JP3723995B2 - 画像情報変換装置および方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は、例えば、テレビジョン受像器やビデオテープレコーダ装置等に用いて好適な画像情報変換装置に関し、特に、外部から供給される通常の解像度の画像情報を高解像度の画像情報へ変換して出力するような画像情報変換装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
今日において、オーディオ・ビジュアル指向の高まりから、より高解像度の画像を得ることが出来るようなテープ受像器の開発が望まれ、この要望に応えて、いわゆるハイビジョン方式が開発された。このハイビジョン方式は、いわゆるNTSC方式に規定される走査線が525本に対して、2倍以上の1125本となっているうえ、表示画面の縦横比もNTSC方式が3:4に対して、ハイビジョン方式は、9:16と広角画面になっている。このため、高解像度で臨場感のある画面を得ることが出来るようになっている。
【0003】
しかしながら、このような優れた特性を有するハイビジョン方式ではあるが、NTSC方式の映像信号をそのまま供給しても画像表示を行うことはできない。これは、上述のようにNTSC方式とハイビジョン方式とでは、規格が異なることが原因している。このため、NTSC方式の映像信号に応じたハイビジョン方式で表示しようとする場合、従来は、例えば図8に示すような画像情報変換装置を用いて映像信号のレート変換を行っていた。
【0004】
図8において、従来の画像情報変換装置は、入力端子31を介して供給されるNTSC方式の映像信号の水平方向の補間処理を行う水平補間フィルタ32と、水平方向の補間処理の行われた映像信号の垂直方向の補間処理を行う垂直補間フィルタ33とから構成され、水平方向、および垂直方向の補間処理がなされたNTSC方式の信号は、出力端子34から取り出される。
【0005】
具体的には、水平補間フィルタ32は、図9に示すような構成を有しており、入力端子31を介して供給されるNTSC方式の映像信号は、入力端子41を介して、第1〜第mの乗算器42〜42m にそれぞれ供給される。各乗算器42は、それぞれ映像信号に係数を乗算して出力する。係数の乗算された映像信号は、それぞれ第1〜第mの加算器43〜43m-1 へ供給される。各加算器43〜43m-1 の間には、それぞれ時間Tの遅延レジスタ44〜44m が設けられている。そして、第mの乗算器42m から出力された映像信号は、第mの遅延レジスタ44m により時間Tの遅延が施され、第m−1の加算器43m-1 へ供給される。
【0006】
第m−1の加算器43m-1 は、第mの遅延レジスタ44m からの時間Tの遅延が施された映像信号と、第m−1の乗算器42m-1 からの映像信号とを加算処理して出力する。この加算処理の施された映像信号は、第m−1の遅延レジスタ44m-1 により再度、時間Tの遅延が施され、図示しない第m−2の加算器43m-2 において、同じく図示しない第m−2の乗算器43m-2 からの映像信号と加算処理される。水平補間フィルタ32は、このようにしてNTSC方式の映像信号を出力端子45を介して、垂直補間フィルタ33へ供給する。
【0007】
垂直補間フィルタ33は、上述の水平補間フィルタ32と同様の構成を有しており、水平補間処理の行われた映像信号に対して、垂直方向の画素の補間を行う。これにより、NTSC方式の映像信号に対して、垂直方向の画素の補間を行う。このような変換のなされたハイビジョン方式の映像信号は、ハイビジョン方式受像器に供給される。これにより、NTSC方式の映像信号に応じた画像をハイビジョン方式受像器で表示することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のように従来の画像情報変換装置は、NTSC方式の映像信号を基にして、単に水平方向、および垂直方向の補間を行っているに過ぎないため、解像度は基となるNTSC方式の映像信号と何ら変わらなかった。特に、通常の動画を変換対象とした場合、垂直方向の補間フィールド内処理で行うのが一般的であるが、この場合、画像のフィールド間相関を使用していないため、画像静止部においてはNTSC方式の映像信号よりも解像度が劣化する欠点があった。
【0009】
これに対し、特開平5−328185号公報に記載のディジタルデータ変換装置および方法では、複数の入力データの分布状態に応じたクラス分けがされ、各クラスに関するデータ変換、すなわちクラス情報を出力データへ変換、またはクラス情報を出力データを形成するためのパラメータに変換するマッピング表が使用される。このマッピング表は、トレーニング用の種々の絵柄の源画像を用いて予め形成されている。したがって、このマッピング表によって、入力画像信号に含まれない高解像度成分を復元することができる。
【0010】
また、特願平5−172617号に記載の画像信号変換装置では、入力信号である画像信号レベルの3次元(時空間)分布に応じてクラス分割を行い、クラス毎に予め学習により獲得された予測係数値を格納した記憶手段を持ち、予測式に基づいた演算により最適な推定値を出力する画像信号変換装置というものがある。
【0011】
この手法は、HD(High Difinition )画素を創造する場合、時間的、空間的な意味でその周辺に存在する複数のSD(Standerd Difinition )画素データをクラス分割し、それぞれのクラス毎に予測係数値を学習により獲得することで画像静止部においてはフィールド間、フレーム間等の時間方向の相関を利用し、また動き部においてはフィールド内相関のみを利用することにより真値に近いHD画素値を得る、というような巧妙なものである。
【0012】
すなわち、図10において、SD画素x1 とSD画素x2 の差分値が小さい場合は、創造するべきHD画素y周辺の画像は静止している可能性が高い。そこで、画像信号変換装置では、空間位置の低いSD画素x1 とSD画素x2 に重きをおいて、HD画素yを創造する。一方、SD画素x1 とSD画素x2 の差分値が大きい場合は、創造するべきHD画素y周辺の画像は動いている可能性が高い。そこで、画像信号変換装置では、時間的に近いSD画素x3 とSD画素x4 に重きをおいて、HD画素yを創造する。
【0013】
この手法によれば静止/動きの切り換わりも実際の画像を用いて学習することにより滑らかに表現できるので、従来の動き適応方式のように静止/動きの切り換わりによる不自然さの発生を大幅に減少させることができる。
【0014】
しかしながら、上述の手法は、有限個のクラス分割により、動き情報と区間内の波形の二つを表現する必要があり、クラスによっては、本来なら分離するべきパターンが一つのクラス内に混在してしまう場合があった。
【0015】
例えば、図10において、SD画素x1 とSD画素x2 の差分値が小さい場合は、上述のようにその周辺の画像は静止している可能性が非常に高いが、わずかな可能性ではあるが実際には画像が動いている場合がある。例えば、(k−1)フィールドにのみ動き物体が侵入している場合、また、kフィールドから(k+2)フィールドの間で画像中の物体が動いているが、たまたまSD画素x1 とSD画素x2 の差分値が小さいことにより、HD画素yは、画像信号変換装置では、空間位置の近いSD画素x1 とSD画素x2 に重きをおいて、創造される。したがって、この場合、創造されたHD画素と真のHD画素の誤差が大きいものとなり、復元画像の品質の劣化が目立つことになる。
【0016】
この対応策として、クラス分割に用いる画素数を増やして、クラス数を増加させることにより、復元画像の品質劣化を低減する、という手法も考えられる。しかしながら、この手法によるとクラス数が非常に大きなものになってしまい、その結果ハードウェア規模の増加を招き、現実性に乏しい。
【0017】
したがって、この発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、解像度を向上させてNTSC方式の映像信号をハイビジョン方式の映像信号へ変換することができるような画像情報変換装置および方法の提供を目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、高い解像度のディジタル画像情報からダウンコンバートされたディジタル画像情報を、再び高い解像度のディジタル画像情報へ変換するようにした画像情報変換装置において、外部から供給された画像情報と生成対象の画像情報とが遠い位置関係にある第2のモードである場合に、外部から供給された画像情報を、同一フィールド内の画像情報でなる第1のブロックおよび複数のフィールド間の画像情報でなる第2のブロックへ分割する画像情報分割手段と、画像情報分割手段により分割された第1および第2のブロック毎に外部から供給された画像情報のレベル分布のパターンが検出され、検出されたパターンに基づいて、第1および第2のブロック毎の画像情報が属する第1および第2のクラスが決定され、クラス検出情報を出力するクラス検出手段と、外部から供給された画像情報を、外部から供給された画像情報よりも高い解像度の画像情報へ変換するための情報である推定式の係数データが第1および第2のクラス毎に発生され、クラス検出手段からのクラス検出情報に応じて係数データを出力する係数データ発生手段と、係数データ発生手段から供給された係数データに応じて、外部から供給された画像情報を、外部から供給された画像情報よりも高い解像度の複数の画像情報へ変換して出力する画像変換手段と、画像変換手段から供給された、高い解像度の画像情報をダウンコンバートする画像間引き手段と、画像間引き手段から供給された画像情報を外部から供給された画像情報と比較し、その誤差の大きさの閾値に対する大小関係に応じて画像変換手段で変換された複数の画像情報を切り換える比較判定手段とを有し、外部から供給された画像情報と生成対象の画像情報とが近い位置関係にある第1のモードである場合には、画像情報分割手段は、外部から供給された画像情報を、同一フィールド内の画像情報でなる第3のブロックへ分割し、係数データ発生手段は、分割された第3のブロックに基づき検出されたクラス情報に応じて係数データを出力し、画像情報変換手段は、分割された第3のブロックに基づき検出されたクラス情報に応じて出力された係数データを用いて、外部から供給された画像情報よりも高い解像度の一の画像情報へ変換して出力することを特徴とする画像情報変換装置である。
請求項4に記載の発明は、高い解像度のディジタル画像情報からダウンコンバートされたディジタル画像情報を、再び高い解像度のディジタル画像情報へ変換するようにした画像情報変換方法において、外部から供給された画像情報と生成対象の画像情報とが遠い位置関係にある第2のモードである場合に、外部から供給された画像情報を、同一フィールド内の画像情報でなる第1のブロックおよび複数のフィールド間の画像情報でなる第2のブロックへ分割する画像情報分割ステップと、画像情報分割ステップにより分割された第1および第2のブロック毎に外部から供給された画像情報のレベル分布のパターンが検出され、検出されたパターンに基づいて、第1および第2のブロック毎の画像情報が属する第1および第2のクラスが決定され、クラス検出情報を出力するクラス検出ステップと、外部から供給された画像情報を、外部から供給された画像情報よりも高い解像度の画像情報へ変換するための情報である推定式の係数データが第1および第2のクラス毎に発生され、クラス検出ステップからのクラス検出情報に応じて係数データを出力する係数データ発生ステップと、係数データ発生ステップから供給された係数データに応じて、外部から供給された画像情報を、外部から供給された画像情報よりも高い解像度の複数の画像情報へ変換して出力する画像変換ステップと、画像変換ステップから供給された、高い解像度の画像情報をダウンコンバートする画像間引きステップと、画像間引きステップから供給された画像情報を外部から供給された画像情報と比較し、その誤差の大きさの閾値に対する大小関係に応じて画像変換ステップで変換された複数の画像情報を切り換える比較判定ステップとを有し、外部から供給された画像情報と生成対象の画像情報とが近い位置関係にある第1のモードである場合には、画像情報分割ステップは、外部から供給された画像情報を、同一フィールド内の画像情報でなる第3のブロックへ分割し、係数データ発生ステップは、分割された第3のブロックに基づき検出されたクラス情報に応じて係数データを出力し、画像情報変換ステップは、分割された第3のブロックに基づき検出されたクラ ス情報に応じて出力された係数データを用いて、外部から供給された画像情報よりも高い解像度の一の画像情報へ変換して出力することを特徴とする画像情報変換方法である。
【0019】
【作用】
この発明に係る画像情報変換装置は、HD信号よりダウンコンバートされた入力SD信号が画像情報分割手段により複数の領域に分割され、それぞれの領域毎に画像情報のレベル分布のパターンを検出し、その検出したパターンに基づいて、その領域の画像情報が属するクラスを決定してクラス検出情報を出力する。係数データ記憶手段には、外部から供給された画像情報をこの画像情報よりも高い解像度の画像情報に変換するための情報である線形推定式の係数データがクラス毎に記憶されており、この係数データは、クラス係数情報に応じて出力される。そして、画像情報変換手段が係数データ記憶手段から供給された係数データに応じて、外部から供給された画像情報がその外部から供給された画像情報よりも高い解像度の画像情報へ変換される。変換されたHD信号は、ダウンコンバートされSD信号へ変換され、入力SD信号と比較される。その誤差が大きい場合は、画素の推定において大きな誤差が発生していることを意味するので、時空間モデルによる推定をフィールド内空間モデルによる推定に置き換え出力する。
【0020】
【実施例】
以下、この発明に係る画像信号変換装置の実施例について図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、この一実施例、すなわち画像信号変換装置の信号処理の概略的構成を示す。1で示す入力端子から、外部から供給される画像情報として、例えばいわゆるNTSC方式の映像信号がディジタル化され、SDデータとして供給される。
【0021】
この実施例における、SD画素と創造するべきHD画素の位置関係は、図2に示すとおりとする。すなわち、同一フィールド内において、創造するべきHD画素には、SD画素から近い位置に存在するHD画素y1 と、SD画素から遠い位置に存在するHD画素y2 の2種類がある。以降、SD画素から近い位置に存在するHD画素を推定するモードをモード1と称し、SD画素から遠い位置に存在するHD画素を推定するモードをモード2と称する。
【0022】
領域分割化回路2では、入力端子1から供給されたSD画像信号を複数の領域に分割する。この実施例では、モード1用に創造するべきHD画素の例えば上下各2画素ずつのSD画素を、1画素×4ラインの計4画素からなる領域に分割する。この領域をブロック1と呼ぶことにする。HD画素y1に対するブロック1のSD画素は、図2におけるx1 、x2 、x3 、x4 となる。
【0023】
一方、モード2用には2種類の領域分割が行われる。まず、モード1と同様に創造するべきHD画素の例えば上下各2画素ずつのHD画素を1画素×4ラインの計4画素からなる領域に分割する。この領域をブロック2−1のSD画素は、図2におけるx1 、x2 、x3 、x4 となる。
【0024】
さらに、モード2に対しては他のフィールドに属するSD画素を含んだ4画素の領域分割がなされる。具体的には、例えば創造するべきHD画素の上下各1画素ずつのHD画素それぞれ1画素がブロック化され、いわゆる、時空間構造を持った領域分割がなされる。この領域をブロック2−2と呼ぶことにする。HD画素y2に対するブロック2−2のSD画素は、図3におけるx1 、x2 、x3 、x4 となる。
【0025】
領域分割化回路2によりブロック化されたデータが、ADRC回路3、および遅延回路6へ供給される。遅延回路6は、ADRC回路3、クラスコード発生回路4、ROMテーブル5の処理に必要な時間だけデータを遅延させて、推定演算回路7へ出力する。
【0026】
ADRC回路3は、領域毎に供給されるSDデータの1次元的、あるいは2次元的なレベル分布のパターンを検出するとともに、上述のように各領域のデータを、例えば8ビットのSDデータから2ビットのSDデータに圧縮するような演算を行うことによりパターン圧縮データを形成し、このパターン圧縮がクラスコード発生回路4へ供給される。
【0027】
本来、ADRC(Adaptive Dynamic Range Coding )は、VTR向け高能率符号化用に開発された適応的再量子化法であるが、信号レベルの局所的なパターンを短い語長で効率的に表現できるため、この発明の実施例では、信号パターンのクラス分類のコード発生に使用している。ADRC回路3は、領域内のダイナミックレンジをDR、ビット割当をn、領域内画素のデータレベルをL、再量子化コードをQ、として以下の式(1)により、領域内の最大値MAXと最小値MINとの間を指定されたビット長で均等に分割して再量子化を行う。
【0028】
DR=MAX−MIN+1
Q={(L−MIN+0.5)×2n /DR} (1)
ただし、{ }は切り捨て処理を意味する。
【0029】
この実施例では、領域分離化回路2により分離されたそれぞれ4画素のSDデータを、各2ビットに圧縮するものとする。圧縮されたSDデータを、それぞれq1 〜q4 とする。
【0030】
クラスコード発生回路4は、ADRC回路3から供給されるパターン圧縮データに基づいて以下の式(2)の演算を行うことにより、そのブロックが属するクラスを検出し、そのクラスを示すクラスコードclass がROMテーブル5へ供給される。このクラスコードclass は、ROMテーブル5からの読み出しアドレスを示すものとなっている。
【0031】
【数1】
この実施例では、nは4、pは2である。
【0032】
ROMテーブル5には、SDデータのパターンとHDデータの関係を学習することにより、線形推定式を用いて、SDデータに対応するHDデータを算出するための係数データが各クラス毎に記憶さている。これは、線形推定式によりSDデータをこの画像情報よりも高い解像度の画像情報である、いわゆるハイビジョン方式の規格に合致したHDデータへ変換するための情報である。
【0033】
この実施例において係数データは、モード1とモード2のそれぞれ独立に用意され、さらにモード2に関しては、ブロック2−1のデータを使用する場合と、ブロック2−2のデータを使用する場合でそれぞれ独立に係数データは、用意されている。なお、ROMテーブル5に記憶されている係数データの作成方法については後述する。ROMテーブル5からは、クラスコードclass で示されるアドレスから、そのクラスの係数データであるwi (class )が読み出される。この係数データは、推定演算回路7へ供給される。
【0034】
推定演算回路7は、遅延回路6を介して、領域分割化回路2から供給されるSDデータ、およびROMテーブル5から供給される係数データであるwi (class )に基づいて、入力されたSDデータに対応するHDデータを算出する。推定演算回路7については、図4を用いて詳しく説明する。
【0035】
遅延回路6より供給されたSDデータとROMテーブル5から供給された係数データは、まず初期推定演算回路11へ供給される。初期推定演算回路11は、モード1に関しては、ブロック1用の係数を用いて、係数データであるwi (class )に基づいて、それぞれ以下の式(3)に示す演算を行うことにより、入力されたSDデータに対応するHDデータを算出する。また、モード2のHD画素に関しては、2種類のデータが存在することになる。
【0036】
モード1のHDデータと、モード2のHDデータのうちブロック2−2用の係数データを用いて作成されたHDデータが、垂直間引きフィルタ12へ供給される。モード1のHDデータは、同時に水平補間フィルタ8にも供給される。ブロック2−2用の係数データを用いて作成されたHDデータは、同時にスイッチ回路14へ供給される。ブロック2−1用の係数データを用いて作成されたモード2のHDデータは、スイッチ回路14へ供給される。
【0037】
hd´=w1 x1 +w2 x2 +w3 x3 +w4 x4 (3)
【0038】
垂直間引きフィルタ12は、後に詳しく説明する垂直間引きフィルタ22と同一のものであり、HD画像信号の垂直方向の画素数をフィルタリングによりSD画像信号の画素数に間引くものである。垂直間引きフィルタ12は、初期推定演算回路11より供給されたHDデータをダウンコンバートしてSDデータを作成して、比較判定回路13へ出力する。
【0039】
比較判定回路13には、垂直間引きフィルタ12により生成され、推定されたHDデータをダウンコンバートして作成したSDデータと、遅延回路6から供給されたSDデータが供給される。比較判定回路13では、遅延回路6から供給されたオリジナルのSDデータと、垂直間引きフィルタ12から供給され、推定されたHDデータをダウンコンバートすることによって作成されたSDデータとの比較が行われる。
【0040】
遅延回路6から供給されたオリジナルのSDデータは、もともと垂直間引きフィルタ12と同一のフィルタにより、真のHDデータからダウンコンバートされたものである。したがって、初期推定演算回路11により推定されたHDデータが真値と完全に一致するならば、遅延回路6から供給されたオリジナルのSDデータと、垂直間引きフィルタ12から供給され、推定されたHDデータとは、一致するはずである。しかしながら、SDデータからHDデータを完全に推定することは事実上不可能であるから多少の誤差が発生することが一般的である。
【0041】
しかしながら、比較判定回路13で大きな誤差が発生することがあり、この場合、誤差の発生したSDデータの近傍のHDデータを推定するときに大きな誤差が発生した可能性が高い。
【0042】
今、モード1の画素の推定は完全フィールド内推定方式によって行われている。したがって、動き等により極端な性能劣化は発生せず、モード1の画素の推定においては大きな誤差が発生する可能性は低い。
【0043】
これに対してモード2の画素の推定は、時空間のタップ構造を持つ推定方式によって行われている。この構造を持つ推定方式は平均的には高い推定精度を持つが、それほど多くないクラスにおいて、この推定を行った場合、動画シーンを静止と判定ミスすることにより非常に大きな誤差が発生することがある。
【0044】
よって、比較判定回路13で大きな誤差が発生した場合、誤差の発生したSDデータの近傍のモード2におけるHDデータを推定するときに大きな誤差が発生した可能性が高い、と言える。
【0045】
したがって、推定演算回路7においては、モード2のHDデータ出力において、比較判定回路13の比較において、誤差がない、または小さい場合は、ブロック2−2の画素、および係数データを用いた推定により算出されたHDデータを出力する。また、比較判定回路13の比較において、誤差が大きい場合はブロック2−1の画素、および係数データを用いた推定により算出されたHDデータを出力する。モード1のHDデータ出力においては、常にブロック1の画素、および係数データを用いた推定により算出されたHDデータを出力する。
【0046】
具体的には、図5における、SDデータx1 とx2 における、オリジナルのSDデータと、推定されたHDデータをダウンコンバートすることにより作成されたSDデータの誤差が共にあるしきい値THを超える場合、モード2のHDデータyにおける出力データは、ブロック2−1の画素、および係数データを用いた推定により算出されたHDデータを用い、上述の条件に当てはまらないときは、ブロック2−2の画素、および係数データを用いた推定により算出されたHDデータを用いる。
【0047】
水平補間フィルタ8は、図8の水平補間フィルタ33と同一なもので、補間処理により水平方向の画素数を2倍にするものである。水平補間フィルタ8の出力は、出力端子9を介して出力される。この出力端子9を介して出力されるHDデータは、例えばHDテレビジョン受像器やHDビデオテープレコーダ装置等に供給される。
【0048】
このように、SDデータに対応するHDデータを推定するための係数データを各クラス毎に予め学習により求めた上で、ROMテーブル5に記憶しておき、入力されるSDデータ、およびROMテーブル5から読み出した係数データに基づいて演算を行い、入力されたSDデータに対応するHDデータを形成して出力することにより、入力されるSDデータを単に補間処理したのとは異なり、実際のHDデータを出力することができる。
【0049】
しかも、クラス分類を増やすことによって改善しようとすると、クラス数が膨大なものになってしまうが、この発明の手法によれば、モード2の推定により従来の2倍のクラスが必要になるものを、総合的なクラス数としては従来の1.5倍のクラス数という充分実用的なクラス数で大幅な画質改善を得ることができる。
【0050】
続いて、ROMテーブル5に格納される係数データの作成方法について、図6を用いて説明する。係数データを学習によって得るためには、まず、既に知られているHD画像に対応したHD画像の1/4の画素数のSD画像を形成する。具体的には、図6に示す理想フィルタ回路により、入力端子21を介して供給されるHDデータの垂直方向の画素を垂直間引きフィルタ22によりフィールド内の垂直方向の周波数が1/2になるように間引き処理され、さらに水平間引きフィルタ23により、HDデータの水平方向の画素を間引き処理することにより、SDデータを得る。垂直間引きフィルタ23により得られたSDデータは、領域分割化回路24へ供給される。
【0051】
領域分割化回路24では、水平間引きフィルタ23から供給されたSD画像信号を複数の領域に分割される。具体的には領域分割化回路24は、先に説明した領域分割化回路2と同一の働きをするものである。この実施例では、領域分割化回路2と同じく、各4画素からなる領域に分割される。すなわち、モード1に対してはブロック1の領域の領域分割を行い、モード2に関しては、ブロック2−1とブロック2−2の2種類の領域分割が行われる。この領域毎のSDデータがADRC回路25、および正規方程式加算回路27へ供給される。
【0052】
ADRC回路25は、領域毎に供給されるSDデータの1次元的、あるいは2次元的なレベル分布のパターンを検出すると共に、上述のように各領域の全てのデータ、あるいは一部のデータを、例えば8ビットのSDデータから2ビットのSDデータに圧縮するような演算を行うことによりパターン圧縮データを形成し、このパターン圧縮データをクラスコード発生回路26へ供給する。ADRC回路25は、先に説明したADRC回路3と同一のものであり、この実施例では、領域分割化回路24により分離された、4画素からなる各領域のSDデータ(図2、図3におけるx1 〜x4 )を、ADRCにより各2ビットに圧縮するものとする。
【0053】
クラスコード発生回路26は、先に説明したクラスコード発生回路4と同一のものであり、ADRC回路25から供給されるパターン圧縮データに基づいて式(2)の演算を行うことにより、そのブロックが属するクラスを検出し、そのクラスを示すクラスコードclass を出力するものである。クラスコード発生回路26は、クラスコードclass を正規方程式加算回路27へ出力する。
【0054】
ここで、正規方程式加算回路27の説明のために、複数個のSD画素からHD画素への変換式の学習とその予測式を用いた信号変換について述べる。説明のために画素をより一般化してn画素による予測を行う場合について以下に説明する。SD画素レベルをそれぞれx1 、‥‥、xn として、それぞれにpビットADRCを行った結果、再量子化データをq1 、‥‥、qn とする。このとき、この領域のクラスコードclass を式(2)で定義する。
【0055】
上述のように、SD画素レベルをそれぞれ、x1 、‥‥、xn とし、HD画素レベルをyとしたとき、クラス毎に係数データw1 、‥‥、wn によるnタップの線形推定式を設定する。これを式(4)に示す。ここで、学習前はwi が未定係数である。
【0056】
y=w1 x1 +w2 x2 +w3 x3 +w4 x4 (4)
【0057】
学習は、クラス毎に複数の信号データに対して行う。データ数がmの場合、式(4)にしたがって、式(5)が設定される。
【0058】
y=w1 xj1+w2 xj2+w3 xj3+w4 xj4 (5)
(j=1、2、‥‥、m)
【0059】
m>nの場合、係数データw1 、‥‥wn は一意に決まらないので、誤差ベクトルeの要素を式(6)で定義し、式(7)を最小にする係数データを求める。いわゆる、最小自乗法による解法である。
【0060】
ej =yj −{w1 xj1+w2 xj2+w3 xj3+w4 xj4} (6)
(j=1、2、‥‥、m)
【0061】
【数2】
【0062】
ここで、式(7)のwi による偏微分係数を求める。それは式(8)を `0' にするように各wi を求めればよい。
【0063】
【数3】
【0064】
以下、式(9)、(10)のように、Xji、Yi を定義すると式(8)は、行列を用いて式(11)へ書き換えられる。
【0065】
【数4】
【0066】
【数5】
【0067】
【数6】
【0068】
この方程式は、一般に正規方程式と呼ばれている。正規方程式加算回路27は、クラスコード発生回路26から供給されたクラスコードclass 、領域分割化回路24から供給されたSDデータx1 、‥‥、xn 、入力端子21から供給されたSDデータに対応したHD画素レベルyを用いて、この正規方程式の加算を行う。
【0069】
すべてのトレーニングデータの入力が終了した後、正規方程式加算回路27は、予測係数決定回路28に正規方程式データを出力する。予測係数決定回路28は、正規方程式を掃き出し法等の一般的な行列解放を用いて、wi について解き、予測係数を算出する。予測係数決定回路28は、算出された予測係数をメモリ29へ書き込む。
【0070】
以上のようにトレーニングを行った結果、メモリ29には、量子化データq1 〜q4 で規定されるパターン毎に、注目HDデータyを推定するための統計的にもっとも真値に近い画素の推定が生成できる予測係数が格納される。このメモリ29に格納されたテーブルが、この発明の画像信号変換装置において使用されるROMテーブル5である。以上の処理により、線形推定式によりSDデータからHDデータを作成するための係数データの学習が終了する。
【0071】
ここで、図7は、この発明に係る推定演算回路内の比較判定部分の他の実施例を示す。入力端子31からモード1のHDデータ、すなわちブロック1用の係数データを用いて作成されたHDデータが供給され、入力端子32からモード2のHDデータのうちブロック2−2用の係数データを用いて作成されたHDデータが供給され、入力端子33からモード2のHDデータのうちブロック2−1用の係数データを用いて作成されたHDが供給される。
【0072】
ブロック1用の係数データを用いて作成されたHDデータは、垂直間引き回路34、および35へ供給され、間引き処理がなされる。この垂直間引き回路34、および35は、上述の垂直間引き回路12と同じ機能を有する。ブロック2−1用の係数データを用いて作成されたHDデータは、垂直間引き回路34へ供給され、ブロック2−2用の係数データを用いて作成されたHDデータは、垂直間引き回路35へ供給され、それぞれ間引き処理がなされる。
【0073】
垂直間引き回路34において、間引き処理されたモード1のHDデータと、モード2のHDデータのうちブロック2−1の係数データを用いて作成されたHDデータとが比較回路36へ供給され、誤差が検出される。検出された誤差は、判定回路38へ供給される。同様に垂直間引き回路35において、間引き処理されたモード1のHDデータと、モード2のHDデータのうちブロック2−2の係数データを用いて作成されたHDデータとが比較回路36へ供給され、誤差が検出される。検出された誤差は、判定回路38へ供給される。
【0074】
判定回路38では、モード1のHDデータに対して、モード2の2種類のHDデータの何方の誤差が小さいかが判定され、判定結果に基づいて、スイッチ39は、制御される。判定回路38において、モード1のHDデータとブロック2−2の係数データを用いて作成されたHDデータとの誤差に比べて、モード1のHDデータとブロック2−1の係数データを用いて作成されたHDデータとの誤差が小さいと判定された場合、ブロック2−1の画素、およびブロック2−1の係数データを用いて作成されたHDデータがスイッチ39により選択され、出力端子40から取り出される。
【0075】
また、判定回路38において、モード1のHDデータとブロック2−1の係数データを用いて作成されたHDデータとの誤差に比べて、モード1のHDデータとブロック2−2の係数データを用いて作成されたHDデータとの誤差が小さいと判定された場合、ブロック2−2の画素、およびブロック2−2の係数データを用いて作成されたHDデータがスイッチ39により選択され、出力端子40から取り出される。
【0076】
なお、実施例の説明では、情報圧縮手段として、ADRCを設けることにしたが、これはほんの一例でであり、信号波形のパターンの少ないクラスで表現できるような情報圧縮手段であれば何を設けるかは自由であり、例えば、DPCM(予測符号化)やVQ(ベクトル量子化)等の圧縮手段を用いてもよい。
【0077】
さらに、実施例の説明では、簡単のため水平方向のアップコンバージョンに水平補間フィルタ9を用いたが、このかわりに、水平方向のアップコンバージョン用のROMを用意し、水平方向のアップコンバージョンにおいても推定式を用いた方式を採ることも勿論可能である。
【0078】
さらに、実施例の説明では、領域分割化回路4により、信号波形のパターンを1次元的に分割して表現したが、2次元的な分割にしてもよい。
【0079】
【発明の効果】
従来、提案されている方式の時空間構造のクラス分類を行うことによる推定方式は、動きのミスマッチにより推定画像において破綻が発生することがあった。この発明の手法は、推定されたHD画像をダウンコンバートし、オリジナルのSD画像と比較し、大きな推定誤差があるか否かを判断するため、大きな推定誤差の可能性が高い場合には、時空間モデルによる推定をフィールド内のモデルによる推定に置き換えることによって破綻を軽減し、画質を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る画像情報変換装置の一実施例を示すブロック図である。
【図2】SDデータとHDデータの位置関係、およびクラス分割に使用するデータを説明するための略線図である。
【図3】クラス分割に使用するデータを説明するための略線図である。
【図4】この発明に係る画像情報変換装置の一実施例を示すブロック図である。
【図5】推定演算回路の動作を説明するための略線図である。
【図6】補正データテーブルを作成するときの説明のためのブロック図である。
【図7】この発明に係る画像情報変換装置の他の実施例を示すブロック図である。
【図8】従来の画像情報変換装置の一例を示すブロック図である。
【図9】従来の画像情報変換装置の要部の一例を示すブロック図である。
【図10】SDデータとHDデータの位置関係、および従来の時空間クラス分割方式の問題点を説明するための略線図である。
【符号の説明】
2 領域分割化回路
3 ADRC回路
4 クラスコード発生回路
5 ROMテーブル
6 遅延回路
7 推定演算回路
8 水平補間フィルタ
Claims (6)
- 高い解像度のディジタル画像情報からダウンコンバートされたディジタル画像情報を、再び高い解像度のディジタル画像情報へ変換するようにした画像情報変換装置において、
外部から供給された画像情報と生成対象の画像情報とが遠い位置関係にある第2のモードである場合に、上記外部から供給された画像情報を、同一フィールド内の画像情報でなる第1のブロックおよび複数のフィールド間の画像情報でなる第2のブロックへ分割する画像情報分割手段と、
上記画像情報分割手段により分割された上記第1および第2のブロック毎に上記外部から供給された画像情報のレベル分布のパターンが検出され、検出された上記パターンに基づいて、上記第1および第2のブロック毎の上記画像情報が属する第1および第2のクラスが決定され、クラス検出情報を出力するクラス検出手段と、
上記外部から供給された画像情報を、上記外部から供給された画像情報よりも高い解像度の画像情報へ変換するための情報である推定式の係数データが上記第1および第2のクラス毎に発生され、上記クラス検出手段からの上記クラス検出情報に応じて上記係数データを出力する係数データ発生手段と、
上記係数データ発生手段から供給された上記係数データに応じて、上記外部から供給された画像情報を、上記外部から供給された画像情報よりも高い解像度の複数の画像情報へ変換して出力する画像変換手段と、
上記画像変換手段から供給された、上記高い解像度の画像情報をダウンコンバートする画像間引き手段と、
上記画像間引き手段から供給された画像情報を上記外部から供給された画像情報と比較し、その誤差の大きさの閾値に対する大小関係に応じて上記画像変換手段で変換された上記複数の画像情報を切り換える比較判定手段とを有し、
上記外部から供給された画像情報と生成対象の画像情報とが近い位置関係にある第1のモードである場合には、
上記画像情報分割手段は、上記外部から供給された画像情報を、同一フィールド内の画像情報でなる第3のブロックへ分割し、
上記係数データ発生手段は、上記分割された第3のブロックに基づき検出されたクラス情報に応じて係数データを出力し、
上記画像情報変換手段は、上記分割された第3のブロックに基づき検出されたクラス情報に応じて出力された係数データを用いて、上記外部から供給された画像情報よりも高い解像度の一の画像情報へ変換して出力することを特徴とする画像情報変換装置。 - 上記係数データ発生手段は、クラス毎の予測係数を格納するメモリ手段を有し、
注目画素の空間的および/または時間的に近傍の複数の画素の値と予測係数の線形1次結合によって、上記注目画素の値を作成した時に、作成された値と上記注目画素の真値との誤差を最小とするようなクラス毎の予測係数を予め学習によって求めておくことを特徴とする請求項1に記載の画像情報変換装置。 - 上記第2のモードの場合において、
上記画像情報分割手段は、上記画像情報を複数種類のブロックへ分割し、
上記画像変換手段は、上記供給された画像情報を上記複数種類のブロック毎に変換し、
上記複数種類のブロックのうち、少なくとも1種類のブロックに対応する変換された画像情報を上記画像間引き手段に出力し、
上記比較判定手段は、上記複数種類のブロック毎に生成された画像情報を切り替えることを特徴とする請求項1に記載の画像情報変換装置。 - 高い解像度のディジタル画像情報からダウンコンバートされたディジタル画像情報を、再び高い解像度のディジタル画像情報へ変換するようにした画像情報変換方法において、
外部から供給された画像情報と生成対象の画像情報とが遠い位置関係にある第2のモードである場合に、上記外部から供給された画像情報を、同一フィールド内の画像情報でなる第1のブロックおよび複数のフィールド間の画像情報でなる第2のブロックへ分割する画像情報分割ステップと、
上記画像情報分割ステップにより分割された上記第1および第2のブロック毎に上記外部から供給された画像情報のレベル分布のパターンが検出され、検出された上記パターンに基づいて、上記第1および第2のブロック毎の上記画像情報が属する第1および第2のクラスが決定され、クラス検出情報を出力するクラス検出ステップと、
上記外部から供給された画像情報を、上記外部から供給された画像情報よりも高い解像度の画像情報へ変換するための情報である推定式の係数データが上記第1および第2のクラス毎に発生され、上記クラス検出ステップからの上記クラス検出情報に応じて上記係数データを出力する係数データ発生ステップと、
上記係数データ発生ステップから供給された上記係数データに応じて、上記外部から供給された画像情報を、上記外部から供給された画像情報よりも高い解像度の複数の画像情報へ変換して出力する画像変換ステップと、
上記画像変換ステップから供給された、上記高い解像度の画像情報をダウンコンバートする画像間引きステップと、
上記画像間引きステップから供給された画像情報を上記外部から供給された画像情報と比較し、その誤差の大きさの閾値に対する大小関係に応じて上記画像変換ステップで変換された上記複数の画像情報を切り換える比較判定ステップとを有し、
上記外部から供給された画像情報と生成対象の画像情報とが近い位置関係にある第1のモードである場合には、
上記画像情報分割ステップは、上記外部から供給された画像情報を、同一フィールド内の画像情報でなる第3のブロックへ分割し、
上記係数データ発生ステップは、上記分割された第3のブロックに基づき検出されたクラス情報に応じて係数データを出力し、
上記画像情報変換ステップは、上記分割された第3のブロックに基づき検出されたクラス情報に応じて出力された係数データを用いて、上記外部から供給された画像情報よりも高い解像度の一の画像情報へ変換して出力することを特徴とする画像情報変換方法。 - 上記係数データ発生ステップは、クラス毎の予測係数を格納するメモリステップを有し、
注目画素の空間的および/または時間的に近傍の複数の画素の値と予測係数の線形1次結合によって、上記注目画素の値を作成した時に、作成された値と上記注目画素の真値との誤差を最小とするようなクラス毎の予測係数を予め学習によって求めておくことを特徴とする請求項4に記載の画像情報変換方法。 - 上記第2のモードの場合において、
上記画像情報分割ステップは、上記画像情報を複数種類のブロックへ分割し、
上記画像変換ステップは、上記供給された画像情報を上記複数種類のブロック毎に変換し、
上記複数種類のブロックのうち、少なくとも1種類のブロックに対応する変換された画像情報を上記画像間引きステップに出力し、
上記比較判定ステップは、上記複数種類のブロック毎に生成された画像情報を切り替えることを特徴とする請求項4に記載の画像情報変換方法。
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