JP3711087B2 - プロテクタの取付構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はプロテクタの取付構造に関し、詳しくは電線以外にウォッシャーホースやオープナケーブルといった線状体を保持し、トランクヒンジ等のヒンジ用長尺部材に沿って取り付けられるプロテクタの取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ワイヤハーネス等の電線を内部に収容保持するプロテクタとしては、例えば特開2000−13949号に記載されているように、ワイヤハーネス(電線)を収容保持するプロテクタ本体の外側壁に車両用のウインドウォッシャーホースやリヤドアオープナケーブル等の線状体を挿入係止する複数の線状体係止部が設けられたハーネス用プロテクタ(プロテクタ)がある。
そして、この様なハーネス用プロテクタは、プロテクタ本体に一体成形されたアンカー部を被取付面(車体パネル面)の係止孔に係止させたり、ブラケット部をねじ止めすることによって、所定の被取付位置に固定されている。
【0003】
ところで、車両のトランクリッドやリヤハッチゲート等にランプ類などの電気機器が設けられる場合には、これらトランクリッドやリヤハッチゲート等のヒンジ機構を構成するヒンジ用長尺部材に沿って前記ハーネス用プロテクタが取付けられている。
そして、前記ヒンジ用長尺部材の形状に合わせて形成されたプロテクタ本体にワイヤハーネスを収容保持すると共に、該プロテクタ本体の外側壁に設けた線状体係止部にウインドウォッシャーホースやリヤドアオープナケーブル等の線状体を挿入係止させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の如きハーネス用プロテクタをヒンジ用長尺部材に沿わせて取り付けた場合には、ワイヤハーネスを収容保持したプロテクタ本体が前記ヒンジ用長尺部材の表面に配置され、線状体係止部に係止された線状体が該プロテクタ本体の更に外側に配索された状態となる。
【0005】
そこで、ワイヤハーネス及び線状体を前記ヒンジ用長尺部材に沿って配索する前記ハーネス用プロテクタは、収容スペースの効率が良くなく、大型化するという問題があった。特に、トランクリッドやリヤハッチゲートのヒンジ用長尺部材は、トランクリッドやリヤハッチゲートを閉じた状態でトランク内や車室内に露呈するので、ハーネス用プロテクタの取付スペースが大型化すると、トランク内や車室内への突出量が大きくなって荷物や乗員との干渉が生じる虞れがあり、好ましくない。
【0006】
また、プロテクタ本体の外側壁に設けた線状体係止部に係止されたウインドウォッシャーホースやリヤドアオープナケーブル等の線状体は、ハーネス用プロテクタの表面に露呈するので、美観上好ましくない上に外力の影響を受け易い。特に、リヤハッチゲートのヒンジ用長尺部材は、リヤハッチゲートを閉じた状態でも車室内に露出し、乗員が常に目にする部分であるので、ハーネス用プロテクタの表面に線状体が露呈すると見栄えが良くない。
【0007】
従って、本発明の目的は上記課題を解消することに係り、ヒンジ用長尺部材への取付スペースを小型化すると共に、美観に優れたプロテクタの取付構造を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、内部に電線を収容保持するプロテクタ本体と、蓋部と、カバー部材と、ヒンジ用長尺部材と、を備え、前記プロテクタ本体が、前記ヒンジ用長尺部材の形状に合わせて長尺状に形成され、前記蓋部が、前記プロテクタ本体の上方開口を覆う形状に形成され、前記カバー部材が、前記ヒンジ用長尺部材の周囲を覆うように前記ヒンジ用長尺部材の形状に合わせて長尺状に形成されているプロテクタの取付構造であって、線状体を保持するべく前記プロテクタ本体に一体に設けられた線状体保持部と、前記ヒンジ用長尺部材の長手方向に沿って設けられた線状体を収納する凹溝と、前記蓋部の両側縁内面に形成された下方に突出する複数対の第1の可撓係止片及び第2の可撓係止片と、前記カバー部材の両側壁の上端部内面に形成された複数対の係止突起と、前記プロテクタ本体の両側壁に形成された複数対の係止部と、を設け、前記第1の可撓係止片を前記係止突起に係止させるとともに、前記第2の可撓係止片を前記係止部に係止させたことを特徴とするプロテクタの取付構造により達成される。
【0009】
上記構成によれば、電線を収容保持したプロテクタ本体がヒンジ用長尺部材に取付けられた際、該プロテクタ本体の線状体保持部に保持された線状体はヒンジ用長尺部材の凹溝内に収容されており、該プロテクタ本体のみが、前記ヒンジ用長尺部材の表面に配置される。また、上記構成によれば、複数対の係止部が設けられているので、プロテクタの取付け時の位置合わせが容易となり、また、ヒンジ用長尺部材に対する着脱性が向上する。
【0010】
そこで、線状体保持部に保持された線状体がプロテクタ本体の外側に配索される従来のプロテクタに比べて、取付スペースを小型化することができる。
また、線状体保持部に保持された線状体は、ヒンジ用長尺部材の凹溝内に収容されており、プロテクタの表面に露呈することがないので、美観が向上して車室内からの見栄えを良くすることができる。
【0011】
なお、好ましくは前記線状体保持部が、電線を収容保持する前記プロテクタ本体の電線収容空間外に設けられている。
この場合、線状体が、ヒンジ用長尺部材に対して電線と伴にプロテクタ本体に組み付けられる一体組付け、或いは前記ヒンジ用長尺部材に対して単独でプロテクタ本体に組み付けられる後組付けの双方に対応可能となり、組付け作業における線状体の組付け自由度が向上する。
【0012】
また、好ましくは前記プロテクタ本体が、前記凹溝内に収容される線状体保持部により、前記ヒンジ用長尺部材に対して位置決め固定される。
この場合、前記ヒンジ用長尺部材に対するプロテクタ本体の取付け作業性が向上する。
【0014】
そこで、プロテクタの取付け強度は、プロテクタ本体とカバー部材との固着力によって決まるので、ヒンジ用長尺部材の構造に係わらずプロテクタの取付け強度を高めることが容易である。
また、電気絶縁性の合成樹脂材料等によって成形されるプロテクタ本体とカバー部材とは、簡単な構造の係止手段によって着脱自在とすることができるので、取付け時の位置合わせが容易となり、取外し時に係止手段が破損し易くなることもなく、着脱性が向上する。
【0016】
又、好ましくはヒンジ用ダンパーが、前記ヒンジ用長尺部材における前記凹溝が設けられた側面とは反対の側面に取付けられる。
この場合、電線及び線状体の配索スペースが、ヒンジ用ダンパーとの干渉により制限を受けることがない。
【0017】
又、好ましくは前記蓋部が、前記プロテクタ本体及び前記電線を覆うように前記プロテクタ本体に着脱自在に取り付けられること、を特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づいて本発明の一実施形態に係るプロテクタの取付構造を詳細に説明する。
図1は本発明の第1実施形態に係るプロテクタの全体斜視図、図2は図1のII-II断面矢視図、図3は図1のIII-III断面矢視図、図4は図1に示したプロテクタの分解斜視図である。
【0019】
本第1実施形態に係るプロテクタとしてのハーネス用プロテクタ30は、図1乃至図4に示すように、蓋部20を備えて内部にワイヤハーネス(電線)W/Hを収容保持する電線収容空間を備えたプロテクタ本体10が、電気絶縁性の合成樹脂材料によって、ヒンジ用長尺部材50の長手方向形状に合わせた円弧形の長尺状に形成されている。
【0020】
前記ヒンジ用長尺部材50は、リヤハッチゲートのヒンジ機構を構成しており、長手方向に沿って側面(図中、上面)に設けられた凹溝51を有する断面コ字状の金属部材である。
前記プロテクタ本体10には、線状体であるウォッシャーホース40を保持する線状体保持部60が一体に設けられており、前記ヒンジ用長尺部材50の長手方向形状に合わせて長尺状に形成されたカバー部材70が、該プロテクタ本体10をヒンジ用長尺部材50に取り付ける為の取付手段として着脱自在に取り付けられている。
【0021】
前記蓋部20の両側縁内面には、図2乃至図4に示したように、下方に突出する複数対の可撓係止片21,21及び22,22が、長手方向に略等間隔で交互に形成されている。各可撓係止片21,22の下端には、後述する係止部11及び係止突起71に係止される係合用突起21a,22aが形成されている。
【0022】
前記蓋部20より長手方向の長さが若干短くされている前記プロテクタ本体10は、図2乃至図4に示したように、図中上方に開口を有する断面コ字状を有しており、内部の電線収容空間にワイヤーハーネスW/Hが挿通配置されるようになっている。
前記プロテクタ本体10の両側壁には、複数対の係止部11,11が前記可撓係止片22と同一ピッチで長手方向に沿って3カ所形成されており、前記可撓係止片22の先端を該係止部11の係止穴12に貫通させることによって、係合用突起22aが係止部11に係止され、蓋部20がプロテクタ本体10に着脱自在に取り付けられるようになっている(図2参照)。
【0023】
また、プロテクタ本体10の電線収容空間外である底面の両側縁には、図2乃至図4に示したように、一対の保持片61,61から成る線状体保持部60が長手方向に3カ所形成されている。各保持片61の先端内側には、一対の保持片61,61間に挟まれたウォッシャーホース40を係止する保持用係止突起61aが突設されている。
更に、前記プロテクタ本体10の底壁の長手方向の両端部には、図4に示したように、ワイヤーハーネスW/Hを粘着テープ等で巻付け固定する為の固定片13が突設されている。
【0024】
前記カバー部材70は、図2乃至図4に示したように、図中上方に開口を有する断面コ字状を有して前記ヒンジ用長尺部材50の長手方向形状に合わせた円弧形の長尺状に形成されており、底部の内面幅が前記ヒンジ用長尺部材50の幅と略同一とされている。
【0025】
前記カバー部材70の両側壁の上端部内面には、複数対の係止突起71,71が前記可撓係止片21,21と同一ピッチで長手方向に沿って4カ所形成されており、前記可撓係止片21の係合用突起21aを該係止突起71に係止させることによって、カバー部材70がプロテクタ本体10に着脱自在に取り付けられるようになっている(図3参照)。
【0026】
そこで、本第1実施形態のハーネス用プロテクタ30を用いて前記ヒンジ用長尺部材50にワイヤーハーネスW/Hを配索する際には、先ず、プロテクタ本体10の底壁に沿ってワイヤーハーネスW/Hを添わせ、粘着テープで固定片13に巻付け固定する。
そして、プロテクタ本体10の上方開口を蓋部20で覆った状態で、該蓋部20の可撓係止片22をプロテクタ本体10の係止部11に係止させ、蓋部20をプロテクタ本体10に取り付ける。
【0027】
次に、プロテクタ本体10の底面に設けた複数対の保持片61,61間にウォッシャーホース40をそれぞれ押込み、各線状体保持部60にウォッシャーホース40を保持させる。
そして、前記各線状体保持部60がウォッシャーホース40を伴って前記凹溝51内に収納されるように、プロテクタ本体10を前記ヒンジ用長尺部材50に添わせた後、前記カバー部材70がヒンジ用長尺部材50の周囲を覆うようにしてプロテクタ本体10に取り付けられる。
【0028】
この際、前記各線状体保持部60が前記凹溝51内に収納されることにより、前記プロテクタ本体10は前記ヒンジ用長尺部材50に対して位置決め固定(仮固定)されるので、該ヒンジ用長尺部材50に対するプロテクタ本体10の取付け作業性が向上する。そして、前記可撓係止片21が係止突起71に係止されることにより、カバー部材70はプロテクタ本体10に着脱自在に固定される。
【0029】
即ち、本第1実施形態のハーネス用プロテクタ30によれば、ワイヤハーネスW/Hを電線収容空間内に収容保持したプロテクタ本体10がヒンジ用長尺部材50に取付けられた際、該プロテクタ本体10の線状体保持部60に保持されたウォッシャーホース40はヒンジ用長尺部材50の凹溝51内に収容されており、該プロテクタ本体10のみが、前記ヒンジ用長尺部材50の表面に配置される。
【0030】
そこで、本第1実施形態のハーネス用プロテクタ30は、線状体保持部に保持された線状体がプロテクタ本体の外側に配索される従来のプロテクタに比べて、取付スペースを小型化することができる。
即ち、前記ハーネス用プロテクタ30によれば、リヤハッチゲートのヒンジ用長尺部材50はリヤハッチゲートを閉じた状態での車室内への突出量が小さくなり、荷物や乗員との干渉が生じ難くなる。
【0031】
また、前記線状体保持部60に保持されたウォッシャーホース40は、ヒンジ用長尺部材50の凹溝51内に収容されており、ハーネス用プロテクタ10の表面に露呈することがないので、美観が向上して車室内からの見栄えを良くすることができる。
【0032】
更に、本第1実施形態のハーネス用プロテクタ30によれば、取付手段としてのカバー部材70がヒンジ用長尺部材50の周囲を覆うようにしてプロテクタ本体10に取り付けられて一体とされることによって、該プロテクタ本体10をヒンジ用長尺部材50に沿って固定できる。
そこで、前記ハーネス用プロテクタ30の取付け強度は、プロテクタ本体10とカバー部材70との固着力によって決まるので、ヒンジ用長尺部材50の構造に係わらずハーネス用プロテクタ30の取付け強度を高めることが容易である。
【0033】
また、電気絶縁性の合成樹脂材料等によって成形されるプロテクタ本体10とカバー部材70とは、上述した可撓係止片21や係止突起71の如き簡単な構造の係止手段によって着脱自在とすることができるので、従来のプロテクタのアンカー部に比べて取付け時の位置合わせが容易となり、前記アンカー部のように取外し時に破損し易くなることはない。そこで、前記ハーネス用プロテクタ30は、ヒンジ用長尺部材50に対する着脱性が向上する。
【0034】
また、上記ハーネス用プロテクタ30における線状体保持部60は、ワイヤハーネスW/Hを収容保持する前記プロテクタ本体10の電線収容空間外に設けられている。
そこで、前記ウォッシャーホース40は、上述した如くヒンジ用長尺部材50に対してワイヤハーネスW/Hと伴にプロテクタ本体10に組み付けられる一体組付けに限らず、後工程において前記ヒンジ用長尺部材50に対して単独でプロテクタ本体10に組み付けられる後組付けにも対応可能であり、組付け作業におけるウォッシャーホース40の組付け自由度が向上する。
【0035】
図5は参考例のプロテクタの全体斜視図、図6は図5のVI-VI断面矢視図、図7は図5のVII-VII断面矢視図、図8は図5のVIII-VIII断面矢視図、図9は図5のIX-IX断面矢視図、図10は図5に示したプロテクタの分解斜視図である。
【0036】
参考例のプロテクタであるハーネス用プロテクタ80は、図5乃至図10に示すように、内部にワイヤハーネス(電線)W/Hを収容保持する電線収容空間を備えたプロテクタ本体90が、電気絶縁性の合成樹脂材料によって、上記ヒンジ用長尺部材55の長手方向形状に合わせた円弧形の長尺状に形成されている。前記ヒンジ用長尺部材55は、リヤハッチゲートのヒンジ機構を構成しており、長手方向に沿って側面に設けられた凹溝56を有する断面コ字状の金属部材である。前記凹溝56の底部には、段付き係止穴57が穿設されている。
【0037】
前記ヒンジ用長尺部材55及び前記プロテクタ本体90の双方を抱持するようにこれらヒンジ用長尺部材55及びプロテクタ本体90の長手方向形状に合わせて長尺状に形成されたカバー部材100が、これらヒンジ用長尺部材55及びプロテクタ本体90に取付手段として着脱自在に取り付けられている。
【0038】
前記プロテクタ本体90は、図6乃至図9に示したように、図中下方に開口を有する断面コ字状を有しており、内部の電線収容空間にワイヤーハーネスW/Hが挿通配置されるようになっている。
前記プロテクタ本体90の両側壁の下端部内面には、複数対の可撓係止片95,95が長手方向に沿って2カ所突設されており、対向するこれら可撓係止片95,95の先端間に構成されるスリットより前記ワイヤーハーネスW/Hを押し込むことによって、該ワイヤーハーネスW/Hが電線収容空間内に収容保持される(図7,8参照)。
【0039】
また、プロテクタ本体90の電線収容空間外である一側面(図中、右側面)には、図10に示したように、線状体であるウォッシャーホース40を保持する線状体保持部91,93が長手方向に2カ所形成されている。
前記線状体保持部91は、図6及び図7に示したように、図中下方に開口する断面L字状の保持片92から成り、互いに対向する保持片92の先端内側とプロテクタ本体90の側面とには、これらの間に挟まれたウォッシャーホース40を係止する保持用係止突起96が突設されている。
【0040】
更に、前記保持片92の外側面には、図6に示したように、前記凹溝56の底部に穿設された段付き係止穴57に挿通される略円柱状の係合突起98が突設されている。該係合突起98の先割れ状の先端外面には、段付き係止穴57における大径部57aの段部に係止される小突起98aが突設されている。
【0041】
前記線状体保持部93は、図8及び図9に示したように、図中上方に開口する断面L字状の保持片94から成り、互いに対向する保持片94の先端内側とプロテクタ本体90の側面とには、これらの間に挟まれたウォッシャーホース40を係止する保持用係止突起97が突設されている。
前記プロテクタ本体90の底壁の長手方向の一端部には、図10に示したように、ワイヤーハーネスW/Hを粘着テープ等で巻付け固定する為の固定片99が突設されている。
【0042】
前記カバー部材100は、図6乃至図10に示したように、上方に開口を有する断面コ字状を有して前記ヒンジ用長尺部材55及びプロテクタ本体90の長手方向形状に合わせた円弧形の長尺状に形成されており、これらヒンジ用長尺部材55及びプロテクタ本体100の双方を抱持するように底部の内面幅が前記ヒンジ用長尺部材55の幅と前記プロテクタ本体90の幅とを加えた幅と略同一とされている。
【0043】
前記カバー部材100の一方の側壁上端部には、係止突起101や係止バンド103が形成されており、他方の側壁内面には、係合突起102が形成されている。
そして、図7に示したように前記係止突起101を前記プロテクタ本体90の上縁に係止させると共に、図6に示したように前記係合突起102を前記ヒンジ用長尺部材55に穿設した段付き係止穴57の大径部57aに係止させることによって、カバー部材100がこれらプロテクタ本体90及びヒンジ用長尺部材55に着脱自在に取り付けられるようになっている。
【0044】
そこで、参考例のハーネス用プロテクタ80を用いて前記ヒンジ用長尺部材55にワイヤーハーネスW/Hを配索する際には、先ず、前記可撓係止片95,95の先端間に構成されるスリットより前記ワイヤーハーネスW/Hを押し込むことによって、プロテクタ本体90の底壁に沿って該ワイヤーハーネスW/Hを添わせ、粘着テープで固定片99に巻付け固定する。
【0045】
次に、プロテクタ本体90の一側面に設けた線状体保持部91,93に、それぞれ下方開口又は上方開口からウォッシャーホース40をそれぞれ押込み、各線状体保持部91,93にウォッシャーホース40を保持させる。
そして、前記各線状体保持部91,93がウォッシャーホース40を伴って前記凹溝56内に収納されるように、プロテクタ本体90を前記ヒンジ用長尺部材55に添わせた後、前記カバー部材100がヒンジ用長尺部材55及びプロテクタ本体90の双方を抱持するようにしてこれらヒンジ用長尺部材55及びプロテクタ本体90に取り付けられる。
【0046】
この際、前記各線状体保持部91,93が前記凹溝56内に収納されると共に前記係合突起98が前記段付き係止穴57に挿通されて係止されることにより、前記プロテクタ本体90は前記ヒンジ用長尺部材55に対して位置決め固定(仮固定)されるので、該ヒンジ用長尺部材55に対するプロテクタ本体90の取付け作業性が向上する。
そして、前記係止突起101が前記プロテクタ本体90の上縁に係止され、前記係合突起102が前記ヒンジ用長尺部材55の大径部57aに係止されると共に、前記係止バンド103を緊締することにより、カバー部材100はヒンジ用長尺部材55及びプロテクタ本体90の双方を抱持するように着脱自在に固定される。
【0047】
即ち、参考例のハーネス用プロテクタ80によれば、ワイヤハーネスW/Hを電線収容空間内に収容保持したプロテクタ本体90がヒンジ用長尺部材55に取付けられた際、該プロテクタ本体90の線状体保持部91,93に保持されたウォッシャーホース40はヒンジ用長尺部材55の凹溝56内に収容されており、該プロテクタ本体90のみが、前記ヒンジ用長尺部材55の表面に配置される。
【0048】
そこで、参考例のハーネス用プロテクタ80は、線状体保持部に保持された線状体がプロテクタ本体の外側に配索される従来のプロテクタに比べて、取付スペースを小型化することができる。即ち、前記ハーネス用プロテクタ80によれば、リヤハッチゲートのヒンジ用長尺部材55はリヤハッチゲートを閉じた状態での車室内への突出量が小さくなり、荷物や乗員との干渉が生じ難くなる。
【0049】
また、前記線状体保持部91,93に保持されたウォッシャーホース40は、ヒンジ用長尺部材55の凹溝56内に収容されており、ハーネス用プロテクタ80の表面に露呈することがないので、美観が向上して車室内からの見栄えを良くすることができる。
【0050】
更に、参考例のハーネス用プロテクタ80によれば、取付手段としてのカバー部材100がヒンジ用長尺部材55及びプロテクタ本体90の双方を抱持するようにしてこれらヒンジ用長尺部材55及びプロテクタ本体90に取り付けられて一体とされることによって、該プロテクタ本体90をヒンジ用長尺部材55に沿って固定できる。そこで、ヒンジ用長尺部材55及びプロテクタ本体90の双方が、カバー部材100により覆われており、美観が向上して車室内からの見栄えを更に良くすることができる。
【0051】
また、上記ハーネス用プロテクタ80における線状体保持部91,93は、ワイヤハーネスW/Hを収容保持する前記プロテクタ本体90の電線収容空間外に設けられている。
そこで、前記ウォッシャーホース40は、上述した如くヒンジ用長尺部材55に対してワイヤハーネスW/Hと伴にプロテクタ本体90に組み付けられる一体組付けに限らず、後工程において前記ヒンジ用長尺部材55に対して単独でプロテクタ本体90に組み付けられる後組付けにも対応可能であり、組付け作業におけるウォッシャーホース40の組付け自由度が向上する。
【0052】
更に、図5に示したように、ヒンジ用ダンパー110が、前記ヒンジ用長尺部材55における前記凹溝56が設けられた側面とは反対の側面に取付けられている。
そこで、前記ヒンジ用長尺部材55の凹溝56に沿って配索され、更に車体側に配索されるワイヤハーネスW/H及びウォッシャーホース40は、ヒンジ用ダンパー110と干渉する虞はない。
従って、これらワイヤハーネスW/H及びウォッシャーホース40を車体側に引き回す為の配索スペースが、ヒンジ用ダンパー110との干渉によって制限を受けることがなく、配索自由度及び配索作業性が向上する。
【0053】
尚、本発明のプロテクタの取付構造におけるプロテクタ本体、カバー部材、ヒンジ用長尺部材、及び線状体等の構成は、上記各実施形態の構成に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の形態を採りうることは言うまでもない。
例えば、上記各実施形態においては、線状体としてウォッシャーホース40を線状体保持部60(91,93)に保持した場合について説明したが、リヤドアオープナケーブル等の他の線状体を保持することができることは言うまでもない。
【0054】
又、プロテクタ本体やカバー部材等の形状は、ヒンジ用長尺部材の形状に合わせて種々の形状を採りうることは勿論であり、線状体保持部の形状も、線状体の形状に合わせて種々の形状を採りうる。
更に、上記各実施形態では、取付手段としてカバー部材70,100を例に示したが、これに代えて、プロテクタ本体にリップ部や係止片を設け、ヒンジ用長尺部材に直接取り付けるようにしてもよい。
【0055】
【発明の効果】
上述したような本発明のプロテクタの取付構造によれば、電線を収容保持したプロテクタ本体がヒンジ用長尺部材に取付けられた際、該プロテクタ本体の線状体保持部に保持された線状体はヒンジ用長尺部材の凹溝内に収容されており、該プロテクタ本体のみが、前記ヒンジ用長尺部材の表面に配置される。また、本発明のプロテクタの取付構造によれば、複数対の係止部が設けられているので、プロテクタの取付け時の位置合わせが容易となり、また、ヒンジ用長尺部材に対する着脱性が向上する。
【0056】
そこで、線状体保持部に保持された線状体がプロテクタ本体の外側に配索される従来のプロテクタに比べて、取付スペースを小型化することができる。
また、線状体保持部に保持された線状体は、ヒンジ用長尺部材の凹溝内に収容されており、プロテクタの表面に露呈することがないので、美観が向上して車室内からの見栄えを良くすることができる。
従って、ヒンジ用長尺部材への取付スペースを小型化すると共に、美観に優れたプロテクタの取付構造を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係るプロテクタの全体斜視図である。
【図2】 図1のII-II断面矢視図である。
【図3】 図1のIII-III断面矢視図である。
【図4】 図1に示したプロテクタの分解斜視図である。
【図5】 参考例のプロテクタの全体斜視図である。
【図6】 図5のVI-VI断面矢視図である。
【図7】 図5のVII-VII断面矢視図である。
【図8】 図5のVIII-VIII断面矢視図である。
【図9】 図5のIX-IX断面矢視図である。
【図10】 図5に示したプロテクタの分解斜視図である。
Claims (5)
- 内部に電線を収容保持するプロテクタ本体と、蓋部と、カバー部材と、ヒンジ用長尺部材と、を備え、前記プロテクタ本体が、前記ヒンジ用長尺部材の形状に合わせて長尺状に形成され、前記蓋部が、前記プロテクタ本体の上方開口を覆う形状に形成され、前記カバー部材が、前記ヒンジ用長尺部材の周囲を覆うように前記ヒンジ用長尺部材の形状に合わせて長尺状に形成されているプロテクタの取付構造であって、
線状体を保持するべく前記プロテクタ本体に一体に設けられた線状体保持部と、
前記ヒンジ用長尺部材の長手方向に沿って設けられた線状体を収納する凹溝と、
前記蓋部の両側縁内面に形成された下方に突出する複数対の第1の可撓係止片及び第2の可撓係止片と、
前記カバー部材の両側壁の上端部内面に形成された複数対の係止突起と、
前記プロテクタ本体の両側壁に形成された複数対の係止部と、
を設け、
前記第1の可撓係止片を前記係止突起に係止させるとともに、前記第2の可撓係止片を前記係止部に係止させたこと、を特徴とするプロテクタの取付構造。 - 前記線状体保持部が、電線を収容保持する前記プロテクタ本体の電線収容空間外に設けられていること、を特徴とする請求項1に記載のプロテクタの取付構造。
- 前記プロテクタ本体が、前記凹溝内に収容される線状体保持部により、前記ヒンジ用長尺部材に対して位置決め固定されること、を特徴とする請求項1又は2に記載のプロテクタの取付構造。
- ヒンジ用ダンパーが、前記ヒンジ用長尺部材における前記凹溝が設けられた側面とは反対の側面に取付けられていること、を特徴とする請求項1乃至3に記載のプロテクタの取付構造。
- 前記蓋部が、前記プロテクタ本体及び前記電線を覆うように前記プロテクタ本体に着脱自在に取り付けられること、を特徴とする請求項1乃至4に記載のプロテクタの取付構造。
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