JP3865827B2 - 斜面発光型半導体レーザ装置及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体レーザ装置に関し、特に製造プロセスが簡単で高性能の半導体レーザ装置とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図6は、従来の0.6μm帯のリッジ型半導体レーザ装置の斜視図を示す。n型のGaAs基板50の上に、n型のGaAsバッファ層51、n型のAlGaInPクラッド層52、AlGaInP系の多重量子井戸活性層53、p型のAlGaInPクラッド層54、p型のGaInPエッチングストップ層55がこの順番に積層されている。
【0003】
エッチングストップ層55の表面の一部の領域上に、リッジ型のp型AlGaInPクラッド領域56が形成されている。クラッド領域56の両側に、n型の電流ブロック層57が埋め込まれている。クラッド領域56及び電流ブロック層57の上に、p型のGaAsコンタクト層58が形成されている。
【0004】
横方向(レーザ光の放射方向に対して直交する方向)の光閉じ込めを行うために、電流ブロック層57には、クラッド領域56よりも屈折率の小さな材料、または発光波長の光を吸収する材料が使用される。クラッド領域56よりも屈折率の小さな材料を使用する構成が実屈折率ガイド構造と呼ばれ、発光波長の光を吸収する材料を使用する構成がロスガイド構造と呼ばれる。
【0005】
実屈折率ガイド構造を採用する場合には、電流ブロック層57として、Alを含む材料を使用することになる。ところが、Alを含む材料を選択成長させてクラッド領域56の両側を埋め込むことは困難である。このため、一般的に、電流ブロック層57として0.6μm帯の光を吸収するGaAsを用いたロスガイド構造が採用される。
【0006】
図7は、本発明者の先の提案(特願平4−250280号)による0.6μm帯の斜面発光型半導体レーザ装置を示す。n型GaAs基板71は、(100)面から6°オフした主面を有し、段差部の斜面には(411)A面等が表出している。GaAs基板71の上には、n型GaAsバッファ層72が形成され、その上にn型GaInP中間層73、n型AlGaInPクラッド層74が形成されている。GaInP中間層73は、GaAsバッファ層72とAlGaInPクラッド層74の中間のバンドギャップを有し、ヘテロ界面による電位障壁を緩和する。
【0007】
n型AlGaInPクラッド層74の上にAlGaInP系の多重量子井戸活性層75が形成されている。活性層75はノンドープであり、下地結晶の形状にならって平坦部と斜面部とを有する。活性層75の上に、p型AlGaInPクラッド層76、AlGaInP電流狭窄層77、p型AlGaInPクラッド層78、p型GaInP中間層79、p型GaAsコンタクト層80が積層されている。
【0008】
電流狭窄層77は、p型不純物であるZnとn型不純物であるSeを同時にドープすることにより形成される。p型不純物であるZnは、(100)面における取り込まれ率よりも(111)A面における取り込まれ率の方が高い。逆に、n型不純物であるSeは、(100)面における取り込まれ率よりも(111)A面における取り込まれ率が低い。ZnとSeの取り込まれ率の面方位依存性の相違により、電流狭窄層77は、斜面部分77aにおいてp型になり、主面部分77bにおいてn型になる。p型コンタクト層80とGaAs基板71との間に電流を流すと、電流狭窄層77のために電流が斜面部に集中する。
【0009】
活性層75の斜面部に電流が流れると、発光性再結合が行われ、発光する。活性層75は、斜面部の両端において屈曲している。このため、活性層75の斜面部に発生した光が横方向に広がろうとすると上下クラッド層中に浸入してしまう。クラッド層は活性層よりも屈折率が低いため、レーザ光の横方向の分布が斜面部内に制限される。すなわち、実屈折率ガイド構造による横方向の光閉じ込めが行われる。
【0010】
不純物の種類により取り込まれ率の面方位依存性が異なる傾向を示すことを利用して、一連の結晶成長工程によって、自己整合的に電流閉じ込め構造を形成することができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
近年、光通信の分野において、Erドープ光ファイバによる光増幅用の励起光源として、0.98μm帯の半導体レーザ装置が注目されている。
【0012】
図6に示すリッジ型半導体レーザ装置で0.98μm帯の発光を得るためには、活性層53としてGaInAs系の材料を用い、かつ電流ブロック層57として波長0.98μmの光を吸収する材料を用いなければならない。GaAsは、波長0.98μmの光を吸収しないため、GaAsよりもバンドギャップの小さな材料を用いる必要があるが、クラッド領域56の両側を埋め込むことのできる適当な材料がない。従って、リッジ型の構造で0.98μm帯の導波モードの安定したレーザ装置を得ることは容易ではない。
【0013】
図7に示す斜面発光型レーザで0.98μm帯のレーザ発振を行うためには、活性層75としてGaInAs系の材料を用いる。この場合、活性層75の上下のクラッド層に使用可能な材料として、AlGaInP、GaInP、及びAlGaAsが考えられる。
【0014】
クラッド層としてAlGaInPを使用する場合には、その成長温度を700℃程度とした高温成長を行う必要がある。しかし、700℃程度の高温成長を行うと、V族元素としてAsのみを含む活性層75とV族元素としてPのみを含むp型クラッド層76との界面(As−P界面)が劣化してしまう。従って、このAs−P界面よりも上に形成される層の結晶性が悪くなる。
【0015】
クラッド層としてGaInPを使用する場合には、AlGaInPを用いる場合に比べて低温で成長させることが可能である。しかし、斜面発光型レーザで使用される4〜10°程度のオフ基板上に成長させると、結晶成長面上に細かい段差が形成されるステップパンチング現象が起こりやすくなる。特に、厚さ2μm以上の厚い膜を形成する場合に、ステップパンチング現象が起こりやすい。
【0016】
クラッド層としてAlGaAsを用いる場合には、不純物取り込み率の面方位依存性が小さくなる。例えば、AlGaAsを用いた場合の(100)面の6°オフ基板の主面と(411)A面との間におけるZnやSeに対する取り込まれ率の差は、AlGaInPやGaInPを用いた場合のそれの約1/4である。このため、n型及びp型の不純物取り込まれ率の差を利用して電流狭窄層77を形成することは容易ではない。不純物取り込まれ率の面方位依存性を大きくするためには、P系の材料を用いることが好ましい。
【0017】
このように、0.98μm帯の斜面発光型レーザのクラッド層として適した材料が見当たらない。
【0018】
また、GaInAsP系の半導体レーザ装置においては、クラッド層としてP系の材料よりもAlInAsを用いることが好ましい。クラッド層としてAlInAsを用いると、AlGaAsを用いる場合と同様に、電流狭窄層77の形成が困難になる。
【0019】
本発明の目的は、種々の活性層材料に対し、クラッド層及び電流狭窄層を比較的容易に形成することができる斜面発光型半導体レーザ装置及びその製造方法を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明の一観点によると、(100)面あるいは(n11)A面(nは7<nの実数)が表出した2つの主面と、前記2つの主面を接続し、(m11)A面(mは2≦m≦7の実数)の面が表出した斜面を持つIII−V族化合物半導体の段差基板と、前記段差基板上に配置され、(100)面あるいは(n11)A面が表出した主面に沿う部分と(k11)A面(kは3≦k≦7の実数)が表出した斜面に沿う部分とを有する活性層と、前記活性層上に接して配置されたp型クラッド層と、前記p側クラッド層上に配置され、斜面に沿う部分においてp型導電性を示し、主面に沿う部分においてn型導電性を示し、かつ前記p型クラッド層とは構成元素の少なくとも一部が異なるIII−V族化合物半導体により形成された電流狭窄層とを有し、前記p型クラッド層及び前記電流狭窄層の材料が、それぞれAlGaAs及びAlGaInPであるか、またはAlInAs及びInPである半導体レーザ装置が提供される。
【0021】
本発明の他の観点によると、(100)面あるいは(n11)A面(nは7<nの実数)が表出した2つの主面と、前記2つの主面を接続し、(m11)A面(mは2≦m≦7の実数)の面が表出した斜面を持つIII−V族化合物半導体の段差基板を準備する工程と、前記段差基板上に、(100)面あるいは(n11)A面が表出した主面と(k11)A面(kは3≦k≦7の実数)が表出した斜面を有する活性層をエピタキシャルに成長させる工程と、前記活性層の上にp型クラッド層をエピタキシャルに成長させる工程と、前記p型クラッド層の上に、斜面に沿う部分でp型導電性を示し、主面に沿う部分でn型導電性を示し、かつ前記p型クラッド層とは構成元素の少なくとも一部が異なるIII−V族化合物半導体により形成された電流狭窄層をエピタキシャルに成長させる工程とを含み、前記p型クラッド層及び前記電流狭窄層の材料が、それぞれAlGaAs及びAlGaInPであるか、またはAlInAs及びInPである半導体レーザ装置の製造方法が提供される。
【0022】
III−V族化合物半導体層の成長時における不純物の取り込まれ率は、面方位によって異なる。2種類の面方位が表出した段差基板上に不純物をドープしながら結晶成長を行うと、面内において不純物の濃度分布を形成することができる。p型不純物とn型不純物の取り込まれ率の面方位依存性が相互に異なる傾向を示す場合には、双方の不純物をドープしながら結晶成長を行うことにより、n型領域とp型領域の2種類の領域を形成することができる。例えば、斜面に沿う部分をp型にし、主面に沿う部分をn型にすることができる。
【0023】
p型クラッド層の材料と電流狭窄層の材料が異なるため、それぞれ好適な材料を選択することができる。p型クラッド層と電流狭窄層の双方に適した材料がない場合でも、各層に別々の好適な材料を選択することにより、比較的容易に半導体レーザ装置を作製することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施例による斜面発光型半導体レーザ装置を示す斜視図である。GaAs基板1は、(100)面から(111)A面へ6°オフした主面を有し、4×1018cm-3のSiをドープしたn型基板である。GaAs基板1の主面には段差が形成され、段差間の領域は(411)A面の斜面であり、主面と斜面とのなす角度は約14°である。この斜面は、〔01−1〕方向に延在する。段差の高さは約0.5μmである。
【0025】
n型GaAs基板1の上に、厚さ約1.5μmのn型GaAsバッファ層2が形成されている。このGaAsバッファ層2には、n型不純物としてSiが添加されており、その濃度は約5×1017cm-3である。
【0026】
n型GaAsバッファ層2の上に、Al0.4 Ga0.6 Asからなる厚さ約2.0μmのn型クラッド層3が形成されている。このn型クラッド層3にも、n型不純物としてSiが添加されており、その濃度は約1×1018cm-3である。n型クラッド層3の上に、歪MQW活性層4が形成されている。
【0027】
図1(B)は、活性層4の断面図を示す。GaAsからなる厚さ約5nmのバリア層4bとGa0.8 In0.2 Asからなる厚さ約7nmのウェル層4aが交互に積層され、2層のウェル層4aと3層のバリア層4bからなる積層構造が形成されている。この積層構造を、Al0.2 Ga0.8 Asからなるガイド層4cが上下から挟んでいる。いずれの層もノンドープである。
【0028】
図1(A)に戻って、活性層4の上に、Al0.4 Ga0.6 Asからなる厚さ0.2μmのp型第1クラッド層5が形成されている。p型第1クラッド層5には、p型不純物としてZnが添加されている。
【0029】
Znは、図2に示すように、結晶面方位に依存して取り込まれ率が大きく変化する。斜面部分は(411)A面であり、主面が(100)面から〔111〕A方向に僅かに傾斜した面であるため、p型第1クラッド層5内の斜面部分と主面部分のキャリア濃度が大きく異なる。斜面部分においてp型キャリア濃度が約5×1017cm-3になるようにZnをドープしてある。このとき、主面部分でのp型キャリア濃度は約3×1017cm-3である。
【0030】
p型第1クラッド層5の上に、(Al0.5 Ga0.5 )0.5 In0.5 Pからなる電流狭窄層6が形成されている。電流狭窄層6には、p型不純物のZnとn型不純物のSeがドープされている。電流狭窄層6は、4層以上の積層構造で構成される。さらに、詳細に説明すると、Znを添加されたp型薄層と、Seを添加されたn型薄層が交互に積層される。
【0031】
図2及び図3は、ZnとSeの結晶中への取り込まれ率の面方位依存性を示す。図2に示すように、Znの取り込まれ率は(100)面で低く、(111)A面等で高い。逆に、図3に示すように、Seの取り込まれ率は(100)面で高く、(111)A面等で低い。従って、p型薄層は斜面部分でp型不純物濃度が高く、主面部分でp型不純物濃度が低い。逆に、n型薄層は、斜面部分でn型不純物濃度が低く、主面部分でn型不純物濃度が高い。
【0032】
本実施例においては、斜面部分でZn濃度が約1.2×1018cm-3、Se濃度が約2×1017cm-3となり、主面部分でZn濃度が約2×1017cm-3、Se濃度が約8×1017cm-3になる条件で各薄層を堆積した。なお、各層の厚さは約5nmであり、30周期の積層とする。すなわち、電流狭窄層6の全体の厚さは約0.3μmである。
【0033】
電流狭窄層6の主面部分をSIMS等で調べると、不純物濃度が周期的に分布していることが判る。ただし、電気的には主面部分のp型薄層は空乏化され、全体的にn型層として機能する。斜面部分においては、p型不純物濃度が高いのでp型不純物が拡散しており、斜面部分を全体としてp型層とするものと考えられる。ただし、n型不純物の周期的分布は残存している。
【0034】
図1に戻って説明すると、電流狭窄層6は、主面部分でn型の電流ブロック層6bを形成し、斜面部分でp型の第2クラッド層6aを形成する。
【0035】
電流狭窄層6の上に、Al0.4 Ga0.6 Asからなる厚さ約1.6μmのp型第3クラッド層7が形成されている。p型第3クラッド層7には、p型不純物としてZnが添加されており、その濃度は、斜面部分において約5×1017cm-3、主面部分において約3×1017cm-3である。
【0036】
p型第3クラッド層8の上に、GaAsからなる厚さ約1μmのコンタクト層8が形成されている。p型コンタクト層8には、p型不純物としてZnが添加されており、その濃度は約2×1018cm-3である。
【0037】
図4は、参考のために、n型不純物としてSe、p型不純物としてZnを用いたときのドーピングの効果を説明するためのグラフである。SeとZnをそれぞれ単独にドープすると、●と○で示すような面方位依存性を示す。
【0038】
これらを同時にドープすると、(100)面ではn型不純物がp型不純物を補償して全体としてn型となり、(n11)A面では、p型不純物がn型不純物を補償して全体としてp型となる。
【0039】
次に、図1に示した半導体レーザ装置の製造方法を説明する。
(100)面から〔111〕A方向に約6°オフしたSiドープのn型GaAs基板1を準備する。n型GaAs基板1の面上に、幅約150μmのストライプ状ホトレジストマスクを150μm間隔で形成する。このホトレジストマスクは、〔01−1〕方向に延在するように形成する。このホトレジストマスクの周期300μmは、半導体レーザチップの横幅に対応する。
【0040】
このホトレジストマスクをエッチングマスクとし、HF系溶液によってGaAs基板1表面を約0.5μmの深さまでエッチングする。ホトレジストマスクから露出している面の中央部は均一にエッチングされるが、ホトレジストマスクとの境界部分においては斜面が現れる。すなわち、開口部分において中央部には主面が現れ、その両側に斜面が現れる。
【0041】
斜面は、主面に対し約14°傾斜する。GaAs基板1の主面が(100)面から6°オフしているため、斜面は(100)面から約20°傾く。この斜面の面方位は約(411)A面である。ただし、エッチング直後の状態においては、斜面部分は他の面方位の表面も有する。なお、(100)面あるいは(n11)A面(nは7<nの実数)が表出した基板を用い、(m11)A面(mは2≦m≦7の実数)が表出した斜面を形成してもよい。
【0042】
エッチング後、ホトレジストマスクを除去し、段差を有する面上にエピタキシャル成長を行なう。エピタキシャル成長は全てMOVPEで行なう。成長圧力を50Torr、成長効率を約800μm/mol、総流量8slmとし、キャリアガスとして水素を用いる。
【0043】
まず、GaAs基板1上に、バッファ層2を堆積する。ソースガスはトリメチルガリウム(TMG)とアルシン(AsH3 )、n型不純物原料はジシラン(Si2 H6 )である。V/III比を100、成長速度を1μm/時、基板温度を670℃とし、Si濃度が約5×1017cm-3になる条件とする。
【0044】
厚さ約1μm以上のGaAsバッファ層2を堆積すると、バッファ層2の表面には下地結晶の面方位、段差に依存する主面及び斜面が現れる。さらに、バッファ層を形成することにより、斜面は安定な(411)A面となる。
【0045】
バッファ層2の成長に続いて、n型クラッド層3を堆積する。ソースガスはトリメチルアルミニウム(TMA)、トリエチルガリウム(TEG)、及びAsH3 であり、n型不純物原料はSi2 H6 である。V/III比を50、成長速度を1.8μm/時、成長温度を670℃とし、Si濃度が1×1018cm-3になる条件とする。Siの取り込まれ率の面方位依存性は小さいため、斜面部分及び主面部分の双方に所望の濃度のSiをドープすることができる。
【0046】
歪MQW活性層4は、成長温度を670℃とし、ソースガスを交換しながら、図1(B)に示すガイド層4c、バリア層4b、及びウェル層4aを図示の順番に堆積することにより形成する。Alの原料はTMA、Gaの原料はTEG、Inの原料はトリメチルインジウム(TMI)、Asの原料はAsH3 である。AlGaAsガイド層4cは、V/III比60、成長速度1μm/時の条件で堆積する。GaAsバリア層4bは、V/III比80、成長速度0.8μm/時の条件で堆積する。GaInAsウェル層4aは、V/III比60、成長速度1.2μm/時の条件で堆積する。
【0047】
続いて、p型第1クラッド層5を堆積する。ソースガスは、TEG、TMA、及びAsH3 であり、p型不純物原料はジエチルジンク(DEZn)である。V/III比を50、成長速度を1.8μm/時、成長温度を670℃とし、斜面部分におけるZn濃度が約5×1017cm-3、主面部分におけるZn濃度が約3×1017cm-3になる条件とする。
【0048】
次に、電流狭窄層6を堆積する。ソースガスは、TMA、TEG、TMI、及びホスフィン(PH3 )である。成長温度を670℃、V/III比を600、成長速度を1.5μm/時とし、p型不純物原料ジメチルジンク(DMZn)とn型不純物原料H2 Seを交互にドーピングすることによって厚さ5nmのZnドープ層と厚さ5nmのSeドープ層を30周期堆積する。
【0049】
斜面部分でZn濃度が約1.2×1018cm-3、Se濃度が約2×1017cm-3となる条件で成長を行う。このとき、主面部分ではZn濃度が約2×1017cm-3、Se濃度が約8×1017cm-3となる。なお、斜面部分においてはZnが拡散して積層を通して均一のZn濃度になり、成長後の斜面部分のZn濃度は約6×1017cm-3になると考えられる。
【0050】
続いて、AlGaAsのp型第3クラッド層7を堆積する。ソースガスは、TEG、TMA、及びAsH3 であり、p型不純物原料はDEZnである。V/III比を50、成長速度を1.8μm/時、成長温度を670℃とし、斜面部分におけるZn濃度が約5×1017cm-3、主面部分におけるZn濃度が約3×1017cm-3になる条件とする。
【0051】
続いて、GaAsのp型コンタクト層8を堆積する。ソースガスは、TMG及びAsH3 であり、p型不純物原料はDEZnである。V/III比を100、成長速度を1μm/時、成長温度を670℃とし、斜面部分におけるZn濃度が約2×1018cm-3になる条件とする。
【0052】
このような一連のエピタキシャル成長を行なうことにより、GaAs基板1の上にレーザ構造を構成するエピタキシャル積層が連続的に形成される。
【0053】
この後、100μm幅でレーザ構造を残すように上面から溝を堀り、各レーザ素子を分離する。次に、GaAs基板1の裏面にAu層、Ge層、Au層の積層からなるn側電極を蒸着により堆積し、p型コンタクト層8の上面にAuZn層、Au層の積層からなるp側電極を蒸着により堆積する。
【0054】
電極形成後、幅300μm、長さ700μmのチップにへき開し、p側領域を上側にしてヒートシンク上にボンディングする。
【0055】
このようにして形成した半導体レーザ装置は、発光を行なう実効的活性層が折れ曲がりのない構造であり、電流狭窄層も活性層の形状にならって活性層に対応する部分では折れ曲がりのない構造となる。
【0056】
図1に示す半導体レーザ装置では、p型クラッド層5及び7をAlGaAsで形成し、電流狭窄層6を(Al0.5 Ga0.5 )0.5 In0.5 Pで形成している。電流狭窄層を形成しているリン系の混晶半導体は、砒素系の半導体に比べて不純物の取り込まれ率に関して大きな面方位依存性を有する。このため、斜面部分においてp型、主面部分においてn型を形成しやすい。
【0057】
また、AlGaInPでp型クラッド層5及び7を形成しようとすると、厚さ2μm程度のAlGaInP層を堆積することになる。AlGaInP層をこの程度の厚さ堆積すると、ステップパンチング現象が起こりやすくなる。p型クラッド層5及び7を、電流狭窄層6とは異なるAlGaAsで形成しているため、AlGaInP層6の厚さを約0.3μm程度まで薄くすることが可能である。この程度の厚さであれば、ステップパンチング現象の起こる程度は小さいため、実質的に問題にはならない。
【0058】
また、(Alx Ga1-x )0.5 In0.5 Pのxが0.4以下であれば、700℃よりも低い温度で良好な結晶成長を行うことが可能である。このため、p型クラッド層5と電流狭窄層6との間のAs−P界面の劣化が抑制され、As−P界面よりも上に良好な結晶性を有する層を成長させることが可能になる。従って、電流狭窄層6を、(Alx Ga1-x )0.5 In0.5 P(0≦x≦0.4)で形成してもよい。
【0059】
また、上記実施例では、電流狭窄層6の堆積を、ZnとSeの交互ドーピングにより形成した場合を説明したが、同時ドーピングにより形成してもよい。この場合、斜面部分においてZn濃度が約6×1017cm-3、Se濃度が約2×1017cm-3になる条件で行う。このとき、主面部分において、Zn濃度が1×1017cm-3、Se濃度が8×1017cm-3になる。斜面部分と主面部分でキャリアの補償が起こるため、斜面部分のp型キャリア濃度が4×1017cm-3、主面部分のn型キャリア濃度が7×1017cm-3になる。
【0060】
また、上記実施例による半導体レーザ装置では、p型クラッド層7を砒素系の半導体で形成しているため、リン系の半導体で形成する場合に比べて斜面部分と主面部分における不純物の取り込まれ率の差が比較的小さい。このため、主面部分にも比較的多くのZnが取り込まれ、p型キャリア濃度が高くなる。斜面部分のみならず主面部分にも比較的多くの電流が流れるため、素子抵抗を小さくできるという副次的な効果もある。
【0061】
図5は、上記実施例の変形例による半導体レーザ装置の斜視図を示す。図5に示す半導体レーザ装置は、図1に示す半導体レーザ装置のn型クラッド層3の代わりに、AlGaAsのn型第1クラッド層3a、AlGaInPのn型第2クラッド層3b、及びAlGaAsのn型第3クラッド層3cの3層構造を採用している。その他の構成は、図1に示す半導体レーザ装置と同様である。
【0062】
n型第1クラッド層3aの厚さを約1.6μm、n型第2クラッド層3bの厚さを約0.3μm、n型第3クラッド層3cの厚さを約0.2μmとする。このような構成とすると、n型クラッド層側とp型クラッド層側の半導体材料の組成の厚さ方向の分布が、活性層4に関して対称になる。すなわち、厚さ方向に関する屈折率分布がほぼ対称になる。このため、レーザ光のニアフィールドパターンの対称性を高めることができる。
【0063】
図1では、GaAs基板を用いたGaInAs系の半導体レーザ装置を示したが、用いる材料はこれらに制限されるものではない。例えば、図1に示す基板1及びバッファ層2としてn型InP、クラッド層3としてn型AlInAs、活性層4のバリア層としてAlGaInAs、ウェル層としてGaInAsP、p型クラッド層5としてp型AlInAs、電流狭窄層6としてInP、p型クラッド層7としてp型InP、コンタクト層8としてp型InGaAsPを用いてもよい。
【0064】
GaInAsP系の半導体レーザ装置では、活性層に接するクラッド層としてAlInAsを使用することが好ましい。ただし、これは砒素系の材料であるため、不純物の取り込まれ率の面方位依存性が小さく、電流狭窄層の形成に適さない。電流狭窄層として、p型クラッド層5の材料とは異なるリン系のInPを用いることにより、容易に電流狭窄層を形成することができる。
【0065】
上記実施例で説明したように、クラッド層及び電流狭窄層を同一の材料で形成することが容易でない場合に、各層に適した材料を選択することにより、比較的容易に斜面発光型半導体レーザ装置を作製することができる。
【0066】
以上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。
【0067】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、クラッド層と電流狭窄層との材料を相互に異ならせ、各層に適した材料を用いることにより、比較的容易に斜面発光型半導体レーザ装置を作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による斜面発光型半導体レーザ装置の斜視図、及び活性層の断面図である。
【図2】不純物ドーピングの面方位依存性を示すグラフである。
【図3】不純物ドーピングの面方位依存性を示すグラフである。
【図4】p型不純物及びn型不純物を同時ドーピングした場合の、キャリア濃度の面方位依存性を示すグラフである。
【図5】本発明の実施例の変形例による斜面発光型半導体レーザ装置の斜視図である。
【図6】従来例によるリッジ型半導体レーザ装置の斜視図である。
【図7】従来例による斜面発光型型半導体レーザ装置の斜視図である。
【符号の説明】
1 n型GaAs基板
2 n型GaAsバッファ層
3、3a、3c n型AlGaAsクラッド層
3b n型AlGaInPクラッド層
4 歪MQW活性層
4a GaInAsウェル層
4b GaAsバリア層
4c AlGaAsガイド層
5 p型AlGaAs第1クラッド層
6 AlGaInP電流狭窄層
6a 斜面部分(p型第2クラッド層)
6b 主面部分(電流ブロック層)
7 p型AlGaAs第3クラッド層
8 p型GaAsコンタクト層
50 n型GaAs基板
51 n型GaAsバッファ層
52 n型AlGaInP層
53 AlGaInP系MQW活性層
54 p型AlGaInPクラッド層
55 GaInPエッチングストップ層
56 p型AlGaInPクラッド領域
57 n型電流ブロック層
58 p型GaAsコンタクト層
71 n型GaAs基板
72 n型GaAsバッファ層
73、n型AlGaInPクラッド層
74 n型AlGaInPクラッド層
75 AlGaInP系MQW活性層
76 p型AlGaInPクラッド層
77 AlGaInP電流狭窄層
78 p型AlGaInPクラッド層
79 p型GaInP中間層
80 p型GaAsコンタクト層
Claims (4)
- (100)面あるいは(n11)A面(nは7<nの実数)が表出した2つの主面と、前記2つの主面を接続し、(m11)A面(mは2≦m≦7の実数)の面が表出した斜面を持つIII−V族化合物半導体の段差基板と、
前記段差基板上に配置され、(100)面あるいは(n11)A面が表出した主面に沿う部分と(k11)A面(kは3≦k≦7の実数)が表出した斜面に沿う部分とを有する活性層と、
前記活性層上に接して配置されたp型クラッド層と、
前記p側クラッド層上に配置され、斜面に沿う部分においてp型導電性を示し、主面に沿う部分においてn型導電性を示し、かつ前記p型クラッド層とは構成元素の少なくとも一部が異なるIII−V族化合物半導体により形成された電流狭窄層と
を有し、
前記p型クラッド層及び前記電流狭窄層の材料が、それぞれAlGaAs及びAlGaInPであるか、またはAlInAs及びInPである半導体レーザ装置。 - 前記電流狭窄層の斜面に沿う部分の面方位と主面に沿う部分の面方位とにおける不純物の取り込まれ率の差が、前記p型クラッド層のそれよりも大きい請求項1に記載の半導体レーザ装置。
- (100)面あるいは(n11)A面(nは7<nの実数)が表出した2つの主面と、前記2つの主面を接続し、(m11)A面(mは2≦m≦7の実数)の面が表出した斜面を持つIII−V族化合物半導体の段差基板と、
前記段差基板上に配置され、(100)面あるいは(n11)A面が表出した主面に沿う部分と(k11)A面(kは3≦k≦7の実数)が表出した斜面に沿う部分とを有する活性層と、
前記活性層上に接して配置され、AlGaAsからなるp型クラッド層と、
前記p側クラッド層上に配置され、斜面に沿う部分においてp型導電性を示し、主面に沿う部分においてn型導電性を示し、かつ(AlxGa1−x)0.5In0.5P(xは0≦x≦0.4の実数)で形成された電流狭窄層と
を有し、前記電流狭窄層の斜面に沿う部分の面方位と主面に沿う部分の面方位とにおける不純物の取り込まれ率の差が、前記p型クラッド層のそれよりも大きい半導体レーザ装置。 - (100)面あるいは(n11)A面(nは7<nの実数)が表出した2つの主面と、前記2つの主面を接続し、(m11)A面(mは2≦m≦7の実数)の面が表出した斜面を持つIII−V族化合物半導体の段差基板を準備する工程と、
前記段差基板上に、(100)面あるいは(n11)A面が表出した主面と(k11)A面(kは3≦k≦7の実数)が表出した斜面を有する活性層をエピタキシャルに成長させる工程と、
前記活性層の上にp型クラッド層をエピタキシャルに成長させる工程と、
前記p型クラッド層の上に、斜面に沿う部分でp型導電性を示し、主面に沿う部分でn型導電性を示し、かつ前記p型クラッド層とは構成元素の少なくとも一部が異なるIII−V族化合物半導体により形成された電流狭窄層をエピタキシャルに成長させる工程と
を含み、
前記p型クラッド層及び前記電流狭窄層の材料が、それぞれAlGaAs及びAlGaInPであるか、またはAlInAs及びInPである半導体レーザ装置の製造方法。
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