JP3711322B2 - プレキャストコンクリート梁材およびプレキャストコンクリート床板ならびに鉄筋コンクリート構造物の構築工法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はプレキャストコンクリート梁材およびプレキャストコンクリート床板ならびに鉄筋コンクリート構造物の構築工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
鉄筋コンクリートによる超高層の建物を構築するには柱のコンクリート強度が重要になり、この柱と梁および床の打ち継ぎ部には、図12の(1)に示すような打ち継ぎ型枠44が形成され、ここに柱45と同じ高強度のコンクリート46が打設される。このコンクリート46の打設は、同図の(2)および(3)に示すように、柱45と、スラブとの間にさん木48、または柱45と、梁47との間にエアチューブ49による打ち継ぎ型枠44を形成して行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のような構築工法には下記のような問題がある。
▲1▼ 現場において梁用および床用の打ち継ぎ型枠を構成するために、作業工程が多くなる。
▲2▼ 打ち継ぎ部に打設されたコンクリートにバイブレーターをかけると、型枠を形成する各エアチューブ間からコンクリートが漏れ出すため、その密実性を確認することが困難であった。
▲3▼ 打ち継ぎ型枠へコンクリートを打設した後から梁および床のコンクリートを打設するまでの間に、打ち継ぎ型枠の解体作業を作業者がスラブ鉄筋に乗って行うため、この鉄筋を通じて打ち継ぎ部のコンクリートにクラックを発生させてしまう。
▲4▼ エアチューブなどの型枠形成材の揚げ降ろし作業が多くなる。
▲5▼ 打ち継ぎ部のコンクリートの仕上げ施工をする際に、施工者がスラブ配筋上を移動するため、この鉄筋を通じて打ち継ぎ部のコンクリートにクラックを発生させてしまう。
▲6▼ 打ち継ぎ部のコンクリートの仕上げ施工を、施工者が硬化前の梁および床の打設コンクリート上で行うため、そこの品質が低下する。
▲7▼ プレキャストコンクリート梁材の主筋を現場で仕込むため、本数などの仕込みミスが起きやすい。
▲8▼ 柱間に架設したプレキャストコンクリート梁上で危険な主筋の移動作業をしなければならず、しかも主筋が太径である場合は移動が困難であった。
【0004】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、打ち継ぎ型枠の簡単な形成、打ち継ぎコンクリートのクラックの発生防止、プレキャストコンクリート床板に打設されたコンクリートの品質を向上させることができるプレキャストコンクリート梁材およびプレキャストコンクリート床板ならびに鉄筋コンクリート構造物の構築工法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するための手段である鉄筋コンクリート構造物の構築工法は、コンクリート部材の上面から突出したあばら筋の上部に上端筋が配筋され、前記あばら筋を覆う高さの突起部がコンクリート部材上面の両端側に形成され、該両端側に打ち継ぎ型枠を構成する型枠形成部が形成されてなるプレキャストコンクリート梁材を各柱間に架設し、これらのプレキャストコンクリート梁材間に、コンクリート板の四隅に突起部で平面三角形の型枠形成部が形成されてなるプレキャストコンクリート床板を設置して、前記プレキャストコンクリート梁材の型枠形成部と、プレキャストコンクリート床板の型枠形成部とで柱の周囲に打ち継ぎ型枠を形成し、該打ち継ぎ型枠にコンクリートを打設して柱とプレキャストコンクリート梁材とプレキャストコンクリート床板との打ち継ぎ部を形成し、該打ち継ぎ部の仕上げ施工を施工者が突起部から行うことを特徴とする。またプレキャストコンクリート梁材の木口面から下端筋および上端筋の先端部が突出されたことを含む。また打ち継ぎ型枠には柱と同強度のコンクリートを打設することを含むものである。
また鉄筋コンクリート構造物の構築工法は、コンクリート部材の上面から突出したあばら筋の上部に上端筋が配筋され、前記あばら筋を覆う高さの突起部がコンクリート部材上面の中央部から両端側にかけて形成されて、コンクリート部材上面の両端側に打ち継ぎ型枠を構成する型枠形成部が形成されてなるプレキャストコンクリート梁材を各柱間に架設し、これらのプレキャストコンクリート梁材間に、コンクリート板の四隅に突起部で平面三角形の型枠形成部が形成されてなるプレキャストコンクリート床板を設置して、前記プレキャストコンクリート梁材の型枠形成部と、プレキャストコンクリート床板の型枠形成部とで柱の周囲に打ち継ぎ型枠を形成し、該打ち継ぎ型枠にコンクリートを打設して柱とプレキャストコンクリート梁材とプレキャストコンクリート床板との打ち継ぎ部を形成し、該打ち継ぎ部の仕上げ施工を施工者が突起部から行うことを特徴とする。またプレキャストコンクリート梁材の木口面から下端筋および上端筋の先端部が突出されたことを含む。また打ち継ぎ型枠には柱と同強度のコンクリートを打設することを含むものである。
また鉄筋コンクリート構造物の構築工法は、コンクリート部材の上面から突出したあばら筋の上部に上端筋が配筋され、前記あばら筋を覆う高さの突起部がコンクリート部材上面の両端側に形成され、該両端側に打ち継ぎ型枠を構成する型枠形成部が形成されてなるプレキャストコンクリート梁材を各柱間に架設し、これらのプレキャストコンクリート梁材間に、中央部のフルプレキャスト部の四隅から二方向に延びた突起部でフルプレキャストコンクリート床板の四隅と四側部とに段状の型枠形成部が形成されたプレキャストコンクリート床板を設置して、前記プレキャストコンクリート梁材の型枠形成部と、プレキャストコンクリート床板の四隅の型枠形成部とで柱の周囲に打ち継ぎ型枠を形成するとともに、フルプレキャストコンクリート床板の四側部で梁の周囲に打ち継ぎ型枠を形成し、これらの打ち継ぎ型枠にコンクリートを打設して柱とプレキャストコンクリート梁材とプレキャストコンクリート床板との打ち継ぎ部および、プレキャストコンクリート梁材とプレキャストコンクリート床板との打ち継ぎ部を形成し、これらの打ち継ぎ部の仕上げ施工を施工者が突起部から行うことを特徴とする。またプレキャストコンクリート梁材の木口面から下端筋および上端筋の先端部が突出されたことを含む。また打ち継ぎ型枠には柱と同強度のコンクリートを打設することを含むものである。
【0006】
プレキャストコンクリート梁材とプレキャストコンクリート床板の型枠形成部とにより、柱および梁の周囲に打ち継ぎ型枠を簡単に形成することができるとともに、打ち継ぎコンクリートにクラックが発生するのを防ぐことができ、かつプレキャストコンクリート床板に打設されたコンクリートの品質を向上させることができる。またプレキャストコンクリート梁材を柱間に架設すると、柱の周囲に型枠形成部による打ち継ぎ型枠が形成される。またプレキャストコンクリート床板をプレキャストコンクリート梁材間に敷設すると、柱および梁の周囲に型枠形成部により打ち継ぎ型枠を形成することができる。またコンクリート部材の上面の両端部にだけ突起部による型板形成部を形成することができるとともに、コンクリート部材の上面中央部へのコンクリートの打設作業を省くことができる。またプレキャストコンクリート梁材およびプレキャストコンクリート床板とを簡単に接合することができる。また型枠形成部以外へのコンクリートの打設作業を省くことができる。また柱と、プレキャストコンクリート梁材およびプレキャストコンクリート床板との接合が強固になる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のプレキャストコンクリート梁材(以下PC梁材)およびプレキャストコンクリート床板(以下PC床板という)ならびに鉄筋コンクリート構造物の構築工法(以下、構造物の構築工法という)の実施の形態を図面に基づいて説明する。はじめにPC梁材およびPC床板の実施の形態について説明し、その後に構造物の構築工法の実施の形態について説明する。
【0028】
PC梁材は第1および第2の実施の形態があり、図1は第1の実施の形態のPC梁材の斜視図、図2は第2の実施の形態のPC梁材の斜視図を示す。
【0029】
第1の実施の形態のPC梁材1は、図1に示すように、プレキャストコンクリート部材(以下PC部材という)2の上面からあばら筋3の上部が突設し、ここに上端筋4が配筋され、該上端筋4および下端筋5の先端部が木口面6から突出している。PC部材2の上面の両端側にはあばら筋3を覆う高さの突起部7により型枠形成部8が形成されている。前記突起部7は上面の横幅よりもやや狭く形成され、その両側にはPC床板用の載置部9が形成されている。
【0030】
第2の実施の形態のPC梁材10は、図2に示すように、前記と同様のPC部材2の上面の両端側に、中央部から両端側にかけた突起部11により型枠形成部8が形成され、前記突起部11の両側面にはコッタ12が形成されている。このPC梁材10は、突起部11以外が第1の実施の形態と同じ構成である。
【0031】
また、図3〜図5はPC床板の実施の形態を示し、図3は第1の実施の形態のPC床板の斜視図、図4は第2の実施の形態のPC床板の斜視図、図5は第3の実施の形態のPC床板の斜視図をそれぞれ示す。
【0032】
第1の実施の形態のPC床板13は、図3の(1)に示すように、いわゆるハーフPC床板14の四隅に型枠形成部15が形成されたものである。このハーフPC床板14とはコンクリート板16の上面から、一本の上端筋17と二本の下端筋(図示せず)とが波形のラチス筋19で連結されてなるトラス筋20の上部が突出し、上面に現場打ちコンクリートが打設されるスペース21が形成されたものをいう。また、型枠形成部15は平面三角形のフルプレキャストコンクリートの突起部22により平面三角形に形成され、ここにはトラス筋20が配筋されていないが、先端部には柱との接合溝23が形成されている。一方、突起部22にはトラス筋20が埋設され、かつ曲げ補強筋24が配筋されている。この突起部22は(1)に示すような平面三角形に限らず、(2)に示すような平面長方形の突起部25であってもよい。
【0033】
第2の実施の形態のPC床板26は、図4に示すように、いわゆるフルPC床板27の四隅に平面三角形の段状の型枠形成部28が形成されたものである。このフルPC床板27とは型枠形成部28を除く全ての箇所が完成された、すなわちフルプレキャスト部29として構成されたものをいい、前記の型枠形成部28にのみ現場打ちコンクリートが打設されるようになっている。また型枠形成部28は前記と同じ平面三角形であり、ここにはトラス筋20が配筋されていないが、先端部には柱との接合溝23が形成されている。また、フルPC床板27の四側面にはコッタ30が設けられている。
【0034】
第3の実施の形態のPC床板31は、図5に示すように、いわゆるフルPC床板32の四隅と四側部とに段状の型枠形成部33、34が形成されたものである。このフルPC床板32とは前記と同じものをいい、中央部のフルプレキャスト部35から延びた突起部36で四隅の型枠形成部33と四側部の型枠形成部34とが形成されている。これらの型枠形成部33、34にはフルプレキャスト部35から延びたトラス筋20と曲げ補強筋24とが配筋され、四隅の型枠形成部33の先端部には前記と同じ接合溝23が形成されている。
【0035】
また図6〜図11は上記のPC梁材1、10とPC床板13、26、31とを利用した構造物の構築工法の第1〜第3の実施の形態を示し、図6は第1の実施の形態の構造物の構築工法の平面図および断面図、図8は第2の実施の形態の構造物の構築工法の平面図および断面図、図10は第3の実施の形態の構造物の構築工法の平面図および断面図である。
【0036】
第1の実施の形態の構造物の構築工法は、図6に示すように、図1のPC梁材1と、図3のPC床板13とを利用したものであり、予め工場で製造したプレキャストコンクリート部材1、13を現場に搬入して組み立てる。はじめに現場打ちコンクリートで高強度(600kg/m2以上)の柱37を構築し、これらの柱37間にPC梁材1を架設する。次に、これらPC梁材1間にPC床板13を敷設するとPC梁材1の型枠形成部8と、PC床板13の型枠形成部15とにより各柱37の周囲に打ち継ぎ型枠38が形成される。一方、柱37内には、図7に示すように、PC梁材1の上端筋4および下端筋5の先端部が配筋されて柱と接合されている。
【0037】
次に、打ち継ぎ型枠38に柱37と同強度のコンクリート39が打設されて柱37と、PC梁材1およびPC床板13との打ち継ぎ部40が形成される。そして、この打ち継ぎ部40の仕上げ施工を、施工者がPC梁材1の突起部7とPC床板の突起部11とに乗って行い、前記コンクリート39が硬化する前に、PC梁材1とPC床板13との残りのスペース21に柱のコンクリート39よりも低強度のコンクリート41を打設して所定階のスラブ42を構築する。このような作業を各階ごとに順次繰り返すことにより鉄筋コンクリート構造物が構築される。
【0038】
第2の実施の形態の構造物の構築工法は、図8に示すように、図2のPC梁材10と、図4のPC床板26とを利用したものであり、これを利用した以外は前記と同じ方法で構築する。この場合はPC梁材10を各柱37間に架設し、これらのPC梁材10間にPC床板26を敷設すると、前記と同様に柱37の周囲に型枠形成部15、28による打ち継ぎ型枠38が形成されるが、残りは全てフルプレキャスト部29であるため、打ち継ぎ型枠38に柱37と同じコンクリート39を打設すると所定階のスラブ42が構築される。したがって、打ち継ぎ部40の仕上げ施工を、施工者がフルプレキャスト部29に乗って行うことができるので、打ち継ぎ部40にクラックが発生するのを防ぐことができるとともに、PC床板26の品質を向上させることができ、しかもここ以外への現場打ちコンクリートの打設を省くことができる。なお、柱37とPC梁材10の接合部との構造は、図9に示すように、前記と同じである。
【0039】
第3の実施の形態の構造物の構築工法は、図10に示すように、図1のPC梁材1と、図5のPC床板31を利用したものであり、これを利用した以外は前記と同じ方法で構築する。この場合はPC梁材1を各柱37間に架設し、これらのPC梁材1間にPC床板31を敷設すると、柱および梁の周囲に型枠形成部33、34による打ち継ぎ型枠38、43が形成され、柱の周囲の打ち継ぎ型枠38に柱と同じコンクリート39を打設するとともに、梁の周囲の打ち継ぎ型枠43にPC床板31と同じコンクリート41を打設して所定階のスラブ42を構築する。したがって、前記と同様に打ち継ぎ部40の仕上げ施工を、施工者がフルプレキャスト部35に乗って行うことができるので、打ち継ぎ部40にクラックが発生するのを防ぐことができるとともに、PC床板31の品質を向上させることができる。なお、柱37とPC梁材1との接合部の構造は、図11に示すように、前記と同じである。
【0040】
なお、構造物の構築工法は上記のような組み合わせに限らず、PC梁材1、10とPC床板13、26、31とを自由に組み合わせることもできる。
【0041】
【発明の効果】
プレキャストコンクリート梁材を柱間に架設すると、柱の周囲に型枠形成部による打ち継ぎ型枠を簡単に形成することができる。
【0042】
コンクリート部材の上面の両端部にだけ突起部による型板形成部を形成することができるとともに、コンクリート部材へのコンクリートの打設作業を省くことができる。
【0043】
下端筋および上端筋の先端部により、柱とPC梁材とを簡単に接合することができる。
【0044】
PC床板をPC梁材間に敷設することにより、柱および梁の周囲に型枠形成部による打ち継ぎ型枠を簡単に形成することができる。
【0045】
コンクリート板の隅または側部と、隅および側部とに突起部による打ち継ぎ型枠を形成することができる。
【0046】
型枠形成部以外へのコンクリートの打設作業を省くことができる。
【0047】
コンクリート板の上面の一部に突起部による型板形成部を形成することができる。
【0048】
PC梁材およびPC床板の型枠形成部により、柱および梁の周囲に打ち継ぎ型枠を簡単に形成することができるとともに、打ち継ぎコンクリートにクラックが発生するのを防ぐことができ、かつPC床板に打設したコンクリートの品質を向上させることができる。
【0049】
柱と、PC梁材およびPC床板との接合が強固になる。
【0050】
PC梁材への主筋の仕込みミスが起きない。
【0051】
柱間に架設したPC梁材上の主筋の移動作業を省くことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態のPC梁材の斜視図である。
【図2】第2の実施の形態のPC梁材の斜視図である。
【図3】(1)は第1の実施の形態のPC床板の斜視図、(2)は同要部の斜視図である。
【図4】第2の実施の形態のPC床板の斜視図である。
【図5】第3の実施の形態のPC床板の斜視図である。
【図6】(1)は第1の実施の形態の構造物の構築工法の平面図、(2)は同断面図である。
【図7】第1の実施の形態の構造物の構築工法の要部の斜視図である。
【図8】(1)は第2の実施の形態の構造物の構築工法の平面図、(2)は同断面図である。
【図9】第2の実施の形態の構造物の構築工法の要部の斜視図である。
【図10】(1)は第3の実施の形態の構造物の構築工法の平面図、(2)は同断面図である。
【図11】第3の実施の形態の構造物の構築工法の要部の斜視図である。
【図12】(1)は従来の構造物の構築工法を示す正面図、(2)および(3)は同断面図である。
【符号の説明】
1、10 PC梁材
2 PC部材
3 あばら筋
4、17 上端筋
5 下端筋
6 木口面
7、11、22、25、36 突起部
8、15、28、33、34 型枠形成部
9 載置部
12、30 コッタ
13、26、31 PC床板
14 ハーフPC床板
16 コンクリート板
19 ラチス筋
20 トラス筋
21 スペース
23 接合溝
24 曲げ補強筋
27、32 フルPC床板
29、35 フルプレキャスト部
37、45 柱
38、43、44 打ち継ぎ型枠
39、41、46 コンクリート
40 打ち継ぎ部
42 スラブ
47 梁
48 床
Claims (5)
- コンクリート部材の上面から突出したあばら筋の上部に上端筋が配筋され、前記あばら筋を覆う高さの突起部がコンクリート部材上面の両端側に形成され、該両端側に打ち継ぎ型枠を構成する型枠形成部が形成されてなるプレキャストコンクリート梁材を各柱間に架設し、これらのプレキャストコンクリート梁材間に、コンクリート板の四隅に突起部で平面三角形の型枠形成部が形成されてなるプレキャストコンクリート床板を設置して、前記プレキャストコンクリート梁材の型枠形成部と、プレキャストコンクリート床板の型枠形成部とで柱の周囲に打ち継ぎ型枠を形成し、該打ち継ぎ型枠にコンクリートを打設して柱とプレキャストコンクリート梁材とプレキャストコンクリート床板との打ち継ぎ部を形成し、該打ち継ぎ部の仕上げ施工を施工者が突起部から行うことを特徴とする鉄筋コンクリート構造物の構築工法。
- コンクリート部材の上面から突出したあばら筋の上部に上端筋が配筋され、前記あばら筋を覆う高さの突起部がコンクリート部材上面の中央部から両端側にかけて形成されて、コンクリート部材上面の両端側に打ち継ぎ型枠を構成する型枠形成部が形成されてなるプレキャストコンクリート梁材を各柱間に架設し、これらのプレキャストコンクリート梁材間に、コンクリート板の四隅に突起部で平面三角形の型枠形成部が形成されてなるプレキャストコンクリート床板を設置して、前記プレキャストコンクリート梁材の型枠形成部と、プレキャストコンクリート床板の型枠形成部とで柱の周囲に打ち継ぎ型枠を形成し、該打ち継ぎ型枠にコンクリートを打設して柱とプレキャストコンクリート梁材とプレキャストコンクリート床板との打ち継ぎ部を形成し、該打ち継ぎ部の仕上げ施工を施工者が突起部から行うことを特徴とする鉄筋コンクリート構造物の構築工法。
- コンクリート部材の上面から突出したあばら筋の上部に上端筋が配筋され、前記あばら筋を覆う高さの突起部がコンクリート部材上面の両端側に形成され、該両端側に打ち継ぎ型枠を構成する型枠形成部が形成されてなるプレキャストコンクリート梁材を各柱間に架設し、これらのプレキャストコンクリート梁材間に、中央部のフルプレキャスト部の四隅から二方向に延びた突起部でフルプレキャストコンクリート床板の四隅と四側部とに段状の型枠形成部が形成されたプレキャストコンクリート床板を設置して、前記プレキャストコンクリート梁材の型枠形成部と、プレキャストコンクリート床板の四隅の型枠形成部とで柱の周囲に打ち継ぎ型枠を形成するとともに、フルプレキャストコンクリート床板の四側部で梁の周囲に打ち継ぎ型枠を形成し、これらの打ち継ぎ型枠にコンクリートを打設して柱とプレキャストコンクリート梁材とプレキャストコンクリート床板との打ち継ぎ部および、プレキャストコンクリート梁材とプレキャストコンクリート床板との打ち継ぎ部を形成し、これらの打ち継ぎ部の仕上げ施工を施工者が突起部から行うことを特徴とする鉄筋コンクリート構造物の構築工法。
- プレキャストコンクリート梁材の木口面から下端筋および上端筋の先端部が突出されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の鉄筋コンクリート構造物の構築工法。
- 打ち継ぎ型枠には柱と同強度のコンクリートを打設することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の鉄筋コンクリート構造物の構築工法。
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