JP3736027B2 - 半導体用粘着シートを用いた半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体ウェハの切断等の目的で、半導体ウェハを保持する接着剤層を有する半導体用粘着シートおよびその粘着シートを用いた半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置は、大きな半導体ウェハ内に多数を作製し、それをチップ化して使用することが多い。
図8(a)は従来の半導体装置の製造方法を説明する断面図である。
ベース樹脂シート2上に接着剤層3を有する半導体用粘着シート1にシリコンウェハ7を接着した後、ダイシングソーのステージ9に取り付ける。19は、ステージ9にベース樹脂シート1を真空チャックするための吸引溝である。べース樹脂シート2の一部分まで切断されるようにステージ9の高さの調整を精密におこない、ブレード11を回転させ、ステージ11を紙面に垂直方向に移動させて切断する。ブレード11は薄い金属板の表面にダイヤモンド粉を分散させたものであり、ブレード押さえ12に挟み込み、モーター回転軸17に止めねじ12aによりしっかり固定され、ブレード回転モーター16で毎分約5万回転(rpm)している。回転モーター16からブレード11までは、y軸移動ガイド18により、y軸方向(紙面の奥の方向)に移動して、一本の切断線を切断した後、ステージを図の左右方向に所定のピッチで移動させ、平行な切断線を切断する。その後ステージ9を支持軸13の周りに90°回転させ、同様に切断してチップ化する。
【0003】
切断中は、図示された二本の水洗用ノズル14および図示されない紙面上側のノズルから、約10kg/cm2 程度の高圧水15を吹きかけ、切断時の切り屑を洗い流す。
図8(b)は、半導体ウェハを切断した後の、半導体チップ7aを接着した粘着シート1の断面図、同図(c)は部分平面図である。所定の大きさに切断された半導体チップ7aおよび切断線20が見られる。
【0004】
半導体チップ7aを、例えば、ケースに配置するため粘着シート1から取り上げるピックアップ方法としては、主として二つの方式がおこなわれている。その第一の方法は、図8(b)の切断された半導体チップ7aを載せた粘着シート1を、同心円状に外周方向に展伸した後、先端に吸盤状の真空吸着機能をもつ真空ピンセット等でピックアップする方法である。図9(a)は展伸前の断面図、同図(b)は展伸後の断面図であり、図9(a)から同図(b)の状態にする方法である。この時、切断された半導体チップ7aの底面側の接着剤層3は、側方に引っ張られ、厚さとともに半導体チップ7aとの接着面積が減少し、接着強度が低下して、半導体チップ7aのピックアップを容易にしている。
【0005】
図10(a)は、第二の方式を説明するための断面図である。粘着シート1の裏面から、熱板の上に形成した剣山のような突起42をもつ突起板41により、押し上げ、真空ピンセット等で取り上げる方法である。
また、接着剤層3の接着力を弱めるのに、加熱エネルギーや紫外線照射エネルギーを用いることもあるが、それらは上述の二つの方式の補助手段的なものと見られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
接着剤層、ベース樹脂シート共に導電性が無いため、被接着物は、静電気による破壊を受けやすくなっている。
図8(a)の加圧水15は、抵抗率が10MΩ・cm以上の純水を用い、一般に約10kg/cm2 程度の高圧ジェット水である。その加圧水15を5万回転しているブレード11に吹きつけると、高圧の静電気が発生する。従来の粘着性シート1は、ベース樹脂シート1も、接着剤層3も絶縁性材料からなるので、発生した静電気の逃げ場がなく、シリコンウェハ7に蓄積されて、シリコンウェハ7に作り込まれた半導体装置の静電破壊を起こし易かった。特に薄いゲート絶縁膜を有するMOS型半導体装置では、この問題が重要であった。
【0007】
このための対策として、純水中に所定濃度の炭酸ガスを混入させて比抵抗を、数100mΩ・cm〜数Ω・cmにして使用することもあるが、今度は生じる炭酸による酸性化のため、ブレード11や装置を構成する金属部材が腐食されて、寿命が短くなったり、溶出した金属イオンが半導体装置に付着して半導体装置の信頼性低下を招いたりする問題があった。
【0008】
また、完全に切断してチップ化した半導体チップをピックアップするには、主として二つの方式がおこなわれていることを前に述べた。第一の方式は、図9(a)の半導体チップ7aを載せた粘着シート1の状態から、同心円の外側方向に均等力で展伸して、同図(b)の状態にした後、真空ピンセット等でピックアップする方法であった。
【0009】
この時、切断された半導体チップ7aの底面の側縁が引っ張り力を受け、微小クラック37や、欠け38等の損傷が生じ易く、デバイスの信頼性を損なう危険性が大となる。
第二の方式は図10(a)に示したように、粘着シート1の裏面から、突起板41により、押し上げ、真空ピンセット等でピックアップする方法であった。
【0010】
図10(b)は、その方法での突き上げ後の断面図である。この図にみられるように、突起42の位置は切断された半導体チップ7aの底面を必ずしも均等な当たり方や、力で押し上げるとは言いがたく、やはり、半導体チップ7aの底面の特に側縁近傍に、微小クラック37や、欠け38等の損傷が生じ易い。
一般にダイシングソー等の切断装置による損傷はシリコンの場合、表面からの深さが5μm程度であるが、更に、不均等な力によりピックアップされると、この数μmの損傷がトリガーになって、底面の側縁に被接着物の損傷が発生することが多い。
【0011】
また、ピックアップには、真空ピンセットを使用することが多いが、真空吸着の際半導体チップの表面に沿った空気を吸い込み、巻き込んだ異物を付着させる表面汚染の問題もある。更に、真空ピンセットでは、切断された半導体チップを均等に吸着保持できないので、チップ底面に不均等な力が働き、底面の側縁に被接着物の損傷が発生したり、或いは隣接する半導体チップと互いにぶつかり合った際に損傷が発生したりすることもある。
【0012】
上述の如く従来方式では1)半導体装置が静電気により破壊され易く、2)ピックアップ時に、切断された底面の側縁に損傷が発生し易いという問題がある。
これらの問題に鑑み本発明の目的は、静電破壊や、底面辺縁の損傷が起きにくい半導体用粘着シートおよびそれを用いた半導体装置の製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために本発明は、導電性を有するベース樹脂シートの上面に、導電性を有する第一接着剤層、強磁性金属箔、導電性を有する第二接着剤層を順に積層した四層構造からなり、前記第一、第二の接着剤層は、温度が高くなると互いに異なる遷移温度にて粘着性の弱くなる感温性の接着剤層からなる半導体ウェハを保持するための半導体用粘着シートにおいて、前記第一接着剤層が、第二接着剤層より低い温度で粘着性が弱くなり、被接着物より前記強磁性金属箔を後の工程で剥離できるようにするものとする。
【0014】
そのような半導体用粘着シートであれば、半導体ウェハの切断時等に発生する静電気が、導電性を有するベース樹脂シートおよび第一、第二の接着剤層を通して放電され、静電気が蓄積することがない。
【0015】
金属箔が強磁性材料であれば、電磁ディスクに内蔵される電磁石により引きつけられ、金属箔と第二接着剤層で接着された半導体ウェハは、強固に保持される。一方その電磁石をオフにすれば、半導体ウェハを載せた粘着シートは、電磁ディスクから開放される。
【0016】
そして、上記の半導体用粘着シートを用いた半導体装置の製造方法において、前記第二接着剤層に半導体ウェハを接着し、当該半導体粘着シートをベース樹脂シート側より第1の電磁ディスクの磁力によって吸着させ、半導体ウエハをダイサーにより切断して半導体チップ化し、前記半導体チップの上に第2の電磁ディスクを設置し、第一接着剤層の遷移温度まで加熱して第一接着剤層の接着強度を弱め、第2の電磁ディスクの磁力により、半導体チップ側より前記強磁性金属箔を吸着させて、前記第一接着剤層を剥離し、電磁石を備えたピックアップアームの磁力により前記強磁性金属箔を吸着させることにより半導体チップをピックアップするものとする。
【0017】
さらに、第二接着剤層の遷移温度まで加熱して第二接着剤層の接着強度を弱め、前記強磁性金属箔を剥離するものとする。
【0018】
そのようにすれば、静電気が蓄積されず、小さい力でピックアップが可能になるだけでなく、電磁石でピックアップできるので、真空吸着のように半導体チップ表面を汚染することが無い。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、実施例をもとにして本発明の実施の形態を説明する。
図1(a)は、本発明にかかる粘着シート21の断面図である。22は例えばポリエステルシート等のベース樹脂シート、23は第一接着剤層、24は強磁性体箔、25は第二接着剤層、26はカバーフィルムである。
【0020】
図1(b)は、図1(a)の粘着シートのカバーフィルム26を剥がし、第二接着剤層24上に半導体装置の作りこまれたシリコンウェハ7を接着した状態の断面図である。
ここで、ベース樹脂シート22、第一接着剤層23、強磁性体箔24、第二接着剤層25はいずれも導電性を有するものとする。
【0021】
次に、図1に示した粘着シートを用いた半導体装置の製造方法について説明する。
この例では、第一接着剤層、第二接着剤層として、いずれも感温性の接着剤を使用する。そして、第一接着剤層は低い温度、例えば約80℃で、第二接着剤層はそれより高い温度例えば100℃で接着強度が弱くなる感温性の接着剤を使用する。
図2は、シリコンウェハ7を接着した粘着シート21を電磁石を内蔵する電磁ディスク28にとりつけた図である。粘着シート21を、電磁ディスク28上に載せ、電磁ディスク28の電磁石をオンにすると、粘着シート21中の強磁性体箔24と電磁ディスク28との間の磁気的な吸引力により、シリコンウェハ7を接着した粘着シート21は、電磁ディスク28上に固定される。
【0022】
図3(a)は、ダイシングソーでの切断状況を示す図である。
粘着シート21を載せた電磁ディスク28をダイシングソーのステージ9にとりつける。とりつける方法は、機械的に保持しても、或いは、磁力で保持しても良い。ダイシングソーのブレード11は、厚さ数10μmの金属の表面にダイヤモンド粉を分散させたもので、そのブレード11をブレード押さえ12に挟み込み、ブレード回転軸16に止めねじ12aによりしっかり固定されている。ベース樹脂シート22の一部分まで切断されるようにステージ9の高さの調整を精密におこなった後、ブレード回転モーター16で約5万回転(rpm)させ、超高速でシリコンウェハ7を切断する。
【0023】
ブレード回転モーター16を取り付けたモーターアームは、y軸移動ガイド18により、y軸方向(紙面の奥の方向)に移動して、シリコンウェハ7を切断する。続いて、x軸可動テーブル10により所定のピッチでx軸方向(紙面の左右方向)に移動し、y軸方向に半導体ウェハ7を切断する。これを繰り返し一方向の切断が完了すると、回転軸13により、ステージ9を粘着シート21ごと90°回転させ、同様の操作を繰り返して、シリコンウェハ7を所定の大きさにチップ化する。
【0024】
切断中は、図示された二方向、および図示されない紙面の上側のもう一つの水洗用ノズル14から、約10kg/cm2 程度の高圧水15を吹きかけ、切断時の切り屑を洗い流す。
図3(b)は、ダイシングソーで切断を完了した後の状態を示す図である。切断を完了した半導体チップ7aが粘着シート21上に接着されている。
このような製造方法をとれば、まず高速で回転するブレード11と純水の加圧水15との間に発生した静電気は、固着されている導電性の粘着シートを通して、ステージ9へ流れ、ダイシングソーを通じて接地されるので、半導体ウェハにたまることなく、静電破壊の問題も起こらない。
次に、切断を完了した半導体チップ7aの上に、もう一枚の電磁ディスク29を設置する[図6(a)]。
粘着シート21を、ヒーター34で90℃に加熱すると、第一接着剤層23の接着強度が弱くなり、半導体チップ7aは強磁性体箔24の下面から剥離して、電磁ディスク29側に磁力で吸いつけられる[同図(b)]。
この剥離力は均等力であるため、従来の粘着シート展伸時や、突起の突き上げ時に、半導体チップの底面の側縁に生じたようなクラック等の損傷を防止できる。
次に、切断された半導体チップ7aをくっつけたまま電磁ディスク29を、逆さまにし、先端に電磁石35のついたピックアップアーム36により、電磁石35の下面に強磁性体箔24の上面を吸いつけてピックアップする[同図(c)]。
そして、回路基板51の所定部分52に導電性接着剤54などでダイボンディングする[図7(a)]。
ピックアップアーム36に内蔵されたヒーター45により、110℃に加熱して、第二 接着剤層25の接着強度を弱め、半導体チップ7aの表面から強磁性体箔24を除去する[同図(b)]。
この場合も電磁石35のついたピックアップアーム36によりピックアップするので、半導体チップ表面の汚染の問題を避けられる。半導体チップ7aの表面に第二接着剤層25は接触するが、接触するのはそれだけであり、真空ピンセットの場合のように、どんな汚染が付着するかわからないということは無い。むしろ、第二接着剤層25によって半導体チップ7aの表面が保護されていると考えることもできる。シリコンウェハは半導体装置の作り込まれた面を下にして第二接着剤層25上に接着して置いても良い。
【0025】
〔参考例1〕
図3に示すように切断を完了した半導体チップ7aの上に、もう一枚の電磁ディスク29を設置する[図4(a)]。電磁ディスク28、29は、両方共に電磁石を内蔵しているので、この二枚の電磁石を互いにオン、オフを繰り返すことにより、強磁性体箔24を挟んで電磁ディスク28の磁界による力31を受け、引きつけられる部分と電磁ディスク29の磁界による力32を受け、引きつけられる部分との間に振動が生じ、剥離し易くなる[同図(b)]。
【0026】
そこで、真空ピンセット33により半導体チップ7aをピックアップし[同図(c)]、回路基板51の所定位置52にろう材53などでダイボンデイングする[同図(d)]。導電性接着剤を用いてもよい。このような製造方法をとれば、まず高速で回転するブレード11と純水の加圧水15との間に発生した静電気は、固着されている導電性の粘着シートを通して、ステージ9へ流れ、ダイシングソーを通じて接地されるので、半導体ウェハにたまることなく、静電破壊の問題も起こらない。
【0027】
また、粘着シート21下面の電磁ディスク28とは別の電磁ディスク29を半導体チップ7aの上方に配置し、上、下側の電磁石により上下交互の磁界を発生させ、強磁性体箔4を振動させると、その微細振動により、半導体チップ7aが第二接着剤層25から剥離される。この剥離力は均等力であるため、従来の粘着シート展伸時や、突起の突き上げ時に、半導体チップの底面の側縁に生じたようなクラック等の損傷を防止できる。
【0028】
このように、本発明の製造方法をとることにより、従来方法の問題であった、静電破壊、あるいはチップ底面の損傷を抑えることができる。
また、第二接着剤層25として、低い温度、例えば約80℃で接着強度が弱くなる感温性の接着剤を選定すれば、加熱することによって半導体チップ7aの剥離が更に容易になり、前述のような不具合も無く、半導体チップ7aの底面の損傷が更に減少する。
【0029】
〔参考例2〕
第一接着剤層23として、低い温度、例えば約80℃で接着強度が弱くなる、すなわち感温性の接着剤を使用する。実施例1と同様にして切断を完了後、半導体チップ7aの載った粘着シート21を、ヒーター34で加熱する[図5(a)]。
【0030】
第一接着剤層23の接着強度が弱くなり、半導体チップ7aは強磁性体箔24の下面から剥離し易くなる[同図(b)]。
先端に電磁石35のついたピックアップアーム36により、強磁性体箔24のついた半導体チップ7aをピックアップし、[同図(c)]。回路基板51の所定部分52にろう材54でダイボンデイングする[同図4(d)]。
【0031】
このようにすれば、第一接着剤層23の接着強度は弱められており、しかも半導体チップ7aは強磁性体箔24の下面から剥離するので、半導体チップ7aの底面側縁にクラック等の損傷を生じることはない。また、電磁石35のついたピックアップアーム36によりピックアップするので、従来の真空ピンセットのような半導体チップ表面の汚染の問題も避けられる。そして、強磁性体箔24、第二接着剤層25ともに導電性であるので、半導体チップ7aの下面側の電気的な接触問題や、静電破壊の問題も起きない。
【0032】
〔参考例3〕
参考例2で述べたのと全く同様に、第一接着剤層23として、低い温度、例えば約80℃で接着強度が弱くなる、すなわち感温性の接着剤を使用する。実施例と同様にして切断を完了した後、半導体チップ7aの上に、電磁ディスク29を設置する[図6(a)]。
【0033】
粘着シート21を、ヒーター34で加熱すると、第一接着剤層23の接着強度が弱くなり、半導体チップ7aは強磁性体箔24の下面から剥離して、電磁ディスク29側に磁力で吸いつけられる[同図(b)]。
次に、切断された半導体チップ7aをくっつけたまま電磁ディスク29を、逆さまにし、先端に電磁石35のついたピックアップアーム36により、電磁石35の下面に強磁性体箔24の上面を吸いつけてピックアップする[同図(c)]。
【0034】
回路基板51の所定部分52に導電性接着剤54でフェースダウンにフリップチップボンディングする[同図(d)]。
この場合も、第一接着剤層23の接着強度は弱められており、しかも半導体チップ7aは磁性箔24の下面から剥離するので、半導体チップ7aの底面側縁にクラック等の損傷を生じることはない。また、電磁石35のついたピックアップアーム36によりピックアップするので、半導体チップ表面の汚染の問題を避けられる。
【0035】
以上に挙げた実施例では、シリコンウェハを用いた例を示したが、その他の各種半導体、セラミクス、ガラス等の薄板のチップ化にも本発明は適用できる。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、いずれも導電性を有するベース樹脂シートおよび第一、第二の接着剤層と金属箔からなる半導体用粘着シートを用いることによって、、半導体ウェハの切断時等に発生する静電気が放電され、半導体装置の静電破壊の問題から開放される。
【0037】
特に、金属箔が、強磁性であれば、半導体ウェハの電磁ディスクへの脱着や、二つの電磁ディスクを用い、双方の電磁ディスクをオン・オフして、磁性体箔を振動させた上下の微細振動による、接着剤層からの半導体チップの剥離や、あるいは剥離したチップのピックアップ等に利用できる。
また、接着剤層として、感温性の接着剤層を用いることによって、更に剥離を容易にすることができる。
【0038】
前述のような方法により、粘着シートからの半導体チップの剥離を容易にして、従来の方法では問題となっていた半導体チップ底面の側縁近傍のクラック、欠け等の損傷を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は本発明の粘着シートの断面図、(b)は図1の粘着シートに半導体ウェハを接着した断面図
【図2】 半導体ウェハを接着した粘着シートを電磁ディスク取り付けた断面図
【図3】 (a)は電磁ディスクをダイサーに取り付けた断面図、(b)は切断完了後の電磁ディスク断面図
【図4】 (a)ないし(d)は参考例1の製造工程順の断面図
【図5】 (a)ないし(d)は参考例2の製造工程順の断面図
【図6】 (a)ないし(d)は実施例ならびに参考例3の製造工程順の断面図
【図7】 (a)ないし(b)は実施例の製造工程順の断面図
【図8】 (a)は従来例の切断時の断面図、(b)は切断後の断面図、(c)は切断後の平面図
【図9】 (a)は従来法による展伸前の断面図、(b)は展伸後の断面図
【図10】 (a)は従来法による突き上げ前の断面図、(b)は突き上げ後の断面図
【符号の説明】
1、21 粘着シート
2、22 ベース樹脂シート
3 接着剤層
6、26 カバーフィルム
7 シリコンウェハ
7a 半導体チップ
9 ステージ
10 x軸可動テーブル
11 ブレード
12 ブレード押さえ
12a 止めねじ
13 回転軸
14 ノズル
15 高圧水
16 回転モーター
17 モーター軸
18 y軸ガイド
19 吸引溝
20 切断線
23 第一接着剤層
24 強磁性体箔
25 第二接着剤層
28 電磁ディスク
29 電磁ディスク
31 電磁ディスク28による吸引力
32 電磁ディスク29による吸引力
33 真空ピンセット
34 ヒーター
35 電磁石
36 ピックアップアーム
37 クラック
38 欠け
41 突起板
42 突起
45 内蔵ヒーター
51 回路基板
52 所定位置
53 ろう材
54 導電性接着剤
Claims (2)
- 導電性を有するベース樹脂シートの上面に、導電性を有する第一接着剤層、強磁性金属箔、導電性を有する第二接着剤層を順に積層した四層構造からなり、前記第一、第二の接着剤層は、温度が高くなると互いに異なる遷移温度にて粘着性の弱くなる感温性の接着剤層からなり、第一接着剤層が、第二接着剤層より低い温度で粘着性が弱くなり、被接着物より前記強磁性金属箔を後の工程で剥離できるようにした半導体用粘着シートを用いた半導体装置の製造方法において、
前記第二接着剤層に半導体ウェハを接着し、
当該半導体粘着シートをベース樹脂シート側より第1の電磁ディスクの磁力によって吸着させ、
半導体ウエハをダイサーにより切断して半導体チップ化し、
前記半導体チップの上に第2の電磁ディスクを設置し、
第一接着剤層の遷移温度まで加熱して第一接着剤層の接着強度を弱め、
第2の電磁ディスクの磁力により、半導体チップ側より前記強磁性金属箔を吸着させて、前記第一接着剤層を剥離し、
電磁石を備えたピックアップアームの磁力により前記強磁性金属箔を吸着させることにより半導体チップをピックアップすることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項1に記載の半導体装置の製造方法において、
第二接着剤層の遷移温度まで加熱して第二接着剤層の接着強度を弱め、
前記強磁性金属箔を剥離することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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