JP3851229B2 - アクチュエータのサスペンション架設装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、対物レンズを保持するレンズホルダーより成るアクチュエータ可動部をフレームに対して変位可能に支持するための複数の直線状サスペンションを架設するアクチュエータのサスペンション架設装置に関し、特に、サスペンションの架設を容易に精度を確保して行うアクチュエータのサスペンション架設装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディスク等の信号記録媒体に対して光学的に信号の読み取り、あるいは書き込みを行う光学ヘッドは、通常、発光素子である半導体レーザー及び受光素子である光検出器が組み込まれるハウジングに、対物レンズを駆動するアクチュエータを設置して構成される。
【0003】
アクチュエータは、一般に、対物レンズを保持するレンズホルダーにフォーカシングコイル及びトラッキングコイル等の駆動コイルを取り付けてアクチュエータ可動部を構成し、このアクチュエータ可動部をハウジングに対して変位可能に支持し、前記駆動コイルに対して有効に磁界を形成するべく磁気回路を配置して構成される。
【0004】
アクチュエータにおいては、アクチュエータ可動部をハウジングに対して変位可能に支持するためにワイヤーや板バネ等の直線状サスペンションを用いる構成が主流となっており、複数の直線状サスペンションの各端部付近がそれぞれハウジングに固定される固定部材及びアクチュエータ可動部に固定される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、アクチュエータの組立時において、サスペンションワイヤーを架設する場合、各サスペンションワイヤーは最初に固定部材に形成される各孔にそれぞれ挿入され、次に、アクチュエータ可動部に形成される支持部の孔に挿入された後にレンズホルダーに巻回されたコイルの端部とサスペンションワイヤーを半田付けする端子部に当接し、その先にサスペンションワイヤーの先端を位置決めするストッパーが配置されている。このように構成された端子部はコイルの端部を巻回する場合において、通常端子部は位置決め用ストッパーと近接して設けられ端子部に巻回されるコイルはサスペンションワイヤー間に隙間が発生し、半田付けの際、サスペンションワイヤーがコイル側に付勢されて半田付けされる恐れがあり、駆動時にレンズが傾くという問題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、フレームに固定する固定部材に設けられた複数の孔よりアクチュエータ可動部に形成された複数の孔を形成する支持部にそれぞれサスペンションワイヤーを挿入し、これらの支持部分で固定され、かつ、挿入先にサスペンションワイヤーとコイルの端部を接続する突起状の端子部とその先に各サスペンションワイヤーの先端の位置決めを行うストッパー部材を設け、前記端子部の先端は支持部方向に傾けて成型した。
【0007】
【実施例】
図1は本発明に係る光学ヘッドのアクチュエータのサスペンション架設装置の組立完了状態を示す斜視図、図2は図1のアクチュエータの磁気回路部分を省略した要部の状態を示す斜視図である。
【0008】
対物レンズ1はレンズホルダー2に保持されており、該レンズホルダー2の側面全周にフォーカスコイル3が装着され、レンズホルダー2の平行な所定の各側面の両脇にそれぞれトラッキングコイル4が装着されている。
【0009】
また、レンズホルダー2の対物レンズ1を挟んだ両側には、上下にそれぞれ弾性支持体となる直線上サスペンションワイヤー5の一端が貫通部6aを支持する支持部6と前記フォーカスコイル3及びトラッキングコイル4の巻線端部をサスペンションワイヤー5に接続する端子部7が突出して形成されるとともに該端子部7は図2に示す通り容易にコイルを巻回出来るように先端部が支持部の方に傾けて成型されている。
【0010】
そして、該端子部7に隣接してストッパー8がレンズホルダー2に一体的に成型されサスペンションワイヤー5の端部の位置決めが成される。
【0011】
また、4本の各サスペンションワイヤー5の他端は、後述するヨークとして作用する磁気回路部を含むべく磁性材料で形成されるフレーム9の端部に取り付けられる固定部材10に設けられた固定孔11に貫通し固定されネジ12によりフレーム9に固定されている。
【0012】
また、一対のマグネット13及び14はレンズホルダー2を挟んで同一磁極面(N極)が対向して配置されている。そして、各マグネット13及び14のS極の磁極面はそれぞれフレーム9と一体に形成される外部ヨーク15及び16が付設されており、各マグネット13及び14のN極の磁極面にはそれぞれフレーム9と一体に形成される対向ヨーク17及び18が対向して配置されている。
【0013】
マグネット13及び14から発生される磁束は、フォーカスコイル3及び各トラッキングコイル4の有効領域に作用し、フォーカスコイル3にフォーカスエラー信号を供給することによりディスクの信号面に光ビームを合焦させるフォーカス制御が行われるようにレンズホルダー2と共に対物レンズ1が駆動され、各トラッキングコイル4にトラッキングエラー信号を供給することによりディスクの信号トラックに光ビームを追従させるトラッキング制御が行われるようにレンズホルダー2と共に対物レンズ1が駆動される。
【0014】
次に、このように構成される対物レンズ駆動装置において、本発明の組み立てについて図1及び図2を用いて更に詳細に説明する。
【0015】
レンズホルダー2は底面が開放された矩形の箱状であり、液晶ポリマー材料による成形で各支持部6と端子部7とストッパー8とフォーカスコイル3及び各トラッキングコイル4が装着される各装着部とが一体的に形成されており、前記端子部7はフォーカスコイル3及び各トラッキングコイル4の端部を巻回する時、図2に示す通り端子部7の先端は支持部6の方に先端が傾けて成型されているのでストッパー8の影響を受けずに容易に巻回できるものである。
【0016】
アクチュエータ可動部の組み立てとして、サスペンションワイヤー5は、組み立て治具を使用し固定孔11を貫通し更に貫通部6aを貫通し端子部7に当接した後ストッパー8によりサスペンションワイヤー5の位置決めが行われ、貫通部6a及び固定孔11は半田付けにてサスペンションワイヤー5の周囲を接着する。そして、フォーカスコイル3及び各トラッキングコイル4の端部が巻回された端子部7はサスペンションワイヤー5を半田付けすることによりアクチュエータが組立てられる。
これにより、レンズホルダー2は4本のサスペンションワイヤー5によりフレーム9に変位可能に弾性的に支持される。
【0017】
【発明の効果】
以上に述べた如く、本発明に依れば、フレームに固定する固定部材に設けられた複数の孔よりアクチュエータ可動部に形成された複数の孔を形成する支持部にそれぞれサスペンションワイヤーを挿入し、これらの支持部分で固定され、かつ、挿入先にサスペンションワイヤーとコイルの端部を接続する突起状の端子部とその先に各サスペンションワイヤーの先端の位置決めを行うストッパー部材を設け、前記端子部の先端は支持部方向に傾けて成型したので、サスペンションワイヤーが配置される位置にコイルの端部を巻回することが出来るのでサスペンションワイヤーとコイルの端部は応力が加わることがなく容易に半田付けすることができる。
【0018】
そして、端子部がストッパーに隣接していても巻回する端子部の先端はストッパーより広がる方向にあるのでフォーカスコイル及びトラッキングコイルの引出し線を端子部に容易に巻回することができる。
【0019】
また、ストッパー部材を設けているので、各サスペンションワイヤーの挿入先である先端部の位置決め用治具を必要とせず、精度良くサスペンションを架設することが出来る。そして、各サスペンションの端部が円滑に位置関係を一定にして所定位置に設定され、容易にサスペンションを架設することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光学ヘッドのアクチュエータのサスペンション架設装置の組立完了状態を示す斜視図である。
【図2】図1のアクチュエータの磁気回路部分を省略した要部の状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 対物レンズ
2 レンズホルダー
5 サスペンションワイヤー
6 支持部
6a 貫通部
7 端子部
8 ストッパー
9 フレーム
10 固定部材
11 固定孔
Claims (1)
- 対物レンズを保持するレンズホルダーより成るアクチュエータ可動部をフレームに対して変位可能に支持するための複数の直線状サスペンションを架設するアクチュエータのサスペンション架設装置であって、フレームに固定する固定部材に設けられた複数の孔よりアクチュエータ可動部に形成された複数の孔を形成する支持部にそれぞれサスペンションワイヤーを挿入し、これらの支持部分で固定され、かつ、挿入先にサスペンションワイヤーとコイルの端部を接続する突起状の端子部とその先に各サスペンションワイヤーの先端の位置決めを行うストッパー部材を設け、前記端子部の先端は支持部方向に傾けて成型されていることを特徴とするアクチュエータのサスペンション架設装置。
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JP2002178133A JP3851229B2 (ja) | 2002-06-19 | 2002-06-19 | アクチュエータのサスペンション架設装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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2002
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