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JP3727283B2 - 無線送信装置、無線受信装置及び無線送信方法 - Google Patents

無線送信装置、無線受信装置及び無線送信方法 Download PDF

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JP3727283B2 JP2002115537A JP2002115537A JP3727283B2 JP 3727283 B2 JP3727283 B2 JP 3727283B2 JP 2002115537 A JP2002115537 A JP 2002115537A JP 2002115537 A JP2002115537 A JP 2002115537A JP 3727283 B2 JP3727283 B2 JP 3727283B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)変調方式にCDMA(Code Division Multiple Access)方式を組み合わせて大容量のデータ通信を行う無線通信システムに用いられる無線送信装置、無線受信装置及び無線送信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の無線通信システムでは、OFDM変調方式により得られる送信データを高速で伝送できるといった長所と、CDMA変調方式により得られる干渉及び雑音に強いといった長所とを有効に利用することにより、多数の通信端末に高品質の送信データを高速で伝送し得るようになっている。
【0003】
OFDM方式とCDMA方式を組み合わせた通信方式(以下、これをOFDM−CDMA方式と呼ぶ)には、大別して、時間領域拡散方式と周波数領域拡散方式とがある。時間領域拡散方式は、拡散符号によってチップ単位に拡散した各拡散データを同一のサブキャリア内で時間方向に配置するものである。一方、周波数領域拡散方式は、チップ単位に拡散した各拡散データを異なるサブキャリアに割り当てて配置するものである。
【0004】
以下、周波数領域拡散方式について説明する。図64は、変調処理前のディジタルシンボルの状態を示す模式図であり、図65は、周波数領域拡散方式での変調処理後の各チップの配置を示す模式図である。周波数領域拡散方式では、直列データ系列であるN個のディジタルシンボル(図64)の各シンボルに対して、拡散率Mの拡散符号が乗算される。
【0005】
拡散後のチップはM個並列的に、1シンボルづつ順次IFFT(逆高速フーリエ変換)処理がなされる。この結果、MサブキャリアのOFDMシンボルがN個生成される。つまり、周波数領域拡散方式では、拡散後のチップが、それぞれの時間において周波数軸上に配置される形になる(図65)。換言すれば、拡散後のチップが、それぞれ異なるサブキャリアに配置される。
【0006】
この周波数拡散方式を実現する従来のOFDM−CDMA通信装置の構成例を、図66に示す。まずOFDM−CDMA通信装置1の送信系2について説明する。OFDM−CDMA通信装置1は、複数の送信信号1〜k、………、(4k+1)〜5kを、それぞれ異なる拡散符号を用いてチップ単位に拡散する拡散器A1〜A(5k)に入力する。拡散後の信号は加算器C1〜C5により加算されることにより符号分割多重された信号が得られる。図66の場合、各加算器C1〜C5では、それぞれk個の送信信号に対応する拡散後の信号が多重される。
【0007】
加算器C1〜C5から出力された符号分割多重信号は、パラレルシリアル変換器(P/S)4によりパラレルシリアル変換された後、逆高速フーリエ変換回路(IFFT)5により逆高速フーリエ変換されることにより直交周波数分割多重される。これにより拡散後のチップが互いに直交関係にある複数サブキャリアに振り分けられたOFDM−CDMA信号が形成され、このOFDM−CDMA信号がディジタルアナログ変換処理や信号増幅等の無線送信処理を行う無線送信部(RF)10及びアンテナANを介して送信される。
【0008】
次にOFDM−CDMA通信装置1の受信系3について説明する。OFDM−CDMA通信装置1は、同様の構成でなるOFDM−CDMA通信装置から送信されたOFDM−CDMA信号をアンテナAN及びアナログディジタル変換処理等の無線受信処理を行う無線受信部(RF)11を介して高速フーリエ変換回路(FFT)6に入力する。FFT6は入力信号に対して高速フーリエ変換処理を施すことにより、それぞれのサブキャリアにより伝送された符号分割多重信号を得る。
【0009】
伝搬路補償回路7は、信号中に含まれる伝搬路推定用プリアンブル等の既知信号に基づいて伝搬路で生じた位相変動等を補償する。伝搬路補償後の信号は逆拡散器8により逆拡散されることにより、複数の送信信号の中から自局宛の受信信号が抽出される。
【0010】
図67に、従来のOFDM−CDMA通信装置1により形成されるOFDM−CDMA信号の信号配置を示す。ここで、送信信号数をnとし、拡散比をkとすると、サブキャリア数は拡散比kと同じ数だけ必要となる。各サブキャリアには、次の信号が配置される。すなわち、1番目のサブキャリア♯1には送信信号1〜kを多重した信号のうち1番目の拡散信号(チップ)が配置され、2番目のサブキャリアには送信信号1〜kを多重した信号のうち2番目の拡散信号(チップ)が配置され、………、5m番目のサブキャリア♯5mには送信信号(4k+1)〜5kを多重した信号のうちk番目の拡散信号が配置される。
【0011】
因みに、サブキャリア数と拡散比は必ずしも一致させる必要はない。ここでは、拡散比をサブキャリア数の1/5にした場合について示した(拡散比は、この場合に限定されずに、任意に設定できることはいうまでもない)。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、OFDM−CDMA通信装置においては、周波数利用効率を向上させるためには、信号多重数を増加させる必要がある。しかし、マルチパス等が存在する場合には拡散符号間の直交性が崩れ、誤り率が劣化する。これはマルチパスが各サブキャリアで独立に生じるので、各拡散チップを周波数軸拡散すると、チップ間の直交性が崩れるためである。
【0013】
特に、信号多重数を多くするにつれて、拡散符号間の干渉が大きくなるため、誤り率特性の劣化が大きくなる。このように、従来のOFDM−CDMA通信装置は、周波数利用効率と誤り率特性を両立させることが困難であるという問題を有していた。
【0014】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、周波数利用効率と誤り率特性を両立し得るOFDM−CDMA方式の無線送信装置、無線受信装置及び無線送信方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため本発明は、以下の構成を採る。
【0016】
(1)本発明の無線送信装置は、拡散された複数の送信信号を複数のサブキャリアに振り分ける直交周波数分割多重手段と、各サブキャリアで送信する前記送信信号の多重数を各サブキャリアごとに選定する信号多重数選定手段と、を具備する構成を採る。
【0017】
この構成によれば、信号多重数の少ないサブキャリアに配置された送信信号は、多重数の多いサブキャリアに配置された送信信号に対して、伝搬路上での符号間干渉が小さくなる。この結果、サブキャリア全体の信号多重数を一律に決める場合と比較して、例えば重要情報を表す送信信号は信号多重数の少ないサブキャリアに割り当て、他の情報を表す送信信号は信号多重数の多いサブキャリアに割り当てるようにすれば、周波数利用効率をそれほど落とさずに、重要情報の誤り率特性の劣化を未然に防止できる。これにより周波数利用効率と誤り率特性を両立し得るOFDM−CDMA方式の無線送信装置を実現できる。
【0018】
(2)本発明の無線送信装置は、信号多重数選定手段が、各サブキャリアごとにそれぞれレートの異なる拡散後の多重信号を形成する構成を採る。
【0019】
この構成によれば、簡易な構成で各サブキャリアで送信する送信信号の多重数を各サブキャリアごとに選定して、各サブキャリアごとに信号多重数の異なる符号分割された送信信号を伝送できるようになる。
【0020】
(3)本発明の無線送信装置は、信号多重数選定手段が、信号多重数を少なくするサブキャリアには、他の情報より良好な回線品質が要求される送信信号を配置する構成を採る。
【0021】
この構成によれば、信号多重数の少なくされたサブキャリアにより伝送される符号分割多重信号は伝搬路上での誤り率特性の劣化が、信号多重数を多くされたサブキャリアにより伝送される符号分割多重信号に対して小さいので、例えば距離が遠い無線局やSIR(Signal to Interference Ratio)の悪い無線局のように、より良好な回線品質の要求されている送信相手の情報を、信号多重数の少なくされたサブキャリアにより伝送するようにすれば、一段と誤り率特性の劣化防止と周波数利用効率の向上を両立できる。また他の情報より良好な回線品質が要求される送信信号としては例えば再送情報や制御情報のようなものが挙げられ、このような情報を信号多重数の少ないサブキャリアにより伝送すれば、それらの情報の劣化を防止できるので、良好な通信を行うことができるようになる。
【0022】
(4)本発明の無線送信装置は、各サブキャリアに配置させる多重化送信信号を選定する多重化信号配置選定手段を具備し、当該多重化信号配置選定手段は、直流点を含むサブキャリアに、信号多重数選定手段により選定された多重数の少ない多重化信号を配置する構成を採る。
【0023】
この構成によれば、一般にOFDM−CDMA方式の無線送信装置では、無線送信部の増幅器に設けられているアナログ回路により直流オフセットが発生するので、直流点付近のサブキャリアにより伝送された信号の劣化は、他のサブキャリアにより伝送された信号に対して劣化の度合いが高いが、本発明のように直流点を含むサブキャリアに多重数の少ない多重化信号を配置すれば、このサブキャリアの誤り率を向上させることができる。この結果、劣化の生じやすいサブキャリアでの信号劣化を抑制できるので、全体として信頼性の高い送信を行うことができる。
【0024】
(5)本発明の無線送信装置は、各サブキャリアに配置させる多重化送信信号を選定する多重化信号配置選定手段を具備し、当該多重化信号配置選定手段は、中心周波数から離れたサブキャリアに、信号多重数選定手段により選定された多重数の少ない多重化信号を優先的に配置する構成を採る。
【0025】
この構成によれば、一般に、OFDM−CDMA方式の無線送信装置では、中心周波数から離れたサブキャリアほど他チャネル干渉が大きいことと、無線送信部のアナログフィルタの劣化(振幅偏差や位相偏差)が大きいことを考慮して、中心周波数から離れたサブキャリアほど多重数の少ない多重化信号を割り当てることで、特にこのようなサブキャリアでの信号劣化を抑制している。この結果、劣化の生じやすいサブキャリアでの信号劣化を抑制できるので、全体として信頼性の高い送信を行うことができる。また中心周波数から離れたサブキャリアではサイドローブ成分が大きくなるが、本発明によれば、そのサブキャリアでの信号多重数を少なくしているのでそのサブキャリアの送信電力を低減でき、サイドローブも低減できる。この結果、帯域外漏洩電力も低減できるようになる。
【0026】
(6)本発明の無線送信装置は、信号多重数の少ないサブキャリアの送信信号電力ほど送信信号電力を高くする信号電力制御手段を具備する構成を採る。
【0027】
この構成によれば、直流点を含むサブキャリア、又は、中心周波数から離れた位置のサブキャリアにより伝送された多重化信号の劣化を抑制できるので、一段と誤り率特性を向上し得る。またこのサブキャリアでの信号多重数は他のサブキャリアの信号多重数よりも少ないので、送信信号電力をある程度大きくしたとしてもOFDM−CDMA方式で問題となる所定値以上のピーク電圧は発生し難いのも本発明の利点である。
【0028】
(7)本発明の無線送信装置は、拡散手段が、信号多重数選定手段により選定された多重数の少ない多重化信号を形成する送信信号ほど拡散比を大きくする構成を採る。
【0029】
この構成によれば、拡散比を大きくした分だけ信号対雑音比を大きくできるので、信号多重数を少なくすることによる誤り率の向上効果に加えて、拡散比を大きくすることによる誤り率の向上効果を得ることができ、例えば重要な情報や、信号劣化が生じやすい状態の信号の誤り率を一段と向上させて、一段と信頼性の高いOFDM−CDMA方式の無線送信装置を実現できる。
【0030】
(8)本発明の無線送信装置は、信号多重数選定手段が、信号多重数を少なくするサブキャリアには、既知信号を含むようにする構成を採る。
【0031】
この構成によれば、受信側において伝搬路補償や同期処理等に用いられる既知信号を、伝搬誤り率の小さい信号多重数の少ないサブキャリアに割り当てるようにしたので、既知信号の誤り率特性を向上させることができ、この結果、受信信号の伝搬路補償や同期処理を高精度で行って、品質の良い受信信号を得ることができるようになる。
【0032】
(9)本発明の無線送信装置は、各サブキャリアに配置させる多重化送信信号を選定する多重化信号配置選定手段を具備し、当該多重化信号配置選定手段は、信号多重数選定手段により選定された多重数の少ない多重化信号を配置するサブキャリアをステアリングする構成を採る。
【0033】
この構成によれば、回線変動が遅い場合のバースト誤りを未然に防ぐことができるようになる。すなわち、あるサブキャリアの信号多重数を少なくしてその信号の信号誤り率を向上させるようにした場合でも、回線変動が遅い場合には周波数選択性フェージングによりそのサブキャリアに配置された信号にバースト誤りが生じるおそれがある。この点に着目して、本発明では、多重数の少ない多重化信号を配置するサブキャリアを順次変えるようにステアリングすることにより、多重数の少ない多重化信号を形成する送信信号の誤り率特性を一段と向上させることができる。
【0034】
(10)本発明の無線送信装置は、各サブキャリアに配置させる多重化送信信号を選定する多重化信号配置選定手段を具備し、当該多重化信号配置選定手段は、送信相手が所属するセルに応じて、多重数の少ない多重化信号を配置するサブキャリアを選定する構成を採る。
【0035】
この構成によれば、受信側で信号多重数の少ないサブキャリアを検出することにより、セル識別のための信号を送信しなくても容易に自分の所属するセルを識別できるようになる。この結果、実質的な伝送効率を向上させることができる。
【0036】
(11)本発明の無線送信装置は、信号多重数選定手段により選定された多重数の少ない多重化信号ほど送信信号の変調多値数を小さくする変調手段を具備する構成を採る。
【0037】
この構成によれば、変調多値数が小さいほど伝送誤り率が小さくなるので、多重数の少ない多重化信号の伝送誤り率を一段と向上させることができる。
【0038】
(12)本発明の無線送信装置は、拡散手段は、複数の送信信号に対してそれぞれ1倍拡散処理を施し、信号多重数選定手段は、各サブキャリアでの多重数が1となるように各サブキャリアの多重数を選定すると共に、無線送信装置は、さらに、特定のサブキャリアに配置される送信信号の変調多値数を他のサブキャリアに配置される送信信号の変調多値数よりも小さくする変調手段を具備する構成を採る。
【0039】
この構成によれば、(1)の構成をOFDM方式の送信にも拡張できると共に、特定のサブキャリアに配置された送信信号の誤り率を向上させることができる。この結果、特定のサブキャリアとして、例えば直流点を含むサブキャリアや中心周波数から離れたサブキャリアを選べば、誤り率の劣化し易いサブキャリアの誤り率劣化を抑制し得るOFDM信号を形成できる。
【0040】
(13)本発明の無線送信装置は、複数の送信信号の少なくとも1つは既知信号であり、送信フレームの先頭のタイミングで当該既知信号の種類又は拡散符号を変化させる構成を採る。
【0041】
この構成によれば、送信信号中に例えばプリアンブルのような受信側でのフレーム同期のための信号を付加すること無しに、既知信号の変化したタイミング又は逆拡散処理後の信号レベルのピークタイミング等を検出すれば、容易にフレーム同期を行うことができるようになる。この結果、プリアンブル等のフレーム同期のための信号を挿入する必要が無くなる。この結果、この分構成を簡単化できると共にプリアンブル等のフレーム同期用の信号を伝送しなくてよい分だけ、伝送効率の良いOFDM−CDMA方式の無線送信装置を実現できる。
【0042】
(14)本発明の無線送信装置は、送信フレームの先頭のタイミングでのみ既知信号を送信する構成を採る。
【0043】
この構成によれば、フレーム先頭の拡散符号を変化させる場合を考えると、複数の拡散符号を既知信号に割り当てなければならず、必要となる拡散符号数が増大する点に着目して、送信フレームの先頭のタイミングでのみ既知信号を拡散して送信することで、必要となる拡散符号数を抑制して、容易にフレーム同期を獲得することができる。
【0044】
(15)本発明の無線送信装置は、拡散手段が、複数の送信信号のうち特定の送信信号に対しては複数の拡散符号を割り当てる構成を採る。
【0045】
この構成によれば、受信側において特定の信号を複数の拡散符号を用いて逆拡散し、逆拡散処理後の信号を合成すれば、信号レベルの高い特定信号を復元することができる。この結果、特定信号に対して誤り率の一段と向上したOFDM−CDMA方式の送信を行うことができる。
【0046】
(16)本発明の無線送信装置は、各サブキャリアに配置させる多重化送信信号を選定する多重化信号配置選定手段を具備し、当該多重化信号配置選定手段は、信号多重数選定手段により選定された多重数の少ない多重化信号を複数サブキャリアおきに配置する構成を採る。
【0047】
この構成によれば、例えばマルチパスの遅延時間が短い場合における、多重数の少ない多重化信号の誤り率を一段と向上させることができる。すなわちマルチパスの遅延時間が短い伝搬路環境においては周波数の近いサブキャリアで受信レベルが固まって落ち込むおそれがあり、この場合誤り率特性が悪くなることに着目して本発明に至った。
【0048】
(17)本発明の無線送信装置は、各サブキャリアに配置させる多重化送信信号を選定する多重化信号配置選定手段を具備し、当該多重化信号配置選定手段は、信号多重数選定手段により選定された信号多重数の少ない多重化信号を複数組の複数サブキャリアに配置する構成を採る。
【0049】
この構成によれば、周波数領域拡散により拡散された送信信号の各チップは予め決められた複数サブキャリアに配置されるようになるが、このうち信号多重数の少ない多重化信号が配置される複数サブキャリアの組を複数設けることで、例えば受信側でこれらのサブキャリアの組のうち最も受信レベルの高い複数サブキャリアの組を選択して復調するようにすれば、一段と信号多重数の少ない多重化信号を誤り率の少ない状態で復調できるようになる。
【0050】
(18)本発明の無線送信装置は、既知信号を配置するサブキャリアを送信相手局が属するセルに応じて変化させる既知信号配置手段を、さらに具備する構成を採る。
【0051】
この構成によれば、セル識別のための信号を送信しなくても、受信側で既知信号が送信されたサブキャリアを検出すれば容易に自分の所属するセルを識別できるようになる。この結果、(1)の効果に加えて、セル識別のための信号を伝送しない分だけ、伝送効率を向上し得る。
【0052】
(19)本発明の無線送信装置は、(18)に加えて、既知信号の種類を送信相手局が属するセルに応じて選択する選択手段を、さらに具備する構成を採る。
【0053】
この構成によれば、識別可能なセル数をさらに増加させることができるようになる。
【0054】
(20)本発明の無線送信装置は、(18)に加えて、既知信号のみからなる多重化送信信号を配置した特定サブキャリアの信号レベルを他のサブキャリアよりも大きくする信号増幅手段を、さらに具備する構成を採る。
【0055】
この構成によれば、パイロットキャリアの信号対雑音電力比を高くすることができるので、一段とセル識別特性を向上させることができる。
【0056】
(21)本発明の無線送信装置は、(20)の信号増幅手段は、ビットシフト回路を有する構成を採る。
【0057】
この構成によれば、拡散後の既知信号の送信レベルを他のサブキャリアの送信レベルよりも高くするといった処理を、簡易な構成で実現できるようになる。
【0058】
(22)本発明の無線送信装置は、(18)の多重化信号配置選定手段は、フレームの先頭において、既知信号のみからなるサブキャリアを変化させるようにした構成を採る。
【0059】
この構成によれば、受信側では、フレーム同期獲得をパイロットキャリアとパイロットチャネルの両方を用いて行うことができるようになるので、フレーム同期検出特性を向上させることができる。
【0060】
(23)本発明の無線送信装置は、(18)においてさらに、フレームの先頭において既知信号を変化させる構成を採る。
【0061】
この構成によれば、使用可能なセル数を増加させることができるようなる。
【0062】
(24)本発明の無線送信装置は、(1)に加えて、各サブキャリアのレベルを信号多重数に応じて適応的に変化させるレベル可変手段を、さらに具備する構成を採る。
【0063】
この構成によれば、レベル可変手段により、例えば多重数の少ないサブキャリア以外のサブキャリアの送信レベルを、多重数の少ないサブキャリアに対して相対的に低くすれば、OFDM−CDMA送信で問題となるピーク電力を良好に低減させながら、信号多重数の少ないサブキャリアに割り当てられた信号の品質を一段と向上させることができる。
【0064】
(25)本発明の無線送信装置は、(24)のレベル可変手段は、ビットシフト回路を有する構成を採る。
【0065】
この構成によれば、(24)と同様の効果を一段と簡易な構成により実現することができる。
【0066】
(26)本発明の無線送信装置は、(24)のレベル可変手段は、回線品質に応じて各サブキャリアのレベルを変化させる構成を採る。
【0067】
この構成によれば、不要なピーク電力の増加を抑制して、誤り率特性を向上させることができる。
【0068】
(27)本発明の無線送信装置は、(1)に加えて、複数のアンテナを、さらに具備し、信号多重数の多いサブキャリアと信号多重数の少ないサブキャリアを別々のアンテナから送信する構成を採る。
【0069】
この構成によれば、ピーク電力をさほど気にせずに、信号多重数の少ないサブキャリアの信号レベルを大きくすることができ、この結果信号多重数の少ないサブキャリアに割り当てられた信号を一段と高品質で伝送することができるようになる。
【0070】
(28)本発明の無線送信装置は、(1)の前記信号多重数選定手段は、回線品質に応じて多重数を変化させる構成を採る。
【0071】
この構成によれば、例えば回線品質が良い場合は多重数を多くすることで、伝送効率を上げ、これに対して、回線品質が悪い場合は多重数を少なくすることで、誤り率特性を劣化させないようにする。この結果、誤り率特性の向上と伝送効率の向上とを両立させることができる。
【0072】
(29)本発明の無線送信装置は、(1)に加えて、送信フレームの先頭のタイミングでのみ既知信号を送信すると共に、当該既知信号を信号多重数の少ないサブキャリアに割り当てて送信し、かつ信号多重数選定手段は、既知信号が割り当てられた信号多重数の少ないサブキャリアの信号多重数を、送信フレームの先頭のタイミングでさらに少なくする構成を採る。
【0073】
この構成によれば、伝送効率をほとんど低下させずに、フレーム同期検出精度を向上させることができる。
【0074】
(30)本発明の無線送信装置は、(1)の信号多重数選定手段は、再送回数の多い送信相手局宛の送信信号を、優先的に多重数の少ないサブキャリアに割り当てる構成を採る。
【0075】
この構成によれば、信号多重数の少ないサブキャリアは伝搬劣化が小さいので、このサブキャリアに割り当てられた信号の再送確率は小さくなる。この結果、既に再送回数の多い送信信号についてのさらなる再送回数の増加を抑制できる。これにより、スループット及び伝送遅延時間の低下を防ぐことができる。
【0076】
(31)本発明の無線送信装置は、(1)に加えて、信号多重数の少ないサブキャリアに隣接するサブキャリアによりヌル信号を送信する構成を採る。
【0077】
この構成によれば、移動速度が速い場合の誤り率特性の劣化を防ぐことができる。
【0078】
(32)本発明の無線送信装置は、(1)又は(31)に加えて、信号多重数の少ないサブキャリアを1つ以上のサブキャリアを隔てて配置すると共に、当該信号多重数の少ないサブキャリアの間のサブキャリアによりヌル信号を送信する構成を採る。
【0079】
この構成によれば、移動速度が速い場合の誤り率特性の劣化を一段と有効に防ぐことができる。
【0080】
(33)本発明の無線送信装置は、(1)に加えて、多重数を少なくしたサブキャリアとそれ以外のサブキャリアの振幅制限を独立に行う構成を採る。
【0081】
この構成によれば、ピーク電力による悪影響を最小限に抑えて、多重数を少なくしたサブキャリアの誤り率特性を一段と向上できる。
【0082】
(34)本発明の無線送信装置は、(1)に加えて、各サブキャリアで、伝搬路推定用プリアンブルの数を独立に設定する構成を採る。
【0083】
この構成によれば、伝搬路推定用プリアンブルの数を多くするほどそのサブキャリアの誤り率特性は良くなるので、例えば伝搬路の状態や送信信号の重要度等に応じて、多重数を少なくしたサブキャリアとそれ以外のサブキャリアとで独立に伝搬路推定用プリアンブルの数を設定することで、誤り率の向上と伝送効率とを一段と両立させることができるようになる。
【0084】
(35)本発明の無線送信装置は、複数の送信信号を異なる拡散符号を用いて拡散する拡散手段と、拡散手段により得られた拡散信号を1チップ以上シフトさせる拡散信号シフト手段と、拡散手段により得られた拡散信号と拡散信号シフト手段により得られたシフトされた拡散信号とを多重する多重手段と、多重手段より得られた符号分割多重信号を複数のサブキャリアに割り当てて送信するマルチキャリア送信手段と、を具備する構成を採る。
【0085】
この構成によれば、シフトさせない符号分割信号とシフトさせた符号分割信号の両方とも直交性の崩れ方が大きい場合は、確率的に少ないので、そのうちのいずれかの符号分割信号の逆拡散値を選択又は合成すれば、誤り率特性の良い受信信号を得ることができる。
【0086】
(36)本発明の無線送信装置は、(35)において、前記拡散信号シフト手段及び前記多重手段による処理を、特定の送信信号についてのみ行う構成を採る。
【0087】
この構成によれば、送信信号全体を見た場合の誤り率特性を劣化させることなく、特定ユーザへの送信信号の誤り率特性を向上させることができる。
【0088】
(37)本発明の無線送信装置は、(35)において、前記拡散信号シフト手段及び前記多重手段による処理を、既知信号についてのみ行う構成を採る。
【0089】
この構成によれば、既知信号と符号分割多重される他の送信信号の誤り率特性を劣化させることなく、既知信号の誤り率特性を向上させることができる。
【0090】
(38)本発明の無線送信装置は、(35)において、前記拡散信号シフト手段及び前記多重手段による処理を、フレームの先頭についてのみ行う構成を採る。
【0091】
この構成によれば、拡散符号数を増やしたり、既知信号数を増やすことなく、受信側でのフレーム同期検出処理を行うことができるようになる。
【0092】
(39)本発明の無線送信装置は、(35)において、前記拡散信号シフト手段は、シフトするチップ数を可変とする構成を採る。
【0093】
この構成によれば、拡散符号間の直交性の崩れ方が大きい状態が長くことを防ぐことができるので、バースト誤りが生じる可能性を格段に低減することができる。
【0094】
(40)本発明の無線送信装置は、(35)において、前記拡散信号シフト手段は、シフト量を変えてシフト量の異なる複数の拡散信号を形成し、前記多重手段は、当該シフト量の異なる複数の拡散信号のうちの所定個数の拡散信号と前記拡散手段により得られた拡散信号とを多重する構成を採る。
【0095】
この構成によれば、シフト量の異なる拡散信号を任意の多重数だけ、符号分割多重できるようになるので、他の送信信号の誤り率特性の低下を抑制した状態で、特定の送信信号の誤り率特性を有効に向上させることができるようになる。
【0096】
(41)本発明の無線送信装置は、(40)において、前記多重手段によって多重する前記シフトされた拡散信号の多重数を回線品質に応じて選定する構成を採る。
【0097】
この構成によれば、例えば回線品質が悪いほど1チップ以上シフトした信号の多重数を増やせば、回線品質が悪いユーザの誤り率を有効に向上させることができるようになる。
【0098】
(42)本発明の無線送信装置は、(35)において、各サブキャリアで送信する前記送信信号の多重数を各サブキャリアごとに選定する信号多重数選定手段を、さらに具備し、当該信号多重数選定手段は、前記多重手段により多重されたシフトされた拡散信号を含む符号分割多重信号を、信号多重数を少なくするサブキャリアに割り当てる構成を採る。
【0099】
この構成によれば、信号多重数の少ないサブキャリアに配置された送信信号は、多重数の多いサブキャリアに配置された送信信号に対して、伝搬路上での符号間干渉が小さいので、シフトされた拡散信号を含む符号分割多重信号の誤り率を一段と向上させることができる。
【0100】
(43)本発明の無線送信装置は、(40)において、前記多重手段によって多重する前記シフトされた拡散信号の多重数を、当該シフトされた拡散信号が割り当てられるサブキャリアの信号多重数に応じて選定する構成を採る。
【0101】
この構成によれば、例えば、サブキャリアの信号多重数が少ない場合はシフトされた拡散信号の多重数を多めにし、信号多重数が多い場合はシフトされた拡散信号の多重数を少なめにすれば、他のユーザへの送信信号の誤り率特性の低下を抑制した状態で、特定のユーザへの送信信号の誤り率特性を有効に向上させることができるようになる。
【0102】
(44)本発明の無線送信装置は、(35)において、前記拡散信号シフト手段は、シフト量を送信相手が所属するセルに応じて変化させる構成を採る。
【0103】
この構成によれば、通信相手局ではシフトされているチップ数を検出することにより、自局の所属するセルを識別することができるようになる。
【0104】
(45)本発明の無線送信装置は、(35)において、前記拡散信号シフト手段は、フレームの先頭でシフト量を変える構成を採る。
【0105】
この構成によれば、例えば、フレーム全体に亘って1チップ以上シフトした符号分割信号と元の符号分割信号を多重し、フレームの先頭だけシフトするチップ数を変えることにより、フレーム同期検出を行うことができ、かつ誤り率特性の改善効果も得ることができる。
【0106】
(46)本発明の無線送信装置は、(1)において、各サブキャリア独立に、伝搬路推定用プリアンブルの挿入間隔を設定するプリアンブル挿入手段を、さらに具備する構成を採る。
【0107】
この構成によれば、伝送効率をほとんど低下させずに、高速移動を行うユーザ等の伝搬路変動が大きいユーザの誤り率特性を向上させることができる。
【0108】
(47)本発明の無線送信装置は、(1)において、前記信号多重数選定手段により選定された多重数の少ない多重化信号に対応する送信信号に対してのみ、差動変調方式を用いた構成を採る。
【0109】
この構成によれば、高速移動を行うユーザの誤り率特性を一段と向上させることができるようになる。
【0110】
(48)本発明の無線送信装置は、複数の送信信号を異なる拡散符号を用いて拡散する複数の拡散手段と、拡散手段により得られた拡散信号を複数のサブキャリアに割り当てる拡散信号割り当て手段と、を具備し、拡散信号割り当て手段は、各サブキャリア独立に、拡散した信号を周波数軸方向、又は周波数軸方向と時間軸方向の両方に割り当てる構成を採る。
【0111】
この構成によれば、拡散信号が周波数軸方向と時間軸方向の両方に配置されたサブキャリアを設けたことにより、このサブキャリアに配置される拡散信号の拡散比を大きくしても他のサブキャリアの周波数帯域が少なくなることを防ぐことができる。また拡散信号が周波数軸方向に配置されたサブキャリアを設けたことにより、全てのサブキャリアを拡散信号が周波数軸方向と時間軸方向の両方に配置されたものとする場合と比較して、何のデータも送信しないサブキャリアが生じて帯域を無駄にしてしまうことを防ぐことができる。この結果、周波数利用効率と誤り率特性を両立させることができる。
【0112】
(49)本発明の無線送信装置は、(48)において、複数の拡散手段の拡散比が異なる値に設定されている構成を採る。
【0113】
(50)本発明の無線送信装置は、(48)において、拡散手段により得られた複数の拡散信号のうち第1の個数の拡散信号を多重する第1の多重手段と、当該第1の多重手段により多重されなかった拡散信号のうち第1の個数よりも少ない第2の個数の拡散信号を多重する第2の多重手段と、をさらに具備し、拡散信号割り当て手段は、第1の多重手段により得られた符号分割多重信号を周波数軸方向のサブキャリアに割り当てると共に、第2の多重手段により得られた符号分割多重信号を周波数軸方向と時間軸方向の両方のサブキャリアに割り当てる構成を採る。
【0114】
この構成によれば、送信信号多重数が少ないサブキャリアは、送信信号多重数の多いサブキャリアと比較して、伝搬路上での符号間干渉が小さくなるので、拡散した信号を周波数軸方向と時間軸方向の両方に配置したサブキャリアに重畳された信号の誤り率特性を一段と向上させることができる。
【0115】
(51)本発明の無線送信装置は、(48)において、拡散手段のうち、周波数軸方向と時間軸方向の両方に割り当てられる拡散信号を形成する拡散手段の拡散比は、周波数軸方向に割り当てられる拡散信号を形成する拡散手段の拡散比よりも大きな値に選定されている構成を採る。
【0116】
この構成によれば、拡散した信号を周波数軸方向と時間軸方向の両方に配置したサブキャリアの拡散比が多くされるので、このサブキャリアに重畳された拡散信号の信号対雑音電力比が大きくなり、誤り率特性が向上する。また拡散比を大きくしても、周波数軸方向と時間軸方向の両方に配置しているので、拡散信号を規定のサブキャリアの周波数帯域内に収容することができるので、他のサブキャリアの周波数帯域を狭めずにすむ。
【0117】
(52)本発明の無線送信装置は、(48)において、拡散手段により得られた複数の拡散信号のうち、それぞれ所定個数の拡散信号を多重する第1及び第2の多重手段を、さらに具備し、拡散信号割り当て手段は、周波数軸方向と時間軸方向の両方に割り当てるにあたって、第1及び第2の多重手段により多重された信号を交互に時間軸方向に配置すると共に、同一時間内においては第1又は第2の多重手段により多重された信号を周波数軸方向に配置する構成を採る。
【0118】
この構成によれば、このOFDM−CDMA信号を受信する受信側では、同一時間には同一のグループの符号分割多重信号(シンボル)を処理すれば良くなるため、つまり同一時間のサブキャリアに配置されたシンボルのみについてFFT(高速フーリエ変換)以降の処理を行えば良いため、さらに消費電力の削減を図ることができるようになる。
【0119】
(53)本発明の無線受信装置は、(10)の無線送信装置により送信された信号を受信して復調する無線受信装置であって、受信信号に対して直交変換処理を施す直交変換手段と、直交変換後の信号を多重数の少ない多重化信号と多重数の多い多重化信号に分ける多重化信号分別手段と、多重数の少ない多重化信号が割り当てられたサブキャリアを判別することにより自局の属するセルを識別する識別手段と、を具備する構成を採る。
【0120】
この構成によれば、信号多重数の少ないサブキャリアを検出するだけで容易に自局の所属するセルを識別できるようになる。
【0121】
(54)本発明の無線受信装置は、(13)又は(14)の無線送信装置により送信された信号を受信して復調する無線受信装置であって、受信信号に対して直交変換処理を施す直交変換手段と、直交変換後の信号を多重数の少ない多重化信号と多重数の多い多重化信号に分ける多重化信号分別手段と、多重数の少ない多重化信号と既知信号又は拡散符号との相関値の最大値検出タイミングを求めることによりフレーム同期信号を得るフレーム同期信号検出手段と、を具備する構成を採る。
【0122】
この構成によれば、多重化数の少ない多重化信号と、既知信号又は拡散符号との相関値の最大値を検出することでフレーム同期信号を得るようにしているので、誤り率特性の良い信号に基づいて正確かつ容易にフレーム同期信号を得ることができる。
【0123】
(55)本発明の無線受信装置は、(17)の無線送信装置により送信された信号を受信して復調する無線受信装置であって、受信信号に対して直交変換処理を施す直交変換手段と、直交変換後の信号を多重数の少ない多重化信号と多重数の多い多重化信号に分ける多重化信号分別手段と、多重数の少ない多重化信号を合成する合成手段と、合成後の信号を所定の拡散符号を用いて逆拡散することにより多重化された信号の中から所定の信号を抽出する逆拡散手段と、を具備する構成を採る。
【0124】
この構成によれば、複数組の複数サブキャリアに配置された信号多重数の少ない多重化信号を合成するので、信号レベルの高い受信信号を得ることができる。この結果、多重化数を少なくしたことによって伝送誤り率の小さくされた多重化信号が、さらに合成して受信信号レベルが上げられているので、一段と誤り率の向上した多重化信号を得ることができる。
【0125】
(56)本発明の無線受信装置は、(35)の無線送信装置により送信された信号を受信して復調する無線受信装置であって、受信信号に対して直交変換処理を施す直交変換手段と、シフトされた拡散信号及びシフトされない拡散信号をそれぞれ逆拡散する第1及び第2の逆拡散手段と、逆拡散後の信号を合成する合成手段と、を具備する構成を採る。
【0126】
この構成によれば、合成ダイバーシチは選択ダイバーシチと比較すると、1dB〜1.5dB誤り率特性が改善されるので、第1及び第2の逆拡散手段のうちいずれかの逆拡散後の信号を選択する場合と比較して、誤り率特性の向上した受信信号を得ることができる。
【0127】
(57)本発明の通信端末装置は、(1)から(52)のいずれかの無線送信装置を具備する構成を採る。
【0128】
この構成によれば、周波数利用効率と誤り率特性を両立し得るOFDM−CDMA方式の通信端末装置を得ることができる。
【0129】
(58)本発明の通信端末装置は、(53)から(56)のいずれかの無線受信装置を具備する構成を採る。
【0130】
この構成によれば、多重化数の少ない多重化信号から誤り率特性の良い復調信号を得ることができると共に、全体としての周波数利用効率の良い大容量のOFDM−CDMA信号を受信して復調できる通信端末装置を得ることができる。
【0131】
(59)本発明の無線基地局装置は、(1)から(52)のいずれかの無線送信装置を具備する構成を採る。
【0132】
この構成によれば、周波数利用効率と誤り率特性を両立し得るOFDM−CDMA方式の無線基地局装置を得ることができる。
【0133】
(60)本発明の無線基地局装置は、(53)から(56)のいずれかの無線受信装置を具備する構成を採る。
【0134】
この構成によれば、多重化数の少ない多重化信号から誤り率特性の良い復調信号を得ることができると共に、全体としての周波数利用効率の良い大容量のOFDM−CDMA信号を受信して復調できる無線基地局装置を得ることができる。
【0135】
(61)本発明の無線送信方法は、複数の送信信号を異なる拡散符号を用いて拡散する拡散ステップと、拡散後の信号を互いに直交関係にある複数のサブキャリアに振り分ける直交周波数分割多重ステップと、各サブキャリアで送信する送信信号の多重数を各サブキャリアごとに選定する信号多重数選定ステップと、を有するようにする。
【0136】
この方法によれば、送信信号の多重数の少ないサブキャリアに割り当てられた送信信号は、多重数の多いサブキャリアに割り当てられた送信信号に対して、伝搬路上での符号間干渉が小さくなる。この結果、サブキャリア全体の信号多重数を一律に決める場合と比較して、例えば重要情報を表す送信信号は信号多重数の少ないサブキャリアに割り当て、他の情報を表す送信信号は信号多重数の多いサブキャリアに割り当てるようにすれば、周波数利用効率をそれほど落とさずに、重要情報の誤り率特性の劣化を未然に防止できる。これにより周波数利用効率と誤り率特性を両立し得るOFDM−CDMA方式の無線送信方法を実現できる。
【0137】
(62)本発明の無線送信方法は、各サブキャリア独立に、拡散した信号を周波数軸方向に配置するか、又は周波数軸方向と時間軸方向の両方に配置するかを選択するようにする。
【0138】
この方法によれば、拡散信号が周波数軸方向と時間軸方向の両方に配置されたサブキャリアを設けたことにより、このサブキャリアに配置される拡散信号の拡散比を大きくしても他のサブキャリアの周波数帯域が少なくなることを防ぐことができる。また拡散信号が周波数軸方向に配置されたサブキャリアを設けたことにより、全てのサブキャリアを拡散信号が周波数軸方向と時間軸方向の両方に配置されたものとする場合と比較して、何のデータも送信しないサブキャリアが生じて帯域を無駄にしてしまうことを防ぐことができる。この結果、周波数利用効率と誤り率特性を両立させることができる。
【0139】
(63)本発明の無線送信方法は、(62)において、送信信号を拡散する拡散比を可変とするようにした。
【0140】
(64)本発明の無線送信方法は、(62)において、送信信号を拡散する拡散比を各サブキャリア独立に設定するようにした。
【0141】
(65)本発明の無線送信方法は、(62)から(64)のいずれかにおいて、拡散した信号を周波数軸方向と時間軸方向の両方に配置したサブキャリアについての送信信号多重数を、拡散した信号を周波数軸方向に配置したサブキャリアについての送信信号多重数よりも少なくするようにした。
【0142】
この方法によれば、送信信号多重数が少ないサブキャリアは、送信信号多重数の多いサブキャリアと比較して、伝搬路上での符号間干渉が小さくなるので、拡散した信号を周波数軸方向と時間軸方向の両方に配置したサブキャリアに重畳された信号の誤り率特性を一段と向上させることができる。
【0143】
(66)本発明の無線送信方法は、(62)から(65)のいずれかにおいて、拡散した信号を周波数軸方向と時間軸方向の両方に配置したサブキャリアについての拡散比を、拡散した信号を周波数軸方向に配置したサブキャリアについての拡散比よりも大きくするようにする。
【0144】
この方法によれば、拡散した信号を周波数軸方向と時間軸方向の両方に配置したサブキャリアの拡散比が多くされるので、このサブキャリアに重畳された拡散信号の信号対雑音電力比が大きくなり、誤り率特性が向上する。また拡散比を大きくしても、周波数軸方向と時間軸方向の両方に配置しているので、拡散信号を規定のサブキャリアの周波数帯域内に収容することができるので、他のサブキャリアの周波数帯域を狭めずにすむ。
【0145】
(67)本発明の無線送信方法は、(62)から(66)のいずれかにおいて、拡散した信号を周波数軸方向と時間軸方向の両方に配置するにあたって、複数の送信信号を少なくとも2つのグループに分け、第1のグループの符号分割多重信号と第2のグループの符号分割多重信号を交互に時間軸方向に配置すると共に、同一時間内においては第1又は第2のグループの符号分割多重信号を周波数軸方向に配置するようにした。
【0146】
この方法によれば、このOFDM−CDMA信号を受信する受信側では、同一時間には同一のグループの符号分割多重信号(シンボル)を処理すれば良くなるため、つまり同一時間のサブキャリアに配置されたシンボルのみについてFFT(高速フーリエ変換)以降の処理を行えば良いため、さらに消費電力の削減を図ることができるようになる。
【0147】
【発明の実施の形態】
本発明の骨子は、OFDM−CDMA方式により送信信号を周波数領域拡散する場合に、サブキャリアによって送信信号の多重数を適宜選定したことである。この結果、全体としての周波数利用効率をそれほど落とさずに、信号多重数を少なくしたサブキャリアでの誤り率特性を良くすることができる。
【0148】
これにより、周波数利用効率と誤り率特性を両立し得るOFDM−CDMA方式の無線送信装置及び無線受信装置を得ることができる。
【0149】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0150】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1によるOFDM−CDMA方式の無線送信装置においては、各サブキャリア個別に信号多重数を設定する。例えば、拡散比をサブキャリア数の1/5にし、全サブキャリアを5つのサブキャリアグループに分ける。ここで、図1に示すように、5つのサブキャリアグループのうち1つのサブキャリアグループG1については、信号多重数を少なくする(図1の網掛けで示したサブキャリアグループ)。
【0151】
この結果、5つのサブキャリアグループのうち、サブキャリアグループG1を除く他のサブキャリアグループについては周波数利用効率を全く落とすことなく、サブキャリアグループG1についての誤り率特性を向上させることができる。これにより周波数利用効率と誤り率特性を両立させることができる。
【0152】
この実施の形態の場合、信号多重数を少なくしたサブキャリアグループG1には、例えば距離が遠い無線局やSIR(Signal to Interference Ratio)の悪い無線局のように、回線品質が悪い送信相手に対する信号を配置する。これにより、周波数利用効率をほとんど低下させずに、回線品質の悪い通信相手の誤り率特性を向上させることが可能となる。
【0153】
ここでは拡散比をサブキャリア数の1/5にした場合について述べたが、拡散比はこの場合に限定されずに、任意に設定できることはいうまでもない。また各サブキャリアグループの拡散比も必ずしも同一にする必要はなく、任意に設定できることはいうまでもない。例えば、全サブキャリアを4つのサブキャリアグループに分け、そのうちの1つのサブキャリアグループの拡散比を他のグループの2倍に設定することも可能である。
【0154】
かくしてこの実施の形態によれば、各サブキャリア個別に信号多重数を設定し、回線品質が悪いユーザについては信号多重数を少なくしたことにより、周波数利用効率をほとんど低下させずに、誤り率特性を向上させることが可能となる。
【0155】
次にこの実施の形態のOFDM−CDMA通信装置の具体的構成例を、図2を用いて説明する。OFDM−CDMA通信装置100の送信系101は、n個の送信信号1〜nを5つのグループに分け、各グループ内の送信信号を同一の複数サブキャリアに周波数領域拡散してOFDM−CDMA信号を形成するようになっている。
【0156】
実際上、送信系101では、各送信信号1〜nをそれぞれ異なる拡散符号を用いてチップ単位に拡散する拡散器A1〜Anに入力する。拡散後の信号は、グループ数(この実施の形態の場合、5グループ)分だけ設けられた信号多重数選定手段としての加算器B1〜B5により加算されることにより、所定グループ数の符号分割多重信号S1〜S5が得られる。
【0157】
ここで送信系101においては、各加算器B1〜B4ではそれぞれk個の送信信号が多重された符号分割多重信号S1〜S4を形成するのに対して、加算器B5ではk個よりも少ない送信信号が多重された符号分割多重信号S5を形成するようになっている。つまり加算器B5により符号分割多重される送信信号(4k+1)〜nの信号数(n−4k)は、1<(n−4k)<kとなるように選定されている。これにより加算器B1〜B4と、加算器B5とでは、チップレートの異なる符号分割多重信号S1〜S4、S5が出力される。
【0158】
各加算器B1〜B5により得られた符号分割多重信号S1〜S5は、多重化信号配置選定手段としてのパラレルシリアル変換(P/S)102に入力される。パラレルシリアル変換器102は、符号分割多重信号S1〜S5を所定の順序に並べ替えてシリアル信号S6として出力する。因みに、この実施の形態では、この並べ替え順序によって各符号分割多重信号S1〜S5が、図1のどのサブキャリアグループに周波数領域拡散して配置されるかが決定される。
【0159】
パラレルシリアル変換器102から出力されたシリアル信号S6は、直交周波数分割多重手段としての逆高速フーリエ変換回路(IFFT)103に入力される。逆高速フーリエ変換回路103はシリアル信号S6に対して各符号分割多重信号S1〜S5毎に逆高速フーリエ変換処理を施すことにより、拡散後のチップを互いに直交関係にある複数のサブキャリアに振り分けて配置させる。
【0160】
このとき、あるサブキャリアグループには例えば加算器B1により符号分割多重された符号分割多重信号S1が周波数領域拡散されて配置され、図1のサブキャリアグループG1には加算器B5により符号分割多重化された符号分割多重信号S5が周波数領域拡散されて配置される。
【0161】
このようにして、サブキャリアグループG1に、他のサブキャリアグループに対して多重数の少ない送信信号を配置したOFDM−CDMA信号S7を形成できる。そして得られたOFDM−CDMA信号S7がディジタルアナログ変換処理や信号増幅等の無線送信処理を行う無線送信部(RF)104及びアンテナANを介して送信される。
【0162】
次にOFDM−CDMA通信装置100の受信系110について説明する。OFDM−CDMA通信装置100は、同様の構成でなるOFDM−CDMA通信装置から送信されたOFDM−CDMA信号をアンテナAN及びアナログディジタル変換処理等の無線受信処理を行う無線受信部(RF)114を介して高速フーリエ変換回路(FFT)111に入力する。FFT111は入力信号に対して高速フーリエ変換処理を施すことにより、各サブキャリアにより伝送された符号分割多重信号を得る。
【0163】
伝搬路補償回路112は、信号中に含まれる伝搬路推定用プリアンブル等の既知信号に基づいて伝搬路で生じた位相変動等を補償する。伝搬路補償後の信号は逆拡散器113により逆拡散されることにより、複数の送信信号の中から自局宛の受信信号が抽出される。
【0164】
以上の構成において、信号多重数の少ないサブキャリアに配置された送信信号(4k+1)〜nは、多重数の多いサブキャリアに配置された送信信号1〜k、………、(3k+1)〜4kに対して、伝搬路上での符号間干渉が小さくなる。
【0165】
この結果、サブキャリア全体の信号多重数を一律に決める場合と比較して、例えば重要情報を表したり、誤り率を向上させたい送信信号(4k+1)〜nは信号多重数の少ないサブキャリアに配置し、誤り率をそれほど向上させなくても良い送信信号1〜k、………、(3k+1)〜4kは信号多重数の多いサブキャリアに割り当てるようにすれば、周波数利用効率をそれほど落とさずに、誤り率特性の劣化を未然に防止できる。
【0166】
かくして周波数利用効率と誤り率特性を両立し得るOFDM−CDMA通信装置100を実現できる。
【0167】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、実施の形態1で説明した信号多重数を少なくする送信信号として、再送情報や制御情報のように他のデータより良好な回線品質が要求される送信信号を選定することにより、他のデータより良好な回線品質を要求されるデータの品質を向上させた点にある。
【0168】
図3に、この実施の形態のOFDM−CDMA通信装置の構成を示す。ここでこの実施の形態のOFDM−CDMA通信装置200では、特に送信系201に特徴があるため、受信系の説明は省略する。図2との対応部分に同一符号を付して示す図3において、OFDM−CDMA通信装置200は、多重数を少なくする送信信号として再送用信号1〜mを送信するようになっている。
【0169】
つまり再送用信号1〜mの信号数mは、1<m<kとなるように選定されている。因みに再送用信号とは、OFDM−CDMA通信装置200が、品質の良い受信信号を得られなかった場合に、通信相手の無線局に対して同じ信号を再送することを要求する信号である。
【0170】
この結果、図1に示す信号多重数の少ないサブキャリアグループG1には符号分割多重された再送用信号1〜mが周波数領域拡散されて配置されるようになるので、当該再送用信号1〜mの信号誤り率を向上させることができる。
【0171】
以上の構成によれば、再送情報や制御情報のように他のデータより良好な回線品質を要求されるデータを、信号多重数を少なくしたサブキャリアに配置するようにしたことにより、周波数利用効率をほとんど低下させずに、他のデータより良好な回線品質が要求されるデータの品質を向上させることができる。
【0172】
例えば再送情報の品質が悪くなると、不必要に何度も再送信号が送られてきたり、必要なときに再送信号が送られてこないことになる。また制御信号の品質が悪くなると、通信を確立することすらできなくなる可能性がある。この実施の形態によればこれらを良好に回避できる。
【0173】
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、実施の形態1の構成に加えて、図4に示すように、直流点を含むサブキャリアの信号多重数を少なくすることにより、直流点に配置したサブキャリアの誤り率を向上させた点にある。
【0174】
一般にOFDM−CDMA方式の無線送信装置では、無線送信部(RF)104の増幅器に設けられているアナログ回路により直流オフセットが発生するので、直流点付近のサブキャリアにより伝送された信号の誤り率は、他のサブキャリアにより伝送された信号に対して悪くなる。
【0175】
この点に着目して、この実施の形態では、直流点を含むサブキャリアの信号多重数を少なくすることにより、直流点に配置したサブキャリアの誤り率を向上させるようになされている。
【0176】
図2との対応部分に同一符号を付して示す図5において、この実施の形態のOFDM−CDMA通信装置300の送信系301は、多重化信号配置選定手段としてのパラレルシリアル変換器(P/S)302の構成が異なることを除いて、図2の送信系101と同様の構成でなる。
【0177】
つまり、パラレルシリアル変換器302は、加算器B5から出力された信号多重数の少ない符号分割多重信号S5が、図4に示すような直流点を含むサブキャリアグループG2に配置されるような順序に符号分割多重信号S1〜S5を並べ替えたシリアル信号S10を形成し、これを続く逆高速フーリエ変換回路103に送出するようになっている。これにより逆高速フーリエ変換回路103からは、図4に示すように信号多重数の少ない符号分割多重信号S5が直流点を含むサブキャリアグループG2に配置されたOFDM−CDMA信号S11が得られる。
【0178】
以上の構成によれば、直流点に配置したサブキャリアの信号多重数を少なくしたことにより、直流点に配置したサブキャリアの誤り率を向上させることができる。
【0179】
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、実施の形態1の構成に加えて、図6に示すように、中心周波数から離れたサブキャリアの信号多重数を少なくすることにより、隣接チャネル干渉波やアナログフィルタの劣化が存在する場合の誤り率を向上させた点にある。
【0180】
隣接チャネル干渉波が存在する場合、中心周波数から離れたサブキャリアほど干渉が大きくなるため、中心周波数から離れたサブキャリアほど誤り率の劣化が大きい。また後段の無線送信部(RF)104に設けられているアナログフィルタの劣化(振幅偏差や位相偏差)も中心周波数から離れたサブキャリアほど干渉が大きくなるため、中心周波数から離れたサブキャリアほど誤り率の劣化が大きい。
【0181】
この点に着目して、この実施の形態では、中心周波数から離れたサブキャリアの信号多重数を少なくすることにより、隣接チャネル干渉波やアナログフィルタの劣化が存在する場合の誤り率を向上させるようになされている。
【0182】
図2との対応部分に同一符号を付して示す図7において、この実施の形態のOFDM−CDMA通信装置400の送信系401は、多重化信号配置選定手段としてのパラレルシリアル変換器(P/S)402の構成が異なることを除いて、図2の送信系101と同様の構成でなる。
【0183】
つまり、パラレルシリアル変換器402は、加算器B5から出力された信号多重数の少ない符号分割多重信号S5が、図6に示すような中心周波数から離れたサブキャリアグループG3、G4に配置されるような順序に符号分割多重信号S1〜S5を並べ替えてシリアル信号S6を形成し、これを続く逆高速フーリエ変換回路103に送出するようになっている。これにより逆高速フーリエ変換回路103からは、図6に示すように信号多重数の少ない符号分割多重信号S5が中心周波数から離れたサブキャリアグループG3、G4に配置されたOFDM−CDMA信号S7が得られる。
【0184】
以上の構成によれば、中心周波数から離れたサブキャリアの信号多重数を少なくしたことにより、隣接チャネル干渉波やアナログフィルタの劣化が存在する場合の誤り率を向上させることができる。
【0185】
また図8に示すように、OFDM−CDMA方式においては、帯域外にサイドローブが生じるが、このサイドローブは中心周波数から離れたサブキャリアのサイドローブ成分が大きい。この際、この実施の形態のように中心周波数から離れたサブキャリアの信号多重数を少なくすることにより、中心周波数から離れたサブキャリアの送信電力を低減できるため、サイドローブも低減できる。この結果、この実施の形態の構成によれば、帯域外漏洩電力も低減できる。
【0186】
(実施の形態5)
本発明の実施の形態5のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、実施の形態4と同様に中心周波数から離れたサブキャリアの信号多重数を少なくすることに加えて、信号多重数を少なくしたサブキャリアは他のサブキャリアより送信電力を高くすることにより、隣接チャネル干渉波やアナログフィルタの劣化が存在する場合の誤り率をさらに向上させた点にある。
【0187】
信号多重数を少なくしたサブキャリアは、他のサブキャリアより送信電力は低い。このためさらに送信電力を高くして、隣接チャネル干渉波やアナログフィルタの劣化が存在する場合の誤り率をさらに向上させることが可能である。
【0188】
また信号多重数を少なくしたサブキャリアでは、他のサブキャリアと比較して送信信号電力をある程度大きくしたとしてもOFDM−CDMA方式で問題となる所定値以上のピーク電圧は発生し難いので、隣接チャネル干渉波やアナログフィルタの劣化が存在する場合の誤り率を有効に向上させることができる。
【0189】
図7との対応部分に同一符号を付して示す図9において、この実施の形態のOFDM−CDMA通信装置500の送信系501は、信号多重数の少ない符号分割多重信号の信号を乗算する乗算器502を有することを除いて、図7の送信系401と同様の構成でなる。ここで乗算器502の乗算係数を1より大きい値に選定すれば、信号多重数の少ないサブキャリアに配置される送信信号電力を大きくすることができる。
【0190】
以上の構成によれば、中心周波数から離れたサブキャリアの信号多重数を少なくすると共に、信号多重数を少なくしたサブキャリアの送信電力を他のサブキャリアの送信電力よりも高くすることにより、実施の形態4の効果に加えて、隣接チャネル干渉波やアナログフィルタの劣化が存在する場合の誤り率を一段と向上させることができる。
【0191】
(実施の形態6)
本発明の実施の形態6のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、信号多重数を少なくしたサブキャリアの拡散比を他のサブキャリアの拡散比より大きくすることにより、信号多重数を少なくした信号の品質をさらに向上させた点にある。
【0192】
すなわち拡散比を大きくすれば、1シンボルについての拡散チップのタップ長が長くなるので、逆拡散の精度を高くすることができ、受信側で精度良く送信シンボルを復元できるようになる。
【0193】
図2との対応部分に同一符号を付して示す図10において、OFDM−CDMA通信装置600の送信系601は、多重数の少ない送信信号(4k+1)〜nを拡散する拡散器E(4k+1)〜Enの拡散比が他の送信信号1〜4kを拡散する拡散器A1〜A(4k)の拡散比よりも大きくされている点を除いて、実施の形態1で説明した送信系101と同様の構成を有する。
【0194】
OFDM−CDMA通信装置600の受信系610は、伝搬路補償後の信号を多重化信号分別手段としての選択部611に入力する。選択部611は、順次入力される信号を信号多重数の多い符号分割多重信号と、信号多重数の少ない符号分割多重信号とに分けて出力する。この分別処理は、例えば送信系601のパラレルシリアル変換器102による符号分割多重信号の並べ替え処理と同じ順序で入力信号を分別すれば容易に行うことができる。但し、この並べ替え順序は互いの無線局間で予め決められているものとする。また入力される符号分割多重信号のチップレート等に基づいて分別することもできる。
【0195】
これにより信号多重数の少ない符号分割多重信号は、送信系601と同じく拡散比が大きな値に設定された逆拡散器613に入力され、逆拡散処理により符号分割多重信号の中から自局宛の受信信号が抽出される。また信号多重数の多い符号分割多重信号は逆拡散器612に入力され、逆拡散処理により符号分割多重信号の中から自局宛の受信信号が抽出される。
【0196】
以上の構成において、例えば信号多重数を少なくしたサブキャリアの拡散比を他のサブキャリアの拡散比の2倍にする。拡散比を2倍にすることにより、信号対雑音比を更に2倍にできるため、制御情報や再送情報のような他のデータより良好な品質を要求されるデータや、品質の悪いユーザの品質を一段と向上させることができる。ここで、拡散比は他のサブキャリアの拡散比の2倍に限定されずに、任意に設定できることは言うまでもない。
【0197】
以上の構成によれば、信号多重数を少なくしたサブキャリアに配置する信号の拡散比を他のサブキャリアに配置する信号の拡散比よりも大きくしたことにより、実施の形態1の効果に加えて、制御情報や再送情報のような他のデータより良好な品質を要求されるデータや、品質の悪いユーザに対するデータの品質を一段と向上させることができる。
【0198】
(実施の形態7)
本発明の実施の形態7のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、実施の形態1の構成に加えて、信号多重数を少なくしたサブキャリアに既知信号を拡散した信号を多重した点である。
【0199】
因みに、既知信号を拡散した信号(一般にパイロットチャネルと呼ばれる)を多重することにより、受信側ではこの既知信号を基に、残留位相誤差の検出や、マルチセルシステムでのセル識別等を行うことができる。この実施の形態によれば、これらの処理精度を向上させることができるようになる。
【0200】
ここでパイロットチャネルはDS−CDMA方式でも使用されているが、OFDM−CDMA方式に使用した場合、周波数ダイバーシチ効果が得られるので、DS−CDMA方式と比較して、上記の処理精度を一段と向上させることができる。
【0201】
図11に、この実施の形態におけるOFDM−CDMA通信装置700の送信系701の具体的構成を示す。図2との対応部分に同一符号を付して示す図11において、OFDM−CDMA通信装置700の送信系701は、多重数の少ない送信信号(4k+1)〜nとして既知信号を含むことを除いて、実施の形態1で説明した送信系101と同様の構成を有する。
【0202】
以上の構成によれば、受信側において伝搬路補償や同期処理等に用いられる既知信号を、伝搬誤り率の小さい信号多重数の少ないサブキャリアに配置するようにしたので、既知信号の誤り率特性を向上させることができ、受信信号の伝搬路補償や同期処理を高精度で行って、品質の良い受信信号を得ることができるようになる。
【0203】
(実施の形態8)
本発明の実施の形態8のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、信号多重数が少ないサブキャリアをステアリングすることにより、回線変動が遅い場合に信号多重数の少ない信号にバースト誤りが生じることを回避した点にある。
【0204】
ここで、あるサブキャリアの信号多重数を少なくしてその信号の信号誤り率を向上させるようにした場合でも、回線変動が遅い場合には周波数選択性フェージングによりそのサブキャリアに配置された信号にバースト誤りが生じるおそれがある。
【0205】
この実施の形態では、その点に着目して、信号多重数の少ないサブキャリアをステアリングするようにした。これにより、信号多重数が少ないサブキャリアについて悪い状態が長く続くことを回避し得、良好な品質が要求されるデータにバースト誤りが生じることを防ぐことができる。これを図1を用いて説明すると、図1では網掛けで示す信号多重数の少ないサブキャリアが中心周波数より周波数の低いサブキャリアとされているが、信号多重数の少ないサブキャリアを、例えば順次中心周波数付近、中心周波数よりも周波数の高いサブキャリア、………とすればよい。
【0206】
図11との対応部分に同一符号を付して示す図12において、この実施の形態のOFDM−CDMA通信装置800の送信系801は、多重化信号配置選定手段としてのパラレルシリアル変換器(P/S)802の構成が異なることを除いて、図11の送信系701と同様の構成でなる。
【0207】
つまり、パラレルシリアル変換器802は、加算器B5から入力される信号多重数の少ない符号分割多重信号S5の出力順序を他の符号分割多重信号S1〜S4と順次入れ替えることにより、続く逆高速フーリエ変換回路103により形成されるOFDM−CDMA信号S7において信号多重数の少ないサブキャリアをステアリングさせるようになっている。
【0208】
このときパラレルシリアル変換器802では、送信シンボル番号を示す信号が入力される度に、符号分割多重信号S1〜S5の出力順序を入れ替えるようになされており、これにより受信側では、良好に受信シンボルを復元できるようになっている。
【0209】
以上の構成によれば、信号多重数が少ないサブキャリアをステアリングするようにしたことにより、回線変動が遅い場合にバースト誤りが生じることを防ぐことができる。
【0210】
(実施の形態9)
本発明の実施の形態9のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、セルによって信号多重数が少ないサブキャリアを変化させることにより、既知信号に割り当てる拡散符号数を増加することなく通信相手の通信端末装置でセル識別ができるようにした点にある。
【0211】
図13に示すように、例えばセル数を7とした場合について考える。全サブキャリアを7つのグループに分け、各セル毎に信号多重数が少ないサブキャリアを割り当てる。例えば通信端末装置に対して、その通信端末装置がセル4に属していることを通知するためには、図14に示すように、セル4に対応したサブキャリアグループに信号多重数の少ない信号を配置すればよい。
【0212】
この結果、受信側ではどのサブキャリアグループに信号多重数の少ない信号が配置されているかを検出することで、自局の属するセルを容易に識別できるようになる。
【0213】
図15に、この実施の形態によるOFDM−CDMA通信装置900の構成を示す。図10又は図12との対応部分に同一符号を付して示す図15において、OFDM−CDMA通信装置900の送信系901は、多重化信号配置選定手段としてのパラレルシリアル変換器902の構成が異なる点を除いて、図12の送信系801と同様の構成でなる。
【0214】
パラレルシリアル変換器902は、既知信号を挿入したグループを示す信号(すなわち信号多重数の少ないグループを示す信号)に基づき、信号多重数の少ない符号分割多重信号S5が通信相手の通信端末装置の所属するセルに応じた位置のサブキャリアグループに配置されるような順序で、信号多重数の少ない符号分割多重信号S5を送出する。
【0215】
受信系910では、多重化信号分別手段としての選択部611により、信号多重数の少ない符号分割多重信号と、信号多重数の多い符号分割多重信号とに分けられる。そして信号多重数の少ない符号分割多重信号は逆拡散器613により逆拡散処理が施されることにより受信信号が得られる。
【0216】
また信号多重数の少ない符号分割多重信号は、既知信号の拡散符号を係数とした逆拡散器911により逆拡散処理が施される。逆拡散後の信号は最大値検出回路912により最大値が得られるタイミングが検出される。この最大値検出タイミングに基づいてどのサブキャリアグループに既知信号(多重数の少ない信号)が配置されていたか分かるので、OFDM−CDMA通信装置900は自局の所属するセルを識別できる。
【0217】
以上の構成によれば、セルによって信号多重数が少ないサブキャリアを変化させるようにしたことにより、セル識別のための信号を送信しなくても、受信側で信号多重数の少ないサブキャリアを検出すれば容易に自分の所属するセルを識別できるようになる。この結果、上述の実施の形態1で得られる効果に加えて、セル識別のための信号を伝送しなくて済む分だけ、伝送効率の向上したOFDM−CDMA通信装置900を実現できる。
【0218】
(実施の形態10)
本発明の実施の形態10のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、信号多重数が少ないサブキャリアの変調多値数を他のサブキャリアより少なくすることにより、さらに重要情報の品質向上を図った点にある。ここで変調方式は任意に設定できることはいうまでもない。
【0219】
図2との対応部分に同一符号を付して示す図16において、OFDM−CDMA通信装置1000では、送信系1001の各送信信号1〜nに対応して設けられた変調回路F1〜Fnのうち、信号多重数の少ない送信信号(4k+1)〜nに対応して設けられた変調回路F(4k+1)〜Fnは、信号多重数の多い送信信号1〜4kに対応して設けられた変調回路F1〜F(4k)と比較して変調多値数の小さい変調方式により送信信号(4k+1)〜nを変調するようになされている。例えば変調回路F1〜F(4k)が16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)変調処理を施すのに対して、変調回路F(4k+1)〜FnはQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)変調処理を施すようになっている。
【0220】
受信系1010では、選択部611により、信号多重数の多い符号分割多重信号と、信号多重数の少ない符号分割多重信号とに分けられる。信号多重数の少ない符号分割多重信号は、逆拡散器613により自局宛の信号が抽出される。復号回路1012は変調回路F(4k+1)〜Fnと逆の処理を行うことにより、変調多値数の小さい変調信号を復調して受信信号を得る。これに対して信号多重数の多い符号分割多重信号は、逆拡散器612により自局宛の信号が抽出され、復号回路1011により変調回路F1〜F(4k)と逆の処理を行うことにより、変調多値数の大きい変調信号を復調して受信信号を得る。
【0221】
以上の構成によれば、実施の形態1の構成に加えて、多重数の少ない多重化信号ほど送信信号の変調多値数を小さくしたことにより、実施の形態1で得られた効果に加えて、多重数の少ない多重化信号の伝送誤り率を一段と向上させることができる。
【0222】
なおこの原理は、OFDM−CDMA方式に限らず、OFDM方式にも適用した場合にも有効である。すなわちOFDM方式において、特定のサブキャリアの変調多値数を他のサブキャリアの変調多値数より少なくする。例えば、直流点やその両端のサブキャリアなどの他のサブキャリアより劣化が大きいサブキャリアの変調多値数を、他より固定的に少なくすることにより、伝送効率をそれほど低下させずに、誤り率特性を向上させることができる。具体的には、図16の送信系1001から拡散器と加算器を除いた構成とほぼ同様の構成により実現できる。これによりOFDM−CDMA方式と比較して回路規模を大幅に削減して、特定のサブキャリアの誤り率特性を向上させることができる。
【0223】
またOFDM方式は、1倍拡散の1コード多重のCDMA−OFDM方式ということができる。つまり、OFDM方式は、拡散手段により1倍拡散を行い、信号多重数選定手段により各サブキャリアで送信する送信信号多重数を1としたOFDM−CDMA方式である。
【0224】
(実施の形態11)
本発明の実施の形態11のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、フレームの先頭のみ既知信号の拡散符号を変化させることにより、既知信号を逆拡散した結果を用いて容易にフレーム同期を獲得できるようにした点にある。
【0225】
一般に、フレーム同期を獲得するためには、フレームの先頭に専用のプリアンブルを挿入する等の処理が必要であるが、この実施の形態では、このような処理を必要とすることなく、容易にフレーム同期を獲得できる。
【0226】
図17に、この実施の形態によるOFDM−CDMA通信装置1100の構成を示す。図15との対応部分に同一符号を付して示す図17において、OFDM−CDMA通信装置1100の送信系1101では、既知信号1を拡散する拡散器G(n−1)がフレーム先頭を示す信号が入力されたときのみ、異なる拡散符号を用いて既知信号1を拡散する点を除いて、図15の送信系901と同様の構成でなる。
【0227】
受信系1110は、選択部611により分けられた信号多重数の少ない符号分割多重信号を逆拡散器911及び1111に入力する。逆拡散器911及び最大値検出回路912は、実施の形態9でも説明したように、逆拡散器911において拡散器G(n−1)で用いたフレーム先頭以外の拡散符号を係数として入力信号に対して逆拡散処理を施し、逆拡散後の信号の最大値タイミングを最大値検出回路912により検出することで、自局の所属するセルを識別する。
【0228】
逆拡散器1111は、入力信号に対して、拡散器G(n−1)がフレーム先頭で用いた拡散符号を用いて逆拡散処理を行う。最大値検出回路1112は、逆拡散器1111の出力結果の最大値を検出することによりフレーム同期信号を得る。
【0229】
以上の構成によれば、送信フレームの先頭のタイミングで既知信号の拡散符号を変化させるようにしたことにより、プリアンブル等のフレーム同期のための信号を挿入しなくても、容易にフレーム同期を行うことができるようになる。この結果、プリアンブル等のフレーム同期のための信号を挿入する必要が無くなる。従って、この分構成を簡単化できると共にプリアンブル等のフレーム同期用の信号を伝送しなくてよい分だけ、伝送効率を向上し得る。
【0230】
なお上述の実施の形態では、送信フレームの先頭のタイミングで既知信号の拡散符号を変化させるようにした場合について述べたが、図17に示すように、送信フレームの先頭のタイミングで送信する既知信号の種類を既知信号1から既知信号2に変化させるようにしてもよい。このようにすれば、逆拡散器1111で、既知信号2に対応する係数を用いて逆拡散処理を施すことにより、上述の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0231】
(実施の形態12)
本発明の実施の形態12のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、フレームの先頭のみ既知信号を拡散した信号を多重することにより、既知信号に割り当てる拡散符号数を増大させることなく、容易にフレーム同期を獲得できる点にある。
【0232】
実施の形態11のようにフレームの先頭の拡散符号を変化させた場合、複数の拡散符号を既知信号に割り当てる必要があるため、その分所要の拡散符号数が増大するが、この実施の形態では、所要拡散符号数を増大させることなく、容易にフレーム同期を獲得できる。
【0233】
図18に、この実施の形態によるOFDM−CDMA通信装置の構成を示す。図15との対応部分に同一符号を付して示す図18において、OFDM−CDMA通信装置1200の送信系1201では、既知信号をオンオフスイッチ(ON/OFF)1202を介して拡散器A(n−1)に入力する点を除いて、図15の送信系901と同様の構成でなる。オンオフスイッチ1202はフレーム先頭を示す信号が入力されたときのみ、既知信号を拡散器A(n−1)に入力させる。このように送信系1201では、フレームの先頭のみ既知信号を拡散した信号を多重して送信する。
【0234】
受信系1210は、選択部611により分られた信号多重数の少ない符号分割多重信号を逆拡散器911に入力する。逆拡散器911により拡散器A(n−1)と同じ拡散符号を用いて逆拡散された信号は最大値検出回路912及び1211に送出される。
【0235】
最大値検出回路912では、逆拡散後の信号の最大値タイミングを検出することで、自局の所属するセルを識別する。また最大値検出回路1211では、逆拡散後の信号の最大値タイミング(1フレーム分の相関結果の最大値の検出タイミング)を検出することで、フレーム同期信号を得る。
【0236】
以上の構成によれば、フレームの先頭のみ既知信号を拡散した信号を多重したことにより、実施の形態11と比較して、既知信号に割り当てる拡散符号数を増大させることなく、容易にフレーム同期を獲得できる。
【0237】
(実施の形態13)
本発明の実施の形態13のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、特定の信号には複数の拡散符号を割り当てて複数の拡散符号で拡散して伝送することにより、特定データの品質をさらに向上させた点にある。
【0238】
図19に、この実施の形態によるOFDM−CDMA通信装置の構成を示す。図11との対応部分に同一符号を付して示す図19において、OFDM−CDMA通信装置1300の送信系1301では、送信信号nを拡散器A(n−1)及びAnによりそれぞれ異なる拡散符号を用いて拡散した点を除いて、図11の送信系701と同様の構成でなる。
【0239】
以上の構成によれば、特定の信号には複数の拡散符号を割り当て複数の拡散符号で拡散して伝送したことにより、受信側において特定の信号を複数の拡散符号を用いて逆拡散し、逆拡散処理後の信号を合成すれば、信号レベルの高い特定信号を復元することができる。この結果、特定信号についての誤り率を一段と向上させることができる。
【0240】
(実施の形態14)
本発明の実施の形態14のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、図20の網掛け模様で示すように、多重数を少なくしたサブキャリアを複数サブキャリアおきに配置することにより、マルチパスの遅延時間が短い伝搬環境における品質向上をさらに向上させた点にある。
【0241】
マルチパスの遅延時間が短い伝搬環境においては、複数のサブキャリアの受信レベルが固まって落ち込む場合がある。この場合、誤り訂正の効果が低下するため、回線品質が大きく劣化する。
【0242】
この点に着目して、この実施の形態では、信号多重数の少ない送信信号を例えば2サブキャリアおきに配置することにより、複数のサブキャリアの受信レベルが固まって落ち込むことを回避するようになされている。この結果、マルチパスの遅延時間が短い伝搬環境における品質をさらに向上させることができる。
【0243】
図21に、この実施の形態によるOFDM−CDMA通信装置の構成を示す。図12との対応部分に同一符号を付して示す図21において、OFDM−CDMA通信装置1400の送信系1401は、多重化信号配置選定手段としてのパラレルシリアル変換器1402の構成が異なる点を除いて、図12の送信系801と同様の構成でなる。
【0244】
パラレルシリアル変換器1402は、多重数を少なくしたサブキャリアを複数サブキャリアおきに配置するように、既知信号を挿入したグループ(すなわち加算器B5により加算されるグループ)を示す信号を基準として、各加算器B1〜B5から入力される符号分割多重信号を適宜並べ替えて逆高速フーリエ変換回路103に送出する。
【0245】
以上の構成によれば、多重数を少なくしたサブキャリアを複数サブキャリアおきに配置するようにしたことにより、マルチパスの遅延時間が短い場合における、多重数の少ない多重化信号の誤り率を一段と向上させることができる。
【0246】
(実施の形態15)
本発明の実施の形態15のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、図22の網掛け模様で示すように、多重数を少なくした多重化信号を複数組G5、G6の複数サブキャリアに配置した点にある。
【0247】
これにより、受信側では、伝搬路補償後の各サブキャリアグループG5、G6に対し、受信レベルが大きい方を選択することにより、多重数を少なくしたサブキャリアの受信レベルの落ち込みを防ぎ、受信品質を一段と向上させることができるようになる。
【0248】
図23に、この実施の形態によるOFDM−CDMA通信装置の構成を示す。図15との対応部分に同一符号を付して示す図23において、OFDM−CDMA通信装置1500の送信系1501は、多重化信号配置選定手段としてのパラレルシリアル変換器1502の構成が異なる点を除いて、図15の送信系901と同様の構成でなる。
【0249】
パラレルシリアル変換器1502は、多重数を少なくした符号分割多重信号S5が、図22に示すように複数組G5、G6の複数サブキャリアに配置されるような順序で符号分割多重信号S1〜S5を適宜並び替えて逆高速フーリエ変換回路103に送出する。
【0250】
受信系1510は、伝搬路補償回路112により既知信号の信号レベルに基づいて各サブキャリアグループG5、G6の受信レベルを検出し、検出結果を選択部1511に送出する。選択部1511は選択部611から入力される信号多重数の少ない符号分割多重信号についての2つのサブキャリアグループG5、G6のうち、受信レベルの大きかった方のサブキャリアグループのみを選択して続く逆拡散器613、911に送出する。その後の処理は、実施の形態9と同様である。
【0251】
以上の構成によれば、信号多重数の少ない多重化信号を複数組の複数サブキャリアに配置して送信し、受信側で受信レベルの落ち込みの少ないサブキャリアグループの多重化信号を復調するようにしたことにより、受信品質を一段と向上させることができるようになる。
【0252】
(実施の形態16)
本発明の実施の形態16のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、実施の形態15では、信号多重数の少ない多重化信号を複数組の複数サブキャリアに配置して送信し、受信側で受信レベルの落ち込みの少ないサブキャリアグループの多重化信号を選択して復調したのに対して、送信側では同様の信号を送信し、受信側において伝搬路補償後の信号を合成した点である。これにより実施の形態15と比較して、品質が一段と向上した受信信号を得ることができる。
【0253】
図24に、この実施の形態によるOFDM−CDMA通信装置の構成を示す。図23との対応部分に同一符号を付して示す図24において、OFDM−CDMA通信装置1600の受信系1601は、選択部1511(図23)に換えて合成部1602を有することを除いて、受信系1510と同様の構成でなる。
【0254】
合成部1602は伝搬路補償回路112により検出された各サブキャリアグループG5、G6の受信レベルに基づき、この受信レベルの比により、選択部611から入力される信号多重数の少ない符号分割多重信号についての2つのサブキャリアグループG5、G6の符号分割多重信号を最大比合成する。
【0255】
以上の構成によれば、信号多重数の少ない多重化信号を複数組の複数サブキャリアに配置して送信し、受信側でそれらのサブキャリアグループの多重化信号を合成した後復調するようにしたことにより、受信品質を一段と向上させることができるようになる。
【0256】
なお上述の実施の形態では、信号多重数の少ない複数のサブキャリアグループの信号を最大比合成する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば等利得合成するようにしてもよい。
【0257】
(実施の形態17)
本発明の実施の形態17のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、特定のサブキャリアからは既知信号のみを送信する場合に、図25に示すように、既知信号のみを送信しているサブキャリアをセルによって変化させる点にある。
【0258】
一般に、OFDM−CDMA通信方式においては、特定のサブキャリアからは既知信号のみを送信する(一般にパイロットキャリアと呼ばれる)方法が用いられる。このパイロットキャリアは、通常、復調の際の残留位相誤差の検出等に用いられる。この実施の形態では、パイロットキャリアを挿入するサブキャリアをセルによって変化させる。これにより実施の形態9と比較して、セル識別特性をさらに向上させることができる。換言すれば、この実施の形態では、実施の形態9と比較して、実施の形態9では信号多重数を少なくしたサブキャリアに既知信号を拡散した信号を多重したが、この実施の形態では既知信号を拡散した信号のみでサブキャリアを形成する。
【0259】
ここでこの実施の形態の構成と、実施の形態9の構成とを組み合わせて用いることもできる。この場合、必ずしもパイロットキャリアとそれ以外の多重数を少なくしたサブキャリアに挿入した既知信号(一般にパイロットチャネルと呼ばれる)の両方をセル識別に用いる必要はなく、例えばパイロットチャネルを別の目的(例えば残留位相誤差検出用)に使用することも可能であることは言うまでも無い。こうすることにより、パイロットチャネルを別の目的に使用できるという新たな効果もある。さらには、パイロットキャリアのみを挿入してパイロットチャネルは挿入しないと言うことも可能であることは言うまでも無い。
【0260】
図26に、この実施の形態によるOFDM−CDMA通信装置の構成を示す。図15との対応部分に同一符号を付して示す図26において、OFDM−CDMA通信装置1700の送信系1701は、既知信号が他の信号と多重化されずにパラレルシリアル変換器(P/S)902に入力される点を除いて、図15の送信系901と同様の構成でなる。
【0261】
パラレルシリアル変換器902は、相手局の属するセル情報に基づき、既知信号を拡散した信号S5が相手局の属するセルに応じた位置のサブキャリアに配置されるような順序で、拡散信号S5を送出する。
【0262】
受信系1710では、逆拡散器1711により逆拡散処理が施されることにより送信信号が得られると共に、逆拡散器1712により逆拡散処理が施されることにより既知信号が得られる。また逆拡散器1712により得られた既知信号のサブキャリア位置(この位置は逆拡散後の既知信号の配列された位置で容易に判別できる)に基づきセル識別信号が得られる。これにより受信系1710では、容易に自局の属するセルを識別することができる。
【0263】
なお図26では、特定のサブキャリアで既知信号のみを送信する場合(すなわち既知信号の多重数を1とした場合)について述べたが、本発明はこれに限らず、既知信号を他の送信信号と多重化して同一のサブキャリアで送信してもよく、要は送信相手局が属するセルに応じて既知信号を配置するサブキャリアを変化させるようにすればよい。
【0264】
以上の構成によれば、既知信号を配置するサブキャリアをセルによって変化させるようにしたことにより、セル識別のための信号を送信しなくても、受信側で既知信号が送信されたサブキャリアを検出すれば容易に自分の所属するセルを識別できるようになる。この結果、実施の形態1の効果に加えて、セル識別のための信号を伝送しない分だけ、伝送効率の向上したOFDM−CDMA通信装置1700を実現できる。
【0265】
(実施の形態18)
本発明の実施の形態18のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、実施の形態17と比較して、既知信号のみを送信しているサブキャリアの既知信号のデータをセルによって変化させることにより、識別可能なセル数をさらに増加させることができるようにした点にある。
【0266】
使用しているサブキャリア数が少ない場合は、パイロットキャリアを挿入するサブキャリアの選択肢が多く取れないため、識別可能なセル数が少なくなる。これを考慮して、この実施の形態では、セルによってパイロットキャリアのデータを変化させることにより、識別可能なセル数を増加させるようにした。
【0267】
図27に、この実施の形態によるOFDM−CDMA通信装置の構成を示す。図26との対応部分に同一符号を付して示す図27において、OFDM−CDMA通信装置1800の送信系1801は、複数の既知信号1〜Mのうちのいずれかを選択して出力する選択部1802を有することを除いて、図26の送信系1701と同様の構成でなる。
【0268】
選択部1802はセル情報に基づいて複数の既知信号1〜Mの中のいずれか1つを選択的に出力する。これにより送信系1801においては、既知信号の種類とサブキャリアの位置とを組み合わせた数のセル識別情報を形成できるので、セル数に対してサブキャリア数の少ないOFDM−CDMA装置に用いると非常に有効となる。
【0269】
なお図27では、この実施の形態による、既知信号のみを送信しているサブキャリアの既知信号のデータをセルによって変化させるといった特徴と、実施の形態17による、既知信号のみを送信しているサブキャリアをセルによって変化させるといった特徴との両方を有するOFDM−CDMA通信装置1800について述べたが、勿論、既知信号のみを送信しているサブキャリアの既知信号のデータをセルによって変化させる構成のみを有するようにしてもよい。
【0270】
(実施の形態19)
本発明の実施の形態19のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、実施の形態17や実施の形態18の構成に加えて、既知信号のみを送信しているサブキャリアの送信レベルを他のサブキャリアの送信レベルより高くした点にある。これにより、パイロットキャリアの信号対雑音電力比を高くすることができるので、一段とセル識別特性を向上させることができる。
【0271】
図28に、この実施の形態によるOFDM−CDMA通信装置の構成を示す。図26との対応部分に同一符号を付して示す図28において、OFDM−CDMA通信装置1900の送信系1901は、拡散後の既知信号に乗算係数(>1)を乗算する乗算器1902を有する点を除いて、図26の送信系1701と同様の構成でなる。
【0272】
乗算器1902は、拡散後の既知信号(パイロットキャリアデータ)に対して振幅重み付けを行うことにより、パイロットキャリアの送信レベルを高くする。これにより受信側では、信号レベルの高いパイロットキャリアに基づいてセル識別を行うことができるので、セル識別の信頼性が向上する。
【0273】
(実施の形態20)
本発明の実施の形態20のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、実施の形態19と比較して、乗算器1902(図28)に替えて、ビットシフト回路を設けた点である。これにより拡散後の既知信号の送信レベルを他のサブキャリアの送信レベルよりも高くするといった処理を、簡易な構成で実現できるようになる。
【0274】
図29に、この実施の形態によるOFDM−CDMA通信装置の構成を示す。図28との対応部分に同一符号を付して示す図29において、OFDM−CDMA通信装置2000の送信系2001は、拡散後の既知信号を1ビット分だけシフトアップする1ビットシフト回路2002に入力する。
【0275】
これにより、1ビットシフト回路2002からは、入力信号に対して2倍の信号レベルの信号が出力される。このように、1ビットシフト回路2002といった簡易な構成により、乗算器と同等の重み付け処理を行うことができる。
【0276】
なおこの実施の形態では、送信レベルを2倍にする場合について述べたが、2倍に限らず、ビットシフト回路と加減算器のみで実現可能な値である限り、任意に設定可能であることはいうまでもない。
【0277】
以上の構成によれば、既知信号のみを送信しているサブキャリアの送信レベルを他のサブキャリアの送信レベルより高くする処理を、ビットシフト回路により行うようにしたことにより、実施の形態19と同様の効果を、簡易な構成により実現することができる。
【0278】
(実施の形態21)
本発明の実施の形態21のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、実施の形態17の構成に加えて、既知信号のみを送信しているサブキャリアをフレームの先頭だけ別のサブキャリアに割り当てるようにした点である。これにより、受信側では、フレーム同期獲得をパイロットキャリアとパイロットチャネルの両方を用いて行うことができるので、フレーム同期検出特性を向上させることができる。
【0279】
図30に、この実施の形態のOFDM−CDMA通信装置の構成を示す。図27との対応部分に同一符号を付して示す図30において、OFDM−CDMA通信装置2100の送信系2101はパラレルシリアル変換器(P/S)2102の構成が異なる点を除いて、図27の送信系1801と同様の構成でなる。
【0280】
パラレルシリアル変換器2102は、フレームの先頭を示す信号を入力する。パラレルシリアル変換器2102は、拡散後の既知信号1〜Mが特定のサブキャリアに割り当てられるような順序で拡散後の既知信号を出力する。加えて、パラレルシリアル変換器2102は、フレームの先頭だけは、他の信号期間とは異なるサブキャリアに拡散後の既知信号S5が割り当てられる順序で信号S5を出力する。これにより、パイロットキャリアがフレームの先頭だけ他のサブキャリアに割り当てられる。
【0281】
因みに、このパイロットキャリアに基づいてフレーム同期を行うための受信系は、実施の形態12で説明した図18に示す受信系1210と同様の構成とすればよい。
【0282】
以上の構成によれば、フレームの先頭のみパイロットキャリアの位置を変えるようにしたことにより、フレーム同期検出特性を向上させることができる。
【0283】
(実施の形態22)
本発明の実施の形態22のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、実施の形態17と比較して、既知信号のみを送信しているサブキャリアのデータをフレームの先頭だけ別のデータにする点である。
【0284】
ここでサブキャリア数が少ない場合は、パイロットキャリアを挿入するサブキャリアの選択肢が少なくなるため、実施の形態17のようにパイロットキャリの挿入位置でセル識別を行うようにすると、識別可能なセル数も少なくなる。加えて、実施の形態21のように、フレームの先頭だけパイロットキャリアを挿入するサブキャリアを変化させるようにすると、識別可能なセル数はさらに少なくなる。
【0285】
これを考慮して、この実施の形態では、既知信号のみを送信しているサブキャリアのデータをフレームの先頭だけ別のデータにすることにより、使用可能なセル数を増加できるようなっている。
【0286】
図31に、この実施の形態によるOFDM−CDMA通信装置の構成を示す。図27との対応部分に同一符号を付して示す図31において、OFDM−CDMA通信装置2200の送信系2201は、選択部2202にセル情報に加えてフレームの先頭を示す信号が入力されている点を除いて、実施の形態18の送信系1801と同様の構成でなる。
【0287】
これにより、送信系2201では、実施の形態18で説明した送信系1801(図27)の動作に加えて、フレームの先頭だけはパイロットキャリアのデータを変化させることを除いて、上述した送信系1801と同様に動作する。
【0288】
なおこの実施の形態での特徴である、フレームの先頭でパイロットキャリアデータを変える点と、実施の形態21の特徴であるフレームの先頭でパイロットキャリアの位置を変える点とを組み合わせても、フレーム同期獲得が可能であることは言うまでも無い。
【0289】
以上の構成によれば、既知信号のみを送信しているサブキャリアのデータをフレームの先頭だけ別のデータにしたことにより、セル識別及びフレーム同期のための情報を追加することなく、受信側に、多数のセルの中から自局の属するセルを識別させることができると共にフレーム同期を行わせることができるようになる。
【0290】
(実施の形態23)
本発明の実施の形態23によるOFDM−CDMA通信装置の特徴は、実施の形態1〜22の構成に加えて、多重数を減少させたサブキャリア以外のサブキャリアの送信レベルを低くする点にある。つまり、多重数を減少させたサブキャリア以外のサブキャリアの送信レベルを、多重数を減少させたサブキャリアに対して相対的に低くする点にある。
【0291】
ここで多重数を少なくしたサブキャリアの送信レベルを高くすれば、他のデータより良好な品質が要求されるデータの品質を一段と向上させることが可能だが、多重数を少なくしたサブキャリアの占める割合が多くなると、ピーク電力が大きくなってしまう。
【0292】
これを考慮して、この実施の形態では、多重数を少なくしたサブキャリアの占める割合が多い場合に、他のサブキャリアの送信電力を下げるようになっている。これにより、ピーク電力を低減させることができる。
【0293】
図32に、この実施の形態によるOFDM−CDMA通信装置の構成を示す。図2との対応部分に同一符号を付して示す図32において、OFDM−CDMA通信装置2300の送信系2301は、各符号分割多重信号S1、………、S4、S5に対して重み付け処理を施す乗算器2302、………、2303、2304を有することを除いて、図2の送信系101と同様の構成でなる。
【0294】
ここで符号分割多重信号S5と比較して、信号多重数が多い符号分割多重信号S1、………、S4に対応して設けられた乗算器2302、………、2303の乗算係数(係数2)は、符号分割他受信号S5に対応して設けられた乗算器2304の乗算係数(係数1)よりも小さい値に選定されている。すなわち、係数2<係数1の関係とされている。
【0295】
因みに、この実施の形態では、多重数を少なくしたサブキャリアにも乗算器2304を設けて、係数1を「1」より小さい値に選定することにより、多重数を少なくしたサブキャリアの送信レベルも低くするようになっている。
【0296】
以上の構成によれば、全体的なサブキャリア数に対する信号多重数を少なくしたサブキャリア数の割合を考慮して、送信レベルを下げるようにしたことにより、OFDM−CDMA送信で問題となるピーク電力を良好に低減することができる。
【0297】
(実施の形態24)
本発明の実施の形態24のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、実施の形態23と比較して、各サブキャリアの送信電力を乗算器に替えてビットシフト回路によって行うようにした点にある。これにより、実施の形態23と同様の効果を一段と簡易な構成により実現することができる。
【0298】
図33に、この実施の形態によるOFDM−CDMA通信装置の構成を示す。図32との対応部分に同一符号を付して示す図33において、OFDM−CDMA通信装置2400の送信系2401は、乗算器2302、………、2303、2304に替えて1ビットシフト回路2402、………、2403、2404を設けた点を除いて、図32の送信系2301と同様の構成でなる。
【0299】
ここで多重数の多い符号分割多重信号S1、………、S4に対しては1ビット分だけシフトダウンする1ビットシフト回路2402、………、2403が設けられ、これに対して多重数の少ない符号分割多重信号S5に対しては1ビット分だけシフトアップする1ビットシフト回路2404が設けられている。これにより、1ビットシフト回路2402、………、2403は信号多重数の多い符号分割多重信号S1、………、S4の送信レベルを1/2倍し、1ビットシフト回路2404は信号多重数の少ない符号分割多重信号S5の送信レベルを2倍する。
【0300】
なおこの実施の形態では、1ビットシフト回路を設けることにより、送信レベル2倍又は1/2倍する場合について述べたが、増幅レベルはこれに限らず、ビットシフト回路と加減算器のみで実現可能な値である限り、任意に設定可能であることはいうまでもない。
【0301】
以上の構成によれば、全体的なサブキャリア数に対する信号多重数を少なくしたサブキャリア数の割合を考慮して、送信レベルを増減させる処理をビットシフト回路を用いて行うようにしたことにより、OFDM−CDMA送信で問題となるピーク電力を良好かつ簡易な構成により低減することができる。
【0302】
(実施の形態25)
本発明の実施の形態25のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、実施の形態1に加えて、各サブキャリアの送信電力を可変とした点である。
【0303】
ここで各サブキャリアの送信出力は、高い方が当然品質は良くなるが、逆に送信電力が大きくなるとピーク電力や消費電力が増大すると欠点がある。この実施の形態では、これを考慮して、各サブキャリアの送信出力を適応的に変化させることにより、誤り率特性とピーク電力との両立を図るようにした。
【0304】
この実施の形態の場合、送信出力を変化させる目安として、受信電界レベル情報(一般にRSSI(Received Signal Strength Indicator)と呼ばれる)を用いるようにした。これにより、受信電界レベルが低いほど、送信電力を増加させることにより、誤り率特性の向上させ、かつ不要なピーク電力の増大を抑制することができる。
【0305】
図34に、この実施の形態によるOFDM−CDMA通信装置の構成を示す。図2との対応部分に同一符号を付して示す図34において、OFDM−CDMA通信装置2500の送信系2501は、RSSIに応じて係数1と係数2のうちのいずれかを選択する選択部2502と、選択された係数を信号多重数の少ない符号分割多重信号S5に乗算することにより符号分割多重信号S5の信号レベルを変化させる乗算器2503を有することを除いて、図2の送信系101と同様の構成でなる。
【0306】
ここで係数1と係数2は係数1<係数2の関係にあり、選択部2502はRSSIが所定のしきい値よりも大きかった場合には小さい係数1を選択出力し、しきい値以下であった場合には大きい係数2を選択するようになっている。この結果、信号多重数の少ない符号分割多重信号S5は、受信電界レベルが小さいような伝搬環境下では送信レベルを大きくされ、これに対して受信電界レベルが大きい伝搬環境下では送信レベルを小さくされる。これにより、送信系2501においては、不要なピーク電力の増加を抑制して、誤り率特性を向上させることができる。
【0307】
なお図34に示す構成例では、信号多重数の少ないサブキャリアの送信レベルのみを適応的に変化させる場合について述べたが、本発明はこれに限らず、信号多重数の多いサブキャリアの送信レベルを適応的に変化させるようにしてもよい。また送信レベルの選択肢が2つの場合について述べたが、本発明はこれに限定されずに、任意に選択可能であることはいうまでもない。さらに送信レベルを変化させる目安として、RSSIを用いた場合について述べたが、例えば遅延分散等のRSSI以外のパラメータを用いることも可能であることは言うまでも無く、要は回線品質の目安となるものであればよい。
【0308】
以上の構成によれば、実施の形態1に加えて、各サブキャリアの送信電力を回線品質に応じて適応的に変化させるようにしたことにより、実施の形態1の効果に加えて、不要なピーク電力の増加を抑制して、誤り率特性を向上させることができる。
【0309】
(実施の形態26)
本発明の実施の形態26のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、実施の形態1と比較して、信号多重数を減らしたサブキャリアとその他のサブキャリアを、別々のアンテナから送信する点にある。
【0310】
これにより、各送信部における増幅器の送信電力を低減できるため、ピーク電力を低減させることができる。またこの結果、信号多重数を減らしたサブキャリアの送信電力を増大させることができるため、信号多重数を減らしたサブキャリアに割り当てられた、他のデータより良好な品質を要求されるデータの品質を、さらに良くすることができる。
【0311】
図35に、この実施の形態によるOFDM−CDMA通信装置の構成を示す。図2との対応部分に同一符号を付して示す図35において、OFDM−CDMA通信装置2600の送信系2601は、2つのアンテナAN1、AN2とそれに対応した2系統の送信処理部を有することを除いて、図2の送信系101と同様の構成でなる。
【0312】
送信系2601は信号多重数の多い符号分割多重信号S1〜S4をパラレルシリアル変換器102、逆高速フーリエ変換部103−1及び無線送信部104−1を介してアンテナAN1から送信する。一方、送信系2601は信号多重数の少ない符号分割多重信号S5を逆高速フーリエ変換部103−2及び無線送信部104−2を介してアンテナAN2から送信する。
【0313】
以上の構成によれば、信号多重数を減らしたサブキャリアとその他のサブキャリアを別々のアンテナから送信するようにしたことにより、信号多重数を減らしたサブキャリアの信号レベルを大きくすることができ、この結果重要情報を一段と高品質で伝送することができる。
【0314】
(実施の形態27)
本発明の実施の形態27のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、実施形態1に加えて、多重数を減らしたサブキャリアの信号多重数を可変とする点である。
【0315】
信号多重数を多い方が伝送効率は当然良くなるが、逆に誤り率は劣化する。そこで、信号多重数の最適値は回線品質によって異なることに着目し、信号多重数を固定値とするよりも、例えばRSSI等によって信号多重数を変化させれば、誤り率特性の向上と伝送効率の向上とを両立させることができると考えた。
【0316】
図36に、この実施の形態によるOFDM−CDMA通信装置の構成を示す。図2との対応部分に同一符号を付して示す図36において、OFDM−CDMA通信装置2700の送信系2701は、信号多重数の少ないサブキャリアの多重信号を形成する処理系統に、多重する信号を選択する選択部2702を設けた点を除いて、図2の送信系101と同様の構成でなる。
【0317】
選択部2702は、RSSIの大きさに応じて続く加算器B5に出力する拡散された送信信号の数を変えるようになっている。具体的には、RSSIが大きければ回線品質が良いと考えられるので、このような場合は、出力する拡散後の送信信号の数を多くすることにより、伝送効率を上げる。これに対して、RSSIが小さければ回線品質が悪いと考えられるので、このような場合は、出力する拡散後の送信信号の数を少なくすることにより、誤り率特性を劣化させないようにする。
【0318】
なおこの実施の形態では、多重数を減らしたサブキャリアの信号多重数を選ぶ目安として、RSSIを用いた場合について述べたが、例えば遅延分散等のRSSI以外のパラメータを用いることも可能であることは言うまでも無く、要は回線品質の目安となるものであればよい。
【0319】
以上の構成によれば、実施の形態1に加えて、多重数を減らしたサブキャリアの信号多重数を回線品質に応じて適応的に変化させるようにしたことにより、実施の形態1の効果に加えて、誤り率特性の向上と伝送効率の向上とを一段と両立させることができる。
【0320】
(実施の形態28)
本発明の実施の形態28のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、実施の形態12の構成に加えて、多重数を少なくしたサブキャリアに対して、フレームの先頭のシンボルはさらに他のシンボルよりも多重数を少なくすることにより、フレーム同期検出精度を向上させた点にある。
【0321】
信号多重数が多くなるにつれて、当然フレーム同期検出精度は低下する。しかし、信号多重数を少なくすれば、伝送効率が低下する。これを考慮して、この実施の形態では、フレームの先頭のみ信号多重数を少なくすることにより、伝送効率をほとんど低下させずに、フレーム同期検出精度を向上させるようにした。
【0322】
図37に、この実施の形態によるOFDM−CDMA通信装置の構成を示す。図2との対応部分に同一符号を付して示す図37において、OFDM−CDMA通信装置2800の送信系2801は、既知信号をオンオフスイッチ(ON/OFF)2803を介して拡散器A(x+1)に入力する点と、送信信号を選択する選択部2802を有する点を除いて、図2の送信系101と同様の構成でなる。
【0323】
オンオフスイッチ2803はフレームの先頭でのみ既知信号を出力する。選択部2802はフレームの先頭では入力される複数の送信信号を全て出力するのではなく、そのうちの所定数の送信信号のみを出力するようになっている。因みに加算器B5により多重される信号数は、上述した他の実施の形態と同様に他の加算器B1〜B4により多重される信号数よりも少ない数とされている。
【0324】
これにより、送信系2801では、信号多重数の少なくされたサブキャリアにより、フレームの先頭でのみ既知信号が送信されると共に、当該フレームの先頭では当該サブキャリアの信号多重数が一段と少なくされる。この結果、既知信号を検出したタイミングでフレーム同期を行う受信側では、フレーム同期を高精度で行うことができるようになる。
【0325】
以上の構成によれば、実施の形態12で述べたようにフレームの先頭のみ既知信号を拡散した信号を多重することに加えて、フレームの先頭のみ当該既知信号と多重する信号数を少なくしたことにより、実施の形態12の効果に加えて、伝送効率の低下を抑制した状態で、受信側でのフレーム同期検出精度を向上させることができる。
【0326】
(実施の形態29)
本発明の実施の形態29のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、再送回数の多いユーザを、多重数を少なくしたサブキャリアに優先的に配置するようにした点にある。これにより、再送回数を低減することができるので、スループット及び伝送遅延時間の低下を防ぐことができる。
【0327】
再送回数が多くなるにつれて、スループット及び伝送遅延時間の低下が大きくなるため、再送回数はできるだけ少なくする必要がある。これを考慮して、この実施の形態では、再送信号を優先的に信号多重数の少ないサブキャリアに割り当てるようにした。これにより、再送信号の品質を向上させることができるので、再送回数を低減することができる。
【0328】
さらにこの実施の形態では、ユーザ数が多く再送用バーストが多い場合は、再送用バーストを多重数を少なくしたサブキャリアに必ずしも配置できない場合もあることに着目した。そしてこのような場合を考慮して、再送回数が他のユーザより多いユーザについては、多重数を少なくしたサブキャリアに優先的に配置する。これにより、再送回数のさらなる増加を防ぐことができる。
【0329】
図38に、この実施の形態によるOFDM−CDMA通信装置の構成を示す。図2との対応部分に同一符号を付して示す図38において、OFDM−CDMA通信装置2900の送信系2901は、信号多重数の少ない符号分割多重信号S5を形成する処理系統に選択部2902が設けられ、この選択部2902に送信信号4k+1〜nに加えて再送信号1〜mが入力されている点を除いて、図2の送信系101と同様の構成でなる。
【0330】
選択部2902は、図示しない制御部からの再送回数を示す信号に基づき、再送信号1〜mのうち再送回数の多い信号(例えば3回目以上の再送を行っているユーザ)を送信信号4k+1〜nよりも優先的に選択出力するようになっている。これにより、再送回数が多いユーザが優先的に多重数を少なくしたサブキャリアに配置される。
【0331】
以上の構成によれば、再送回数の多いユーザを、多重数を少なくしたサブキャリアに優先的に配置するようにしたことにより、再送回数を低減することができ、スループット及び伝送遅延時間の低下を防ぐことができる。
【0332】
(実施の形態30)
本発明の実施の形態30のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、多重数を少なくしたサブキャリアグループの両端のサブキャリアではヌル信号を送信するようにした点にある。これにより、移動速度が速い場合の誤り率特性の劣化を防ぐことができる。
【0333】
移動速度が速い場合、サブキャリア間の干渉が大きくなる。ここで、多重数を少なくしたサブキャリアグループの両端のサブキャリアは、多重数を前記サブキャリアグループより多く設定しているため、サブキャリア間の干渉が大きくなり、誤り率特性の劣化が大きくなる。特に、多重数を少なくしたサブキャリアグループの両端のサブキャリアが、16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)や64QAMのように変調多値数の多い変調方式を使用している場合、サブキャリア間の干渉が大きくなる。
【0334】
この実施の形態では、この点を考慮して、図39に示すように、多重数を少なくしたサブキャリアグループの両端のサブキャリアではヌル信号を送信することにより、多重数を少なくしたサブキャリアグループが隣接サブキャリアによって干渉を受けることを回避して、重要な情報が伝送される当該サブキャリアグループの誤り率特性の劣化を防止するようになっている。
【0335】
因みに、図39では、多重数を少なくしたサブキャリアグループ♯m+1〜♯2mに隣接するサブキャリア♯m、♯2m+1でヌル信号を送信するようになっている。なおヌル信号を挿入するサブキャリア数は、1本に限らず任意に設定できることはいうまでもない。
【0336】
図40に、この実施の形態によるOFDM−CDMA通信装置の構成を示す。図2との対応部分に同一符号を付して示す図40において、OFDM−CDMA通信装置3000の送信系3001は、パラレルシリアル変換器102にヌル信号が入力されている点を除いて、図2の送信系101と同様の構成でなる。
【0337】
パラレルシリアル変換器102は、多重数を少なくしたサブキャリアグループの両端のサブキャリアでヌル信号が送信されるような配列で符号分割多重信号S5及びヌル信号を出力する。
【0338】
以上の構成によれば、多重数を少なくしたサブキャリアグループの両端のサブキャリアではヌル信号を送信するようにしたことにより、当該サブキャリアグループの誤り率特性を一段と向上させることができる。
【0339】
(実施の形態31)
本発明の実施の形態31のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、多重数を少なくしたサブキャリアを複数サブキャリアおきに配置すると共に、多重数を少なくしたサブキャリアの間のサブキャリアではヌル信号を送信するようにした点にある。これにより、実施の形態30よりもさらに移動速度が速い場合の誤り率特性の劣化を防ぐことができる。
【0340】
移動速度が非常に速い場合、多重数を少なくしたサブキャリア間の干渉も生じる。これを考慮して、この実施の形態では、多重数を少なくしたサブキャリアを複数サブキャリアおきに配置し、多重数を少なくしたサブキャリア間のサブキャリアではヌル信号を送信する。これにより多重数を少なくしたサブキャリア間の干渉を低減できる。この結果、上述した実施の形態30と比較して、移動速度が速い場合の誤り率特性の劣化を防ぐことも可能となる。
【0341】
図41に、この実施の形態によるOFDM信号の様子を示す。図41に示すように、多重数を少なくしたサブキャリア♯m+1、♯2mを隣接させずに配置し、このサブキャリア♯m+1、♯2mの間のサブキャリア♯m+2、………、♯2m−1によりヌル信号を送信する。
【0342】
図42に、この実施の形態によるOFDM−CDMA通信装置の構成を示す。図40との対応部分に同一符号を付して示す図42において、OFDM−CDMA通信装置3100の送信系3101は、信号多重数の少ない符号分割多重信号S5を形成する加算器B5にヌル信号が入力されている点を除いて、図40の送信系3001と同様の構成でなる。
【0343】
加算器B5は、拡散後後の送信信号4k+1、………、nの間にヌル信号を挿入するように入力信号を加算することで、符号分割多重信号S5を形成する。またパラレルシリアル変換器102は、実施の形態30と同様に、多重数を少なくしたサブキャリアの両端のサブキャリアでヌル信号が送信されるような配列で符号分割多重信号S5及びヌル信号を出力する。
【0344】
以上の構成によれば、多重数を少なくしたサブキャリアを複数サブキャリアおきに配置すると共に、多重数を少なくしたサブキャリアの間のサブキャリアではヌル信号を送信するようにしたことにより、実施の形態30よりも一段と移動速度が速い場合の誤り率特性の劣化を防ぐことが可能となる。
【0345】
(実施の形態32)
本発明の実施の形態32のOFDM−CDMA通信の特徴は、多重数を少なくしたサブキャリアとそれ以外のサブキャリアとに対して独立に振幅制限を行うようにした点にある。例えば多重数の多いサブキャリアについては振幅制限を行うのに対して、多重数を少なくしたサブキャリアについては振幅制限を行わないようにする。これにより、上述した他の実施形態よりもさらに多重数を少なくしたサブキャリアの誤り率特性の向上とピーク電力低減の両立を図ることができる。
【0346】
OFDM−CDMA信号を送信する際にはピーク電力が問題となる。このため振幅制限を行うことでピーク電力を低減するといった処理が一般に行われている。ところが、振幅制限を行うと、誤り率特性の劣化が生じるという欠点がある。
【0347】
これを考慮して、この実施の形態では、多重数を少なくしたサブキャリアに対しては振幅制限を行わないようにすることで、多重数を少なくしたサブキャリアの誤り率特性を一段と向上させる。但し、その他のサブキャリアに対しては振幅制限を行う。
【0348】
多重数を少なくしたサブキャリア数の全体に対して占める割合は少なく、加えて多重数が少ない分ピーク電力は少ないので、多重数を少なくしたサブキャリアに対しては振幅制限を行わないようにしても、ピーク電力低減効果はほとんど低下させずに済む。
【0349】
かくして、多重数を少なくしたサブキャリアに対しては振幅制限を行わないことにより、上述した他の実施形態よりも多重数を少なくしたサブキャリアの誤り率特性とピーク電力低減の一段と両立させることができる。
【0350】
図43に、この実施の形態によるOFDM−CDMA通信装置の構成を示す。図42との対応部分に同一符号を付して示す図43において、OFDM−CDMA通信装置3200の送信系3201は、信号多重数の多い符号分割多重信号S1〜S4の信号振幅を制限する振幅制限部C1〜C4が設けられている点を除いて、図42の送信系3101と同様の構成でなる。因みに、信号多重数の少ない符号分割多重信号S5は振幅制限されない。
【0351】
なお図43では、多重数を少なくしたサブキャリアに対して振幅制限を行わないようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば多重数を少なくしたサブキャリアの振幅制限を、多重数を多くしたサブキャリアに対する振幅制限よりもゆるくすれば、図43の場合とほぼ同様の効果を得ることができ、要は多重数を少なくしたサブキャリアとそれ以外のサブキャリアの振幅制限を独立に行うようにすればよい。
【0352】
以上の構成によれば、多重数を少なくしたサブキャリアとそれ以外のサブキャリアの振幅制限を独立に行うようにしたことにより、ピーク電力による悪影響を最小限に抑えて、多重数を少なくしたサブキャリアの誤り率特性を一段と向上させることができる。
【0353】
(実施の形態33)
本発明の実施の形態33によるOFDM−CDMA通信装置の特徴は、上述した実施の形態と比較して、伝搬路推定用プリアンブルの数を各サブキャリア独立に設定した点にある。この実施の形態の場合には、多重数を少なくしたサブキャリアの伝搬路推定用プリアンブルの数を他のサブキャリアより多く挿入する。これにより、多重数を少なくしたサブキャリアに重畳された送信信号の誤り率特性を一段と向上させることができる。
【0354】
ここで伝搬路推定用プリアンブルの数は、多く挿入した方が誤り率特性は良くなる。しかし伝搬路推定用プリアンブルの数を多くするにつれて、伝送効率は低下する。特に伝搬路推定用プリアンブルを少なく設定しても十分な誤り率特性が得られる回線状態の場合は、伝搬路推定用プリアンブルの数を多くしても、伝送効率が低下するだけで、効果は低い。
【0355】
これらを考慮して、この実施の形態では、多重数を少なく設定したサブキャリアのみ、伝搬路推定用プリアンブルの数を多く設定した。この結果、誤り率の向上と伝送効率とを両立させることができる。
【0356】
図44に、この実施の形態によるOFDM−CDMA通信装置の構成を示す。図35との対応部分に同一符号を付して示す図44において、OFDM−CDMA通信装置3300の送信系3301は、信号多重数の多い符号分割多重信号S1〜S4が入力されるパラレルシリアル変換器102−1に1種類のパイロットシンボル1を入力する。これに対して、信号多重数の少ない符号分割多重信号S5が入力されるパラレルシリアル変換器102−2に2種類のパイロットシンボル1、パイロットシンボル2を入力する。
【0357】
パラレルシリアル変換器102−1は符号分割多重信号S1〜S4を所定の順序に並べ替えると共にパイロットシンボル1を所定位置に挿入してシリアル信号S6−1を出力する。一方、パラレルシリアル変換器102−2は符号分割多重信号の所定位置にパイロットシンボル1およびパイロットシンボル2を挿入したシリアル信号S6−2を出力する。その後、各シリアル信号S6−1、S6−2は、IFFT103−1、103−2、RF104−1、104−2を介してアンテナAN1、AN2から送信される。
【0358】
この結果、図45に示すように、アンテナAN1からは1つのパイロットシンボル1のみが伝搬路推定用プリアンブルとして挿入された信号多重数の多いサブキャリアが送信され、一方、アンテナAN2からは2つのパイロットシンボル1、パイロットシンボル2が伝搬路推定用プリアンブルとして挿入された信号多重数の少ないサブキャリアが送信される。
【0359】
なおこの実施の形態では、伝搬路推定用プリアンブルの数をサブキャリアに応じて1シンボルまたは2シンボルに設定する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、伝搬路推定用プリアンブルの数は任意の数に設定可能である。また、伝搬路推定用プリアンブルの数を固定値とするのではなく、回線品質等によって適応的に変化させることも可能である。
【0360】
以上の構成によれば、多重数を少なくしたサブキャリアの伝搬路推定用プリアンブルの数を他のサブキャリアの伝搬路推定用プリアンブルの数よりも多く設定したことにより、伝送効率の低下を抑えた状態で、多重数を少なくしたサブキャリアにより伝送される信号の誤り率を一段と向上させることができる。
【0361】
(実施の形態34)
本発明の実施の形態34によるOFDM−CDMA通信装置の特徴は、符号分割した信号と、この符号分割した信号を1チップ以上シフトした信号とを多重した点にある。そしてこの多重した信号を複数サブキャリアに割り当てて送信する。これにより、各サブキャリアが独立して変動を受けた場合の誤り率特性を改善できるようになる。
【0362】
マルチパス環境下では、各サブキャリア独立に振幅変動を受けるため、チップ間に振幅偏差が生じ、拡散符号間の直交性が崩れる。ここで、伝搬環境によっては、直交性の崩れかたが大きくなる場合もある。例えば受信レベルが落ち込んでいるサブキャリアに、+1の符号か−1の符号のどちらかが偏っている場合は、直交性の崩れかたが大きくなる。
【0363】
この点に着目して、符号分割多重した信号に、符号分割多重した信号を1チップ以上シフトした符号分割多重信号を多重して送信する。そして受信側に、シフトさせない符号分割多重信号を逆拡散する第1の逆拡散部に加えて、シフトさせた符号分割多重信号を逆拡散する第2の逆拡散部を設ける。この第2の逆拡散部は、送信側で拡散符号をシフトしたチップ数だけ相関器の係数をシフトさせた構成とすればよい。
【0364】
このようにすれば、シフトさせない符号分割信号とシフトさせた符号分割信号の両方とも直交性の崩れ方が大きい場合は、確率的に少ないので、そのうちのいずれかの符号分割多重信号の逆拡散値を選択すれば、誤り率特性の良い受信信号を得ることができる。
【0365】
この実施の形態では、信号多重数を他のサブキャリアより少なく設定したサブキャリアに対して、符合分割多重した信号と、この符号分割多重した信号を1チップ以上シフトした信号を多重するようにしている。これにより、信号多重数を少なくしたサブキャリアの誤り率特性を一段と向上させることができる。
【0366】
図46に、信号多重数を他のサブキャリアより少なく設定したサブキャリア♯m+1〜♯2mに対して、符合分割多重した信号と、この符号分割多重した信号を(サブキャリア/2)チップだけシフトした信号を多重した場合の例を示す。図46からも分かるように、例えば(m+1)番目のサブキャリアには、時刻Tにおける複数の送信信号4k+1〜nの1チップ目が符号分割多重されていると共に、時刻Tにおける複数の送信信号4k+1〜nの1チップ目をm/2チップだけシフトさせた符号分割多重信号が多重されている。同様に、2m番目のサブキャリアには、時刻Tにおける複数の送信信号4k+1〜nのmチップ目が符号分割多重されていると共に、時刻Tにおける複数の送信信号4k+1〜nのmチップ目をm/2チップだけシフトさせた符号分割多重信号が多重されている。
【0367】
図47に、この実施の形態によるOFDM−CDMA通信装置の構成を示す。図2との対応部分に同一符号を付して示す図47において、OFDM−CDMA通信装置3400の送信系3401は、信号多重数の少ない符号分割多重信号S5を1チップ以上シフトさせるための手段の一例として、シリアルパラレル変換部(S/P)3402及びパラレルシリアル変換部(P/S)3403が設けられている。また元の符号分割多重信号S5と1チップ以上シフトさせた符号分割多重信号を多重する多重手段として加算部3405が設けられている。
【0368】
符号分割多重信号S5は、シリアルパラレル変換部3402によってパラレル信号とされ、パラレルシリアル変換部3403によって信号の並べ替えを行うことによって拡散信号を(サブキャリア/2)チップだけシフトさせる。
【0369】
次にOFDM−CDMA通信装置3400の受信系3410について説明する。OFDM−CDMA通信装置3400は、同様の構成でなるOFDM−CDMA通信装置から送信されたOFDM−CDMA信号をアンテナAN及びアナログディジタル変換処理等の無線受信処理を行う無線受信部(RF)114を介して高速フーリエ変換回路(FFT)111に入力する。FFT111は入力信号に対して高速フーリエ変換処理を施すことにより、各サブキャリアにより伝送された符号分割多重信号を得る。
【0370】
伝搬路補償回路112は、信号中に含まれる伝搬路推定用プリアンブル等の既知信号に基づいて伝搬路で生じた位相変動等を補償する。伝搬路補償後の信号は逆拡散器113により逆拡散されることにより、複数の送信信号の中から自局宛の受信信号が抽出される。
【0371】
また受信系3410には、符号分割多重した信号と、この符号分割多重した信号を1チップ以上シフトした信号とを多重した信号から、符号分割多重した信号を逆拡散して受信信号を得る第1の逆拡散部3411と、1チップ以上シフトした信号を逆拡散して受信信号を得る第2の逆拡散部3412とが設けられている。
【0372】
すなわち第1の逆拡散部3411は、送信系3401の拡散部A(4k+1)…Anと同様の拡散符号を用いた逆拡散処理を行い、一方、第2の逆拡散部3412は、拡散部A(4k+1)…Anに対して(サブキャリア/2)だけシフトした拡散符号を用いた逆拡散処理を行う。
【0373】
選択部3413は、2つの逆拡散結果のうち、相関レベルの大きい方を選択出力する。これにより、直交性の崩れ方が小さい方の符号分割多重信号を選択的に取り出すことができる。なお選択の仕方は相関レベルに限定されず、例えば公知技術である位相尤度等に基づいて選択するようにしてもよい。
【0374】
以上の構成によれば、符号分割多重した信号と、この符号分割多重した信号を1チップ以上シフトした符号分割信号とを多重し、この多重した符号分割信号を複数サブキャリアに割り当てて送信するようにしたことにより、各サブキャリアが独立して変動を受けた場合の誤り率特性を改善できる。
【0375】
なおこの実施の形態では、信号多重数を他のサブキャリアより少なく設定したサブキャリアに対して、符号分割した信号と、この符号分割した信号を1チップ以上シフトした信号を多重するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らない。例えば回線品質の悪いサブキャリアに対して、符号分割した信号と、この符号分割した信号を1チップ以上シフトした信号を多重して、マルチキャリア送信すれば、回線品質の悪いサブキャリアの誤り率を改善できるようになる。また全てのサブキャリアに対して、符号分割した信号と、この符号分割多重した信号を1チップ以上シフトした信号を多重し、マルチキャリア送信するようにしてもよい。
【0376】
またこの実施の形態では、(サブキャリア/2)チップだけシフトさせた場合について述べたが、これに限定されず、シフトするチップ数は任意に設定することができる。また多重数も2波に限定されずに、任意に設定可能であることはいうまでもない。例えばシフトさせない符号分割信号と、(サブキャリア/3)チップだけシフトさせた符号分割信号と、2×(サブキャリア/3)チップだけシフトさせた符号分割信号とを多重させ、マルチキャリア送信するようにしてもよい。
【0377】
(実施の形態35)
本発明の実施の形態35のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、実施の形態34に対して、1チップ以上シフトした符号分割信号を多重する処理を、特定の送信信号についてのみ行う点にある。これにより、信号多重数が比較的多い場合の誤り率特性を改善することができる。
【0378】
ここで拡散符号とその拡散符号をシフトした信号は、必ずしも直交関係(相互相関が0)にあるわけではない。このため、信号多重数が多くなるにつれて、1チップ以上シフトした符号分割信号を多重すると、干渉成分が大きくなり、逆に誤り率特性が劣化する場合もある。
【0379】
これを考慮して、この実施の形態では、1チップ以上シフトした符号分割信号を多重するのは、特定ユーザへの送信信号に限定するようにした。この特定ユーザとしては、例えば基地局から遠く離れて、受信レベルが低いユーザ等を選択すればよい。これにより、送信信号全体を見た場合の誤り率特性を劣化させることなく、特定ユーザへの送信信号の誤り率特性を向上させることができる。
【0380】
図48に、この実施の形態によるOFDM−CDMA通信装置の構成を示す。OFDM−CDMA通信装置3500の送信系3501では、送信信号nに対してのみ、シリアルパラレル変換部(S/P)3502及びパラレルシリアル変換部(P/S)3503により符号分割信号を1チップ以上シフトさせ、加算部3504によりシフト前の符号分割信号とシフト後の符号分割信号とを多重するようになっている。
【0381】
受信系3510には、符号分割した信号と、この符号分割した信号を1チップ以上シフトした信号とを多重した信号から、符号分割した信号を逆拡散して受信信号を得る第1の逆拡散部3511と、1チップ以上シフトした信号を逆拡散して受信信号を得る第2の逆拡散部3512とが設けられている。
【0382】
すなわち第1の逆拡散部3511は、送信系3501の拡散部Anと同様の拡散符号を用いた逆拡散処理を行い、一方、第2の逆拡散部3512は、拡散部Anに対して所定チップ分(例えばサブキャリア/2)だけシフトした拡散符号を用いた逆拡散処理を行う。
【0383】
選択部3513は、2つの逆拡散結果のうち、相関レベルの大きい方を選択出力する。これにより、直交性の崩れ方が小さい方の符号分割多重信号を選択的に取り出すことができる。なお選択の仕方は相関レベルに限定されず、例えば公知技術である位相尤度等に基づいて選択するようにしてもよい。
【0384】
以上の構成によれば、1チップ以上シフトした符号分割信号を多重する処理を、特定の送信信号についてのみ行うようにしたことにより、送信信号全体を見た場合の誤り率特性の劣化を抑制して、特定の送信信号の誤り率特性を向上させることができる。
【0385】
なおこの実施の形態では、1チップ以上シフトした符号分割信号を多重する処理を1つの特定の送信信号nに限定して行う場合について述べたが、これに限定されず、任意に設定可能であることはいうまでもない。また特定の送信信号に対しては他の送信信号よりも、1チップ以上シフトした符号分割信号の多重数を多く設定することも可能である。例えば特定の送信信号については、それぞれシフトチップ数の異なる4つの符号分割信号を多重し、他の送信信号についてはそれぞれシフトチップ数の異なる2つの符号分割信号を多重するようにしてもよい。
【0386】
(実施の形態36)
本発明の実施の形態36のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、実施の形態34、35の受信時において、符号分割多重信号を逆拡散した信号と、1チップ以上シフトした符号分割多重信号を逆拡散した信号とを合成することで受信信号を得るようにした点にある。これにより、実施の形態34、35よりもさらに誤り率特性を改善することができる。
【0387】
つまり、実施の形態34、35では、受信系に、選択部3413(図47)、3513(図48)を設けることで選択ダイバーシチを行う場合について述べたが、この実施の形態では、合成ダイバーシチを行うことで受信信号を得るようになっている。これにより、合成ダイバーシチは選択ダイバーシチと比較すると、1dB〜1.5dB誤り率特性が改善されるので、誤り率特性の向上した受信信号を得ることができる。
【0388】
図49に、この実施の形態によるOFDM−CDMA通信装置の受信系の構成を示す。図48との対応部分に同一符号を付して示す図49において、OFDM−CDMA通信装置3600の受信系3601には、符号分割多重した信号を逆拡散して受信信号を得る第1の逆拡散部3602と、1チップ以上シフトした信号を逆拡散して受信信号を得る第2の逆拡散部3603とが設けられている。
【0389】
加えて、受信系3601には、2つの逆拡散部3602、3603より出力された相関出力を合成する合成部3604が設けられている。ここで合成部3604の合成方法としては等利得合成や最大比合成等のように任意の合成方法を用いることができる。
【0390】
以上の構成によれば、符号分割多重信号を逆拡散した信号と、1チップ以上シフトした符号分割多重信号を逆拡散した信号とを合成するようにしたことにより、実施の形態34、35よりもさらに誤り率特性の良い受信信号を得ることができる。
【0391】
(実施の形態37)
本発明の実施の形態37のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、既知信号のみ、1チップ以上シフトした符号分割信号と元の符号分割信号を多重する点にある。これにより、既知信号と符号分割多重される他の送信信号の誤り率特性を劣化させることなく、既知信号の誤り率特性を向上させることができる。ここで既知信号は、例えば実施の形態9で述べたようにセル識別のために用いてもよく、さらには伝搬路推定のための信号として用いてもよく、種々の用途に用いることができる。この実施の形態では、このように種々の用途に用いられる既知信号に対して、元の符号分割信号に1チップ以上シフトした符号分割信号を多重するようにしたことにより、既知信号の誤り率特性を向上させることができ、セル識別の精度や受信信号の品質を向上させることができるようになる。
【0392】
ここで実施の形態35でも説明したように、拡散符号とその拡散符号をシフトした信号は、必ずしも直交関係(相互相関が0)にあるわけではない。このため、信号多重数が多くなるにつれて、1チップ以上シフトした符号分割信号を多重すると、干渉成分が大きくなり、逆に誤り率特性が劣化する場合もある。
【0393】
これを考慮して、この実施の形態では、1チップ以上シフトした符号分割信号を多重するのは、既知信号に限定するようにした(送信信号4k+1…nに対してはこの処理を行わない)。これにより、送信信号全体を見た場合の誤り率特性を劣化させることなく、既知信号の誤り率特性を向上させることができる。この結果、例えば、既知信号を用いてセル識別を行う場合には、セル識別精度を向上させることができる。
【0394】
図50に、この実施の形態によるOFDM−CDMA通信装置の送信系の構成を示す。図48との対応部分に同一符号を付して示す図50において、この実施の形態のOFDM−CDMA通信装置3700の送信系3701では、既知信号に対してのみ、シリアルパラレル変換部(S/P)3702及びパラレルシリアル変換部(P/S)3703により符号分割信号を1チップ以上シフトさせ、加算部3704によりシフト前の符号分割信号とシフト後の符号分割信号とを多重するようになっている。
【0395】
以上の構成によれば、既知信号のみ、1チップ以上シフトした符号分割信号と元の符号分割信号を多重して、他の符号分割信号と多重して送信するようにしたことにより、既知信号と符号分割多重される他の送信信号4k+1…nの誤り率特性を劣化させることなく、既知信号の誤り率特性を向上させることができる。この処理によれば、特に加算部B5により多重される信号多重数が多い場合に、既知信号の誤り率を有効に向上させることができる。
【0396】
なおこの実施の形態では、既知信号のみ、1チップ以上シフトした符号分割信号と元の符号分割信号を多重するようにした場合について述べたが、既知信号に対しては他の送信信号4k+1…nよりも、1チップ以上シフトした符号分割信号の多重数を多く設定することも可能である。例えば既知信号については、それぞれシフトチップ数の異なる4つの符号分割信号を多重し、他の送信信号4k+1…nについてはそれぞれシフトチップ数の異なる2つの符号分割信号を多重するようにしてもよい。
【0397】
(実施の形態38)
本発明の実施の形態38のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、フレームの先頭のみ、1チップ以上シフトした符号分割信号と元の符号分割信号を多重する点にある。これにより、拡散符号数を増やしたり、既知信号数を増やすことなく、受信側でのフレーム同期検出処理を行うことができるようになる。
【0398】
拡散符号数は有限であるため、挿入する既知信号の種類はできるだけ少なくする必要がある。これを考慮して、この実施の形態では、フレームの先頭のみ、1チップ以上シフトした符号分割信号と元の符号分割信号を多重するようにした。このようにすれば、受信側では、相関ピークの数に基づいてフレーム同期検出ができるようになる。具体的には、フレームの先頭のみ、1チップ以上シフトした符号分割信号と元の符号分割信号が多重されているので、逆拡散後の信号において、フレームの先頭でのみ複数の相関ピークが現れるようになる。受信側ではこの複数の相関ピークが現れるタイミングを検出することでフレーム同期検出を行うようにすればよい。
【0399】
図51に、この実施の形態によるOFDM−CDMA通信装置の送信系の構成を示す。図50との対応部分に同一符号を付して示す図51において、この実施の形態のOFDM−CDMA通信装置3800の送信系3801では、シリアルパラレル変換部(S/P)3802及びパラレルシリアル変換部(P/S)3803により、既知信号の符号分割信号を1チップ以上シフトさせ、これをスイッチ3804を介してフレームの先頭でのみ加算器3805に供給する。これにより、フレームの先頭のみ、1チップ以上シフトした符号分割信号と元の符号分割信号が多重された信号が得られる。
【0400】
(実施の形態39)
本発明の実施の形態39によるOFDM−CDMA通信装置の特徴は、符号分割した信号とこの符号分割した信号を1チップ以上シフトした信号とを多重し、この符号分割多重した信号を複数サブキャリアに割り当てて送信するのに加えて、前記シフトするチップ数を可変とした点にある。これにより、実施の形態34での効果に加えて、バースト誤りを防止することができるようになる。
【0401】
ここで実施の形態35で説明したように、1チップ以上シフトした符号分割信号を多重する処理を特定の送信信号(以下これをユーザと呼ぶ)についてのみ行った場合について考える。マルチパス環境下では拡散符号間の直交性の崩れ方が大きいユーザも存在する。ここで伝搬環境の変動速度が遅い場合、拡散符号間の直交性の崩れ方が大きい状態が長く続くユーザも存在し、このユーザは誤りが連続して生じる(一般にバースト誤りと呼ばれる)場合がある。
【0402】
これを考慮して、この実施の形態では、例えば送信するシンボル毎に、シフトするチップ数を変化させるようにする。これにより、拡散符号間の直交性の崩れ方が大きい状態が長く続くユーザが生じることを防ぐことができる。この結果、バースト誤りが生じる可能性を格段に低減することができる。
【0403】
図52に、この実施の形態によるOFDM−CDMA通信装置の送信系の構成を示す。図48との対応部分に同一符号を付して示す図52において、OFDM−CDMA通信装置3900の送信系3901では、シリアルパラレル変換部(S/P)3902及びパラレルシリアル変換部(P/S)3903によって、送信信号nの符号分割信号を1チップ以上シフトさせ、加算部3904によりシフト前の符号分割信号とシフト後の符号分割信号とを多重する。
【0404】
これに加えて、送信系3901には送信信号nのシンボル数をカウントするカウンタ3905が設けられており、パラレルシリアル変換部3903はカウンタ3905のカウント値に応じて信号の並べ替えを行うことによって拡散信号をカウント値に応じた分だけシフトさせる。ここでカウンタ3905として例えばシンボル数を4つまでカウントし、シンボル数が5になったらリセットするカウンタを用いれば、4種類のシフト量を設定することができる。
【0405】
以上の構成によれば、符号分割した信号とこの符号分割した信号を1チップ以上シフトした信号とを多重し、この符号分割多重した信号を複数サブキャリアに割り当てて送信するのに加えて、シフトするチップ数を可変としたことにより、誤り率特性を向上できるのに加えて、バースト誤りが生じる確率を低減することができる。
【0406】
なおこの実施の形態では、符号分割した信号とこの符号分割した信号をシンボルに応じたチップ数だけシフトさせた信号とを多重し、この多重した信号を複数サブキャリアに割り当てて送信する処理を、特定の送信信号nに対してのみ行った場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば既知信号に対して同様の処理を行ってもよく、また複数の信号に対して同様の処理を行うようにしてもよい。またシフト量を変える周期は、シンボル毎に行う場合に限らず、例えばドップラ周波数に応じてシフト量を変える周期を選定してもよく、さらには予め決めた周期でシフト量を変える等、種々の方法を適用できる。
【0407】
(実施の形態40)
本発明の実施の形態40のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、符号分割した信号に多重する、符号分割した信号を1チップ以上シフトした信号の多重数を可変とする点にある。これにより、他のユーザの誤り率特性の低下を抑制した状態で、特定のユーザの誤り率特性を有効に向上させることができる。
【0408】
符号分割した信号に多重する、符号分割した信号を1チップ以上シフトした信号の多重数が多い方ほど、品質の悪いユーザ(多重しないと必要な品質を得るのが困難なユーザ(例えば図53の送信信号nを受け取るユーザ))にとっては品質改善の点で良い効果が得られる。
【0409】
しかし、その他のユーザ(多重しなくても、必要な品質が十分得られるユーザ(例えば送信信号4k+1…n−1を受け取るユーザ))にとっては、干渉成分がそれだけ増大するため、必要以上に多重数は多くしない方がよい。
【0410】
この点に着目して、符号分割した信号に多重する、符号分割した信号を1チップ以上シフトした信号の多重数を状況に応じて適宜選定することにより、他のユーザの誤り率特性の低下を抑制した状態で、特定のユーザの誤り率特性を有効に向上させることができるようになされている。
【0411】
この実施の形態では、例えば最も品質の悪いユーザの品質情報(例えばRSSI(Received Signal Strength Indicator))によって、多重数を変化させる。
【0412】
図53に、この実施の形態によるOFDM−CDMA通信装置の送信系の構成を示す。実施の形態35で説明した図48との対応部分に同一符号を付して示す図53において、OFDM−CDMA通信装置4000の送信系4001には、シリアルパラレル変換部(S/P)4002の後段にそれぞれシフトさせるチップ数の異なる複数のパラレルシリアル変換部(P/S)4003A〜4003Cが設けられている。例えばパラレルシリアル変換部4003Aは2チップ分シフトさせた符号分割信号を形成し、パラレルシリアル変換部4003Bは4チップ分シフトさせた符号分割信号を形成し、パラレルシリアル変換部4003Cは6チップ分シフトさせた符号分割信号を形成するようになっている。
【0413】
各パラレルシリアル変換部4003A〜4003Cにより形成されたシフト量の異なる符号分割信号は選択部4004に入力される。また選択部4004には、送信信号nを送信するユーザの回線品質情報(RSSI等)を所定のしきい値と比較する大小比較部4006により得られた比較結果が入力される。
【0414】
選択部4004は、比較結果に基づいて、回線品質が悪いほど多くの符号分割信号を選択出力する。例えば回線品質が非常に良い場合には何も出力せず、少し悪い場合にはパラレルシリアル変換部4003Aからの入力のみを出力し、非常に悪い場合には全てのパラレルシリアル変換部4003A〜4003Cからの入力を出力する。
【0415】
これにより、加算器4005では、回線品質に応じて1チップ以上シフトした信号の多重数が異なる符号分割多重信号が得られる。そしてさらにこの符号分割多重信号が加算器B5により、他のユーザ宛の符号分割信号と符号分割多重される。
【0416】
以上の構成によれば、符号分割した信号に多重する、符号分割した信号を1チップ以上シフトした信号の多重数を可変としたことにより、他のユーザの誤り率特性の低下を抑制した状態で、特定のユーザの誤り率特性を有効に向上させることができる。
【0417】
(実施の形態41)
本発明の実施の形態41のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、符号分割した信号に多重する、符号分割した信号を1チップ以上シフトした信号の多重数を、この信号に符号分割多重する他の信号の符号多重数によって適応的に変化させるようにした点にある。これにより、他のユーザの誤り率特性の低下を抑制した状態で、特定のユーザの誤り率特性を有効に向上させることができる。
【0418】
ここで実施の形態35でも説明したように、拡散符号とその拡散符号をシフトした信号は、必ずしも直交関係(相互相関が0)にあるわけではない。このため、信号多重数が多くなるにつれて、1チップ以上シフトした符号分割信号を多重すると、干渉成分が大きくなり、逆に誤り率特性が劣化する場合もある。
【0419】
これを考慮して、この実施の形態では、符号分割した信号に多重する、符号分割した信号を1チップ以上シフトした信号の多重数を、符号多重数(図54の加算器B5により符号分割多重される送信信号4k+1〜nの数)によって適応的に変化させるようにした。具体的には、符号多重数が少ない場合は多重数を多めにし、符号多重数が多い場合は多重数を少なめにする。これにより、他のユーザへの送信信号4k+1…n−1の誤り率特性の低下を抑制した状態で、特定のユーザへの送信信号nの誤り率特性を有効に向上させることができるようになる。
【0420】
図54に、この実施の形態によるOFDM−CDMA通信装置の送信系の構成を示す。図53との対応部分に同一符号を付して示す図54において、OFDM−CDMA通信装置4100の送信系4101には、図示しない制御部からの多重数(加算器B5により符号分割多重される送信信号4k+1〜nの数)を示す情報と、所定のしきい値との大小を比較する大小比較部4102が設けられている。
【0421】
選択部4103は、比較結果に基づいて、多重数が少ないほど多くの符号分割信号を選択出力する。例えば多重数が多い場合にはパラレルシリアル変換部4003Aからの入力のみを出力し、少ない場合には全てのパラレルシリアル変換部4003A〜4003Cからの入力を出力する。これにより、加算器4005では、加算器B5で多重される多重数に応じて、1チップ以上シフトした信号の多重数が異なる符号分割多重信号が得られる。
【0422】
以上の構成によれば、符号分割した信号に多重する、符号分割した信号を1チップ以上シフトした信号の多重数を、この信号(送信信号n)に符号分割多重する他の信号(送信信号4k+1…n−1)の符号多重数によって適応的に変化させるようにしたことにより、他のユーザの誤り率特性の低下を抑制した状態で、特定のユーザの誤り率特性を有効に向上させることができる。
【0423】
(実施の形態42)
本発明の実施の形態42によるOFDM−CDMA通信装置の特徴は、符号分割した信号とこの符号分割した信号を1チップ以上シフトした信号とを多重するにあたって、シフトするチップ数を通信相手のセルによって変化させるようにした点にある。これにより、通信相手局ではシフトされているチップ数を検出することにより、自局の所属するセルを識別することができるようになる。この結果、識別可能なセル数を一段と増加させることができる。
【0424】
ここでシフトするチップ数を変化させた場合、受信側では、受信時の相関ピークが出るタイミング(相関器の係数のチップのシフト数)が異なる。このため、送信側でシフトするチップ数をセルによって変化させれば、受信側では相関ピークのタイミングを用いてセル識別を行うことができるようになる。これにより、識別可能なセル数を増加させることができる。
【0425】
図55に、この実施の形態によるOFDM−CDMA通信装置の送信系の構成を示す。実施の形態35で説明した図48との対応部分に同一符号を付して示す図55において、OFDM−CDMA通信装置4200の送信系4201では、シリアルパラレル変換部(S/P)4202及びパラレルシリアル変換部(P/S)4203によって、図示しない制御部からのセル識別を示す情報に応じたチップ数だけ符号分割信号をシフトさせ、加算部4204によってシフト前の符号分割信号とシフト後の符号分割信号とを多重するようになっている。
【0426】
これにより、送信信号nを受信する相手局では、拡散部Anと同様の拡散符号を用いて受信信号を逆拡散したときの相関ピークのタイミングを検出し、このタイミングに基づいてセル識別を行うことができるようになる。
【0427】
以上の構成によれば、符号分割した信号とこの符号分割した信号を1チップ以上シフトした信号とを多重するにあたって、シフトするチップ数を通信相手のセルによって変化させるようにしたことにより、識別可能なセル数を一段と増加させることができる。
【0428】
(実施の形態43)
本発明の実施の形態43によるOFDM−CDMA通信装置の特徴は、上述した実施の形態38ではフレームの先頭のみ1チップ以上シフトした符号分割信号と元の符号分割信号を多重したのに対して、フレーム全体に亘って1チップ以上シフトした符号分割信号と元の符号分割信号を多重しかつフレームの先頭のみシフトするチップ数を変えるようにした点にある。これにより、実施の形態38での効果に加えて、誤り率特性を一段と向上させることができるようになる。
【0429】
実施の形態38では、フレームの先頭のみ1チップ以上シフトした符号分割信号と元の符号分割信号を多重したので、拡散符号数を増やしたり、既知信号数を増やすことなく、受信側でのフレーム同期検出処理を行うことができるようになる。しかし、1チップ以上シフトした符号分割信号と元の符号分割信号を多重することによる誤り率特性の改善効果は期待できない。
【0430】
そこで、この実施の形態では、フレーム全体に亘って1チップ以上シフトした符号分割信号と元の符号分割信号を多重し、フレームの先頭だけシフトするチップ数を変えることにより、フレーム同期検出を行うことができ、かつ誤り率特性の改善効果も得ることができるようになされている。
【0431】
図56に、この実施の形態によるOFDM−CDMA通信装置の送信系の構成を示す。実施の形態42で説明した図55との対応部分に同一符号を付して示す図56において、OFDM−CDMA通信装置4300の送信系4301では、シリアルパラレル変換部(S/P)4302及びパラレルシリアル変換部(P/S)4303によって、図示しない制御部からのフレーム先頭を示す情報に応じて、符号分割信号を適応的にシフトさせる。具体的には、フレーム先頭においてシフトさせるチップ数とフレーム先頭以外においてシフトさせるチップ数を異なるようにする。このようにシフトされた符号分割信号と元の符号分割信号が加算器4304により多重される。
【0432】
以上の構成によれば、フレーム全体に亘って1チップ以上シフトした符号分割信号と元の符号分割信号を多重しかつフレームの先頭のみシフトするチップ数を変えるようにしたことにより、フレーム同期検出を行うことができ、かつ当該フレームの誤り率特性を向上させることができる。
【0433】
(実施の形態44)
本発明の実施の形態のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、伝搬路推定用プリアンブルの挿入間隔を、サブキャリア毎に独立に設定するようにした点にある。これにより、伝送効率をほとんど低下させずに、高速移動を行うユーザ等の伝搬路変動が大きいユーザの誤り率特性を向上させることができる。
【0434】
移動速度が速くなるにつれて、伝搬路変動速度が速くなるため、誤り率特性劣化が大きくなる。ここで高速移動を行うユーザの謝り率特性の劣化を防ぐために、伝搬路推定用プリアンブルの挿入間隔を短くする方法がある。しかし、伝搬路推定用プリアンブルはデータではないため、挿入する数を多くするほど伝送効率が低下するという問題が生じる。
【0435】
この点を考慮して、この実施の形態では、図57に示すように、多重数を少なく設定したサブキャリアにおいては、伝搬路推定用プリアンブルの挿入間隔を短くし、高速移動を行うユーザはこのサブキャリアに割り当てる。ここで、多重数を少なく設定したサブキャリア以外のサブキャリアにおいては、伝搬路推定用プリアンブルの挿入間隔は短くしないため、伝送効率の低下を防ぐことが可能となる。これにより、伝送効率をほとんど低下させずに、高速移動を行うユーザの誤り率特性の劣化を防ぐことができる。
【0436】
図58に、この実施の形態によるOFDM−CDMA通信装置の送信系の構成を示す。実施の形態1で説明した図1との対応部分に同一符号を付して示す図58において、この実施の形態のOFDM−CDMA通信装置4400の送信系4401には、信号多重数を多くしたサブキャリアの信号に対して伝搬路推定用プリアンブルを配置する手段としてのパラレルシリアル変換部(P/S)4402が設けられていると共に、信号多重数を少なくしたサブキャリアの信号に対して伝搬路推定用プリアンブルを配置する手段としてのパラレルシリアル変換部(P/S)4403が設けられている。
【0437】
パラレルシリアル変換部(P/S)4402は伝搬路推定用プリアンブルの挿入間隔を短くせず、一方、パラレルシリアル変換部(P/S)4403は伝搬路推定用プリアンブルの挿入間隔を短くして、つまりそれぞれ図57に示すように伝搬路推定用プリアンブルを配置して、伝搬路プリアンブル配置後の信号を続くパラレルシリアル変換部(P/S)102に送出する。
【0438】
以上の構成によれば、伝搬路推定用プリアンブルの挿入間隔をサブキャリア毎に独立に設定するようにしたことにより、伝送効率をほとんど低下させずに、特定の送信信号の誤り率特性を向上させることができる。
【0439】
なおこの実施の形態では、信号多重数を少なく設定したサブキャリアの伝搬路推定用プリアンブルの挿入間隔を短くすることにより、信号多重数を少なく設定したサブキャリアにより送信される信号の誤り率特性をさらに向上させるようにしたが、伝搬路推定用プリアンブルの挿入間隔を短くするサブキャリアは信号多重数を少なく設定したサブキャリアに限らず、伝搬路変動の状況に応じて適宜変えるようにしてもよい。
【0440】
(実施の形態45)
本発明の実施の形態45によるOFDM−CDMA通信装置の特徴は、信号多重数を少なく設定したサブキャリアの変調方式として差動変調方式を用いるようにした点にある。これにより、高速移動を行うユーザの誤り率特性を一段と向上させることができる。
【0441】
高速な伝搬路変動に強い復調方式として、遅延検波方式がある。遅延検波方式では、1シンボル前のデータとの位相差を復調結果とするため、1シンボル分の回線変動分しか影響しないためである。ここで、遅延検波を行うためには、変調方式として、DQPSKのような差動変調方式を使用する必要があるため、16QAMのような多値変調方式には適用できない。したがって、全サブキャリアに対して遅延検波を行うと、伝送効率が低下するという問題がある。
【0442】
しかし、高速移動を行うユーザのみ、差動変調を行うようにすれば、伝送効率をほとんど低下させずに、高速移動を行うユーザ誤り率特性の劣化をさらに防ぐことができる。
【0443】
図59に、この実施の形態によるOFDM−CDMA通信装置の送信系の構成を示す。図2との対応部分に同一符号を付して示す図59において、OFDM−CDMA通信装置4500の送信系4501には、送信信号1〜nに対して変調処理を行う複数の変調回路F1〜F(4k)、G(4k+1)〜Gnが設けられている。
【0444】
このうち信号多重数の少ない送信信号4k+1〜nに対応する変調回路G(4k+1)〜Gnは差動変調(例えばD8PSK、DQPSK)を行うようになされており、これに対して信号多重数の多い送信信号に対応する変調回路F1〜F(4k)は例えば16QAMのような差動変調以外の変調を行うようになされている。
【0445】
受信系4510では、FFT後の信号を、パラレルシリアル変換器(S/P)4511により多重数の多い信号と多重数の少ない信号とに分け、このうち多重数の多い信号は伝搬路補償部4512及び逆拡散器4513を介して復元され受信信号とされる。一方、多重数の少ない信号は遅延検波部4514により遅延検波が行われた後、逆拡散器4515により復元され受信信号とされる。ここで遅延検波自体は公知技術のため説明は省略する。
【0446】
かくして、信号多重数の少ないサブキャリアに割り当てられる送信信号に対してのみ差動変調を行い、受信側で遅延検波処理を施すようにしたことにより、伝送効率をほとんど低下させずに、高速移動を行うユーザの誤り率特性の劣化をさらに防ぐことができる。
【0447】
なおこの実施の形態では、多重数を少なく設定したサブキャリアは、固定的に差動変調方式を用いる場合について示したが、本発明はこれに限らず、多重数を少なく設定したサブキャリアの変調方式を、差動変調とそれ以外の変調方式とを適応的に切り替えることも可能であることは言うまでも無い。例えば、移動速度(例えば、今回の回線推定結果と前回の回線推定結果との差分を用いることも可能)によって、多重数を少なく設定したサブキャリアの変調方式を、差動変調とそれ以外の変調方式とを適応的に切り替えることも可能である。
【0448】
(実施の形態46)
本発明の実施の形態46によるOFDM−CDMA通信装置の特徴は、OFDM−CDMA方式を用いた送信を行う場合に、拡散した信号を周波数軸方向に配置したサブキャリアと、拡散した信号を周波数軸方向と時間軸方向の両方に配置したサブキャリアとを形成し、それらを同時に送信するようにしたことである。
【0449】
この実施の形態では、各サブキャリア個別に信号多重数を設定する。そして図1に示すように、5つのサブキャリアグループのうち1つのサブキャリアグループG1については、信号多重数を少なくする(図1の網掛けで示したサブキャリアグループ)。
【0450】
加えて、この実施の形態では、このサブキャリアグループG1については、拡散処理後のチップを周波数軸方向と時間軸方向の両方に配置する。これに対して、他のサブキャリアグループについては、拡散処理後のチップを周波数軸方向と時間軸方向の両方に配置する。
【0451】
この結果、5つのサブキャリアグループのうち、サブキャリアグループG1を除く他のサブキャリアグループについては周波数利用効率を全く落とすことなく、サブキャリアグループG1についての誤り率特性を向上させることができる。これにより周波数利用効率と誤り率特性を両立させることができる。
【0452】
この実施の形態の場合、サブキャリアグループG1には、例えば距離が遠い無線局やSIR(Signal to Interference Ratio)の悪い無線局のように、回線品質が悪い送信相手に対する信号を配置する。これにより、周波数利用効率をほとんど低下させずに、回線品質の悪い通信相手の誤り率特性を向上させることが可能となる。
【0453】
またサブキャリアグループG1については、拡散処理後のチップを周波数軸方向と時間軸方向の両方に配置するようにしているので、このサブキャリアグループG1に配置される拡散信号の拡散比を、他のグループに配置される拡散信号の拡散比よりも大きくしても、他のサブキャリアグループの周波数帯域が少なくなることを防ぐことができる。
【0454】
因みに、この実施の形態では、サブキャリアグループG1以外のサブキャリアグループの拡散比をサブキャリア数の1/5とし、サブキャリアグループG1の拡散比を他のグループの2倍に設定している。しかし、この拡散比はこれに限定されず、各サブキャリアグループで独立に設定することができる。
【0455】
次にこの実施の形態のOFDM−CDMA通信装置の具体的構成例を、図60を用いて説明する。OFDM−CDMA通信装置4600送信系4601は、n個の送信信号1〜nを5つのグループに分け、各グループ内の送信信号を同一の複数サブキャリアに周波数軸方向、又は周波数軸方向及び時間軸方向の両方(いわゆる二次元拡散)に拡散してOFDM−CDMA信号を形成するようになっている。
【0456】
実際上、送信系4601では、各送信信号1〜nをそれぞれ異なる拡散符号を用いてチップ単位に拡散する拡散器A1〜Anに入力する。ここで拡散器A(4k+1)〜Anの拡散比は、他の拡散器A1〜A(4k)の拡散比よりも大きな値に設定されている。例えば、上述したように、拡散器A(4k+1)〜Anの拡散比はサブキャリア数の1/5に設定され、A1〜A(4k)の拡散比はその2倍に設定している。
【0457】
拡散後の信号は、グループ数(この実施の形態の場合、5グループ)分だけ設けられた加算器B1〜B5により多重されることにより、所定グループ数の符号分割多重信号S1〜S5とされる。
【0458】
ここで送信系4601においては、各加算器B1〜B4ではそれぞれk個の送信信号が多重された符号分割多重信号S1〜S4を形成するのに対して、加算器B5ではk個よりも少ない送信信号が多重された符号分割多重信号S5を形成するようになっている。つまり加算器B5により符号分割多重される送信信号(4k+1)〜nの信号数(n−4k)は、1<(n−4k)<kとなるように選定されている。
【0459】
各加算器B1〜B5により得られた符号分割多重信号S1〜S5は、拡散信号割り当て手段としてのパラレルシリアル変換器(P/S)4602に入力される。パラレルシリアル変換器4602は、符号分割多重信号S1〜S5を所定の順序に並べ替えてシリアル信号S6として出力する。因みに、この実施の形態では、この並べ替え順序によって各符号分割多重信号S1〜S5が、図1のどのサブキャリアグループに配置されるかが決定されると共に、周波数軸方向のみに配置されるか又は周波数軸方向と時間軸方向の両方に配置されるかが決定される。
【0460】
この実施の形態では、信号多重数が少なくされ、かつ拡散比が大きく設定された符号分割多重信号S5が周波数軸方向と時間軸方向の両方に配置され、他の符号分割多重信号S1〜S4は周波数軸方向に配置されるようになされている。
【0461】
パラレルシリアル変換器4602から出力されたシリアル信号S6は、逆高速フーリエ変換回路(IFFT)103に入力される。逆高速フーリエ変換回路103はシリアル信号S6に対して各符号分割多重信号S1〜S5毎に逆高速フーリエ変換処理を施すことにより、拡散後のチップを互いに直交関係にある複数のサブキャリアに振り分けて配置させる。
【0462】
このとき、あるサブキャリアグループには例えば加算器B1により符号分割多重された符号分割多重信号S1が周波数領域拡散されて配置され、図1のサブキャリアグループG1には加算器B5により符号分割多重化された符号分割多重信号S5が周波数軸方向及び時間軸方向の両方に拡散されて配置される。
【0463】
このようにして、サブキャリアグループG1に、周波数軸方向及び時間軸方向の両方に拡散された拡散信号を配置し、他のサブキャリアグループに、周波数軸方向に拡散された拡散信号を配置したOFDM−CDMA信号S7を形成できる。そして得られたOFDM−CDMA信号S7がディジタルアナログ変換処理や信号増幅等の無線送信処理を行う無線送信部(RF)104及びアンテナANを介して送信される。
【0464】
図61に、OFDM−CDMA通信装置4600により形成されるOFDM−CDMA信号S7の一例を示す。この図からも分かるように、周波数軸方向と時間軸方向の両方に拡散した信号を配置する符号分割多重信号は、時間軸方向にも配置される(すなわち、拡散された信号は、複数のシンボルに亘って配置される)。
【0465】
以上の構成において、拡散信号が周波数軸方向と時間軸方向の両方に配置されたサブキャリアグループG1を設けたことにより、このサブキャリアグループG1に配置される拡散信号の拡散比を大きくしても他のサブキャリアグループの周波数帯域が少なくなることを防ぐことができる。
【0466】
また拡散信号が周波数軸方向に配置されたサブキャリアグループを設けたことにより、全てのサブキャリアを拡散信号が周波数軸方向と時間軸方向の両方に配置されたものとする場合と比較して、何のデータも送信しないサブキャリアが生じて帯域を無駄にしてしまうことを防ぐことができる。
【0467】
さらに拡散信号が周波数軸方向と時間軸方向の両方に配置されたサブキャリアグループG1の送信信号4k+1〜nの多重数を他のサブキャリアグループの信号多重数よりも少なくしたことにより、伝搬路上での符号間干渉が小さくなるので、拡散した信号を周波数軸方向と時間軸方向の両方に配置したサブキャリアに重畳された信号の誤り率特性を一段と向上させることができる。
【0468】
この結果、サブキャリア全体で信号多重数や、拡散方向を一律に決める(例えば全てのサブキャリアで拡散信号を周波数軸方向と時間軸方向の両方に配置するように決める)場合と比較して、例えば重要情報を表したり、誤り率を向上させたい送信信号(4k+1)〜nは、周波数軸方向と時間軸方向の両方に拡散しかつ信号多重数の少ないサブキャリアに配置し、誤り率をそれほど向上させなくても良い送信信号1〜k、………、(3k+1)〜4kは、周波数軸方向のみに拡散しかつ信号多重数が多いサブキャリアに割り当てるようにすれば、周波数利用効率をそれほど落とさずに、誤り率特性の劣化を未然に防止できる。
【0469】
かくして、各サブキャリア独立に、拡散した信号を周波数軸方向に配置するか、又は周波数軸方向と時間軸方向の両方に配置するかを選択するようにしたことにより、周波数利用効率と誤り率特性を両立し得るOFDM−CDMA通信装置4600を実現できる。
【0470】
また拡散信号を周波数軸方向と時間軸方向の両方に配置するサブキャリアの信号多重数を、他のサブキャリアの信号多重数よりも少なくしたことにより、このサブキャリアに重畳された信号の誤り率特性を一段と向上させることができる。
【0471】
なおこの実施の形態では、信号多重数を他より少なく設定した符号分割多重信号を、周波数軸方向と時間軸方向の両方に拡散した場合について述べたが、本発明はこれに限らず、任意のサブキャリアについて独立に、周波数軸方向のみに拡散した信号を配置するか、又は周波数軸方向と時間軸方向の両方に拡散した信号を配置するかを選択することができることはいうまでもない。
【0472】
また上述の実施の形態の図61では、時間軸方向については2シンボルに亘って拡散した信号を配置した場合を示したが、本発明はこれに限らず、任意のシンボル数に亘って配置することができることはいうまでもない。
【0473】
(実施の形態47)
この実施の形態によるOFDM−CDMA通信装置の特徴は、図62に示すように、拡散信号を周波数軸方向と時間軸方向の両方に配置したサブキャリアについては、信号多重数をさらに少なくして、複数シンボルおきに、拡散信号を周波数軸方向のみに配置するようにした点にある。
【0474】
これにより、受信側では、信号が配置されたシンボルのみについてFFT(高速フーリエ変換)以降の処理を行えば良いため、実施の形態1と比較して、さらに消費電力の削減を図ることができるようになる。
【0475】
図63に、この実施の形態のOFDM−CDMA通信装置の送信系の構成を示す。図60との対応部分に同一符号を付して示す図63において、OFDM−CDMA通信装置4700の送信系4701では、拡散信号を周波数軸方向と時間軸方向の両方に割り当てることとなるサブキャリアに配置されるユーザ(送信信号A(4k+1)〜n)を例えば1/2に分ける。
【0476】
具体的には、半分のユーザの拡散信号を加算器B5aにより多重することにより符号分割多重信号S5−1を得ると共に、もう半分のユーザの拡散信号を加算器B5bにより多重することにより符号分割多重信号S5−2を得る。そしてこれらの符号分割多重信号S5−1、S5−2をパラレルシリアル変換器(P/S)4702を介して所定の順番でパラレルシリアル変換器(P/S)102に送出する。
【0477】
これにより、送信系4701では、図62に示すように、半分のユーザ(送信信号(4k+1)〜n/2)を1シンボル目に配置し、次に残り半分のユーザ(送信信号n/2+1〜n)を、2シンボル目に配置する(つまり時間軸方向に配置する)。また同一時間のサブキャリアを見れば、半分のユーザの符号分割多重信号が周波数軸方向に配置される。以降は同様にして、1シンボルおきに拡散した信号を配置していく。
【0478】
以上の構成によれば、拡散した信号を周波数軸方向と時間軸方向の両方に配置するにあたって、複数の送信信号A1〜nを少なくとも2つのグループに分け、第1のグループA(4k+1)〜A(n/2)の符号分割多重信号と第2のグループA(n/2+1)〜Anの符号分割多重信号を交互に時間軸方向に配置すると共に、同一時間内においては第1又は第2のグループの符号分割多重信号を周波数軸方向に配置するようにしたことにより、受信側では、同一時間には同一のグループの符号分割多重信号(シンボル)を処理すれば良くなるため、つまり同一時間のサブキャリアに配置されたシンボルのみについてFFT(高速フーリエ変換)以降の処理を行えば良いため、さらに消費電力の削減を図ることができるようになる。
【0479】
なおこの実施の形態では、拡散信号を1シンボルおきに配置する場合について示したが、本発明はこれに限らず、任意のシンボル間隔に配置できることはいうまでもない。
【0480】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、OFDM−CDMA方式により送信信号を周波数領域拡散する場合に、サブキャリアによって送信信号の多重数を適宜選定したことにより、周波数利用効率と誤り率特性を両立し得るOFDM−CDMA方式の無線送信装置及び無線受信装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のOFDM−CDMA信号において信号多重数を少なくしたサブキャリアグループの配置例を示す模式図
【図2】本発明の実施の形態1に係るOFDM−CDMA通信装置の構成を示すブロック図
【図3】実施の形態2のOFDM−CDMA通信装置の送信系の構成を示すブロック図
【図4】実施の形態3において直流点を含むサブキャリアの信号多重数を少なくしたOFDM−CDMA信号の説明に供する模式図
【図5】実施の形態3のOFDM−CDMA通信装置の送信系の構成を示すブロック図
【図6】実施の形態4において中心周波数から離れた位置のサブキャリアの信号多重数を少なくしたOFDM−CDMA信号の説明に供する模式図
【図7】実施の形態4のOFDM−CDMA通信装置の送信系の構成を示すブロック図
【図8】実施の形態4の構成によるサイドローブ低減効果の説明に供するOFDM−CDMA信号の模式図
【図9】実施の形態5のOFDM−CDMA通信装置の送信系の構成を示すブロック図
【図10】実施の形態6のOFDM−CDMA通信装置の構成を示すブロック図
【図11】実施の形態7のOFDM−CDMA通信装置の送信系の構成を示すブロック図
【図12】実施の形態8のOFDM−CDMA通信装置の送信系の構成を示すブロック図
【図13】セルの説明に供する模式図
【図14】信号多重数を少なくしたサブキャリアグループに基づき通信相手の通信端末装置に所属するセルを通知する際の信号配置例を示すOFDM−CDMA信号の模式図
【図15】実施の形態9のOFDM−CDMA通信装置の構成を示すブロック図
【図16】実施の形態10のOFDM−CDMA通信装置の構成を示すブロック図
【図17】実施の形態11のOFDM−CDMA通信装置の構成を示すブロック図
【図18】実施の形態12のOFDM−CDMA通信装置の構成を示すブロック図
【図19】実施の形態13のOFDM−CDMA通信装置の送信系の構成を示すブロック図
【図20】実施の形態14において多重数を少なくしたサブキャリアを複数サブキャリアおきに配置したときのOFDM−CDMA信号の説明に供する模式図
【図21】実施の形態14のOFDM−CDMA通信装置の送信系の構成を示すブロック図
【図22】実施の形態15において多重数を少なくした多重化信号を複数組の複数サブキャリアに配置したときのOFDM−CDMA信号の説明に供する模式図
【図23】実施の形態15のOFDM−CDMA通信装置の構成を示すブロック図
【図24】実施の形態16のOFDM−CDMA通信装置の受信系の構成を示すブロック図
【図25】実施の形態17のOFDM−CDMA信号の説明に供する模式図
【図26】実施の形態17のOFDM−CDMA通信装置の構成を示すブロック図
【図27】実施の形態18のOFDM−CDMA通信装置の送信系の構成を示すブロック図
【図28】実施の形態19のOFDM−CDMA通信装置の送信系の構成を示すブロック図
【図29】実施の形態20のOFDM−CDMA通信装置の送信系の構成を示すブロック図
【図30】実施の形態21のOFDM−CDMA通信装置の送信系の構成を示すブロック図
【図31】実施の形態22のOFDM−CDMA通信装置の送信系の構成を示すブロック図
【図32】実施の形態23のOFDM−CDMA通信装置の送信系の構成を示すブロック図
【図33】実施の形態24のOFDM−CDMA通信装置の送信系の構成を示すブロック図
【図34】実施の形態25のOFDM−CDMA通信装置の送信系の構成を示すブロック図
【図35】実施の形態26のOFDM−CDMA通信装置の送信系の構成を示すブロック図
【図36】実施の形態27のOFDM−CDMA通信装置の送信系の構成を示すブロック図
【図37】実施の形態28のOFDM−CDMA通信装置の送信系の構成を示すブロック図
【図38】実施の形態29のOFDM−CDMA通信装置の送信系の構成を示すブロック図
【図39】実施の形態30によるOFDM−CDMA信号の説明に供する模式図
【図40】実施の形態30のOFDM−CDMA通信装置の送信系の構成を示すブロック図
【図41】実施の形態31によるOFDM−CDMA信号の説明に供する模式図
【図42】実施の形態31のOFDM−CDMA通信装置の送信系の構成を示すブロック図
【図43】実施の形態32のOFDM−CDMA通信装置の送信系の構成を示すブロック図
【図44】実施の形態33のOFDM−CDMA通信装置の送信系の構成を示すブロック図
【図45】実施の形態33によるOFDM−CDMA信号の説明に供する模式図
【図46】実施の形態34によるOFDM−CDMA信号の説明に供する模式図
【図47】実施の形態34のOFDM−CDMA通信装置の構成を示すブロック図
【図48】実施の形態35のOFDM−CDMA通信装置の構成を示すブロック図
【図49】実施の形態36のOFDM−CDMA通信装置の受信系の構成を示すブロック図
【図50】実施の形態37のOFDM−CDMA通信装置の送信系の構成を示すブロック図
【図51】実施の形態38のOFDM−CDMA通信装置の送信系の構成を示すブロック図
【図52】実施の形態39のOFDM−CDMA通信装置の送信系の構成を示すブロック図
【図53】実施の形態40のOFDM−CDMA通信装置の送信系の構成を示すブロック図
【図54】実施の形態41のOFDM−CDMA通信装置の送信系の構成を示すブロック図
【図55】実施の形態42のOFDM−CDMA通信装置の送信系の構成を示すブロック図
【図56】実施の形態43のOFDM−CDMA通信装置の送信系の構成を示すブロック図
【図57】実施の形態44による伝搬路推定用プリアンブルの配置例を示す図
【図58】実施の形態44のOFDM−CDMA通信装置の送信系の構成を示すブロック図
【図59】実施の形態45のOFDM−CDMA通信装置の構成を示すブロック図
【図60】実施の形態46のOFDM−CDMA通信装置の送信系の構成を示すブロック図
【図61】実施の形態46によるOFDM−CDMA信号の説明に供する模式図
【図62】実施の形態47によるOFDM−CDMA信号の説明に供する模式図
【図63】実施の形態47のOFDM−CDMA通信装置の送信系の構成を示すブロック図
【図64】変調処理前のディジタルシンボルの状態を示す模式図
【図65】周波数領域拡散方式での変調処理後の各チップの配置を示す模式図
【図66】従来のOFDM−CDMA通信装置の構成例を示すブロック図
【図67】従来のOFDM−CDMA通信装置により形成されるOFDM−CDMA信号の信号配置を示す模式図
【符号の説明】
102、302、402、802、902、1402、1502 パラレルシリアル変換器
112 伝搬路補償回路
113、612、613、911、1111、1711、1712 逆拡散器
502、1902、2302、2303、2304、2503 乗算器
611、1511、1802、2202、2502、2702、2802、2902 選択部
912、1112、1211 最大値検出回路
1011、1012 復号回路
1202、2803 ON/OFFスイッチ
1602 合成回路
2002、2402、2403、2404 1ビットシフト回路
A1〜An、E(4k+1)〜En、G(n−1) 拡散器
B1〜B5 加算器
S1〜S5 符号分割多重信号
S6 シリアル信号
S7、S11 OFDM−CDMA信号
F1〜Fn 変調回路
AN、AN1、AN2 アンテナ

Claims (55)

  1. 複数の送信信号をそれぞれ異なる拡散符号を用いて拡散する拡散手段と、前記各送信信号の拡散後のチップデータ列を周波数軸方向のサブキャリアに振り分けるようにして、前記複数の送信信号の拡散後のチップデータ列を直交周波数分割多重する直交周波数分割多重手段と、各サブキャリアで送信する前記送信信号の多重数を各サブキャリアごとに選定する信号多重数選定手段と、前記直交周波数分割多重されたサブキャリアを送信する複数のアンテナとを具備し、前記サブキャリアのうち信号多重数の多いサブキャリアと信号多重数の少ないサブキャリアを別々のアンテナから送信する
    ことを特徴とする無線送信装置。
  2. 前記直交周波数分割多重手段は、前記各送信信号の拡散後のチップデータ列を、全サブキャリアを分割してなる複数のサブキャリアグループのうちのいずれかのサブキャリアグループ内で周波数軸方向に振り分け、
    前記信号多重数選定手段は、前記サブキャリアグループ間での前記送信信号の多重数を選定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線送信装置。
  3. 前記信号多重数選定手段は、信号多重数を少なくするサブキャリアには、他の情報より良好な回線品質が要求される送信信号を配置する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無線送信装置。
  4. 各サブキャリアに配置させる多重化送信信号を選定する多重化信号配置選定手段を具備し、当該多重化信号配置選定手段は、直流点を含むサブキャリアに、前記信号多重数選定手段により選定された多重数の少ない多重化信号を配置する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無線送信装置。
  5. 各サブキャリアに配置させる多重化送信信号を選定する多重化信号配置選定手段を具備し、当該多重化信号配置選定手段は、中心周波数から離れたサブキャリアに、前記信号多重数選定手段により選定された多重数の少ない多重化信号を優先的に配置する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無線送信装置。
  6. 信号多重数の少ないサブキャリアの送信信号電力ほど送信信号電力を高くする信号電力制御手段を具備する
    ことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の無線送信装置。
  7. 前記拡散手段は、信号多重数選定手段により選定された多重数の少ない多重化信号を形成する送信信号ほど拡散比を大きくする
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無線送信装置。
  8. 前記信号多重数選定手段は、信号多重数を少なくするサブキャリアには、既知信号を含むようにする
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無線送信装置。
  9. 各サブキャリアに配置させる多重化送信信号を選定する多重化信号配置選定手段を具備し、当該多重化信号配置選定手段は、前記信号多重数選定手段により選定された多重数の少ない多重化信号を配置するサブキャリアをステアリングする
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無線送信装置。
  10. 各サブキャリアに配置させる多重化送信信号を選定する多重化信号配置選定手段を具備し、当該多重化信号配置選定手段は、送信相手が所属するセルに応じて、多重数の少ない多重化信号を配置するサブキャリアを選定する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無線送信装置。
  11. 前記信号多重数選定手段により選定された多重数の少ない多重化信号ほど送信信号の変調多値数を小さくする変調手段を具備する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無線送信装置。
  12. 前記拡散手段は、前記複数の送信信号に対してそれぞれ1倍拡散処理を施し、前記信号多重数選定手段は、各サブキャリアでの多重数が1となるように各サブキャリアの多重数を選定すると共に、前記無線送信装置は、さらに、特定のサブキャリアに配置される送信信号の変調多値数を他のサブキャリアに配置される送信信号の変調多値数よりも小さくする変調手段を具備する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無線送信装置。
  13. 複数の送信信号の少なくとも1つは既知信号であり、送信フレームの先頭のタイミングで当該既知信号の種類又は拡散符号を変化させるようにした
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無線送信装置。
  14. 送信フレームの先頭のタイミングでのみ既知信号を送信する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無線送信装置。
  15. 前記拡散手段は、複数の送信信号のうち特定の送信信号に対しては複数の拡散符号を割り当てるようにした
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無線送信装置。
  16. 各サブキャリアに配置させる多重化送信信号を選定する多重化信号配置選定手段を具備し、当該多重化信号配置選定手段は、前記信号多重数選定手段により選定された多重数の少ない多重化信号を複数サブキャリアおきに配置する
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線送信装置。
  17. 各サブキャリアに配置させる多重化送信信号を選定する多重化信号配置選定手段を具備し、当該多重化信号配置選定手段は、前記信号多重数選定手段により選定された信号多重数の少ない多重化信号を複数組の複数サブキャリアに配置する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無線送信装置。
  18. 既知信号を配置するサブキャリアを送信相手局が属するセルに応じて変化させる既知信号配置手段を、さらに具備することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無線送信装置。
  19. 前記既知信号の種類を送信相手局が属するセルに応じて選択する選択手段を、さらに具備することを特徴とする請求項18に記載の無線送信装置。
  20. 前記既知信号のみからなる多重化送信信号を配置した前記特定サブキャリアの信号レベルを他のサブキャリアよりも大きくする信号増幅手段を、さらに具備することを特徴とする請求項18に記載の無線送信装置。
  21. 前記信号増幅手段は、ビットシフト回路を有する、ことを特徴とする請求項20に記載の無線送信装置。
  22. 前記多重化信号配置選定手段は、フレームの先頭において、前記既知信号のみからなるサブキャリアを変化させるようにした、ことを特徴とする請求項18に記載の無線送信装置。
  23. フレームの先頭において、前記既知信号を変化させる、ことを特徴とする請求項18に記載の無線送信装置。
  24. 各サブキャリアのレベルを信号多重数に応じて適応的に変化させるレベル可変手段を、さらに具備することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無線送信装置。
  25. 前記レベル可変手段は、ビットシフト回路を有する、ことを特徴とする請求項24に記載の無線送信装置。
  26. 前記レベル可変手段は、回線品質に応じて各サブキャリアのレベルを変化させる、ことを特徴とする請求項24に記載の無線送信装置。
  27. 前記信号多重数選定手段は、回線品質に応じて前記多重数を変化させる、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無線送信装置。
  28. 送信フレームの先頭のタイミングでのみ既知信号を送信すると共に、当該既知信号を信号多重数の少ないサブキャリアに割り当てて送信し、かつ前記信号多重数選定手段は、既知信号が割り当てられた信号多重数の少ないサブキャリアの信号多重数を、送信フレームの先頭のタイミングでさらに少なくする、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無線送信装置。
  29. 前記信号多重数選定手段は、再送回数の多い送信相手局宛の送信信号を、優先的に多重数の少ないサブキャリアに割り当てる、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無線送信装置。
  30. 信号多重数の少ないサブキャリアに隣接するサブキャリアによりヌル信号を送信する、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無線送信装置。
  31. 信号多重数の少ないサブキャリアを1つ以上のサブキャリアを隔てて配置すると共に、当該信号多重数の少ないサブキャリアの間のサブキャリアによりヌル信号を送信する、ことを特徴とする請求項1又は請求項30に記載の無線送信装置。
  32. 前記多重数を少なくしたサブキャリアとそれ以外のサブキャリアの振幅制限を独立に行う、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無線送信装置。
  33. 各サブキャリアで、伝搬路推定用プリアンブルの数を独立に設定する、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無線送信装置。
  34. 前記拡散手段により得られた拡散信号を1チップ以上シフトさせる拡散信号シフト手段と、前記拡散手段により得られた拡散信号と前記拡散信号シフト手段により得られたシフトされた拡散信号とを多重する多重手段とを具備する、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無線送信装置。
  35. 前記拡散信号シフト手段及び前記多重手段による処理を、特定の送信信号についてのみ行うようにした、ことを特徴とする請求項34に記載の無線送信装置。
  36. 前記拡散信号シフト手段及び前記多重手段による処理を、既知信号についてのみ行うようにした、ことを特徴とする請求項34に記載の無線送信装置。
  37. 前記拡散信号シフト手段及び前記多重手段による処理を、フレームの先頭についてのみ行うようにした、ことを特徴とする請求項34に記載の無線送信装置。
  38. 前記拡散信号シフト手段は、シフトするチップ数を可変とする、ことを特徴とする請求項34に記載の無線送信装置。
  39. 前記拡散信号シフト手段は、シフト量を変えてシフト量の異なる複数の拡散信号を形成し、前記多重手段は、当該シフト量の異なる複数の拡散信号のうちの所定個数の拡散信号と前記拡散手段により得られた拡散信号とを多重する、ことを特徴とする請求項34に記載の無線送信装置。
  40. 前記多重手段によって多重する前記シフトされた拡散信号の多重数を回線品質に応じて選定する、ことを特徴とする請求項39に記載の無線送信装置。
  41. 信号多重数選定手段は、前記多重手段により多重されたシフトされた拡散信号を含む符号分割多重信号を、信号多重数を少なくするサブキャリアに割り当てる、ことを特徴とする請求項34に記載の無線送信装置。
  42. 前記多重手段によって多重する前記シフトされた拡散信号の多重数を、当該シフトされた拡散信号が割り当てられるサブキャリアの信号多重数に応じて選定する、ことを特徴とする請求項39に記載の無線送信装置。
  43. 前記拡散信号シフト手段は、シフト量を送信相手が所属するセルに応じて変化させる、ことを特徴とする請求項34に記載の無線送信装置。
  44. 前記拡散信号シフト手段は、フレームの先頭でシフト量を変える、ことを特徴とする請求項34に記載の無線送信装置。
  45. 各サブキャリア独立に、伝搬路推定用プリアンブルの挿入間隔を設定するプリアンブル挿入手段を、さらに具備する、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無線送信装置。
  46. 前記信号多重数選定手段により選定された多重数の少ない多重化信号に対応する送信信号に対してのみ、差動変調方式を用いた、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無線送信装置。
  47. 請求項10に記載の無線送信装置により送信された信号を受信して復調する無線受信装置であって、受信信号に対して直交変換処理を施す直交変換手段と、直交変換後の信号を多重数の少ない多重化信号と多重数の多い多重化信号に分ける多重化信号分別手段と、多重数の少ない多重化信号が割り当てられたサブキャリアを判別することにより自局の属するセルを識別する識別手段と、を具備する無線受信装置。
  48. 請求項13又は請求項14に記載の無線送信装置により送信された信号を受信して復調する無線受信装置であって、受信信号に対して直交変換処理を施す直交変換手段と、直交変換後の信号を多重数の少ない多重化信号と多重数の多い多重化信号に分ける多重化信号分別手段と、多重数の少ない多重化信号と既知信号又は拡散符号との相関値の最大値検出タイミングを求めることによりフレーム同期信号を得るフレーム同期信号検出手段と、を具備することを特徴とする無線受信装置。
  49. 請求項17に記載の無線送信装置により送信された信号を受信して復調する無線受信装置であって、受信信号に対して直交変換処理を施す直交変換手段と、直交変換後の信号を多重数の少ない多重化信号と多重数の多い多重化信号に分ける多重化信号分別手段と、多重数の少ない多重化信号を合成する合成手段と、合成後の信号を所定の拡散符号を用いて逆拡散することにより多重化された信号の中から所定の信号を抽出する逆拡散手段と、を具備することを特徴とする無線受信装置。
  50. 請求項34に記載の無線送信装置により送信された信号を受信して復調する無線受信装置であって、受信信号に対して直交変換処理を施す直交変換手段と、シフトされた拡散信号及びシフトされない拡散信号をそれぞれ逆拡散する第1及び第2の逆拡散手段と、逆拡散後の信号を合成する合成手段と、を具備することを特徴とする無線受信装置。
  51. 請求項1から請求項46のいずれかに記載の無線送信装置を具備することを特徴とする通信端末装置。
  52. 請求項47から請求項50のいずれかに記載の無線受信装置を具備することを特徴とする通信端末装置。
  53. 請求項1から請求項46のいずれかに記載の無線送信装置を具備することを特徴とする無線基地局装置。
  54. 請求項47から請求項50のいずれかに記載の無線受信装置を具備することを特徴とする無線基地局装置。
  55. 複数の送信信号をそれぞれ異なる拡散符号を用いて拡散する拡散ステップと、前記各送信信号の拡散後のチップデータ列を周波数軸方向のサブキャリアに振り分けるようにして、前記複数の送信信号の拡散後のチップデータ列を直交周波数分割多重する直交周波数分割多重ステップと、各サブキャリアで送信する前記送信信号の多重数を各サブキャリアごとに選定する信号多重数選定ステップと、前記サブキャリアのうち信号多重数の多いサブキャリアと信号多重数の少ないサブキャリアを別々のアンテナから送信するステップと
    を有することを特徴とする無線送信方法。
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