JP3730451B2 - 情報提供装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、利用者の操作履歴から利用者の興味の高い情報を検索し提供する装置に関し、特に、利用者の操作履歴を分析した後、その分析結果に基づいて興味の高い情報を検索する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の情報提供技術において、利用者が興味のある情報の提供を受けるには、予め関連するキーワードを利用者自身の手で登録しておかなければならない。
【0003】
このようなキーワードの登録を避けるものとして、特開平7−56929号公報に開示された履歴利用データベース検索方式がある。この発明は、利用者がかつて購入した物件の履歴を保持する購入履歴データベースと、購入対象データを保持する物件データベースと、登録データと利用者がかつて購入した物件との類似度を計算する距離計算部と、登録物件を類似度の降順に整列する類似物件整列部と、類似物件を推奨物件として表示する推奨物件表示部とを含む。この発明によると、過去の購入履歴を参照し、利用者がかつて購入した物件と類似した傾向を有する物件を検索することができる。そして次の物件購入の際に、利用者はその検索結果を推奨物件として参考にして、購入の意思決定を行なうことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述の発明では、物件データベースのデータ量および購入履歴データベースのデータ量が大きくなった場合、購入履歴データベース内の個々の履歴データと、物件データベース内の物件データとの類似度を個々に計算し、検索していたのでは多大な時間がかかる。また、前述の発明は、購入履歴のうちの一部に検索対象を制限するための付加情報を入力し、検索回数を減らす処理も含むが、選択された購入履歴だけで利用者の興味を完全に表現する検索はできない。
【0005】
そこで、本発明は前述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、利用者の利用履歴から利用者の興味の高い情報を迅速かつ的確に抽出し、その情報を用いて利用者の興味を反映した情報を検索し提供することができる情報提供装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本願の第1の発明に係る情報提供装置は、複数個の単語と、各単語の特徴を表わす単語特徴ベクトルとを対応付けて記憶するための単語特徴記憶手段と、利用者に対して提供可能な情報と、提供可能な情報の各々に対して単語特徴記憶手段に記憶された単語および単語特徴ベクトルに基づいて生成された提供可能情報特徴データとを準備するための提供可能情報準備手段と、利用者が利用した情報の履歴情報を記憶するための利用履歴情報記憶手段と、単語特徴記憶手段に記憶された単語および単語特徴ベクトルを参照しながら、利用履歴情報記憶手段に記憶された履歴情報を、各履歴情報に含まれる単語および対応の単語特徴ベクトルに基づいて複数個のカテゴリに分類するための分類手段と、複数個のカテゴリはそれぞれ、単語および単語特徴ベクトルに関連して定められる利用履歴情報特徴データにより特徴付けられ、提供可能情報準備手段によって準備された提供可能な情報のうち、利用履歴情報特徴データと予め定められた関係にある提供可能情報特徴データを有するものを検索し出力するための提供情報検索手段とを含む。
【0007】
第1の発明によると、単語特徴記憶手段は、単語とその単語の特徴を表わす単語特徴ベクトルを対応付けて記憶する。提供可能情報準備手段は、記憶された単語を提供可能情報から抽出し提供可能情報特徴データを準備する。分類手段は、各利用履歴情報に含まれる単語特徴ベクトルに基づいて利用履歴情報を複数のカテゴリに分類する。提供情報検索手段は各カテゴリごとに、利用履歴情報特徴データに基づいて利用者の興味が高い情報を検索する。これにより、利用履歴情報自体ではなく分類されたカテゴリごとの特徴データに基づいて提供情報を検索することができ、情報を迅速かつ的確に検索できる情報提供装置を実現できる。
【0008】
本願の第2の発明に係る情報提供装置は、第1の発明の構成に加えて、分類手段は、利用履歴情報記憶手段に記憶された履歴情報を、各履歴情報に対応する単語特徴ベクトルの距離および余弦角のいずれか一方または双方に基づいて複数個のカテゴリに分類するための手段を含む。
【0009】
第2の発明によると、分類手段は、各利用履歴情報に含まれる単語特徴ベクトルの距離および余弦角のいずれか一方または双方に基づいて利用履歴情報を複数のカテゴリに分類する。これにより、利用履歴情報自体ではなく単語特徴ベクトルの距離により分類されたカテゴリごとの特徴データに基づいて提供情報を検索することができ、情報を迅速かつ的確に検索できる情報提供装置を実現できる。
【0010】
本願の第3の発明に係る情報提供装置は、第1の発明の構成に加えて、提供可能情報特徴データは、各提供可能な情報に出現する単語を含み、利用履歴情報特徴データは、各分類ごとに含まれる利用履歴情報に出現する単語を含み、提供情報検索手段は、提供可能情報特徴データに含まれる単語と利用履歴情報特徴データに含まれる単語とにより検索するための手段を含む。
【0011】
第3の発明によると、提供情報検索手段は、各提供情報に出現する単語と各分類に含まれる利用履歴情報に出現する単語とに基づいて、利用者の興味が高い情報を検索する。これにより、単語が多く一致している提供可能情報を利用者の興味が高い情報として検索することができ、情報を的確に検索できる情報提供装置を実現できる。
【0012】
本願の第4の発明に係る情報提供装置は、第1の発明の構成に加えて、提供可能情報特徴データは、各提供可能な情報に出現する単語に対応する単語特徴ベクトルを含み、利用履歴情報特徴データは、各分類ごとに含まれる利用履歴情報に出現する単語に対応する単語特徴ベクトルを含み、提供情報検索手段は、提供可能情報特徴データに含まれる単語特徴ベクトルと利用履歴情報特徴データに含まれる単語特徴ベクトルとにより検索するための手段を含む。
【0013】
第4の発明によると、提供情報検索手段は、各提供情報に出現する単語特徴ベクトルと各カテゴリに含まれる利用履歴情報に出現する単語に対応した単語特徴ベクトルに基づいて利用者の興味が高い情報を検索する。これにより、ベクトルによる演算を用いて、情報を検索することができ、情報をさらに正確に検索できる情報提供装置を実現できる。
【0014】
本願の第5の発明に係る情報提供装置は、第1の発明の構成に加えて、利用者を識別するための利用者識別手段をさらに含み、提供可能情報準備手段および利用履歴情報記憶手段のいずれか一方または双方は利用者ごとに区別して情報を記憶しており、提供情報検索手段は、識別された利用者に対応した情報のみを処理する。
【0015】
第5の発明によると、利用者識別手段は、利用者を識別する。利用履歴記憶手段は、利用者に応じて利用履歴情報を記憶する。提供情報検索手段は、識別された利用者に対応した情報のみを処理する。これにより、複数の利用者に対して利用者ごとに興味の高い情報を迅速かつ的確に検索できる情報提供装置を実現できる。
【0016】
本願の第6の発明に係る情報提供装置は、第1の発明の構成に加えて、利用履歴情報の種類を識別するための情報識別手段をさらに含み、提供可能情報準備手段および利用履歴情報記憶手段のいずれか一方または双方は利用履歴情報の種類ごとに区分して情報を記憶しており、提供情報検索手段は、識別された情報の種類に対応した情報のみを処理する。
【0017】
第6の発明によると、情報識別手段は、利用履歴情報の種類を識別する。利用履歴記憶手段は、情報の種類に応じて利用履歴情報を記憶する。提供情報検索手段は、識別された情報の種類に対応した情報のみを処理する。これにより、種類の異なる複数の利用履歴情報に対して、情報の種類ごとに利用者の興味が高い情報を検索できる情報提供装置を実現できる。
【0018】
本願の第7の発明に係る情報提供装置は、第1の発明の構成に加えて、提供可能情報および利用履歴情報のいずれか一方または双方に対して、不要な語を取除くための不要語処理手段をさらに含む。
【0019】
第7の発明によると、不要語処理手段は興味情報に関係のない単語を不要語として取除く。これにより、分類手段による分類処理、提供情報検索手段における検索処理を、迅速かつ的確に行なえる情報提供装置を実現できる。
【0020】
本願の第8の発明に係る情報提供装置は、第1の発明の構成に加えて、出力手段は、提供情報検索手段により検索された提供情報を重要度順に並び替えて出力するための手段を含む。
【0021】
第8の発明によると、出力手段は、提供情報検索手段の検索結果を重要度順に出力することができる。これにより、興味情報が数多く出力される場合であっても、利用者は興味がより高い情報を先に見ることができる情報提供装置を実現できる。
【0022】
本願の第9の発明に係る情報提供装置は、第1の発明の構成に加えて、予め定められた条件が満たされると、分類手段に対して利用履歴情報の分類の開始を指示するための指示手段をさらに含む。
【0023】
第9の発明によると、指示手段は予め定められた条件(たとえば、利用履歴情報が更新登録された)が満たされると、分類手段に利用履歴情報の分類処理を指示する。これにより、利用履歴情報の変化に対応して利用履歴情報を分類して利用者の興味が高い情報を検索できるため、利用者の利用履歴を十分に反映させた情報を検索できる情報提供装置を実現できる。
【0024】
本願の第10の発明に係る情報提供装置は、第1の発明の構成に加えて、利用者の利用履歴情報を受信するための受信手段と、提供情報検索手段により検索された提供情報を利用履歴情報の発信元へ送信するための送信手段とをさらに含む。
【0025】
第10の発明によると、受信手段は利用履歴情報を受信し、送信手段は提供情報を利用履歴情報の発信元へ送信する。これにより、受信手段、送信手段を介してネットワークを形成し、1台の情報提供装置で複数の端末装置に対して検索情報を提供できる情報提供装置を実現できる。
【0026】
本願の第11の発明に係る情報提供方法は、コンピュータを用いて利用者に情報を提供する方法であって、複数個の単語と、各単語の特徴を表わす単語特徴ベクトルとを対応付けて記憶するための単語特徴記憶ステップと、利用者に対して提供可能な情報と、提供可能な情報の各々に対して単語特徴記憶ステップにて記憶された単語および単語特徴ベクトルに基づいて生成された提供可能情報特徴データとを準備するための提供可能情報準備ステップと、利用者が利用した情報の履歴情報を記憶するための利用履歴情報記憶ステップと、単語特徴記憶ステップにて記憶された単語および単語特徴ベクトルを参照しながら、利用履歴情報記憶ステップにて記憶された履歴情報を、各履歴情報に含まれる単語および対応の単語特徴ベクトルに基づいて複数個のカテゴリに分類するための分類ステップと、複数個のカテゴリはそれぞれ、単語および単語特徴ベクトルに関連して定められる利用履歴情報特徴データにより特徴付けられ、提供可能情報準備ステップにて準備された提供可能情報のうち、利用履歴情報特徴データと予め定められた関係にある提供可能情報特徴データを有するものを検索し出力するための提供情報検索ステップとを含む。
【0027】
第11の発明によると、単語特徴記憶ステップは、単語とその単語の特徴を表わす単語特徴ベクトルと対応付けて記憶し、提供可能情報準備ステップは、記憶された単語を提供可能情報から抽出し提供可能情報特徴データを準備する。分類ステップは、各利用履歴情報に含まれる単語特徴ベクトルに基づいて利用履歴情報を複数のカテゴリに分類する。提供情報検索ステップは、各カテゴリごとに利用履歴情報特徴データに基づいて利用者の興味が高い情報を検索する。これにより、利用履歴情報自体ではなく分類されたカテゴリごとの特徴データに基づいて提供情報を検索することができ、情報を迅速かつ的確に検索できる情報検索方法を実現できる。
【0028】
本願の第12の発明に係る記録媒体は、コンピュータを用いて利用者に情報を提供する方法を実現するプログラムを記録した機械読取可能な記録媒体であって、プログラムは、複数個の単語と、各単語の特徴を表わす単語特徴ベクトルとを対応付けて記憶するための単語特徴記憶ステップと、利用者に対して提供可能な情報と、提供可能な情報の各々に対して単語特徴記憶ステップにて記憶された単語および単語特徴ベクトルに基づいて生成された提供可能情報特徴データとを準備するための提供可能情報準備ステップと、利用者が利用した情報の履歴情報を記憶するための利用履歴情報記憶ステップと、単語特徴記憶ステップにて記憶された単語および単語特徴ベクトルを参照しながら、利用履歴情報記憶ステップにて記憶された履歴情報を、各履歴情報に含まれる単語および対応の単語特徴ベクトルに基づいて複数個のカテゴリに分類するための分類ステップと、複数個のカテゴリはそれぞれ、単語および単語特徴ベクトルに関連して定められる利用履歴情報特徴データにより特徴付けられ、提供可能情報準備ステップにて準備された提供可能情報のうち、利用履歴情報特徴データと予め定められた関係にある提供可能情報特徴データを有するものを検索し出力するための提供情報検索ステップとを含む。
【0029】
第12の発明によると、利用者の利用履歴情報自体ではなく分類されたカテゴリごとの特徴データに基づいて提供情報を検索することができ、情報を迅速かつ的確に検索できる情報提供方法を実現するプログラムを記録した機械読取可能な記録媒体を提供できる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態を説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一である。したがってそれらについての詳細な説明の繰返しは適宜省略する。
【0031】
図1を参照して、本発明に係る情報提供装置は、利用者が過去に操作した履歴情報を入力する入力部2と、利用者を識別するための利用者識別部4と、単語と単語の特徴を表わす単語ベクトルとをそれぞれ対応付けて格納した単語辞書6と、利用者に提供可能な情報を記憶する提供可能データ記憶部8と、入力部2から入力された利用者の操作履歴情報を記憶する操作履歴データ記憶部10と、操作履歴データから生成した操作履歴ベクトルを記憶する操作履歴ベクトル記憶部12と、操作履歴ベクトルをクラスタリング処理して分類し、その分類ごとの特徴データである興味情報を記憶する興味情報記憶部14と、検索した結果をモニタ、プリンタなどに出力する出力部16と、利用者の興味が高い情報を検索する興味情報処理部30とを含む。
【0032】
興味情報処理部30は、実際にはコンピュータ上で実行されるソフトウェアにより実現されるが、利用者を識別したり操作履歴情報の種類を識別したりするデータ識別処理部32と、操作履歴データおよび提供可能データに含まれる単語のうち処理に不要な単語を削除する不要語処理部34と、単語辞書6に格納された単語を操作履歴データおよび提供可能データから抽出する単語抽出処理部36と、単語辞書6に格納された単語ベクトルおよび抽出された単語に基づいて操作履歴データごとの特徴を表わす操作履歴ベクトルを生成するベクトル生成処理部38と、操作履歴ベクトルを距離の近いベクトル同士に分類するクラスタリング処理部40と、所定のタイミングでクラスタリング処理部40に動作の指示を出力する更新処理部42と、クラスタリング処理部40で分類されたカテゴリごとに興味情報を生成する興味情報生成処理部44と、提供可能データのうち興味情報に基づいて利用者に応じた提供情報を検索する検索処理部46と、検索された提供情報を重要度順に並べ替える提示情報選定処理部48とを含む。
【0033】
入力部2および利用者識別部4は、後述するコンピュータのキーボード、マウス、CD−ROM(Compact Disc Read-Only Memory)駆動装置、FD(Flexible Disk)駆動装置などであって、利用履歴データ、利用者識別コードを入力する。入力される利用履歴データは、たとえば、インターネットのホームページデータ、テレビ番組の情報であるEPG(Electronic Program Guide)データであって、利用者が同じホームページ、同じテレビ番組を一定時間以上見続けたり、あるホームページからデータをダウンロードしたり、あるテレビ番組を録画したりした場合のホームページデータ、EPGデータである。なお、入力された操作履歴データは、利用者識別コードとデータ種類識別コードとともに操作履歴データ記憶部10に記憶される。なお、このような入力部2を介さずにインターネットなどの操作履歴を固定ディスクに記憶しておき、コンピュータの内部処理で利用履歴データを記憶させることもできる。
【0034】
単語辞書6と提供可能データ記憶部8と操作履歴データ記憶部10と操作履歴ベクトル記憶部12と興味情報記憶部14とは、コンピュータの固定ディスク上の予め定めた記憶領域に存在し、該当するデータを記憶するものである。
【0035】
本実施の形態では、利用者にとって興味のあるテレビ番組の情報を、そのテレビ番組に対応するEPGデータで提供する装置について説明する。
【0036】
図2を参照して、提供可能データ記憶部8に記憶されたデータは、放送予定の番組のEPGデータであって提供可能データの番号とそれぞれに対応したデータ内容とを含む。このEPGデータの例において、EPGデータは1行目に番組タイトル、2行目に放送日時、放送時間、チャンネル、Gコード、3行目に番組内容説明文を含む。
【0037】
不要語処理部34は、操作履歴データ、提供情報データに対して利用者の興味には直接関係しない部分を不要語として以降の処理で無視する処理を行なう。本実施の形態では、図2および後述する図3に示すEPGデータのデータ内容の第2行目(放送日時、放送時間、チャンネル、Gコード)を不要語としている。なお、この不要語処理は、インターネット上のホームページデータを操作履歴データとした場合には、HTML(Hyper-Text Markup Language)のタグなどを取除くという処理となる。
【0038】
図3を参照して、操作履歴データ記憶部10に記憶されたデータは、利用者が一定時間見続けたり、録画したりした番組のEPGデータであって、操作履歴データの番号とそれぞれに対応したデータ内容とを含む。データの内容については前述のとおりでありその詳細な説明は繰返さない。
【0039】
図4を参照して、単語辞書6は、単語とその単語に対応した単語ベクトルとを含む。単語ベクトルは、文章中の単語が持つ概念と文脈との関係の程度を示したものであり、個々の単語が有する概念と予め定めた特徴単語との関係をベクトル形式にて表現したものである。N個の概念分類を有する単語を例として説明すると、ある単語の単語ベクトルはそのN次元ベクトルの各要素の値を特徴単語に対応して定めることで決まる。単語iの単語ベクトルをXi=(xi1,xi2,…xiN)とする。この各要素の値は、0≦xij≦Em(Emは正の定数、j=1〜N)であり、単語iと特徴単語jとの間に全く関係がない場合にはxij=0となり、関係がある場合にはその関係の程度に応じて大きい値を取る。たとえば、特徴ベクトルが5つの特徴単語(自然,都会,騒音,動物,緑)から成り立っているものとし、それぞれの要素の値が0か1かの2値である場合には、単語「山」の単語ベクトルは(1,0,0,1,1)などと表わすことができる。図4に例示された単語辞書は、10次元の単語ベクトルを含む。
【0040】
単語抽出処理部36は、図4に示す単語辞書6に格納された単語により、図2に示す提供可能データおよび図3に示す利用履歴データのデータ内容から単語抽出処理を行なう。
【0041】
ベクトル生成部38は、図4に示す単語辞書6に格納された単語ベクトルにより、図3に示す利用履歴データごとに抽出された単語に対応した単語ベクトルのベクトル和を計算し、操作履歴ベクトルを生成する。たとえば、図3の操作履歴データ1の場合には、不要語処理部34でデータ内容の第2行目を不要語とする処理をし、不要語処理されたデータに対して単語抽出処理部36により図4に示す単語辞書6に格納された単語を抽出する。この結果、図3の操作履歴データ1について「今日」「旅行」「気分」「温泉」「紹介」の5単語を抽出する。図4に示す単語辞書6に格納された抽出単語の各々に対応する単語ベクトルの和を計算する。この結果、操作履歴データ1のベクトルは(3,2,1,2,1,0,0,0,2,1)となる。これを操作履歴ベクトル記憶部12に記憶する(図5)。
【0042】
クラスタリング処理部40は、利用者の操作履歴である操作履歴データから生成した複数の操作履歴ベクトルに基づいて自己組織化マップを用いて、後述するカテゴリに分類する。クラスタリング処理の手法は、前述の操作履歴ベクトルを互いに近い(「近い」とはベクトル間の互いのユークリッド距離または余弦角が小さいことを意味する。以下同じ。)もの同士に分類できるものであればよく、特定のものには限定されない。たとえば、多次元空間内に存在する個々の要素に対してクラスタリング処理を行なう手法は、階層的手法によるものや、非階層的手法によるものなどがある。
【0043】
本実施の形態におけるクラスタリング手法は、自己組織化マップを用いる。自己組織化マップの学習モデルについての詳細は、T. Kohonen,“The Self-organizing map”, Proc. IEEE, vol.78(9), p.1464〜80に記載がある。自己組織化マップは、T. Kohonenによって提案された手法で、ニューラルネットワークに基づく教師なし競合学習モデルであり、多次元の特性値で表現されるベクトルデータを、通常2次元に位相配置できる特徴がある。
【0044】
ここでは、特徴ベクトルで表現された各操作履歴ベクトルを学習用の入力データとして教師なし学習を行なう。出力層の各ユニットは2次元空間に位相配置されており、入力データと同次元のベクトルを有している。学習は、各ユニットのベクトルを入力データに選択的に近づけることによって進められる。まず、ある入力データに対して最も近いベクトルを持つユニットを見つける。次に、このユニットの近傍領域内にある複数のユニットについて、それぞれのベクトルを入力データに近づける。この近傍領域以外のユニットのベクトルは、更新せずそのままとする。一定回数の学習を行なった後、各操作履歴ベクトルを最も近いベクトルを持つユニットに写像することで終了する。この結果、特徴ベクトルが同一と見なされる操作履歴データは、同一のユニットに、特徴が類似していると見なされる操作履歴データは、近接のユニットに配置されて分類される。この同一および近接のユニットについてまとめたものをカテゴリという。
【0045】
更新処理部42は、クラスタリング処理部40に対して、クラスタリング処理の指示を与える。たとえば、更新処理部42は、一定時間間隔でクラスタリング処理を指示したり、操作履歴情報記憶部10に一定量以上操作履歴データが蓄積するとクラスタリング処理を指示したりする。
【0046】
興味情報生成処理部44は、カテゴリに分類された操作履歴データに含まれる単語を調べて、分類ごとに出現する単語を抽出し興味情報とする。たとえば、図5に示す操作履歴データ1〜5を自己組織化マップによる手法でクラスタリング処理をすると、図6に示すようにカテゴリ1〜3に分類される。分類されたカテゴリごとに出現単語をまとめると、図7のようなカテゴリごとの興味情報となる。これを興味情報記憶部14に記憶する。
【0047】
検索処理部46は、図2に示す提供可能データと興味情報とから、利用者の興味に合致する提供情報を検索する。検索処理部46は、カテゴリごとに興味情報の単語と、提供可能データに含まれる単語との一致度(「検索点数1」と呼ぶ)を以下の式で評価する。
[式1]
検索点数1=提供可能データに含まれる興味情報の単語の数×100/興味情報の単語の数
たとえば、図7に示すカテゴリ1における図2の提供可能データ1の検索点数1について説明する。提供可能データ1に出現する単語は、不要語処理部34にて不要語が処理され、単語抽出処理部36により抽出された「ニュース」「テレビ」「事件」「スポーツ」の4単語である。これらは、カテゴリ1の興味情報である「ニュース」「スポーツ」などの8単語のうちの3単語(「ニュース」「テレビ」「スポーツ」)を含む。よって検索点数1は、3×100/8=37.5となる。
【0048】
提示情報選定処理部48は、検索処理部46における検索結果が、利用者の操作履歴データと重複していた場合には当該検索結果を除外したり、提供する情報を重要度順に並び替えたりする。
【0049】
前述のように興味情報処理部30は実際には、パーソナルコンピュータまたはワークステーションなど、コンピュータ上で実行されるソフトウェアにより実現される。図8に、利用者に対する情報提供装置の一例であるコンピュータの外観を示す。図8を参照してこのコンピュータ60は、FD駆動装置82およびCD−ROM駆動装置84とを備えたコンピュータ本体70と、モニタ88と、プリンタ86と、キーボード76と、マウス74とを含む。
【0050】
図9に、このコンピュータ60の構成をブロック図形式で示す。図9に示すように、コンピュータ本体60はFD駆動装置82およびCD−ROM駆動装置84に加えて、相互にバスで接続されたCPU72(Central Processing Unit)と、メモリ78と、固定ディスク80とを含む。FD駆動装置82にはFD90が装着される。CD−ROM駆動装置84にはCD−ROM92が装着される。
【0051】
既に述べたように、利用者に対して情報を提供する装置は、コンピュータハードウェアとCPU72により実行されるソフトウェアとにより実現される。一般的にこうしたソフトウェアは、FD90、CD−ROM92などの記録媒体に格納されて流通し、FD駆動装置82またはCD−ROM駆動装置84などにより記録媒体から読取られて固定ディスク80に一旦格納される。さらに固定ディスク80からメモリ78に読出されて、CPU72により実行される。図8および図9に示したコンピュータのハードウェア自体は一般的なものである。したがって、本発明の最も本質的な部分は、FD90、CD−ROM92、固定ディスク80などの記録媒体に記録されたソフトウェアである。
【0052】
なお、図8および図9に示したコンピュータ事態の動作は周知であるので、ここではその詳細な説明は繰返さない。
【0053】
図10を参照して、操作履歴データの処理について説明する。
操作履歴データ処理は、ステップ2(以下、ステップをSと略す)において、操作履歴データの蓄積量が一定量を超えたり、前回の操作履歴データ処理から一定時間を経過したりした場合に開始される。
【0054】
S4で、入力部2などから入力され操作履歴データ記憶部10に記憶されている操作履歴データを読出す。このとき、操作履歴データ記憶部10に記憶されている利用者識別コード、データ識別コードを合わせて読出す。
【0055】
S6で、データ識別処理部32はS4で読出されたデータの種類を判別する。判断はS2で読出されたデータ識別コードにより行なう。本実施の形態では、データ識別処理部32がデータの種類をEPGデータであると判断したものとして説明する。
【0056】
S8で、不要語処理部34は、S4で読出された操作履歴データに対する不要語を抽出し、それを以降の処理で無視する不要語処理を行なう。S6で識別したデータの種類に基づいて不要語が決定される。たとえば、図3に示すEPGデータの場合には、利用者の興味と直接関係のない、第2行目の放送日、放送時間、放送局、Gコードが不要語として決定される。操作履歴データ1の場合、このS8における処理の結果、操作履歴データ1は「今日は旅行気分」「温泉を紹介」というデータとなる。
【0057】
S10で、不要語処理がされた操作履歴データを操作履歴データ記憶部10に一旦格納する。
【0058】
S12で、固定ディスクに記憶された単語辞書6のうち操作履歴データの種類に合致した単語辞書を読出した後、S10で一旦格納した操作履歴データを読出す。
【0059】
S14で、単語抽出処理部36は、読出した操作履歴データに対し、操作履歴データごとに単語辞書6に基づく単語抽出処理を行なう。
【0060】
S16で、ベクトル生成処理部38は、操作履歴ごとの操作履歴ベクトルをS14で操作履歴ごとに抽出した単語に対応した単語ベクトルのベクトル和として生成する。
【0061】
S18で、操作履歴ごとの操作履歴ベクトルを操作履歴ベクトル記憶部に記憶する。たとえば、図3に示す操作履歴データでは、操作履歴データ1〜6に対応する6つの操作履歴ベクトルが記憶される(図5)。
【0062】
次に、図11を参照して、提供可能データ処理について説明する。
S22で、提供可能データ記憶部8に記憶されたデータが更新されると、提供可能データ処理が開始される。この開始タイミングは、前述の操作履歴データ処理の開始タイミングと同期を取る必要はない。
【0063】
S24で入力部2などから入力され、提供可能データ記憶部に記憶されている提供可能データを読出す。このときメモリに保持されている利用者識別コードおよびデータ識別コードに従い、利用者識別コードに合致しかつデータ識別コードに合致する提供可能データを読出す。
【0064】
S26で、不要語処理部34は、S24で読出した提供可能データに対する不要語を抽出し、以降の処理で無視する不要語処理を行なう。
【0065】
S28での処理はS10での処理に、S30での処理はS12での処理に、S32での処理はS14での処理に各々相当するため、ここでは詳細な説明は繰返さない。このような処理の結果、たとえば図2に示す提供可能データ1については「ニュース」「テレビ」「事件」「スポーツ」の4つの単語が抽出される。
【0066】
S34で、提供可能データごとに抽出された単語を提供可能データ記憶部8に記憶する。
【0067】
次に、図12を参照して、提供情報検索処理について説明する。
S44で、更新処理部42から提供情報検索処理の更新指示が出されているか否かが判断される。更新指示部42からの更新指示がされていると(S44でYES)、処理はS46へ移され、一方、更新指示がされていないと(S44でNO)、処理はS44へ戻される。
【0068】
S46で操作履歴ベクトル記憶部12に記憶された操作履歴ごとの操作履歴ベクトルを読出す(図5)。
【0069】
S48でクラスタリング処理部40が、読出された操作履歴ベクトルに自己組織化マップ手法を適用することにより、ベクトル同士の近さによって操作履歴データをカテゴリごとに分類する。図5に示す6個の操作履歴データ1から6は、図6に示す3つのカテゴリに分類される。カテゴリ1は、ニュースやスポーツに関し、カテゴリ2は旅行に関し、カテゴリ3はバラエティに関する。このカテゴリは操作履歴データの特徴をもとに分類されたものであって、それぞれのカテゴリが利用者の興味を示していると考えることができる。
【0070】
S50で、興味情報生成処理部44がS48で分類されたカテゴリから利用者の興味情報を生成する。図4に示す単語辞書6に基づいて、各カテゴリに含まれる利用履歴データに含まれるすべての単語を利用者の興味情報とする。たとえば、図6のカテゴリ3の興味情報は「爆笑」「コント」「気分」の3つの単語で表わされる(図7)。
【0071】
S52で、S50で興味情報生成処理部44が生成した興味情報を興味情報記憶部14に記憶する。
【0072】
S54で、提供可能データ記憶部8から、提供可能データを読出し、S56で興味情報記憶部14から興味情報データを読出す。
【0073】
S58で、検索処理部46は、S54で読出した提供可能データのうち、S56で読出した興味情報データに基づいて、利用者に応じた興味情報を検索する。前述の式1より図7に示す各カテゴリについて図2に示す提供可能データのそれぞれについての検索点数1を算出する。それらの検索点数1のうち1位のものを示すと次のようになる。
【0074】
S60で、提示情報選定処理部48が、S58で検索した各カテゴリごとの1位の提供可能データの出力順序を定める。図6に示すようにカテゴリ1には3件の操作履歴データが、カテゴリ2には2件の操作履歴データが、カテゴリ3には1件の操作履歴データが含まれている。操作履歴データが多く含まれるカテゴリは、利用者の興味が集中しており重要度が高いと考えられる。そのためカテゴリを操作履歴データ件数の多い順に並べる。並べたカテゴリの順に従って、各カテゴリにおける検索点数1の1位の提供可能データを出力する。図6に示す例では、カテゴリ1、カテゴリ2、カテゴリ3の順になり、提供情報の出力順序は、提供可能データ1、提供可能データ3、提供可能データ5、提供可能データ2の順となる。
【0075】
S62で、S60で定めた順序に従って出力部16から利用者に提供可能データを出力する。
【0076】
以上のような構造およびフローチャートに基づく興味情報提供装置の動作について説明する。
【0077】
利用者は、放送予定のEPGデータが記憶されたFD90、CD−ROM92などをコンピュータのFD駆動装置82、CD−ROM駆動装置84に挿入し、EPGデータを提供可能データ記憶部88に記憶させる。また、利用者が一定時間見続けたり録画したりした番組のEPGデータを同様の方法により操作履歴データ記憶部10に記憶させる。このとき利用者は利用者識別コードを利用者識別部4から入力する。
【0078】
入力された操作履歴データの種類がデータ識別部32により識別される(S6)。その種類に従って不要語処理部34により不要な単語の処理がなされる(S8)。その後、操作履歴データはユーザ識別コードとともに操作履歴データ記憶部10に記憶される(S10)。
【0079】
入力された提供可能データに対しては、不要語処理部34により不要な単語の処理がなされ(S26)、単語抽出処理部36により単語辞書6に基づいてデータ内の単語が抽出され(S32)、提供可能データ記憶部8に記憶される(S34)。
【0080】
記憶された操作履歴データに対しては、単語抽出処理部36により単語辞書6に基づいてデータ内の単語が抽出される(S14)。ベクトル生成処理部38により操作履歴データごとに抽出された単語に対応した単語ベクトルのベクトル和が計算される(S16)。その後、このベクトル和は操作履歴ベクトル記憶部12に記憶される(S18)。
【0081】
前回の興味情報提供時から一定時間が経過していたり、利用履歴データが一定量以上蓄積していたりすると(S44にてYES)、操作履歴ベクトルが読出されクラスタリング処理部40によりカテゴリに分類される(S48)。興味情報生成処理部44により、分類されたカテゴリごとに含まれる利用履歴データに出現するすべての単語を抽出した興味情報が生成される(S50)。検索処理部46により、利用者ごとの興味情報に基づいて、提供可能データのうち、利用者の興味が高い情報を検索して(S58)、提示情報選定処理部48により情報の出力順序を定める(S60)。出力部16は、その出力順序に従って、モニタ88やプリンタ86に利用者の興味が高い情報を出力する(S62)。
【0082】
以下、第1の実施の形態の変形例を示す。
変形例は、図1における入力部2を受信部18に、出力部16を送信部22に変更したものである。受信部18と送信部22は、通信回線を介して他のコンピュータ、ワークステーションなどとネットワーク接続されており、それらとデータの送受信が可能である。
【0083】
受信部18は利用者の操作履歴データを他のコンピュータから利用者識別コードとともに受信する。
【0084】
送信部22は、利用者識別コードに従い提示情報選定処理部48で選定した情報を受信データの発信元である他のコンピュータへ送信する。
【0085】
たとえば、本発明の情報提供装置を、インターネットを接続するためのプロキシサーバ(proxy server)として機能するコンピュータにて実現させることができる。この場合、受信部18でクライアントパソコンからの操作履歴データを利用者識別コードとともに受信し、利用履歴データを利用者ごとに操作履歴データ記憶部12に記憶させる。興味情報処理部30で、この操作履歴データの特徴に応じて、利用者に提供する情報を検索し、送信部で提供する情報をクライアントパソコンに送信させる。
【0086】
以上のようにして、本発明の第1の実施の形態に係る情報提供装置は、利用者の操作履歴をその特徴に応じたカテゴリに分類することにより、利用者の興味に関する情報を効率よく取得できる。その結果、利用者の興味に応じた情報を提供することができる。また、本発明の第1の実施の形態に係る情報提供装置をネットワーク上のサーバにて実現させることにより、クライアントパソコン各々に情報提供装置を有していなくても利用者の興味に応じた情報を提供することができる。
【0087】
次に、本発明の第2の実施の形態に係る情報提供装置について説明する。
図13を参照して、情報提供装置は、図1に示すシステムに加えて提供可能ベクトル記憶部20をさらに含む。情報提供装置は、また図1に示す興味情報生成部44と検索処理部46とに代えて、それぞれこれらと多少機能の異なる興味情報生成処理部50と検索処理部52とを含む。
【0088】
提供可能ベクトル記憶部20は、操作履歴ベクトル記憶部12と同様、コンピュータの固定ディスク上の予め定めた記憶領域に存在し、該当するデータを記憶する。提供可能ベクトルは、データ識別処理部32、不要語処理部34、単語抽出処理部36、ベクトル生成処理部38により操作履歴ベクトルと同様の処理により生成されるため、同じ処理についての詳細な説明は繰返さない。このような処理により、たとえば、図2に示す提供可能データ1〜5から、図14に示す提供可能ベクトルが生成され、提供可能ベクトル記憶部20に記憶される。本実施の形態においては、各提供可能ベクトルの大きさが10なるように正規化処理がされる。
【0089】
興味情報生成処理部50は、クラスタリング処理部40により分類された操作履歴データに基づいて、興味情報として興味ベクトルを生成する。興味ベクトルは、各カテゴリに属する操作履歴ベクトルのベクトル和を求め、さらにベクトルの大きさを10とする正規化処理を行なうことにより求める。たとえば、図6に示すカテゴリ2の興味ベクトルは、カテゴリ2に属する操作履歴データ1と操作履歴データ3の操作履歴ベクトルの和となるため、図5の各々の操作履歴データのベクトル和を計算し(6,5,5,2,1,0,0,0,5,2)となる。これをベクトルの大きさが10となるように正規化処理を行なうことにより、図15に示すように(5.5,4.6,4.6,1.8,0.9,0,0,0,4.6,1.8)となる(小数点2位以下四捨五入)。これがカテゴリ2の興味ベクトルとなる。各カテゴリごとに求めた興味ベクトルを興味情報として興味情報記憶部14に記憶する。
【0090】
検索処理部52は、図14に示す提供可能ベクトルと図15に示す興味ベクトルとから利用者の興味が高い情報を検索する。検索処理部52は、各カテゴリごとの興味ベクトルVqに基づいて提供可能ベクトルViの評価度(「検索点数2」と呼ぶ)を以下の式で算出する。
[式2]
検索点数2=Vq・Vi
式2において演算子「・」はベクトルの内積を表わしている。Vq,Viともにその大きさを10とする正規化処理を行なっているため、検索点数2の値は0から100までの間の値を取り、ベクトルの距離が近いほど大きな値となる。
【0091】
本実施の形態に係る情報提供装置は、以下のように動作する。
なお、以下では第1の実施の形態と同様の動作についての詳細な説明は繰返さず、相違する動作についてのみ説明する。
【0092】
図12のS54で提供可能ベクトル記憶部20から提供可能ベクトルを提供可能データとして読出し、S56で興味情報記憶部14から興味ベクトルを興味情報データとして読出す。
【0093】
S58で、検索処理部52は、S54で読出した提供可能ベクトルのうち、S56で読出した興味ベクトルに基づいて、利用者の興味に応じた情報を検索する。前述の式2より、図15に示す各カテゴリについて図14に示す提供可能データのそれぞれについての提供可能ベクトルの検索点数2を算出する。それらの検索点数2のうち、1位のものを示すと次のようになる。
【0094】
カテゴリ1 1位 提供可能データ1 95
カテゴリ2 1位 提供可能データ3 85.6
カテゴリ3 1位 提供可能データ2 79.5
S60で、提示情報選定処理部48が、S58で検索した各カテゴリごとの1位の提供可能データの出力順序を定める。本実施の形態では提供可能データ1、提供可能データ3、提供可能データ2の順となる。
【0095】
以上のように、本発明の第2の実施の形態に係る情報提供装置は、利用者の操作履歴データをその特徴に応じてカテゴリに分類し、分類ごとの興味ベクトルを生成する。また、提供可能データの特徴ベクトルを生成する。それらのベクトル演算により利用者の興味に関する情報を精度よく取得できる。
【0096】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0097】
【発明の効果】
以上、詳述したように、本願発明によると、利用者の利用履歴から利用者の興味の高い情報を迅速かつ的確に抽出し、その情報を用いて利用者の興味を反映した情報を検索し提供することができる情報提供装置、情報提供方法、およびそれらを実現するプログラムを記録した機械読取可能な記録媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態に係る情報提供装置のブロック図である。
【図2】 提供可能データの内容を示す図である。
【図3】 操作履歴データの内容を示す図である。
【図4】 単語辞書の内容を示す図である。
【図5】 操作履歴ベクトルの内容を示す図である。
【図6】 クラスタリング処理がなされたカテゴリの内容を示す図である。
【図7】 カテゴリ内の単語を示す図である。
【図8】 図9に示すコンピュータの外観図である。
【図9】 本発明の第1の実施の形態に係る情報提供装置を実現するコンピュータのブロック図である。
【図10】 操作履歴データ処理の概略を示すフローチャートである。
【図11】 提供可能データ処理の概略を示すフローチャートである。
【図12】 提供情報検索処理の概略を示すフローチャートである。
【図13】 本発明の第2の実施の形態に係る情報提供装置のブロック図である。
【図14】 提供情報ベクトルの内容を示す図である。
【図15】 カテゴリ内のベクトルを示す図である。
【符号の説明】
6 単語辞書、8 提供可能データ記憶部、10 操作履歴データ記憶部、30 興味情報処理部、36 単語抽出処理部、38 ベクトル生成処理部、40クラスタリング処理部、46 検索処理部。
Claims (11)
- 複数個の単語と、各前記単語の特徴を表わす単語特徴ベクトルとを対応付けて記憶するための単語特徴記憶手段と、
入力された提供可能な情報から提供可能情報特徴データを抽出し、提供可能な情報と提供可能情報特徴データとを記憶するための提供可能情報準備手段と、
利用者が利用した情報の履歴情報を記憶するための利用履歴情報記憶手段と、
前記単語特徴記憶手段に記憶された単語および単語特徴ベクトルを参照しながら、前記利用履歴情報記憶手段に記憶された履歴情報を、各前記履歴情報に含まれる単語および対応の単語特徴ベクトルに基づいて複数個のカテゴリに分類する分類手段と、前記複数個のカテゴリはそれぞれ、前記単語および単語特徴ベクトルに関連して定められる利用履歴情報特徴データにより特徴付けられ、
前記提供可能情報準備手段によって準備された提供可能な情報のうち、前記利用履歴情報特徴データと予め定められた関係にある提供可能情報特徴データを有するものを検索し、前記利用履歴情報特徴データのカテゴリを前記カテゴリに属する前記利用履歴情報特徴データの件数の多い順に並べ、並べた前記カテゴリの順に従って、各カテゴリにおける前記提供可能な情報に含まれる単語との一致度が1位の提供可能データを出力するための提供情報検索手段とを含む、情報提供装置。 - 前記分類手段は、前記利用履歴情報記憶手段に記憶された履歴情報を、各前記履歴情報に対応する単語特徴ベクトルの距離および余弦角のいずれか一方または双方に基づいて複数個のカテゴリに分類するための手段を含む、請求項1に記載の情報提供装置。
- 前記提供可能情報特徴データは、各提供可能な情報に出現する単語を含み、
前記利用履歴情報特徴データは、各分類ごとに含まれる利用履歴情報に出現する単語を含み、
前記提供情報検索手段は、前記提供可能情報特徴データに含まれる単語と前記利用履歴情報特徴データに含まれる単語とにより、検索するための手段を含む、請求項1に記載の情報提供装置。 - 前記提供可能情報特徴データは、各提供可能な情報に出現する単語に対応する単語特徴ベクトルを含み、
前記利用履歴情報特徴データは、各分類ごとに含まれる利用履歴情報に出現する単語に対応する単語特徴ベクトルを含み、
前記提供情報検索手段は、前記提供可能情報特徴データに含まれる単語特徴ベクトルと前記利用履歴情報特徴データに含まれる単語特徴ベクトルとにより、検索するための手段を含む、請求項1に記載の情報提供装置。 - 利用者を識別するための利用者識別手段をさらに含み、
前記提供可能情報準備手段および利用履歴情報記憶手段のいずれか一方または双方は利用者ごとに区別して情報を記憶しており、
前記提供情報検索手段は、識別された利用者に対応した情報のみを処理する、請求項1に記載の情報提供装置。 - 利用履歴情報の種類を識別するための情報識別手段をさらに含み、
前記提供可能情報準備手段および利用履歴情報記憶手段のいずれか一方または双方は利用履歴情報の種類ごとに区分して情報を記憶しており、
前記提供情報検索手段は、識別された情報の種類に対応した情報のみを処理する、請求項1に記載の情報提供装置。 - 提供可能情報および利用履歴情報のいずれか一方または双方に対して、不要な語を取除くための不要語処理手段をさらに含む、請求項1に記載の情報提供装置。
- 前記提供情報検索手段は、検索された提供情報を重要度順に並び替えて出力するための出力手段を含む、請求項1に記載の情報提供装置。
- 予め定められた条件が満たされると分類手段に対して利用履歴情報の分類の開始を指示するための指示手段をさらに含む、請求項1に記載の情報提供装置。
- 利用者の利用履歴情報を受信するための受信手段と、前記提供情報検索手段により検索された提供情報を利用履歴情報の発信元へ送信するための送信手段とをさらに含む、請求項1に記載の情報提供装置。
- 前記提供可能情報準備手段は、利用者に対して提供可能な情報に加え、前記提供可能な情報の各々に対して前記単語特徴記憶手段に記憶された単語および単語特徴ベクトルに基づいて生成された提供可能情報特徴データを準備するための手段を含む、請求項1に記載の情報提供装置。
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