JP3847955B2 - Buttonhole sewing machine - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、被縫製物のボタン穴部の周囲を周回するように縫製するボタン穴かがりミシンに関する。
【0002】
【従来の技術】
被縫製物のボタン穴部の周囲を周回するように縫製していくボタン穴かがりミシンは、以前に開発されたものである。
ボタン穴かがりミシンは、布をY方向に前後動させる布送り手段と、ミシン針をX方向に振る針振り手段、並びに、布切りメスを布のボタン穴部に降下させて布を切断する布切り手段等を備え、上記布送り手段と針振り手段の協働によりボタン穴部の周囲にかがり縫いを行い、上記布切り手段により縫製中に布切りメスを作動させて布のボタン穴部を切断して、ボタン穴かがりを形成する。
【0003】
ところで、従来のボタン穴かがりミシンは、一般的に、図26に示すように、左平行部(平行縫製部分)A、第1閂止め部(閂止め部分)B、右平行部(平行縫製部分)C、第2閂止め部(閂止め部分)Dと、ボタン穴部Eを周回するようにかがり縫いを行うものであり、このかがり縫いの縫い終わり近く(例えば右平行部Cの縫製終了間際)に布切り手段を作動させて、布切りメスをボタン穴部Fに落とすことでボタン穴を開けるというものであった。
【0004】
また、従来のボタン穴かがりミシンにより行われる縫製パターンの1つに、「2重縫い」といった縫製パターンが知られている。従来の「2重縫い」のパターンは、ボタン穴部の周囲を単に2周して、上記の左平行部A、第1閂止め部B、右平行部C、第2閂止め部Dを2重に繰り返すものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のボタン穴かがり縫いミシンは、かがり縫いが完了する一歩手前の段階でボタン穴を形成するため、布切りメスにより形成された布の切れ端E(図26)がかがり縫いの内側に巻き込まれず、この切れ端がかがり縫いの外側に露出してしまうといった課題があった。布の切れ端が露出する縫製は、あまり美しい縫製とは云えなかった。
【0006】
このため、ボタン穴かがり縫目の形成前に布切りナイフによりボタン穴を形成してから、その周囲にボタン穴かがり縫目を形成するものが知られているが、ボタン穴が形成されてばたつき易く確実に押さえ切れない状態の布にかがり縫目が形成されるため、目飛びが発生したり縫い締まりの悪い縫目となってきれいな縫目が得られない欠点があった。
【0007】
一方、一般的なボタン穴かがりにおいては、平行部に比べて閂止め部の方が縫い目の密度が高い。しかしながら、上記従来の「2重縫い」の縫製パターンでは、平行部を2重に縫うだけでなく、閂止め部も2重に縫製してしまうので、閂止め部の縫い目の密度が過大になって例えば閂止め部が必要以上に盛り上がってしまい、見栄えの悪い出来上がりとなって商品価値を低下するという課題があった。また、密度の過大な個所に針落ちするために針が上下動するときに糸がしごかれて糸切れを生じる原因となった。
【0008】
この発明は、上記課題を解決するためになされたもので、布切りメスにより形成された布の切れ端がそのままの状態で外部に露出されずにきれいな縫目が得られるボタン穴かがり縫いミシン、並びに、2重縫いの際に、不要な縫い目の重なりをなくし、縫いあがりが美しく縫製パターンのバリエーションが豊富な2重縫いを実現できるボタン穴かがりミシンの制御装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、被縫製物のボタン穴部の周囲を周回するように縫製し、左右平行部と閂止め部を形成する縫製手段と、前記被縫製物のボタン穴部を切断する布切メスとを備えたボタン穴かがりミシンにおいて、前記縫製手段によりボタン穴部周囲の縫製を少なくとも2周行う縫製パターンを有し、該縫製パターンの実行に当たり、1周目の縫製時でかつ前記左右平行部の一方の平行部が形成された後に、前記布切メスを作動させてボタン穴部を切断し、2周目以降の縫製時に前記布切メスを作動させない制御手段を備えた構成とした。
【0010】
この請求項1記載の発明によれば、2周目の縫製時に既にボタン穴部が切断された状態にあるので、布切りメスにより形成された布の切れ端が、この2周目のかがり縫いの内側に巻き込まれて、布の切れ端がそのままの状態で外部に露出されない。すなわち、布の切れ端がそのまま露出されない美しい縫製が実現されるとともに、布に布切りメスのよる切断が行なわれる前に1周目のかがり縫いが行なわれるので、縫目がきれいに仕上がる。
【0013】
なお、上記請求項1記載の発明を適用可能な縫製パターンには、ボタン穴に平行な平行部とボタン穴の両端を閂止めする閂止め部とからなる縫製パターン(例えばYシャツのボタン穴などに用いられる縫製パターン)のほか、ボタン穴の両端部分の縫い目がボタン穴の端部を中心に放射状に形成された縫製パターン(例えばジーンズのボタン穴などに用いられる縫製パターン)等も含まれる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について、図1〜図25の図面を参照しながら説明する。
図1は、この発明の実施の形態のボタン穴かがりミシン1の概観を示す斜視図、図2は、ボタン穴かがりミシン1の布送りと針の昇降機構を主に示す透視図、図3は、ボタン穴かがりミシン1の針の昇降機構と針振り機構を主に示す透視図である。
【0019】
このボタン穴かがりミシン1は、昇降動作と左右への針振り動作を行うミシン針9、布(被縫製物)を押さえる布押さえ15、下側で布を保持すると共に布送り方向に前後動する布保持板14、布押さえ15の上側で上糸を切断する上糸切り鋏み80、布を切断してボタン穴を形成する布切りメス16、設定データの入力を行う設定入力手段および選択手段としての操作パネル110(図10)、並びに、ボタン穴かがりミシン1を制御する本実施の形態の制御装置(図11)等を備えてなる。
【0020】
上記布押さえ15および布保持板14は、布送りとしても機能し、縫製中を通して布を保持すると共に、布送り方向に前後動して布を前後に送るようになっている。図2に示すように、布押さえ15は連結アーム24を介して布送り部材23に連結される一方、布保持板14は直接に布送り部材23に連結されている。布送り部材23は、ラック22aを有する送り軸22に固定されており、パルスモータ等からなるY送り駆動手段としてのY送りパルスモータ20の駆動により前後動して、布押さえ15と布保持板14とを前後動させる。
【0021】
ミシン針9を昇降させる昇降機構は、図2と図3に示すように、上軸6、パルスモータ等のミシンモータ5、クランクカム7等から構成され、ミシンモータ5の回転駆動をクランクカム7により昇降運動に変換して針棒8に伝達することで、ミシン針9を昇降運動させる。上軸6は、傘車10a,10bを上下端に配した連結軸10を介して下軸11とリンクしており、該下軸11に連結された釜12と連動する。
【0022】
図4は、ボタン穴かがりミシン1の針振り機構をミシンの面部側から眺めた正面図、図5は、この針振り機構の動作を説明するための模式図である。また、図6は、針振り機構の動作例を示すもので、(a)は針振りカム54のカム頂部が基線側にある状態を示す図、(b)は針振りカム54のカム頂部がカム振り幅側にある状態を示す図である。
【0023】
ミシン針9を左右に振る針振り機構は、ある基線を原点として左側にミシン針9を振る主針振り機構と、この針振り幅を変更する振り幅変更機構、並びに、上記基線を左右方向に変更する基線変更機構等から構成される。
【0024】
図3〜図6に示すように、主針振り機構は、針棒揺動台18、針振り腕49、連結軸48、連結レバー47、針振りカムレバー46、針振りカム(三角カム)54、駆動軸53、ギヤ51,52等から構成され、ミシンの上軸6の回転運動を針振りカム(三角カム)54に伝達することで、針振りカムレバー46を所定の振り幅で揺動させ、この揺動により針棒揺動台18を支点18aを中心に回動させることでミシン針9を左右方向に振る。ちなみに、図3〜図6中、連結軸48、駆動軸53および支点44bは、針棒揺動台18の揺動中に配置固定される部材であり、一方、支点45aと連結ピン46aは、前後の部材を回動自在に連結し且つ配置移動可能な部材である。
主針振り機構の針振り動作は、上軸6を介してミシン針9の昇降運動とリンクしており、ミシン針9の降下が奇数回目のときに針棒8を基線位置にもって行き、偶数回目のときに針棒8を基線から所定の振り幅量だけ左側の針振り位置にもって行くようになっている。
【0025】
図7には、同針振り機構による基線位置の変更を説明する図を、図8には、同針振り機構による振り幅量の変更を説明する図を示す。
振り幅変更機構は、図7にも示すように、パルスモータ等からなる針振り送りパルスモータ41の回転により、リンク55,56を介して針振りカムレバー46の運動を決定している支点44bの位置を、振り幅量が変わる方向(ほぼ左右方向)に変更することでミシン針9の振り幅量を変更する。
基線変更機構は、図8にも示すように、パルスモータ等からなる基線送りパルスモータ40の回転により、基線変更用レバー43を支点43aを中心に回動させて、針振りカムレバー46の運動を決定している支点44bの位置を、揺動運動の原点が変わる方向(ほぼ上下方向)に変更することで、ミシン針9の針振りの基線位置を変更する。
【0026】
つまり、上記針振り送りパルスモータ41および基線送りパルスモータ40により、針振り機構を駆動し針棒8を左右に振るX送り駆動手段を構成している。
【0027】
図9には、被縫製物のボタン穴部に降下して切断することによりボタン穴を形成する布切り機構(布切り手段)の構成図を示す。
布切り機構は、下端部に布切りメス16を取り付けたメス取付け板31、支軸35aを中心に回動自在に設けられメス取付け板31を上下に駆動する駆動アーム35、ミシンの上軸6にリンクされ上軸6の回転を伝達して一端部を常に高速に上下動させているメス駆動アーム36、このメス駆動アーム36に着脱可能に設けられメス駆動アーム36の上下駆動を駆動アーム35に伝達するためのメス駆動フック37、このメス駆動フック37と上記メス駆動アーム36とを連結/非連結とするソレノイド75等から構成される。
そして、常時は、ソレノイド75のプランジャ75aが押し出されて、メス駆動フック37とメス駆動アーム36とが非連結とされ、それにより布切りメス16が上方で停止した状態にされる。が、メス駆動の指令によりソレノイド75のプランジャ75aが引き戻されると、バネ37bの作用によりメス駆動フック37が引かれて、その係合凹部37aをメス駆動アーム36に係合させる。そして、メス駆動アーム36の上下運動が、メス駆動フック37および駆動アーム35と伝達されて、メス取付け板31を布上に下降させる。
【0028】
図10には、このボタン穴かがりミシン1に備わる操作パネル110の図を示す。
操作パネル110は、各種の縫製パラメーターを設定入力したり、設定値の表示出力や縫製制御上のエラーの表示出力を行ったりするもので、例えば、ボタン穴かがりミシン1が載置されるミシンテーブルの上に設けられる。この操作パネル110を用いて設定入力されるパラメータには、2重縫いの際に1周目の縫い目と2周目の縫い目との重ね模様を選択する「2重縫い重ね選択」パラメータや、1周目に閂止め部の縫製を行わないように選択する「1周目閂止めまびき」パラメータなどが含まれており、上記操作パネル110によりそれらを選択する選択手段が構成されている。
【0029】
操作パネル110には、縫製をスタートするための縫製キー131、縫製キー131が押されて縫製モードであることを点灯により表示するLED(Light Emitting Diode)表示部132、入力モードを選択する選択キー133、該選択キー133の操作により選択されている入力モードを点灯により表示するパターンナンバー表示部134およびパラメータナンバー表示部135、2桁の7セグメント表示部からなるモード表示部141、4桁の7セグメント表示部からなるパラメータ表示部142、入力パラメータ値を「−1」するマイナスキー143、入力パラメータ値を「+1」するプラスキー144、入力パラメータ値を所定単位で減算するダウンキー145、入力パラメータ値を所定単位で加算するアップキー146、ミシン針9への糸通しおよび釜の位置合わせを知らせるセットキー147等が設けられている。
【0030】
図11には、ボタン穴かがりミシン1の回路構成のブロック図を示す。
ボタン穴かがりミシン1の制御装置は、図11に示すように、CPU(Central Processing Unit )100、RAM(Random Access Memory)102、ROM(Read Only Memory)101、各パルスモータの回転量をカウントするY送りカウンタ103、基線送りカウンタ104、および針振り送りカウンタ105、布切りメスの駆動数をカウントする布切りメスカウンタ106、各パルスモータの駆動を行うY送りパルスモータドライバ111、基線送りパルスモータドライバ112、および針振送りパルスモータドライバ113、各種センサーや各駆動部のドライバおよび操作パネル110等とCPU100とを接続するI/Oインターフェース109、ミシンを駆動するミシンモータ5の駆動制御を行うミシンモータドライバ115、ミシンモータ5の回転量を上軸6の回転角度としてコード付けするミシンモータエンコーダ119、糸調子器19の上糸張力VCM(ボイスコイルモータ)60を駆動するアクティブテンションドライバ120、布押さえ15を上昇させる押さえ上昇ソレノイド122を駆動する押さえ上昇ソレノイド駆動回路121、布切りメス16を下降させる布切りメス下降シリンダ30を駆動する布切りメス下降シリンダ駆動回路123、並びに、所定の割り込み条件(各パルスモータの回転量を示すカウンタ値、布の送り位置、上軸6の回転角度など)によりCPU100に割り込み信号を出力する割り込みコントローラ108等から構成される。
【0031】
上記ミシンモータドライバ115には、ミシンモータ5の他、ミシン針9が上方位置にあることを検出する針上位置センサ116、布押さえ15や布保持板14の基準位置を検出する送り基準位置センサ117、上軸6の回転角度を検出するTG(Tacho Generator)発生器118等が接続されている。
I/Oインターフェース109には、操作パネル110や各駆動部のドライバ並びに駆動回路のほか、布切りメス16の下降を検知するメス下降検知スイッチ34、布押さえ15の下降を検知する押え下降検知スイッチ28、布送り(布押さえ15と布保持板14)が原点位置にある状態を検出するY送り原点センサ26、針振り機構の基線位置が原点にあることを示す基線送り原点センサ57、針振り機構の振り幅が原点にあることを示す針振送り原点センサ58、布押さえ15の下降を指示する押さえスイッチ124、並びに、ミシンモータ5の駆動スタートを指示するスタートスイッチ125などが接続されている。
【0032】
CPU100は、RAM102の所定領域を作業領域としてROM101に記憶されている制御プログラムに従い、操作パネル110からのデータや、接続された各種センサーから検出信号を入力したり、各ドライバを介して各種駆動部の制御を行う。
ROM101には、操作パネル110から各種の設定パラメータを入力する設定入力処理や、1重縫いや複数種類の2重縫い縫製パターンを演算する演算処理、並びに、縫製パターンに基づいてボタン穴かがりの縫製を実行する縫製処理などの制御データや制御プログラムが記憶されている。上記演算処理や縫製処理については後に詳述する。
【0033】
この実施の形態のボタン穴かがりミシン1は、上記のように構成され、次に示すように、操作パネル110から各種の設定データの入力、各縫製パターンの演算、ボタン穴かがりミシン1の駆動制御が行われて、種々の縫製パターンのボタン穴かがり縫製が行われるようになっている。
【0034】
先ず、操作パネル110から入力される設定データの項目について説明する。図12には、操作パネルから入力可能なデータを示すデータテーブルのチャート図を、図13には縫製パターンの各部の長さを表すパラメータを説明する図を示す。
操作パネル110から入力可能なデータ内容は、同図のパラメータテーブルに示すとおりである。
【0035】
即ち、ボタン穴かがりの縫製パターン各部の長さデータ(図13参照)である「布切り長さデータ」、「メス巾データ」、「閂止め長さデータ」、「閂止め巾データ」、「平行部ピッチデータ」、「閂止め部ピッチデータ」、「布切りメス−第1閂止め間すきま長さデータ」、および「布切りメス−第2閂止め間すきま長さデータ」、並びに、メス落ち位置の左右方向のずれ量を示す「メス落ち左右位置データ」、糸調子器19に張力を付加する上糸張力VCM60の補正値を示す「アクティブテンション補正データ」、各縫製タイミングにおける糸調子器19の張力データである「平行部張力データ」、「閂止め部張力データ」、「縫い始め張力データ」、「縫い終わり張力データ」、および、「糸切り時張力データ」、「布切りメスサイズデータ」、「押さえサイズデータ」、「1/2重切り換えデータ」、「2重縫い重ね選択データ」、「2重縫い時・1周目メス駆動データ」、縫い始めの送り位置を示す「縫い始め送り位置データ」、縫い始めの基線位置(針振り機構の基線位置)を示す「縫い始め基線位置データ」、並びに、布切りメス16の駆動時におけるミシンスピードを示す「メス駆動時ミシンスピード」データ等である。
【0036】
これらのデータ項目中、項目ナンバー「18」〜「21」の「1/2重切り換え」「2重縫い重ね選択」「1周目閂止めまびき」「2重縫い時・1周目メス駆動」が本発明に係るデータ項目である。
そして、「1/2重切り換え」のデータ項目に「1」又は「2」を選択することで1重縫い又は2重縫いが選択され、「2重縫い重ね選択」のデータ項目に「0」又は「1」を選択することで2重縫いの際に並行縫製機能又はクロス縫製機能が選択され、「1周目閂止めまびき」のデータ項目に「1」又は「0」を選択することで2重縫いの際に1周目の閂止め部の縫製を行わない1周目閂止めまびき機能、又は第1周および第2周とも閂止め部を縫製する機能の何れかが選択され、「2重縫い時・1周目メス駆動」のデータ項目に「0」又は「1」を選択することで1周目にメスを駆動するか否かが選択されるようになっている。
【0037】
ユーザーは、ボタン穴かがりミシン1を駆動すると、先ず、上記各設定データを操作パネル110から入力する設定入力処理を行う。入力する各データ項目には、予めデフォルトの設定データや、前回入力した設定データが記憶されており、ユーザーは変更の必要なデータ項目のみを入力変更する。
設定データの各項目には、該項目に対応して入力可能なデータ値の範囲を示す設定範囲データが予め記憶されており、この設定範囲データから外れたデータが入力された場合にエラー判定が行われるようになっている。
上記の設定データは、縫製パターンナンバーに対応させて複数セット登録することが可能になっており、ユーザーが任意の縫製パターンナンバーを選択し呼び出すことで該ナンバーに対応した設定データのセットが読み込まれて実際の縫製制御に使用される。
【0038】
設定データの入力が終了したら、布をボタン穴かがりミシン1にセットして、操作パネル110の縫製キー131をオン操作する。すると、先ず、上記設定データに基づいて制御部で縫製パターンが演算される。
図14と図15には、設定データに基づき演算される縫製パターンを縫製順序に沿って見た図を示す。
【0039】
例えば、「1/2重切り換えデータ」が「2」、「2重縫い重ね選択データ」が「1」、「1周目閂止めまびきデータ」が「1」に設定されている場合、クロス縫製機能と閂止めまびき機能が機能して、図14と図15の▲1▼〜丸付き文字「14」に示す縫製パターンが順次演算される。
クロス縫製機能は、左平行部Aと右平行部C(図26参照)の縫い目を1周目と2周目でずらして互いの縫い目を十字上に重ねる縫製パターンである。このクロス縫製機能により、例えば、左平行部Aの1周目の縫い目であるポイントP2〜P3(図14の▲2▼)の縫い目と、2周目の縫い目であるポイントP7〜P8(図14の▲7▼)の縫い目とが、送り方向にずらされて十字上に重ねられる。このずらしは、図14の▲6▼に示すように、2周目の左平行部Aの縫製開始時に、布送りを止めて針振り側に一針捨て縫いを行うことで遂行される。右平行部Cのクロス縫製についても同様である。
【0040】
また、閂止めまびき機能は、第1および第2閂止め部B,D(図26参照)において、1周目に通常の閂止め縫製を行わずに、2周目のみに通常の閂止め縫製を行うものである。この閂止めまびき機能により、例えば、第1閂止め部Bにおいて、1周目では左平行部Aから右平行部Cに移行するポイントP3〜P4(図14の▲3▼)の移行縫製が行われ、2周目ではポイントP9〜P10(図14の▲9▼)の通常の閂止め縫製が行われる。第2閂止め部Dにおいても同様である。
上記移行縫製の詳細は、図14の▲3▼に示すように、左平行部Aの終端ポイントP3から2針分閂止め部に入った後、布送りを停止し、次いで、針振り基線を右平行部C縫製用の基線に合わせて移行し、更に、布送りをY送り方向へ後退させながら、右平行部Cの開始ポイントP4まで移行するといったものである。右平行部Cから左平行部Aに移行する移行縫製(図14の▲5▼)についても同様である。図14の▲3▼,▲5▼中、白抜きのポイントにより基線側の針落ちを示している。
【0041】
操作パネル110による設定処理で、「2重縫い重ね選択データ」が「0」で並行縫製機能が選択された場合には、上記クロス縫製機能の説明で述べた、2周目の平行部の縫製開始時の捨て縫い(図14の▲6▼)の演算を省くことで、1周目の縫い目と2周目の縫い目とが同一線上に重なる並行縫いのパターン演算が行われる。
【0042】
また、操作パネル110による設定処理で、「1周目閂止めまびきデータ」が「0」で閂止めまびき機能が選択されない場合には、図14▲3▼,▲5▼に示す移行縫製のパターン演算が行われずに、この過程のパターンとして通常の閂止め縫製のパターン演算が行われる。
【0043】
また、縫製パターンの演算後に、布切りメス16の駆動タイミングの演算が行われ、「2重縫い時・1周目メス駆動データ」が「0」であれば布切りメス16の駆動タイミングとして2周目の縫製中の所定タイミングが算出され、「1」であれば1周目の縫製中の所定タイミングが算出される。
【0044】
これら演算内容についてはフローチャートを用いて後に詳述する。
【0045】
縫製パターンの演算が完了すると、演算された縫製パターンに基づいてY送りパルスモータ20、基線送りパルスモータ40、針振り送りパルスモータ41が制御されて、演算された縫製パターンの各座標にミシン針9が落とされ、ボタン穴かがりが行われていく。また、この縫製中、上記算出された所定のタイミングで布切りメス16が落とされてボタン穴が設けられ、ボタン穴かがりが形成される。
そして、最後に、上糸切り鋏み80により上糸が、針板下の糸切りメス(図示略)により下糸が切断されて、1個のボタン穴かがりが終了する。
【0046】
以下に、ボタン穴かがりミシン1の制御部により行われる上記2重縫いの縫製パターン演算処理を含んだボタン穴かがり処理の処理手順について詳述する。
図16は、ボタン穴かがりミシンの制御部により行われるボタン穴かがり処理のゼネラルフローの処理手順を示すフローチャートである。
このボタン穴かがり処理は、例えば、ボタン穴かがりミシン1の起動とともに開始される。
【0047】
ボタン穴かがりミシン1が起動すると、先ず、ステップS1において、操作パネル設定処理のサブルーチン処理を行ってステップS2に移行する。
ステップS2では、操作パネル110の縫製キー131がオン状態か否かを判定してオン状態であればステップS3に移行するが、オフ状態であればステップS1に戻って操作設定処理を繰り返す。
これらステップS1とステップS2の処理は、操作パネル110の縫製キー131が押されるまで、高速で繰り返し行われ、この繰り返しの間に、図12に示す全てのデータ項目のデータ入力が可能になっている。
【0048】
縫製キー131が押されてステップS3に移行すると、該ステップで設定データに基づき縫製パターンの演算や布切りメス16の駆動タイミングを演算する縫製データ作成のサブルーチン処理を行って、ステップS4に移行する。
ステップS4では、例えばRAM102中のエラーフラグを読み込んで、前段のステップでエラーが記録されているか否かを判定して、エラーの記録がなければそのままステップS6に移行し、エラーの記録があればステップS5に移行して操作パネル110の表示部140に対応するエラー表示を行いボタン穴かがり処理を中断する。
【0049】
ステップS6では、押さえ上昇ソレノイド駆動回路121に布押さえ15を下降させる信号出力を行ってステップS7に移行する。
ステップS7では、Y送りパルスモータ20、基線送りパルスモータ40、針振り送りパルスモータ41の微動、および、Y送り原点センサ26、基線送り原点センサ57、針振り送り原点センサ58の検出出力を基に、布送り機構と針振り機構の各原点検索を行ってステップS8に移行する。
ステップS8では、ミシン針9が縫い始めの第1針落ち位置の上方に位置するように、Y送りパルスモータ20、基線送りパルスモータ40、針振り送りパルスモータ41を駆動して、ステップS9に移行する。
【0050】
ステップS9では、押さえ上昇ソレノイド駆動回路121に布押さえ15を上昇させる信号出力を行ってステップS10に移行する。
ステップS10では、縫製キー131のオン操作が行なわれたか判定して、オン状態であればそのままステップS11に移行し、オフ状態であればステップS1に戻る。
ステップS11では、押さえスイッチ124がオン状態か否かを判定して、オン状態であればそのままステップS12に移行するが、オフ状態であればステップS10に戻ってステップS10,S11の処理を繰り返す。
押さえスイッチ124が押されてステップS12に移行すると、該ステップで押え下降検知スイッチ28の検出出力を読み込んで、布押さえ15が上昇していれば、ステップS13に移行して布押さえ15を下降させる出力を行ってステップS15に移行する。が、布押さえ15が下降していれば、ステップS14に移行して布押さえ15を上昇させる出力を行って再びステップS10からの処理に戻る。
【0051】
ステップS15では、押さえスイッチ124のオン操作が行なわれたかを判定して、オン状態であればそのままステップS16に移行するが、オフ状態であればステップS14に移行して布押さえ15を上昇させてステップS10からの処理に戻る。
ステップS16では、縫製スタートを指示するスタートスイッチ125がオン操作されたか否かを判定して、オン操作されずにオフ状態のままであれば、ステップS15からの処理を繰り返し、オン操作された場合にステップS17に移行する。
ステップS17では,ステップS3の縫製データ作成処理で作成された縫製データに従い、ミシンモータ5を駆動して1個のボタン穴かがりの始めから終わりまでの縫製、布切りメス16の駆動、並びに、各縫製タイミングで糸調子器19に設定された張力を掛ける縫製処理を行い、その後、ステップS18に移行する。
【0052】
ステップS18では、例えばRAM102中のエラーフラグを読み込んで、前段のステップでエラーが記録されているか否かを判定して、エラーの記録がなければそのままステップS19に移行し、エラーの記録があればステップS20に移行して操作パネル110の表示部140に対応するエラー表示を行いボタン穴かがり処理を中断する。
ステップS19では、アクティブテンションドライバ120に信号出力を行って、糸調子器19に設定された糸切り時張力を掛けてステップS21に移行する。
【0053】
ステップS21では、上糸切り鋏み80を作動させてミシン糸を切断し、その後、布押さえ15を上昇させる糸切り・押え上げ処理を行ってステップS22に移行する。
ステップS22では、押え下降検知スイッチ28の検出出力を読み込んで、布押さえ15の上昇を確認した後、ステップS23に移行して、アクティブテンションドライバ120に信号出力を行って、糸調子器19の張力を開放してステップS10に戻って、再び、ステップS10からの処理を繰り返す。
【0054】
図17には、ゼネラルフローのステップS3で行われる縫製データ作成処理のサブルーチン処理のフローチャートを示す。
このサブルーチンが開始されると、先ず、先の操作パネル設定処理(図16のステップS1)で入力された設定データと、ROM101中に記憶されている設定範囲(図12参照)とを比較して、設定データが設定範囲内に含まれるか否かのチェックを行う。そして、含まれない場合にRAM102中のエラーフラグを立ててステップS32に移行する。
ステップS32では、ステップS31でエラーフラグが立てられたか否かを判定して、立てられていればこのサブルーチンを終了してゼネラルフローに戻るが、立てられていなければ、順次、縫製パターンを演算するパターン演算のサブルーチン処理(ステップS33)、布切りメスの駆動タイミングを演算するメス駆動タイミング演算処理(ステップS34)を実行して、このサブルーチンを終了する。
【0055】
図18には、縫製データ作成処理のステップS33で行われるパターン演算サブルーチンのフローチャートを示す。
このパターン演算処理が開始されると、先ず、ステップS41で、先の操作パネル設定処理(図17のステップS1)で入力されRAM102に記憶されている「縫い始め送り位置データ」と「縫い始め基線位置データ」を読み込んで、これらデータが指し指す座標を第1針落ち位置として、左平行部の開始位置まで導く複数針分の座標(図14のポイントP1〜P2)を演算し、ステップS42に移行する。
【0056】
その後、ステップS42,S43,S44,S45の分岐処理により、操作パネル設定処理で入力された「1/2重切り換えデータ」が「1」で2重縫いを行わないか「2」で2重縫いを行うかの分岐処理(ステップS42)、「2重縫い重ね選択データ」が「0」で並行縫製を行うか「1」でクロス縫製を行うかの分岐処理(ステップS43)、「1周目閂止めまびきデータ」が「0」で1周目に閂止めを作るか「1」で1周目に閂止めを作らないかの分岐処理(ステップS44,S45)を行う。
そして、2重縫いを行わない場合は、ステップS46の演算処理に、2重縫いで並行縫製、閂止めまびき無しの場合は、ステップS47,S48の演算処理に、2重縫いで並行縫製、閂止めまびきの場合は、ステップS49,S50の演算処理に、2重縫いでクロス縫製、閂止めまびき無しの場合は、ステップS51,S52の演算処理に、2重縫いで並行縫製、閂止めまびきの場合は、ステップS53,S54の演算処理にそれぞれ移行され、それぞれの演算処理を行った後にこのサブルーチンを終了して、縫製データ作成処理(図17)の次のステップに移行する。
【0057】
ここで、概略、演算A(ステップS46,S47,S48,S50,S51)は、通常のボタン穴かがり縫い目の演算処理、演算B(ステップS49,S53)は、閂止め縫いを行わないボタン穴かがり縫い目の演算処理、演算C(ステップS52,S54)は、演算Aのボタン穴かがり縫い目に対して1針分ずらせた針落ち形状のボタン穴かがり縫い目の演算処理である。次に、これらについての詳細を示す。
【0058】
図19には、パターン演算処理のステップS46,S47,S48,S50,S51で行われる演算Aのフローチャートを示す。
演算Aの処理では、操作パネル設定処理(図16のステップS1)で入力された縫製データに基づき、先ず、ステップS61の左平行部演算で、左平行部の針振り基線位置「a1」(図14のポイントP2の基線位置)と、針振り幅「(d−b)/2」(図13参照)と、送りピッチ「e」(左平行部の長さを適当な整数で除算した値)の演算を行う。
その後、順次、ステップS62の第1閂止め部演算で、第1閂止め部の針振り基線位置「a2」(図15のポイントP9の基線位置)と、針振り幅「d」と、送りピッチ「f」(閂止め部の長さを適当な整数で除算した値)の演算を、右平行部演算(ステップS63)で、右平行部の針振り基線位置「a3」(図14のポイントP4の基線位置)と、針振り幅「(d−b)/2」と、送りピッチ「e」(左平行部の長さを適当な整数で除算した値)の演算を、第2閂止め部演算(ステップS64)で、第2閂止め部の針振り基線位置「a4」(図15のポイントP13の基線位置)と、針振り幅「d」と、送りピッチ「f」(閂止め部の長さを適当な整数で除算した値)の演算を、縫い終り演算(ステップS65)で、左平行部、第1閂止め部、右平行部および第2閂止め部の各長さを送りピッチで除算した総針数の演算をそれぞれ行う。
つまり、この演算Aの処理により、通常のボタン穴かがりの1周分の縫い目が演算される。
【0059】
図20には、パターン演算処理のステップS49,S53で行われる演算Bのフローチャートを示す。
演算Bの処理では、先ず、左平行部演算(ステップS71)で、左平行部の針振り基線位置「a1」(図14のポイントP2の基線位置)と、針振り幅「(d−b)/2」(図13参照)と、送りピッチ「e」(左平行部の長さを適当な整数で除算した値)の演算を行う。
その後、順次、第1閂止め基線移動演算(ステップS72)で、第1閂止め部の針振り基線位置「a2」(図15のポイントP9の基線位置)の演算を、右平行部演算(ステップS73)で、右平行部の針振り基線位置「a3」(図14のポイントP4の基線位置)と、針振り幅「(d−b)/2」と、送りピッチ「e」(左平行部の長さを適当な整数で除算した値)の演算を、第2閂止め基線移動演算(ステップS74)で、第2閂止め部の針振り基線位置「a4」(図15のポイントP13の基線位置)の演算を、それぞれ行う。
つまり、この演算Bの処理により、閂止め縫いを行わないボタン穴かがりの1周分の縫い目の演算が行われる。
【0060】
図21には、パターン演算処理のステップS52,S54で行われる演算Cのフローチャートを示す。
この演算Cの処理では、先ず、パルスモータ移動量0の1針演算(ステップS81)で、Y送りパルスモータ20を動作させずに1針縫い目(図14の▲6▼の縫い目)を形成するための演算を行う。
その後、順次、左平行部演算(ステップS82)で、左平行部の針振り基線位置「a1」(図14のポイントP2の基線位置)と、針振り幅「(d−b)/2」(図13参照)と、送りピッチ「e」(左平行部の長さを適当な整数で除算した値)の演算を、第1閂止め部演算(ステップS83)で、第1閂止め部の針振り基線位置「a2」(図15のポイントP9の基線位置)と、針振り幅「d」と、送りピッチ「f」(閂止め部の長さを適当な整数で除算した値)の演算を、それぞれ行う。
次いで、順次、パルスモータ移動量0の1針演算(ステップS84)で、Y送りパルスモータ20や針振り機構の各パルスモータを動作させずに1針縫い目(図15の丸付き文字「12」の縫い目)を形成するための演算を、右平行部演算(ステップS85)で、右平行部の針振り基線位置「a3」(図14のポイントP4の基線位置)と、針振り幅「(d−b)/2」と、送りピッチ「e」(左平行部の長さを適当な整数で除算した値)の演算を、第2閂止め部演算(ステップS86)で、第2閂止め部の針振り基線位置「a4」(図15のポイントP13の基線位置)と、針振り幅「d」と、送りピッチ「f」(閂止め部の長さを適当な整数で除算した値)の演算を、縫い終り演算(ステップS87)で、左平行部と、第1閂止め部と、右平行部および第2閂止め部の各長さを送りピッチで除算した総針数の演算を、それぞれ行う。
つまり、この演算Cの処理により、演算Aのボタン穴かがり縫い目に対して1針分ずらされた針落ち形状のボタン穴かがり1周分の縫い目の演算が行われる。
【0061】
そして、上記の演算A、演算B、演算Cの各処理が、図18のパターン演算処理により設定データに応じて組み合わされ、例えば、ステップS47,S48で演算Aが2回繰り返された場合には、1周目と2周目の縫い目がまったく同じな2重縫いの縫製パターンが演算され、ステップS49,S50で演算Bと演算Aが組み合わされた場合には、1周目と2周目の平行部の縫い目が同じ(平行縫製)で、且つ、1周目の閂止め縫製がない縫製パターンが演算され、ステップS51,S52で演算Aと演算Cが組み合わされた場合には、1周目と2周目の縫い目が十字状に交わる(クロス縫製)縫製パターンが演算され、ステップS53,S54で演算Bと演算Cが組み合わされた場合には、1周目と2周目の縫い目が十字状に交わり(クロス縫製)、且つ、1周目の閂止め縫製がない縫製パターンが演算される。
【0062】
図22には、図7の縫製データ作成処理のステップS34で行われるメス駆動タイミング演算処理のフローチャートを、図23には、このメス駆動タイミング演算処理で使用されるメス駆動針数Mnパラメータを説明する図表を示す。
このメス駆動タイミング演算処理は、布切りメス16の駆動回数「n」、および、各駆動回数「1」〜「n」に対応した布切りメス16の駆動針数「M1」〜「Mn」(図23参照)を演算する処理である。
このメス駆動タイミング演算処理が開始されると、先ず、ステップS101において、設定データの「1/2重切り換えデータ」から1重縫いか2重縫いかを判定して、1重縫いであればステップS103に分岐し、2重縫いであればステップS102に分岐する。また、ステップS102に移行した場合には、設定データの「2重縫い時・1周目メス駆動データ」からメス駆動が1周目か2周目かを判定し、1周目であればステップS104に分岐し、2周目であればステップS105に分岐する。
【0063】
上記ステップS101,S102の分岐処理の結果、ステップS103に移行した場合には、図18のパターン演算処理で作成した縫製パターンから右平行部の開始位置までの針数を変数Mに代入してステップS106に移行する。
また、上記分岐処理の結果、ステップS104に移行した場合には、パターン演算処理で作成した縫製パターンから1周目の右平行部の開始位置(図14のポイントP4)までの針数を変数Mに代入してステップS106に移行する。
また、上記分岐処理の結果、ステップS105に移行した場合には、パターン演算処理で作成した縫製パターンから2周目の右平行部の開始位置(図15のポイントP10)までの針数を変数Mに代入してステップS106に移行する。
【0064】
その後、ステップS106からステップS113の各演算処理により、設定入力された「布切り長さデータ(a)」と布切りメス16の「メス巾データ(L1)」に基づき、布切り長さ「a」のボタン穴をあける布切りメス16の駆動回数「n」と、1回目からn回目までの布切りメス16の駆動針数「M1」〜「Mn」とが演算される。駆動針数とは、布切りメス16を駆動する針数を示すもので、すなわち、縫製開始から針数が「M1」〜「Mn」回の時点で布切りメス16が駆動される。
つまり、このメス駆動タイミング演算処理によれば、上記ステップS103〜S105で行われる変数「M」への代入処理において、1周目の右平行部の開始針数を代入するか、2周目の右平行部の開始針数を代入することで、その後、同一の演算処理(ステップS106〜S113)により、1周目で布切りメス16を駆動させる場合の針数、或いは、2周目で布切りメス16を駆動させる場合の針数を得ることが出来る。
【0065】
図24には、図16のゼネラルフローのステップS17で行われる縫製サブルーチンのフローチャートを示す。
この縫製処理が開始されると、順次、「残糸数」パラメータにパターン演算処理で演算された縫製パターンの総針数を割り当てる処理(ステップS131)、ミシンモータ5を駆動させるミシン起動出力(ステップS132)を行い、ステップS133に移行する。
ステップS133では、ミシンの状態が回転中か否かを判定し、回転中であればステップS134に移行するが、回転中でなけば回転状態になるまで待機する。
その後、ミシンの状態が停止するまで、ステップS134〜ステップS141の高速ループ処理を繰り返し、このループ処理の繰り返しの中で実際の縫製処理を行っていく。
【0066】
即ち、ステップS134では、ミシンの回転状態を監視してミシンが停止した場合にこのループを抜ける処理を行う。
ステップS135では、TG発生器118に基づく上軸6の回転角度を監視して、所定の回転角度になったタイミングでステップS136に移行する。そして、ステップS136において、Y送りパルスモータ20、基線送りパルスモータ40、針振り送りパルスモータ41を駆動して、演算して得た縫製パターンに従って針落ち位置を移動させていく。つまり、このステップS135,S136の処理により、縫製パターンに従って布が送られ実際の縫製が行われていく。
ステップS137では、針上位置センサ116の出力に基づき針棒8が所定位置より上方に上がった場合に、ステップS138に移行し、該ステップで針数をカウントしていくと共に、針数が布切りメス16の駆動回数「M1」〜「Mn」になった場合に、布切りメス16の駆動処理を行う。
ステップS139では、送り基準位置センサ117からの出力により送り基準割り込み信号が入力された場合にステップS118に移行し、該ステップで布送りが基準位置にきた場合の設定処理を、ステップS141では、針数カウントが布切りメス16の駆動回数である場合に、布切りメス16の駆動チェックを行う。
【0067】
以上のように、この実施の形態のボタン穴かがりミシン1の制御装置によれば、「2重縫い時・1周目メス駆動」の設定パラメータに「1」を選択することで、布切りメス16の駆動が1周目に行われ、2周目の縫製時に既にボタン穴部が切断された状態にあるので、布切りメスにより形成された布の切れ端が、この2周目のかがり縫いの内側に巻き込まれて、布の切れ端がそのままの状態で外部に露出されない。すなわち、布の切れ端がそのまま露出されない美しい縫製が実現される。
【0068】
また、「2重縫い重ね選択」の設定パラメータで「0」を選択すると、クロス縫製機能により、2重縫いの際に1周目の縫い目と2周目の縫い目とが十字状に重なるので、1周目の縫い目と2周目の縫い目とが同一線上で2重にかさなる従来の縫製パターンに比べて美しい縫製パターンを実現できる。
また、このクロス縫製は、クロス縫製が効果的に目立つ平行縫製部分のみに行われるので、無駄な縫製が省かれ、縫製サイクルの時間や針数を必要最小限にすることができる。
また、「2重縫い重ね選択」の設定パラメータの選択により、並行縫製機能による従来の2重縫いの縫製パターンと、クロス縫製機能による縫い目とが選択できるので、縫製パターンのバリエーションが豊富である。
【0069】
また、「1周目閂止めまびき」の設定パラメータで「1」を選択すると、縫い目の密度の低い平行部のみ2重縫いが行われ、縫い目の密度の高い閂止め部において2重縫いを行わないので、従来の2重縫いにあった閂止め部の不必要な盛り上がりをなくし、仕上がりの美しい縫製を実現できる。
また、「1周目閂止めまびき」の設定パラメータの選択により、閂止め部も2重に縫う従来の縫製パターンと、第1周閂止めまびき縫製機能による縫製パターンとが選択できるので、縫製パターンのバリエーションが豊富になる。
【0070】
なお、この発明は、上記実施の形態のボタン穴かがりミシン1の制御装置に限られず、例えば、制御装置に接続されるY送り駆動手段やX送り駆動手段は、この実施の形態で具体的に示した形態に限られず、例えば、X送り方向の送りは、針振りにより行わず布送りにより行うようにしても良いし、また、駆動手段としてパルスモータを挙げたが、その他、サーボモータなど種々の構成がありえる。また、ボタン穴かがりの縫製パターンも、閂止め部がボタン穴端を中心に放射状に形成された縫製パターンにも適用可能である。また、2重縫いの処理手順についても次のようなバリエーションがありえる。
【0071】
図25には、ボタン穴かがり処理のその他の例のフローチャートの概要を示す。
すなわち、この実施の形態では、2重縫いを行う処理手順として、縫製パターン演算時に2重縫いの縫製パターンを演算し、この縫製パターンに従って縫製処理を行うことで2重縫いを行うようにしたが、このような処理手順に限られず、例えば、図25に示すように、1周目の縫製処理(ステップS201)が終了した段階で、2重縫いを行うか否かを判定し(ステップS202)、行う場合には2周目の縫製処理(ステップS202)を実行する一方、行わない場合には縫製処理を終了し、その後、布押さえ15を上昇させて(ステップS204)、ボタン穴かがり処理を終了するといった処理手順としても良い。
【0072】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、2周目の縫製時に既にボタン穴部が切断された状態にあるので、布切りメスにより形成された布の切れ端が、この2周目のかがり縫いの内側に巻き込まれて、布の切れ端がそのままの状態で外部に露出されない。すなわち、布の切れ端がそのまま露出されない美しい縫製が実現される。
また、一周目のかがり縫目が形成されてから布切りメスによりボタン穴が形成され、その後に2周目のかがり縫目が形成されるので、縫目が確実にきれいに仕上がり、商品価値を向上する効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のボタン穴かがりミシンの概観を示す斜視図である。
【図2】同、ボタン穴かがりミシンの布送りと針の昇降機構を主に示す透視図である。
【図3】同、ボタン穴かがりミシンの針の昇降機構と針振り機構を主に示す透視図である。
【図4】同、ボタン穴かがりミシンの針振り機構の詳細を示す構成図である。
【図5】同、針振り機構の動作を説明するための模式図である。
【図6】同、針振り機構の動作例を示すもので、(a)は針振りカムのカム頂部が基線側にある状態を示す図、(b)は針振りカムのカム頂部がカム振り幅側にある状態を示す図である。
【図7】同、針振り機構による基線位置の変更を示す図である。
【図8】同、針振り機構による振り幅位置の変更を示す図である。
【図9】布切りメスを作動させる布切り手段の構成を示す図である。
【図10】本実施の形態のボタン穴かがりミシンに備わる操作パネルを示す図である。
【図11】同、ボタン穴かがりミシンの回路構成を示すブロック図である。
【図12】操作パネルから入力可能なパラメータを示すパラメータテーブルのチャート図である。
【図13】縫製パターンの各部の長さを表した変数を説明する図である。
【図14】クロス縫製機能による「2重縫い」の縫製手順1〜7の縫製パターンを示す図である。
【図15】クロス縫製機能による「2重縫い」の縫製手順8〜14の縫製パターンを示す図である。
【図16】ボタン穴かがりミシンの制御部により行われるボタン穴かがり処理のゼネラルフローの処理手順を示すフローチャートである。
【図17】図16のゼネラルフロー中にある縫製データ作成サブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
【図18】図17の縫製データ作成サブルーチン中にあるパターン演算サブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
【図19】図18のパターン演算サブルーチン中にある演算Aの処理手順を示すフローチャートである。
【図20】図18のパターン演算サブルーチン中にある演算Bの処理手順を示すフローチャートである。
【図21】図18のパターン演算サブルーチン中にある演算Cの処理手順を示すフローチャートである。
【図22】図17の縫製データ作成サブルーチン中にあるメス駆動タイミング演算サブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
【図23】図22のメス駆動タイミング演算サブルーチンのメス駆動針数Mnを説明する図表である。
【図24】図16のゼネラルフロー中にある縫製サブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
【図25】ボタン穴かがりミシンの制御部により行われるボタン穴かがり処理のその他の例を示すフローチャートである。
【図26】ボタン穴かがりの各縫製部分を説明するための図である。
【符号の説明】
1 ボタン穴かがりミシン
6 上軸
8 針棒
9 ミシン針
14 布保持板
15 布押さえ
18 針棒揺動台
20 Y送りパルスモータ(Y送り駆動手段)
40 基線送りパルスモータ(X送り駆動手段)
41 針振り送りパルスモータ(X送り駆動手段)
80 上糸切り鋏み
100 CPU(制御手段)
110 操作パネル(選択手段)[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a buttonhole sewing machine that sews around a buttonhole portion of a sewing object.
[0002]
[Prior art]
A buttonhole sewing machine that has been sewn around a buttonhole portion of a sewing product has been developed previously.
The buttonhole sewing machine includes a cloth feeding means for moving the cloth back and forth in the Y direction, a needle swinging means for shaking the sewing needle in the X direction, and a cloth for cutting the cloth by dropping the cloth cutting knife into the button hole portion of the cloth. A cloth cutting means and the like, and the cloth feeding means and the needle swinging means cooperate to carry out over stitching around the button hole, and the cloth cutting knife operates the cloth cutting knife during the sewing to dispose the button hole of the cloth. Cut to form a buttonhole.
[0003]
By the way, as shown in FIG. 26, a conventional buttonhole sewing machine generally has a left parallel portion (parallel sewing portion) A, a first tacking portion (fastening portion) B, a right parallel portion (parallel sewing portion). ) C, the second barracking part (barrage part) D and the overlock sewing are performed so as to go around the button hole part E, and near the end of the overwintering sewing (for example, just before the end of the right parallel part C) ) To operate the cloth cutting means, and drop the cloth cutting knife into the button hole portion F to open the button hole.
[0004]
Further, a sewing pattern such as “double stitching” is known as one of sewing patterns performed by a conventional buttonhole sewing machine. In the conventional “double stitching” pattern, the button hole portion is simply turned twice, and the left parallel portion A, the first tacking portion B, the right parallel portion C, and the second tacking portion D are divided into two. It was repeated repeatedly.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, since the conventional buttonhole overlock sewing machine forms the buttonhole one step before the overlock stitching is completed, the cut end E (FIG. 26) of the cloth formed by the cloth cutting knife is located inside the overlock stitching. There was a problem that the cut ends were exposed outside the over stitching without being caught. Sewing that exposes a piece of cloth was not very beautiful.
[0006]
For this reason, it is known that a buttonhole is formed with a cloth cutting knife before forming a buttonhole stitch, and then a buttonhole stitch is formed around the buttonhole. Since the stitched seam is formed on the cloth that is easy and cannot be surely pressed down, there is a defect that stitch skipping occurs or the seam is poorly stitched and a beautiful stitch cannot be obtained.
[0007]
On the other hand, in a general buttonhole overhang, the density of the seam is higher in the tacking portion than in the parallel portion. However, in the above-mentioned conventional “double stitching” sewing pattern, not only the parallel portion is sewed twice, but also the tacking portion is sewed twice, so that the density of the seam of the tacking portion becomes excessive. For example, there is a problem that the tacking portion is raised more than necessary, resulting in a poor-looking finish and reducing the product value. In addition, since the needle drops at an excessively dense part, when the needle moves up and down, the thread is squeezed to cause thread breakage.
[0008]
The present invention has been made to solve the above-described problem, and is a buttonhole sewing machine that can obtain a clean seam without being exposed to the outside in a state where a piece of cloth formed by a cloth cutting knife is left as it is, and An object of the present invention is to provide a buttonhole sewing machine control device capable of realizing double stitching that eliminates unnecessary seam overlap during double stitching, provides a beautiful stitching and a wide variety of sewing patterns.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-mentioned problem, the invention according to
[0010]
According to the first aspect of the present invention, since the button hole portion has already been cut at the time of the second round of sewing, the cut end of the cloth formed by the cloth cutting knife is used for the second round of over stitching. It is caught inside and the piece of cloth is not exposed to the outside as it is. That is, beautiful sewing is realized in which the cut end of the cloth is not exposed as it is, and the first stitch is stitched before the cloth is cut by the cloth cutting knife, so that the stitch is finished finely.
[0013]
The sewing pattern to which the invention of the first aspect can be applied includes a sewing pattern (for example, a button hole of a Y-shirt, etc.) comprising a parallel portion parallel to the button hole and a hooking portion for fixing the both ends of the buttonhole. In addition, a sewing pattern in which the seams at both ends of the button hole are formed radially around the end of the button hole (for example, a sewing pattern used for a button hole of jeans, etc.) is also included.
[0018]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings of FIGS.
FIG. 1 is a perspective view showing an overview of a
[0019]
The
[0020]
The cloth presser 15 and the
[0021]
As shown in FIGS. 2 and 3, the elevating mechanism for elevating the
[0022]
4 is a front view of the needle swing mechanism of the
[0023]
The needle swinging mechanism that swings the
[0024]
As shown in FIGS. 3 to 6, the main needle swinging mechanism includes a needle
The needle swinging operation of the main needle swinging mechanism is linked to the lifting and lowering movement of the
[0025]
FIG. 7 is a diagram for explaining the change of the baseline position by the needle swing mechanism, and FIG. 8 is a diagram for explaining the change of the swing amount by the needle swing mechanism.
As shown in FIG. 7, the swing width changing mechanism includes a fulcrum 44 b that determines the movement of the needle
As shown in FIG. 8, the base line changing mechanism rotates the base
[0026]
That is, the needle swing
[0027]
In FIG. 9, the block diagram of the cloth cutting mechanism (cloth cutting means) which forms a button hole by dropping and cutting to the button hole part of a to-be-sewn product is shown.
The cloth cutting mechanism includes a
Then, normally, the plunger 75a of the
[0028]
FIG. 10 shows a diagram of the
The
[0029]
The
[0030]
FIG. 11 shows a block diagram of a circuit configuration of the
As shown in FIG. 11, the control device of the
[0031]
The sewing
The I /
[0032]
The
In the ROM 101, setting input processing for inputting various setting parameters from the
[0033]
The
[0034]
First, setting data items input from the
Data contents that can be input from the
[0035]
That is, the length data (see FIG. 13) of each part of the buttonhole sewing pattern is “cloth trimming length data”, “knife width data”, “barrack length data”, “barrage width data”, “ "Parallel part pitch data", "Pinch data for barrack part", "Gap length data between cloth cutting knife and first barb", "Gap length data between cloth cutting knife and second barb", and knife “Female knife left / right position data” indicating the amount of shift in the left / right direction of the drop position, “Active tension correction data” indicating the correction value of the upper thread tension VCM 60 that applies tension to the thread tension device 19, and the thread tension device at each sewing timing 19 tension data “parallel section tension data”, “fastener section tension data”, “sewing start tension data”, “sewing end tension data”, “thread trimming tension data”, “cloth trimming knife size” "Data", "Presser size data", "1 / 2-fold switching data", "Double stitch overlap selection data", "Double stitch / first-round knife drive data", "Sewing" indicating the feed position at the start of sewing “Start feed position data”, “sewing start baseline position data” indicating the base position at the start of sewing (base position of the needle swing mechanism), and “sewing speed during knife driving” indicating the sewing speed when the cloth cutting knife 16 is driven. Data, etc.
[0036]
Among these data items, item numbers “18” to “21” “1/2 double switching” “double stitching overlap selection” “1st round tacking skipping” “double stitching, 1st round female drive” Are data items according to the present invention.
Then, by selecting “1” or “2” in the “1/2 double switching” data item, single stitching or double stitching is selected, and “0” is selected in the “double stitching overlap selection” data item. Or, by selecting “1”, the parallel sewing function or the cross sewing function is selected at the time of double sewing, and by selecting “1” or “0” in the data item of “1st round tacking skipping” In the case of double stitching, either the first round tacking function that does not sew the tacking part on the first round or the function that sews the tacking part on both the first and second laps is selected. By selecting “0” or “1” in the data item of “double stitching / first-round knife drive”, whether or not to drive the knife in the first round is selected.
[0037]
When the user drives the
In each item of setting data, setting range data indicating a range of data values that can be input corresponding to the item is stored in advance, and an error determination is made when data outside the setting range data is input. To be done.
A plurality of sets of the above setting data can be registered corresponding to the sewing pattern number. When the user selects and calls an arbitrary sewing pattern number, the set of setting data corresponding to the number is read. Used for actual sewing control.
[0038]
When the input of the setting data is completed, the cloth is set on the
FIGS. 14 and 15 show the sewing patterns calculated based on the setting data as viewed in the sewing order.
[0039]
For example, when “1/2” switching data is set to “2”, “double stitching overlap selection data” is set to “1”, and “first round tacking data” is set to “1”, cross sewing The sewing pattern shown in (1) to circled character “14” in FIG. 14 and FIG.
The cross sewing function is a sewing pattern in which the seams of the left parallel part A and the right parallel part C (see FIG. 26) are shifted between the first and second rounds and the seams are overlapped on the cross. With this cross sewing function, for example, the stitches at points P 2 to P 3 ((2) in FIG. 14) that are the first stitches of the left parallel portion A and the points P 7 to P that are the stitches at the second cycle are performed. 8 (<7> in FIG. 14) is shifted in the feed direction and superimposed on the cross. As shown in (6) in FIG. 14, this shifting is accomplished by stopping the cloth feed and performing one stitch discarding on the needle swing side at the start of sewing of the left parallel portion A in the second round. The same applies to the cross sewing of the right parallel portion C.
[0040]
Further, in the first and second tacking portions B and D (refer to FIG. 26), the tacking and blinking function does not perform ordinary tacking sewing on the first round, and performs ordinary tacking sewing only on the second round. Is to do. For example, in the first tacking portion B, by this tacking and blinking function, transition sewing of points P 3 to P 4 ((3) in FIG. 14) that transition from the left parallel portion A to the right parallel portion C is performed in the first round. In the second lap, normal tacking sewing at points P 9 to P 10 ((9) in FIG. 14) is performed. The same applies to the second tacking portion D.
Details of the transition sewing, as shown in ▲ 3 ▼ of 14, after entering the 2 stitch bar tacking portion from the end point P 3 of the left parallel portion A, stop the cloth feed, then the needle swing baseline migrated in accordance with the baseline of the right parallel portion C sewing, further, while retracting the cloth feeding the Y feed direction, but such shifts to the start point P 4 of the right parallel portion C. The same applies to the transition sewing ((5) in FIG. 14) that shifts from the right parallel portion C to the left parallel portion A. In (3) and (5) in FIG. 14, the needle drop on the base line side is indicated by the white point.
[0041]
In the setting process by the
[0042]
In addition, in the setting process by the
[0043]
Further, after the sewing pattern is calculated, the driving timing of the
[0044]
Details of these calculations will be described later using a flowchart.
[0045]
When the calculation of the sewing pattern is completed, the Y
Finally, the upper thread is cut by the upper thread trimmer 80 and the lower thread is cut by the thread trimmer (not shown) below the needle plate, and one buttonhole is finished.
[0046]
Hereinafter, the processing procedure of the buttonhole overturning process including the above-described double-sewing sewing pattern calculation process performed by the control unit of the
FIG. 16 is a flowchart showing a general flow processing procedure of the buttonhole lifting process performed by the control unit of the buttonhole sewing machine.
This buttonhole sewing process is started when the
[0047]
When the
In step S2, it is determined whether or not the
The processes in step S1 and step S2 are repeated at high speed until the
[0048]
When the
In step S4, for example, an error flag in the
[0049]
In step S6, a signal output for lowering the
In step S7, the fine movements of the Y
In step S8, the Y
[0050]
In step S9, a signal output for raising the
In step S10, it is determined whether the
In step S11, it is determined whether or not the press switch 124 is in the on state. If it is in the on state, the process proceeds to step S12 as it is. If it is in the off state, the process returns to step S10 and the processes in steps S10 and S11 are repeated.
When the press switch 124 is pressed and the process proceeds to step S12, the detection output of the presser lowering
[0051]
In step S15, it is determined whether or not the press switch 124 is turned on. If the switch is on, the process proceeds to step S16. If it is off, the process proceeds to step S14 and the
In step S16, it is determined whether or not the
In step S17, according to the sewing data created in the sewing data creation process in step S3, the
[0052]
In step S18, for example, an error flag in the
In step S19, a signal is output to the
[0053]
In step S21, the upper thread trimming kneading 80 is actuated to cut the sewing thread, and then a thread trimming / lifting process for raising the
In step S22, the detection output of the presser foot lowering
[0054]
FIG. 17 shows a flowchart of a subroutine process of the sewing data creation process performed in step S3 of the general flow.
When this subroutine is started, first, the setting data input in the previous operation panel setting process (step S1 in FIG. 16) is compared with the setting range (see FIG. 12) stored in the ROM 101. Then, it is checked whether or not the setting data is included in the setting range. If not included, an error flag in the
In step S32, it is determined whether or not an error flag has been set in step S31. If it has been set, this subroutine ends and the flow returns to the general flow. If it has not been set, the sewing pattern is sequentially calculated. Subroutine processing for pattern calculation (step S33) and knife driving timing calculation processing (step S34) for calculating the driving timing of the cloth cutting knife are executed, and this subroutine is terminated.
[0055]
FIG. 18 shows a flowchart of the pattern calculation subroutine performed in step S33 of the sewing data creation process.
When this pattern calculation process is started, first, in step S41, “sewing start feed position data” and “sewing start base line” input in the previous operation panel setting process (step S1 in FIG. 17) and stored in the
[0056]
After that, according to the branch process of steps S42, S43, S44, and S45, “1/2” switching data input in the operation panel setting process is “1”, or double stitching is performed when “2” is not performed. Branch processing (step S42), branch processing (step S43) whether "double stitching overlap selection data" is "0" and parallel sewing is performed or "1" is cross-sewing. A branching process (steps S44 and S45) is performed to determine whether the tacking sound data is “0” and the tacking is made in the first round or “1” is not tacking in the first round.
If double stitching is not performed, the calculation process in step S46 is performed in parallel sewing with double stitching, and if there is no tack-stopping, the calculation process in steps S47 and S48 is performed in parallel sewing with double sewing. In the case of stop fly, in the calculation process of steps S49, S50, double sewing, cross sewing, and in the case of no tack stop play, in the calculation process of steps S51, S52, double sewing, parallel sewing, tack stop In this case, the process shifts to the calculation process of steps S53 and S54, and after performing the respective calculation processes, this subroutine is terminated, and the process shifts to the next step of the sewing data creation process (FIG. 17).
[0057]
Here, generally, the calculation A (steps S46, S47, S48, S50, S51) is a normal buttonhole stitch calculation process, and the calculation B (steps S49, S53) is a buttonhole that does not perform the seam stitching. The stitch calculation process, calculation C (steps S52 and S54) is a calculation process for a buttonhole stitch with a needle drop shape shifted by one stitch with respect to the buttonhole stitch in calculation A. Details of these will be described below.
[0058]
FIG. 19 shows a flowchart of the calculation A performed at steps S46, S47, S48, S50, and S51 of the pattern calculation process.
In the processing of the calculation A, based on the sewing data input in the operation panel setting processing (step S1 in FIG. 16), first, the left swing portion calculation in the left parallel portion calculates the needle swing base line position “a1” (see FIG. 16). 14 point P 2 baseline position), needle swing width “(db) / 2” (see FIG. 13), feed pitch “e” (the value obtained by dividing the length of the left parallel part by an appropriate integer) ).
Thereafter, sequentially, the first bar tacking portion calculation of step S62, the needle swing baseline position of the first bar tacking portion "a2" (baseline position of the point P 9 in FIG. 15), the needle swing width "d", feed The calculation of the pitch “f” (the value obtained by dividing the length of the tacking portion by an appropriate integer) is the right parallel portion calculation (step S63), and the right hand portion swing base line position “a3” (point in FIG. 14) P 4 base line position), needle swing width “(db) / 2”, and feed pitch “e” (the value obtained by dividing the length of the left parallel portion by an appropriate integer) in stop portion operation (step S64), and needle swing baseline position of the second bar tacking portion "a4" (baseline position of the point P 13 of FIG. 15), the needle swing width "d", the feed pitch "f" (obex The value obtained by dividing the length of the stopper by an appropriate integer) is calculated at the end of sewing (step S65). Calculation of the total number of stitches obtained by dividing the lengths of the right parallel portion and the second tacking portion by the feed pitch is performed.
That is, the stitches for one round of normal buttonhole overturning are calculated by the processing of the calculation A.
[0059]
FIG. 20 shows a flowchart of calculation B performed in steps S49 and S53 of the pattern calculation process.
In the process of operation B, first, the left parallel portion operation (Step S71), the needle swing baseline position of the left parallel portion "a1" (the baseline position of the point P 2 in FIG. 14), needle swing width "(d-b ) / 2 ”(see FIG. 13) and feed pitch“ e ”(the value obtained by dividing the length of the left parallel portion by an appropriate integer).
Thereafter, sequentially, the first bar tacking baseline moving operation (step S72), the operation of the needle swing baseline position of the first bar tacking portion "a2" (baseline position of the point P 9 in FIG. 15), right parallel portion operation ( in step S73), and needle swing baseline position of the right parallel portion "a3" (baseline position of the point P 4 in FIG. 14), the needle swing width "(d-b) / 2", the feed pitch "e" (left The calculation of the value obtained by dividing the length of the parallel part by an appropriate integer) is the second wobbling base line movement calculation (step S74), and the second wobbling part swinging base line position “a4” (point P in FIG. 15). 13 base line positions) are calculated.
That is, by the processing of the calculation B, the calculation of the stitches for one round of the buttonhole overhang without performing the tacking sewing is performed.
[0060]
FIG. 21 shows a flowchart of the calculation C performed in steps S52 and S54 of the pattern calculation process.
In the processing of the calculation C, first, one stitch (the stitch of (6) in FIG. 14) is formed without operating the Y
Thereafter, sequentially, the left parallel portion operation (Step S82), the needle swing baseline position of the left parallel portion "a1" (the baseline position of the point P 2 in FIG. 14), needle swing width "(d-b) / 2" (See FIG. 13) and the calculation of the feed pitch “e” (the value obtained by dividing the length of the left parallel part by an appropriate integer) is the first tacking part calculation (step S83). Needle swing base line position “a2” (base line position at point P 9 in FIG. 15), needle swing width “d”, and feed pitch “f” (value obtained by dividing the length of the tacking portion by an appropriate integer) Each operation is performed.
Next, one stitch calculation (step S84) of the pulse
That is, by the processing of the calculation C, the stitches of the needlehole-shaped buttonhole overturning one stitch with respect to the buttonhole overturning seam of the operation A are calculated.
[0061]
Then, the processes of the above calculation A, calculation B, and calculation C are combined according to the setting data by the pattern calculation process of FIG. 18, for example, when calculation A is repeated twice in steps S47 and S48. When a double-sewing sewing pattern in which the first and second seams are exactly the same is calculated and calculation B and calculation A are combined in steps S49 and S50, the first and second laps are combined. When the sewing pattern of the parallel portion is the same (parallel sewing) and there is no barbed sewing on the first round, and calculation A and calculation C are combined in steps S51 and S52, the first round When the sewing pattern is calculated in which the seam of the second and second lap crosses in a cross shape (cross-sewing) and calculation B and calculation C are combined in steps S53 and S54, the first and second lap seams are crossed. Crossed Sewing), and there is no bar tacking sewing first round sewing pattern is calculated.
[0062]
FIG. 22 is a flowchart of the knife drive timing calculation process performed in step S34 of the sewing data creation process of FIG. 7, and FIG. 23 shows the knife drive needle number M n parameter used in this knife drive timing calculation process. The chart to explain is shown.
This knife drive timing calculation process is performed by the number of driving times “n” of the
When this knife drive timing calculation process is started, first, in step S101, it is determined whether single stitching or double stitching from the “1/2 double switching data” of the setting data. The process branches to S103, and if it is double stitching, the process branches to step S102. When the process proceeds to step S102, it is determined whether the knife driving is the first or second round from the setting data “double stitching / first round knife drive data”. The process branches to S104. If it is the second turn, the process branches to Step S105.
[0063]
As a result of the branch processing in steps S101 and S102, when the process proceeds to step S103, the number of stitches from the sewing pattern created in the pattern calculation processing in FIG. The process proceeds to S106.
As a result of the branching process, when the process proceeds to step S104, the number of stitches from the sewing pattern created by the pattern calculation process to the start position (point P 4 in FIG. 14) of the right parallel part of the first round is changed. Substituting into M, the process proceeds to step S106.
As a result of the branch processing, in a case where the process proceeds to step S105, the stitch number variables to the starting position of the right parallel portion of the second lap from the sewing pattern created by the pattern operation process (point P 10 in FIG. 15) Substituting into M, the process proceeds to step S106.
[0064]
After that, the cloth cutting length “a” is set based on the “cloth cutting length data (a)” and the “knife width data (L1)” of the
That is, according to this knife drive timing calculation process, in the substitution process to the variable “M” performed in steps S103 to S105, the number of start stitches of the right parallel part of the first round is substituted, or the second round By substituting the number of starting needles in the right parallel part, the number of stitches when the
[0065]
FIG. 24 shows a flowchart of the sewing subroutine performed in step S17 of the general flow in FIG.
When this sewing process is started, a process of sequentially assigning the total number of stitches of the sewing pattern calculated in the pattern calculation process to the “number of remaining threads” parameter (step S131), and a sewing machine start output for driving the sewing machine motor 5 (step S132). ) And the process proceeds to step S133.
In step S133, it is determined whether or not the state of the sewing machine is rotating. If the sewing machine is rotating, the process proceeds to step S134.
Thereafter, the high-speed loop process in steps S134 to S141 is repeated until the sewing machine state is stopped, and the actual sewing process is performed in the repetition of the loop process.
[0066]
That is, in step S134, the process of exiting this loop is performed when the rotational state of the sewing machine is monitored and the sewing machine stops.
In step S135, the rotation angle of the
In step S137, when the
In step S139, when a feed reference interrupt signal is input by an output from the feed reference position sensor 117, the process proceeds to step S118. In step S141, the setting process is performed when the cloth feed reaches the reference position. When the number count is the number of times the
[0067]
As described above, according to the control device for the
[0068]
In addition, when “0” is selected as the setting parameter for “double stitching overlap selection”, the first stitch and the second stitch are overlapped in a cross shape during the double stitching by the cross sewing function. A beautiful sewing pattern can be realized as compared with a conventional sewing pattern in which the first and second seams are doubled on the same line.
Further, since the cross sewing is performed only on the parallel sewing portion where the cross sewing is effectively conspicuous, useless sewing is omitted, and the time of the sewing cycle and the number of stitches can be minimized.
Further, by selecting the setting parameter of “double stitching overlap selection”, a conventional double stitching pattern by the parallel sewing function and a stitch by the cross sewing function can be selected, so that there are a wide variety of sewing patterns.
[0069]
If “1” is selected as the setting parameter for “1st round tacking and skipping”, double stitching is performed only at the parallel portion where the density of the seam is low, and double stitching is performed at the tacking portion where the density of the seam is high. Since there is no need, it is possible to eliminate unnecessary bulging of the tacking portion, which was required in the conventional double stitching, and to realize sewing with a beautiful finish.
In addition, the selection of the setting parameter for “1st round tacking and skipping” allows selection of the conventional sewing pattern in which the tacking part is also double-sewed and the sewing pattern by the 1st round tacking and spinning function. The variation of becomes rich.
[0070]
The present invention is not limited to the control device for the
[0071]
FIG. 25 shows an outline of a flowchart of another example of the buttonhole overturning process.
That is, in this embodiment, as a processing procedure for performing double stitching, double sewing is performed by calculating a sewing pattern of double sewing at the time of calculating the sewing pattern and performing sewing processing according to the sewing pattern. For example, as shown in FIG. 25, it is determined whether or not double stitching is performed when the first round sewing process (step S201) is completed (step S202). If it is to be performed, the second round sewing process (step S202) is executed. If not, the sewing process is terminated, and then the
[0072]
【The invention's effect】
According to the first aspect of the present invention, since the button hole portion is already cut at the time of the second round of sewing, the piece of the cloth formed by the cloth cutting knife is the inner side of the second round of overlock stitching. The piece of cloth is not exposed to the outside as it is. That is, beautiful sewing is realized in which a piece of cloth is not exposed as it is.
In addition, the buttonhole is formed with the cloth cutting knife after the first stitch is formed, and then the second stitch is formed, so the stitches are finished cleanly and the product value is improved. Effect is obtained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view showing an overview of a buttonhole sewing machine according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a perspective view mainly showing a cloth feed of a buttonhole sewing machine and a needle lifting mechanism.
FIG. 3 is a perspective view mainly showing a needle lifting / lowering mechanism and a needle swinging mechanism of the buttonhole sewing machine.
FIG. 4 is a block diagram showing details of a needle swing mechanism of a buttonhole sewing machine.
FIG. 5 is a schematic diagram for explaining the operation of the needle swing mechanism.
6A and 6B show an example of the operation of the needle swing mechanism, where FIG. 6A shows a state where the cam top of the needle swing cam is on the base line side, and FIG. 6B shows the cam top of the needle swing cam swinging the cam. It is a figure which shows the state which exists in the width side.
FIG. 7 is a diagram showing a change in the baseline position by the needle swing mechanism.
FIG. 8 is a diagram showing a change in swing width position by the needle swing mechanism.
FIG. 9 is a diagram showing a configuration of cloth cutting means for operating a cloth cutting knife.
FIG. 10 is a diagram showing an operation panel provided in the buttonhole sewing machine according to the present embodiment.
FIG. 11 is a block diagram showing a circuit configuration of the buttonhole sewing machine.
FIG. 12 is a chart of a parameter table showing parameters that can be input from the operation panel.
FIG. 13 is a diagram for explaining a variable representing the length of each part of the sewing pattern.
FIG. 14 is a diagram illustrating sewing patterns of “double stitching”
FIG. 15 is a diagram showing a sewing pattern of
FIG. 16 is a flowchart showing a general flow processing procedure of a buttonhole lifting process performed by a control unit of the buttonhole sewing machine.
FIG. 17 is a flowchart showing a processing procedure of a sewing data creation subroutine in the general flow of FIG. 16;
FIG. 18 is a flowchart showing a processing procedure of a pattern calculation subroutine in the sewing data creation subroutine of FIG.
FIG. 19 is a flowchart showing a processing procedure of calculation A in the pattern calculation subroutine of FIG. 18;
20 is a flowchart showing a processing procedure of a calculation B in the pattern calculation subroutine of FIG.
FIG. 21 is a flowchart showing a processing procedure of calculation C in the pattern calculation subroutine of FIG. 18;
22 is a flowchart showing a processing procedure of a knife drive timing calculation subroutine in the sewing data creation subroutine of FIG. 17;
23 is a chart for explaining the number Mn of knife driving needles in the knife driving timing calculation subroutine of FIG.
FIG. 24 is a flowchart showing a processing procedure of a sewing subroutine in the general flow of FIG. 16;
FIG. 25 is a flowchart showing another example of the buttonhole lifting process performed by the control unit of the buttonhole sewing machine.
FIG. 26 is a diagram for explaining each sewing portion of the buttonhole overhang.
[Explanation of symbols]
1
40 Baseline feed pulse motor (X feed drive means)
41 Zigzag feed pulse motor (X feed drive means)
80 Needle thread trimming 100 CPU (control means)
110 Operation panel (selection means)
Claims (1)
前記被縫製物のボタン穴部を切断する布切メスとを備えたボタン穴かがりミシンにおいて、
前記縫製手段によりボタン穴部周囲の縫製を少なくとも2周行う縫製パターンを有し、該縫製パターンの実行に当たり、1周目の縫製時でかつ前記左右平行部の一方の平行部が形成された後に、前記布切メスを作動させてボタン穴部を切断し、2周目以降の縫製時に前記布切メスを作動させない制御手段を備えたことを特徴とするボタン穴かがりミシン。Sewing means that sews around the button hole portion of the work to be sewn , and forms a left and right parallel portion and a barbed portion ,
In a buttonhole sewing machine provided with a cloth cutting knife for cutting the buttonhole portion of the sewing product,
Has a sewing pattern for performing at least two laps sewing around the button hole portion by the sewing means, per the execution of sewing made pattern, after one of the parallel portion of the first lap sewing at a and the left and right parallel portion is formed A buttonhole sewing machine comprising a control means for operating the cloth cutting knife to cut the button hole portion and not operating the cloth cutting knife during the second and subsequent rounds of sewing.
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