JP3720408B2 - ハロゲン化炭化水素ガス処理方法及び装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、回収フロンガスやドライエッチング装置等から排出される未反応ガス等のハロゲン化炭化水素ガスを処理する方法及び装置に関する。なお、上記請求項を含む本明細書で言う「ハロゲン化炭化水素ガス」には、フロンCFC−113(CCl2F−CClF2)やCF4等の水素を含まないハロゲン化炭素ガスをも含む。
【0002】
【従来の技術】
フロンは冷媒や洗浄剤として広く用いられてきたが、地球のオゾン層を破壊することが明らかになった後、オゾン層保護のためのウィーン条約、モントリオール議定書により、1995年末までに原則的にその使用を全廃することが国際的に取り決められた。これによりフロンの使用は将来的に停止される一方、過去に生産されたフロンについても、現在、積極的な回収作業が進められている。
【0003】
また、CHF3、CCl2F2等の反応性ガスを用いたドライエッチングを行なう場合、未反応のそれらハロゲン化炭化水素ガスがエッチング室から排出される。従って、ドライエッチング装置では、エッチング室の後にハロゲン化炭化水素ガスを処理するための装置が接続される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
回収されてきたフロンは、何らかの処理を行なってオゾン層を破壊しないようにしなければならない。従来のフロンの処理方法は、フロンを高温に加熱して分解するというものであったが、これには非常に大きなエネルギを要するという問題がある。また、フロンが分解すると炭素、フッ素、塩素を含んだガスが生成されるが、この分解生成物ガス自体が、完全無害化のためには後処理を必要とする。なお、特定波長の紫外線を照射することによりCF2、C2F4等に分解するという方法も提案されている(特開平3−111065号)が、分解生成物であるCF2、C2F4について上記問題が残されている。
【0005】
また、ドライエッチング装置に付設される従来のハロゲン化炭化水素ガス処理装置は、吸着剤により未反応ハロゲン化炭化水素ガスを吸着するものであるが、吸着剤による吸着は必ずしも完全な固定化とはいえず、吸着済みの吸着剤の取り扱いによってはハロゲン化炭化水素ガスが脱着する可能性がある。
【0006】
その他にも種々の分野でハロゲン化炭化水素ガスが使用されているが、それらの後処理はいずれも十分に確実なものとはいえないという問題がある。
【0007】
本発明はこのような課題を解決するために成されたものであり、その目的とするところは、フロン、ドライエッチング用反応性ガス等のハロゲン化炭化水素ガスを容易に固定化し、無害化することのできる方法及び装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】
まず、本発明に係るフロン処理方法では、フロンガスに炭化水素ガスを加え、その混合ガスをプラズマ化学反応させることにより、フロンガスと炭化水素ガスの共重合体を生成して、フロン固定材上に付着させる。
【0009】
フロンガス単体をプラズマ中で分解、励起しても、いかなる重合生成物も得ることができないが、フロンガスと炭化水素ガスの混合ガスをプラズマ中で励起、分解させると、各成分モノマの重合(共重合)反応物が生ずるようになる。プラズマ条件を適切に設定することにより重合反応はハロゲン化合物中間体を介して連鎖的に進み、両成分モノマが多数共重合した高分子量のポリマ(共重合体)が生成される。このような高分子量ポリマは、反応室の内壁に、或いは適当なフロン固定材を反応室内に入れておくことによりその上に付着し、堆積してゆく。これによりフロンは炭化水素との共重合体として反応室又はフロン固定材上に固定され、オゾン層破壊のおそれのない状態に無害化される。また、本方法では混合ガスをプラズマ化するだけであるため、従来の高温加熱により分解する方法と比較すると、消費電力が非常に少なくて済む。
【0010】
なお、上記におけるプラズマの生成は、高周波プラズマ、直流プラズマ、マイクロ波プラズマ等、いずれの方法でもよい。
【0011】
このようなフロン処理を行なうためのフロン処理装置は、次の各手段を備えたものとなる。
a)所定の比率で混合されたフロンガスと炭化水素ガスの混合ガスを収容するプラズマ反応室
b)プラズマ反応室内の混合ガスの圧力を調整する圧力調整器
c)プラズマ反応室内の混合ガスをプラズマ化学反応させることにより共重合体を生成させるプラズマ生成装置
【0012】
なお、反応前にプラズマ反応室内に表面積の大きいフロン固定材を入れておくことにより、より多くのフロンを固定化することができる。反応後はフロン固定材をプラズマ反応室から取り出して処分する。
【0013】
沸点が室温以上であるフロンについては、プラズマ反応室の前にフロン気化器を設ける必要がある。
【0014】
上記フロン処理方法及びフロン処理装置のいずれにおいても、フロンガスがCFC−113である場合には、十分な重合速度を得るために、炭化水素ガスとして炭素数3以下の低級炭化水素のガスを用いることが望ましい。
【0015】
CFC−113フロンに対し炭化水素ガスとしてエタン(C2H6)、エチレン(C2H4)、アセチレン(C2H2)ガスを用いた場合の、フロンとこれら炭化水素ガスのモル混合比とフロンの固定化速度のグラフを図3に示す。このグラフより、CFC−113フロンに対して炭化水素ガスとしてエタンガスを用いる場合、混合ガス中のCFC−113のモル濃度を50〜90%とすることが望ましいことがわかる。また、エチレンガスを用いる場合は、混合ガス中のCFC−113のモル濃度は25〜75%とすることが望ましい。更に、アセチレンガスを用いる場合、混合ガス中のCFC−113のモル濃度が15〜65%となるように調整することが望ましい。
【0016】
次に、本発明に係るハロゲン化炭化水素ガスの処理方法では、ハロゲン化炭化水素ガスに炭化水素ガスを加え、その混合ガスをプラズマ重合させることによりハロゲン化炭化水素ガスと炭化水素ガスの共重合体を生成して固体化する。
【0017】
ここにおけるハロゲン化炭化水素ガスと炭化水素ガスとの反応は、上記フロンについて述べたと同様である。また、プラズマ化の方法についても上記同様、高周波プラズマ、直流プラズマ、マイクロ波プラズマ等、いずれの方法でもよい。
【0018】
また、本発明に係るハロゲン化炭化水素ガスを連続処理するための装置は、次の各手段を備えたものとなる。
a)ハロゲン化炭化水素ガスを流す反応チューブ
b)反応チューブに炭化水素ガスを流入させる炭化水素ガス供給手段
c)反応チューブの周囲に設けたプラズマ化装置
【0019】
この装置では、反応チューブにハロゲン化炭化水素ガスを含むガスを連続的に流しておき、炭化水素ガス供給手段により、そこに炭化水素ガスを流入させる。そして、プラズマ化装置により反応チューブ内のハロゲン化炭化水素ガスと炭化水素ガスの混合ガスをプラズマ化する。これにより、ハロゲン化炭化水素ガスと炭化水素ガスの共重合体が生成するが、この共重合体ポリマは固体であるため、反応チューブ内で粉体化し、或いは反応チューブの内壁に付着する。すなわち、ハロゲン化炭化水素ガスは反応チューブ内に固定されるため、オゾン層破壊のおそれのない状態となり、無害化される。
【0020】
本発明に係る方法及び装置では、フロンばかりでなく、一般のハロゲン化炭化水素ガス(或いは、水素を含まない炭化ハロゲンガス)についても同様に固定化処理することができる。例えば、フロン同様に洗浄剤として使用され、同じく1995年末までの使用廃止が計画されているトリクロロエタン(CCl3−CH3)についても、上記処理方法及び装置により固定化することが可能である。また、ドライエッチング装置における未反応ガスの後処理装置として用いることにより、従来の吸着剤を用いた装置よりも確実に未反応のハロゲン化炭化水素ガスを固定化し、無害化することが可能となる。
【0021】
【実施例】
本発明の第1実施例として、バッチ式フロン処理装置を図1及び図2により説明する。ここでは、代表的なフロンであるCFC−113(CCl2F−CClF2)を固定化処理する場合について説明する。共重合させる炭化水素としてはエタンを用いる。処理装置の構成は図1に示すように、プラズマ反応室11の前段にフロンガスと炭化水素ガスを混合する混合室22を設け、その上流にフロンガスライン24と炭化水素ガスライン25を接続する。フロンガスライン24の先端には回収フロンを収納したボンベ29を接続し、炭化水素ガスライン25には炭化水素(今の場合、エタン)ガスボンベ33を接続する。なお、フロンが常態で(又は、プラズマ反応室11内の圧力で)液体である場合には、ボンベ29を加熱するヒータを設けておく。各ガスライン24、25には調圧弁28、32、流量計27、31及び開閉弁26、30を設け、両開閉弁26、30の後に両ガスライン24、25を合流させて混合室22に接続する。なお、混合室22の前後に設けた開閉弁23、21はなくても構わない。プラズマ反応室11の後段には、トラップ44を介して真空ポンプ45を接続する。
【0022】
プラズマ反応室11には石英製のチューブラ型のものを使用し、両端のキャップ16、17を取り外すことによりフロン固定材14を出し入れすることができるようにしておく。プラズマ反応室11の周囲には高周波コイル12を巻き、通常の重合装置等で用いられているインピーダンス整合器を備えた高周波発振器15を接続する。一方のキャップ16には、プラズマ反応室11内の圧力を検出するための圧力計41を設けておく。
【0023】
なお、図1において最右側のガスライン35は、プラズマ反応室11内の残留ガスをパージするためのパージガス(Ar、N2等)用のラインであり、本発明に関して必須のものではない。
【0024】
以上のように構成したフロン処理装置によりフロンを処理する方法は次の通りである。まず、プラズマ反応室11内にフロン固定材14を入れる。フロン固定材14は表面積の大きい方が望ましい。一例を図2に示すが、形状はどのようなものでも構わない。次に、入口側のバルブ20を閉じ、真空ポンプ45によりプラズマ反応室11内の排気を行なう。十分排気を行なった後、出口のバルブ42を閉じ、プラズマ反応室11の前段の各バルブ20、21、23、26、30を開放する。そして、各ガスライン24、25の流量計27、31を見ながらフロンガスライン24の調圧弁28と炭化水素ガスライン25の調圧弁32の開度を調節することにより、両ガス29、33の混合比を調整する。両ガス29、33は混合室22内で十分に混合された後、プラズマ反応室11内に導入される。このとき、圧力計41により混合ガスのプラズマ反応室11内への導入量を調節する。
【0025】
所定量の混合ガス13がプラズマ反応室11に導入された後、入口のバルブ20を閉じ、コイル12に高周波(通常、13.56MHzを使用)を流す。これにより、プラズマ反応室11内の混合ガス13を構成する各分子(今の場合、CCl2F−CClF2分子及びCH3−CH3分子)はプラズマ化され、両分子の共重合反応が生じる。両分子の共重合体は常態では固体であるため、フロン固定材14上に付着し、堆積してゆく。
【0026】
プラズマ処理時間は、予め実験によりフロンガスが十分に固定化されるような時間を定めておく。所定のプラズマ処理時間が経過した時点でコイル12への高周波の供給を停止し、出口バルブ42を開いて真空ポンプ45で反応済みのガスを吸引する。この際、プラズマ反応室11内でフロン固定材14に付着しなかった反応生成物は、トラップ44で捕捉される。真空ポンプ45で吸引したガスは、再度原料系(混合室22)に循環させるようにしてもよい。
【0027】
こうして1回のプラズマ処理が終了した後、上記操作を繰り返すことにより、所定量ずつフロンをフロン固定材14上に固定化してゆく。所定回数の固定化処理が終了した時点でキャップ16、17を開け、プラズマ反応室11内のフロン固定材14を取り出す。これにより、フロンはオゾン層を破壊する恐れのない無害な形で処理されたことになる。
【0028】
なお、上記各バルブの開閉及び両原料ガスの流量の調整等を含む一連の処理は、もちろんマイコン等を用いて自動的に行なうことができる。
【0029】
上記実施例では炭化水素ガスとしてエタンガスを用いたが、メタン、エチレン、アセチレン、プロパン等、その他の低級炭化水素(ただし、炭素数は3程度以下が望ましい)を用いても、混合比を適切に選択することにより、十分高速な固定化処理を行なうことができる。もちろん、CFC−113以外のフロンについても全く同様に固定化することができる。
【0030】
上記第1実施例の装置では、一定量のフロンガスをプラズマ反応室11に収容した後、所定時間のプラズマ共重合反応を行ない、固定材14上に固定するというバッチ処理を行なうものであったが、次に、連続的に処理を行なう装置の例を示す。なお、以下の実施例では、ドライエッチング装置から排出される未反応ガスの固定化処理装置として説明を行なうが、回収フロンガスについても同じ装置で連続処理を行なうことができる。
【0031】
図4にドライエッチング装置の全体の構成を示す。このドライエッチング装置50ではエッチングガスとしてCHF3又はCCl2F2を使用し、20cc/min程度の流量をエッチング室51に供給する。エッチング室51において反応に寄与しなかったエッチングガスは、エッチングガス排気系52のメカニカルブースタポンプ(MBP)54やロータリポンプ(RP)55によりエッチング室51から吸引されるが、本発明を実施した未反応ガス処理装置60はこのエッチング排気系52に配置される。なお、記号53は排気速度を制御するためのスロットル弁である。
【0032】
未反応ガス処理装置60は図6に示すように、長い反応チューブ61の上下にプラズマ励起用の高周波電極62、63を配置したものである。エッチング装置50の容量が上記程度のものである場合、反応チューブ61の径は例えば10〜20mm、長さは1〜1.5m程度のものとする。図6に示すように、反応チューブ61は両電極62、63に挟まれた平面内で屈曲させることにより、未反応ガス処理装置60全体の面積を小さくすることができる。なお、反応チューブ61の形状は図6のようなものに限られず、例えば渦巻状にしてもよいし、立体的にしても構わない。反応チューブ61の入口はエッチング装置50のエッチング室51に、出口はエッチングガス排気系52の排気ポンプ54に接続され、エッチング室51においてドライエッチング処理が行なわれている間、反応チューブ61にはエッチング室51から吸引されるエッチングガスが連続的に通過する。
【0033】
反応チューブ61の途中には2つの炭化水素ガス導入口64a、64bが設けられており、これら導入口64a、64bから反応チューブ61内へ、ガスボンベ69内の炭化水素ガス(今の場合、エチレンガスを使用)がそれぞれ導入される。導入口を2箇所に分けたのは、未反応ガスと炭化水素ガスとのプラズマ共重合反応をより確実にするためであるが、もちろん1箇所だけとしてもよい。両導入口64a、64bへのガス通路には圧力計68、調圧弁67、流量制御器66が設けられており、圧力計82により反応チューブ61内の圧力をモニタしながら両導入口64a、64bからの炭化水素ガスの導入量(流量)を制御する。ドライエッチング装置50において使用するエッチングガスが上記のようにCHF3又はCCl2F2であり、炭化水素ガスとしてエチレンガスを用いる場合、エチレンガスの導入流量はエッチングガスの流量に対してモル比で50〜200%程度とすることが望ましい。
【0034】
反応チューブ61の出口付近には、未反応ガスが十分に除去されたことを確認するための分析装置を設けておく。図5の例では質量分析装置を用いているが、他の分析装置を用いても勿論構わない。また、この分析装置自体、本発明に関して必須のものではない。
【0035】
図6に示すように、絶縁体91、92を介して反応チューブ61を挟む2枚の高周波電極62、63の間には、通常の重合装置等で用いられているインピーダンス整合器を備えた13.56MHz高周波電源(2.45GHzマイクロ波電源等でもよい)90を接続する。なお、ドライエッチング装置50で用いられているRFジェネレータ56及び整合回路57を共用してもよい。プラズマ化装置としてはこの他に、上記第1実施例で用いた高周波コイルを使用することもできる。
【0036】
ドライエッチング装置50においてエッチングガスとしてCHF3を流量20cc/minで使用し、エッチング室51から排出されるガスをそのままの状態で質量分析したグラフを図7(a)に示す。未反応ガスであるCHF3及びプラズマ反応により生成したCHF2、CF3、CF、HF等のピークが大きく現われている。それに対し、先行側の炭化水素ガス導入口64aから同量20cc/minのエチレンガスを導入し、高周波電極62、63間に約10Wの高周波電力を投入して反応チューブ61内でプラズマ共重合反応を生じさせた場合の質量分析グラフを図7(b)に示す。CHF2、CF3のピーク高さが大きく低下しており、特にHFのピーク(質量数20)は全く消失している。これは先行側導入口64aのみを使用した場合のデータであるため、後行側の導入口64bからも同様に炭化水素ガスを導入することにより、エッチング室51からの未反応ガスはほぼ完全に除去される。
【0037】
反応チューブ61の内壁には共重合体ポリマが堆積するため、反応チューブ61は適当な時間毎に新しいものに交換する。古い反応チューブでは、ハロゲン化炭化水素ガス(或いはフロン)が高分子ポリマとなって完全に固定化されているため、脱着する恐れがなく、完全に無害化されている。なお、上記実施例のように、反応チューブ61内に大きな表面積を有する固定材を入れておいてもよい。ただしこの場合、固定材はできるだけガスの流れの抵抗とならないような形状にしておくことが望ましい。
【0038】
なお、本未反応ガス処理装置60を使用しない場合のために、入口及び出口の間にバイパス路84及び三方弁83、85を設けておいてもよい。
【0039】
次に、上記図5、図6に示した連続処理装置60を用いて、CFC−113フロンとエタン、エチレン及びアセチレンの各ガスを混合させ、その混合比と固定化速度との関係を調べた結果を図3に示す。このグラフから明かな通り、エタン→エチレン→アセチレンと、分子中の水素原子の数が少なくなるにつれ、固定化速度のピークは炭化水素ガスの混合比が大きい側にシフトし、かつ、固定化速度の最大値も大きくなっている。しかし、それぞれの炭化水素ガスの製造コストの問題もあるため、図3のグラフとガスのコストとの兼ね合いで最適なガスを選択することが望ましい。
【0040】
図5、図6に示した連続処理装置60では、先に反応チューブ61に未反応ハロゲン化炭化水素ガス又はフロンガスを流しておき、反応チューブ61の途中から炭化水素ガスを加える方式としたが、これは逆でもよいし、未反応ハロゲン化炭化水素ガス(又はフロンガス)と炭化水素ガスを同時に反応チューブ61に流すようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例であるフロン処理装置の構成図。
【図2】 第1実施例のフロン処理装置で用いるフロン固定材の一例の斜視図。
【図3】 CFC−113とエタン、エチレン、アセチレンのモル混合比と固定化速度との関係を示すグラフ。
【図4】 本発明の第2実施例である未反応ガス処理装置が用いられるドライエッチング装置の構成図。
【図5】 第2実施例の未反応ガス処理装置の平面図。
【図6】 第2実施例の未反応ガス処理装置の側面図。
【図7】 ドライエッチング装置から排出されるガスの質量分析グラフ(a)及び炭化水素ガスを導入しプラズマ共重合反応させた後のガスの質量分析グラフ(b)。
【符号の説明】
11…プラズマ反応室 12…高周波コイル
13…混合ガス 14…フロン固定材
15…高周波発振器 16、17…キャップ
22…混合室
24…フロンガスライン 25…炭化水素ガスライン
35…パージガスライン
27、31、37…流量計
28、32、38…調圧弁
29…回収フロンボンベ 33…炭化水素ガスボンベ
44…トラップ 45…真空ポンプ
50…ドライエッチング装置 51…エッチング室
52…エッチングガス排気系 60…未反応ガス処理装置
61…反応チューブ 62、63…高周波電極
64a、64b…炭化水素ガス導入口
90…高周波電源
Claims (12)
- フロンガスに炭化水素ガスを加え、その混合ガスをプラズマ重合させることにより、フロンガスと炭化水素ガスの共重合体を生成して、フロン固定材上に付着させることを特徴とするフロン処理方法。
- フロンガスがCFC−113であり、炭化水素ガスが炭素数3以下の低級炭化水素のガスである請求項1記載のフロン処理方法。
- フロンガスがCFC−113、炭化水素ガスがエタンガスであり、両ガスのモル比が[CFC−113]:[エタンガス]=50:50〜90:10となるように調整される請求項1記載のフロン処理方法。
- フロンガスがCFC−113、炭化水素ガスがエチレンガスであり、両ガスのモル比が[CFC−113]:[エチレンガス]=25:75〜75:25となるように調整される請求項1記載のフロン処理方法。
- フロンガスがCFC−113、炭化水素ガスがアセチレンガスであり、両ガスのモル比が[CFC−113]:[アセチレンガス]=15:85〜65:35となるように調整される請求項1記載のフロン処理方法。
- a)所定の比率で混合されたフロンガスと炭化水素ガスの混合ガスを収容するプラズマ反応室と、
b)プラズマ反応室内の混合ガスの圧力を調整する圧力調整器と、
c)プラズマ反応室内の混合ガスをプラズマ化学反応させることにより共重合体を生成させるプラズマ生成装置と、
を備えることを特徴とするフロン処理装置。 - フロンガスがCFC−113であり、炭化水素ガスが炭素数3以下の低級炭化水素のガスである請求項6記載のフロン処理装置。
- フロンガスがCFC−113、炭化水素ガスがエタンガスであり、プラズマ反応室における両ガスのモル比が[CFC−113]:[エタンガス]=50:50〜90:10となるように調整される請求項6記載のフロン処理装置。
- フロンガスがCFC−113、炭化水素ガスがエチレンガスであり、プラズマ反応室における両ガスのモル比が[CFC−113]:[エチレンガス]=25:75〜75:25となるように調整される請求項6記載のフロン処理装置。
- フロンガスがCFC−113、炭化水素ガスがアセチレンガスであり、プラズマ反応室における両ガスのモル比が[CFC−113]:[アセチレンガス]=15:85〜65:35となるように調整される請求項6記載のフロン処理装置。
- ハロゲン化炭化水素ガスに炭化水素ガスを加え、その混合ガスをプラズマ重合させることによりハロゲン化炭化水素ガスと炭化水素ガスの共重合体を生成して固体化することを特徴とするハロゲン化炭化水素ガス処理方法。
- a)ハロゲン化炭化水素ガスを流す反応チューブと、
b)反応チューブに炭化水素ガスを流入させる炭化水素ガス供給手段と、
c)反応チューブ内において前記両ガスをプラズマ化学反応させることにより共重合体を生成させるため、反応チューブの周囲に設けたプラズマ化装置と、
を備えることを特徴とするハロゲン化炭化水素ガス処理装置。
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