JP3720118B2 - 乾燥状態および湿潤状態における改善された構造的安定性を有する吸収性材料およびその製法 - Google Patents
乾燥状態および湿潤状態における改善された構造的安定性を有する吸収性材料およびその製法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水、体液などの液体との接触により膨潤し且つこのような液体を吸収する吸収性材料に関する。より詳細には、本発明は、吸収性材料の乾燥状態および湿潤状態における改善された構造的安定性に関する。本発明の吸収性材料は、特に、おむつ、成人失禁用パッド、生理用ナプキンなどの吸収性物品に好適である。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
水不溶性水膨潤性ヒドロゲル形成吸収性重合体は、多量の水、体液(例えば、尿、血液、経血)、工業流体、家庭流体などの液体を吸収でき且つ更にこのような吸収液体を加圧下で保持することができる。このような重合体材料のこれらの吸収特性は、吸収性物品、例えば、使い捨ておむつ、成人失禁用パッドおよびブリーフ、および生理用品、例えば、生理用ナプキンなどに重合体材料を用いる際に、特に有用である。
【0003】
このような吸収性物品に使用される高吸収性部材の開発は、特に、薄い吸収性物品を開発していく上で興味のある主題である。例えば、より薄いおむつは、着用するのに余り嵩張らず、衣類の下でより良くフィットし、且つ余り気にならない。また、吸収性物品の包装も小型化され、消費者が待ち歩く時、さらに製造・流通業者の保管・流通コストの低減に有用である。
【0004】
おむつなどのより薄い吸収性物品を提供するためには、多量の排泄体液、特に尿を吸収し且つ保水できる比較的薄いコアを開発することが必要である。この点で、或る吸収性重合体(しばしば「ヒドロゲル」、「超吸収剤」または「ヒドロコロイド」材料と称する)の使用は、特に重要であった。例えば、このような吸収性重合体(以下「水不溶性吸収性ヒドロゲル形成重合体(WAHP)」)を吸収性物品で使用することは1972年6月13日発行の米国特許第3,699,103号明細書(ハーパー等)および1972年6月20日発行の米国特許第3,670,731号明細書(ハーモン)に開示されている。
【0005】
更にまた、従来の吸収性物品は、一般に、比較的少量(例えば、約50重量%以下)のWAHPの吸収性ゲル状粒子からなっていた。例えば、1989年5月30日発行の米国特許第4,834,735号明細書(アレメニー等)には、吸収性物品に含まれるコアの繊維状マトリックス中にWAHPを約9〜約50%含有することを開示している。しかし、50重量%より高い濃度の吸収性ゲル状粒子を有する薄いコアを提供しようとするには数種の問題がある。
【0006】
通常の吸収性物品は、吸収性ゲル状粒子が正しく固定されておらず製造プロセス時および/または使用時(着用時)に自由に移動(シフト)するという問題点を有する。製造時に吸収性ゲル状粒子が移動することは、吸収性材料の取扱損失並びにコア内の粒子の不均一な分布をもたらすことになる。また吸収性ゲル状粒子が膨潤時または膨潤後にも移動することがある。粒子を最適の位置に固定する能力がないことは、安定性の欠如、つまり一方のエリアでは十分な尿吸収が行なわれないにもかからわらず、他方のエリアで過大容量の尿が流れ出るという現象をもたらす。
【0007】
問題を解決するための重要な因子は、WAHPからなる吸収性ゲル状粒子の第一供給位置から別の位置への移動および製造時の取扱損失を最小限にし且つ/または排除することである。
【0008】
他の重要な因子は、このような吸収性ゲル状粒子を含む物品を着用した時、活動に伴う物品の動きや圧力により、WAHPの膨潤(例えば、尿で)粒子の移動および/または吸収性材料外部への漏れである。特に高濃度のWAHPを含有する吸収性材料において、使用時にコアシフトおよびゲル漏れが多発する。使用時の粒子の移動を排除することもまた重要な因子となる。
【0009】
考慮しなければならないさらに別の重要な因子は、WAHPの液体浸透性(liquid permeability) である。体液の存在下で膨潤することによって形成されるゲル層の浸透性または流れ伝導性(flow conductivity) は、コア内にこれらの吸収性重合体を高濃度で部分的に、または領域全体にわたって使用する場合に極めて重要であること。吸収性重合体の液体浸透性または流れ伝導性の欠如は、体液を吸収し且つ分布するゲル層の能力に直接影響を及ぼすことがあることに留意すべきである。
【0010】
より薄い吸収性物品に使用されるWAHPのさらに別の問題は、使用後に吸収性物品に触れ且つ吸収性物品を取り扱う時の、ゼリーまたは粥のような感触である。WAHPを高濃度で1つ以上の領域に分散させる時には、体液を吸収することによって形成される膨潤ゲルはゲル層となる。液体を吸収した粒子は移動可能であると、ゲル層は使用後に吸収性物品を取り扱う時に押したり絞るなどの力が加えられた時に崩壊する。このことにより、高濃度のWAHPを有する吸収性物品は外側から触れ且つ取り扱う時に使用者または消費者に「ぬれた/粥のような」感触を与えることになる。
【0011】
それゆえ、本発明は、乾燥状態および湿潤状態で改善された構造的安定性を有する吸収性材料を提供することによって前記問題を解決しようとする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、乾燥状態および湿潤状態で改善された構造的安定性を有する吸収性材料に関する。これらの吸収性材料は、(a)水不溶性吸収性ヒドロゲル形成重合体からなる吸収性ゲル状粒子、(b)ポリ陽イオン重合体、(c)グルー微小繊維、および(d)担体層を含み、ポリ陽イオン重合体は吸収性ゲル状粒子に結合し、且つグルー微小繊維は吸収性ゲル状粒子と担体層との間で接着剤として作用する。グルー微小繊維は、粘着性であるので、WAHPを含む吸収性ゲル状粒子は、担体層上に所望の位置に固定される、つまり乾燥状態で別のエリアに移動しない。湿潤状態では、吸収性材料が体液などの液体と接触する時に、ポリ陽イオン重合体がWAHPを含む吸収性ゲル状粒子に結合するため、第一に与えられた位置に固定され、移動しない。
【0013】
グルー微小繊維と吸収性ゲル状粒子間の結合(それらは担体層に結合)は、吸収性ゲル状粒子が製造時に移動するのを防止する。また吸収性ゲル状粒子に結合されたポリ陽イオン重合体は、液体で膨潤した後に粒子が移動するのを防止する。従って、本発明の吸収性材料は、使用時に改善された液体吸収速度(acquisition) および低いぬれ感(rewetness) を有する。吸収性材料は液体と接触した時に膨潤し、このような液体を吸収性ゲル状粒子内に吸収し且つ圧力下でさえ吸収を維持することが見出された。
【0014】
本発明の好ましい態様においては、担体層は、織材料および不織材料からなる群から選ばれる。
【0015】
これらの吸収性材料は、吸収性ゲル状粒子に分散されたセルロース繊維(セルロース繊維はグルー微小繊維によって吸収性ゲル状粒子に接着される)を更に含んでもよい。
【0016】
好ましくは、本発明の吸収性材料は、吸収性ゲル状粒子約50〜約90重量%、ポリ陽イオン重合体約0.1〜約10重量%、熱可塑性高分子微小繊維約1〜約10重量%および担体層約5〜約50重量%を含む。
【0017】
更に、本発明は、吸収性材料の製法、および吸収性材料を含む吸収性物品に関する。
【0018】
本発明のこれらおよび他の特徴、側面および利点は、下記の説明および添付図面を用いて更に詳しく説明される。
【0019】
【発明の実施の形態】
ここで使用する特定の用語の定義リストを以下に示す。
【0020】
本明細書において、「からなる」とは、結果に影響を及ぼさない他の工程および他の成分の添加が可能であることを意味する。この用語は、「のみからなる」および「本質上からなる」なる用語をも包含する。
【0021】
「乾燥状態」(in the dry state)とは、製造時の吸収性材料の状態を意味する。
【0022】
「湿潤状態」(in the wet state)とは、本発明の吸収性材料を、例えば、おむつで使用し且つ着用する時に、多量の水、体液、工業流体、家庭流体などの液体の吸収のため膨潤された吸収性材料を意味する。
【0023】
「構造的安定性」(structual stability) とは、吸収性材料を最初に配置された正しい位置に不動化(固定)することを意味する。
【0024】
「WAHP」とは、水不溶性吸収性ヒドロゲル形成重合体を意味する。
A.吸収性材料
本発明の吸収性材料は、多量の水、体液、工業流体、家庭流体等の液体を速かに吸収でき且つ吸収した流体を加圧下で保持することができる。特に、吸収性材料が高濃度のWAHPを有する際に、本発明の吸収性材料は、乾燥状態および湿潤状態で改善された構造的な安定性を有する。好ましくは、本発明の吸収性材料は、約50重量%より多いWAHPを含む。更に本発明の吸収性材料は、乾燥状態および湿潤状態で最初に配置された位置から移動しない。
【0025】
吸収性ゲル状粒子を乾燥状態で所望の位置に固定させられないならば、吸収性ゲル状粒子は、移動して、例えば、吸収性ゲル状粒子の塊化および粒子の均一な分布の欠如を生じさせる傾向がある。
【0026】
吸収性ゲル状粒子を湿潤状態で所望の位置に固定させられないならば、粒子は移動して、一方の部位で不十分な吸収状態の粒子があるにもかからわず、他方の部位では過剰の流体が外部へ流れ出るオーバー能力を生じることがある。その後、吸収性物品は、使用時(着用時)に吸収性ゲル状粒子のもれを生じるであろう。WAHPも含むの湿潤した吸収性ゲル状粒子の移動は、特に高濃度のWAHPを含む吸収性材料を使用した吸収性物品における使用または着用時のコアの移動およびゲル漏れの原因となる。
【0027】
本発明の吸収性材料は、50重量%より高い濃度のWAHPを有する場合にも乾燥状態および湿潤状態の構造的安定性を達成するものである。
【0028】
本発明の吸収性材料は、(a)WAHPを含む吸収性ゲル状粒子、(b)ポリ陽イオン重合体、(c)グルー微小繊維、および(d)担体層を含み、ポリ陽イオン重合体は吸収性ゲル状粒子に結合し且つグルー微小繊維は吸収性ゲル状粒子と担体層との間で接着剤として作用する。
【0029】
本発明は、その側面において、吸収性ゲル状粒子、吸収性ゲル状粒子に結合されたポリ陽イオン重合体、吸収性ゲル状粒子に分散されたグルー微小繊維および担体層を含む吸収性材料を意図する。特に、その目的は、乾燥状態ではグルー微小繊維の接着性によって吸収性ゲル状粒子を担体層の所望の位置に固定すること、および吸収性材料が湿潤状態で液体と接触した時にポリ陽イオン重合体により吸収性ゲル状粒子を固定することである。
【0030】
ここで使用するグルー微小繊維は、吸収性材料の製造の少なくとも1つの工程で溶融吹込みをして、粘着性の繊維を形成する。粘着性のグルー微小繊維は、製造時に吸収性ゲル状粒子を吸収性材料の所望の位置に固定することが可能である。
【0031】
一般に、いかなる重合体も、それと接触する粒子上に保持し且つそれによって接着剤重合体として適しているように十分に粘着性であるグルー微小繊維としてて使用することができる。好ましくは、吸収性材料を形成するのに利用できる溶融吹込(melt blown)接着剤重合体としては、エラストマーおよび非エラストマー重合体が挙げられる。これらの重合体は、繊維系に形成するのに十分な程粘着性でなければならない。粘着性は、粘着性樹脂(粘着性樹脂としてはロジン樹脂、混合ポリアルケン、ポリテルペン、ロウが挙げられる)を使用して変性することができ、またはカルボン酸含有重合体またはオリゴマーを接着剤樹脂に配合して変性できる。接着剤重合体のブレンド、または接着剤重合体と他の重合体とのブレンドの使用も、本発明によって意図される。
【0032】
有用なエラストマー重合体としては、ポリオレフィンおよびブレンド(例えば、ポリプロピレン、ポリブチレン、またはエチレンアクリル酸共重合体)、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリアミド、ポリエステル、および反応性ポリアミドおよびポリエステルが挙げられる。
【0033】
感圧接着剤も、本発明の吸収性構造物を形成するのに有用である。それらは、永久的に粘着性であり且つ最終結合形成後に物理的状態を初期の液体から固体に変化しない。例証のエラストマー重合体は、エチレン酢酸ビニル共重合体、スチレン/ジエントリブロック共重合体、ポリ(ビニルエーテル)、ポリアクリレート、およびシリコーンである。ABA型の熱可塑性エラストマートリブロック共重合体は、本発明で大きい接着能力を有し加工上有利である。これらの重合体中のエンドブロック(A)は、性状が塑性であり、高いガラス転移(または溶融)温度を有する一方、ブロック(B)は、ゴム状である。特に、スチレン−ブタジエン−スチレン、スチレン−イソプレン−スチレン、スチレン−エチレン−コ−プロピレン−スチレン共重合体は、本発明で極めて有用である。
【0034】
非エラストマー重合体は、樹脂またはそれらを含有するブレンドを調製する非エラストマー繊維であってもよい。例えば、このような重合体としては、ポリオレフィン、非エラストマーポリアミド、セルロース誘導重合体、塩化ビニル、およびポリビニルアルコールが挙げられる。
【0035】
本発明の好ましい態様においては、エラストマースチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体の種類は、フラー・カンパニーによって供給されているHL−1358またはファインリー(Finely)H−6752Aである。非エラストマーグルー微小繊維の種類としては、ポリエチルオキサゾリン、例えば、XR−2676(フラー・カンパニー)、ポリビニルピロリドン、例えば、H−1716(フラー・カンパニー)およびエチレン酢酸ビニル共重合体、例えば、HT−480(フラー・カンパニー)が挙げられる。ポリエチルオキサゾリンを含むグルー微小繊維は、本発明の吸収性材料を含む吸収性物品に乾燥状態で十分な構造一体性を与える一方、湿潤状態では、ポリエチレンイミンを含むポリ陽イオン重合体は、活性化されて吸収性物品の構造一体性(structual integrity) を維持する。
【0036】
ここで使用するポリ陽イオン重合体は、吸収性ゲル状粒子の表面に結合することができる多数の官能基を有する重合体である。好ましい態様においては、ポリ陽イオン重合体としては、アミノ基またはイミン基を含有する重合体が、使用される。このようなポリ陽イオン重合体としては、ポリアミン、ポリイミンおよびそれらの混合物が挙げられる。より好ましくは、ポリアミンは、第一アミン基を有する重合体(例えば、ポリビニルアミン、ポリアリルアミン)、第二アミン基を有する重合体(例えば、ポリエチレンアミン)および第三アミン基を有する重合体(例えば、ポリ−N,N−ジメチルアルキルアミン、ポリ−N−アルキルアミン)からなる群から選ばれる。好ましくは使用されるポリイミンとしては、ポリエチレンイミン、エピハロヒドリンで架橋された変性ポリエチレンイミン、エチレンイミンでグラフトされたポリアミドアミンおよびそれらの混合物が挙げられる。他の好適なポリ陽イオン重合体としては、エチレンイミンでグラフトされた変性ポリアミドアミン、ポリエーテルアミン、ポリビニルアミン、ポリアルキルアミン、ポリアミドポリアミンおよびそれらの混合物が挙げられる。
【0037】
好ましい態様においては、ポリ陽イオン重合体は、平均分子量少なくとも約200、より好ましくは少なくとも5,000、最も好ましくは約10,000以上を有する陽イオン重合体である。本発明で有用なポリ陽イオン重合体としては、分子量分布に単一極大値(ピーク)を有する重合体、並びに1個以上の極大値を有するポリ陽イオン重合体が挙げられる。分子量分布は、例えば、ゲル浸透クロマトグラフィーによって分析できる。
【0038】
好ましくは、吸収性材料で使用するポリ陽イオン重合体の量は、吸収性材料の約0.1〜約10重量%である。
【0039】
吸収性材料の50重量%より高い濃度のWAHPを与えるために、本発明に使用するポリ陽イオン重合体は、単独で粘着性であることができるように濃度約80〜99重量%を有する。粘着性の特性を有するポリ陽イオン重合体は、グルー微小繊維なしに溶融吹込することができ、従って、吸収性ゲル状粒子と担体層との間で接着剤として作用する。更に好ましくは、ポリ陽イオン重合体繊維は、分子量少なくとも約70,000を有する。
B.水不溶性吸収性ヒドロゲル形成重合体
1.化学組成
本発明で有用なWAHPは、普通、「ヒドロゲル性」、「ヒドロコロイド」、または「超吸収性」重合体と称し且つカルボキシメチルデンプン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどの多糖類;ポリビニルアルコール、ポリビニルエーテルなどの非イオン型のもの;陽イオン型のもの、例えば、ポリビニルピリジン、ポリビニルモルホリニオン、およびN,N−ジメチルアミノエチルまたはN,N−ジエチルアミノプロピルアクリレートおよびメタクリレート、およびそれらのそれぞれの第四級塩を挙げることができる。本発明で有用なWAHPは、複数の陰イオン官能基、例えば、スルホン酸基、より典型的にはカルボキシ基を有する。ここで使用するのに好適な重合体の例としては、重合性不飽和酸含有単量体から生成されるものが挙げられる。このような単量体としては、少なくとも1個の炭素対炭素オレフィン二重結合を含有するオレフィン性不飽和酸および無水物が挙げられる。より詳細には、これらの単量体は、オレフィン性不飽和カルボン酸および酸無水物、オレフィン性不飽和スルホン酸、およびそれらの混合物から選ぶことができる。
【0040】
若干の非酸単量体も、本発明のWAHPを調製する際に、好ましくは微量で、配合してもよい。このような非酸単量体としては、例えば、酸含有単量体の水溶性または水分散性エステル並びにカルボキシル基またはスルホン酸基を全く含有しない単量体を挙げることができる。任意の非酸単量体としては、このように下記種類の官能基:カルボン酸エステルまたはスルホン酸エステル、ヒドロキシル基、アミド基、アミノ基、ニトリル基、第四級アンモニウム塩基、アリール基(例えば、フェニル基、例えば、スチレン単量体から誘導されるもの)を含有する単量体を挙げることができる。これらの非酸単量体は、周知の物質であり、例えば、1978年2月28日に発行の米国特許第4,076,663号明細書(マスダ等)および1977年12月13日に発行の米国特許第4,062,817号明細書(ウェスターマン)に非常に詳細に記載されている。
【0041】
オレフィン性不飽和カルボン酸およびカルボン酸無水物単量体としては、アクリル酸自体、メタクリル酸、エタクリル酸、α−クロロアクリル酸、α−シアノアクリル酸、β−メチルアクリル酸(クロトン酸)、α−フェニルアクリル酸、β−アクリルオキシプロピオン酸、ソルビン酸、α−クロロソルビン酸、アンゲリカ酸、ケイ皮酸、p−クロロケイ皮酸、β−ステリルアクリル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、グルタコン酸、アコニット酸、マレイン酸、フマル酸、トリカルボキシエチレンおよび無水マレイン酸によって代表されるアクリル酸類が挙げられる。
【0042】
オレフィン性不飽和スルホン酸単量体としては、脂肪族または芳香族ビニルスルホン酸、例えば、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、ビニルトルエンスルホン酸およびスチレンスルホン酸;アクリル系およびメタクリル系スルホン酸、例えば、アクリル酸スルホエチル、メタクリル酸スルホエチル、アクリル酸スルホプロピル、メタクリル酸スルホプロピル、2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピルスルホン酸および2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸が挙げられる。
【0043】
本発明で使用するのに好ましいWAHPは、カルボキシ基を含有する。これらの重合体としては、加水分解デンプン−アクリロニトリルグラフト共重合体、部分中和加水分解デンプン−アクリロニトリルグラフト共重合体、デンプン−アクリル酸グラフト共重合体、部分中和デンプン−アクリル酸グラフト共重合体、ケン化酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、加水分解アクリロニトリルまたはアクリルアミド共重合体、前記共重合体のいずれかのわずかに網目架橋された重合体、部分中和ポリアクリル酸、および部分中和ポリアクリル酸のわずかに網目架橋された重合体が挙げられる。これらの重合体は、単独または2種以上の異なる重合体の混合物の形のいずれかで使用できる。これらの重合体物質の例は、1978年2月28日発行の米国特許第4,076,663号明細書(マスダ等)、1978年6月6日発行の米国特許第4,093,776号明細書(アオキ等)、1987年5月19日発行の米国特許第4,666,983号明細書(ツバキモト等)および1988年3月29日発行の米国特許第4,734,478号明細書(ツバキモト等)に開示されている。
【0044】
WAHPを調製する際に使用されるより好ましい重合体物質は、部分中和ポリアクリル酸のわずかに網目架橋された重合体およびそれらのデンプン誘導体である。一層好ましくは、WAHPは、中和されたわずかに網目架橋されたポリアクリル酸〔例えば、ポリ(アクリル酸ナトリウム/アクリル酸)〕約50〜約95%、より好ましくは約75%を含む。網目架橋は、重合体を実質上水不溶性にさせ且つ部分的にWAHPの吸収能力および抽出可能な重合体含量特性を決定する。これらの重合体の網目架橋法および典型的な網目架橋剤は、1978年2月28日発行の米国特許第4,076,663号明細書(マスダ等)に非常に詳細に記載されている。
【0045】
表面架橋WAHPは、本発明の好ましい態様で使用される。それらは、内部におけるより表面付近で高水準の架橋を有する。ここで使用する「表面」とは、例えば、粒子、繊維の外面境界を意味する。多孔性WAHP(例えば、多孔性粒子)の場合には、露出内部境界も包含することができる。表面における高水準の架橋とは、表面付近のWAHPの官能架橋の水準が一般に内部のWAHPの官能架橋の水準より高いことを意味する。
【0046】
表面から内部までの架橋の階調は、深さとプロフィールとの両方において変化させることができる。このように、例えば、表面架橋の深さは、低水準の架橋への比較的鋭い転移で浅いことができる。或いは、例えば、表面架橋の深さは、より広い転移でWAHPの寸法の有意画分であることができる。
【0047】
表面架橋度および表面架橋の勾配は、所定のWAHP内で大きさ、形状、多孔度並びに官能考慮に応じて、変化できる。粒状WAHPの場合には、表面架橋は、粒径、多孔度などに応じて変化できる。架橋の全水準は、WAHP内の表面/容量比の変動に応じて(例えば、小さい粒子と大きい粒子との間)、変化することは珍しくない(例えば、より小さい粒子の場合には、より大きい)。
【0048】
表面架橋は、一般に、WAHPの最終境界が本質上確立された後(例えば、粉砕、押出、発泡などにより)達成される。しかしながら、表面架橋を最終境界の形成と同時に行うことも可能である。更に、境界の若干の追加の変化は、表面架橋を導入した後にさえ生じさせることができる。
【0049】
表面架橋は、ポリ陽イオン重合体の吸収性ゲル状粒子の表面への共有結合前または共有結合と同時に達成することができる。
【0050】
WAHPは、好ましくは、単一のポリマー(即ち、均一系)を有するが、重合体の混合物も、本発明で使用できる。例えば、デンプン−アクリル酸グラフト共重合体と部分中和ポリアクリル酸のわずかに網目架橋された重合体との混合物は、本発明で使用できる。
2.物理的形態
本発明で使用する吸収性ゲル状粒子は、広範囲にわたって変化する大きさ、形状および/または形態を有することができる。吸収性ゲル状粒子は、最大寸法対最小寸法の大きい比率を有していてもよく(例えば、粒状物、フレーク、微粉砕物、粒子間集合体、粒子間架橋集合体など)且つ繊維、フォームなどの形であることができる。
【0051】
本発明で有用なWAHPの粒子の場合には、粒径は、約10〜約1000μmの範囲内である。WAHPは、少量の1種以上の添加剤、例えば、粉末状シリカ、界面活性剤、セルロース微小繊維などを有する混合物からなることもできる。この混合物中の成分は、WAHP成分および非ヒドロゲル形成重合体添加剤が容易には物理的に分離できないような形で物理的に且つ/または化学的に関連づけることができる。WAHPは、本質上非孔質であるか、実質的な内部多孔度を有することができる。
【0052】
前記のような粒子の場合には、粒径は、篩サイズ分析によって測定される寸法と定義される。このように、例えば、篩目の開き710μmを有する米国標準試験篩(例えば、No. 25USシリーズ交番篩呼称)上に保持される粒子は、710μmより大きい大きさを有するとみなされ;篩目の開き710μmを有する篩を通過し且つ篩目の開き500μmを有する篩(例えば、No. 35USシリーズ交番篩呼称)上に保持される粒子は、500〜710μmの粒径を有するとみなされ;篩目の開き500μmを有する篩を通過する粒子は、500μmより小さい大きさを有するとみなされる。
【0053】
C.吸収性材料を含む吸収性物品
本発明に係る吸収性材料は、多くの使用分野で、多くの目的で使用できる。例えば、吸収性材料は、詰め容器、薬物送達デバイス、創傷クリーニングデバイス、やけど治療デバイス、イオン交換カラム材料、建築材料、農業または園芸材料、例えば、種シートまたは保水材料、および工業用途、例えば、スラッジまたは油脱水剤、露形成の防止用材料、乾燥剤、および湿度制御材料に使用できる。これらの環境下では、本発明の吸収性材料は、多様な形状および大きさを有することができる。例えば、吸収性材料は、シート、フィルム、シリンダー、ブロック、または他の造形材料の形で使用できる。吸収性材料は、吸収性を高めるためのセルロース材料を含むことができ且つ/またはこれらの応用および後述のように応用できる。
【0054】
本発明の吸収性材料の独特の吸収性のため、本発明の吸収性材料は、吸収性物品、特に使い捨て吸収性物品中のコアとして使用するのに特に好適である。ここで使用する「吸収性物品」なる用語は、体液を吸収し且つ封じ込める物品を意味し、より詳細には、着用者の体に対してまたはその付近に置かれて体から排泄される各種の流体を吸収し且つ封じ込める物品を意味する。更に、「使い捨て」吸収性物品は、1回使用後に捨てることを意図するものである(即ち、吸収性物品の或る材料またはすべては、リサイクルし、再使用し、または堆肥化してもよいが、元の吸収性物品全部は洗濯したり、他の方法で元通りにしたり、吸収性物品として再使用することはない)。
【0055】
一般に、吸収性物品は、(a)液体浸透性トップシート、(b)液体不透性バックシート、および(c)トップシートとバックシートとの間に配置されたコアを含み、コアは少なくとも1つの吸収性材料を含む。ここで使用する「コア」は、主として体液を吸収すること、分布させることおよび貯蔵することを含めて物品の流体取扱性に応答できる吸収性物品の部品を意味する。そのままで、コアは、好ましくは、吸収性物品のトップシートまたはバックシートを包含しない。
【0056】
より好ましい態様においては、コアまたは吸収性部材は、繊維または毛羽パルプ(繊維状材料または繊維材料)、より詳細には、非吸収性ゲル化繊維を更に含むことができる。このような繊維材料は、コアの補強部材または吸収性補助部材として使用して、コアの流体取扱性を改善し並びに吸収性重合体の補助吸収剤として役立たせることができる。ここで使用する「吸収性部材」なる用語は、一般には1個以上の流体取扱性、例えば、流体吸収、流体分布、流体輸送、流体貯蔵などを与えるコアの部品を意味する。吸収性部材は、全コアまたはコアの一部分のみを構成でき、即ち、コアは、1個以上の吸収性部材を含むことができる。
【0057】
通常の吸収性製品で使用するのに好適であるいかなる種類の繊維材料も、本発明のコアまたは吸収性部材で使用できる。このような繊維材料の特定例としては、セルロース繊維、改良セルロース繊維、レーヨン、ポリプロピレン、およびポリエステル繊維、例えば、ポリエチレンテレフタレート〔ダクロン(DACRON)〕、親水性ナイロン〔ヒドロフィル(HYDROFIL)〕などが挙げられる。既述の若干のものに加えて本発明で使用するための他の繊維材料の例は、親水化疎水性繊維、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリアクリル、ポリアミド、ポリスチレン、ポリウレタンなどに由来する界面活性剤処理またはシリカ処理熱可塑性繊維である。事実、それら自体およびそれらだけでは余り吸収性が高くはなく且つそれゆえ通常の吸収性構造物で有用であるのに十分な吸収能力のウェブを与えない親水化疎水性繊維は、良好な灯心作用性によってコアで使用するのに好適である。このことは、本発明のコアにおいて、繊維の灯心作用傾向が高い流体取込速度およびコアのゲルブロックの欠如のため繊維材料自体の吸収能力よりも重要ではないとしても同じ位重要であるからである。合成繊維は、一般に、コアの繊維成分としてここで使用するのに好ましい。ポリオレフィン繊維、特にポリエチレン繊維が、より好ましい。
【0058】
本発明の或るコアまたは吸収性部材に有用である他のセルロース繊維材料は、化学剛化セルロース系繊維である。好ましい化学剛化セルロース系繊維は、セルロース繊維を架橋剤で内部架橋することによって製造できる剛化加撚カール化セルロース系繊維である。本発明の親水性繊維材料として有用な好適な剛化加撚カール化セルロース繊維は、1989年12月19日に発行の米国特許第4,888,093号明細書(ディーン等)、1989年12月26日に発行の米国特許第4,889,595号明細書(ヘロン等)、1989年12月26日に発行の米国特許第4,889,596号明細書(ショゲン等)、1989年12月26日に発行の米国特許第4,889,597号明細書(ボーボン等)、および1990年2月6日に発行の米国特許第4,898,647号明細書(ムーア等)に非常に詳細に記載されている。
【0059】
使い捨て吸収性物品の好ましい態様は、おむつである。ここで使用する「おむつ」なる用語は、着用者の下部胴の回りに着用されるガーメント(一般に乳幼児および失禁者によって着用)を意味する。コアを具備するおむつに好ましい配置は、一般に、1975年1月14日発行の米国特許第3,860,003号明細書(ブエル)に記載されている。或いは、本発明の使い捨ておむつに好ましい配置は、1989年2月28日発行の米国特許第4,808,178号明細書(アジズ等)、1987年9月22日発行の米国特許第4,695,278号明細書(ローソン)、1989年3月28日発行の米国特許第4,816,025号明細書(フォアマン)、および1992年9月29日発行の米国特許第5,151,092号明細書(ブエル等)にも開示されている。
【0060】
使い捨て吸収性物品の別の好ましい態様は、生理用品である。好ましい生理用品は、1981年8月25日発行の米国特許第4,285,343号明細書(マクニール)、1986年8月26日発行の米国特許第4,608,047号明細書(マッチングリー)および1987年8月18日発行の米国特許第4,687,478号明細書(バン・チルブルグ)に開示のような成形フィルム開口化トップシートを具備する。
【0061】
好ましい生理用品は、1992年11月30日出願のモリタ・ヤスコの同一人に譲渡された同時係属米国特許出願第984,071号明細書「弾性化側部フラップを有する吸収性物品」に記載のようにウイング、側部フラップ、および他の構造物およびエレメントを具備できる。
【0062】
しかしながら、本発明は、他の名前で商業上既知の他の吸収性物品、例えば、失禁用ブリーフ、成人失禁用製品、トレーニングパンツ、おむつ挿入物、化粧紙、ペーパータオルなどにも応用できる。
D.吸収性材料の製法
図1は、本発明の方法で有用な好ましい装置を図示する。1と一般に示す製造装置は、粒子供給ユニット10、およびラミネート装置11からなる。粒子供給ユニット10は、吸収性ゲル状粒子供給ユニット12、グルー微小繊維供給ユニット16およびポリ陽イオン重合体噴霧ユニット17を包含する。吸収性ゲル状粒子は、先ず、例えば、吸収性ゲル状粒子を振動フィーダー13、次いで、ホッパー14に連続的に供給するためのKトロンスクリューフィーダー12に装入する。吸収性ゲル状粒子をホッパー14の出口からエダクター15内を通り、約50psi の空気流によって第一空気流21としてノズル16から噴出される。好ましくは、吸収性ゲル状粒子の平均直径は、通常、約10μm〜約1,000μmであり、主として不連続である。
【0063】
グルー微小繊維は、グルーガン17(J&Mカンパニー)を介して第二空気流22として約0.2〜約2.0kgcm-1hr-1の速度で噴出される。グルー微小繊維押出は、第二空気流を通す際に細かいファイバー状となる。温度範囲は、グルー微小繊維を溶解し且つ噴霧するのに十分なように設定する。空気ギャップは、好ましくは、約0.18mmに保つ。グルー微小繊維の第二空気流は、好ましくは、得られる吸収性材料に対して坪量約10g/ m2 となるように制御し且つその操作範囲は、好ましくは、約3.0g/ m2 〜約50.0g/ m2 である。
【0064】
第一空気流21は、第二空気流22と合流して一体化空気流23を形成する。一体化空気流23は、担体層上に好ましくは約70m/分で噴出される。一体化空気流23の噴出速度は、担体ユニットの速度とマッチするように調整され、好ましくは約1.0m/秒である。
【0065】
真空コンベヤー19は、ノズル16およびグルーガン17の下に置く。担体層25が真空コンベヤー19を通過する際、噴出された一体化空気流23は、担体層25に堅く結合される。吸収性ゲル状粒子は、好ましくは担体層の幅方向の少なくとも半分を覆う。
【0066】
予備攪拌されたポリ陽イオン重合体を含有する第三空気流24は、吸収性ゲル状粒子供給ユニット18の噴出部分の後に配置される。第三空気流は、担体層に結合された吸収性ゲル状粒子上に噴霧され、その結果ポリ陽イオン重合体は、吸収性ゲル状粒子に結合する。ライン速度は、好ましくは、約8g/ m2 に制御する。
【0067】
フォールディングボード20は、ポリ陽イオン重合体ユニット18に隣接して、そのあとに置かれ、吸収性ゲル状粒子、グルー微小繊維、ポリ陽イオン重合体および担体層を含む吸収性材料は、最終幅のエッジ密閉ラミネート構造物を形成する。吸収性材料の積層品は、ライン最終端部で巻き取られる。
【0068】
また、本発明は、吸収性材料の製法を提供する。方法は、(a)WAHPを含む吸収性ゲル状粒子を担体層上に供給し、(b)グルー微小繊維を担体層上に供給し、(c)ポリ陽イオン重合体を吸収性ゲル状粒子上に供給して吸収性ゲル状粒子とポリ陽イオン重合体との間に結合を形成することを含み、吸収性ゲル状粒子はグルー微小繊維が担体層に接着する前に、グルー微小繊維と接着する。
【0069】
1つの態様においては、本法は、セルロース繊維を吸収性ゲル状粒子に分散する工程を更に含み、グルー微小繊維がセルロース繊維と吸収性ゲル状粒子との間で接着剤として作用する。
【0070】
好ましい態様においては、吸収性ゲル状粒子は、第一空気流を介して担体層上に供給される。
【0071】
より好ましい態様においては、グルー微小繊維は、第二空気流を介して供給される。グルー微小繊維を含む第二空気流は、好ましくは、約100℃〜約400℃の温度を有する。
【0072】
好ましい態様においては、ポリ陽イオン重合体は、第三空気流を介して供給される。ポリ陽イオン重合体を含む第三空気流は、好ましくは約0.1〜10重量%の濃度を有する溶液として使用される。
【0073】
次いで、ポリ陽イオン重合体を含有する溶液は、複数の吸収性ゲル状粒子上に供給される。特に、吸収性ゲル状粒子の少なくとも2個、好ましくはすべて、溶液で覆われた部分を有する。好ましい態様においては、吸収性ゲル状粒子の表面積の少なくとも約70%は、ポリ陽イオン重合体を含有する溶液で覆われる。溶液は、溶液を材料に適用するのに好適である技術上周知の各種の技術および装置のいずれか、例えば、溶液を吸収性ゲル状粒子上に被覆する方法、ダンピングする方法、注ぐ方法、滴下する方法、噴霧する方法、微粒化する方法、濃縮する方法、または浸漬する方法を使用して適用できる。ポリ陽イオン重合体を適用した後、好ましくはゲル化粒子の表面積の約90%以上は、溶液で覆われる。
【0074】
好ましい態様においては、方法は、工程(c)で得られた材料を約50℃〜約300℃の温度で加熱してポリ陽イオン重合体を吸収性ゲル状粒子のWAHPに共有結合する工程を更に含む。
【0075】
好ましい態様においては、ポリ陽イオン重合体は、ポリ陽イオン重合体が吸収性ゲル状粒子の表面エリアで吸収性ゲル状粒子に共有結合するようになるように吸収性ゲル状粒子と反応させる。より好ましくは、共有結合は、吸収性ゲル化粒子の表面配置カルボキシ基とポリ陽イオン重合体のアミノ基との間で作られる。好ましくは、ポリ陽イオン重合体の少なくとも約80重量%、より好ましくは約90重量%以上は、吸収性ゲル状粒子に共有結合する。高熱エネルギーが供給された時には、吸収性材料を含む吸収性物品は、より良好な流体浸透性を示す。流体浸透性が改善されると、吸収性材料を含む吸収性物品全体にわたっての例えば尿の広がりは増大され、それゆえ吸収性ゲル状粒子流体吸収効率を上げることができる。
【0076】
また、本発明は、吸収性材料の製法に関する。本発明の製法は、(a)WAHPを含む吸収性ゲル状粒子を含む第一空気流を形成し、(b)グルー微小繊維を含む第二空気流を形成し、(c)第二空気流を第一空気流と合流して、グルー微小繊維と吸収性ゲル状粒子との完全な混合物を含む一体化空気流を形成し、(d)一体化空気流を担体層上に供給し、(e)ポリ陽イオン重合体を含む第三空気流を形成し、(f)ポリ陽イオン重合体が吸収性ゲル状粒子に結合するように第三空気流を担体層上に供給することからなる。
【0077】
さらに好ましくは、吸収性材料の製法は、(a)WAHPを含む吸収性ゲル状粒子を含む第一空気流を形成し、(b)ポリ陽イオン重合体を含む第二空気流を形成し、(c)第二空気流を第一空気流と合流して、一体化空気流を形成し(ポリ陽イオン重合体は吸収性ゲル状粒子に結合する)、(d)グルー微小繊維を含む第三空気流を形成し、(e)一体化空気流を第三空気流と合流して混合空気流を形成し、(f)ポリ陽イオン重合体に結合された吸収性ゲル状粒子がグルー微小繊維に接着し且つグルー微小繊維が担体層に接着するように混合空気流を担体層上に供給することからなる。
【0078】
より好ましい態様においては、第二空気流は、少なくとも約400℃の温度および空気圧力約50psi で噴出される。
【0079】
別の態様においては、方法は、(a)濃度約80〜約99重量%を有するポリ陽イオン重合体を含むポリ陽イオン重合体繊維を、WAHPを含む吸収性ゲル状粒子上に適用し、(b)吸収性ゲル状粒子を担体層上に供給することを含み、ポリ陽イオン重合体繊維は吸収性ゲル状粒子と担体層との間で接着剤として作用する。好ましくは、ポリ陽イオン重合体繊維は、分子量少なくとも約70,000を有する。
【0080】
好ましい態様においては、ポリ陽イオン重合体繊維はポリ陽イオン重合体を含有する第一空気流を形成し且つ吸収性ゲル状粒子は第二空気流を形成して、ポリ陽イオン重合体繊維と吸収性ゲル状粒子との完全な混合物を含有する一体化空気流を形成する。
【0081】
より好ましい態様においては、方法は、(a)ポリ陽イオン重合体繊維を含有する第一空気流を形成し、(b)WAHPを含む吸収性ゲル状粒子を含有する第二空気流を形成し、(c)第二空気流を第一空気流と合流して、一体化空気流を形成し(ポリ陽イオン重合体繊維は吸収性ゲル状粒子に結合する)、(d)吸収性ゲル状粒子が担体層上でポリ陽イオン重合体繊維に結合するように一体化空気流を担体層上に供給することからなる。
E.試験法
1.合成尿
ここに記載の試験法で使用する特定の合成尿を「合成尿」と称する。合成尿は、普通、ジェイコ・シンウリン(Jayco SynUrine)またはジェイコ合成尿として既知であり且つペンシルベニア州キャンプ・ヒルのジェイコ・ファルマセウティカルズ・カンパニーから入手できる。合成尿の処方は、KCl 2.0g/l 、Na2 SO4 2.0g/l 、(NH4 )H2 PO4 0.85g/l 、(NH4 )2 HPO4 0.15g/l 、CaCl2 0.19g/l およびMgCl2 0.23g/l である。化学薬品のすべては、試薬等級を有する。合成尿のpHは、6.0〜6.4の範囲内である。
2.湿潤破裂強さ(wet burst strength)測定
標準破裂強さ試験プログラムは、試験の終りにおけるピーク荷重および破損荷重での荷重、撓みおよびエネルギーを測定する。この試験の目的は、合成尿の一定の荷重に付した後の吸収性ゲル状粒子含有ラミネート構造物の力(g)を評価することである。10cm×10cmの寸法を有し且つ吸収性ゲル状粒子坪量310g/ m2 を有するラミネート試料は、一般には3.6±0.3gであり且つ合成尿70mlにソーキングさせる。合成尿は、元の重量の20倍の合成尿荷重で吸収性ゲル化粒子含有ラミネートによって完全に吸収する。破裂テスター、スイング−アルバート・インストルーメント・カンパニー製のNo. 177−1−Bを使用して、20倍の合成尿を装入したラミネート試料をパンクさせるのに必要とされる力(g)を測定する。試料ホルダーは、直径4.5インチ(約11.4cm)および厚さ0.125インチ(約3.175mm)のプレキシガラス製ディスクであり、直径0.75インチ(約19.05mm)の穴がプレキシガラスの中心にある。直径0.25インチ(約6.35mm)のステンレスボールヘッドを使用して試料をパンクさせる。
3.吸収容量(gel volume)
WAHPの吸収容量は、過剰のジェイシー(Jaycee)合成尿で膨潤した後の保持吸収能力と定義される。それは、重合体上の圧力が比較的低い使用条件下での重合体の最大吸収能力の尺度となる。吸収容量は、ジェイシー合成尿を使用することによって後述の遠心分離能力法によって測定する。吸収容量は、乾燥重量基準で計算する。吸収容量計算で使用する乾燥重量は、WAHPを105℃で3時間オーブン乾燥することによって測定する。化学薬品のすべては、試薬等級を有する。ジェイシー合成尿のpHは、6.0〜6.4の範囲内である。
【0082】
ヒ−トシール性ティーバッグ紙を6cm×12cmに切断し、長さ方向に半分に折り、2辺に沿ってエッジに近くをTバーシーラーでシールして6cm×6cmのティーバッグ正方形を製造する。WAHP 0.200g(±0.005g)をティーバッグに移し、バッグの上部をそのエッジでシールする。空のティーバッグの上部をシールし、ブランクとして使用する。ジェイコ合成尿約300mlを1,000mlのビーカーに注ぎ、WAHPを含有するティーバッグおよびブランクをビーカーに水没する。30分間ソーキングした後、ブランクおよびWAHP充填ティーバッグは、トングを使用することによって溶液から取り出す。直読回転速度計、電気タイマーを有する遠心分離機(日本の東京のコクサン・エンシンキ株式会社製のH−122タイプ)をこの測定に使用する。試料ティーバッグおよびブランクティーバッグを遠心分離機バスケットに配置し、1100rpm で3分間遠心分離する。吸収容量を次の通り計算する:
吸収容量(g/g)=(Ws−Wb−Wo)/Wo
〔式中、Wsは遠心分離後の試料ティーバッグ重量であり、Wbは遠心分離後のブランクティーバッグ重量であり、WoはWAHP重量(0.200g)である〕。
【0083】
少なくとも2回の測定値の平均が報告される。
4.液体吸収速度およびぬれ感試験
本発明に従って作られたこの吸収性材料を含むラミネート製品の液体吸収速度およびぬれ感を測定する。典型的な吸収性物品は、吸収層としてのエアフィルト(airfilt)および吸収性ゲル状粒子坪量少なくとも310g/ m2 のコアを含むラミネート製品を包含する。液体吸収(速度)およびぬれ感測定を外圧0.30psi で平らな配置で遂行する。合成尿200mlの連続装入後、濾紙の数片を湿潤パッド上に置き、0.40psi 下で30分間ソーキングさせる。濾紙の重量増大をフロント部分、中間部分およびバック部分から総計し、ぬれ感の測定値とする。
F.例
下記の例は、本発明の吸収性材料を例示するものであり特許請求の範囲を限定することを意図するものではない。
【0084】
本発明に係る複合体は、図1に図示のラミネート製品用製造ラインで製造する。
【0085】
この例で使用するすべての原料は、一般的入手可能なものである。グルー微小繊維としてH.B.フラー・カンパニー製のスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(HL−1358−XZP)を使用し、製造時に少なくとも350℃で加熱保持する。吸収性ゲル状粒子として日本触媒株式会社製のL76lfを使用し、300μm〜600μmの粒径分布を有する。ポリ陽イオン重合体としてはワコー・ケム・カンパニー製のポリエチレンイミンを使用し、その固形分30%であり且つ分子量70,000ドルトンである。担体層としてはハビックス・カンパニー社製のティッシュを使用し、機械方向で引張強さ1.1kg/インチを有する。
【0086】
本発明の吸収性材料の性能として、湿潤破裂強さ(BBS)およびゲル容量(GV)を測定し表1に示す。また本発明の吸収性材料を包含するおむつにおいては、液体の吸収速度およびぬれ感を測定し、表2に示す。
例1
圧縮空気流を空気圧力50psi に保つ。L76lfをKトロンスクリューフィーダー中で調製し振動フィーダー、次いで、ホッパーに連続的に供給する。さらにホッパーからエダクターを通り、圧縮空気流と合わせて、第一空気流を与える。L76lfの第一空気流の注入速度を、ライン速度とマッチするように約1.0m秒-1に保つ。
【0087】
スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(HL−1358−XZP)をグルーガンの装置(J&Mカンパニー)を通して約0.2〜約2.0kgcm-1hr-1の速度で押し出す。グルーブロック共重合体が薄い繊維になるように、グルーガンの空気ギャップを約0.18mmに保つ。
【0088】
押し出されたHL−1358−XZPを空気流と合わせて、第二空気流を与える。第二空気流を約400℃の温度および空気圧力約50psi に保つ。HL−1358−XZPの第二空気流は、約3.0g/ m2 〜約50.0g/ m2 となるように調整する。
【0089】
さらにL76lfの第一空気流とHL−1358−XZPの第二空気流を一体化空気流として調製する。
【0090】
一方、真空コンベヤーをグルーガンおよびエダクターの下になるように配置する。
【0091】
ティッシュは真空コンベヤー上を約70m/分で走行させる。一体化空気はコンベアー上の真空吸引部分(ポイント)に射出され、L76lf、HL−1358−XZPはティッシュに堅く結合する。ティッシュ幅は少なくとも約23cmであり且つ一体化空気流の被覆幅は少なくとも約9.50cmである。
【0092】
ポリエチレンイミンを蒸留水に約10〜約20重量%の濃度で溶解させる。第三空気流スプレー空気圧力噴霧システム(スプレイング・システム・カンパニーからのB1/8 VAU−SS+SUV 67−SS 0.5〜1.2kg/cm2 )をHL−1358−XZPおよびL76lfを含有する一体化空気流が射出された後に配置する。ライン速度に従って、第三空気流の噴霧速度を8g/ m2 に制御する。ポリエチレンイミンはラミネート製品の約2.0重量%となる。
【0093】
フォールディングボードをポリエチレンイミン溶液の第三空気流スプレーの隣に置く。ティッシュ、L76lf、HL−1358−XZPおよびポリエチレンイミンが形成されたティッシュを折って最終幅約10cmのエッジ密閉ラミネート構造物を形成する。ラミネート製品をラインの終りに巻く。吸収性ゲル状粒子約310g/ m2 の形成ラミネートの厚さは、約1.3mmである。
【0094】
本例に従って製造されたこの吸収性材料を含むラミネート製品の性質を評価する。湿潤破裂強さおよび吸収容量は、61gおよび33g/gである。結果は、驚異的なことに、本発明に係る吸収性材料によって高い湿潤破裂強さ(BBS)および高い吸収容量(GV)を示す。
例2
ポリエチレンイミン添加剤の第三空気流スプレーを使用しない以外は、試料の基本組成は、例1と同様である。
【0095】
本例に従って調製されたこの吸収性材料を含むラミネート製品の性質を評価する。湿潤破裂強さおよび吸収容量は、25gおよび35g/gである。
例3
本例においては、以下の記載以外については、試料の基本組成は例1と同様である。
【0096】
(1)「URIC吸収性ゲル状粒子」を第一空気流中で使用する「URIC吸収性ゲル状粒子」は、吸収性ゲル状粒子に結合されたポリ陽イオン重合体などの吸収性変性重合体によって改善された吸収性を有する吸収性ゲル状粒子である。
【0097】
(2)第三空気流スプレーがない。
【0098】
本例に従って調製されたこの吸収性材料を含むラミネート製品の性質を評価する。湿潤破裂強さおよび吸収容量は、45gおよび31g/gである。結果は、驚異的なことに、本発明に係る吸収性材料によって高い湿潤破裂強さ(BBS)および高い吸収容量(GV)を示す。
例4
熱可塑性高分子微小繊維の第二空気流を使用せず且つポリエチレンイミン添加剤の第三空気流スプレーを使用する以外は、試料の基本組成は、例1と同様である。
【0099】
本例に従って調製されたこの吸収性材料を含むラミネート製品の性質を評価する。湿潤破裂強さおよび吸収容量は、0gおよび38g/gである。
液体吸収速度およびぬれ感を吸収材料をおむつに使用して評価する。おむつを前記例に係る吸収性材料を含むラミネート製品より作る。おむつの性質を評価し、表2に提示する。
本発明のおむつ(試料No. 1およびNo. 3)は、高い尿装入量、例えば、尿容量少なくとも150mlで試料No. 2より迅速な液体吸収速度を示す。液体吸収速度は、湿潤状態で吸収性ゲル状粒子の粒状物間のより迅速な流体輸送によって改善される。吸収性ゲル状粒子にポリエチレンが添加されている試料No. 3においては、ラミネート製品はより一層迅速な液体吸収速度を示す。試料No. 3における吸収性ゲル状粒子とポリエチレンイミンの結合力は、試料No. 1のものより高い。表2にも示すように、本発明のぬれ感は、ポリ陽イオン重合体なしの吸収性材料の場合と同様で維持されている。
【0100】
ここに記載の例および態様は、例示の目的のためのみのものであり且つそれに徴しての各種の修正または変更は、当業者に示唆されるものであり本願の精神および範囲および特許請求の範囲の範囲に包含されることが理解される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の吸収性材料を製造するための装置の概略図である。
【符号の説明】
1 製造装置
10 粒子適用ユニット
11 担体層装置
12 吸収性ゲル状粒子供給ユニット
17 グルー微小繊維供給ユニット
18 ポリ陽イオン重合体噴霧ユニット
21 第一空気流
22 第二空気流
23 一体化空気流
24 第三空気流
25 担体層
Claims (8)
- (a)水不溶性吸収性ヒドロゲル形成重合体からなる吸収性ゲル状粒子、
(b)ポリ陽イオン重合体、
(c)グルー微小繊維、および
(d)担体層
を含んでなる吸収性材料であって、前記ポリ陽イオン重合体は前記吸収性ゲル状粒子に結合し、かつ、前記グルー微小繊維は前記吸収性ゲル状粒子と前記担体層との間で接着剤として作用することを特徴とする、吸収性材料であって、
吸収性ゲル状粒子に分散されたセルロース繊維を更に含み、該セルロース繊維はグルー微小繊維によって吸収性ゲル状粒子に接着されてなり、
グルー微小繊維がエラストマー微小繊維および非エラストマー微小繊維からなる群から選ばれ、
非エラストマー微小繊維が水溶性微小繊維および水不溶性微小繊維からなる群から選ばれる、吸収性材料。 - 水溶性微小繊維がポリエチルオキサゾリン、ポリビニルピロリドン、エチレン酢酸ビニル共重合体グルーおよびそれらの混合物からなる群から選ばれる、請求項1に記載の吸収性材料。
- (a)水不溶性吸収性ヒドロゲル形成重合体からなる吸収性ゲル状粒子、
(b)ポリ陽イオン重合体を含むポリ陽イオン重合体繊維、および
(c)担体層
を含んでなる吸収性材料であって、濃度約80〜99重量%を有するポリ陽イオン重合体を含む前記ポリ陽イオン重合体繊維は前記吸収性ゲル状粒子に結合し、かつ、前記ポリ陽イオン重合体繊維は前記吸収性ゲル状粒子と前記担体層との間で接着剤として作用することを特徴とする、吸収性材料。 - ポリ陽イオン重合体繊維が分子量少なくとも約70,000を有する、請求項3に記載の吸収性材料。
- (a)液体浸透性トップシート、
(b)液体不透性バックシート、および
(c)前記トップシートと前記バックシートとの間に配置された吸収コア
を含んでなる吸収性物品であって、前記吸収コアが請求項3に記載の吸収性材料を含むことを特徴とする、吸収性物品。 - (a)濃度約80〜約99重量%を有するポリ陽イオン重合体を含むポリ陽イオン重合体繊維を、水不溶性吸収性ヒドロゲル形成重合体からなる吸収性ゲル状粒子上に適用し、
(b)前記吸収性ゲル状粒子を担体層上に与える
ことを含み、前記ポリ陽イオン重合体繊維が、吸収性ゲル状粒子と担体層との間で接着剤として作用することを特徴とする、吸収性材料の製法。 - ポリ陽イオン重合体繊維が分子量少なくとも約70,000を有する、請求項6に記載の吸収性材料の製法。
- ポリ陽イオン重合体繊維および吸収性ゲル状粒子をそれぞれ第一空気流および第二空気流によって与える、請求項6に記載の吸収性材料の製法。
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