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JP3707790B2 - シール破損検出付き計量弁 - Google Patents

シール破損検出付き計量弁 Download PDF

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Description

技術分野
本発明は、広くは液体容器及び付属物の自動充填機に関し、より詳しくは、無菌の弁環境において欠陥を有したシールの視覚的及び電気的検出を可能にする要素群を具体化した計量弁(dosing valve)に関する。
背 景
液体又は半粘性の生成物のための様々な計量弁は、自動充填機で使用されるものとして知られている。このような弁は、所定量の生成物が生成物補給貯蔵器から容器へ流入できるようにするのに有用である。
自動充填機で一般に使用される弁の1つはピストン弁である。ピストン弁は一般に、ハウジング下端に出口を備えた伸長円筒形ハウジングを備える。ハウジングの出口上方側にある入口は、生成物のハウジング内への流入を可能にする。弁座は入口と出口との間を分離する。弁座の出口側にはプラグが設置される。プラグはロッドに取着され、ロッドは、プラグからハウジング上端に取着された空気式ロッド駆動部まで、ハウジングと同軸に延びる。ロッドがロッド駆動部により下方へ押されると、プラグが弁座から脱離され、生成物が入口から出口へ流動できるようになる。この下方位置は、所望量の生成物が弁を通って流れるまで保持される。次いでロッド駆動部がロッドを上方へ引上げて、プラグを弁座に押付ける。これにより生成物は、新しい容器が充填場所に配置されるまで、出口を通って流れることを防止される。
ミルクやジュース等の液体生成物の保存性は、容器の無菌環境で密封される前に生成物に接触可能な汚染物質の量に直接に関係する。汚染物質の量が増加すると保存性は低下する。したがって、生成物が弁を通過する際に、生成物に対し密封無菌環境を維持することが所望される。また、液体生成物と弁の他の機械的部分との間にシールを維持して、弁の詰まりや弁部品の腐食を回避することが所望される。
ピストン式計量弁の製造業者は、上記課題を解決するために、ロッドを取巻く可撓性ダイアフラムを入口上方のハウジングの内壁に取付けて、空気式ロッド駆動部を含む弁の機械的部分を生成物の経路から封止することを試行している。ダイアフラムは、それ自体が無傷である限り効果的なシールであるが、ダイアフラムはロッドの移動及び生成物の圧力によって継続的に引っ張られているので、ダイアフラム材料が疲労する傾向がある。これにより、ダイアフラムシールにおける破損を検出するというさらなる課題が生じる。現在、そのような検出を遂行する唯一の方法は、充填機を停止して弁を取外すことによる。機械の非稼働時間及び機械技術者の労働力は、最終製品のコストを上昇させる。
発明の要約
記載される計量弁は、弁の無菌部分を弁の機械的部分から分離するダイアフラムの背後に、気密封止チャンバを設けることにより、従来技術の多くの課題を解決するものである。外部真空源は、チャンバ内の穴に接続され、それによりチャンバ内に一定の負圧を維持する。ダイアフラムのあらゆる破損が、気密封止チャンバ内に設置された圧力又は接触センサによって検出される。一実施形態では、気密封止チャンバ内の液体生成物の存在を目視検査することが、ダイアフラムと気密封止チャンバとに隣接配置された計量弁ハウジングの窓を通して遂行できる。
【図面の簡単な説明】
図1は、計量弁の分解図である。
図2は、図1の計量弁の断面斜視図である。
図3は、図1のガラススリーブの斜視図である。
図4は、図1のガラススリーブの側面図である。
好適な実施形態の説明
図1は、欠陥シールの視覚的及び電気的検出を可能にする要素群を具体化するピストン式計量弁20を示す。弁ハウジングは下方弁体22と上方弁体24とから構成される。下方弁体22は略円筒形の内部(図示せず)を有する。下方弁体22の内部には、下方弁体の側壁28を通って入る入口26が連通する。入口26は、生成物貯蔵器(図示せず)に接続できる。さらに下方弁体22の内部には、下方弁体22の一端にて円形出口30が連通する。円形弁座(図1には図示せず)が、入口26と出口30との間で下方弁体22の側壁28の内面に形成される。
下方弁体22の他端には、下方弁体22を上方弁体24に連結するための連結シリンダ32がある。一対の目視穴34(一方のみ図示)が連結シリンダ32の側壁に切欠き形成され、リム36が連結シリンダ32の端部周囲に形成される。例えば強化ガラスからなる円筒形の透明スリーブ38が、連結シリンダ32の内側に同軸に取付けられる。Oリング39が、透明スリーブ38の端部の溝(図1には図示せず)に配置される。
上方弁体24は、下方弁体22の連結シリンダ32に相補的な連結リップ40を一端に備える。フランジ42が連結リップ40の周囲に形成される。この連結リップ40は、透明スリーブ38と実質的同一の外径を有し、それを連結シリンダ32内に滑り入れることにより、Oリング39と透明スリーブ38とを密封式に係合させることができるようになっている。上方弁体24は、フランジ36及び42に係合するクランプ44により、下方弁体に連結される。
取付ブロック46は、上方弁体24の他端に形成されて、空気式ロッド駆動部48に取付けられる。上方弁体24の内部を貫通して、ロッド駆動部48と下方弁体22の弁座(図1には図示せず)とに軸方向へ整列するボア(図1には図示せず)が形成される。
弁20の開閉は、プラグキャップ50とプラグリング52とを、弁座(図1には図示せず)の出口側に対し係合離脱させることにより行われる。プラグキャップ50は弁棒54によってロッド56に連結され、ロッドはロッド駆動部48に駆動されるように連結される。プラグリング52は、プラグキャップ50と弁棒54のフランジ57との間に係着される。プランジャ58が弁棒54に連結されて、弁棒54及びロッド56と共に移動する。例えばステンレス鋼からなるプランジャ58は、例えばプラスチックからなるブシュ59によって、上方弁体24のボア内に摺動可能に支持され、それによりプランジャ58及びロッド56はボア内で軸方向に摺動可能となっている。ボア内にはさらに、プランジャ58に密封係合するシールリング60が取付けられる。ねじ62は、上方弁体24の側壁を通って進入してプランジャ58の溝64に摺動式に係合し、それによりロッド56の軸方向移動を制限するとともにその回転を防止する。
可撓性円形ダイアフラム66はその内側縁部で、弁棒54の上方フランジ68とプランジャ58との間に係合する。またダイアフラム66はその外側縁部で、透明スリーブ38と入口26に近接して側壁28の内面に形成された突条72に係合することにより固定される。ダイアフラム66は例えば、145×135ポンド/インチの引張強さを有した62×58本/インチの打込数のノーメックスポリミド(nomex polymide)布帛を備えたFDA認可シリコーンエラストマーから作製される。
図2は、計量弁20の断面斜視図で、組立時のその部品群の方向性を示す。下方弁体22及び上方弁体24の内部が明示され、弁座70とダイアフラム66の外縁に係合する突条72とが示されている。
下方弁体22及び上方弁体24の中に画成される内部キャビティは、ダイアフラム66によって分割される。ダイアフラム66は、プランジャ58を包囲するチャンバ76から無菌生成物経路(矢印74で示す)を封止する。チャンバ76は、その下端でダイアフラム66により、その上端でシールリング60により、かつ透明スリーブ38並びに上方弁体24の内壁78及びボア80により、気密封止されて画成される。
ボア80に平行に延びる内壁78のボア82は、チャンバ76に流体流通する。真空ライン84が、上方弁体24の穴85を介してボア82に接続される。この真空ライン84は、例えばチャンバ76内に大気圧の80%の負圧を維持する真空源(図示せず)に接続される。アダプタ86は、圧力又は接触センサ88を、上方弁体24を貫通してボア82に至る他の穴89内に保持する。このセンサ88は、チャンバ76内のあらゆる圧力上昇を検出する監視回路に電気的に接続される。或いは監視回路は、接触センサを使用した場合には、低圧によりチャンバ76内に引込まれる液体の存在を検出する。このような圧力上昇又は液体の圧力は、ダイアフラム66の破損を示すものである。
図示のように、ロッド56、プランジャ58及び弁棒54の下方軸方向移動(矢印90で示す)は、プラグリング52を弁座70から離脱させる。ダイアフラム66は可撓性であり、弁棒54及びプランジャ58と共に移動できる。ロッド駆動部48の上向き力による弁の閉鎖は、ダイアフラム66の背後のチャンバ76内の負圧が付加的な上向き力をダイアフラム66に対し生じるので、好適に促進される。
またチャンバ76及びダイアフラム66は、透明スリーブ38を通して目視検査することができる。チャンバ76内の生成物の存在は、ダイアフラム66の破損を視覚的に示す。
図3及び図4は、透明スリーブ38をさらに詳細に示す。図4に示すように、ダイアフラム66に封止係合する透明スリーブ38の端部は、外縁102の下に延びる同軸内側フランジ100を備える。上方弁体24の接続リップ40に封止係合する透明スリーブ38の端部は、内縁106及び外縁108を形成する同軸溝104を備える。Oリング49(図1及び図2に示す)は、この溝104内に部分的に配置される。
本発明をその特定の実施形態に関して説明したが、添付の請求の範囲に記載される本発明の範囲及び精神から逸脱することなく変更を成し得ることは、当業者に理解されよう。

Claims (4)

  1. a)一端に出口をかつ側壁に入口を備え、該出口及び該入口が、生成物がハウジングを通過するための経路を画成し、さらに第2端の内面に突条を備える伸長円筒形の該ハウジングと、
    b)前記ハウジングの前記第2端における連結シリンダであって該ハウジングの該第2端に隣接する第1端と、第2端と、その側壁に貫通配置される目視穴とを備えた連結シリンダと、
    c)前記出口と前記入口との間に配置される弁座と、
    d)前記弁座に係合し、それにより前記入口を前記出口から封止するプラグと、
    e)前記プラグに取付けられ、該プラグから前記連結シリンダを通って延びるロッドと、
    f)前記ハウジングの前記第2端に取付けられ、前記プラグが前記弁座に係合する第1位置と該プラグが該弁座から離脱する第2位置との間で前記ロッドを移動させるロッド駆動部と、
    g)前記ハウジングの前記第2端の周囲に取付けられ、前記連結シリンダを生成物の前記経路から封止する可撓性ダイアフラムであって、前記ロッドの移動に伴って撓曲する可撓性ダイアフラムと、
    h)前記連結シリンダ内に嵌合して該連結シリンダを封止する寸法を有し、該連結シリンダの前記目視穴を通して前記可撓性ダイアフラムを直接に目視することを可能にする透明スリーブであって、第1端と第2端とを有し、第1端が可撓性ダイアフラムの外側縁部を前記ハウジングの前記突条に固定している透明スリーブと、
    )前記連結シリンダの前記第2端を封止する封止手段であって、前記透明スリーブの前記第2端に隣接する封止手段
    とを具備した計量弁。
  2. 前記封止手段と前記ダイアフラムとが気密封止チャンバを画成する請求項に記載の計量弁であって、
    a)前記封止チャンバに連通して該封止チャンバ内に負圧を維持する真空源と
    b)前記封止チャンバに連通してその内部圧力を監視し、圧力上昇が前記ダイアフラムの破損を示すものとする圧力センサ、
    とをさらに具備した計量弁。
  3. a)生成物がハウジングへ進入しかつハウジングから放出される経路を画成する入口及び出口を備えた該ハウジングと、
    b)前記ハウジングの一端から延びる連結シリンダであって、該ハウジングに隣接する第1端と、第2端と、その側壁に貫通配置される目視穴とを備えた連結シリンダと、
    c)前記ハウジング内で前記入口と前記出口との間に配置される弁と、
    d)前記弁に連結されて該弁を開放及び閉鎖する機械的駆動部と、
    e)前記ハウジング内で生成物の前記経路を前記機械的駆動部から分離する可撓性ダイアフラムであって、計量弁の作動の間に該機械的駆動部によって移動可能な可撓性ダイアフラムと、
    f)前記連結シリンダの前記第2端に近接配置され、前記可撓性ダイアフラムと協働して気密封止チャンバを画成する封止手段と、
    g)前記連結シリンダ内に嵌合して該連結シリンダを封止する寸法を有した透明スリーブであって、該連結シリンダの前記目視穴を通して前記可撓性ダイアフラムを直接に目視することを可能にする透明スリーブ、
    とを具備した計量弁。
  4. 請求項に記載の計量弁であって、
    a)前記封止チャンバに連通して該封止チャンバ内に負圧を維持する真空源と
    b)前記封止チャンバに連通してその内部圧力を監視し、圧力上昇が前記ダイアフラムの破損を示すものとする圧力センサ、
    とをさらに具備した計量弁。
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