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JP3869535B2 - 内視鏡 - Google Patents

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JP3869535B2
JP3869535B2 JP25433797A JP25433797A JP3869535B2 JP 3869535 B2 JP3869535 B2 JP 3869535B2 JP 25433797 A JP25433797 A JP 25433797A JP 25433797 A JP25433797 A JP 25433797A JP 3869535 B2 JP3869535 B2 JP 3869535B2
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尊臣 関谷
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、医療用、工業用等に用いられる内視鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】
医療の分野では、消化管等の検査、診断に、内視鏡が使用されている。この内視鏡は、ライトガイド用光ファイバー束およびイメージガイド用光ファイバー束を内蔵する内視鏡本体と、内視鏡本体の基端側に設置され、ライトガイド用光ファイバー束を介して照明する照明用光源と、内視鏡本体の基端側に設置され、イメージガイド用光ファイバー束を介して観察される被写体像をモニターするモニター装置とを有している。
【0003】
また、内視鏡本体の先端部には、円筒状の撮影距離保持具が設置されることがある。この撮影距離保持具の先端を、例えば消化管の内壁のような被写体に当接させることで、被写体との距離を一定に保持したり、被写体との位置関係を固定することができる。
【0004】
特に、変倍内視鏡では、広角で観察距離が長い通常観察と狭角で観察距離が短い拡大観察とに切り替えて(連続的・2焦点式等)使用されるが、拡大観察時では、被写体との距離(2〜4mm程度)を一定に保つ必要がある。この場合、拡大倍率が高くなると、わずかな動きでも対象を捉えにくくなり、また、観察画像にブレを生じるため、撮影距離保持具による内視鏡先端部の固定は、重要である。
【0005】
また、その他、治療、細胞検査などの処理を行う場合にも、内視鏡本体先端部と被写体との位置関係を固定する必要があり、これらの場合にも撮影距離保持具が活用されている。
【0006】
このような内視鏡により被写体を観察する際、照明用光源からの照明光は、ライトガイド用光ファイバー束を通り、照明光学系を経て被写体に照射される。
【0007】
しかしながら、限られた光量の照明光しか導入することができず、また、広角域の観察を行うので、観察視野内に照明ムラが生じ(特に、観察視野の縁部において光量が不足することがある)、被写体の良好な観察を妨げることがあるという欠点がある。この照明ムラは、写真撮影や、治療、細胞検査などの処理を行うときに特に問題となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、観察視野内の照明ムラを防止することにより、より適正な観察画像を得ることができる内視鏡を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記(1)〜(6)の本発明により達成される。
【0010】
(1) ライトガイド用光ファイバー束からの照明光で照明された観察部位からの反射光を受光し、該観察部位の像を得る内視鏡本体を有する内視鏡であって、
前記内視鏡本体の少なくとも先端を、該先端での照明光の反射により前記観察部位の照明を補助し得る程度の高反射率としたことを特徴とする内視鏡。
【0011】
(2) 前記内視鏡本体の先端部に装着された円筒状の撮影距離保持具を有し、
前記撮影距離保持具の少なくとも内周面を、その部位での照明光の反射により前記観察部位の照明を補助し得る程度の高反射率とした上記(1)に記載の内視鏡。
【0012】
(3) 前記内視鏡本体の外周面と前記撮影距離保持具の外周面とが、段差のない連続面を形成している上記(2)に記載の内視鏡。
【0013】
(4) 前記撮影距離保持具の少なくとも外周面および先端は、軟質材料で構成されている上記(2)または(3)に記載の内視鏡。
【0014】
(5) 前記撮影距離保持具は、前記内視鏡本体に対し着脱自在である上記(2)ないし(4)のいずれかに記載の内視鏡。
【0015】
(6) 前記高反射率の部位の照明光の反射率は、10%以上である上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の内視鏡。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の内視鏡を添付図面に示す好適実施例に基づいて詳細に説明する。
【0017】
図1は、本発明の内視鏡(直視タイプ)の第1実施例を示す全体図、図2は、図1に示す内視鏡の先端部の構成を示す側面図、図3は、図1に示す内視鏡の先端部における照明光の反射を示す図、図4は、図2中のA−A線矢視図である。
【0018】
これらの図に示すように、本発明の内視鏡1は、可撓性(柔軟性)を有する長尺物の内視鏡本体2と、内視鏡本体2の基端側に設置された操作部4と、内視鏡本体2の先端部22に設置された撮影距離保持具(フード)3とを有している。
【0019】
図1に示すように、内視鏡本体2は、その先端側に、湾曲(屈曲)可能な湾曲部21を有している。そして、この湾曲部21の先端に、先端部22が形成されている。
【0020】
図4に示すように、この先端部22には、観察光学系(対物光学系)5と、一対の照明光学系6、6とがそれぞれ内蔵されている。これら観察光学系5と照明光学系6とで内視鏡光学系が構成される。
【0021】
また、内視鏡本体2には、ライトガイド用光ファイバー束と、イメージガイド用光ファイバー束とが内蔵されている。ライトガイド用光ファイバー束は、照明光学系6の基端側から操作部4側に向って配置され、イメージガイド用光ファイバー束は、観察光学系5の基端側から操作部4側に向って配置されている。なお、観察部位(被写体)の像は、観察光学系5を介して、このイメージガイド用光ファイバー束の入射端面に結像する。
【0022】
また、内視鏡本体2には、鉗子、YAGレーザ治療具等の処置具を挿通するチャンネル(ルーメン)23と、洗浄を行うための送気・送水口24とが形成されている。
【0023】
前記チャンネル23、送気・送水口24、イメージガイド用光ファイバー束、ライトガイド用光ファイバー束、観察光学系5および照明光学系6は、それぞれ、内視鏡本体2の中心軸から偏心した位置に配置されている。この場合、照明光学系6は、観察光学系5の近傍で、かつ観察光学系5の図4中左右両側に位置している。
【0024】
また、内視鏡本体2の先端面(先端)224における観察光学系5の外周部(コバ部)には、遮光部225が形成されている。
【0025】
この遮光部225は、観察光学系5の第1面の外周部等から入射する光を遮るために設けられるものであり、カーボン粉を混入した接着剤等を前記外周部に塗布することにより形成されている。
【0026】
図1に示すように、操作部4は、その外壁を形成する操作部本体41および操作部カバー42と、湾曲部21を遠隔的に湾曲操作(屈曲操作)するための湾曲操作機構とで構成されている。操作部本体41には、その湾曲操作を行うための湾曲操作レバー43が回動自在に支持されている。
【0027】
変倍が可能な内視鏡(変倍内視鏡)では、この湾曲操作レバー43とほぼ同様の構成の図示しない変倍操作レバー等が設けられており、その変倍操作レバーを操作することにより変倍させることができる。
【0028】
操作部本体41の頭部には、接眼部7が突設されている。この接眼部7は、図示しないカメラボックスに着脱自在に接続し得るようになっている。このカメラボックス内には、CCD(撮像素子)および撮像光学系等を備えた図示しないカメラユニット(撮像部)が収納されている。
【0029】
そして、前記カメラユニットには、該カメラユニットで撮像した観察部位の像をモニターする図示しないモニター装置が接続されている。
【0030】
また、操作部本体41における湾曲操作レバー43の支持部と反対側には、前記ライトガイド用光ファイバー束が挿通されている可撓性の連結管8が接続されている。この連結管8の先端には、図示しない光源装置に接続されるコネクタ9が連結されている。
【0031】
図2、図3および図4に示すように、内視鏡本体2の先端部22には、円筒状の撮影距離保持具3が着脱自在に装着されている。
【0032】
この撮影距離保持具3の先端を観察部位に当接させることで、観察部位との距離を一定に保持したり、観察部位との位置関係を固定することができる。
【0033】
この撮影距離保持具3は、内周面31での照明光の反射により観察部位の照明を補助し得る程度の高反射率、すなわち、2次照明として機能し得る程度の高反射率(以下、単に「高反射率」と言う)とされている。
【0034】
具体的には、撮影距離保持具3の照明光の反射率、すなわち、撮影距離保持具3の内周面31の照明光の反射率(高反射率の部位の照明光の反射率)は、遮光部225のそれより高く設定される。
【0035】
なお、遮光部225は、前述したようにカーボン粉等で構成されており、その反射率は、数%程度である。
【0036】
前記撮影距離保持具3の内周面31の反射率は、好ましくは、10%以上、より好ましくは、30%以上、さらに好ましくは、50〜80%程度とされる。
【0037】
前記撮影距離保持具3の内周面31の反射率を10%以上に設定することにより、より均一な照明を行うことができる。
【0038】
照明光は、光源装置の図示しない光源により定まる。前記光源としては、例えば、キセノン光源、ハロゲン光源等を用いることができる。
なお、照明光が可視光の場合、白色光でもよく、また、単色光でもよい。
【0039】
撮影距離保持具3の径は、一定かまたは先端に向って漸減している(先細っている)のが望ましい。
【0040】
撮影距離保持具3の構成材料としては、撮影距離保持具3の内周面31を高反射率にし得るものであれば特に限定されないが、例えば、アルミニウム、チタン等の金属材料や、アクリル等の硬質樹脂や、各種セラミックスのような硬質材料、または、ゴム材料や、軟質樹脂のような軟質材料等を用いることができる。
【0041】
これらのうち、より均一な照明を行うという観点からは、前記撮影距離保持具3の内周面31の反射率をより高くし得る材料、例えば、金属材料が好ましい。しかしながら、観察部位、特に生体組織の保護の理由からは、軟質材料がより好ましい。
【0042】
図5は、内視鏡本体2の先端部22と撮影距離保持具3とを示す部分断面図である。
【0043】
この内視鏡1では、内視鏡本体2の先端面(先端)224が、前述した撮影距離保持具3と同様に、高反射率とされている。
【0044】
具体的には、図5に示すように、内視鏡本体2の先端のチャンネル23、送気・送水口24、観察光学系5、照明光学系6および遮光部225を除く部分には、高反射率の反射層(被覆層)226が被覆形成されている。すなわち、内視鏡本体2の先端面224は、前記被覆層226の表面で構成されている。
【0045】
被覆層226としては、例えば、所定の塗料(例えば、白色やその他の淡色の塗料)を塗布したものや、前述した撮影距離保持具3の金属材料をメッキ、金属蒸着、スパッタリング等により形成したものが挙げられる。
【0046】
また、図5に示すように、内視鏡本体2の先端部22の先端側には、外径が縮径する縮径部221が形成されている。この縮径部221には、雄ねじ(ねじ)222が形成されている。
【0047】
そして、撮影距離保持具3の基端側には、前記雄ねじ222と螺合する雌ねじ(ねじ)32が形成されている。
【0048】
この内視鏡1では、撮影距離保持具3の端面33が先端部22の端面223に当接するまで、撮影距離保持具3を所定方向に回転させて両ねじ222、32を螺合することで、撮影距離保持具3を先端部22に装着する。
【0049】
また、内視鏡本体2の外周面と撮影距離保持具3の外周面とが、段差のない連続面を形成するように、内視鏡本体2の外径、縮径部221の外径、撮影距離保持具3の外径等の諸条件が設定される。これにより、内視鏡本体2の目的部位への挿入を容易に行うことができるとともに、内視鏡本体2の挿入時に、通過部位の損傷を防止することができる。
【0050】
また、撮影距離保持具3の先端は、丸みを帯びている。これにより、内視鏡本体2の挿入を容易に行うことができるとともに、内視鏡本体2の挿入時の通過部位の損傷や、撮影距離保持具3の先端を観察部位に当接させたときの観察部位の損傷を防止することができる。
【0051】
次に、内視鏡1の作用を説明する。
撮影距離保持具3を内視鏡本体2の先端部22に装着する場合には、撮影距離保持具3の端面33が先端部22の端面223に当接するまで、撮影距離保持具3を所定方向に回転させて両ねじ222、32を螺合する。
【0052】
観察部位に撮影距離保持具3の先端を当接させてその観察部位を観察する際は、光源装置からの照明光は、ライトガイド用光ファイバー束を通り、照明光学系6を経て観察部位に照射される。
【0053】
この場合、図3に示すように、照明光学系6からの照明光は、広角に広がり、その照明光(1次照明光)の一部は、内周面31で反射し、この反射光は、観察部位を照明する。また、観察部位に到達し、該観察部位で反射した照明光の一部も、さらに内周面31や先端面224で反射し、この反射光(2次照明光)は、観察部位を照明(2次照明)する。
【0054】
このように、内周面31および先端面224が積分球のように作用し、すなわち、照明光の一部が内周面31や先端面224で1回または2回以上反射して観察部位を照明することで、1次照明光による観察部位の照明、特に1次照明光の強度の低い観察部位の縁部の照明が補助される。これにより観察部位全体が均一に照明される。
【0055】
観察部位からの反射光は、観察光学系5を経て、イメージガイド用光ファイバー束を通り、カメラユニットに導かれる。そして、このカメラユニットの撮像光学系により、前記反射光は、カメラユニットのCCDの受光面上に結像するように導かれる。
【0056】
観察部位の像は、カメラユニットで撮像され、その映像は、モニター装置に表示される。
【0057】
撮影距離保持具3を内視鏡本体2の先端部22から取り外す場合には、撮影距離保持具3を前記と逆方向に回転させる。
【0058】
撮影距離保持具3を内視鏡本体2の先端部22から取り外したときは、内視鏡本体2の外径、すなわち先端部22の外径を一定にするために、ダミーのリング(図示せず)を先端部22に装着する。
【0059】
なお、内視鏡1で観察部位を観察する場合、電子画像としてモニターする場合に限らず、接眼部7の図示しない接眼光学系を介して肉眼で観察してもよい。
【0060】
以上説明したように、内視鏡1によれば、観察部位全体、すなわち観察視野内を均一に照明することができる。
【0061】
よって、観察画像の一部(例えば、観察画像の縁部)が暗くなってしまうのを防止することができ、より適正な観察画像を得ることができる(より適正な映像をモニター装置に表示することができる)。
【0062】
また、撮影距離保持具3が内視鏡本体2に対して着脱自在であるので、撮影距離保持具3および内視鏡本体2の洗浄を容易かつ確実に行うことができる。
【0063】
なお、前述した内視鏡1の高反射率の部位の表面は、鏡面に仕上げてもよく、また、拡散面に仕上げてもよい。
【0064】
次に、本発明の内視鏡の第2実施例を説明する。
図6は、本発明の内視鏡の第2実施例における内視鏡本体2の先端部22と撮影距離保持具3とを示す部分断面図である。なお、前述した第1実施例の内視鏡1との共通点については説明を省略し、主な相違点を説明する。
【0065】
同図に示すように、第2実施例の内視鏡1の撮影距離保持具3の内側には、高反射率の反射層(被覆層)35が被覆形成されている。すなわち、撮影距離保持具3の内周面31は、前記被覆層35の表面で構成されている。
【0066】
被覆層35としては、例えば、所定の塗料(例えば、白色やその他の淡色の塗料)を塗布したものや、前述した撮影距離保持具3の金属材料をメッキ、金属蒸着、スパッタリング等により形成したものが挙げられる。
【0067】
この内視鏡1でも前述した第1実施例等の内視鏡1と同様に、撮影距離保持具3の内周面31および内視鏡本体2の先端面224が高反射率となっているので、観察視野内を均一に照明することができ、よって、より適正な観察画像を得ることができる。
【0068】
この実施例では、被覆層35により高反射率が実現されているので、撮影距離保持具3の構成材料としては、観察部位(生体)の保護の理由から、ゴム材料や軟質樹脂のような軟質材料を用いるのが好ましい。
【0069】
なお、本発明では、撮影距離保持具3の周方向または高さ方向の一部分に被覆層35を設けてもよい。
【0070】
次に、本発明の内視鏡の第3実施例を説明する。
図7は、本発明の内視鏡の第3実施例における内視鏡本体2の先端部22と撮影距離保持具3とを示す部分断面図である。なお、前述した第1または第2実施例の内視鏡1との共通点については説明を省略し、主な相違点を説明する。
【0071】
同図に示すように、第3実施例の内視鏡1の撮影距離保持具3は、外表面および先端に、軟質材料で構成された被覆層34を有している。
軟質材料としては、例えば、ゴム材料等の弾性素材を用いることができる。
【0072】
この内視鏡1でも前述した第1実施例等の内視鏡1と同様に、撮影距離保持具3の内周面31および内視鏡本体2の先端面224が高反射率となっているので、観察視野内を均一に照明することができ、よって、より適正な観察画像を得ることができる。
【0073】
また、被覆層34を有しているので、内視鏡本体2の挿入時の通過部位(生体)の損傷や、撮影距離保持具3の先端を観察部位(生体)に当接させたときの観察部位の損傷を防止することができる。
【0074】
ここで、撮影距離保持具3の主要部を金属材料、硬質樹脂、またはセラミックスのような硬質材料で構成する場合、特に、金属材料で構成する場合には、本実施例のように、撮影距離保持具3に被覆層34を形成するのが好ましい。
【0075】
次に、本発明の内視鏡の第4実施例を説明する。
図8は、本発明の内視鏡の第4実施例における内視鏡本体2と撮影距離保持具3とを示す図(図2中のA−A線矢視図)、図9は、本発明の内視鏡の第4実施例における内視鏡本体2の先端部22と撮影距離保持具3とを示す部分断面図である。なお、前述した第1または第2実施例の内視鏡1との共通点については説明を省略し、主な相違点を説明する。
【0076】
これらの図に示すように、第4実施例の内視鏡1には、前述した第1実施例等の内視鏡1の雄ねじ222および雌ねじ32に代わり、バヨネットマウント式の連結部11が設けられている。以下、この連結部11の構成を説明する。
【0077】
内視鏡本体2の先端部22の縮径部221には、その周方向に沿って、複数のL字状の長孔111が形成されている。この場合、長孔111の幅は、縮径部221の外周側より内周側が大きく設定されている。
【0078】
また、撮影距離保持具3の基端側の内周面31には、前記各長孔111に対応する突起115が形成されている。
【0079】
突起115は、円柱状の頭部116と、この頭部116に同心的に形成された円柱状の軸部117とで構成されている。この場合、頭部116の直径は、軸部117の直径より大きく、長孔111の外周側の幅より大きく、かつ、長孔111の内周側の幅より小さく設定されている。すなわち、突起115の頭部116を長孔111に挿入することができ、かつ、その頭部116が長孔111から抜けないようになっている。
【0080】
撮影距離保持具3を内視鏡本体2の先端部22に装着する場合には、まず、撮影距離保持具3の各突起115を対応する長孔111に挿入し、撮影距離保持具3を基端側(図9中上側)に押し込む。これにより、突起115は、長孔111の基端部(図9中上側端部)に移動する。
【0081】
次いで、突起115が長孔111の最奥部(図9中右側端部)の内面に当接するまで、撮影距離保持具3を所定方向に回転させることで、撮影距離保持具3を先端部22に装着する。
【0082】
この内視鏡1でも前述した第1実施例等の内視鏡1と同様に、撮影距離保持具3の内周面31および内視鏡本体2の先端面224が高反射率となっているので、観察視野内を均一に照明することができ、よって、より適正な観察画像を得ることができる。
【0083】
また、突起115を先端部22に係合させることにより撮影距離保持具3を装着するので、前述した第1実施例の内視鏡1に比べ、撮影距離保持具3の着脱をより容易に行うことができる。
【0084】
なお、この内視鏡1でも前述した第3実施例の内視鏡1と同様に、撮影距離保持具3が、外表面および先端に、軟質材料で構成された被覆層34を有していてもよい。
【0085】
次に、本発明の内視鏡の第5実施例を説明する。
図10は、本発明の内視鏡の第5実施例における内視鏡本体2の先端部22と撮影距離保持具3とを示す部分断面図である。なお、前述した第1または第2実施例の内視鏡1との共通点については説明を省略し、主な相違点を説明する。
【0086】
同図に示すように、第5実施例の内視鏡1では、内視鏡本体2の先端部22と撮影距離保持具3とが一体的に形成されている。
【0087】
この内視鏡1でも前述した第1実施例等の内視鏡1と同様に、撮影距離保持具3の内周面31および内視鏡本体2の先端面224が高反射率となっているので、観察視野内を均一に照明することができ、よって、より適正な観察画像を得ることができる。
また、部品点数が減少し、生産性が向上する。
【0088】
なお、この内視鏡1でも前述した第3実施例の内視鏡1と同様に、図11に示すように、撮影距離保持具3が、外表面および先端に、軟質材料で構成された被覆層34を有していてもよい。
【0089】
次に、本発明の内視鏡の第6実施例を説明する。
図12は、本発明の内視鏡の第6実施例における内視鏡本体2を示す図(図2中のA−A線矢視図)である。なお、前述した第1または第2実施例の内視鏡1との共通点については説明を省略し、主な相違点を説明する。
【0090】
同図に示すように、第6実施例の内視鏡1では、撮影距離保持具3が省略されている。そして、内視鏡本体2の先端面224が高反射率とされている。
【0091】
この内視鏡1でも前述した第1実施例等の内視鏡1と同様に、内視鏡本体2の先端面224が高反射率となっているので、観察視野内を均一に照明することができ、よって、より適正な観察画像を得ることができる。
【0092】
以上、本発明の内視鏡を、図示の各実施例に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。
【0093】
例えば、前述した各実施例は、ファイバー内視鏡(ファイバースコープ)であるが、本発明は、これに限らず、内視鏡本体の先端部にCCD(撮像素子)等を内蔵する電子内視鏡(ビデオスコープ)であってもよい。
【0094】
また、本発明では、着脱自在の撮影距離保持具を有する内視鏡の場合、撮影距離保持具が内視鏡本体の先端部に嵌合し得るように構成されていてもよい。
【0095】
また、本発明では、撮影距離保持具を有する内視鏡の場合、内視鏡本体の少なくとも先端および/または撮影距離保持具の少なくとも内周面が、その部位での照明光の反射により観察部位の照明を補助し得る程度の高反射率とされていればよい。
【0096】
但し、より均一な照明を行うという観点から、内視鏡本体の少なくとも先端と、撮影距離保持具の少なくとも内周面とをそれぞれ、その部位での照明光の反射により観察部位の照明を補助し得る程度の高反射率とするのが好ましい。
【0097】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の内視鏡によれば、観察視野内を均一に照明することができ、よって、より適正な観察画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の内視鏡の第1実施例を示す全体図である。
【図2】図1に示す内視鏡の先端部の構成を示す側面図である。
【図3】図1に示す内視鏡の先端部における照明光の反射を示す図である。
【図4】図2中のA−A線矢視図である。
【図5】図1に示す内視鏡の内視鏡本体の先端部と撮影距離保持具とを示す部分断面図である。
【図6】本発明の内視鏡の第2実施例における内視鏡本体の先端部と撮影距離保持具とを示す部分断面図である。
【図7】本発明の内視鏡の第3実施例における内視鏡本体の先端部と撮影距離保持具とを示す部分断面図である。
【図8】本発明の内視鏡の第4実施例における内視鏡本体と撮影距離保持具とを示す図(図2中のA−A線矢視図)である。
【図9】本発明の内視鏡の第4実施例における内視鏡本体の先端部と撮影距離保持具とを示す部分断面図である。
【図10】本発明の内視鏡の第5実施例における内視鏡本体の先端部と撮影距離保持具とを示す部分断面図である。
【図11】本発明の内視鏡の第5実施例における内視鏡本体の先端部と撮影距離保持具とを示す部分断面図である。
【図12】本発明の内視鏡の第6実施例における内視鏡本体を示す図(図2中のA−A線矢視図)である。
【符号の説明】
1 内視鏡
2 内視鏡本体
21 湾曲部
22 先端部
221 縮径部
222 雄ねじ
223 端面
224 先端面(先端)
225 遮光部
226 反射層(被覆層)
23 チャンネル(ルーメン)
24 送気・送水口
3 撮影距離保持具
31 内周面
32 雌ねじ
33 端面
34 被覆層
35 反射層(被覆層)
4 操作部
41 操作部本体
42 操作部カバー
43 湾曲操作レバー
5 観察光学系(対物光学系)
6 照明光学系
7 接眼部
8 連結管
9 コネクタ
11 連結部
111 長孔
115 突起
116 頭部
117 軸部

Claims (6)

  1. ライトガイド用光ファイバー束からの照明光で照明された観察部位からの反射光を受光し、該観察部位の像を得る内視鏡本体を有する内視鏡であって、
    前記内視鏡本体の少なくとも先端を、該先端での照明光の反射により前記観察部位の照明を補助し得る程度の高反射率としたことを特徴とする内視鏡。
  2. 前記内視鏡本体の先端部に装着された円筒状の撮影距離保持具を有し、
    前記撮影距離保持具の少なくとも内周面を、その部位での照明光の反射により前記観察部位の照明を補助し得る程度の高反射率とした請求項1に記載の内視鏡。
  3. 前記内視鏡本体の外周面と前記撮影距離保持具の外周面とが、段差のない連続面を形成している請求項2に記載の内視鏡。
  4. 前記撮影距離保持具の少なくとも外周面および先端は、軟質材料で構成されている請求項2または3に記載の内視鏡。
  5. 前記撮影距離保持具は、前記内視鏡本体に対し着脱自在である請求項2ないし4のいずれかに記載の内視鏡。
  6. 前記高反射率の部位の照明光の反射率は、10%以上である請求項1ないし5のいずれかに記載の内視鏡。
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