JP3821589B2 - グラウンドアンカーのグラウト材注入方法及び装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地盤や岩盤の補強や安定化などを図るために使用されるグラウンドアンカーの設置においてグラウト材を注入する場合に用いられるグラウト材注入技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来からこの種のグラウンドアンカーとして、削孔に挿入される合成樹脂製パイプなどからなるシース管内にPC鋼より線やPC鋼棒材等から構成される引張材を挿通する形態のものが広く知られている。この場合、シース管としては、ストレート管を用いたり、螺旋状のコルゲート管を用いたり、定着部にコルゲート管、自由長部にストレート管を用いたものなどが知られている。ところで、シース管の全長をコルゲート管で構成することは、その作業性や定着効果上、望ましいことであるが、コルゲート管は波を打っていることから、コルゲート管をシース管の全長に採用すると、グラウト材の注入作業に必要な注入手段とコルゲート管との接続部分におけるシール作業が困難になり手間がかかるといった問題があった。このため、従来のグラウンドアンカーにおいて、シース管の全長をコルゲート管で構成する場合には、例えばシース管内に引張材と共にグラウト材を供給するための内部注入ホース及び外部注入ホースを同時に挿入するといった技術手段が採られていた(特公平5−79768号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のシース管内に引張材と共にグラウト材を供給するための内部注入ホース及び外部注入ホースを同時に挿入する技術手段によると、それらのグラウト材の注入ホースを挿入するスペースがとられるため、その分、シース管や削孔の径も大きくなることから、削孔費の上昇やグラウト材の注入量の増大を招きコストアップにつながるといった問題があった。本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、シース管の全長をコルゲート管により構成するとともに、そのコルゲート管の口元側とグラウト材の注入手段との接続部におけるシール問題を解決して、簡便な作業により容易に装着することができ、しかも従来のようにシース管内にグラウト材の注入ホースを挿入する必要のないグラウンドアンカーのグラウト材注入技術を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記課題を達成するため、請求項1及び請求項3の発明においては、引張材が挿入されるシース管をコルゲート管で構成し、そのコルゲート管の口元側端部の螺旋状部に挿通孔を備えた接続用部材を螺合するとともに、該接続用部材の挿通孔に対してグラウト材を圧送するグラウト材供給管を進退可能に挿通し、さらにそのグラウト材供給管に該グラウト材供給管の後退時に前記接続用部材と接合してシース管の内外を遮断する閉塞部材を設け、前記グラウト材供給管を前進させて前記接続用部材と閉塞部材とを離間させた状態でシース管内へグラウト材を注入し、このグラウト材によってシース管内が満たされ前記接続用部材の挿通孔と閉塞部材との離間部においてグラウト材の戻りが確認された後、前記グラウト材供給管を後退させて前記閉塞部材を接続用部材に接合させた状態でグラウト材を加圧供給することにより、シース管の先端部に配設した流出孔を開いてシース管の外側の削孔との間にグラウト材を注入するという技術手段を採用した。
【0005】
また、請求項2及び請求項4の発明においては、引張材が挿入されるシース管をコルゲート管で構成するとともに、内部にグラウト材の注入孔を有し、前記コルゲート管の口元側端部の螺旋状部に螺合するネジ部に前記注入孔と外部を連通する流出路を形成した接続用部材をグラウト材を圧送するグラウト材供給管に接続し、その接続用部材のネジ部を前記コルゲート管の口元側端部の螺旋状部に対して途中まで螺合して前記流出路を介して外部に連通した状態においてシース管内へグラウト材を注入し、このグラウト材によってシース管内が満たされ前記流出路においてグラウト材の戻りが確認された後、前記接続用部材のネジ部を更に締め込んで前記流出路を外部と遮断してグラウト材を加圧供給することにより、シース管の先端部に配設した流出孔を開いてシース管の外側の削孔との間にグラウト材を注入するという技術手段を採用した。
【0006】
以上のように、本発明においては、前記コルゲート管の口元側端部の螺旋状部を利用してグラウト材の供給側に接続された接続用部材を螺合するという技術手段を採用することによりコルゲート管との接続部におけるシール問題を解決するとともに、その接続部において、グラウト材の注入によってシース管内が満たされた場合に上がってくるグラウト材の戻りを確認した後に、接続部を密封してグラウト材を加圧供給することによりシース管の先端部に配設した流出孔を開いてシース管の外側の削孔との間にグラウト材を供給するという技術手段を採用したものである。そして、これにより全長がコルゲート管からなるシース管自体をグラウト材の注入管として使用し得るように改良したものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明は、削孔内に挿入されるシース管の全長がコルゲート管で形成され、少なくともその口元側端部が螺旋状に形成されているとともに、そのシース管の先端部にグラウト材の加圧供給によって開く流出孔を備えたものであれば広く適用が可能である。すなわち、シース管の内部に配設される引張材やグラウト材の具体的な種類によって適用が左右されるものではない。また、前記接続用部材の具体的構成に関しては、以下に例示するように種々のものが可能である。
【0008】
【実施例】
以下、図面を用いて本発明の実施例に関して説明する。図1は本発明の適用対象であるグラウンドアンカーの設置状態を例示した縦断面図である。図中、1はグラウンドアンカー全体を示したもので、地盤や岩盤に形成される削孔2内に挿入される。削孔2の上部の構造物3上には支圧プレート4が設置され、その支圧プレート4上に頭部支持用の球面ワッシャを介してアンカーヘッド5が載置されるとともに、そのアンカーヘッド5に対してPC鋼より線等からなる適宜数の引張材6の上端部が定着クサビを用いて固定される。また、引張材6は全長がコルゲート管からなるシース管7内に挿入されグラウト材により定着される。図示のように、シース管7の先端部には先端キャップ8が取付けられており、その先端キャップ8にゴム製スリーブ9により塞がれた流出孔が1個又は複数個形成されている。しかして、シース管7内にグラウト材を供給して内部がグラウト材により満たされると、更なるグラウト材の供給によりシース管7内が加圧され、前記ゴム製スリーブ9が外側へ変形して流出孔が開いてグラウト材が外部へ流出し、シース管7と削孔2との間隙部に注入されることになる。すなわち、これによってシース管7の内外にグラウト材が注入されることになる。なお、引張材6の上方部にはアンボンドシース10により被覆された自由長部が形成されている。また、引張材6の上端を支持した前記アンカーヘッド5の部分は防錆カバー11で被われ、その防錆カバー11内に防錆剤を充填して保護を図っている。図中、12はそれぞれの引張材6の先端部を嵌入して支持する先端支持部材である。
【0009】
次に、本発明の特徴部分であるコルゲート管からなるシース管7の上端部とグラウト材の供給側との接続部分に関する実施例について順次説明する。図2はその接続部分に関する第1実施例を示した部分拡大断面図である。図中、13はコルゲート管からなる前記シース管7の口元側端部の螺旋状部に螺合可能に構成された接続用部材で、その内部に形成された挿通孔14を介してグラウト材を圧送するグラウト材供給管15が進退可能に挿通されている。なお、本実施例の挿通孔14はテーパ状に形成されている。前記グラウト材供給管15の端部には、該グラウト材供給管15の後退時に前記挿通孔14のテーパ状の内面と接合してシース管7の内外を遮断する閉塞部材16が設けられている。図中、17は閉塞部材16に形成されたグラウト材の注入孔である。
【0010】
しかして、本実施例を使用してグラウト材を注入する場合には、先ず図3に示したように、前記グラウト材供給管15に、図示しない公知のグラウト材圧送手段に接続されたグラウト材圧送管18を適宜の連結手段19を介して接続し、閉塞部材16を前記挿通孔14のテーパ状の内面から離間した前進位置にセットして、グラウト材の供給を開始する。これにより、閉塞部材16に形成された注入孔17を介してグラウト材がシース管7の内部に注入されることになるが、前記先端キャップ8に形成された流出孔20は前記ゴム製スリーブ9によって閉じられていることからグラウト材は外部へ流出することなくシース管7の下部から順次充填される。この場合、接続用部材13の挿通孔14と閉塞部材16との離間部は排気孔として機能する。そして、シース管7内がグラウト材で満たされると、その戻り分がそれらの接続用部材13の挿通孔14と閉塞部材16との離間部を介して外部へ流出するので、グラウト材のシース管7内に対する充填完了を確認することができる。
【0011】
以上のように、前記接続用部材13の挿通孔14と閉塞部材16との離間部においてグラウト材のシース管7内に対する充填完了が確認された場合には、次に図4に示したように、前記グラウト供給管15を引上げて閉塞部材16を後退させることにより、その閉塞部材16の外周面に形成したテーパ面を接続用部材13の挿通孔14の内周面に形成したテーパ面に接合させる。これにより、シース管7の上部からのグラウト材の流出は遮断されるので、グラウト材圧送管18からの更なるグラウト材の供給によりシース管7の内部は加圧されるので、そのグラウト材の加圧供給によって前記ゴム製スリーブ9が外側へ変形してシース管7の先端部に配設した前記流出孔20が開かれる結果、シース管7の外側の削孔2との間にグラウト材が流出してその間隙部に注入されることになる。
【0012】
そして、シース管7と削孔2との上方の間隙部にグラウト材が到達して、それらの間隙部に対するグラウト材の充填完了が確認された場合には、シース管7内のグラウト材が硬化する前に図5に示したように引張材6を挿入する。そして、シース管7の内外に充填されたグラウト材の硬化を待って、図6に示したように公知の緊張装置21を用いて引張材6に対する緊張作業が行われることになる。なお、以上の説明では、シース管7の内外に対するグラウト材の注入を実施した後に、あとから引張材6を挿入するという作業手順を採用した場合に関して説明したが、図7に示したようにシース管7を長めに形成して、そのシース管7内に予め引張材6を挿入した状態でグラウト材を注入するという作業手順を採用することも可能である。
【0013】
図8〜図10は前記シース管7の上端部とグラウト材の供給側との接続部分に関する他の実施例を示した部分拡大断面図である。図8に示した第2実施例では、シース管7の口元側端部の螺旋状部に螺合可能に構成された接続用部材22とグラウト材供給管15の端部に設けられた閉塞部材23との接合構造として、接続用部材22の挿通孔24の途中から段部25を介して直径を拡大した拡径凹部26を形成し、グラウト材供給管15の後退時に閉塞部材23を拡径凹部26へ嵌入して段部25と閉塞部材23との接合面によりグラウト材の流出を遮断するという構成を採用したものである。同様に、図9に示した第3実施例では、接続用部材27と閉塞部材28との接合構造として、グラウト材供給管15の後退時に接続用部材27の挿通孔29の途中から形成した円弧状曲面を有する嵌合凹部30に閉塞部材28を嵌合して、その凸状の円弧状曲面を前記嵌合凹部30の円弧状曲面に接合することによりグラウト材の流出を遮断するという構成を採用したものである。なお、図10に示した第4実施例は、第3実施例の変形例で、前記接続用部材27の挿通孔29の途中から形成した円弧状曲面を有する嵌合凹部30を省略して、グラウト材供給管15の後退時には接続用部材27の挿通孔29の端部に対して直接的に閉塞部材28の凸状の円弧状曲面が接合するように構成したものである。
【0014】
図11はシース管7の口元側端部の螺旋状部に螺合可能に構成された接続用部材に関する他の形態の実施例を示したものである。この図11に示した第5実施例は、コルゲート管からなるシース管7の口元側端部の螺旋状部に螺合可能に構成された接続用部材31の内部にグラウト材の注入孔32を形成するとともに、その接続用部材31の外周面に形成したネジ部33に前記注入孔32と外部を連通する流出路34を形成した点で特徴を有するものである。そして、本実施例の接続用部材31を使用する場合には、前記注入孔32に連通させて形成した接続用雌ネジ部35に図12に示したようにグラウト材供給管36を接続し、更に適宜の連結手段37を介して図示しない公知のグラウト材圧送手段に接続されたグラウト材圧送管38に連結して使用することになる。
【0015】
しかして、本実施例を使用してグラウト材を注入する場合には、先ず図12に示したようにコルゲート管からなる前記シース管7の口元側端部の螺旋状部に対して接続用部材31のネジ部33を途中まで螺合して前記流出路34を介して注入孔32が外部に連通した状態においてシース管7内へのグラウト材の供給を開始する。これにより、グラウト材が注入孔32を介してシース管7の内部に注入され、前記先端キャップ8に形成された流出孔20は前記ゴム製スリーブ9により閉じられていることから外部へ流出することなくシース管7の下部から順次充填される。この場合、前記流出路34は排気孔として機能する。そして、前述の実施例と同様にシース管7内がグラウト材で満たされると、その戻り分が前記流出路34を介して外部へ流出するので、グラウト材のシース管7内に対する充填完了を確認することができる。
【0016】
以上のように、前記流出路34においてグラウト材のシース管7内に対する充填完了が確認された場合には、次に図13に示したように、前記接続用部材31のネジ部33を更に締め込んで流出路34を外部と遮断してグラウト材を加圧供給する。これにより、前記ゴム製スリーブ9は外部へ変形してシース管7の先端部に配設した前記流出孔20が開かれ、前記実施例と同様にシース管7の外側の削孔2との間にグラウト材が流出してその間隙部に注入されることになる。なお、この場合、前記接続用雌ネジ部35のピッチを接続用部材31の外周面に形成するネジ部33と同じピッチに形成することにより、回転により接続用部材31のみが相対的に進退するように構成することも可能である。しかして、シース管7と削孔2との上方の間隙部にグラウト材が到達して、それらの間隙部に対するグラウト材の充填完了が確認された場合には、シース管7内のグラウト材が硬化する前に図5に示したように引張材6を挿入し、シース管7の内外に充填されたグラウト材の硬化を待って、図6に示したように公知の緊張装置21を用いて引張材6に対する緊張作業が行うことも前述の実施例と同様である。また、以上の作業手順に替えて図7に示したようにシース管7を長めに形成して、そのシース管7内に予め引張材6を挿入した状態でグラウト材を注入するという作業手順を採用することも可能である。
【0017】
図14は他の形態の第6実施例を示した部分拡大断面図である。本実施例は、前記第1実施例の変形例で、接続用部材39をコルゲート管からなる前記シース管7の口元側端部の螺旋状部に対して外側から螺合するように構成したものである。なお、前述の実施例においても場合に応じて外側から螺合するように変形することは可能である。
【0018】
【発明の効果】
本発明は、その構成に基いて次の効果を得ることができる。
(1)シース管の全長をコルゲート管で構成したので、そのシース管の内外のグラウト材に対する定着効果が大きく、延いては引張材の定着効果、すなわちアンカー効果も良好である。
(2)シース管の全長をコルゲート管で構成したので、所定長さのコルゲート管を接続して使用する場合などにはそれらの相互間の接続作業等が簡便であり、作業性の向上に有効である。
(3)コルゲート管の口元側端部の螺旋状部に螺合する接続用部材の部分で、シース管の内外を簡便に連通あるいは遮断できるように構成したので、その連通・遮断操作によりシース管内に対するグラウト材の注入とシース管の外側の削孔との間隙部に対するグラウト材の注入を順次的確に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の適用対象であるグラウンドアンカーの設置状態を例示した縦断面図である。
【図2】 本発明の第1実施例を示した部分拡大断面図である。
【図3】 第1実施例によるシース管内に対するグラウト材の注入作業を示した作業説明図である。
【図4】 同第1実施例によるシース管の外側の削孔との間隙部に対するグラウト材の注入作業を示した作業説明図である。
【図5】 引張材のシース管内への挿入作業を示した作業説明図である。
【図6】 引張材に対する緊張作業を示した作業説明図である。
【図7】 他の形態のグラウト材の注入作業を示した作業説明図である。
【図8】 本発明の第2実施例を示した部分拡大断面図である。
【図9】 本発明の第3実施例を示した部分拡大断面図である。
【図10】 本発明の第4実施例を示した部分拡大断面図である。
【図11】 本発明の第5実施例を示した部分拡大断面図である。
【図12】 第5実施例によるシース管内に対するグラウト材の注入作業を示した作業説明図である。
【図13】 同第5実施例によるシース管の外側の削孔との間隙部に対するグラウト材の注入作業を示した作業説明図である。
【図14】 本発明の第6実施例を示した部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1…グラウンドアンカー、2…削孔、3…構造物、4…支圧プレート、5…アンカーヘッド、6…引張材、7…シース管、8…先端キャップ、9…ゴム製スリーブ、10…アンボンドシース、11…防錆カバー、12…先端支持部材、13…接続用部材、14…挿通孔、15…グラウト材供給管、16…閉塞部材、17…注入孔、18…グラウト材圧送管、19…連結手段、20…流出孔、21…緊張装置、22…接続用部材、23…閉塞部材、24…挿通孔、25…段部、26…拡径凹部、27…接続用部材、28…閉塞部材、29…挿通孔、30…嵌合凹部、31…接続用部材、32…注入孔、33…ネジ部、34…流出路、35…接続用雌ネジ部、36…グラウト材供給管、37…連結手段、38…グラウト材圧送管、39…接続用部材
【発明の属する技術分野】
本発明は、地盤や岩盤の補強や安定化などを図るために使用されるグラウンドアンカーの設置においてグラウト材を注入する場合に用いられるグラウト材注入技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来からこの種のグラウンドアンカーとして、削孔に挿入される合成樹脂製パイプなどからなるシース管内にPC鋼より線やPC鋼棒材等から構成される引張材を挿通する形態のものが広く知られている。この場合、シース管としては、ストレート管を用いたり、螺旋状のコルゲート管を用いたり、定着部にコルゲート管、自由長部にストレート管を用いたものなどが知られている。ところで、シース管の全長をコルゲート管で構成することは、その作業性や定着効果上、望ましいことであるが、コルゲート管は波を打っていることから、コルゲート管をシース管の全長に採用すると、グラウト材の注入作業に必要な注入手段とコルゲート管との接続部分におけるシール作業が困難になり手間がかかるといった問題があった。このため、従来のグラウンドアンカーにおいて、シース管の全長をコルゲート管で構成する場合には、例えばシース管内に引張材と共にグラウト材を供給するための内部注入ホース及び外部注入ホースを同時に挿入するといった技術手段が採られていた(特公平5−79768号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のシース管内に引張材と共にグラウト材を供給するための内部注入ホース及び外部注入ホースを同時に挿入する技術手段によると、それらのグラウト材の注入ホースを挿入するスペースがとられるため、その分、シース管や削孔の径も大きくなることから、削孔費の上昇やグラウト材の注入量の増大を招きコストアップにつながるといった問題があった。本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、シース管の全長をコルゲート管により構成するとともに、そのコルゲート管の口元側とグラウト材の注入手段との接続部におけるシール問題を解決して、簡便な作業により容易に装着することができ、しかも従来のようにシース管内にグラウト材の注入ホースを挿入する必要のないグラウンドアンカーのグラウト材注入技術を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記課題を達成するため、請求項1及び請求項3の発明においては、引張材が挿入されるシース管をコルゲート管で構成し、そのコルゲート管の口元側端部の螺旋状部に挿通孔を備えた接続用部材を螺合するとともに、該接続用部材の挿通孔に対してグラウト材を圧送するグラウト材供給管を進退可能に挿通し、さらにそのグラウト材供給管に該グラウト材供給管の後退時に前記接続用部材と接合してシース管の内外を遮断する閉塞部材を設け、前記グラウト材供給管を前進させて前記接続用部材と閉塞部材とを離間させた状態でシース管内へグラウト材を注入し、このグラウト材によってシース管内が満たされ前記接続用部材の挿通孔と閉塞部材との離間部においてグラウト材の戻りが確認された後、前記グラウト材供給管を後退させて前記閉塞部材を接続用部材に接合させた状態でグラウト材を加圧供給することにより、シース管の先端部に配設した流出孔を開いてシース管の外側の削孔との間にグラウト材を注入するという技術手段を採用した。
【0005】
また、請求項2及び請求項4の発明においては、引張材が挿入されるシース管をコルゲート管で構成するとともに、内部にグラウト材の注入孔を有し、前記コルゲート管の口元側端部の螺旋状部に螺合するネジ部に前記注入孔と外部を連通する流出路を形成した接続用部材をグラウト材を圧送するグラウト材供給管に接続し、その接続用部材のネジ部を前記コルゲート管の口元側端部の螺旋状部に対して途中まで螺合して前記流出路を介して外部に連通した状態においてシース管内へグラウト材を注入し、このグラウト材によってシース管内が満たされ前記流出路においてグラウト材の戻りが確認された後、前記接続用部材のネジ部を更に締め込んで前記流出路を外部と遮断してグラウト材を加圧供給することにより、シース管の先端部に配設した流出孔を開いてシース管の外側の削孔との間にグラウト材を注入するという技術手段を採用した。
【0006】
以上のように、本発明においては、前記コルゲート管の口元側端部の螺旋状部を利用してグラウト材の供給側に接続された接続用部材を螺合するという技術手段を採用することによりコルゲート管との接続部におけるシール問題を解決するとともに、その接続部において、グラウト材の注入によってシース管内が満たされた場合に上がってくるグラウト材の戻りを確認した後に、接続部を密封してグラウト材を加圧供給することによりシース管の先端部に配設した流出孔を開いてシース管の外側の削孔との間にグラウト材を供給するという技術手段を採用したものである。そして、これにより全長がコルゲート管からなるシース管自体をグラウト材の注入管として使用し得るように改良したものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明は、削孔内に挿入されるシース管の全長がコルゲート管で形成され、少なくともその口元側端部が螺旋状に形成されているとともに、そのシース管の先端部にグラウト材の加圧供給によって開く流出孔を備えたものであれば広く適用が可能である。すなわち、シース管の内部に配設される引張材やグラウト材の具体的な種類によって適用が左右されるものではない。また、前記接続用部材の具体的構成に関しては、以下に例示するように種々のものが可能である。
【0008】
【実施例】
以下、図面を用いて本発明の実施例に関して説明する。図1は本発明の適用対象であるグラウンドアンカーの設置状態を例示した縦断面図である。図中、1はグラウンドアンカー全体を示したもので、地盤や岩盤に形成される削孔2内に挿入される。削孔2の上部の構造物3上には支圧プレート4が設置され、その支圧プレート4上に頭部支持用の球面ワッシャを介してアンカーヘッド5が載置されるとともに、そのアンカーヘッド5に対してPC鋼より線等からなる適宜数の引張材6の上端部が定着クサビを用いて固定される。また、引張材6は全長がコルゲート管からなるシース管7内に挿入されグラウト材により定着される。図示のように、シース管7の先端部には先端キャップ8が取付けられており、その先端キャップ8にゴム製スリーブ9により塞がれた流出孔が1個又は複数個形成されている。しかして、シース管7内にグラウト材を供給して内部がグラウト材により満たされると、更なるグラウト材の供給によりシース管7内が加圧され、前記ゴム製スリーブ9が外側へ変形して流出孔が開いてグラウト材が外部へ流出し、シース管7と削孔2との間隙部に注入されることになる。すなわち、これによってシース管7の内外にグラウト材が注入されることになる。なお、引張材6の上方部にはアンボンドシース10により被覆された自由長部が形成されている。また、引張材6の上端を支持した前記アンカーヘッド5の部分は防錆カバー11で被われ、その防錆カバー11内に防錆剤を充填して保護を図っている。図中、12はそれぞれの引張材6の先端部を嵌入して支持する先端支持部材である。
【0009】
次に、本発明の特徴部分であるコルゲート管からなるシース管7の上端部とグラウト材の供給側との接続部分に関する実施例について順次説明する。図2はその接続部分に関する第1実施例を示した部分拡大断面図である。図中、13はコルゲート管からなる前記シース管7の口元側端部の螺旋状部に螺合可能に構成された接続用部材で、その内部に形成された挿通孔14を介してグラウト材を圧送するグラウト材供給管15が進退可能に挿通されている。なお、本実施例の挿通孔14はテーパ状に形成されている。前記グラウト材供給管15の端部には、該グラウト材供給管15の後退時に前記挿通孔14のテーパ状の内面と接合してシース管7の内外を遮断する閉塞部材16が設けられている。図中、17は閉塞部材16に形成されたグラウト材の注入孔である。
【0010】
しかして、本実施例を使用してグラウト材を注入する場合には、先ず図3に示したように、前記グラウト材供給管15に、図示しない公知のグラウト材圧送手段に接続されたグラウト材圧送管18を適宜の連結手段19を介して接続し、閉塞部材16を前記挿通孔14のテーパ状の内面から離間した前進位置にセットして、グラウト材の供給を開始する。これにより、閉塞部材16に形成された注入孔17を介してグラウト材がシース管7の内部に注入されることになるが、前記先端キャップ8に形成された流出孔20は前記ゴム製スリーブ9によって閉じられていることからグラウト材は外部へ流出することなくシース管7の下部から順次充填される。この場合、接続用部材13の挿通孔14と閉塞部材16との離間部は排気孔として機能する。そして、シース管7内がグラウト材で満たされると、その戻り分がそれらの接続用部材13の挿通孔14と閉塞部材16との離間部を介して外部へ流出するので、グラウト材のシース管7内に対する充填完了を確認することができる。
【0011】
以上のように、前記接続用部材13の挿通孔14と閉塞部材16との離間部においてグラウト材のシース管7内に対する充填完了が確認された場合には、次に図4に示したように、前記グラウト供給管15を引上げて閉塞部材16を後退させることにより、その閉塞部材16の外周面に形成したテーパ面を接続用部材13の挿通孔14の内周面に形成したテーパ面に接合させる。これにより、シース管7の上部からのグラウト材の流出は遮断されるので、グラウト材圧送管18からの更なるグラウト材の供給によりシース管7の内部は加圧されるので、そのグラウト材の加圧供給によって前記ゴム製スリーブ9が外側へ変形してシース管7の先端部に配設した前記流出孔20が開かれる結果、シース管7の外側の削孔2との間にグラウト材が流出してその間隙部に注入されることになる。
【0012】
そして、シース管7と削孔2との上方の間隙部にグラウト材が到達して、それらの間隙部に対するグラウト材の充填完了が確認された場合には、シース管7内のグラウト材が硬化する前に図5に示したように引張材6を挿入する。そして、シース管7の内外に充填されたグラウト材の硬化を待って、図6に示したように公知の緊張装置21を用いて引張材6に対する緊張作業が行われることになる。なお、以上の説明では、シース管7の内外に対するグラウト材の注入を実施した後に、あとから引張材6を挿入するという作業手順を採用した場合に関して説明したが、図7に示したようにシース管7を長めに形成して、そのシース管7内に予め引張材6を挿入した状態でグラウト材を注入するという作業手順を採用することも可能である。
【0013】
図8〜図10は前記シース管7の上端部とグラウト材の供給側との接続部分に関する他の実施例を示した部分拡大断面図である。図8に示した第2実施例では、シース管7の口元側端部の螺旋状部に螺合可能に構成された接続用部材22とグラウト材供給管15の端部に設けられた閉塞部材23との接合構造として、接続用部材22の挿通孔24の途中から段部25を介して直径を拡大した拡径凹部26を形成し、グラウト材供給管15の後退時に閉塞部材23を拡径凹部26へ嵌入して段部25と閉塞部材23との接合面によりグラウト材の流出を遮断するという構成を採用したものである。同様に、図9に示した第3実施例では、接続用部材27と閉塞部材28との接合構造として、グラウト材供給管15の後退時に接続用部材27の挿通孔29の途中から形成した円弧状曲面を有する嵌合凹部30に閉塞部材28を嵌合して、その凸状の円弧状曲面を前記嵌合凹部30の円弧状曲面に接合することによりグラウト材の流出を遮断するという構成を採用したものである。なお、図10に示した第4実施例は、第3実施例の変形例で、前記接続用部材27の挿通孔29の途中から形成した円弧状曲面を有する嵌合凹部30を省略して、グラウト材供給管15の後退時には接続用部材27の挿通孔29の端部に対して直接的に閉塞部材28の凸状の円弧状曲面が接合するように構成したものである。
【0014】
図11はシース管7の口元側端部の螺旋状部に螺合可能に構成された接続用部材に関する他の形態の実施例を示したものである。この図11に示した第5実施例は、コルゲート管からなるシース管7の口元側端部の螺旋状部に螺合可能に構成された接続用部材31の内部にグラウト材の注入孔32を形成するとともに、その接続用部材31の外周面に形成したネジ部33に前記注入孔32と外部を連通する流出路34を形成した点で特徴を有するものである。そして、本実施例の接続用部材31を使用する場合には、前記注入孔32に連通させて形成した接続用雌ネジ部35に図12に示したようにグラウト材供給管36を接続し、更に適宜の連結手段37を介して図示しない公知のグラウト材圧送手段に接続されたグラウト材圧送管38に連結して使用することになる。
【0015】
しかして、本実施例を使用してグラウト材を注入する場合には、先ず図12に示したようにコルゲート管からなる前記シース管7の口元側端部の螺旋状部に対して接続用部材31のネジ部33を途中まで螺合して前記流出路34を介して注入孔32が外部に連通した状態においてシース管7内へのグラウト材の供給を開始する。これにより、グラウト材が注入孔32を介してシース管7の内部に注入され、前記先端キャップ8に形成された流出孔20は前記ゴム製スリーブ9により閉じられていることから外部へ流出することなくシース管7の下部から順次充填される。この場合、前記流出路34は排気孔として機能する。そして、前述の実施例と同様にシース管7内がグラウト材で満たされると、その戻り分が前記流出路34を介して外部へ流出するので、グラウト材のシース管7内に対する充填完了を確認することができる。
【0016】
以上のように、前記流出路34においてグラウト材のシース管7内に対する充填完了が確認された場合には、次に図13に示したように、前記接続用部材31のネジ部33を更に締め込んで流出路34を外部と遮断してグラウト材を加圧供給する。これにより、前記ゴム製スリーブ9は外部へ変形してシース管7の先端部に配設した前記流出孔20が開かれ、前記実施例と同様にシース管7の外側の削孔2との間にグラウト材が流出してその間隙部に注入されることになる。なお、この場合、前記接続用雌ネジ部35のピッチを接続用部材31の外周面に形成するネジ部33と同じピッチに形成することにより、回転により接続用部材31のみが相対的に進退するように構成することも可能である。しかして、シース管7と削孔2との上方の間隙部にグラウト材が到達して、それらの間隙部に対するグラウト材の充填完了が確認された場合には、シース管7内のグラウト材が硬化する前に図5に示したように引張材6を挿入し、シース管7の内外に充填されたグラウト材の硬化を待って、図6に示したように公知の緊張装置21を用いて引張材6に対する緊張作業が行うことも前述の実施例と同様である。また、以上の作業手順に替えて図7に示したようにシース管7を長めに形成して、そのシース管7内に予め引張材6を挿入した状態でグラウト材を注入するという作業手順を採用することも可能である。
【0017】
図14は他の形態の第6実施例を示した部分拡大断面図である。本実施例は、前記第1実施例の変形例で、接続用部材39をコルゲート管からなる前記シース管7の口元側端部の螺旋状部に対して外側から螺合するように構成したものである。なお、前述の実施例においても場合に応じて外側から螺合するように変形することは可能である。
【0018】
【発明の効果】
本発明は、その構成に基いて次の効果を得ることができる。
(1)シース管の全長をコルゲート管で構成したので、そのシース管の内外のグラウト材に対する定着効果が大きく、延いては引張材の定着効果、すなわちアンカー効果も良好である。
(2)シース管の全長をコルゲート管で構成したので、所定長さのコルゲート管を接続して使用する場合などにはそれらの相互間の接続作業等が簡便であり、作業性の向上に有効である。
(3)コルゲート管の口元側端部の螺旋状部に螺合する接続用部材の部分で、シース管の内外を簡便に連通あるいは遮断できるように構成したので、その連通・遮断操作によりシース管内に対するグラウト材の注入とシース管の外側の削孔との間隙部に対するグラウト材の注入を順次的確に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の適用対象であるグラウンドアンカーの設置状態を例示した縦断面図である。
【図2】 本発明の第1実施例を示した部分拡大断面図である。
【図3】 第1実施例によるシース管内に対するグラウト材の注入作業を示した作業説明図である。
【図4】 同第1実施例によるシース管の外側の削孔との間隙部に対するグラウト材の注入作業を示した作業説明図である。
【図5】 引張材のシース管内への挿入作業を示した作業説明図である。
【図6】 引張材に対する緊張作業を示した作業説明図である。
【図7】 他の形態のグラウト材の注入作業を示した作業説明図である。
【図8】 本発明の第2実施例を示した部分拡大断面図である。
【図9】 本発明の第3実施例を示した部分拡大断面図である。
【図10】 本発明の第4実施例を示した部分拡大断面図である。
【図11】 本発明の第5実施例を示した部分拡大断面図である。
【図12】 第5実施例によるシース管内に対するグラウト材の注入作業を示した作業説明図である。
【図13】 同第5実施例によるシース管の外側の削孔との間隙部に対するグラウト材の注入作業を示した作業説明図である。
【図14】 本発明の第6実施例を示した部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1…グラウンドアンカー、2…削孔、3…構造物、4…支圧プレート、5…アンカーヘッド、6…引張材、7…シース管、8…先端キャップ、9…ゴム製スリーブ、10…アンボンドシース、11…防錆カバー、12…先端支持部材、13…接続用部材、14…挿通孔、15…グラウト材供給管、16…閉塞部材、17…注入孔、18…グラウト材圧送管、19…連結手段、20…流出孔、21…緊張装置、22…接続用部材、23…閉塞部材、24…挿通孔、25…段部、26…拡径凹部、27…接続用部材、28…閉塞部材、29…挿通孔、30…嵌合凹部、31…接続用部材、32…注入孔、33…ネジ部、34…流出路、35…接続用雌ネジ部、36…グラウト材供給管、37…連結手段、38…グラウト材圧送管、39…接続用部材
Claims (4)
- 引張材が挿入されるシース管をコルゲート管で構成し、そのコルゲート管の口元側端部の螺旋状部に挿通孔を備えた接続用部材を螺合するとともに、該接続用部材の挿通孔に対してグラウト材を圧送するグラウト材供給管を進退可能に挿通し、さらにそのグラウト材供給管に該グラウト材供給管の後退時に前記接続用部材と接合してシース管の内外を遮断する閉塞部材を設け、前記グラウト材供給管を前進させて前記接続用部材と閉塞部材とを離間させた状態でシース管内へグラウト材を注入し、このグラウト材によってシース管内が満たされ前記接続用部材の挿通孔と閉塞部材との離間部においてグラウト材の戻りが確認された後、前記グラウト材供給管を後退させて前記閉塞部材を接続用部材に接合させた状態でグラウト材を加圧供給することにより、シース管の先端部に配設した流出孔を開いてシース管の外側の削孔との間にグラウト材を注入することを特徴とするグラウンドアンカーのグラウト材注入方法。
- 引張材が挿入されるシース管をコルゲート管で構成するとともに、内部にグラウト材の注入孔を有し、前記コルゲート管の口元側端部の螺旋状部に螺合するネジ部に前記注入孔と外部を連通する流出路を形成した接続用部材をグラウト材を圧送するグラウト材供給管に接続し、その接続用部材のネジ部を前記コルゲート管の口元側端部の螺旋状部に対して途中まで螺合して前記流出路を介して外部に連通した状態においてシース管内へグラウト材を注入し、このグラウト材によってシース管内が満たされ前記流出路においてグラウト材の戻りが確認された後、前記接続用部材のネジ部を更に締め込んで前記流出路を外部と遮断してグラウト材を加圧供給することにより、シース管の先端部に配設した流出孔を開いてシース管の外側の削孔との間にグラウト材を注入することを特徴とするグラウンドアンカーのグラウト材注入方法。
- 引張材が挿入されるシース管をコルゲート管で構成するとともに、内部に挿通孔を有し、前記コルゲート管の口元側端部の螺旋状部に螺合可能なネジ部を形成した接続用部材を備え、該接続用部材の挿通孔に対してグラウト材を圧送するグラウト材供給管を進退可能に挿通し、さらにそのグラウト材供給管に該グラウト材供給管の後退時に前記接続用部材と接合してシース管の内外を遮断する閉塞部材を設け、前記グラウト材供給管を前進させて前記接続用部材と閉塞部材とを離間させた状態でシース管内へグラウト材を注入し、このグラウト材によってシース管内が満たされ前記接続用部材の挿通孔と閉塞部材との離間部においてグラウト材の戻りが確認された後、前記グラウト材供給管を後退させて前記閉塞部材を接続用部材に接合させた状態でグラウト材を加圧供給することにより、シース管の先端部に配設した流出孔を開いてシース管の外側の削孔との間にグラウト材を注入するように構成したことを特徴とするグラウンドアンカーのグラウト材注入装置。
- 引張材が挿入されるシース管をコルゲート管で構成するとともに、内部にグラウト材の注入孔を有し、前記コルゲート管の口元側端部の螺旋状部に螺合するネジ部に前記注入孔と外部を連通する流出路を形成した接続用部材を備え、その接続用部材のネジ部を前記コルゲート管の口元側端部の螺旋状部に対して途中まで螺合して前記流出路を介して外部に連通した状態においてシース管内へグラウト材を注入し、このグラウト材によってシース管内が満たされ前記流出路においてグラウト材の戻りが確認された後、前記接続用部材のネジ部を更に締め込んで前記流出路を外部と遮断してグラウト材を加圧供給することにより、シース管の先端部に配設した流出孔を開いてシース管の外側の削孔との間にグラウト材を注入するように構成したことを特徴とするグラウンドアンカーのグラウト材注入装置。
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