JP3864411B2 - 楽音発生装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、楽音発生装置に関し、特にアコースティックピアノなどのような独特の広がり感のある共鳴音を発生させることができる楽音発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
アコースティックピアノでは、ダンパーペダルを踏んで押鍵すると、全ての弦が開放となり自由振動できる状態になるので、押鍵された以外の弦も微妙に鳴動し、音が広がるような独特の共鳴感と余韻が得られることが知られている。
【0003】
従来、電子楽器などに備えられている楽音発生装置においては、ダンパーペダルを踏んで押鍵したときのアコースティックピアノのような独特の広がり感を再現するために、残響装置などで余韻感を付与していた。あるいは、音源の構成として、ダンパーペダルを踏んで弾いたときの押鍵音とダンパーペダルを踏まずに弾いたときの押鍵音とを別々にサンプリングし、楽音発生時に使い分けるものもあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した従来の方法では、生のアコースティックピアノなどにおける独特の広がり感を再現するには限界があった。
【0005】
この発明は、上述した従来技術における問題点に鑑み、アコースティックピアノなどのような独特の広がり感のある共鳴音効果を再現する楽音発生装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、請求項1に係る発明は、楽音の音高を指定し、楽音の発生を指示する楽音発生指示手段と、前記楽音発生指示手段の指示に応じて、指示された音高の主楽音を発生する第1の音源と、前記主楽音に対応した副楽音を発生する第2の音源と、前記第1の音源により発生された主楽音を放音する第1のサウンドシステムと、前記第2の音源により発生された副楽音に、前記主楽音の楽音成分を混合する手段と、前記混合された結果の楽音を放音する第2のサウンドシステムとを備えたことを特徴とする。
【0007】
請求項2に係る発明は、楽音の音高を指定し、楽音の発生を指示する楽音発生指示手段と、前記楽音発生指示手段の指示に応じて、指示された音高の主楽音を発生する第1の音源と、前記主楽音に対応した副楽音を発生する第2の音源と、前記第1の音源により発生された主楽音に、前記副楽音の楽音成分を混合する手段と、前記混合された結果の楽音を放音する第1のサウンドシステムと、前記第2の音源により発生された副楽音を放音する第2のサウンドシステムとを備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載の楽音発生装置において、演奏補助操作子と、前記演奏補助操作子がオフされているときは、前記第2の音源による副楽音の発生を行なうことなく前記第1の音源による主楽音の発生のみを行ない、前記演奏補助操作子がオンされているときは、前記第1の音源による主楽音の発生と前記第2の音源による副楽音の発生の両方を行なうように発音制御する制御手段とをさらに備えたことを特徴とする。
【0009】
請求項4に係る発明は、請求項1または2に記載の楽音発生装置において、前記第2の音源は、音高ごとまたは所定の音域ごとに分けた副楽音を発生するものであり、前記副楽音を、前記音高ごとまたは所定の音域ごとの副楽音に対してそれぞれ独立した遅延量で遅延させて、前記第2のサウンドシステムで放音する遅延効果手段と、前記音高ごとまたは所定の音域ごとの副楽音を互いに干渉させる手段とをさらに備えたことを特徴とする。
【0010】
請求項5に係る発明は、請求項1または2に記載の楽音発生装置において、前記第1の音源は、アコースティックピアノをダンパーペダルをオフして演奏したときの押鍵音を主楽音として発生するものであり、前記第2の音源は、アコースティックピアノをダンパーペダルをオンして演奏したときの押鍵音からダンパーペダルをオフして演奏したときの押鍵音成分を除いた楽音を副楽音として発生するものであることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて、この発明の実施の形態を説明する。
【0015】
図1(a)は、この発明に係る楽音発生装置を適用した電子ピアノの外観図を示す。この電子ピアノは、メインスピーカー101とサブスピーカー102を備えている。メインスピーカー101は、鍵盤下に演奏者に対向する形で左右2つ設けられている。サブスピーカー102は、図1(b)に示すように、電子ピアノ上部の背面部に左右2つ設けられている。
【0016】
メインスピーカー101は、演奏者が押鍵した鍵に対応した音高の押鍵音(主楽音と呼ぶ)を放音するものである。サブスピーカー102は、演奏者がダンパーペダルを踏みながら押鍵したとき、その鍵に対応する共鳴音(ダンパー開放音と呼ぶ)を放音するものである。上述したように、サブスピーカー102は電子ピアノの背面部に設けられているため、演奏者はサブスピーカー102から放音された共鳴音を直接聞くのではなく、電子ピアノ後部の壁に反射した共鳴音を間接的に聞くこととなる。このように共鳴音が反射することによって、物理的にもより広がり感が強調された共鳴音を演奏者は聞くことができる。
【0017】
なお、サブスピーカー102は、必ずしも電子ピアノの背面部に設置されている必要はない。例えば、図1(c)に示すように、サブスピーカー102のみを電子ピアノから分離独立させ、電子ピアノの外部に設置してもよい。これによって、より広がり感のある共鳴音が期待できる。
【0018】
図2は、図1の電子ピアノにおける楽音発生装置の基本構成を示すブロック図である。この楽音発生装置は、演奏情報発生部201、発音制御部202、メイン音源203、エフェクト付与部204、加算器205、乗算器206、メインスピーカー207、サブ音源208、乗算器209、加算器210、乗算器211、遅延効果部212、乗算器213、およびサブスピーカー214を備えている。この図では、1系列のみのモノラル構成で示しているが、実際にはステレオ構成であるものとする。
【0019】
この楽音発生装置は、鍵盤やダンパーペダルによって入力された演奏情報に基づいて主楽音およびダンパー開放音を出力する。主楽音は、押鍵した音高のピアノの弦の振動のみによって発生する楽音を再現した音であり、図2のメイン音源203からメインスピーカー207に至る系列により発生される。ダンパー開放音は、ダンパーペダルを踏みながら押鍵したときに、主楽音と連動して発生する共鳴音を再現した音であり、図2のサブ音源208からサブスピーカー214に至る系列により発生される。
【0020】
図2において、演奏情報発生部201は、複数の鍵を備えた鍵盤とダンパーペダルを含み、演奏者の演奏操作に基づく演奏情報を発生する。演奏情報は、音高指定情報、キーオン/オフ信号、およびダンパーペダルのオン/オフ情報を含む。これらの演奏情報は、発音制御部202に入力する。発音制御部202は、ダンパーペダルが踏まれていないで鍵盤の鍵が押鍵されたときは、メイン音源203のみに押鍵した鍵に対応する音高の主楽音の発音を指示する。ダンパーペダルが踏まれていて鍵盤の鍵が押鍵されたとき、発音制御部202は、メイン音源203に主楽音の発音を指示するとともに、サブ音源208にダンパー開放音の発音を指示する。ダンパー開放音がキーオフ制御されるのは、ダンパーペダルがオフされたときであり、このときは発音しているダンパー開放音のすべてが一括キーオフされる。
【0021】
メイン音源203は、発音制御部からの主楽音の発音指示(音高指定情報やキーオン信号などを含む)に応じて、指定された音高の楽音信号(主楽音)を発生する。発生した楽音信号は、エフェクト付与部204および加算器205に入力する。エフェクト付与部204は、入力した楽音信号に対して、リバーブ、コーラス、およびイコライザなどの各種のエフェクト(音響効果)を単独あるいは組み合わせて付与する。加算器205は、エフェクト付与済みの楽音信号とエフェクト付与前の元の楽音信号(ドライ音)とを加算する。乗算器206は、加算器205からの楽音信号の音量レベルを制御するためのものである。乗算器206の出力は、メインスピーカー207(図1の101)により放音される。これにより、主楽音が出力される。
【0022】
サブ音源208は、発音制御部からのダンパー開放音の発音指示(音高指定情報やキーオン信号などを含む)に応じて、指定された音高に対応するダンパー開放音の楽音信号を発生する。発生したダンパー開放音の楽音信号は乗算器209に入力し、ここでダンパーレベルの調整を行なう。乗算器209の出力は、加算器210に入力する。加算器210は、乗算器209でレベル調整された楽音信号と乗算器211の出力とを加算する。乗算器211は、加算器205から取り出した主楽音の楽音信号に所定の係数を乗算する。乗算器211と加算器210は、主楽音の状態をダンパー開放音に反映させるためのものである。加算器210の出力は、遅延効果部212に入力する。
【0023】
遅延効果部212は、入力楽音信号に遅延をかけることで音を散らせるなどの音響効果を与える。遅延効果部212は、シフトレジスタやRAMを用いた信号遅延器によって構成される。音質調整のためのフィルタやイコライザなどを組み合わせてもよい。遅延効果部212の遅延量は、想定される電子ピアノの仕様(例えば、寸法や形状など)や想定される音場などに応じて設定する。例えば、電子ピアノが大きい場合は、共鳴音が演奏者の耳に達するまでに時間がかかるので、その距離を考慮した分だけの遅延時間を設定する。遅延効果部212の出力は、乗算器213に入力する。乗算器213は、ダンパー開放音の楽音信号の音量レベルを制御するためのものである。乗算器213の出力は、サブスピーカー214(図1の102)により放音される。これにより、ダンパー開放音が出力される。
【0024】
メイン音源203およびサブ音源208は、音高ごと(あるいは所定の鍵域ごと)に用意された波形データを格納した波形メモリを備え、指示された音高に応じた波形データを読み出して再生することにより楽音生成するサンプリング音源である。メイン音源203の波形データは、ダンパーペダルをオフ(踏まない状態)してアコースティックピアノを弾いてサンプリング(共鳴音をできる限り除き、押鍵音そのものだけを取り込むようにする)したデータから作成した波形データである。サブ音源208の波形データは、ダンパーペダルをオン(踏んだ状態)した状態で取り込んだ波形データから、ダンパーペダルをオフした状態で取り込んだ波形データの成分を除くことで得た波形データである。
【0025】
図3に、ダンパー開放音の波形データを生成する処理の概念図を示す。301は、ダンパーペダルを踏みながら押鍵したときの押鍵音をサンプリングした波形データを示す。302は、ダンパーペダルを踏まずに押鍵した押鍵音をサンプリングした波形データを示す。前者成分から後者成分を引いた残差成分が、ダンパー開放音の波形データ303である。これをサブ音源208の波形メモリに格納しておく。なお、ダンパー開放音303は、音高ごと、すなわち各鍵ごとに保持しておくと再現性が高まる。
【0026】
図4は、エフェクト付与部204の構成例を示す。エフェクト付与部204は、リバーブ処理部401、コーラス処理部402、バリエーション処理部403、加算器404,405、およびイコライザ処理部406を備える。リバーブ処理部401は、入力した楽音信号にリバーブ効果を付与する。コーラス処理部402は、入力した楽音信号にコーラス効果を付与する。バリエーション処理部403は、入力した楽音信号にフェイズシフターやディストーションなどの各種の音響効果を付与する。イコライザ処理部406は、入力した楽音信号の周波数特性調整を行なう。
【0027】
メイン音源203から入力された楽音信号は、リバーブ処理部401、コーラス処理部402、およびバリエーション処理部403に入力する。これらの処理結果は、加算器404,405により加算され、イコライザ処理部406へ出力される。イコライザ処理部406で周波数特性調整を行ない、最終的なエフェクト付与済みの楽音信号を出力する。
【0028】
図5は、図2の楽音発生装置の変形例を示す。図2の構成では、乗算器211を介して主楽音の系列から楽音信号を取り出し、加算器210でダンパー開放音にミキシングしている。これは、主楽音の状態をダンパー開放音に反映させるためである。一方、主楽音とダンパー開放音は、本来は別個の音ではなく干渉しあっているため、ダンパー開放音が主楽音に影響することもある。図5の変形例では、ダンパー開放音を主楽音にミキシングするため、加算器501を追加した。他の部分は、図2と同じである。これにより、主楽音とダンパー開放音との相互の間の音の干渉を再現することができる。
【0029】
図6は、図2や図5の遅延効果部212の変形例を示す。601はダンパー開放音の楽音信号を出力するサブ音源であり、図2や図5のサブ音源208に相当する。サブ音源601は、指定された音高に対応するダンパー開放音を発生するが、その際、複数の音域ごとに分けてダンパー開放音を発生する。各音域ごとのダンパー開放音は、それぞれ、乗算器602−1〜nでレベル調整され、加算器603−1〜nで主楽音とミキシングされる。乗算器602−1〜nは、図2や図5の乗算器209に相当する。加算器603−1〜nは、図2や図5の加算器210に相当する。なお、加算器603−1〜nによりミキシングする主楽音の楽音信号は、図2や図5の加算器205の出力から乗算器211を介して取り出した信号であるが、この乗算器211を音域ごとに設け、音域ごとにミックスする主楽音の楽音信号のレベルを制御するようにしてもよい。
【0030】
さらに、遅延効果部604−1〜nにより、音域ごとに異なる遅延量の信号遅延を施す。遅延効果部604−1〜nの各遅延量は、ピアノの弦と演奏者(聴取者)との距離を想定して設定するとよい。ミキサー605は、遅延効果部604−1〜nから出力される音域ごとのダンパー開放音を加算(または重み付け加算)してミキシングする。遅延効果部604−1〜nとミキサー605は、図2や図5の遅延効果部212に相当する。乗算器606は、図2や図5の乗算器213に相当する。
【0031】
図6の構成により、鍵方向の音場の広がり変化を実現することができる。例えば、ピアノの場合、演奏者に対して低音側の弦は左側に位置し高音側の弦は右側に位置する。したがって、ダンパー開放音のうち低音成分は左側から高音成分は右側からというように音高によって聞こえてくる位置が異なる。その相違を、音域ごとの遅延効果部604−1〜nの各遅延量の設定によって再現するものである。
【0032】
図7は、ダンパー開放音を3つの音域に分けて発生するとともに、各音域のダンパー開放音相互の干渉を考慮して最終的なダンパー開放音を出力する変形例を示す。
【0033】
701はダンパー開放音の楽音信号を出力するサブ音源であり、図2や図5のサブ音源208に相当する。サブ音源701は、指定された音高に対応するダンパー開放音を発生するが、その際、低音域、中音域、および高音域の3つの音域に分けてダンパー開放音を発生する。各音域ごとのダンパー開放音は、それぞれ、乗算器702−1〜3でレベル調整され、加算器703−1〜3で主楽音とミキシングされる。乗算器702−1〜3は、図2や図5の乗算器209に相当する。加算器703−1〜3は、図2や図5の加算器210に相当する。乗算器704−1〜3は、各音域のダンパー開放音にミキシングする主楽音のレベルを調整するものであり、図2や図5の乗算器211に相当する。
【0034】
加算器703−1から出力された低音域のダンパー開放音に対して、加算器705−1で、中音域の加算器703−2から乗算器707−1を介して取り出した中音域のダンパー開放音を加算する。さらに、加算器706−1で、高音域の加算器703−3から乗算器708−1を介して取り出した高音域のダンパー開放音を加算する。同様にして、加算器703−2から出力された中音域のダンパー開放音に対して、加算器705−2で低音域の加算器703−1から乗算器707−2を介して取り出した低音域のダンパー開放音を加算し、加算器706−2で高音域の加算器703−3から乗算器708−2を介して取り出した高音域のダンパー開放音を加算する。また、加算器703−3から出力された高音域のダンパー開放音に対して、加算器705−3で低音域の加算器703−1から乗算器707−3を介して取り出した低音域のダンパー開放音を加算し、加算器706−3で中音域の加算器703−2から乗算器708−3を介して取り出した中音域のダンパー開放音を加算する。以上のように、各音域のダンパー開放音をレベル制御して相互にミキシングすることにより、各音域のダンパー開放音同士が互いに干渉し影響し合うことが再現できる。
【0035】
遅延効果部709−1〜3、ミキサー710、および乗算器711は、図6の遅延効果部604−1〜n、ミキサー605、および乗算器606と同様のものである。なお、図7では、各音域のダンパー開放音が干渉する処理を行なう加算器705−1〜3,706−1〜3および乗算器707−1〜3,708−1〜3の部分を遅延効果部709−1〜3の前段に設けたが、これを遅延効果部709−1〜3の後段に設けてもよい。
【0036】
なお、上述の図6および図7の変形例ではダンパー開放音を複数の音域ごとに発生しているが、そのためには、サブ音源208の波形メモリに、押鍵音(主楽音)に対応して発生すべき複数の音域のダンパー開放音の波形データを用意しておき、それらの波形データから複数の音域のダンパー開放音を発生させればよい。あるいは、押鍵音に対応するダンパー開放音の波形データが全音域の成分を含むものである場合は、その波形データから各音域の成分を取り出して、複数の音域のダンパー開放音を発生させればよい。
【0037】
上記実施の形態では電子ピアノを例として説明したが、この発明は、何らかの共鳴効果を特徴に持つ楽器(例えば、シタール、パイプオルガンなど)に適用することもできる。
【0038】
上記実施の形態では電子ピアノにおける共鳴音の成分をサブ音源で発生させる例を説明したが、楽器の共鳴でなく、楽器を配置する部屋やホールによる共鳴音の成分(残響成分)をダンパー開放音としてサブ音源で発生させることもできる。これにより、音場の再現をすることができる。この場合、ダンパー開放音の波形データは以下のように取得する。すなわち、再現したい音場で主楽音を放音し、その音をサンプリングした結果から、主楽音自体の楽音信号成分を引いた残差波形を、ダンパー開放音の波形データとする。
【0039】
また、上記実施の形態における遅延信号路には、フィルタ、イコライザなどの周波数特性制御要素を挿入してもよい。また、遅延に帰還を施して、残響が生じるようにしてもよい。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、ダンパーペダルを踏み込んで弾いたときの共鳴音成分を押鍵音とは別に発音させ、かつ別個のスピーカーでその共鳴音成分を放音しているので、アコースティックピアノ独特の広がり感のある共鳴音効果を実現することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る楽音発生装置を適用した電子ピアノの外観図。
【図2】楽音発生装置の基本構成を示すブロック図。
【図3】ダンパー開放音を生成する処理を説明する図。
【図4】エフェクト付与部の構成例を示す図。
【図5】楽音発生装置の基本構成を変形した例を示す図。
【図6】鍵方向の音場の広がり変化を実現するための構成を示すブロック図。
【図7】図6の構成の変形例を示すブロック図。
【符号の説明】
101,207…メインスピーカー、102,214…サブスピーカー、201…演奏情報発生部、202…発音制御部、203…メイン音源、204…エフェクト付与部、205,210,404,405,501…加算器、206,209,211,213…乗算器、208…サブ音源、212…遅延効果部、301…ダンパー押鍵音、302…ダンパーオフ押鍵音、303…ダンパー開放音、401…リバーブ処理部、402…コーラス処理部、403…バリエーション処理部、406…イコライザ処理部。
Claims (5)
- 楽音の音高を指定し、楽音の発生を指示する楽音発生指示手段と、
前記楽音発生指示手段の指示に応じて、指示された音高の主楽音を発生する第1の音源と、
前記主楽音に対応した副楽音を発生する第2の音源と、
前記第1の音源により発生された主楽音を放音する第1のサウンドシステムと、
前記第2の音源により発生された副楽音に、前記主楽音の楽音成分を混合する手段と、
前記混合された結果の楽音を放音する第2のサウンドシステムと
を備えたことを特徴とする楽音発生装置。 - 楽音の音高を指定し、楽音の発生を指示する楽音発生指示手段と、
前記楽音発生指示手段の指示に応じて、指示された音高の主楽音を発生する第1の音源と、
前記主楽音に対応した副楽音を発生する第2の音源と、
前記第1の音源により発生された主楽音に、前記副楽音の楽音成分を混合する手段と、
前記混合された結果の楽音を放音する第1のサウンドシステムと、
前記第2の音源により発生された副楽音を放音する第2のサウンドシステムと
を備えたことを特徴とする楽音発生装置。 - 請求項1または2に記載の楽音発生装置において、
演奏補助操作子と、
前記演奏補助操作子がオフされているときは、前記第2の音源による副楽音の発生を行なうことなく前記第1の音源による主楽音の発生のみを行ない、前記演奏補助操作子がオンされているときは、前記第1の音源による主楽音の発生と前記第2の音源による副楽音の発生の両方を行なうように発音制御する制御手段と
をさらに備えたことを特徴とする楽音発生装置。 - 請求項1または2に記載の楽音発生装置において、
前記第2の音源は、音高ごとまたは所定の音域ごとに分けた副楽音を発生するものであり、
前記副楽音を、前記音高ごとまたは所定の音域ごとの副楽音に対してそれぞれ独立した遅延量で遅延させて、前記第2のサウンドシステムで放音する遅延効果手段と、
前記音高ごとまたは所定の音域ごとの副楽音を互いに干渉させる手段と
をさらに備えたことを特徴とする楽音発生装置。 - 請求項1または2に記載の楽音発生装置において、
前記第1の音源は、アコースティックピアノをダンパーペダルをオフして演奏したときの押鍵音を主楽音として発生するものであり、
前記第2の音源は、アコースティックピアノをダンパーペダルをオンして演奏したときの押鍵音からダンパーペダルをオフして演奏したときの押鍵音成分を除いた楽音を副楽音として発生するものであることを特徴とする楽音発生装置。
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