JP3733609B2 - 照明装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、一つの放電灯に給電可能な電源を複数個備え、電源のうちの少なくとも1つを2次電池とした照明装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、同じ放電灯に給電可能な複数個の電源を備え、電源のうちの少なくとも1つを2次電池とした照明装置が提供されている。たとえば、図10に示すように、放電灯DLへの給電経路をリレーRyaの接点により切り換えるようにし、一方の給電経路を選択すると、商用電源ACを整流し平滑して得た直流電源を電源とするインバータ回路INV41より放電灯DLに給電し、他方の給電経路を選択すると、2次電池Bを電源とするインバータ回路INV42より放電灯DLに給電する照明装置がある。
【0003】
すなわち、この照明装置は、商用電源ACの正常な通電時にはインバータ回路INV41を通して放電灯DLに給電するとともに充電回路CHを通して2次電池Bを充電し、停電などによって商用電源ACの電圧が所定値以下になると2次電池BからインバータINV42を通して放電灯DLに給電する。商用電源ACが正常か否かは、商用電源ACを降圧トランスT4 で降圧し整流回路DB2 で整流して得た脈流電圧を監視する電源検出回路4で判断される。つまり、脈流電圧が正常であれば、電源検出回路4は放電灯DLをインバータ回路INV41の出力に接続し、脈流電圧が所定値以下になると、電源検出回路4は放電灯DLをインバータ回路INV42の出力に接続するようにリレーRyaの接点を切り換えるのである。また、電源検出回路4は、リレーRyaの接点の切換と同時に、各インバータ回路INV41,INV42の制御回路2a,2bの動作も制御する。
【0004】
インバータ回路INV41は、商用電源ACを整流回路DB1 で整流し、平滑用コンデンサC8 で平滑して得た直流電圧を、2個のスイッチング要素(トランジスタQ21,Q22とダイオードD21,D22の並列回路からなる)の直列回路に印加し、一方のトランジスタQ21の両端間に、直流カット用のコンデンサC2 ,放電灯DL,インダクタL2 の直列回路を接続し、両トランジスタQ21,Q22を交互にオン・オフさせることにより放電灯DLに交番電流を流すように構成されている。
【0005】
一方、インバータ回路INV42は、2個のトランジスタQ23,Q24のエミッタを2次電池Bの負極に共通に接続し、両トランジスタQ23,Q24のコレクタ間にトランスT5 の1次巻線とコンデンサC6 との並列回路を接続し、トランスT5 の1次巻線のセンタタップに2次電池Bの正極を接続した構成を有する。このインバータ回路INV42は、放電灯DLをトランスT5 の2次巻線に接続し、トランジスタQ23,Q24をプッシュプル動作させることによって、放電灯DLに交番電流を流すことができる。
【0006】
充電回路CHは、上述した降圧トランスT4 および整流回路DB2 のほか、逆流阻止用のダイオードD41,D42、平滑用のコンデンサC41、限流用の抵抗R41を備える。
ところで、図10に示す回路構成では、商用電源ACが正常時と非正常時とに各別のインバータ回路INV41、INV42を動作させて放電灯DLに給電しているものであるから、部品点数が多く大型化しコスト増につながるという問題が生じる。とくに、2次電池Bを充電するために商用電源ACを降圧する降圧トランスT4 を設け、2次電池Bを電源として動作するインバータ回路INV42から比較的高い電圧を取り出すためにトランスT5 を設けているものであるから、構成要素の中で大きな体積を占めるトランスを2個も用いることになり大型化が避けられないものになっている。
【0007】
これに対して、図11に示すように、構成要素を共用することによって小型化、低コスト化を図った照明装置も提案されている。この構成では、整流回路DB1 と平滑用のコンデンサC8 との間に逆流阻止用のダイオードD2 を挿入し、整流回路DB1 の出力端間に接続した電源検出回路4により商用電源ACが正常か否かを判断する。また、2次電池Bの両端電圧を昇圧してインバータ回路INV1 の電源として用いる構成を採用することにより、商用電源ACの正常時と異常時との両方でインバータ回路INV1 を共用できるようにし、インバータ回路INV2 を不要にしている。
【0008】
ここで、2次電池Bの充電と放電とを1つのトランスT0 で行なえるように、双方向性コンバータ回路CNV0 を用いている。双方向性コンバータ回路CNV0 は、トランスT0 の各巻線にそれぞれスイッチング要素を直列に接続したスイッチング回路S01,S02を備え、2個のスイッチング回路S01,S02のうちの一方に設けたスイッチング要素をオン・オフさせることでDC−DCコンバータを構成する。つまり、2次電池Bを充電する際にはスイッチング回路S01を動作させるのであり、2次電池Bから放電する際にはスイッチング回路S02を動作させるのである。また、商用電源ACの電源電圧の低下が電源検出回路4で検出されたときに、インバータ回路INV1 には、商用電源ACの正常時のコンデンサC8 の両端電圧と同程度の電圧が双方向性コンバータ回路CNV0 から印加される。スイッチング回路S01,S02のどちらでスイッチング要素をオン・オフさせるかは、電源検出回路4での商用電源ACの監視状態に応じて決定される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、図11の回路構成では図10の回路構成に比較して部品点数が少なく、とくに1個のトランスT0 を2次電池Bの充放電に兼用するから、小型化が可能でありコストの低減にもつながる。ところで、2次電池Bを電源とする際には、電池容量に限りがあるから、放電灯DLでの消費電力を抑制する必要がある。そこで、図11の回路構成では、2次電池Bを電源として用いる際には、放電灯DLに給電される電力が放電灯DLの定格よりも小さくなるように制御回路2を制御して放電灯DLの光出力を低下させている。したがって、電池Bを電源とするときには放電灯DLに流れる電流が減少するとともに放電灯DLのインピーダンスが増大する。
【0010】
図11に示す構成では、放電灯DLには蛍光灯のようにフィラメントを有するものを用いており、放電灯DLの両フィラメントにおける非電源側の一端間にはフィラメントに予熱電流を流す予熱回路としてのコンデンサC3 が接続してある。上述のように、電池Bを電源とする際には放電灯DLの光出力を低減するから、放電灯DLの点灯時のランプ電流に対する予熱電流の比率が商用電源ACからの給電時よりも大きくなる。つまり、商用電源ACから給電するときに比較して2次電池Bから給電するときのほうが点灯時のランプ電流に対する予熱電流の相対的比率が大きくなる。
【0011】
また、放電灯DLを遅相モードで点灯させている場合に、インバータ回路INV1 のトランジスタQ21,Q22のスイッチング周波数を高くすることにより放電灯DLの点灯時には調光することができる。しかしながら、スイッチング周波数を高くすることによってコンデンサC3 のインピーダンスが小さくなるから、このことによっても予熱電流が増加することになる。
【0012】
つまり、放電灯DLの点灯時のランプ電流に対する予熱電流の割合は、2次電池Bを電源とする調光点灯時の調光レベルが低いほど増加することになる。上記構成では2次電池Bを電源とする際に予熱電流が過剰に供給されるという不都合が生じる。
【0013】
言い換えると、予熱電流によるフィラメントでの電力損失は、図12に示すように、予熱電流の二乗にほぼ比例して増加するから、調光点灯時には全点灯時に比較すると、入力電力に対して放電灯DLの点灯に用いる電力の割合が低下することになり、照明装置全体としての電力の利用効率が低くなる。その結果、2次電池Bのように電力容量の限られた電源を用いているにもかかわらず電力の利用効率が低くなり、2次電池Bを電源とする際の点灯時間が短くなるという問題を生じるのである。
【0014】
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、2次電池を電源とする調光点灯時における電力の利用効率を高めることによって、2次電池での点灯時間を従来よりも延長した照明装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、フィラメントを備えた放電灯を点灯させる1つの点灯回路に対して選択的に給電可能な複数個の電源を備え、電源のうちの少なくとも1つは2次電池であって、2次電池から点灯回路に給電するときには他の電源から給電するときよりも放電灯の光出力を小さくするようにした照明装置において、2次電池から点灯回路に給電するときに他の電源から給電するときよりも予熱電流を低減させる予熱電流制御手段を設け、予熱電流制御手段は、2次電池からの給電時にフィラメントの非電源側に接続された予熱回路のインピーダンスを他の電源からの給電時よりも大きくすることを特徴とする。
【0017】
請求項2の発明では、請求項1の発明において、点灯回路は直流電源を交番電圧に変換して放電灯を点灯させるインバータ回路であって、インバータ回路への直流電源は通常時に給電する第1の電源と、第1の電源の電圧が所定値以上のときに2次電池を充電し所定値以下のときに2次電池から給電されてインバータ回路に直流電力を供給する第2の電源とからなり、第1の電源の電圧を上記所定値と比較する電源検出回路により予熱電流制御手段における予熱電流の大小と第2の電源における2次電池の充放電とを切り換えることを特徴とする。
【0018】
請求項3の発明では、請求項2の発明において、第2の電源は、トランスの各巻線にそれぞれスイッチング要素を直列接続し、一方の巻線と第1のスイッチング要素との直列回路を第1の電源からインバータ回路への給電部に接続し、他方の巻線と第2のスイッチング要素との直列回路を2次電池の両端間に接続した双方向性コンバータよりなり、各スイッチング要素はオフ時にオン時とは逆方向の通電が可能であって、2次電池の充電時には第1のスイッチング要素をオン・オフさせるとともに第2のスイッチング要素をオフにし、放電時には第2のスイッチング要素をオン・オフさせるとともに第1のスイッチング要素をオフにする制御回路を設けたことを特徴とする。
【0019】
請求項4の発明では、請求項2の発明において、第2の電源は、第1の電源から給電されて2次電池を充電する第1のDC−DCコンバータと、2次電池から給電されてインバータ回路に直流電力を供給する第2のDC−DCコンバータとからなり、2次電池の充電時と放電時とで第1のDC−DCコンバータと第2のDC−DCコンバータとを択一的に動作させる制御回路を設けたことを特徴とする。
【0020】
請求項5の発明では、請求項2の発明において、第1の電源は入力された直流電源の電圧を昇圧した直流電圧をインバータ回路に入力する昇圧回路を備え、第2の電源は、第1の電源における昇圧回路の入力側の直流電源から給電されて2次電池を充電する第1のDC−DCコンバータと、2次電池から給電されてインバータ回路に直流電力を供給する第2のDC−DCコンバータとからなり、2次電池の充電時と放電時とで第1のDC−DCコンバータと第2のDC−DCコンバータとを択一的に動作させる制御回路を設けたことを特徴とする。
【0021】
請求項6の発明では、請求項1の発明において、予熱電流制御手段は、予熱電流を切り換えるスイッチ手段を備え、予熱電流の切換時に点灯回路から放電灯への電力供給を一時停止することを特徴とする。
【0022】
【作用】
請求項1の発明の構成によれば、2次電池から点灯回路に給電して放電灯の光出力を低減する際に予熱電流も低減するので、点灯時のランプ電流に対する予熱電流の割合を従来よりも低減することができ、結果的に容量の限られている2次電池から給電するときに必要以上に大きな予熱電流を流すことを防止でき、結果的に2次電池の電力の利用効率が高くなり、2次電池による点灯時間を従来よりも長くすることができる。
【0023】
しかも、予熱回路のインピーダンスを変更するから、簡単な構成で予熱電流を制御することができる。
【0024】
請求項2ないし請求項5の発明は望ましい実施態様であって、2電源の一方を通常時の給電用に用い、通常時に給電している電源の電圧が低下すると2次電池から給電するから、非常灯のように停電時にも放電灯を点灯させるものに有用である。とくに、請求項3の発明の構成によれば、双方向性コンバータを用いて2次電池の充放電を行なうから、2次電池を充放電する回路が比較的簡単な構成になる。また、請求項5の発明の構成によれば、通常時にインバータ回路に給電する第1の電源が昇圧回路を備えている場合に、昇圧回路の入力側から2次電池の充電のための電源をとるようにしているから、2次電池を充電する第1のDC−DCコンバータに高電圧が印加されず、第1のDC−DCコンバータの構成部品へのストレスが少なくなる。
【0025】
請求項6の発明の構成によれば、予熱電流をスイッチ手段により切り換える際にに点灯回路から放電灯への給電を一時停止するから、予熱電流を切り換えるときに点灯回路の動作による高電圧がスイッチ手段に印加されることがなく、スイッチ手段へのストレスを防止することができる。
【0026】
【実施例】
(実施例1)
本実施例は、図1に示すように、基本的には図11に示した従来構成と同様の構成であって、上述した目的を達成するために、放電灯DLの両フィラメントの非電源側の一端間に予熱回路として容量の異なる2個のコンデンサC31,C32を択一的に接続する構成を採用したことが図11に示した従来構成との主な相違点である。また、整流回路DB1 とインバータ回路INV1 との間には、昇圧回路としての昇圧チョッパ回路CPを設けている。
【0027】
さらに具体的に説明する。商用電源ACはダイオードブリッジよりなる整流回路DB1 により全波整流され、整流回路DB1 より出力された脈流電圧は昇圧チョッパ回路CPに入力される。昇圧チョッパ回路CPは、整流回路DB1 の直流出力端間にインダクタL1 とトランジスタQ1 のコレクタ−エミッタ間との直列回路を接続し、トランジスタQ1 のコレクタ−エミッタ間には、トランジスタQ1 のオン時にインダクタL1 に蓄積したエネルギーで充電されるコンデンサC1 を、ダイオードD1 を介して接続してある。また、トランジスタQ1 はPWM制御を行なうチョッパ制御回路1により商用電源ACに対して十分に高い周波数でスイッチングされる。したがって、周知のように、トランジスタQ1 のオン時にインダクタL1 に蓄積されたエネルギが、トランジスタQ1 のオフ時にダイオードD1 を通して放出されコンデンサC1 が充電されることにより、トランジスタQ1 のオンデューティに応じてコンデンサC1 の両端電圧を制御することができるのである。ここに、昇圧チョッパ回路CPの出力電圧(コンデンサC1 の両端電圧)が一定に保たれるようにチョッパ制御回路1でトランジスタQ1 のオンデューティをPWM制御している。
【0028】
昇圧チョッパ回路CPの出力は、インバータ回路INV1 の電源として用いられる。インバータ回路INV1 は、図11に示した従来構成と同様に、2個のスイッチング要素(トランジスタQ21,Q22とダイオードD21,D22との各並列回路)の直列回路をコンデンサC1 の両端間に接続し、直流カット用のコンデンサC2 と放電灯DLとインダクタL2 との直列回路を正極側のトランジスタQ21に並列に接続した構成を有する。各トランジスタQ21,Q22のエミッタ−コレクタ間に対してダイオードD21,D22はそれぞれ逆並列に接続される。また、両トランジスタQ21,Q22はインバータ制御回路2により交互にオン・オフされる。したがって周知のように、トランジスタQ22のオン時にコンデンサC2 −放電灯DL−インダクタL2 という経路で放電灯DLに電流が流れ、トランジスタQ21のオン時にはコンデンサC2 −トランジスタQ21−インダクタL2 −放電灯DLという経路で電流が流れることによって、放電灯DLに交番電流を流すことができる。
【0029】
放電灯DLは蛍光灯のように一対のフィラメントを有し、各フィラメントの非電源側の一端間には、コンデンサC31とダイオードブリッジDB31との直列回路と、コンデンサC32とダイオードブリッジDB32との直列回路との並列回路が接続されている。各ダイオードブリッジDB31,DB32は、交流端間にそれぞれコンデンサC31,C32を介して放電灯DLを接続しているのであり、直流端間にはそれぞれスイッチ手段としてのトランジスタQ31,Q32のコレクタ−エミッタ間を接続している。すなわち、ダイオードブリッジDB31,DB32はトランジスタQ31,Q32とコンデンサC31,C32との接続を無極性化し、各トランジスタQ31,Q32のオン時にダイオードブリッジDB31,DB32を介して接続された各コンデンサC31,C32に交番電流を流すことができるようにしている。また、両トランジスタQ31,Q32は択一的にオンになるように、制御回路31 ,32 により制御される。ここに、コンデンサC31,C32は異なる容量のものを用いる。
【0030】
制御回路31 ,32 は、整流回路DB1 から出力される脈流電圧を監視する電源検出回路4により制御され、商用電源ACの電圧が所定値以上であるか否かに応じて択一的に動作する。すなわち、商用電源ACの電圧が所定値以上であるか否かに応じて、制御回路31 ,32 はいずれか一方のトランジスタQ31,Q32をオンにし、放電灯DLに接続されるコンデンサC31,C32を選択するのである。また、電源検出回路4はインバータ制御回路2によるトランジスタQ21,Q22のスイッチング周波数も商用電源ACの電圧に応じて切り換える。つまり、非正常時には正常時よりも高い周波数でトランジスタQ21,Q22をスイッチングするのである。
【0031】
いま、商用電源ACの電圧が所定値以上であって正常であるときにトランジスタQ31をオンにし、所定値以下ではトランジスタQ32をオンにするとすれば、正常時の予熱でのインバータ回路INV1 の共振周波数は、コンデンサC2 ,C31、インダクタL2 で決まり、非正常時の予熱でのインバータ回路INV1 の共振周波数は、コンデンサC2 ,C32、インダクタL2 で決まることになる。コンデンサC31の容量はコンデンサC32の容量よりも大きく設定してある。トランジスタQ21,Q22のスイッチング周波数は非正常時のほうが高いから、非正常時に容量の小さいほうのコンデンサC32が放電灯DLに接続されることによって、非正常時の予熱電流を正常時の予熱電流よりも小さくすることが可能になる。つまり、非正常時の予熱回路のインピーダンスを正常時よりも大きくするのである。
【0032】
ところで、インバータ回路INV1 には昇圧チョッパ回路CPのほかに、双方向性コンバータCNV1 からも給電が可能になっている。つまり、インバータ回路INV1 は、昇圧チョッパ回路CPと双方向性コンバータCNV1 との2つの電源より給電される。ただし、双方向性コンバータCNV1 は商用電源ACの電圧が所定値以下のときにのみインバータ回路INV1 に給電する。
【0033】
双方向性コンバータCNV1 は、トランスT1 の両巻線n1 ,n2 にそれぞれスイッチング回路を備え、昇圧チョッパ回路CPの出力を受けて2次電池Bを充電する状態と、2次電池Bの端子電圧を昇圧してインバータ回路INV1 に給電する状態とが選択可能になっている。各スイッチング回路は、それぞれトランスT1 の巻線n1 ,n2 に直列接続したスイッチング要素を備え、各スイッチング要素はトランジスタQ51,Q52と、トランジスタQ51,Q52のコレクタ−エミッタ間に逆並列に接続されたダイオードD51,D52とにより構成される。また、トランジスタQ51,Q52は、制御回路51 ,52 によりオン・オフ制御される。
【0034】
商用電源ACの電圧が所定値以上であるときには、昇圧チョッパ回路CP側の巻線n1 に接続されたトランジスタQ51が制御回路51 によりオン・オフされ、他方のトランジスタQ52を制御する制御回路52 は動作を停止されてトランジスタQ52はオフに保たれる。この動作によって、トランジスタQ51のオン時にトランスT1 に蓄積されたエネルギにより、トランジスタQ51のオフ時に2次電池B側の巻線n2 に誘起電圧が発生し、ダイオードD52を通して2次電池Bへの充電電流が流れる。すなわち、昇圧チョッパ回路CPの出力電圧が降圧され2次電池Bが充電されるのである。ここで、制御回路51 は2次電池Bの端子電圧に応じてトランジスタQ51のオンデューティをPWM制御している。
【0035】
一方、商用電源ACの電圧が所定値以下であるときには、昇圧チョッパ回路CP側の巻線n1 に接続されたトランジスタQ51を制御する制御回路51 の動作を停止してトランジスタQ51をオフに保ち、他方のトランジスタQ52は制御回路52 によりオン・オフされる。この動作によって、トランジスタQ52のオン時にトランスT1 に蓄積されたエネルギにより、トランジスタQ52のオフ時にインバータ回路INV1 側の巻線n1 に誘起電圧が発生し、ダイオードD51を通してコンデンサC1 が充電される。すなわち、2次電池Bの端子電圧を昇圧した直流電圧を得ることができる。双方向性コンバータCNV1 により2次電池Bの端子電圧を昇圧して得られる電圧は、商用電源ACの正常時におけるコンデンサC1 の両端電圧と同程度に設定される。
【0036】
以上のようにして、双方向性コンバータCNV1 はフライバック形のDC−DCコンバータとして機能し、しかも2次電池Bを充電する際には降圧を行ない、2次電池Bに充電されたエネルギを利用して放電灯DLを点灯させる際には昇圧を行なうことになる。つまり、商用電源ACの電圧にかかわらず、コンデンサC1 の両端電圧をほぼ一定に保つことができ、インバータ回路INV1 は商用電源ACの電圧にかかわらず安定して動作することになる。
【0037】
以上説明したように、商用電源ACの電圧が所定値以上である正常時には、インバータ回路INV1 のトランジスタQ21,Q22は比較的低い周波数でスイッチングされ、放電灯DLには容量の大きいほうのコンデンサC31が接続される。また同時に、制御回路51 が作動して2次電池Bが充電される。一方、商用電源ACの電圧が所定値以下である非正常時には、インバータ回路INV1 のトランジスタQ21,Q22は比較的高い周波数でスイッチングされ、放電灯DLには容量の小さいほうのコンデンサC32が接続される。
【0038】
いま、図1に示した回路からインバータ回路INV1 と、放電灯DLの予熱にかかわる部分のみを取り出すと、等価回路を図2のように表すことができる。直流電源DCは、昇圧チョッパ回路CPと双方向性コンバータCNV1 とのどちらでもよく、放電灯DLは点灯時における等価インピーダンスZで表してある。等価インピーダンスZは、放電灯DLの調光レベルが一定であれば、変化を無視することができる。コンデンサC3 は、放電灯DLのフィラメントの非電源側に接続されたコンデンサC31,C32を表し、非正常時の容量は正常時の容量よりも小さく設定してある。さらに、直流カット用のコンデンサC2 はコンデンサC3 に比較して十分に大きい容量に設定してある(C2 ≫C3 )。つまり、共振周波数の決定に際してコンデンサC2 を無視することができる。
【0039】
しかるに、商用電源ACの電圧が所定値以上であるときには、コンデンサC3 として容量の大きいほうのコンデンサC31を用いるから共振周波数は低くなり、等価インピーダンスZの両端電圧は、トランジスタQ21,Q22のスイッチング周波数に応じて図3にaで示すように変化する。一方、商用電源ACの電圧が所定値以下であるときには、コンデンサC3 として容量の小さいほうのコンデンサC32を用いるから共振周波数が高くなり、等価インピーダンスZの両端電圧は図3にbで示すように変化する。すなわち、コンデンサC3 の容量を変化させたときに、放電灯DLの光出力を等しくするには等価インピーダンスZの両端電圧を等しくすればよいから、等価インピーダンスZの両端電圧をVzにするものとすれば、コンデンサC3 の容量が小さいほどトランジスタQ21,Q22のスイッチング周波数を高くしなければならない。たとえば、図3に示す例では、コンデンサC31を用いたときのスイッチング周波数をfaとすれば、コンデンサC32を用いたときに同じ光出力を得るためのスイッチング周波数fbは高くなる。ここで、2次電池Bを電源とするときには、全点灯ではなく調光点灯を行なうから、コンデンサC32を接続する際にはスイッチング周波数をfbよりも高く設定する必要がある。
【0040】
ここで、等価インピーダンスZの両端電圧VzはコンデンサC3 の両端電圧であるから、コンデンサC3 を通して流れる予熱電流IpはトランジスタQ21,Q22のスイッチング周波数をfとするときに、
Ip=2πfC3 Vz
になる。いま、商用電源ACが正常か否かにかかわらず等価インピーダンスZの両端電圧(すなわち、放電灯DLのランプ電圧)Vzを一定に保つこととし、商用電源ACの正常時のスイッチング周波数をfa、非正常時のスイッチング周波数をfbとすれば、上式によって、商用電源ACの非正常時に正常時よりも予熱電流Ipを減少させるには、faC31>fbC32、すなわち、(C32/C31)<(fa/fb)になるようにコンデンサC31,C32の容量を選定しておけばよいことになる。同様に、2次電池Bによる給電時には放電灯DLの光出力を正常時よりも小さくする場合(つまり調光点灯させる場合)であっても、コンデンサC31,C32を適宜選定すれば、正常時の予熱電流よりも非正常時の予熱電流を小さくすることが可能になることがわかる。したがって、本実施例のように、放電灯DLのフィラメントの非電源側に接続されて予熱電流が流れるコンデンサC31,C32として容量の異なる2種のものを用い、商用電源ACの電圧に応じて一方のコンデンサC31,C32を放電灯DLに接続すれば、予熱電流を所望の値に設定することが可能になるのである。つまり、2次電池Bによる給電時には、商用電源ACからの給電時よりも予熱電流を下げることができ、予熱電流による無駄な電力消費を低減することができて点灯効率が向上し、結果的に2次電池Bの限られた容量を有効に利用して2次電池Bによる点灯時間を長くすることができるのである。
【0041】
本実施例では、昇圧チョッパ回路CPを用いているが、昇圧チョッパ回路CPは必ずしも必要ではなく、整流回路DB1 の出力をコンデンサで平滑した直流電源をインバータ回路INV1 の電源に用いてもよい。また、インバータ回路INV1 も上記実施例に限定されるものではなく、予熱回路や予熱電流の切換の構成についてもインバータ回路INV1 の構成に応じて適宜選択すればよい。また、共振系を遅相モードで発振させている場合について説明したが、進相モードで発振させる場合も同様にして、2次電池Bを電源とするときには、共振コンデンサとスイッチング周波数との積を小さくするように共振コンデンサを切り換えればよい。
【0042】
ところで、2次電池Bを電源とする状態に切り換える際に、予熱電流を切り換えるためのスイッチング要素であるトランジスタQ31,Q32にはインバータ回路INV1 の共振動作による大きな電圧が印加されることがある。そこで、図4に示すタイミングで各回路を動作させるのが望ましい。すなわち、所定電圧が得られているときには電源検出回路4は、図4(a)の左端のようにHレベルの出力を発生する。このとき、図4(b)のようにインバータ回路INV1 が動作し、図4(c)のように予熱回路のトランジスタQ31もオンになる。このときには図4(e)のように制御回路51 を動作させて2次電池Bの充電を行なう。
【0043】
次に、商用電源ACの電圧が低下して電源検出回路4の出力が図4(a)のようにLレベルに立ち下がると、図4(b)(e)のように、インバータ回路INV1 の動作が停止するとともに、2次電池Bの充電も停止する。しかしながら、トランジスタQ31はただちにオフにするのではなく、インバータ回路INV1 での共振が停止した程度の時間が経過した後にオフにし、その時点で図4(d)のようにトランジスタQ32をオンにする。トランジスタQ32をオンにした後の所定時間が経過すると、図4(f)のように制御回路52 を動作させて2次電池Bからインバータ回路INV1 への給電を開始し、図4(b)のようにインバータ回路INV1 も動作させて放電灯DLへの給電を行なう。
【0044】
2次電池Bでの給電状態から商用電源ACが正常に戻ったときの動作も同様であって、インバータ回路INV1 と双方向性コンバータ回路CNV1 との動作を停止させた後に、トランジスタQ31,Q32を切換え、その後、インバータ回路INV1 と双方向性コンバータCNV1 による2次電池Bの充電とを再開するのである。
【0045】
このようにインバータ回路INV1 の動作が停止し、共振動作が停止した状態でトランジスタQ31,Q32を切り換えるから、トランジスタQ31,Q32に大きな電圧が印加されることがなく、トランジスタQ31,Q32に大きなストレスがかかることによる破損などを防止することができる。
(実施例2)
本実施例は、図5に示すように、整流回路DB1 の直流出力端間に逆流阻止用のダイオードD2 を介して平滑用のコンデンサC8 を接続し、コンデンサC8 をインバータ回路INV2 の電源に用いている。また、インバータ回路INV2 は、コンデンサC2 の両端間に接続された2個のスイッチング要素(トランジスタQ21,Q22とダイオードD21,D22との各並列回路)の直列回路を備え、コンデンサC4 と放電灯DLとインダクタL1 と直流カット用のコンデンサC2 との直列回路が一方のトランジスタQ21に並列に接続される。また、トランジスタQ21には予熱トランスT2 の1次巻線とコンデンサC2 との直列回路が並列接続される。さらに、放電灯DLにはコンデンサC5 とコンデンサC4 との直列回路が並列接続される。
【0046】
予熱トランスT2 は一対の2次巻線を備え、各2次巻線はタップを備える。予熱トランスT2 の各2次巻線の一端は放電灯DLの各フィラメントの電源側の一端にそれぞれ接続され、各2次巻線の他端とタップとはリレーRyの接点r31,r32を介して、放電灯DLの各フィラメントの非電源側の一端に択一的に接続される。すなわち、リレーRyは切換接点である2個の接点r31,r32を備え、各接点r31,r32の共通端子を放電灯DLのフィラメントに接続しているのである。このリレーRyは電源検出回路4により制御され、商用電源ACの非正常時には2次巻線のタップをフィラメントに接続するように接点r31,r32が切り換えられる。
【0047】
予熱トランスT2 の1次巻線は放電灯DLと並列的に接続されているから、インバータ回路INV2 の動作時にはトランスT2 の1次巻線にも交番電流が流れてトランスT2 の2次巻線から放電灯DLのフィラメントに予熱電流を流すことができる。また、商用電源ACの電圧が正常であれば2次巻線の両端をフィラメントに接続し、商用電源ACの非正常時には2次巻線の一端とタップとの間にフィラメントを接続するから、非正常時には正常時よりもフィラメントに印加される電圧を低減することができ、結果的に予熱電流を下げることができる。
【0048】
ところで、2次電池Bには充電用のDC−DCコンバータCNV21と、インバータ回路INV2 への給電用のDC−DCコンバータCNV22とを備える。両DC−DCコンバータCNV21,CNV22は、ともにフォワード形であって、トランスT53,T54の1次巻線にスイッチング要素であるトランジスタQ53,Q54のコレクタ−エミッタ間を直列接続し、トランスT53,T54の2次巻線出力を一対のダイオードD51〜D54で全波整流し、インダクタL53,L54を通して直流出力を得るように構成してある。前段のDC−DCコンバータCNV21は、コンデンサC8 を電源とし2次電池Bを負荷とする。また、後段のDC−DCコンバータCNV22は、2次電池Bを電源としインバータ回路INV2 を負荷とする。
【0049】
各トランジスタQ53,Q54はそれぞれ制御回路53 ,54 によりオン・オフ制御され、電源検出回路4により商用電源ACが正常であることが検出されている間には、トランジスタQ54がオフになり、トランジスタQ53のみが制御回路53 によりオン・オフされる。逆に商用電源ACが非正常であるときには、トランジスタQ53がオフになり、トランジスタQ54が制御回路54 によりオン・オフされる。したがって、商用電源ACの電圧が所定値以上であれば、インバータ回路INV2 には交流電源ACを整流平滑したコンデンサC8 の両端電圧が印加されると同時に、2次電池BがDC−DCコンバータCNV21を通して充電される。また、商用電源ACの電圧が所定値以下であれば、2次電池Bを電源としてDC−DCコンバータ回路CNV22が動作し、DC−DCコンバータ回路CNV22の出力を電源としてインバータ回路INV2 が動作する。ここにおいて、各DC−DCコンバータ回路CNV21,CNV22は出力電圧を監視し、制御回路53 ,54 によりトランジスタQ53,Q54のオン・オフをPWM制御することにより、出力電圧を安定化するのが望ましい。
【0050】
(実施例3)
本実施例は、図6に示すように、実施例1の構成における双方向性コンバータの構成を変更し、また予熱回路のコンデンサC3 を商用電源ACの電圧によって切り換えず、双方向性コンバータCNV3 からインバータ回路INV1 に印加する電圧を、昇圧チョッパ回路CPからインバータ回路INV1 に印加する電圧よりも低くすることにより、2次電池Bによる給電時の放電灯DLの予熱電流を低減している。
【0051】
すなわち、双方向性コンバータCNV3 は、センタタップを備える一対の巻線n1 ,n2 を有するトランスT3 を用いており、各巻線n1 ,n2 にトランジスタQ55〜Q58をプシュプル接続している。各トランジスタQ55〜Q58のコレクタ−エミッタ間にはダイオードD55〜D58が逆並列に接続され、各一対のトランジスタQ55〜Q58のエミッタ同士は共通に接続されるとともに、コレクタは各巻線n1 ,n2 の両端に接続される。一方の巻線n1 はセンタタップとトランジスタQ55,Q56のエミッタとの間にインダクタL56を介してコンデンサC1 を接続し、他方の巻線n2 ではセンタタップとトランジスタQ57,Q58のエミッタとの間にインダクタL57を介して2次電池Bを接続してある。また、各トランジスタQ55〜Q58は一対ずつ制御回路55 ,56 によりプシュプル動作するように制御される。
【0052】
双方向性コンバータCNV3 の動作は実施例1の双方向性コンバータCNV1 と同様に、一方の制御回路55 ,56 を動作させ他方を停止させることによって、昇圧ないし降圧を行なうのであるが、実施例1との相違点は、2次電池Bを電源とするときに双方向性コンバータCNV3 からインバータ回路INV1 への供給電圧を、商用電源ACを電源とするときの昇圧チョッパ回路CPからの供給電圧よりも低く設定している点にある。このように、インバータ回路INV1 の電源電圧を非正常時には正常時よりも下げることによって、放電灯DLの光出力を低減することができる。つまり、正常時に全点灯を行なっているとすれば、非正常時には調光点灯させることができる。
【0053】
本実施例の動作を実施例1と同様に図2の等価回路で考えると、本実施例の場合は、商用電源ACの電圧が所定電圧以上であれば、インバータ回路INV1 への入力電圧は高くインバータ回路INV1 のスイッチング周波数と放電灯DLへの印加電圧との関係は、図7のa曲線のようになる。また、商用電源ACの電圧が所定電圧以下で2次電池Bを電源とする場合には図7のb曲線のようになる。すなわち、予熱回路の共振周波数を変化させないから、放電灯DLへの印加電圧のみが変化する。
【0054】
一方、商用電源ACの電圧が所定電圧以上のときに図7に示すスイッチング周波数faで放電灯DLを点灯させていたとすれば、2次電池Bを電源とするときに同じ光出力を得ようとすれば、スイッチング周波数を図7に示すfbまで引き下げる必要がある。つまり、予熱回路のコンデンサC3 が一定であっても、コンデンサC3 に流れる電流は2次電池Bを電源とするときのほうが小さくなり(上述した予熱電流Ipに関する式より明らか)、結局、本実施例の構成でも予熱電流を低減することができる。
【0055】
本実施例の構成では、2次電池Bを電源とするときに商用電源ACを電源とする場合よりもインバータ回路INV1 への印加電圧を低くしていることによって、上述のように2次電池Bからの給電時における予熱電流を商用電源ACからの給電時よりも低減することができ、しかも、トランジスタQ21,Q22に印加される電圧が低減することによって、スイッチング損失が低減する。他の構成および効果は実施例1と同様である。
【0056】
(実施例4)
本実施例は、図8に示すように、昇圧チョッパ回路CPおよびインバータ回路INV1 は実施例3と同様の構成を採用し、双方向性コンバータCNV2 を図5に示した実施例2と同様の構成としたものである。また、双方向性コンバータCNV2 において、2次電池Bへの充電を行なうDC−DCコンバータCNV21の入力端は、整流回路DB1 の直流出力端に逆流阻止用のダイオードD7 を介して接続してある。DC−DCコンバータCNV21の入力端間には平滑用のコンデンサC7 も接続される。
【0057】
この構成を採用することによって、DC−DCコンバータCNV21の入力電圧を昇圧チョッパ回路CPの出力側で得る場合よりも、DC−DCコンバータCNV21の入力電圧を低減することができ、結果的に双方向性コンバータCNV2 におけるトランジスタQ53へのストレスを低減することができる。しかも、昇圧チョッパ回路CPの負荷を低減できるとともに、DC−DCコンバータCNV21の入力電圧と2次電池Bの端子電圧との差が小さくなることによって、電力損失を低減できることになる。他の構成および動作は実施例3と同様である。
【0058】
(実施例5)
本実施例は、図9に示すように、昇圧チョッパ回路CPおよびインバータ回路INV1 として図6に示した実施例6と同様の構成を採用し、双方向性コンバータCNV1 には実施例1と同様のものを用いている。ただし、本実施例では、制御回路52 により制御されるトランジスタQ52のオンデューティをスイッチSWによって複数種類から選択することができるデューティ制御回路6を電圧調節手段として備えている。したがって、双方向性コンバータCNV1 は、スイッチSWでの選択にかかわりなく2次電池Bを充電することができ、2次電池Bを電源とする際には、スイッチSWにより選択したオンデューティでトランジスタQ52がオン・オフされるのである。2次電池Bを電源とする際に双方向性コンバータCNV1 より出力されインバータ回路INV1 に入力される電圧は、トランジスタQ52のオンデューティにより決定されるから、2次電池Bを電源とする際のインバータ回路INV1 への印加電圧を、商用電源ACを電源とする際の印加電圧よりも低く設定することができるのである。
【0059】
この構成により、実施例3と同様に商用電源ACの電圧が所定値以下のときに所定値以上のときよりもインバータ回路INV1 への印加電圧を低減することができ、結果的に放電灯DLを調光することができる。つまり、2次電池Bを電源に用いる際には実施例3と同様の原理により予熱電流を低減することができることになる。しかも、スイッチSWにより調光レベルを複数段階に変化させることが可能である。他の構成および動作は実施例3と同様である。
【0060】
【発明の効果】
本発明は上述のように、2次電池から点灯回路に給電して放電灯の光出力を低減する際に予熱電流も低減するので、点灯時のランプ電流に対する予熱電流の割合を従来よりも低減することができ、結果的に容量の限られている2次電池から給電するときに必要以上に大きな予熱電流を流すことを防止でき、結果的に2次電池の電力の利用効率が高くなり、2次電池による点灯時間を従来よりも長くすることができるという利点を有する。
【0061】
しかも、予熱回路のインピーダンスを変更するので、簡単な構成で予熱電流を制御することができるという利点がある。
【0062】
請求項2ないし請求項5の発明のように、2電源の一方を通常時の給電用に用い、通常時に給電している電源の電圧が低下すると2次電池から給電すれば、非常灯のように停電時にも放電灯を点灯させるものに有用である。
とくに、請求項3の発明は、双方向性コンバータを用いて2次電池の充放電を行なうから、2次電池を充放電する回路が比較的簡単な構成になるという利点がある。
【0063】
また、請求項5の発明は、通常時にインバータ回路に給電する第1の電源が昇圧回路を備えている場合に、昇圧回路の入力側から2次電池の充電のための電源をとるようにしているから、2次電池を充電する第1のDC−DCコンバータに高電圧が印加されず、第1のDC−DCコンバータの構成部品へのストレスが少なくなるという利点がある。
【0064】
請求項6の発明は、予熱電流をスイッチ手段により切り換える際にに点灯回路から放電灯への給電を一時停止するから、予熱電流を切り換えるときに点灯回路の動作による高電圧がスイッチ手段に印加されることがなく、スイッチ手段へのストレスを防止することができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1を示す回路図である。
【図2】実施例1の要部の等価回路図である。
【図3】実施例1の動作説明図である。
【図4】実施例1の動作説明図である。
【図5】実施例2を示す回路図である。
【図6】実施例3を示す回路図である。
【図7】実施例3の動作説明図である。
【図8】実施例4を示す回路図である。
【図9】実施例5を示す回路図である。
【図10】従来例を示す回路図である。
【図11】他の従来例を示す回路図である。
【図12】放電灯の予熱電流とフィラメント損失との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 チョッパ制御回路
2 インバータ制御回路
31 制御回路
32 制御回路
4 電源検出回路
51 制御回路
52 制御回路
6 デューティ制御回路
AC 商用電源
B 2次電池
C31 コンデンサ
C32 コンデンサ
CP 昇圧チョッパ回路
CNV1 双方向性コンバータ
CNV2 双方向性コンバータ
CNV21 DC−DCコンバータ
CNV22 DC−DCコンバータ
D21 ダイオード
D22 ダイオード
D51 ダイオード
D52 ダイオード
DL 放電灯
INV1 インバータ回路
Q21 トランジスタ
Q22 トランジスタ
Q51 トランジスタ
Q52 トランジスタ
SW スイッチ
T1 トランス
T2 予熱トランス
T3 トランス
Claims (6)
- フィラメントを備えた放電灯を点灯させる1つの点灯回路に対して選択的に給電可能な複数個の電源を備え、電源のうちの少なくとも1つは2次電池であって、2次電池から点灯回路に給電するときには他の電源から給電するときよりも放電灯の光出力を小さくするようにした照明装置において、2次電池から点灯回路に給電するときに他の電源から給電するときよりも予熱電流を低減させる予熱電流制御手段を設け、予熱電流制御手段は、2次電池からの給電時にフィラメントの非電源側に接続された予熱回路のインピーダンスを他の電源からの給電時よりも大きくすることを特徴とする照明装置。
- 点灯回路は直流電源を交番電圧に変換して放電灯を点灯させるインバータ回路であって、インバータ回路への直流電源は通常時に給電する第1の電源と、第1の電源の電圧が所定値以上のときに2次電池を充電し所定値以下のときに2次電池から給電されてインバータ回路に直流電力を供給する第2の電源とからなり、第1の電源の電圧を上記所定値と比較する電源検出回路により予熱電流制御手段における予熱電流の大小と第2の電源における2次電池の充放電とを切り換えることを特徴とする請求項1記載の照明装置。
- 第2の電源は、トランスの各巻線にそれぞれスイッチング要素を直列接続し、一方の巻線と第1のスイッチング要素との直列回路を第1の電源からインバータ回路への給電部に接続し、他方の巻線と第2のスイッチング要素との直列回路を2次電池の両端間に接続した双方向性コンバータよりなり、各スイッチング要素はオフ時にオン時とは逆方向の通電が可能であって、2次電池の充電時には第1のスイッチング要素をオン・オフさせるとともに第2のスイッチング要素をオフにし、放電時には第2のスイッチング要素をオン・オフさせるとともに第1のスイッチング要素をオフにする制御回路を設けたことを特徴とする請求項2記載の照明装置。
- 第2の電源は、第1の電源から給電されて2次電池を充電する第1のDC−DCコンバータと、2次電池から給電されてインバータ回路に直流電力を供給する第2のDC−DCコンバータとからなり、2次電池の充電時と放電時とで第1のDC−DCコンバータと第2のDC−DCコンバータとを択一的に動作させる制御回路を設けたことを特徴とする請求項2記載の照明装置。
- 第1の電源は入力された直流電源の電圧を昇圧した直流電圧をインバータ回路に入力する昇圧回路を備え、第2の電源は、第1の電源における昇圧回路の入力側の直流電源から給電されて2次電池を充電する第1のDC−DCコンバータと、2次電池から給電されてインバータ回路に直流電力を供給する第2のDC−DCコンバータとからなり、2次電池の充電時と放電時とで第1のDC−DCコンバータと第2のDC−DCコンバータとを択一的に動作させる制御回路を設けたことを特徴とする請求項2記載の照明装置。
- 予熱電流制御手段は、予熱電流を切り換えるスイッチ手段を備え、予熱電流の切換時に点灯回路から放電灯への電力供給を一時停止することを特徴とする請求項1記載の照明装置。
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