JP3862461B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、被記録材上にインクを吐出して画像を記録するインクジェット記録装置に関し、特に、インク吐出の際に発生するインクミストを除去可能なインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のインクジェット記録装置は、高画質を得ることができるものの、被記録材上にインクを吐出して画像を記録する際に、インクミストと呼ばれる微小なインク粒子が発生し、この微小なインクミストが記録装置内に飛散して汚してしまうことがあった。そして、このインクミストによる汚れが記録装置内部の様々な部品等に悪影響を及ぼすことも考えられた。例えば、被記録材搬送手段に汚れが付着して被記録材の汚れを引き起こしたり、光学式のセンサー等に汚れが付着して検出不良を招いたり、シリアル記録装置のキャリッジのガイド部材等に汚れが付着して、キャリッジの駆動のための抵抗が増し動作不良等の要因となること等があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このようなインクミストの飛散を抑制するために、特開平8−238784号公報に示されているように、インクジェット記録装置内にファンおよびフィルタを取り付けて、発生したインクミストを除去する構成が知られている。このフィルタは、隙間の粗いフィルタ内に隙間の細かいフィルタが重ねて配置されている。そして、この隙間の細かいフィルタは、静電気を印加した布を用い、通過する空気流への影響を抑えながらミスト濾過効率を増大させるため、襞を付けたり波形にして扇のように折り畳んで構成されている。
【0004】
しかしながら、このインクジェット記録装置では、インクミストを十分に捕集しようとすると、フィルタの隙間を細かくする等して捕集能力の強化をしなければならず、その結果として、フィルタを通過する空気流の損失の増大と吸引効率の低下とが避けられないという問題があった。さらに、長時間の使用の結果、濾過されたインクミストがフィルタに付着して隙間を塞ぐので、通過空気流の損失が益々増大するという問題があり、そのためにフィルタも一定使用時間毎に取り換えなければならなかった。
【0005】
本発明の目的は、通過する空気流の量的損失を大きくすることなくインクジェット記録装置内のインクミストを効率良く捕集するインクミスト除去手段を有することにより、装置内の様々な部材の汚れによる動作不良等を防ぎ、長寿命で安定した画像記録が行え、信頼性に優れたインクジェット記録装置を提供することにある。
【0006】
本発明の他の目的は、インクジェット記録装置内に浮遊するインクミストを静電気力により捕集することで、通過する空気流の損失を大きくすることなくインクジェット記録装置内のインクミストを効率良く吸引・捕集することができるインクミスト除去手段を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、インクを吐出して画像を記録する記録手段を用いて被記録材に画像形成を行なうインクジェット記録装置であって、前記被記録材を搬送する搬送手段と、前記記録手段による画像記録時に発生するインクミストを、一定の方向へ流れさせるインクミスト除去手段と、前記インクミスト除去手段の前記インクミストが流れる経路の壁面に配設された電界形成部材とを含み、前記経路に、ハニカム状フィルタとシート状フィルタとが積層されたフィルタユニットが配設されており、フィルタユニットが、インクミストが流れる経路の上流側にハニカム状フィルタが位置し、下流側にシート状フィルタが位置するように配設されており、記録手段は、インクを吐出して被記録材に記録を行う記録ヘッドと、記録ヘッドを被記録材の搬送方向と交差する方向に往復移動させるためのキャリッジとを有し、インクミスト除去手段は、被記録材の搬送方向に対して上流側から下流側へ向かう、インクミストの流れを形成する空気流を発生させるように、被記録材の搬送方向に対して記録ヘッドよりも下流側から排出される空気を吸い込むための吸い込みファンを有し、吸い込みファンはインクミストが流れる前記経路に接続されており、経路内に空気を吸い込むための複数の空気吸い込み口が、キャリッジの移動方向に沿って開口されており、搬送手段は、被記録材の排出側において被記録材を挟持するための、排紙ローラと、排紙ローラに対向配置されキャリッジの移動方向に間隔をおいて設けられた複数個の拍車とを有し、経路の一部は拍車が取り付けられている拍車ベース内に設けられており、複数の空気吸い込み口はそれぞれ拍車ベースの各拍車の間に開口していることを特徴とするものである。
【0008】
前記電界形成部材がエレクトレットからなるものであってもよい。
【0010】
前記インクミスト除去手段が、前記搬送手段による前記被記録材の搬送方向に対して前記記録手段よりも上流側から外気空気を吹き出すファンを含んでいてもよい。
【0012】
前記ハニカム状フィルタの空気流通経路が屈曲していることが好ましい。
【0013】
また、前記ハニカム状フィルタがエレクトレット繊維の不織布からなっていてもよい。また、前記シート状フィルタがエレクトレット繊維の不織布からなっていてもよい。
【0015】
前記電界形成部材の下流側に前記フィルタユニットが配置されていてもよい。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態について詳細に説明する。図1は本発明のインクジェット記録装置の一実施形態の概略断面図、図2はその記録部周辺の部分拡大詳細図、図3はその内部構造を示す平面図、図4はその入口側ファンを含む概略断面図、図5はその出口側ファンを含む、図1,4と反対側から見た概略断面図である。
【0017】
まず、本実施形態のインクジェット記録装置の構成について説明する。このインクジェット記録装置は、被記録材を搬送する搬送手段と、被記録材に画像を記録する記録手段と、インクミスト除去手段とを有している。
【0018】
記録手段の構成について説明すると、図1に示すように、インクを吐出する記録ヘッド1が、キャリッジ2に搭載されている。記録ヘッド1としては、例えば、発熱体により流路内のインクを加熱発泡させて吐出エネルギーを得るインクジェット式ヘッドが採用される。キャリッジ2は、キャリッジ軸3およびガイドレール4により支持され、図示しないキャリッジ駆動モータ(直流モータ)によりベルト(タイミングベルト)を介して駆動されて往復移動する。キャリッジ2には、読み取りセンサ101(例えば光学式読み取りセンサ)が搭載されており、これはインクジェット記録装置のプリンタシャーシに設けられたスケール102(例えば光学式エンコーダスリット部)を読み取ることにより、被記録材の幅方向(搬送方向に直角な方向)におけるキャリッジ2の位置を検出する。
【0019】
図3に示すプリンタシャーシ20の、被記録材の幅方向(被記録材搬送方向に直角な方向)の一方の側(図3右側)をキャリッジ2等の位置決めの基準とするための基準側とし、他方の側(図3左側)を非基準側とする。そして、プリンタシャーシの基準側の前方には、記録ヘッド1の機能回復および性能維持のための吸引回復機能と記録ヘッド1のインク吐出口設置面をワイピングするためのワイパー機能とを有する回復ユニット30が配置されている。
【0020】
つぎに、搬送手段の構成について説明する。被記録材の紙束201,301が保管されるオートシートフィーダ200およびカセット300が設けられている。図1,2に示すように、オートシートフィーダ200からの被記録材の搬送経路中には、被記録材を1枚毎に分離するための給紙ローラ202と、図示しない紙送り駆動モータにより回転駆動される搬送ローラ11と、付勢バネ13により搬送ローラ11に被記録材を圧接させるピンチローラ12とが設けられている。カセット300からの給紙経路中には、被記録材の紙束301から被記録材を1枚毎に分離するピックアップローラ302と、回転駆動される給送ローラ303と、給送ローラ303に被記録材を圧接させる従動ローラとが設けられており、前記した搬送ローラ11およびピンチローラ12の位置まで被記録材を導く構成となっている。
【0021】
図2に示すように、搬送ローラ11およびピンチローラ12の下流側には、記録部10における被記録材の浮きを防止し、記録ヘッド1のインク吐出口配設面と被記録材との接触を防ぐとともにインク吐出口配設面と被記録材表面との間の間隔を一定に保つための紙押え板14が設けられている。さらに、記録部10の下流側には、回転駆動される排紙ローラ15と、被記録材を排紙ローラ15に圧接させる拍車16とが設けられている。
【0022】
なお、プリンタシャーシ20は、前述のキャリッジ軸3およびガイドレール4、オートシートフィーダ200、図示しないキャリッジ駆動モータ(直流モータ)、紙送り駆動モータ、制御装置等を位置決め保持し、また、搬送ローラ11、排紙ローラ15を回転可能に保持している。
【0023】
次に、インクミスト除去手段の構成について説明する。このインクジェット記録装置内には、記録手段が画像記録のためのインク吐出を行なう際に発生するインクミストを効率よく除去するために、空気流を発生させるファン50,60が設けられている。具体的には、被記録材搬送方向の記録部10の上流側に記録部10へ空気を吹き出す入口側ファン50が設けられ、被記録材搬送方向の記録部10の下流側に記録部10からの空気を吸い込み外部へ排気する出口側ファン60が設けられ、図1中の矢印C1、C2で示すように前記した被記録材の搬送方向と同一方向の空気流を作る構成となっている。
【0024】
また、図3に示すように、ファン50は、プリンタシャーシ20の基準側(図3右側)の後方に固定されている。インクジェット記録装置内部には、外気導入ダクト51が設けられており、ファン50は外気導入ダクト51を介してインクジェット記録装置の外部より空気を導入する。
【0025】
一方、図2に示すように、インクジェット記録後の被記録材のインク付着面側に当接して搬送する回転体である拍車16を保持する拍車ベース40に、インクミストを吸い込むための吸い込み口41が設けられている。図3に示すように、吸い込み口41は拍車16の間で記録部10の近傍に設けられている。拍車ベース40の内部には、空気流の経路が形成されており、前述の非基準側には、ファン60と連結するためのジョイント部40aが設けられている。インクミストの吸い込み口41は、拍車ベース40のジョイント部40aから遠い位置に配設されている。
【0026】
インクジェット記録装置の非基準側には、拍車ベース40のジョイント部40a内に挿入されて緊密に連結されるゴムジョイント42が設けられている。そして、プリンタシャーシ20の非基準側前方には中継ダクト61が固定されており、ゴムジョイント42を介してジョイント部40aと緊密に連結されている。
【0027】
プリンタシャーシ20の中継ダクト61には、ファン60に対応した開口が設けられ、ファン60はプリンタシャーシ20の後方に固定されている。さらに、ファン60の後方には、ファンダクト62が設けられており、インクジェット記録装置の後方および下方へ、ファン60からの空気の流れを分岐して導く。
【0028】
拍車ベース40の内部の空気流の経路の壁面(天井部)には、電界形成部材である第1の捕集シート91が貼付けられている。中継ダクト61の内部の空気流の経路の壁面(底面部)には、電界形成部材である第2の捕集シート92が貼付けられている。これらの捕集シート91,92は、エレクトレット繊維からなる不織布で作られており、静電気力により比較的小径のインクミストを捕集可能である。エレクトレットとは、半恒久的に自ら電気分極を保持し周囲に電界を形成する物質のことであり、半恒久的に静電気力を維持できる。
【0029】
図5に示すように、ファンダクト62のインクジェット記録装置の下方へ至る経路には第1のフィルタ71が、インクジェット記録装置の後方へ至る経路には第2のフィルタ81がそれぞれ配設されている。本実施形態ではフィルタユニット180をフィルタ71、フィルタ81として用いている。図6にその詳細断面図が、図7に図6の上方から見た平面図が示されている。
【0030】
ハニカム状のフィルタ171,172は、前記したエレクトレット繊維からなる不織布をハニカム状(ダンボール状)に貼合わせたものであり、その空間(空気通過穴)に空気を通過させることにより電荷をもつ粉塵を吸着するものである。この2枚のハニカム状フィルタ171,172が、通過穴の方向を変えて積層されて、空気流通経路が屈曲されている。
【0031】
シート状フィルタ173,174は、エレクトレット繊維の不織布の単体からなり、空気流が不織布を貫通する様に配設されている。シート状フィルタ173,174は、ハニカム状フィルタ171,172に用いられるよりも密度の粗い空気透過性の良い不織布から形成されているが、ハニカム状フィルタ171,172の空気通過穴に比べて十分小さい間隙を有し、インクミストの慣性衝突による捕集効率は、ハニカム状フィルタ171,172よりも大きい。
【0032】
スペーサ175,176は、ハニカム状フィルタ172とシート状フィルタ173との間およびシート状フィルタ173,174同士の間に配設され、隙間177,178を形成している。ハニカム状フィルタ171,172、シート状フィルタ173,174、スペーサ175,176は、例えばスペーサ175、176が設けられている領域で両面テープ等で積層方向に接着固定されている。さらに、ハニカム状フィルタ171,172、シート状フィルタ173,174、スペーサ175,176の側面には、スポンジ179が貼付けられ、これらを一体化するとともに側面への空気の漏れを防止している。さらに、フィルタユニット180が装着される記録装置本体の取付部との間の隙間をなくし、フィルタユニット180の外側を空気流が通過することを防いでいる(なお、図6では、わかりやすくするため、フィルタユニット180の周辺に隙間があるように示してある)。
【0033】
次に、ファン50,60により発生する空気流について説明する。
【0034】
まず、外気導入ダクト51を介して、外部より導入された空気は、図3、4に示す矢印D方向、すなわち上方に吹き出され、インクジェット記録装置の外装カバーに設けられた円弧形状の天井部分に吹き付けられ、天井部分の円弧形状に沿って流れ方向が変更され、図1に示す矢印C1方向に空気が流れる。そして、この空気流は、被記録材の搬送方向と同一方向で、かつインクジェット記録装置の基準側から非基準側へ流れ、記録部10を通過する。記録部10を通過した空気は、インクミスト吸い込み口41から拍車ベース40内に侵入し、さらに、ジョイント部40aおよびゴムジョイント42を介して中継ダクト61へ至る方向(矢印F方向)に流れる。さらに、空気はファン60を経て、フィルタユニット80を通過してファンダクト62からインクジェット記録装置の後方および下方へ排出される(図3,5参照)。
【0035】
次にこのインクジェット記録装置の動作について説明する。
【0036】
被記録材(記録紙)の流れに沿って説明する。オートシートフィーダ200からの給紙の場合には給紙ローラ202により矢印Aに沿って、カセット300からの給紙の場合にはピックアップローラ302と給送ローラ303および従動ローラ304により矢印Bに沿って、それぞれ被記録材が搬送ローラ11とピンチローラ12との接触点まで搬送される。そして、搬送ローラ11は、図示されていない紙送り駆動モータにより駆動され、付勢バネ13およびピンチローラ12により被記録材が圧接された状態で、搬送ローラ11が回転し、被記録材が記録部10に搬送される。
【0037】
記録部10においては、キャリッジ2が被記録材の幅方向に走査するのに同期して、記録ヘッドに配された発熱体(図示せず)が駆動されて記録ヘッド1から被記録材上に適宜インクが吐出される。キャリッジ2の1回の走査が完了したら、所定ピッチだけ(未印字の部分が記録ヘッド1と対向するまで)被記録材が搬送される。それから、キャリッジ2が再走査し記録ヘッド1から次行のインク吐出が行われる。こうして、被記録材の所定ピッチずつの搬送と、キャリッジ2の移動および記録ヘッド1からのインク吐出とが交互に行われ、1枚の被記録材の全面に記録が行なわれる。
【0038】
キャリッジ2の往復移動は、読み取りセンサ101およびスケール102を用いてキャリッジ2の被記録材の幅方向(キャリッジ2の走査方向)の位置を検出し、その位置に応じて、図示しない制御装置が駆動モータをフィードバック制御しながら行われる。記録ヘッド1の駆動タイミング(インク吐出タイミング)も、読み取りセンサ101およびスケール102によって得られたキャリッジ2の位置データに基づいて決定されるので、キャリッジ2の走査と同期して記録ヘッド1のインク吐出が行なわれる。
【0039】
なお、記録部10においては、紙押え板14により被記録材の浮きが防止され、記録ヘッド1のインク吐出口配設面と被記録材とが接触することなく一定間隔に保たれるため、被記録材上のインク着弾位置は高精度となる。
【0040】
記録部10において記録ヘッド1により画像記録された被記録材は、排紙ローラ15および拍車16により外部に排紙される。
【0041】
近年、記録画像の高精細化が求められており、それに応じて、記録部10において記録ヘッド1が被記録材に画像記録を行う際に吐出するインク粒子が小径化かつ高密度化されている。それに伴って、インク粒子を吐出する際に発生する微小なインク粒子(インクミスト)が、多数発生し、インクジェット記録装置内に飛散することによって装置内を汚してしまうおそれがある。そこで、本実施形態では、インクジェット記録装置内にファン50,60を設け、記録部10で発生するインクミストを一方向に導くような空気流を起こしている。
【0042】
前記した通り、本実施形態では、ファン50およびファン60を用いて、被記録材の搬送方向と同一方向で、かつインクジェット記録装置の前述の基準側から非基準側へ向う空気流を発生させている。具体的には、外気導入ダクト51から導入された空気が、外装カバーに沿って記録部10に至り、さらに拍車ベース40、中継ダクト61を介して、吸い込みファンダクト62からインクジェット記録装置の後方および下方へ排出される(図3,5参照)。
【0043】
記録部10へ至る時点で、空気流は基準側から非基準側へ向うが、図4の矢印Dに示すように、プリンタシャーシ20の手前側に被記録材幅方向の全域にわたって流れる。この空気流はほとんどが図1の矢印C1で示すようにプリンタシャーシ20の手前側、すなわち記録部10側に流れていくが、一部、プリンタシャーシ20の後方(図1の矢印E方向)にも流れ、プリンタシャーシ20の後方に配置されたオートシートフィーダ200の給紙ローラ202に吹き付けられる。これにより、インクミストを吹き流して給紙ローラ202がインクミストで汚れることを防止し、ひいては、給紙ローラ202が紙束201より被記録材を1枚毎に分離、搬送する際に被記録材表面を汚すことを防止している。
【0044】
図1の矢印C1方向に流れる空気は、記録部10へ吹き付けられてインクミストを吹き流し、記録部周辺に配置されている被記録材の搬送手段、すなわち搬送ローラ11、ピンチローラ12、紙押え板14等がインクミストにより汚れそれが堆積して搬送中に被記録材を汚すことを防止できる。
【0045】
また、図1の矢印C1方向に流れる空気は、記録ヘッド1を搭載するキャリッジ2をガイドするキャリッジ軸3およびスケール102(エンコーダスリット部)に吹き付けられてインクミストを吹き流し、キャリッジ軸3にインクミストが付着してキャリッジ2の移動する際の摺動負荷が増加することを防止でき、また、スケール102にインクミストが付着してスケール102が読み取り不良となることを防止できる。
【0046】
さらにまた、図1の矢印C1方向に流れる空気は、記録ヘッド1およびキャリッジ2にも吹き付けられてインクミストを吹き流し、記録ヘッド1のインク吐出口配設面にインクミストが付着して濡れたり汚れたりすることによる吐出不良を防止し、キャリッジ2の電気的接続部(ヘッドコンタクト部)にインクミストが付着することによる電気的接続不良を防止し、読み取りセンサ101にインクミストが付着することによるキャリッジ2の位置検出不良および動作不良を防止することができる。
【0047】
さらに、図1の矢印C1方向に流れる空気は、回復ユニット30にも吹き付けられ、記録ヘッド1の吐出性能を維持するために回復ユニット30に設けられた予備吐出受け部(不図示)に記録ヘッド1が予備吐出する際に発生するインクミストを図1の矢印C2方向へ流すとともに、回復ユニット30に設けられた図示しないキャップ手段やワイピング手段にインクミストが付着し汚れることにより記録ヘッド1の性能回復が十分に行なえなくなることを防止する。
【0048】
さらに、本実施形態では、インクジェット記録装置の基準側から非基準側へ向けて空気流を形成することにより、キャリッジ2が基準側から非基準側に移動しながら記録ヘッド1から被記録材へインク吐出する際に発生するインクミストを、効率良く吹き流すような空気流を発生させることができる。すなわち、ファン50,60による空気流が、キャリッジ2が移動することにより移動方向後方に発生する負圧部分のため図1の矢印C2と逆方向に発生する空気流を打ち消し、インクミストがインクジェット記録装置内に飛散するのを防止できる。なお、一般的に、高精細、高精度のカラー画像を被記録材へ記録する場合には、被記録材上へのインクの着弾精度を上げるためキャリッジ2が基準側から非基準側へ移動する時のみにインク吐出を行なう場合が多いので、かかる構成が効果的である。
【0049】
また、被記録材の幅方向に複数個設けられているピンチローラ12等の部材によって空気流の経路が凹凸形状となるのを防ぐため、この部分を覆うように紙押え板14の上流側が延長されており、凹凸形状のない空気流の経路が形成され、効率の良い空気流が形成されている。
【0050】
図1の矢印C1方向に形成された空気流により、インクミストは矢印C2方向に流され、インクジェット記録装置の外部へ流れ出ようとするが、記録部10の下流側に吸い込み口41が設けられているので、インクジェット記録装置の非基準側に配設されたファン60によりインクミストが吸い込み口41に吸い込まれ、外部へ出ることが防止される。
【0051】
ファン60が非基準側に設けられているので、ファン50により基準側から非基準側へ向うように形成されている空気流が阻害されない。
【0052】
本実施形態では、インクミストの吸い込み口41のうち、拍車ベース40のファン60と連結するためのジョイント部40aから遠い位置、すなわちインクジェット記録装置の基準側に配置されているものほど、被記録材幅方向に広く形成されており、拍車ベース40内の流路抵抗が均一にされて、各吸い込み口41から吸い込まれる空気流量をほぼ均一にすることができる。しかも、基準側の吸い込み口41が大きいので、基準側に位置する回復ユニット30の予備吐出受け部で発生するインクミストを効率良く吸い込むことができ、さらに、図示しないキャップ手段やワイピング手段など記録ヘッド1の性能維持に重要な部材の近傍にインクミストが飛散することが防止できる。
【0053】
拍車ベース40と中継ダクト61との連結は、ジョイント部40aをゴムジョイント42に挿入することにより確実にかつ容易に行なうことができるため、拍車ベース40を容易に着脱することができる。長期間にわたってインクジェット記録装置を使用した場合に、拍車ベース40内にインクミストが堆積しインクミストの吸い込み性能が低下した時、あるいは拍車16にインクミストが堆積し被記録材上の画像の汚れが発生した時などに、拍車ベース40のみを交換または取り外して清掃することが容易にできる。
【0054】
次に、インクミストを捕集し、除去するための捕集シート91,92について詳細に説明する。
【0055】
拍車ベース40の内部の空気流の経路の壁面(天井部)と、中継ダクト61の内部の空気流の経路の壁面(底面部)とには、電界形成部材である捕集シート91,92が貼付けられている。この捕集シート91,92は、エレクトレット繊維の不織布からなり静電気力により近傍の微細なインクミストを捕集する。
【0056】
捕集シート91,92は、空気流をふさいでフィルタとして用いない限りは、任意の位置に配置することができ、空気流の経路内にあれば静電気力により近傍のインクミストの捕集が可能である。本実施形態では第1の捕集シート91は拍車ベース40の天井部に、第2の捕集シート92は中継ダクト61の底面部に、それぞれ貼り付けられているので、図4に示す空気流D,Fを妨げることなく、ファン50,60による空気流に対して圧損を引き起こすことなく、近傍の微細なインクミストを捕集する。
【0057】
また、捕集シート91,92は、空気流の経路が大きく変わる箇所、本実施形態では、図3からも明らかなように、ほぼ直角に経路を変えている箇所の経路壁面に貼付されている。これにより、壁面から離れた位置に浮遊するインクミストであっても、経路の変化に伴う空気流の乱れによって壁面に貼付された捕集シート91,92に捕集される機会が増大する。
【0058】
また、捕集シート91,92は、操作者が容易に交換または取り外し可能な部材である拍車ベース40の内部に配置されているので、捕集シート91,92に多量のインクミストが捕集された結果、捕集シート91,92のインクミスト捕集能力が低下した場合であっても、拍車ベース40の交換に伴って新たな捕集シート91,92と交換することができる。
【0059】
本実施形態では、電界形成部材として半恒久的に電気分極を保持するエレクトレット繊維の捕集シートを用いているが、必ずしも繊維である必要はなく、他のエレクトレットを用いてもよい。さらに、エレクトレットに限られず、例えば電源を用いて発生させた静電気力を利用してもよく、静電板等を用いることも可能である。あるいは、空気流の経路を形成する壁材に直接所望の静電気力を発生するような加工を施してもよい。
【0060】
捕集シート91,92により捕集しきれずに図5に示す空気流F1,F2とともに流されてきたインクミストは、フィルタ71,81を構成するフィルタユニット180により捕集される。このフィルタユニット180を設けることにより外部にインクミストが出ることがより確実に防止できる。
【0061】
フィルタユニット180によるインクミスト捕集について詳細に説明すると、ハニカム状フィルタ171,172は、慣性を利用してインクミストを捕集する。空気通過穴を空気が通過するため圧力損失は少なく目詰まりしにくい状態で、空気流が分割されて壁との接触による捕集が行なわれる。しかも、その空気流の経路が屈曲されているので、インクミストが壁に衝突しやすく、さらに捕集効率が上がっている。
【0062】
一方、シート状フィルタ173,174は、ハニカム状フィルタ171,172の空気通過穴に比べて十分小さい間隙を空気が通過するため、インクミストの慣性衝突による捕集効率はハニカム状フィルタ171,172より大きい。さらに、エレクトレット繊維のごく近傍をインクミストが通り抜けてゆくため、静電吸着による捕集効果も高い。
【0063】
シート状フィルタ173,174は、インクミスト捕集効果が高いため、性能的にはこのシート状フィルタだけを設ければ十分であるが、長期的に見ると、捕集効果が大きい分捕集したインクミストで目詰まりを起こしやすく、空気の透過が不十分になるおそれがある。この場合、吸引口からのインクミスト吸引が十分でなくなり、記録装置内外にインクミストを飛散させてしまう。そこで、シート状フィルタ173,174の上流側に、シート状フィルタ173,174よりも捕集効果は小さいが目詰まりのしにくいハニカム状フィルタ171,172を配設し、さらに上流側に圧力損失がほとんどなく静電吸着のみでインクミストを捕集できる捕集シート91,92を配設することにより、シート状フィルタ173,174の長寿命化を図っている。
【0064】
インクミストの発生は、記録ヘッド1からインクが吐出される際に発生する飛沫と、インク滴が被記録材に衝突した時の飛沫とが原因である。そのためインクミストの大きさは種々雑多であるが、一般的には大径のインクミストほど慣性を利用した捕集はしやすくなる。主に慣性を利用したインクミスト捕集を行なうハニカム状フィルタ171,172を上流側に配設して、大径のインクミストを上流側でほとんど捕集し、ハニカム状フィルタ171,172を通り抜けた小径のインクミストを、下流側に配設した隙間の小さいシート状フィルタ173,174で捕集する構成とすることにより、シート状フィルタ173,174の目詰まりを抑制しつつ効率よくインクミストを捕集することができる。
【0065】
さらに、空気流の流速が速いほど、大径粒子が慣性によって捕集しやすくなるため、空気流の流速が速く風の乱れが大きいファン60の吹き出し口に近い方に、主に慣性を利用してインクミストを捕集するハニカム状フィルタ171,172を位置させることが効果的である。なお、ファンにより空気流の径路中に流路抵抗を設ける場合、吸い込み側より吹き出し側にあった方が圧力損失が小さくてすむため、フィルタユニット71はファン60の下流側に配設されている。
【0066】
本実施形態では、ハニカム状フィルタ171,172およびシート状フィルタ173,174の材料としてエレクトレットを用いているので、静電力により捕集効果がさらに向上している。すなわち、ハニカム状フィルタ171,172としては圧力損失が少なく捕集効果が高いものが望まれているので、小さい粒径のミストを少しでも捕集できるように、エレクトレットを用いることが効果的である。また、静電力による吸着は粒径の小さい粒子ほど吸着しやすいので、前記の通りハニカム状フィルタ171,172を透過した小径のインクミストを捕集するシート状フィルタ173,174にエレクトレットを用いることが効果的である。さらに、捕集シートにもエレクトレットを用いて少しでも小径のインクミストを捕集できるようにしてある。ただし、各フィルタとしてエレクトレット以外の一般の不織布を用いても、本発明の技術的思想を逸脱するものではない。
【0067】
本実施形態では、スペーサ175,176により、ハニカム状フィルタ172とシート状フィルタ173との間およびシート状フィルタ173,174同士の間に、隙間177,178が設けられている。これにより、空気の回り込みが行われて、シート状フィルタ173、174に使用不能領域が生じることを防ぐとともに、たとえシート状フィルタ173が部分的に目詰まりを起こしてもシート状フィルタ174は全面が使用できるようになる。
【0068】
このように、ハニカム状フィルタ171,172、シート状フィルタ173,174、スペーサ175,176、スポンジ179が一体化されたフィルタユニット180を用いることにより、組立が容易になるとともに、空気流のフィルタ側方への漏れ出しを防止することができる。また、フィルタ交換が容易になり、各フィルタ間の遮蔽が容易に行えるとともに、各フィルタとダクト内壁との間を空気が流通することを容易に防止することができる。また、このような構成では、前記の通りハニカム状フィルタ171,172とシート状フィルタ173,174の配列順序が捕集効率上重要であるが、これらのフィルタがユニット化されているので、その順序を間違うことなく容易に組立や交換ができる構成となっている。
【0069】
このように、本実施形態のフィルタユニット180によると、インクミストを効率よくかつ空気流の圧損を大きくすることなく捕集可能なフィルタの組立や交換が容易になる。また、フィルタユニットからの空気の漏れやフィルタと装置内の取付部との間の空気の漏れを防ぐことにより、装置の内外をインクミストで汚すことを防ぐことができる。さらに、組立時や交換時に、フィルタを最適の位置に装着することが容易にできる。そして、記録装置内部の汚れを防止し、特に汚れの堆積によって動作不良を起こすおそれのある部分のインクミスト堆積を防ぐことにより、長期にわたって安定した画像を記録することができ、信頼性が向上する。
【0070】
さらに、ハニカム状フィルタの空気流通経路が屈曲している構成としたり、ハニカム状フィルタがエレクトレット繊維の不織布からなる構成としたり、シート状フィルタがエレクトレット繊維の不織布からなる構成とすることにより、インクミストの捕集効率をより向上させることができる。
【0071】
また、フィルタユニットが、インクミストが流れる経路の上流側にハニカム状フィルタが位置し、下流側にシート状フィルタが位置するように配設されている構成としたり、インクミスト除去手段が、インクミストの流れを制御する空気流を発生するものであり、インクミスト除去手段の下流側にフィルタユニットが配置されている構成とすることによっても、インクミストの捕集効率をより向上させることができる。
【0072】
さらに、本実施形態においては、フィルタユニット180から見て空気流経路上流側に捕集シート91,92を配置している。
【0073】
一般に、フィルタユニット180によるインクミストの捕集効果を高めようとすると、フィルタ71,81の目(隙間)を小さくすることになり、これにより、空気の圧損を生じ、吸い込み口41よりの吸引効率が低下する。また、大量のインクミストを捕集することにより、徐々にフィルタ71,81が目詰まりを起こし、吸い込み口41の吸引効率のさらなる低下を招く。
【0074】
そこで、本実施形態では、第1インクミスト除去手段として、空気流経路の周囲に沿って、空気流の移動の妨げとならないように捕集シート91,92を配し、その下流側に第2インクミスト除去手段として、空気流と対面するようにフィルタユニット180を配している。また、第1インクミスト除去手段は、第2インクミスト除去手段に比べてインクミストの付着による汚れが激しいので、交換可能な構成とすると、第2インクミスト除去手段の使用可能な時間を延ばすことができ効果的である。また、第1インクミスト除去手段と第2インクミスト除去手段との間に空気流を生じさせる手段としてファンを配すると、第2インクミスト除去手段へのより効率の良い空気流の送出を行うことができる。また、第2インクミスト除去手段を空気流の上流側からみてハニカム構造のフィルタとシート状のフィルタが並ぶ組み合わせとすることで、より効率的なインクミストの除去を行うことができる。また、好ましくは、第2インクミスト除去手段を交換可能なユニットとすることにより、交換作業を容易に行うことができる。さらにより好ましくは、第1インクミスト除去手段と第2インクミスト除去手段とを、静電気力を利用してミストを吸着する構成として、より効果的に空気中に浮遊するインクミストを吸着・除去することができる。
【0075】
このように、本実施形態では、捕集シート91,92とフィルタ71,81とを併用することにより、空気流の圧損およびファンの吸引効率の低下を防ぎつつ、インクミストの捕集・除去の効果を高めている。
【0076】
【発明の効果】
本発明では、空気流の経路内で浮遊するインクミストを、電界形成部材が発生させる静電気力を利用して捕集することが可能になる。これは、空気流の圧損を大きくすることなく捕集が可能であり、記録装置内に飛散するインクの微小粒子を効率よく吸引、捕集することになる。
【0077】
その結果、記録装置内部の汚れを防止し、特に汚れの堆積によって動作不良を起こすおそれのある部分のインクミスト堆積を防ぐことにより、長期にわたって安定した画像を記録することができ、信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクジェット記録装置の一実施形態を示す側面断面図である。
【図2】図1の実施形態の記録部周辺を示す拡大図である。
【図3】図1の実施形態の平面図である。
【図4】図1の実施形態の入口側ファン周辺を示す側面断面図である。
【図5】図1の実施形態の出口側ファン周辺を示す(図1,4と反対側から見た)側面断面図である。
【図6】フィルタユニットの拡大断面図である。
【図7】図6の上方から見た平面図である。
【符号の説明】
1 記録ヘッド(記録手段)
2 キャリッジ(記録手段)
3 キャリッジ軸
4 ガイドレール
10 記録部
11 搬送ローラ(搬送手段)
12 ピンチローラ(搬送手段)
13 付勢バネ(搬送手段)
14 紙押え板
15 排紙ローラ
16 拍車
20 プリンタシャーシ
30 回復ユニット
40 拍車ベース
40a ジョイント部
41 吸い込み口
42 ゴムジョイント
50 ファン(インクミスト除去手段)
51 外気導入ダクト
60 ファン(インクミスト除去手段)
61 中継ダクト
62 ファンダクト
71,72 ハニカム状フィルタ
73,74 シート状フィルタ
75,76 スペーサ
77,78 隙間
79 スポンジ
80 フィルタユニット
91 エレクトレットの第1の捕集シート(インクミスト除去手段)
92 エレクトレットの第2の捕集シート(インクミスト除去手段)
101 読み取りセンサ
102 スケール
200 オートシートフィーダ
201,301 紙束
202 給紙ローラ
300 カセット
302 ピックアップローラ(搬送手段)
303 給送ローラ(搬送手段)
304 従動ローラ(搬送手段)
Claims (7)
- インクを吐出して画像を記録する記録手段を用いて被記録材に画像形成を行なうインクジェット記録装置であって、
前記被記録材を搬送する搬送手段と、
前記記録手段による画像記録時に発生するインクミストを、一定の方向へ流れさせるインクミスト除去手段と、
前記インクミスト除去手段の前記インクミストが流れる経路の壁面に配設された電界形成部材とを含み、
前記経路に、ハニカム状フィルタとシート状フィルタとが積層されたフィルタユニットが配設されており、
前記フィルタユニットが、前記インクミストが流れる前記経路の上流側に前記ハニカム状フィルタが位置し、下流側に前記シート状フィルタが位置するように配設されており、
前記記録手段は、インクを吐出して前記被記録材に記録を行う記録ヘッドと、該記録ヘッドを前記被記録材の搬送方向と交差する方向に往復移動させるためのキャリッジとを有し、
前記インクミスト除去手段は、前記被記録材の前記搬送方向に対して上流側から下流側へ向かう、前記インクミストの流れを形成する空気流を発生させるように、前記被記録材の前記搬送方向に対して前記記録ヘッドよりも下流側から排出される空気を吸い込むための吸い込みファンを有し、前記吸い込みファンは前記インクミストが流れる前記経路に接続されており、
前記経路内に空気を吸い込むための複数の空気吸い込み口が、前記キャリッジの移動方向に沿って開口されており、
前記搬送手段は、前記被記録材の排出側において前記被記録材を挟持するための、排紙ローラと、該排紙ローラに対向配置され前記キャリッジの前記移動方向に間隔をおいて設けられた複数個の拍車とを有し、
前記経路の一部は前記拍車が取り付けられている拍車ベース内に設けられており、
前記複数の空気吸い込み口はそれぞれ前記拍車ベースの前記各拍車の間に開口している
インクジェット記録装置。 - 前記電界形成部材がエレクトレットからなる請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- 前記インクミスト除去手段が、前記搬送手段による前記被記録材の搬送方向に対して前記記録手段よりも上流側から外気空気を吹き出すファンを含む請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
- 前記ハニカム状フィルタの空気流通経路が屈曲している請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- 前記ハニカム状フィルタがエレクトレット繊維の不織布からなる請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- 前記シート状フィルタがエレクトレット繊維の不織布からなる請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- 前記電界形成部材の下流側に前記フィルタユニットが配置されている請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
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