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JP3806559B2 - 光ディスク記録再生装置の記録制御方法 - Google Patents

光ディスク記録再生装置の記録制御方法 Download PDF

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JP3806559B2
JP3806559B2 JP31382299A JP31382299A JP3806559B2 JP 3806559 B2 JP3806559 B2 JP 3806559B2 JP 31382299 A JP31382299 A JP 31382299A JP 31382299 A JP31382299 A JP 31382299A JP 3806559 B2 JP3806559 B2 JP 3806559B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学式ピックアップより照射されるレーザー光によってディスクに信号を記録するとともにレーザー光によってディスクに記録されている信号の再生動作を行うように構成された光ディスク記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光学式ピックアップを用いてディスクに記録されている信号の読み出し動作を行うディスクプレーヤーが普及しているが、最近では、再生機能に加えて光学式ピックアップより照射されるレーザー光によってディスクに信号を記録することが出来るように構成された光ディスク記録再生装置が商品化されている。
【0003】
斯かる光ディスク記録再生装置では、レーザー光によってディスク上にピットを形成するように構成されているが、レーザー光の出力が最適でなかった場合には、ピットの形状が大きすぎたり小さすぎたりすることになる。そのため、斯かる光ディスク記録再生装置に使用されるディスクには、最内周側に試し書き領域が設けられており、その試し書き領域に信号を記録した後再生し、その再生信号を検出することによって記録のためのレーザー出力を設定するように構成されているが、斯かる技術としては、例えば特開平6−76288号公報に開示されたものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ディスクに信号を記録する動作は、レーザー素子より出力されるレーザー光によって該ディスク上に設けられている信号トラックにピットを形成することによって行われるが、そのピットの大きさは規定の大きさになるように設定されている。斯かる信号の記録動作は、ディスクを所定の線速度一定の状態にて回転駆動させることによって行われるが、最近では、記録動作時の線速度を所定の速度の数倍にした状態にて行うことが出来るようにした光ディスク記録再生装置が製品化されている。
【0005】
追記型の光ディスク記録再生装置では、ディスクに設けられている記録領域の同一の場所には、一度しか信号の記録動作を行うことが出来ないという特性がある。従って、斯かる光ディスク記録再生装置において、信号の記録動作を行う場合には、前回までに信号が記録されている位置を認識し、その位置の次より信号の記録動作を開始させるように構成されている。前回の記録終了位置と信号の記録開始位置との間はリンクと呼ばれており、このリンク部分を狭くすることが要求されている。
【0006】
前回の記録終了位置を検出し、その終了位置から信号の記録動作を開始させるべく記録動作状態への切換を行っても光学式ピックアップに組み込まれているレーザー素子の立ち上がりが遅れるとレーザー光の出力が記録動作を行うことが出来るレベルに達するまでの時間が長くなるため、リンク部に信号が記録されないことになる。即ち、記録終了位置と記録開始位置との間に形成されるリンク部が信号が記録されない未記録部分になると、信号の再生動作を行う場合に再生特性に悪影響を与えるという問題がある。斯かる問題を解決するために、従来では、前回の記録終了位置と信号の記録開始位置とを重ねるようにして記録動作を行う方法が採用されている。
【0007】
図3は、前回の記録終了位置と信号の記録開始位置とを重ねる方法によって信号の記録動作を行った場合におけるディスクの信号記録位置関係を示す説明図であり、T1からT2までが前回の記録動作によって記録された部分を示し、T3が次の信号の記録開始位置を示すものである。同図より明らかなようにT3からT2までがリンク部であり、信号が二重に記録されることになる。
【0008】
この場合には、リンク部が二重記録された状態になるため未記録部分はなく、再生特性に悪影響を与えることが少なくなるが、リンク部はデータが破壊されるためエラーブロックとなる。従って、信号の再生動作を行う場合にPLLの同期を乱すという問題がある。
【0009】
本発明は、斯かる問題を解決した光ディスク記録再生装置の記録制御方法を提供しようとするものである。
【0010】
【作用】
本発明は、ディスクに設けられている試し書き領域にテスト信号の記録動作を行うことによってレーザー素子より照射されるレーザー光の出力を調整した後信号をディスクに記録するように構成された光ディスク記録再生装置において、レーザー光の出力調整時レーザー光の立ち上がり特性を調整するようにしたものである。
【0011】
【実施例】
図1は本発明に係る光ディスク記録再生装置の一実施例を示すブロック回路図、図2は本発明の動作を説明するための信号記録位置関係を示す説明図である。図1において、1はスピンドルモーター(図示せず)によって回転駆動されるターンテーブル(図示せず)に載置されるとともに該ターンテーブルの回転により回転駆動されるディスクであり、位置情報データがプリグルーブと呼ばれる蛇行した溝によって記録されており、この溝より得られるウォブル信号に基づいて信号の記録再生動作が行われるように構成されている。2はディスク1にレーザー光を照射させるレーザー素子及び該レーザー素子より照射されるレーザー光をモニターするモニター用ダイオードが組み込まれているとともにディスク1の信号面より反射されるレーザーを受ける光検出器が組み込まれている光学式ピックアップであり、ディスク1の径方向へ変位せしめられるように構成されている。
【0012】
3は前記光学式ピックアップ2に組み込まれている光検出器から得られるRF信号を増幅するとともに波形成形するRF信号増幅回路、4は前記RF信号増幅回路4を介して得られる信号に基づいて前記光学式ピックアップ2より照射されるレーザー光をディスク1の信号面に合焦させるフォーカシング制御動作及び該レーザー光を前記信号面の信号トラックに追従させるトラッキング制御動作を行うピックアップ制御回路である。
【0013】
5は前記RF信号増幅回路3より出力される信号のデジタル信号処理を行うとともに各種信号の復調動作を行うデジタル信号処理回路、6は前記デジタル信号処理回路5にて信号処理されたデジタル信号が入力される信号再生用回路であり、ディスク1に記録されている情報がオーディオ信号である場合には、アナログ信号に変換した後増幅器等に出力し、コンピューターソフトのようなデータ信号の場合にはデジタル信号のままコンピューター装置7に出力する作用を成すものである。
【0014】
8は前記デジタル信号処理回路5により復調された信号が入力されるとともに前記コンピュータ装置7より出力される動作切換用の制御信号に応じて種々な制御動作を行うシステム制御回路であり、ディスク1に設けられている試し書き領域にテスト信号を記録するためのプログラムが記憶されているメモリ回路が組み込まれている。
【0015】
9は前記光学式ピックアップ2に組み込まれているレーザー素子に駆動信号を供給するレーザー駆動回路、10は前記システム制御回路8によって動作が制御されるレーザー出力制御回路であり、前記レーザー駆動回路9を制御することによってレーザーの出力を設定するように構成されている。11はテスト信号や情報信号等の記録信号が入力されるとともにその信号に対応させて前記レーザー駆動回路9によるレーザー光の照射動作を制御することによって信号を前記ディスク1に記録させる信号記録用回路である。
【0016】
12は前記レーザー駆動回路9のレーザー素子への駆動電流の供給動作を制御するレーザーサーボ回路であり、前記光学式ピックアップ2に組み込まれているモニター用ダイオードより得られる信号のレベルに基づいてレーザー素子に供給される駆動信号のレベル制御動作、即ち一般にサーボと呼ばれる制御動作を行うように構成されている。また、前記レーザーサーボ回路12は、システム制御回路8による制御動作によってレーザー素子に対し前記レーザー駆動回路9から供給される駆動信号の立ち上がり特性を変更することが出来るように構成されている。
【0017】
以上の如く、本発明に係る光ディスク記録再生装置は構成されているが、次に斯様に構成された回路における再生動作について説明する。コンピューター装置7より出力される再生用の切換信号がシステム制御回路8に入力されると、システム制御回路8による再生動作のための制御動作が開始される。斯かる再生動作が行われる場合には、光学式ピックアップ2に組み込まれているレーザー素子には、信号の読み出し動作を行うためのレーザー出力が得られる駆動電流がレーザー駆動回路9より供給されるように設定されている。
【0018】
斯かる再生動作のための制御動作が開始されると、スピンドルモーター駆動回路(図示せず)によるスピンドルモーターの回転制御動作が行われるとともに光学式ピックアップ2のフォーカシング制御動作及びトラッキング制御動作が開始されて該光学式ピックアップ2によるディスク1からの信号の読み出し動作が開始される。前記光学式ピックアップ2によって読み出された信号は、RF信号増幅回路3を通してデジタル信号処理回路5に入力されて信号の復調動作が行われる。前記デジタル信号処理回路5により信号処理が行われて情報データが抽出されると、該情報データは誤り訂正等の信号処理が行われた後、信号再生用回路6に印加される。
【0019】
そして、前記信号再生用回路6は、ディスク1から読み出された情報データがオーディオ信号である場合には、アナログ信号に変換した後増幅器等に出力し、コンピューターソフトのようなデータ信号の場合にはデジタル信号のままコンピューター装置7に出力することになる。
【0020】
斯かる回路構成において、信号の記録動作を行うためにディスク1をディスクの装着部に挿入すると、レーザー出力の設定動作が行われる。斯かるレーザー出力の設定動作は、システム制御回路8内に設けられているメモリー回路に記憶されているプログラムに基づいて行われる。斯かるレーザー出力の設定動作は、レーザー出力制御回路10より出力される制御信号によってレーザー駆動回路9より光学式ピックアップ2内に組み込まれているレーザー素子へ供給される駆動電流の大きさを段階的に変化させながらテスト信号を記録するとともにその記録された信号を再生することによって行われる。
【0021】
レーザー素子へ供給される駆動電流の大きさをレーザー出力制御回路10による制御動作によって段階的に変化させるとレーザー素子より出力されるレーザー光の出力が変化するため、ディスク1に記録されるピットの形状が変化することになる。レーザー光の出力変化に対応して形状が異なるピットとしてテスト信号がディスク1に記録されるが、このようにして記録されたテスト信号を再生し、その再生信号のレベルが所望の値になるピットを記録したレーザー光の出力が記録動作に適したレーザー出力として設定される。
【0022】
このようにして設定されたレーザー出力によって信号記録領域へのデータ信号の記録動作が開始されるが、斯かるデータ信号の記録動作が行われているとき、ディスク1より反射されるレーザー光の変化をモニターすることによってレーザー駆動回路9よりレーザー素子に供給される駆動電流の値を変化させて常に記録動作に最適なレーザー出力になるように調整するように構成されている。
【0023】
以上に説明したように試し書き領域へのテスト信号の記録動作及び信号記録領域へのデータ信号の記録動作は行われるが、斯かる記録動作を行うためにレーザー駆動回路9よりレーザー素子へ供給される駆動信号は、レーザーサーボ回路12によるサーボ動作によって所定の駆動電流になるように制御されるようにされている。即ち、光学式ピックアップ2に組み込まれているモニター用ダイオードより得られる信号を利用したサーボ動作によって駆動電流の制御動作が周知のように行われる。
【0024】
以上の如く、試し書き領域へのテスト信号の記録再生動作によってレーザー出力の設定動作が行われるが、次に本発明の要旨である記録制御方法について説明する。
【0025】
前述した動作によって設定されるレーザー出力は、レーザー素子から照射されるレーザー光の立ち上がり特性を一定として固定したものであり、レーザー素子の立ち上がり特性が温度や経時変化によって変化することを考慮したものではない。信号の記録動作は、図3に示すように行われるが、リンク部分の長さはレーザー素子の立ち上がり特性の変化に応じて変化する。それ故、レーザー光の立ち上がり特性が最も遅くなることを考慮してリンク部の長さを設定するため、二重記録される部分の長さを必要以上に長くせざるを得なかった。
【0026】
本発明は、試し書き領域へのテスト信号の記録動作時にレーザー素子の立ち上がり特性を変化させながら行うとともに記録されたテスト信号の再生動作を行う場合に記録されたテスト信号とテスト信号との間に形成される隙間を検出し、その隙間が最も狭くなる立ち上がり特性になるように調整するように構成されている。斯かるレーザー素子の立ち上がり特性の変更動作は、レーザー駆動回路9からレーザー素子に供給される駆動信号の立ち上がり特性を変更することによって行われるが、駆動信号の立ち上がり特性の変更は、レーザーサーボ回路12の利得を変化させたり、サーボ信号にオフセット信号を印加させることによって行うことが出来るので、その説明は省略する。
【0027】
このようにして、レーザー素子の立ち上がり特性の調整動作が行われるが、斯様にして設定された立ち上がり特性に基づいて信号の記録動作を開始させるタイミングの設定動作を行うことによって、リンク部の長さを最も短くした状態にて信号の記録動作を行うことが出来る。図2は、斯かる調整が行われた状態にて記録された場合の記録信号の位置関係を示すものであり、前回の記録動作によってデータ信号が記録されている領域はT1からT2までである。斯様に記録されたディスク1に続けて信号の記録動作が開始された位置がT3であり、T2とT3とをほぼ一致させることが可能となる。即ち、二重記録部分や未記録部分を極力少なくすることが出来るので、ディスク1の記録領域を有効に使用することが出来るだけでなく、再生動作を支障なく行うことが出来る記録動作を行うことが出来る。
【0028】
また、レーザー光の立ち上がり特性を変更する調整動作を緩やかな特性から急峻な特性方向に変化させることによって行うと、レーザー素子に流れる駆動電流を抑えることが出来るので、レーザー素子を損傷させる危険性を少なくすることが出来る。
【0029】
【発明の効果】
本発明の記録制御方法は、レーザー素子に駆動電流を供給するレーザー駆動回路を設け、レーザー光の出力調整時、前記レーザー駆動回路から供給される駆動信号の立ち上がり特性を変更しながらテスト信号の試し書き領域への記録動作を行い、記録されたテスト信号とテスト信号との間に形成される隙間の間隔を検出し、検出された間隔が最も狭くなる立ち上がり特性になるように駆動信号の立ち上がり特性を調整するようにしたので、レーザー素子の立ち上がり特性が変化しても常に良好な状態にてデータ信号の記録動作を行うことが出来、ディスクに前回の記録動作によってデータ信号が記録されている領域に続けて信号の記録動作を開始させた際において二重記録部分や未記録部分を少なくしてデータ信号の繋ぎ部分を良好にすることが出来る。
【0030】
また、本発明は、レーザー素子に駆動電流を供給するべく設けられているレーザー駆動回路の駆動電流供給動作を制御するレーザーサーボ回路を設け、該レーザーサーボ回路の利得変更動作サーボ動作に使用されるサーボ信号にオフセット信号を印加することによってレーザー駆動回路からレーザー素子に供給される駆動信号の立ち上がり特性を調整するようにしたので、立ち上がり特性の調整動作を容易に行うことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の記録制御方法に係る光ディスク記録再生装置の一実施例を示すブロック回路図である。
【図2】本発明の動作を説明するための信号記録位置関係を示す説明図である。
【図3】従来の記録動作を説明するための信号記録位置関係を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ディスク
2 光学式ピックアップ
3 RF信号増幅回路
4 ピックアップ制御回路
5 デジタル信号処理回路
7 コンピューター装置
8 システム制御回路
9 レーザー駆動回路
10 レーザー出力制御回路
12 レーザーサーボ回路

Claims (3)

  1. ディスクに設けられている試し書き領域にレーザー光の出力を変化させながらテスト信号の記録動作を行うとともに記録されたテスト信号を再生することによってレーザー素子より照射されるレーザー光の出力を調整した後データ信号をディスクに設けられている信号記録領域に記録するように構成された光ディスク記録再生装置の記録制御方法であり、レーザー素子に駆動電流を供給するレーザー駆動回路を設け、レーザー光の出力調整時、前記レーザー駆動回路から供給される駆動信号の立ち上がり特性を変更しながらテスト信号の試し書き領域への記録動作を行い、記録されたテスト信号とテスト信号との間に形成される隙間の間隔を検出し、検出された間隔が最も狭くなる立ち上がり特性になるように駆動信号の立ち上がり特性を調整するようにしたことを特徴とする光ディスク記録再生装置の記録制御方法。
  2. レーザー駆動回路の駆動電流供給動作を制御するレーザーサーボ回路を設け、該レーザーサーボ回路の利得を変更することによって駆動信号の立ち上がり特性を調整するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の記録制御方法。
  3. レーザー駆動回路の駆動電流供給動作を制御するレーザーサーボ回路を設け、該レーザーサーボ回路のサーボ信号に印加されるオフセット信号のレベルを変更することによって駆動信号の立ち上がり特性を調整するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の記録制御方法。
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