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JP3890897B2 - カメラ装置及び記録媒体 - Google Patents

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JP3890897B2
JP3890897B2 JP2001020925A JP2001020925A JP3890897B2 JP 3890897 B2 JP3890897 B2 JP 3890897B2 JP 2001020925 A JP2001020925 A JP 2001020925A JP 2001020925 A JP2001020925 A JP 2001020925A JP 3890897 B2 JP3890897 B2 JP 3890897B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カメラ装置及び記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、CCD等の固体撮像素子を用いて撮像した被写体画像を画像データとしてフラッシュメモリ等の記録媒体に記録する電子スチルカメラが普及している。電子スチルカメラの多くは液晶モニターを備えており、撮影待機状態においては、シャッター操作に関係なく被写体画像を逐次取り込み、それをスルー画像として表示させることによって、液晶モニターを撮影時のフレーミングに使用するビューファインダとして機能させている。
【0003】
また、かかる電子スチルカメラにおいては、各種の人物撮影のために用意された撮影モードが選択されると、それに適した構図に応じた被写体の配置を示す人型の枠線画像を液晶モニターに表示し、それにより撮影者のフレーミングをガイドするものがあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した枠線画像によってガイドされる構図は、撮影し記録する画像の向きが通常の横向きである場合と縦向きである場合とでは異なることから、撮影者は、前記枠線画像を用いて人物撮影を行うときにはカメラ本体を構える向き、つまりファインダの向きであると同時に記録する画像の向きまでも規定されてしまう。また、事前にカメラ本体の向きを通常の横向きとするのか、縦向きとするのかを先に決めておく必要があることから、例えば撮影に際して、一度決定した向きを変える場合にあっては、枠線画像を変更後の向きに対応するものに切替えるための操作が併せて必要であった。かかることから、前述したフレーミングのガイド機能を利用する場合の使い勝手が必ずしも良いとは言い難かった。
【0005】
本発明は、かかる従来の課題に鑑みてなされたものであり、枠線画像の表示によるフレーミングのガイド機能の使い勝手を向上させるカメラ装置、及びその制御プログラムが記録された記録媒体を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために請求項1の発明にあっては、所定の構図に応じた被写体の配置を示す枠線画像が表示可能なファインダを有するカメラ装置において、装置本体の所定の軸を中心とする回転方向の傾きを検出する検出手段と、前記ファインダに表示する前記枠線画像の向きを、前記検出手段により検出された傾きに対応して調整する調整手段と、を備え、前記調整手段は、前記枠線画像の向きの調整に際して、前記ファインダにおける前記枠線画像の表示位置及び前記枠線画像の形状変化の少なくとも何れか一方の調整を実施することを特徴とした。
【0007】
かかる構成においては、ファインダに表示される枠線画像の向きが、装置本体の所定の軸を中心とする回転方向の傾きに対応して調整されるため、常に、撮影者が所望する画像の向きに即した構図の枠線画像がファインダに表示可能となる。
【0008】
また、前記調整手段は、前記枠線画像の向きの調整に際して前記ファインダにおける前記枠線画像の表示位置を調整するものとした。
【0009】
かかる構成においては、ファインダに表示される枠線画像の向きと共にファインダにおける枠線画像の表示位置が、装置本体の所定の軸を中心とする回転方向の傾きに対応して調整される。
【0010】
また、前記調整手段は、前記枠線画像の向きの調整に際して前記枠線画像の形状を調整するものとした。
【0011】
かかる構成においては、ファインダに表示される枠線画像の向きと共にファインダにおける枠線画像の形状が、装置本体の所定の軸を中心とする回転方向の傾きに対応して調整される。
【0012】
また、請求項の発明にあっては、互いに向きが異なる複数の前記枠線画像を記憶する記憶手段を備え、前記調整手段は、前記検出手段により検出された向きに対応する枠線画像を前記記憶手段から呼び出し前記ファインダに表示させるものとした。
【0013】
かかる構成においては、装置本体の所定の軸を中心とする回転方向の傾きに対応する向きの枠線画像が記憶手段から呼び出されてファインダに表示されることにより、ファインダに表示される枠線画像の向きが、装置本体の所定の軸を中心とする回転方向の傾きに対応して調整される。
【0014】
また、請求項の発明にあっては、所定の構図に応じた被写体の配置を示す枠線画像が表示可能なファインダを有するカメラ装置を制御するコンピュータに、前記ファインダに表示する枠線画像の向きを、装置本体の所定の軸を中心とする回転方向の傾き情報に基づき調整する処理を行わせるとともに、前記枠線画像の向きの調整に際して、前記ファインダにおける前記枠線画像の表示位置及び前記枠線画像の形状変化の少なくとも何れか一方の調整を実施させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図にしたがって説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明にかかる電子スチルカメラ1の外観を示す図であって、同図(a)は背面図、同図(b)は平面図、同図(c)は正面図である。
【0016】
電子スチルカメラ1は、正面側に固定レンズ4、背面側にTFT液晶モニタ18を有し、さらに光学ファインダ51とストロボ19とを有している。また、電子スチルカメラ1の背面部及び上面部には、電源スイッチ52、シャッターキー53、ズーム操作スイッチ54、録画モード(RECモード)と再生モード(PLAYモード)の切り替え行う動作モード切り替えスイッチ55、液晶モニタ・スイッチ56、フラッシュ・キー57、セルフタイマ・キー58、メニュー・キー59の各種スイッチが設けられている。
【0017】
図2は、前記電子スチルカメラ1の電気的構成の概略を示すブロック構成図であり、電子スチルカメラ1は、撮像手段であるCCD2により撮像した画像を圧縮・伸張し、所定フォーマット、例えば統一規格DCF(Design rule for Camera File system)やJPEG(Joint Photographic Expert Group)に合致するフォーマットの画像ファイルを生成・再生する画像処理機能を備えたMPU3を中心に構成されている。CCD2の受光面には、固定レンズ4、フォーカスレンズ5、絞り6を通過して被写体の光学像が結像される。フォーカスレンズ5はAFモータ等からなる駆動機構7に保持されており、MPU3からの制御信号によりAFドライバー8が出力する駆動信号が駆動機構7に供給されることにより光軸上を前後に移動する合焦動作を行う。絞り6は、MPU3からの制御信号に基づき絞り駆動部9が発生する駆動信号により駆動しCCD2に入射する被写体像の光量を調整する。
また、MPU3には、タイミング信号を発生するTG(Timing Generator)10が接続されており、TG10が発生したタイミング信号に基づきVドライバー11(垂直方向ドライバー)がCCD2を駆動し、それに伴いCCD2により被写体像の輝度に応じたアナログの撮像信号が出力されユニット回路12へ送られる。ユニット回路12は、CCD2から出力された撮像信号を保持するCDSと、CDSから撮像信号を供給されるアナログアンプであるゲイン調整アンプ(AGC)と、ゲイン調整アンプに増幅され調整されたアナログの撮像信号をデジタル信号に変換するA/D変換器(AD)とからなり、CCD2の出力信号は、ここで黒レベルを合わせてサンプリングされデジタル信号としてMPU3に送られる。送られたデジタル信号(撮像信号)はDRAM13に一時保存されるとともに、MPU3によって各種の画像処理が施された後、最終的には圧縮された映像信号として本発明の記録手段であるフラッシュメモリ(FLASH)14に記録される。記録された映像信号は、必要に応じてMPU3に読み出され、伸長処理、輝度信号及び色信号の付加等の処理を経てデジタルビデオ信号やアナログビデオ信号に生成される。
【0018】
さらに、MPU3にはMROM15と、電源回路16、図1に示した各種のスイッチ群を含む操作キー部17、前記TFT液晶モニター18、前記ストロボ19、縦横センサ20が接続されている。MROM15は、MPU3の動作プログラムが記録されたプログラムROMである。また、MROM15には撮影時の適正な露出値(EV)に対応する絞り値(F)とシャッタースピードとの組み合わせを示すプログラム線図を構成するプログラムAEデータが格納されている。
【0019】
MPU3は、内蔵するRAMをワーキングメモリとして前記動作プログラムに従い動作することにより本発明の調整手段として機能する。また、前記プログラム線図に従って前記CCD2の電荷蓄積時間や、前記絞り6の開放度、前記ユニット回路12のゲイン調整アンプ(AGC)のゲイン設定等を行う。MPU3が設定した電荷蓄積時間はシャッターパルスとして、TG10を介してVドライバー11に供給され、これに従いVドライバー11がCCD2を駆動することにより電荷蓄積時間すなわち露光時間が制御される。つまりCCD2は電子シャッターとして機能する。また、MROM15に格納された動作プログラムには、オートフォーカス制御に関するプログラムが含まれており、かかるプログラムに基づきMPU3は、前記フォーカスレンズ5を駆動させピント合わせ(オートフォーカス)を行う。
【0020】
TFT液晶モニター18は本発明のファインダであり、録画モードにおいては逐次撮像された画像をスルー画像として表示するとともに、後述する横向きフレームや縦向きフレームを表示し、再生モードにおいては前記フラッシュメモリ14に記録された画像データから生成されたアナログビデオ信号に基づく映像を表示する。ストロボ19は、シャッターキー53の操作時(撮影時)に必要に応じて駆動され補助光を発する。縦横センサ20は本発明の検出手段であり、固定レンズ4(及びフォーカスレンズ5)の光軸を中心とする電子スチルカメラ1の回転方向の傾き角度を検出し、その検出信号をMPU3へ出力する。
【0021】
また、MROM15は本発明の記憶手段を構成する記録媒体であって、図3に示すように、プログラムデータエリア15a、撮影条件データエリア15b、付加情報データエリア15c、見本画像データエリア15d、フレーム画像データエリア15eの各データ格納領域が確保されている。プログラムデータエリア15aには前述した動作プログラムのコードデータの記憶領域、撮影条件データエリア15bは、図4及び図5に示した撮影条件データ101の記憶領域である。
【0022】
撮影条件データ101は、電子スチルカメラ1に用意されている撮影モードの1つであるシーンセレクトモードにおいて選択可能な複数のシーン撮影モードに対応した撮影条件を示すデータである。より具体的には、図示したように、シーン番号と、フォーカス制御、シャッター速度、絞り、EVシフト量、感度、・・・といった電子スチルカメラ1において制御可能な複数の制御項目の内容を示すパラメータにより構成されている。
【0023】
前記付加情報データエリア15cは、前記シーン番号に対応する複数の付加情報データの記憶領域である。付加情報データとしては、例えば「風景と人物を写します。」といったシーン説明、「ズームを使うと背景がキレイにボケます。」といったアドバイス情報、「マクロモードになり、彩度が高めに設定されます。」といった制御説明等の3種類の文字列データによって構成されている。前記見本画像データエリア15dは、各シーン撮影モードでの撮影に適した被写体の見本となる見本画像を構成する複数の画像データの記憶領域である。
【0024】
前記フレーム画像データエリア15eは、前述したシーン撮影モードとは別に電子スチルカメラ1に用意されているポートレート用の撮影モードで使用されるフレーム画像301(図8参照)のデータ記憶領域である。フレーム画像301は従来技術において説明したもの同様の人型の枠線画像である。
【0025】
なお、MROM15に記憶されている前述した各種のデータは、その記録内容の保持が可能であれば、別途固定的に設けたもの、若しくは脱着自在に装着可能なICカード等の他の記録媒体に記録される構成にしてもよく、更には、パーソナルコンピュータ等の他の機器から通信等により供給可能な構成としてもよい。
【0026】
次に、以上の構成からなる電子スチルカメラ1の動作について説明する。まず、撮影に先立ち使用者がメニュー・キー59により所定の操作を行うと、電子スチルカメラ1は、TFT液晶モニター18に、図8に示したようなモード選択画面201を表示する。この画面は、予め用意されている5種類の撮影モード、すなわち「通常」、「ポートレート」、「風景」、「夜景」、「シーンセレクト」の各撮影モードと、所定の機能設定モード(「機能」)とのいずれかを選択させるための画面である。なお画面内には、所定の操作が割り当てられているキーの説明も同時に表示する。
【0027】
以下、使用者によって、前記モード選択画面201から「ポートレート」が選択された後における電子スチルカメラ1の動作を図7のフローチャートに従って説明する。
【0028】
電子スチルカメラ1は「ポートレート」が選択されると、CCD2による画像取り込みを開始し(ステップSA1)、MROM15に記録されているフレーム画像301のデータをDRAM13の作業領域に読み出す(ステップSA2)。続いて、縦横センサ20の検出信号(角度情報)に基づき、カメラ本体の傾き状態を確認した後(ステップSA3)、それが通常の横向き状態であるか否かを判断する(ステップSA4)。なお、かかる判断は、例えば通常の横向き状態を0度としたとき、カメラ本体が右回り、又は左回りの傾き角度がそれぞれ45度未満である状態を横向きとし、それ以外の状態を縦向きとする。
【0029】
ここで、カメラ本体の向きが横向きであると判断したときには(ステップSA4でYES)、図8(a)に示したように、DRAM13の作業領域に読み出してあるフレーム画像301を、その基準点O(本実施の形態では、顔に想到する部分の中央部)をTFT液晶モニター18の表示画面18aにおける所定の横位置Aに合わせるよう、CCD2により取り込んだ画像に合成する(ステップSA5)。なお、フレーム画像301の合成に際して、表示画面18aの表示領域に収まらない部分についてはクリッピング処理を施す。そして、合成後の画像をスルー画像としてTFT液晶モニター18に表示する(ステップSA8)。また、ステップSA4の判断結果がNOであって、カメラ本体の向きが縦向きであると判断したときには、図8(b)に示したように、フレーム画像301をいったんカメラ本体の傾き方向と逆方向(図では右方向)に90度回転させる(ステップSA6)。次に、回転後のフレーム画像301を、その基準点OをTFT液晶モニター18の表示画面18aにおける所定の縦位置Bに合わせるよう、CCD2により取り込んだ画像に合成する(ステップSA7)。しかる後、合成後の画像をスルー画像としてTFT液晶モニター18に表示し(ステップSA8)、シャッターキー53が押されるまで(ステップSA9でNO)、前述したステップSA3〜SA8の処理を繰り返す。
【0030】
これにより、シャッターキー53が押される以前の撮影待機状態においては、撮影者が構えるカメラ本体の向きが横向きから縦向き、また縦向きから横向きに変化すると、図9に示したように、それに合わせてTFT液晶モニター18に表示するフレーム画像301が横向き(a)と縦向き(b,c)とに変化する。したがって、フレーム画像301を利用した撮影を行うときであっても、撮影者は画像の向きを規定されることがない。同時に、撮影者は、カメラ本体の向きに対応するして、使用するフレーム画像301を選択するといった操作が不要であるため、フレーム画像301を利用した撮影時の使い勝手が良い。
【0031】
また、電子スチルカメラ1は、上記撮影待機状態でシャッターキー53が押されると(ステップSA9でYES)、その時点のカメラ本体の向きが横向きであったときには(ステップSA10でYES)、CCD2により取り込んだ画像をそのまま圧縮してフラッシュメモリ14に記録する(ステップSA11)。逆に、ステップSA10の判別結果がNOであって、シャッターキー53が押された時点のカメラ本体の向きが縦向きであったときには、CCD2により取り込んだ画像をカメラ本体の傾き方向に相当する方向に90度回転し、それを圧縮してフラッシュメモリ14に記録する(ステップSA12)。
【0032】
これにより、再生モードでTFT液晶モニター18に記録画像を再生して表示するときや、パーソナルコンピュータにコピーして使用したりするときには、それが撮影時に電子スチルカメラ1を縦向きにして撮影された縦向きの画像であったとしても、電子スチルカメラ1を横向きとしたままで、撮影時に意図された正しい縦向きの画像として表示することができる。なお、これとは別に、画像を記録するとき、その圧縮データに、カメラ本体の向きが縦向きであるか否かを示すとともに、縦向きである場合には、左右のいずれが上であるのかを示す画像方向情報を付加して記録するようにしてもよい。その場合、画像を再生するときには、前記画像方向情報に基づき画像の向きを判断し、必要に応じて再生する画像の向きを回転させればよい。
【0033】
なお、本実施の形態では、撮影待機状態あるときカメラ本体が右回り、又は左回りの傾き角度がそれぞれ45度未満である状態を横向きとし、それ以外の状態を縦向きと判断し、縦向きであるときフレーム画像301を左右に90度回転させるようにしたが、縦横センサ20の検出結果に応じてフレーム画像301の向きを多段階、又は無段階的に変化させるようにしても良い。但し、その場合には、ステップSA7において、CCD2により取り込んだ画像にフレーム画像301を合成するときには、その基準点Oを合わせる位置についても、縦横センサ20の検出結果に応じて変化させる必要がある。また、その場合には、撮像した画像を、フレーム画像301の向きに応じて回転する処理を施した後、それを記録させたり、また前記画像方向情報を用いる場合には、画像方向情報としてフレーム画像301の向き(縦横センサ20の検出結果)を画像と共に記録させれば、記録画像を、撮影時に意図された正しい向きで再生して表示することができる。
【0034】
また、本実施の形態では、フレーム画像301をTFT液晶モニター18に表示させるものについて説明したが、例えば、図1に示したように光学ファインダ51を有する構成、又は光学ファインダ51だけしか有していない構成においては、種々の方法により光学ファインダ51内にフレーム画像301を表示又は投影させるようにしてもよい。その場合であっても、フレーム画像301の向きを変化させることにより、本実施の形態と同様の効果が得られる。
【0035】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態は、図1及び図2に示した構成を有する他の電子スチルカメラにおいて、前記MROM15に、図8に示したものと若干形状が異なる図11に示したフレーム画像401を構成する画像データと、後述する動作に必要な制御をMPU3に行わせるためのプログラムが記憶されたものである。
【0036】
以下、本実施の形態の電子スチルカメラにおいて、使用者によって、前記モード選択画面201から「ポートレート」が選択された後における電子スチルカメラ1の動作を図10のフローチャートに従って説明する。
【0037】
本実施の形態における電子スチルカメラにおいても、撮影モードとして「ポートレート」が選択されると、CCD2による画像取り込みを開始し(ステップSB1)、MROM15に記録されているフレーム画像401のデータをDRAM13の作業領域に読み出す(ステップSB2)。続いて、縦横センサ20の検出信号(角度情報)に基づき、カメラ本体の傾き状態を確認した後(ステップSB3)、それが通常の横向き状態であるか否かを判断する(ステップSB4)。本実施の形態においても、かかる判断は、例えば通常の横向き状態を0度としたとき、カメラ本体が右回り、又は左回りの傾き角度がそれぞれ45度未満である状態を横向きとし、それ以外の状態を縦向きとする。
【0038】
ここで、カメラ本体の向きが横向きであると判断したときには(ステップSB4でYES)、図11(a)に示したように、DRAM13の作業領域に読み出してあるフレーム画像401を、その基準点O(本実施の形態では、顔に想到する部分の中央部)をTFT液晶モニター18の表示画面18aにおける所定の横位置Aに合わせるよう、CCD2により取り込んだ画像に合成する(ステップSB5)。そして、合成後の画像をスルー画像としてTFT液晶モニター18に表示する(ステップSB9)。なお、ここまでの動作は、第1の実施の形態と同様である。
【0039】
また、ステップSB4の判断結果がNOであって、カメラ本体の向きが縦向きであると判断したときには、図11(b)に示したように、フレーム画像401をいったんカメラ本体の傾き方向と逆方向(図では右方向)に90度回転させる(ステップSB6)。次に、回転後のフレーム画像401を、横方向(図で左右方向)に所定倍率だけ拡大処理した後(ステップSB7)、拡大後のフレーム画像401を、その基準点OをTFT液晶モニター18の表示画面18aにおける所定の縦位置Bに合わせるよう、CCD2により取り込んだ画像に合成する(ステップSB8)。しかる後、合成後の画像をスルー画像としてTFT液晶モニター18に表示する(ステップSB9)。そして、シャッターキー53が押されるまで(ステップSB10でNO)、前述したステップSB3〜SB9の処理を繰り返す。
【0040】
これにより、シャッターキー53が押される以前の撮影待機状態においては、撮影者が構えるカメラ本体の向きが横向きと縦向きとに変化すると、それに合わせてTFT液晶モニター18に表示されるが横向き(a)と縦向き(b,c)とに変化する。したがって、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0041】
また、本実施の形態においても、撮影待機状態でシャッターキー53が押された後には(ステップSB10でYES)、第1の実施の形態におけるステップSA10〜SA12と同様の動作(ステップSB11〜SB13)を行うことにより、記録した画像を、撮影時に意図された正しい向きで再生して表示することができる。
【0042】
なお、本実施の形態においても、ステップSB6でフレーム画像401を回転させるとき、縦横センサ20の検出結果に応じてフレーム画像401の向きを多段階、又は無段階的に変化させるようにしても良い。また、その場合におけるフレーム画像401のCCD2により取り込んだ画像に対する合成位置、及びその他に関する点については第1の実施の形態と同様である。
【0043】
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態は、図1及び図2に示した構成を有する他の電子スチルカメラにおいて、前記MROM15に、図12に示すように、カメラ本体が通常の横向きである場合に用いる第1のフレーム画像501a(a)と、カメラ本体が左方向に90°回転された場合に用いる第2のフレーム画像501b(b)と、カメラ本体が右方向に90°回転された場合に用いる第3のフレーム画像501c(c)とを各々構成する複数の画像データと、後述する動作に必要な制御をMPU3に行わせるためのプログラムが記憶されたものである。
【0044】
以下、本実施の形態の電子スチルカメラにおいて、使用者によって、前記モード選択画面201から「ポートレート」が選択された後における電子スチルカメラ1の動作を図10のフローチャートに従って説明する。
【0045】
本実施の形態における電子スチルカメラにおいては、撮影モードとして「ポートレート」が選択されると、CCD2による画像取り込みを開始した後(ステップSC1)、直ちに縦横センサ20の検出信号(角度情報)に基づき、カメラ本体の傾き状態を確認する(ステップSC2)。次に、ここで確認したカメラ本体の傾き状態(向き)に応じた向きに対応するいずれかのフレーム画像501a〜フレーム画像501cのデータをMROM15から読み出し、より具体的には、通常の横向き状態を0度としたとき、カメラ本体の左回り及び右回りの回転角度が45度未満のときには第1のフレーム画像501aを、カメラ本体の左回りの回転角度が45度以上から135度未満のときには第2のフレーム画像501bを、カメラ本体の右回りの回転角度が45度以上から135度未満のときには第3のフレーム画像501cをMROM15から読み出し、CCD2により取り込んだ画像に合成する(ステップSC3)。そして、合成後の画像をスルー画像としてTFT液晶モニター18に表示する(ステップSC4)。そして、これ以後は、シャッターキー53が押されるまで(ステップSC5でNO)、前述したステップSC2〜SC4の処理を繰り返す。
【0046】
これにより、シャッターキー53が押される以前の撮影待機状態においては、撮影者が構えるカメラ本体の向きが横向きと縦向きとに変化すると、それに合わせてTFT液晶モニター18には、カメラ本体の向きに応じた向きのフレーム画像が表示されることとなる。したがって、第1及び第2の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0047】
また、本実施の形態においても、撮影待機状態でシャッターキー53が押された後には(ステップSC5でYES)、第1の実施の形態におけるステップSA10〜SA12と同様の動作(ステップSC6〜SC8)を行うことにより、記録した画像を、撮影時に意図された正しい向きで再生して表示することができる。
【0048】
なお、本実施の形態においても、カメラ本体の向きに応じてTFT液晶モニター18に第1〜第3のフレーム画像501a〜cの3種類のフレーム画像を表示させる場合について説明したが、MROM15に、カメラ本体のより細かな向きに応じた4以上の他種類のフレーム画像の画像データを記憶させておき、それらを縦横センサ20の検出結果に応じてフレーム画像を選択的にTFT液晶モニター18に表示させる構成としても良い。また、第1及び第2の実施の形態と同様に、第1〜第3のフレーム画像501a〜c等を光学ファインダ51に表示又は投影させるようにしてもよい。
【0049】
また、以上説明した各実施の形態においては、TFT液晶モニター18に表示されるフレーム画像がポートレート用であるとともに、画面内に人物の胸から上の部分が配置する構図の撮影をガイドするものである場合について説明したが、本発明は、異なる構図のポートレートをガイドするフレーム画像や、ポートレート以外の撮影モードで使用するフレーム画像を表示させる場合に採用することもできる。また、本発明は被写体画像を画像データとして記録する電子スチルカメラに限らず、従来の銀塩カメラにおいても採用することができる。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のカメラ装置においては、常に、撮影者が所望する画像の向きに即した構図の枠線画像がファインダに表示可能である。よって、枠線画像を用いて撮影を行う場合であっても、画像の向きが規定されてしまうことがなく、また、画像の向きを変更する場合であっても、枠線画像を変更後の向きに対応するものに切替えるといった操作が不要となることから、枠線画像の表示によるフレーミングのガイド機能の使い勝手が向上する。また、撮影時における構図選択の自由度を広げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る電子スチルカメラの外観を示す図である。
【図2】同電子スチルカメラのブロック構成図である。
【図3】プログラムROMに記録されているデータを示す概念図である。
【図4】同プログラムROMに記録されている撮影条件データを示す概念図である。
【図5】図4の下に続く図である。
【図6】撮影モードの選択画面を示す図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態に係る撮影時の動作を示すフローチャートである。
【図8】同撮影時の動作を示す説明図できる。
【図9】撮影時におけるフレーム画像の変化を示す電子スチルカメラの背面図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態における撮影時の動作を示すフローチャートである。
【図11】同撮影時の動作を示す説明図できる。
【図12】本発明の第3の実施の形態においてMROMに記憶されているフレーム画像を示す図である。
【図13】同実施の形態における撮影時の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 電子スチルカメラ
3 MPU
15 MROM
18 TFT液晶モニタ
20 縦横センサ
301,401 フレーム画像
501a〜501c 第1〜第3のフレーム画像

Claims (3)

  1. 所定の構図に応じた被写体の配置を示す枠線画像が表示可能なファインダを有するカメラ装置において、
    装置本体の所定の軸を中心とする回転方向の傾きを検出する検出手段と、
    前記ファインダに表示する前記枠線画像の向きを、前記検出手段により検出された傾きに対応して調整する調整手段と、を備え、
    前記調整手段は、前記枠線画像の向きの調整に際して、前記ファインダにおける前記枠線画像の表示位置及び前記枠線画像の形状変化の少なくとも何れか一方の調整を実施することを特徴とするカメラ装置。
  2. 互いに向きが異なる複数の前記枠線画像を記憶する記憶手段を備え、前記調整手段は、前記検出手段により検出された向きに対応する枠線画像を前記記憶手段から呼び出し前記ファインダに表示させることを特徴とする請求項記載のカメラ装置。
  3. 所定の構図に応じた被写体の配置を示す枠線画像が表示可能なファインダを有するカメラ装置を制御するコンピュータに、
    前記ファインダに表示する枠線画像の向きを、装置本体の所定の軸を中心とする回転方向の傾き情報に基づき調整する処理を行わせるとともに、
    前記枠線画像の向きの調整に際して、前記ファインダにおける前記枠線画像の表示位置及び前記枠線画像の形状変化の少なくとも何れか一方の調整を実施させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体。
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