルクコンバータのみならずフルイド・カップリング等の他の流体式トルク伝達装置にも採用可能である。
【0029】
本発明は、前期実施形態における具体的なロックアップ装置の構造に限定されない。
【0030】
【発明の効果】
本発明に係る流体式トルク伝達装置では、タービンに直線状部が形成されていることによって、ダンパー部の軸方向寸法を大きくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態が採用されたトルクコンバータの縦断面概略図。
【符号の説明】
1 トルクコンバータ
4 フロントカバー
5 インペラー
6 タービン
7 ステータ
8 ロックアップ装置
32 ダンパー機構
52 トーションスプリング
62 直線状部
63 テーパー面
Claims (7)
- 流体を用いてトルクを伝達するための流体式トルク伝達装置であって、
トルクが入力されるフロントカバーと、
前記フロントカバーとともに流体作動室を形成するインペラーと、前記流体作動室内で前記インペラーに対して対向して配置されたタービンとを含むトーラスと、
前記フロントカバーと前記タービンとの間に配置され、前記フロントカバーと前記タービンを機械的に連結するためのクラッチ部と、捩じり振動を減衰するためのダンパー部とを有するロックアップ装置とを備え、
前記タービンは、出口近傍において、前記トーラス内に配置され回転軸を含む平面における断面形状が直線で構成されている直線状部を有している、
流体式トルク伝達装置。 - 前記直線状部は、前記ダンパー部側を向くテーパー面を含む、請求項1に記載の流体式トルク伝達装置。
- 前記テーパー面は前記タービンのタービンシェルによって形成されている、請求項2に記載の流体式トルク伝達装置。
- 前記テーパー面の半径方向長さSと前記トーラスの外半径Dとの比(S/D)は0.09〜0.19の範囲にある、請求項1〜3のいずれかに記載の流体式トルク伝達装置。
- 前記タービンの出口の流路面積は前記タービンの入口の流路面積より小さい、請求項1〜4のいずれかに記載の流体式トルク伝達装置。
- 前記タービンの出口の流路面積は前記タービンの入口の流路面積より前記タービンの入口の流路面積の2〜5%分小さい、請求項5に記載の流体式トルク伝達装置。
- 前記タービンの出口の流路面積は前記ステータの流路面積より大きい、請求項5又は6に記載の流体式トルク伝達装置。
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