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JP3786763B2 - スエード調の外観を有する装飾材及びその製造方法 - Google Patents

スエード調の外観を有する装飾材及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スエード調の外観を有し、特に柔らかな触感をも併せ備え、且つ文字、紋様等が施され、美しい色合い等、美観に優れた装飾材及びその製造方法に関する。本発明の装飾材は、車両の内装材、内装用建材等の他、家具調度類、家電製品等の外装材などとして使用することができ、質感の高い外観が得られる。
【0002】
【従来の技術】
車両の内装材、内装建材などの質感及び美観を高めるため、従来より種々の方法が採られている。以下にその具体例及び問題点を挙げる。
▲1▼内装材等の基材の表面に植毛をしたり、バックスキンを貼着したりして質感を高める方法がある。しかし、この方法では、コスト、工数等がかさむため、低コストであって、且つ手触りのよいスエード調の外観を有するものが求められている。
【0003】
そこで、基材表面にマイクロカプセルを分散させた塗料を塗布し、加熱してマイクロカプセルを膨張させ、表面に凹凸模様を有する装飾材を得る方法が提案されている。そのような方法としては、
▲2▼マイクロカプセルを含有する樹脂系処理剤を、熱可塑性樹脂からなるシートの表面にグラビア印刷し、これを加熱してマイクロカプセルの膨張と樹脂の軟化を生ぜしめ、シート表面に微細な凹凸を形成する方法(特開平2−76735号公報)、
【0004】
▲3▼塩化ビニル樹脂ペースト中にマイクロカプセルを分散させ、このペーストをグラビア印刷等によって裏打材上に印刷し、これを加熱してペーストをゲル化せしめると同時にマイクロカプセルを膨張させ、スエード調の外観を呈する装飾用シートを得る方法(特開昭62−28481号公報)及び、
【0005】
▲4▼基材上にマイクロカプセルを含有した下塗り塗料を塗布し、塗料を硬化させた後、さらに上塗り塗料を塗布し、その後、加熱してマイクロカプセルを膨張させ、凹凸模様を有する塗膜を形成する方法(特開平2−303573号公報)などが知られている。
この▲4▼の公報には、マイクロカプセルの膨張温度より低い温度で容易に硬化させることができ、また、マイクロカプセルの外殻を損傷する恐れのある溶剤、特にケトン系溶剤等を含有しない好ましい下塗り塗料として、アクリル−エポキシ水系エマルジョン塗料、ウレタン水系エマルジョン塗料、アクリル系紫外線硬化塗料が例示されている。更に、上塗り塗料としては、メラミン−アルキッド系、アクリル系などのエナメル塗料が外観上好ましいとして挙げられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記▲1▼の方法では、例えば真空成形などした場合に、絞りの大きいコーナー部等において基材が引き伸ばされるため、植毛の間隔が広がってしまって外観が低下するとの問題がある。また、上記▲2▼の方法では、加熱によってマイクロカプセルの膨張と基材となる熱可塑性樹脂の軟化とを同時に進行させている。そのため、マイクロカプセルの膨張によって軟化した樹脂が引き寄せられて凹凸が形成され、スエード調の外観は得られるかもしれないが、触感は硬い感じのものとなる。
【0007】
更に、上記▲3▼の方法では、シート表面の滑りがよくないため、他の物品と接触して擦られた場合に、マイクロカプセルの一部が損傷を受けたり、脱落したりすることがある。また、上記▲4▼の方法では、上塗り塗装によってマイクロカプセルの損傷、脱落は抑えられるものの、表面の滑りがよくないため、他の物品との擦れによってマイクロカプセルが損傷したり、脱落したりすることがある。しかも凹凸模様が荒くスエード調の外観とはならない。
【0008】
本発明は、上記の問題を解決するものであり、表面の凹凸が緻密で微細な外観を呈し、また、柔らかい触感をも併せ備え、艶消し調であって、且つしっとりとしたスエード調の外表面を有する装飾材及びその製造方法を提供することを目的とする。また、文字、紋様等が施され、色合い等、美観に優れた装飾材及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
第1発明のスエード調の外観を有する装飾材は、基材、中間層及び該中間層の表面の一部に形成される表層を備える積層体によって構成される装飾材であって、上記中間層及び上記表層のうちの少なくとも一方が膨張層と表皮層とを備え、該膨張層は、重合体中に、熱膨張したマイクロカプセルが分散されてなり、上記膨張層を100重量%とした場合に、上記熱膨張したマイクロカプセルは2〜30重量%であり、上記表皮層には、ウレタンビーズ、シリコンビーズ及びシリコンオイルのうちの少なくとも1種が含有されており、上記重合体は一液型ウレタン樹脂塗料が乾燥、硬化してなるウレタン樹脂であり、且つ該ウレタン樹脂の100%モジュラスが60〜80kg/cmであることを特徴とする。
【0010】
第2発明のスエード調の外観を有する装飾材は、第1発明において表皮層に含有されているウレタンビーズ等が、マイクロカプセルとともに膨張層に分散、含有されており、膨張層と表皮層とが一体となった形態となっている。更に、第3発明のスエード調の外観を有する装飾材は、第1発明において膨張層に分散されているマイクロカプセルが、ウレタンビーズ等とともに表皮層にも分散、含有されており、膨張層と膨張表皮層とが形成された形態となっている。
【0011】
また、第4発明のスエード調の外観を有する装飾材は、基材及び該基材の表面の一部に形成される表層を備える積層体によって構成される装飾材であって、上記表層は膨張層と表皮層とを備え、該膨張層は、重合体中に、熱膨張したマイクロカプセルが分散されてなり、上記膨張層を100重量%とした場合に、上記熱膨張したマイクロカプセルは2〜30重量%であり、上記表皮層には、ウレタンビーズ、シリコンビーズ及びシリコンオイルのうちの少なくとも1種が含有されており、上記重合体は一液型ウレタン樹脂塗料が乾燥、硬化してなるウレタン樹脂であり、且つ該ウレタン樹脂の100%モジュラスが60〜80kg/cmであることを特徴とする。
【0012】
第5発明のスエード調の外観を有する装飾材は、第4発明において表皮層に含有されているウレタンビーズ等が、マイクロカプセルとともに膨張層に分散、含有されており、膨張層と表皮層とが一体となった形態となっている。更に、第6発明のスエード調の外観を有する装飾材は、第4発明において膨張層に分散されているマイクロカプセルが、ウレタンビーズ等とともに表皮層にも分散、含有されており、膨張層と膨張表皮層とが形成された形態となっている。
【0013】
更に、第7発明のスエード調の外観を有する装飾材は、基材の一部に形成される第1の表層及び上記基材の他の部分に形成される第2の表層を備える積層体によって構成される装飾材であって、上記第1の表層及び上記第2の表層のうちの少なくとも一方が膨張層と表皮層とを備え、該膨張層は、重合体中に、熱膨張したマイクロカプセルが分散されてなり、上記膨張層を100重量%とした場合に、上記熱膨張したマイクロカプセルは2〜30重量%であり、上記表皮層には、ウレタンビーズ、シリコンビーズ及びシリコンオイルのうちの少なくとも1種が含有されており、上記重合体は一液型ウレタン樹脂塗料が乾燥、硬化してなるウレタン樹脂であり、且つ該ウレタン樹脂の100%モジュラスが60〜80kg/cmであることを特徴とする。
【0014】
第8発明のスエード調の外観を有する装飾材は、第7発明において表皮層に含有されているウレタンビーズ等が、マイクロカプセルとともに膨張層に分散、含有されており、膨張層と表皮層とが一体となった形態となっている。更に、第9発明のスエード調の外観を有する装飾材は、第7発明において膨張層に分散されているマイクロカプセルが、ウレタンビーズ等とともに表皮層にも分散、含有されており、膨張層と膨張表皮層とが形成された形態となっている。
【0015】
上記「基材」としては、熱膨張性マイクロカプセルを熱膨張させるための加熱、並びに表層及び中間層を形成する合成樹脂或いは熱可塑性エラストマーを含む塗料の乾燥、硬化時等の加熱に耐えられるものを用いることができる。また、塗料が有機溶剤によって希釈されたものである場合は、この有機溶剤によって容易に侵されないものの使用が好ましい。
【0016】
上記の基材としては樹脂製シートが好ましく、樹脂としては特に柔軟であって、絞りの大きい成形にも適したポリ塩化ビニルが好ましい。更に、このポリ塩化ビニルにアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)等の他の樹脂を混合したものなどを使用することもできる。尚、ポリ塩化ビニルシート等からなる基材の表面は平滑であってもよいし、予めしぼ加工などが施されたものであってもよい。更に、基材は、単層であってもよいし、2層以上の複数の層からなるものであってもよい。2層以上である場合、各層は同じ材質であってもよいし、異なった材質であってもよい。また、各層が適宜の接着剤によって接合されたものであってもよい。
【0017】
第1、第4及び第7発明における上記「膨張層」、第2、第5及び第8発明における上記「膨張層」並びに第3、第6及び第9発明における上記「膨張層」及び上記「膨張表皮層」は、上記「重合体」を主成分として構成される。この重合体としては、一液型ウレタン樹脂塗料が乾燥、硬化してなるウレタン樹脂使用される
【0018】
上記ウレタン樹脂の100%モジュラスは60〜80kg/cmあり、100%モジュラスがこの範囲であれば、スエード調の外観を有し、適度に柔らかい触感であって、より質感の高い装飾材が得られる。
【0020】
尚、第1〜第9発明において、膨張層或いは膨張表皮層以外の各層は、各種の合成樹脂、エラストマー等を含む塗料などからなる塗膜を形成し、これを乾燥、硬化させること等によって構成することができる。
しかし、膨張層等を含む各層の接着性、得られる装飾材の外観、触感等を考慮すれば、膨張層或いは膨張表皮層と同様の樹脂によって構成することが好ましい。
【0021】
第1、第4及び第7発明の装飾材を得る方法は特に限定されないが、以下の方法によって製造することができる。
(1) 膨張層と表皮層とを設ける層以外の層は、適宜の合成樹脂等を含む塗料などを基材表面等の所要表面に塗布し、乾燥した後、膨張層及び表皮層とともに一体に加熱することにより形成する。
(2) 膨張層と表皮層とを設ける層は、先ず、熱膨張性マイクロカプセルが分散、含有された下塗り塗料を基材或いは中間層等の表面に塗布し、その後、この熱膨張性マイクロカプセルの熱膨張温度より低い温度で乾燥し、次いで、ウレタンビーズ、シリコンビーズ及びシリコンオイルのうちの少なくとも1種が分散、含有された上塗り塗料を塗布し、その後、熱膨張性マイクロカプセルの熱膨張温度より高い温度で加熱することにより形成することができる。
【0022】
また、第2、第5及び第8発明の装飾材を得る方法も特に限定されないが、以下の方法によって製造することができる。
(1) 膨張層を設ける層以外の層を形成する場合は、適宜の合成樹脂等を含む塗料を基材表面等の所要表面に塗布し、乾燥した後、膨張層とともに一体に加熱することにより形成する。
(2) 膨張層を設ける層は、先ず、(1) 熱膨張性マイクロカプセル並びに(2) ウレタンビーズ、シリコンビーズ及びシリコンオイルのうちの少なくとも1種が分散、含有された塗料を基材或いは中間層等の表面に塗布し、その後、この熱膨張性マイクロカプセルの熱膨張温度より低い温度で乾燥し、次いで、熱膨張性マイクロカプセルの熱膨張温度より高い温度で加熱することにより形成することができる。
【0023】
更に、第3、第6及び第9発明の装飾材を得る方法も特に限定されないが、以下の方法によって製造することができる。
(1) 膨張層と膨張表皮層とを設ける層以外の層は、適宜の合成樹脂等を含む塗料を基材表面等の所要表面に塗布し、乾燥した後、膨張層及び膨張表皮層とともに一体に加熱することにより形成する。
(2) 膨張層と膨張表皮層とを設ける層は、先ず、第1の熱膨張性マイクロカプセルが分散、含有された下塗り塗料を基材或いは中間層等の表面に塗布し、その後、この第1の熱膨張性マイクロカプセルの熱膨張温度より低い温度で乾燥し、次いで、(1) 第2の熱膨張性マイクロカプセル並びに(2) ウレタンビーズ、シリコンビーズ及びシリコンオイルのうちの少なくとも1種が分散、含有された上塗り塗料を塗布し、その後、第1及び第2の熱膨張性マイクロカプセルの熱膨張温度より高い温度で加熱することにより形成することができる。
【0024】
上記重合体は、第1、第4及び第7発明の装飾材を製造する方法における下塗り塗料、第2、第5及び第8発明の装飾材を製造する方法における塗料或いは第3、第6及び第9発明の装飾材を製造する方法における下塗り塗料及び上塗り塗料を、乾燥、硬化させ、或いは乾燥させてなるものである。このような塗料としては、乾燥、硬化の後、樹脂の100%モジュラスが60〜80kg/cmとなる一液型ウレタン樹脂塗料使用される
【0025】
尚、この一液型ウレタン樹脂塗料として、特に熱可塑性ウレタン樹脂を用いた塗料及び乾燥、硬化によって樹脂中にそれほど多くの架橋構造が形成されない塗料を使用することがより好ましい。それによって、比較的柔軟な表層或いは中間層が形成され、柔らかい触感の装飾材を得ることができる。
【0026】
第1、第2、第4、第5、第7及び第8発明の装飾材を製造する方法において、重合体を構成するウレタン樹脂とともに膨張層を構成する熱膨張したマイクロカプセルは、上記の熱膨張性マイクロカプセルが熱膨張したものである。また、第3、第6及び第9発明の装飾材を製造する方法において、膨張層或いは膨張表皮層に含有される第1及び第2の熱膨張したマイクロカプセルは、上記の第1及び第2の熱膨張性マイクロカプセルが熱膨張したものである。膨張層及び膨張表皮層は、熱膨張したマイクロカプセル或いは第1及び第2の熱膨張したマイクロカプセルと、これらマイクロカプセルの外表面により形成される空間を埋める重合体、即ち、ウレタン樹脂によって構成されている。
【0027】
尚、第3、第6及び第9発明の装飾材を製造する方法において、第1及び第2の熱膨張性マイクロカプセルは、異なったものであってもよいが、同じものを用いることが好ましい。これらのマイクロカプセルは、通常、直径が5〜50μmの球形であり、加熱によって4〜30倍に体膨張するものである。本発明においては、特に、直径が15〜25μmであって、8〜15倍に体膨張するものが好ましい。このようなマイクロカプセルを使用すれば、適度な厚さ及び柔軟性を有する膨張層又は膨張表皮層とすることができる。
【0028】
熱膨張性マイクロカプセルは、通常、ブタン、イソブタン等の揮発性炭化水素を内包し、その外殻は、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル等によって形成されており、本発明における熱膨張性マイクロカプセルとしては、いずれのものも問題なく使用することができる。
【0029】
膨張層又は膨張表皮層を100重量%とした場合に、この膨張層又は膨張表皮層における熱膨張したマイクロカプセルの含有量が2重量%未満である場合は、これら膨張層又は膨張表皮層の表面に形成される凹凸模様が荒く、且つ少なく、スエード調の外観が損なわれる。また、含有量が30重量%を越える場合は、マイクロカプセルの損傷及び装飾材表面からの脱落が十分に抑えられず、実用に供することができない。
【0030】
本発明において、膨張層又は膨張表皮層に含有されるマイクロカプセルは5〜25重量%、特に15〜25重量%とすることが好ましい。マイクロカプセルをこの程度の量比で含有させ、モジュラスの比較的低いウレタン樹脂を使用することにより、スエード調の外観を有し、且つ柔らかい触感をも併せ備える装飾材を得ることができる。
【0031】
第1、第4及び第7発明の装飾材を製造する方法において、表皮層を形成するための上塗り塗料は特に限定されないが、表皮層等、他の各層の硬さ、質感等が膨張層のそれに比べて大きく相違する場合は、膨張層の有する好ましい特性が減殺されてしまう。そのため、マイクロカプセルを熱膨張させるために加熱した場合に、相似た硬さ、質感等となる塗料を使用することが好ましい。特に、下塗り塗料とともに、この上塗り塗料をも一液型ウレタン樹脂塗料等を含む塗料、とりわけ同一又は近似の組成を有する樹脂成分を含む塗料とすれば、各層が同様の硬さ等となるばかりでなく、膨張層と他の層との密着性、接着性も向上し、各層が容易に剥離することもなくより好ましい。
【0032】
上記「ウレタンビーズ、シリコンビーズ及びシリコンオイルのうちの少なくとも1種」は、膨張層、表皮層或いは膨張表皮層を形成することになる塗料に配合しておけばよい。その配合量は、塗料が乾燥、硬化して形成される膨張層、表皮層或いは膨張表皮層を100重量%とした場合の含有量が1〜30重量%、好ましくは15〜25重量%となるようにすればよい。この含有量が1重量%未満では、滑りが不十分であり、また、通常、20重量%の配合で所要の効果が得られ、30重量%の配合で十分な効果が奏される。
【0033】
尚、本発明では、基材、中間層及び表層、或いは膨潤層と表皮層等、各層を直接接合してもよいが、十分な接着力でもって接合されない場合は、各層の間を接着剤によって接合してもよい。接着剤としては、接合される各層の材質によって適宜のものを選択して用いればよい。この接着剤としては、例えば、エポキシ樹脂系接着剤、酢酸ビニル樹脂系接着剤、アクリルエマルジョン系接着剤等の樹脂系接着剤、及びクロロプレンゴム系接着剤、ニトリルゴム系接着剤、天然ゴム系接着剤等のゴム系接着剤が挙げられる。
【0034】
また、第2、第5及び第8発明の装飾材を製造する方法において、塗料は、有機溶剤によって希釈されたものであることが好ましい。更に、第1、第3、第4、第6、第7及び第9発明の装飾材を製造する方法においても、下塗り塗料は、有機溶剤によって希釈されたものであることが好ましい。また、上塗り塗料も、有機溶剤によって希釈されたものであることがより好ましい。この有機溶剤としては、一般に溶剤系の塗料に使用されるトルエン、メチルエチルケトン等を用いることができる。
【0035】
上記のように溶剤によって希釈することによって、スプレーガンなどによって塗料を基材表面等に容易に塗布することができる。そのため、均一な塗膜を形成することができ、装飾材表面に緻密、微細であって、且つ均質な凹凸模様を形成することができる。更に、第1〜6発明における表層並びに第7〜9発明における第1及び第2の表層は、スクリーン印刷法によって形成することができるが、溶剤によって塗料を希釈することにより、目詰まり等を生ずることなく、均質な印刷塗膜を形成することができる。それによって、文字、紋様等が施され、色合い等、美観に優れた装飾材を得ることができる。
【0036】
塗料を希釈するための有機溶剤の使用量は特に限定されないが、スプレーガンなどによって塗布するに要する以上に希釈する必要はなく、過剰の有機溶剤は乾燥、除去に多くの操作、時間を費やすことになり好ましくない。尚、各塗料を有機溶剤によって希釈した場合は、この塗料によって形成される塗膜の表面に他の塗料を塗布する前に予め有機溶剤を除去しておくことが好ましい。また、熱膨張性マイクロカプセルを膨張させるための加熱工程の前に、このマイクロカプセルの熱膨張温度より低い温度で乾燥し、予め有機溶剤を除去しておくことが好ましい。
【0037】
第1、第4及び第7発明の装飾材を製造する方法において、下塗り塗料は、熱膨張性マイクロカプセルが熱膨張する前の乾燥状態での厚さが10〜100μm、特に15〜50μm程度となるように塗布することが好ましい。一方、上塗り塗料は、同じく乾燥状態での厚さが10〜100μm、特に15〜50μm程度となるように塗布すればよい。また、第2、第5及び第8発明の装飾材を製造する方法における塗料は、熱膨張性マイクロカプセルが熱膨張する前の乾燥状態での厚さが10〜100μm、特に15〜50μm程度となるように塗布することが好ましい。
【0038】
更に、第3、第6及び第9発明の装飾材を製造する方法において、下塗り塗料は、熱膨張性マイクロカプセルが熱膨張する前の乾燥状態での厚さが10〜100μm、特に15〜50μm程度となるように塗布することが好ましい。一方、上塗り塗料は、同じく乾燥状態での厚さが10〜100μm、特に15〜50μm程度となるように塗布すればよい。また、第7〜9発明では、第1の表層と第2の表層の厚さを同程度としてもよいし、いずれかを厚く、他を薄くすることもできる。
【0039】
塗膜の厚さを上記の範囲とし、特定量のマイクロカプセルを含有させれば、マイクロカプセルが加熱され、膨張することにより、緻密な凹凸模様が形成され、スエード調の外観を有する装飾材を得ることができる。更に、上記ウレタン樹脂を使用しているため、柔らかい触感をも併せ備える装飾材を得ることができる。
【0040】
尚、本発明においては、各層を適宜の色相とすることもでき、それによって前記のように文字、紋様等の施された色合い、美観等に優れた装飾材とすることもできる。第1〜3発明においては中間層と表層、第4〜6発明においては基材と表層、第7〜9発明においては第1の表層と第2の表層の色相を適宜調整することにより、スエード調の外観とともに美観に優れた装飾材とすることができる。また、前記の方法によって製造した本発明の装飾材では、文字、紋様等の周縁においてにじみを生ずることがなく、乾燥、加熱によって塗料の有していた色相が大きく変化することもない。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下、実施例によって本発明を詳しく説明する。尚、これら実施例の装飾材は第2発明に相当する構成を有し、且つ中間層と表層の両層を膨張層としたものである。
【0042】
実施例1
(1) 使用材料
基材としては、ポリ塩化ビニルとABS樹脂との樹脂混合物からなり、表面にしぼ加工が施された0.8mm厚さのシートを使用した。中間層及び表層を形成するための塗料としては、一液型ウレタン樹脂塗料(特殊色料株式会社製)を用いた。この塗料を乾燥、硬化させて得られるウレタン樹脂の100%モジュラスは80kg/cm2 であった。尚、この100%モジュラスはJIS K6301によって測定した値である。
【0043】
上記の塗料には、この塗料を100重量%とした場合に、100重量%のトルエンを加えた。また、塗料が乾燥、硬化してなるウレタン樹脂を100重量%とした場合に、20重量%の熱膨張性マイクロカプセルを配合した。使用したマイクロカプセルは、日本フェライト式会社製であり、球径は18〜24μm、この実施例における加熱条件による体膨張率は8倍であった。更に、上記の塗料には、装飾材の表面の滑りをよくするために、中間層或いは表層を100重量%とした場合にそれぞれ20重量%となる量のウレタンビーズ等を配合した。また、中間層を形成するための塗料には青色顔料を、表層を形成するための塗料には黄色顔料を適量配合した。
【0044】
(2) 装飾材の製造
基材の表面に、中間層を形成するための青色の塗料をスプレーガンによって吹き付け、塗布した後、110℃で1分乾燥してトルエン他の揮発分を除去した。その後、乾燥した塗膜の表面に表層を形成するための黄色塗料をスクリーン印刷(250メッシュ、1回刷り)によって塗布した。次いで、110℃で1分乾燥してトルエン他の揮発分を除去した。乾燥後の両塗膜の合計厚さは33μmであった。その後、基材と、乾燥した両塗膜とを180℃で1分加熱し、各塗料を硬化させるとともにマイクロカプセルを熱膨張させて装飾材を製造した。加熱、膨張後の厚さは127μmであった。
【0045】
得られた装飾材は、その全面にスエード調の緻密で均質な凹凸模様が形成され、優れた外観及び触感を有しており、また、表層の黄色で描かれた模様の周縁がにじむこともなかった。尚、青色の塗料により形成された中間層は薄青色(空色)となり、黄色の塗料により形成された表層は薄青緑色となって、元々の塗料の色相がやや変化していたが、美しい色合いの装飾材が得られた。
【0046】
図1は、この実施例1の製造工程において、塗料を乾燥させた時点での断面を模式的に表した模式図〔図1(a)〕及び加熱によって塗料を硬化させ、且つマイクロカプセルを熱膨張させて得られた装飾材の断面を模式的に表す模式図〔図1(b)〕である。1は基材、2は下塗り塗料からなる塗膜、3は上塗り塗料からなる塗膜、2’は中間層、3’は表層、4は熱膨張性マイクロカプセル、4’は熱膨張後のマイクロカプセル、5はウレタンビーズ等である。
【0047】
実施例2
実施例1において、表層を形成するための黄色塗料のスクリーン印刷を80メッシュ、3回刷りにした他は実施例1と同様にして装飾材を得た。尚、乾燥後の中間層及び表層の厚さは、それぞれ30μm及び18μmであり、加熱、膨張後の中間層及び表層の厚さは、それぞれ134μm及び84μmであった。得られた装飾材は、その全面にスエード調の緻密で均質な凹凸模様が形成され、優れた外観及び触感を有していた。また、表層の黄色で描かれた模様の周縁がにじむこともなく、色相の変化も実施例1と同様に小さく、美しい装飾材が得られた。
【0048】
図2は、この実施例2の製造工程において、上塗り塗料を乾燥させた時点での断面を模式的に表した模式図〔図2(a)〕及び加熱によって下塗り塗料と上塗り塗料を硬化させ、且つ第1及び第2の熱膨張性マイクロカプセルを熱膨張させて得られた装飾材の断面を模式的に表す模式図〔図2(b)〕である。符号の意味は図1の場合と同様である。
【0049】
尚、図1及び図2は模式図であり、表層と中間層との境界が実線によって明示されている。しかし、実施例1及び2では、表層も中間層もともに一液型ウレタン樹脂塗料を用いて形成されているため、実際にはこれらの境界においては両層は混在しており、表層と中間層は強固に一体に連なったものとなっている。
【0050】
また、実施例1及び2のいずれにおいても、目視で観察した結果では、基材は、そのしぼ模様の凹凸が明瞭であり、表面には艶がある。一方、得られた装飾材の表面には同様のしぼ模様が観察されるが、しぼ模様の細かい部分では明瞭でなくなった箇所もあり、表面は艶消しになっていた。また、基材表面はかなり硬い触感であるが、装飾材では、しっとりとした柔らかい触感になっていた。
【0051】
更に、上記の塗料の乾燥温度及び時間は塗料の種類、溶剤で希釈した場合は用いた溶剤の種類等によって適宜設定することができる。例えばこの実施例において使用した塗料の場合、80〜130℃、1〜5分程度の乾燥温度及び時間とすることができる。また、塗料の硬化温度及び時間は、塗料の種類の他、熱膨張性マイクロカプセルの所望の膨張率を勘案し、適宜設定することができる。この実施例で使用した塗料及びマイクロカプセルの場合、150〜190℃、30秒〜1分程度の硬化及び膨張温度、時間とすることができる。
【0052】
尚、本発明においては、上記の具体的な実施例に示すものに限られず、目的、用途等に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。例えば、スクリーン印刷に代えて、所要面以外をマスキングし、スプレー法等によって塗膜を形成してもよい。
【0053】
【発明の効果】
本発明の装飾材は、スエード調の外観を有し、柔らかい触感をも併せ備え、車両の内装材、内装建材等、各種の用途において優れた性能の装飾材として使用することができる。また、これらの装飾材は、他の物品との擦れにより表面が損傷を受けたりして触感、外観が低下することのない装飾材を得ることができる。尚、本発明によれば、特に真空成形等による絞りの深い箇所などにおいても、他の部分と比べ何ら遜色のない触感、外観を有する装飾材を得ることができる。更に、文字、紋様等を施した美観に優れた装飾材とすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、実施例1の製造工程中、塗料を乾燥させた時点での断面を模式的に表した模式図である。また、(b)は、加熱によって中間層及び表層を構成する塗料を硬化させ、且つマイクロカプセルを膨張させて得られた装飾材の断面を模式的に表す模式図である。
【図2】(a)は、実施例2の製造工程中、塗料を乾燥させた時点での断面を模式的に表した模式図である。また、(b)は、加熱によって中間層及び表層を構成する塗料を硬化させ、且つマイクロカプセルを膨張させて得られた装飾材の断面を模式的に表す模式図である。
【符号の説明】
1;基材、2;下塗り塗料からなる塗膜、3;上塗り塗料からなる塗膜、2’;中間層、3’;表層、4;熱膨張性マイクロカプセル、4’;熱膨張後のマイクロカプセル、5;ウレタンビーズ等。

Claims (10)

  1. 基材、中間層及び該中間層の表面の一部に形成される表層を備える積層体によって構成される装飾材であって、上記中間層及び上記表層のうちの少なくとも一方が膨張層と表皮層とを備え、該膨張層は、重合体中に、熱膨張したマイクロカプセルが分散されてなり、上記膨張層を100重量%とした場合に、上記熱膨張したマイクロカプセルは2〜30重量%であり、上記表皮層には、ウレタンビーズ、シリコンビーズ及びシリコンオイルのうちの少なくとも1種が含有されており、上記重合体は一液型ウレタン樹脂塗料が乾燥、硬化してなるウレタン樹脂であり、且つ該ウレタン樹脂の100%モジュラスが60〜80kg/cmであることを特徴とするスエード調の外観を有する装飾材。
  2. 基材、中間層及び該中間層の表面の一部に形成される表層を備える積層体によって構成される装飾材であって、上記中間層及び上記表層のうちの少なくとも一方が膨張層を備え、該膨張層は、重合体中に、(1)熱膨張したマイクロカプセル並びに(2)ウレタンビーズ、シリコンビーズ及びシリコンオイルのうちの少なくとも1種が分散されてなり、上記膨張層を100重量%とした場合に、上記熱膨張したマイクロカプセルは2〜30重量%であり、上記重合体は一液型ウレタン樹脂塗料が乾燥、硬化してなるウレタン樹脂であり、且つ該ウレタン樹脂の100%モジュラスが60〜80kg/cmであることを特徴とするスエード調の外観を有する装飾材。
  3. 基材、中間層及び該中間層の表面の一部に形成される表層を備える積層体によって構成される装飾材であって、上記中間層及び上記表層のうちの少なくとも一方が膨張層と膨張表皮層とを備え、該膨張層は、重合体中に、第1の熱膨張したマイクロカプセルが分散されてなり、上記膨張層を100重量%とした場合に、上記第1の熱膨張したマイクロカプセルは2〜30重量%であり、且つ上記膨張表皮層は、重合体中に、(1)第2の熱膨張したマイクロカプセル並びに(2)ウレタンビーズ、シリコンビーズ及びシリコンオイルのうちの少なくとも1種が分散されてなり、上記膨張表皮層を100重量%とした場合に、上記第2の熱膨張したマイクロカプセルは2〜30重量%であり、上記重合体は一液型ウレタン樹脂塗料が乾燥、硬化してなるウレタン樹脂であり、且つ該ウレタン樹脂の100%モジュラスが60〜80kg/cmであることを特徴とするスエード調の外観を有する装飾材。
  4. 基材及び該基材の表面の一部に形成される表層を備える積層体によって構成される装飾材であって、上記表層は膨張層と表皮層とを備え、該膨張層は、重合体中に、熱膨張したマイクロカプセルが分散されてなり、上記膨張層を100重量%とした場合に、上記熱膨張したマイクロカプセルは2〜30重量%であり、上記表皮層には、ウレタンビーズ、シリコンビーズ及びシリコンオイルのうちの少なくとも1種が含有されており、上記重合体は一液型ウレタン樹脂塗料が乾燥、硬化してなるウレタン樹脂であり、且つ該ウレタン樹脂の100%モジュラスが60〜80kg/cmであることを特徴とするスエード調の外観を有する装飾材。
  5. 基材及び該基材の表面の一部に形成される表層を備える積層体によって構成される装飾材であって、上記表層は膨張層を備え、該膨張層は、重合体中に、(1)熱膨張したマイクロカプセル並びに(2)ウレタンビーズ、シリコンビーズ及びシリコンオイルのうちの少なくとも1種が分散されてなり、上記膨張層を100重量%とした場合に、上記熱膨張したマイクロカプセルは2〜30重量%であり、上記重合体は一液型ウレタン樹脂塗料が乾燥、硬化してなるウレタン樹脂であり、且つ該ウレタン樹脂の100%モジュラスが60〜80kg/cmであることを特徴とするスエード調の外観を有する装飾材。
  6. 基材及び該基材の表面の一部に形成される表層を備える積層体によって構成される装飾材であって、上記表層は膨張層と膨張表皮層とを備え、該膨張層は、重合体中に、第1の熱膨張したマイクロカプセルが分散されてなり、上記膨張層を100重量%とした場合に、上記第1の熱膨張したマイクロカプセルは2〜30重量%であり、上記膨張表皮層は、重合体中に、(1)第2の熱膨張したマイクロカプセル並びに(2)ウレタンビーズ、シリコンビーズ及びシリコンオイルのうちの少なくとも1種が分散されてなり、上記膨張表皮層を100重量%とした場合に、上記第2の熱膨張したマイクロカプセルは2〜30重量%であり、上記重合体は一液型ウレタン樹脂塗料が乾燥、硬化してなるウレタン樹脂であり、且つ該ウレタン樹脂の100%モジュラスが60〜80kg/cmであることを特徴とするスエード調の外観を有する装飾材。
  7. 基材の一部に形成される第1の表層及び上記基材の他の部分に形成される第2の表層を備える積層体によって構成される装飾材であって、上記第1の表層及び上記第2の表層のうちの少なくとも一方が膨張層と表皮層とを備え、該膨張層は、重合体中に、熱膨張したマイクロカプセルが分散されてなり、上記膨張層を100重量%とした場合に、上記熱膨張したマイクロカプセルは2〜30重量%であり、上記表皮層には、ウレタンビーズ、シリコンビーズ及びシリコンオイルのうちの少なくとも1種が含有されており、上記重合体は一液型ウレタン樹脂塗料が乾燥、硬化してなるウレタン樹脂であり、且つ該ウレタン樹脂の100%モジュラスが60〜80kg/cmであることを特徴とするスエード調の外観を有する装飾材。
  8. 基材の一部に形成される第1の表層及び上記基材の他の部分に形成される第2の表層を備える積層体によって構成される装飾材であって、上記第1の表層及び上記第2の表層のうちの少なくとも一方が膨張層を備え、該膨張層は、重合体中に、(1)熱膨張したマイクロカプセル並びに(2)ウレタンビーズ、シリコンビーズ及びシリコンオイルのうちの少なくとも1種が分散されてなり、上記膨張層を100重量%とした場合に、上記熱膨張したマイクロカプセルは2〜30重量%であり、上記重合体は一液型ウレタン樹脂塗料が乾燥、硬化してなるウレタン樹脂であり、且つ該ウレタン樹脂の100%モジュラスが60〜80kg/cmであることを特徴とするスエード調の外観を有する装飾材。
  9. 基材の一部に形成される第1の表層及び上記基材の他の部分に形成される第2の表層を備える積層体によって構成される装飾材であって、上記第1の表層及び上記第2の表層のうちの少なくとも一方が膨張層と膨張表皮層とを備え、該膨張層は、重合体中に、第1の熱膨張したマイクロカプセルが分散されてなり、上記膨張層を100重量%とした場合に、上記第1の熱膨張したマイクロカプセルは2〜30重量%であり、且つ上記膨張表皮層は、重合中に、(1)第2の熱膨張したマイクロカプセル並びに(2)ウレタンビーズ、シリコンビーズ及びシリコンオイルのうちの少なくとも1種が分散されてなり、上記膨張表皮層を100重量%とした場合に、上記第2の熱膨張したマイクロカプセルは2〜30重量%であり、上記重合体は一液型ウレタン樹脂塗料が乾燥、硬化してなるウレタン樹脂であり、且つ該ウレタン樹脂の100%モジュラスが60〜80kg/cmであることを特徴とするスエード調の外観を有する装飾材。
  10. 請求項2に記載のスエード調の外観を有する装飾材の製造方法であって、
    基材の表面に、中間層形成用塗料を塗布し、乾燥する工程と、
    上記中間層形成用塗料が乾燥した塗膜の表面に、表層形成用塗料を塗布し、乾燥する工程と、
    上記基材、上記中間層形成用塗料が乾燥した塗膜及び上記表層形成用塗料が乾燥した塗膜を加熱する工程と、を備え、
    上記中間層形成用塗料及び上記表層形成用塗料は、一液型ウレタン樹脂塗料に、(1)熱膨張性マイクロカプセル、並びに(2)ウレタンビーズ、シリコンビーズ及びシリコンオイルのうちの少なくとも1種が配合されたものであり、且つ、該一液型ウレタン樹脂塗料を乾燥、硬化させて得られるウレタン樹脂の100%モジュラスが60〜80kg/cm であることを特徴とするスエード調の外観を有する装飾材の製造方法。
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