JP3782179B2 - Method for producing polymer having functional group - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はヒドロシリル化による珪素原子含有基を有する重合体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
加水分解性基が結合した珪素原子を含有する基(例、(CH3 O)2 Si(CH3 )−)は水分が存在すると加水分解し、シラノールを経てシロキサン結合を形成する。このような基は架橋性珪素基とも呼ばれる。架橋性珪素基を有する重合体は水分の存在下でシロキサン結合を形成することにより架橋し硬化することができ、シーリング材や接着剤に用いられる。
【0003】
【化2】
【0004】
架橋性珪素基を有する重合体の製法のひとつに不飽和基を有する重合体(不飽和基重合体)と加水分解性基を有するヒドロシリコン化合物をヒドロシリル化反応により製造する方法が知られている。
【0005】
【化3】
【0006】
架橋性珪素基を有する重合体の製造に限らず、珪素原子含有基を有する重合体はヒドロシリル化反応によって製造されることが多い。
ヒドロシリル化反応は通常、白金化合物を触媒とし酸素を助触媒とする。(Onopchenko.A.らの J.Org.Chem.,52,4118,(1987)、Lewis.L.N.らの J.Am.Chem.Soc.,112,5998,(1990)、米国特許第5359111号明細書)。反応器気相部等に窒素やヘリウムなどの不活性ガスを存在させ、酸素なしで反応を行った場合には、反応における触媒活性が著しく低下し、ヒドロシリル化反応速度が極端に遅くなり、反応に数日もの時間を要する場合が生じる。このため生産性が極端に低下したり、重合体中の珪素原子含有基の含有率が低下するという問題が生じる。
【0007】
酸素を助触媒とするヒドロシリル化反応は、1−オクテンとトリエチルシラン、メチルジオクチルシラン、トリオクチルシラン、ジオクチルシランなどの1−アルケン類とアルキルシラン、ジアルキルシランあるいはトリアルキルシランなどのシラン類との反応、トリエチルシランとビニルトリメチルシランあるいはビニルトリクロロシランとの反応、あるいはシクロヘキセンとメチルジクロロシランとの反応、1−ヘキセンあるいはシクロヘキセンとメチルジクロロシランとの反応、1−ヘキセンとジメトキシメチルシランとの反応、1、1、1、2、3、3、3−ヘプタメチルトリシロキサンと1−ヘキセンあるいはトランス−2−ヘキセンとの反応、トリエチルシランとトランス−2−ヘキセンとの反応、トリクロロシランと1、5−ヘキサジエンとの反応等、低分子化合物との反応に用いられている。
【0008】
しかし、不飽和基を有する重合体をヒドロシリコン化合物によりヒドロシリル化する場合、酸素の存在下であっても高い反応収率が得られない場合があることがわかった。特に反応物の粘度を低下させるため有機溶剤を用いた場合、この傾向が大きい。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、不飽和基を有する重合体を酸素の存在下にヒドロシラン化合物によりヒドロシリル化する珪素原子含有基を有する有機重合体の製造方法であって高い反応収率を得ることができる方法を提供することである。
また、本発明の他の目的は、不飽和基を有する重合体をヒドロシラン化合物によりヒドロシリル化する珪素原子含有基を有する有機重合体の効率的な製造装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、次のいずれかの発明、あるいはこれらの組合せによって達成される。
1.不飽和基を有する重合体をヒドロシリコン化合物によりヒドロシリル化する珪素原子含有基を有する有機重合体の製造方法において、不飽和基を有する重合体を不活性ガスの存在下で溶媒と混合した後、酸素を反応器内に導入してヒドロシリル化する珪素原子含有基を有する有機重合体の製造方法。
2.不飽和基を有する重合体をヒドロシリコン化合物により溶媒、酸素および酸化防止剤の存在下にヒドロシリル化する珪素原子含有基を有する有機重合体の製造方法。
3.攪拌槽の高さに対する攪拌翼高さの比が0.1〜1.0でかつ攪拌槽の内径に対する攪拌翼の幅の比が0.4〜0.95であり、攪拌槽の投影面積に対する攪拌翼の投影面積の比が0.35〜0.8である攪拌翼を有する攪拌槽を反応槽として用いることを特徴とする不飽和基を有する重合体をヒドロシリコン化合物によりヒドロシリル化する珪素原子含有基を有する有機重合体の製造方法。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明では1分子中に少なくとも1個のアルケニル基などの不飽和基を有する重合体を用いる。不飽和基は、ビニル基などのヒドロシリル化反応に活性である基がよい。両末端にビニル基などを有する重合体は、光硬化性樹脂、UV硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂、エレクトロニクス用封止材、接着剤、改質剤、コーティング材、建築用シーリング材などの原料として用いられている。
【0012】
本発明により製造される珪素原子含有基を有する有機重合体は、架橋性重合体として用いられることが多い。この場合、この重合体は接着剤、粘着剤、塗料、シーリング材、防水材などの用途に利用される。架橋した硬化物は耐候性、耐熱性、耐透湿性などの性質が要求されることが多い。飽和炭化水素系重合体は耐候性、耐熱性が優れているので、本発明で使用する不飽和基を有する重合体は飽和炭化水素系重合体であることが好ましい。このような重合体としては水添ポリイソプレン、ポリイソブチレンなどを例示することができる。特に、ポリイソブチレンを用いる場合、本発明が好適に利用できる。
【0013】
ポリイソブチレンは、単独重合体であってもよく、共重合体であってもよい。共重合体である場合、共重合体は50モル%以上、好ましくは80モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上のイソブチレン単位を含むことが望ましい。残りの成分については、イソブチレンと共重合し得るモノマー、特にカチオン重合性モノマーの中から任意に選択することが出来る。例えば、炭素数3〜12のオレフィン類、共役ジエン類、非共役ジエン類、ビニルエーテル類、芳香族ビニル化合物、ノルボルネン類、シクロペンタジエン類、ジシクロペンタジエン類、ビニルシラン類などをあげることが出来る。
【0014】
イソブチレンと共重合し得るカチオン重合性モノマーの具体例としては、プロペン、1−ブテン、2−ブテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、ペンテン、ヘキセン、シクロヘキセン、ビニルシクロヘキセン、5−エチリデンノルボルネン、5−プロピリデンノルボルネン、ブタジエン、イソプレン、シクロペンタジエン、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、ビニルカルバゾール、メトキシスチレン、エトキシスチレン、t-ブトキシスチレン、ヘキセニルオキシスチレン、スチレン、α−メチルスチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、クロロメチルスチレン、クロロスチレン、インデン、β−ピネン、ビニルトリクロロシラン、ビニルメチルジクロロシラン、ビニルジメチルクロロシラン、ビニルジメチルクロロシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、ビニルトリメチルシラン、ジビニルジクロロシラン、ジビニルジメトキシシラン、ジビニルジメチルシラン1、3−ジビニル−1、1、3、3−テトラメチルジシロキサン、トリビニルメチルシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシランなどがある。これらの中で、プロペン、1−ブテン、2−ブテン、シクロペンタジエン、5−エチリデンノルボルネン、イソブチルビニルエーテル、メトキシスチレン、スチレンなどが望ましい。これらの成分は、単独でも、2種以上併用して使用することもできる。
【0015】
末端に3級炭素と結合した塩素原子を有するイソブチレン系重合体は、1、4ービス(αークロロイソプロピル)ベンゼンあるいは1、3、5ートリス(αークロロイソプロピル)ベンゼンなどのハロゲン化物を開始剤、三塩化ホウ素などのルイス酸を触媒としてイソブチレンをカチオン重合させるイニファー法と呼ばれる方法により製造されることが知られている(米国特許第4276394号明細書)。イニファー法で得られたハロゲン末端イソブチレン系重合体にビニル基を導入する方法としては、アリルトリメチルシランを用いる方法(特開昭63ー105005号)や非共役ジエン類を用いる方法(特開平4ー288309号)などが知られている。
【0016】
上記イソブチレン系重合体等の重合体の数平均分子量は、500〜200000、さらには1000〜100000、特には3000〜50000、が好ましい。数平均分子量が500未満であると所定の物性が発現しにくく、200000を超えるとイソブチレン系重合体が固体になるので反応を行いにくい。
本発明に使用するヒドロシリコン化合物は、Si-H基を有する化合物である。架橋性珪素基を有する重合体を得るには珪素原子に結合した加水分解性基を有するヒドロシリコン化合物を使用する。このようなヒドロシリコン化合物の例は一般式(1)で表される化合物である。
【0017】
【化4】
【0018】
式中、R1 及びR2 はいずれも炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基または(R′)3 SiO−(R′は炭素数1〜20の1価の炭化水素基であり、3個のR′は同じであってもよく、異なっていても良い。)、Xは水酸基、水素原子またはハロゲン、アルコキシ基またはアシロキシ基などの加水分解性基であり、2個以上結合するときは同じであっても良く、異なっていても良い、aは、0、1、2または3、bは0、1または2、mは0または1〜18の整数を示す。
【0019】
このようなヒドロシリコン化合物の具体例としては、トリクロロシラン、メチルジクロロシラン、ジメチルクロロシラン、トリメチルシロキシジクロロシランなどのハロゲン化シラン類、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、ジメトキシメチルシラン、メトキシジメチルシラン、ジメトキシフェニルシラン、1、3、3、5、5、7、7−ヘプタメチル−1、1−ジメトキシテトラシロキサンなどのアルコキシシラン類、メチルジアセトキシシラン、トリメチルシロキシメチルアセトキシシランなどのアシロキシシラン類、ジメチルシラン、トリメチルシロキシメチルシラン、1、1、3、3−テトラメチルジシロキサン、1、3、5−トリメチルシクロトリシロキサンなどの分子中にSi−H結合を2個以上有するハイドロシラン類、メチルジ(イソプロペニルオキシ)シランなどのアルケニルオキシシラン類などがあげられるが、これらに限定されるものではない。これらの化合物の中では、ヒドロシリル化反応における活性の高いトリクロロシラン、メチルジクロロシランなどのクロロシラン類が好ましく、得られた架橋性珪素基を有する重合体の反応性(加水分解性)がマイルドである点から、トリメトキシシラン、ジメトキシメチルシランなどのアルコキシシラン類が好ましい。
【0020】
分子中に2個以上のSi−H結合を有するヒドロシリコン化合物を用いた場合、1分子のヒドロシリコン化合物に2分子以上の重合体を結合させることにより重合体の分子量を2倍や3倍に増大させることもできる。このようにして重合体の分子量を増加させて珪素原子含有基を有する有機重合体の製造をすることもできる。
【0021】
本発明に使用されるヒドロシリコン化合物の量は、特に制御されるものではないが、重合体中の不飽和基1モルに対して0.2〜20モルが望ましい。経済性の面から0.5〜10モル、特に0.8〜3モルが好ましい。
また、ヒドロシリコン化合物の導入時期は特に制限されるものではなく、反応前に予め重合体と触媒、溶剤など添加剤を不活性ガス雰囲気下で混合した後に当該化合物を導入しても良いし、予め重合体と触媒、溶剤など添加剤を不活性ガス雰囲気下で混合した後に、酸素置換により反応系に酸素が存在する状態で導入されても良い。
【0022】
本発明では反応物の粘度を低下させるため溶剤を用いる。溶剤としては、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族系炭化水素などが好ましいが、これらに限定されるものではない。溶剤の使用量は粘度低下を目的とする場合には重合体に対して0.1〜500重量部用いることが好ましい。
【0023】
本発明の溶剤としては可塑剤を含む。目的とする珪素原子含有基を有する重合体が可塑剤と共に用いられる場合には反応時に可塑剤を使用することが便利である。可塑剤の分子量は100〜1000、特に200〜800、が好ましい。数平均分子量が100未満であると、可塑剤の沸点が低くなり、1000をこえると、粘度が高くなるため取り扱い難くなる。可塑剤は、重合体との相溶性が良好であり、比較的沸点が高く、かつ反応を阻害しないもしくは反応阻害が少ないものがよい。
【0024】
例えば、重合体の主鎖骨格がポリイソブチレンのような飽和炭化水素である場合には、分子量200〜800の石油系軟化剤が望ましい。石油系軟化剤としては、パラフィン系可塑剤および/またはn−d−M法により求められる組成でパラフィン(CP)が50〜90%であり、ナフテン(CN)が10〜50%であり、アロマ(CA)が1%以下、特に、パラフィン(CP)が60〜80%であり、ナフテン(CN)が20〜40%であり、アロマ(CA)が1%以下、である可塑剤が例示できる。n−d−M法とは屈折率n、密度d及び分子量Mの値をn−d−M法の実験式に代入することにより、パラフィン分、ナフテン分を求めることをいう(石油炭化水素化学、第2巻、池辺清ら著、共立出版)。
【0025】
パラフィン分及びナフテン分が上記範囲外であると、可塑剤の酸化劣化が起こりやすくなる。また、上記可塑剤は環分析で求められるアロマ分が1%以下であることが好ましい。環分析とは可塑剤の比屈折r20 D 及び分子量Mを測定し、測定した分子量M及び比屈折r20 D に相当するアニリン点を求め、このアニリン点と実測アニリン点との差〔AP〕を算出し、下記式
可塑剤中のアロマ分(%)=0.68×〔AP〕
によりアロマ分を求めることをいう(石油炭化水素化学、第2巻、池辺清ら著、共立出版)。アロマ分が1%を超えると、製品の耐候性が低下する。より好ましいアロマ分の含量は0.1%以下である。
【0026】
可塑剤としては、ポリブテン、水添ポリブテン、αーメチルスチレンオリゴマー、ビフェニル、トリフェニル、トリアリールジメタン、アルキレントリフェニル、液状ポリブタジエン、水添液状ポリブタジエン、アルキルジフェニル等の炭化水素系化合物、BAA−15(大八化学)、P−103、W320(大日本インキ)、PN−150(アデカアーガス)などのアジピン酸エステル化合物、TOTM、TITM(新日本理化)、W−700(大日本インキ)、などのトリメリット酸エステル系化合物、NS−100、NM−26、NP−24、PS−32、PW−32、PX−32(出光興産)などの石油系プロセスオイル類、アルケン−68(日石油洗剤)などのアルキルベンゼン系、KE−828(荒川化学)などのエステル系、BF−1000(アデカアーガス)、DOTP(新日本理化)などが好ましく、加熱減量が小さいといった点で、アルケン−68、PS−32、PW−32、PX−32、DOTP、NS−100、TOTMなどが好ましい。
【0027】
溶剤として可塑剤を使用する場合、その使用量は、反応物の粘度と得られた該重合体が用いられる用途で必要な可塑剤量から決定すればよい。通常、不飽和基を有する重合体100重量部に対して10〜100重量部程度が望ましい。
本発明の効果は溶剤を使用する際に特に顕著に発揮される。これは溶剤が酸素により酸化されヒドロシリル化反応を阻害するカルボニル化合物などの物質を生成するが、ヒドロシリル化時まで反応系を不活性雰囲気下におくことや酸化防止剤の使用によりこの物質の生成が抑止されるためと推定されるが詳細は不明である。
【0028】
重合体と溶剤との混合温度は特に限定されるものではないが、操作の安全上、用いる溶剤の沸点以下で混合するのが好ましい。10〜300℃の範囲で行えば良く、さらに好ましくは30〜200℃で行うのが好ましい。
重合体と溶剤との混合時に使用される不活性ガスとしてはヘリウム、ネオン、アルゴン、窒素が好ましく、その際微量の酸素が含まれていてもよい。この場合、酸素濃度は0.01%以下であれば良く、さらに酸素濃度が0.001%以下であることが好ましい。不活性ガスは反応前の重合体と触媒、酸化防止剤、ヒドロシリコン化合物との混合時にも用いるのが望ましい。これらの添加物は重合体と溶剤との混合時に同時に混合してもよいし、重合体と溶剤との混合後に混合してもよい。
【0029】
本発明において、酸素は通常気体の形で反応系に供給される。供給は反応液中にバブルすることによってよいし、反応容器気相部に吹き込んでもよい。供給は連続的でなくてもよく間欠的であってもよい。また反応容器気相部に一定濃度の酸素ガスを存在させるだけでもよい。使用される酸素の濃度は特に制約を受けるものではないが、反応器内において爆発組成を形成しない条件であることが望ましく、通常、反応器気相部のガス組成がヒドロシリコン化合物の爆発限界酸素濃度に入らないことが望ましい。
【0030】
ここで、爆発組成および爆発限界酸素濃度は、例えば、酸素/不活性ガス/ヒドロシリコン化合物の成分組成を変化させた場合に、着火源(たとえば、ニクロム線加熱による熱源や電磁火花など)を与えて爆発するか否かの実験結果から決定される。たとえば、ヒドロシリコン化合物がジメトキシメチルシランの場合の結果の一例を図19に示す。図19の三角線図は25℃、常圧下における爆発測定結果であるが、図中斜線部は爆発組成の領域を示し、A点が爆発限界酸素濃度であることを示している。
【0031】
また、温度が90℃、圧力が5kg/cm2 Gの場合の爆発限界酸素濃度を図20に示す。
酸素濃度が低いと爆発範囲をさけることができるが、酸素濃度が極端に低い場合には反応速度が低下するため、反応時間が増加する。用いる酸素ガスの濃度は少なくとも0.1%以上、特には1%以上であることが望ましい。
空気または酸素と混合する不活性ガスとしてはアルゴン、ヘリウム、ネオン、キセノンあるいは窒素などが好ましい。
【0032】
また、反応時の操作圧力は、大気圧以上の高い圧力で実施することが望ましい。これは、ある爆発範囲に入らない気相部酸素濃度で反応する場合、気相部の圧力が高いほど、反応液中の酸素濃度を高くすることができ、爆発の危険性なしにヒドロシリル化反応を円滑に進めることができるからである。通常、0〜50kg/cm2 Gが好ましく、さらには0〜20kg/cm2 G、特には0〜10kg/cm2 Gの圧力が用いられる。
【0033】
反応器内へ導入する酸素の導入方法は、所定酸素濃度のガスをボンベや希釈器(レギュレーター)で調整し反応器中に注入する方法、不活性ガスと空気又は酸素の各流量や圧力を調整しながら反応器中に注入する方法などが採用され得る。また、酸素の導入時期は特に制限を受けるものではないが、反応開始直前に反応器に導入されるのが望ましい。特に不飽和基を有する重合体と白金触媒を混合した後、酸素を反応系に導入するのが好ましい。
【0034】
酸素導入後の酸素供給については、酸素導入後に密閉して反応が終了するまで供給しないこともできるし、反応中に酸素が消費されることにより反応活性が極端に低下する場合には、酸素を追加することもできる。追加する方法は、反応器気相部の圧力を常圧に戻した後に所定濃度の酸素を追加することもできるし、密閉空間に高濃度の酸素を導入することもできるし、段階的に圧力をあげることにより酸素を導入することもできる。これらの酸素の追加は断続的に実施されるものであるが連続的に供給することもできる。
【0035】
本発明で用いる酸化防止剤は、ラジカル連鎖禁止剤としての機能を有するフェノール系酸化防止剤、例えば、2,6−ジ-tert-ブチル-p−クレゾール、2,6−ジ-tert-ブチルフェノール、2,4−ジ−メチル-6-tert-ブチルフェノール、2,2′−メチレンビス(4-メチル-6-tert-ブチルフェノール)、4,4′−ブチリデンビス(3-メチル-6-tert-ブチルフェノール)、4,4′−チオビス(3-メチル-6-tert-ブチルフェノール)、テトラキス{メチレン−3(3,5−ジ-tert-ブチル-4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート}メタン、1,1,3−トリス(2-メチル-4−ヒドロキシ-5-tert-ブチルフェニル)ブタンなどがある。同様のラジカル連鎖禁止剤としての機能を有するアミン系酸化防止剤、例えば、フェニル−β−ナフリルアミン、α−ナフチルアミン、N,N′−ジ-sec−ブチル-p−フェニレンジアミン、フェノチアジン、N,N′−ジフェニル-p−フェニレンジアミンなどを用いることが出来るがこれらに限定されるものではない。
【0036】
酸化防止剤の添加量は重合体100重量部に対して0.0001〜10重量部、さらには0.005〜0.5重量部、特には0.01〜0.5重量部であることが望ましい。0.0001重量部未満であると酸化防止剤の効果が低下し、10重量部を超えると反応速度が小さくなる。
【0037】
酸化防止剤を用いる場合、重合体と溶剤との混合時から酸素が存在してもよいが、反応開始直前に酸素を反応器に導入されるのが望ましい。特に不飽和基を有する重合体と白金触媒を混合した後、酸素を反応器に導入するのが好ましい。
【0038】
本発明のヒドロシリル化反応には白金触媒を用いるのが望ましい。白金触媒としては、担体上の白金金属、白金化合物および白金錯体が好適に用いられている。具体的には、例えば白金の単体、アルミナ、シリカ、カーボンブラックなどの担体に固体白金を担持させた担体上の白金金属、塩化白金酸、塩化白金酸とアルコール、アルデヒド、ケトン等との錯体などの白金化合物、白金−オレフィン錯体 [例えば、Pt(CH2=CH2)2(PPh3)、Pt(CH2=CH2)2Cl2 ] 、白金−ビニルシロキサン錯体[ Pt[(vinyl)Me2SiOSiMe2(vinyl)] 、Pt[Me(vinyl)SiO]4 、白金−ホスフィン錯体[ Pt(PPh3)4 、Pt(PBu3)4 ] 、白金−ホスファイト錯体 [ Pt[P(OPh)3)4 ] 等の白金錯体等が本発明に使用される。
【0039】
ジカルボニルジクロロ白金やAshby の米国特許第3159601および3159662号明細書中に記載された白金−炭化水素複合体、並びにLamoreaux の米国特許第3220972号明細書中に記載された白金−アルコラート触媒も用いることができる。さらに、Modic の米国特許第3516946号明細書中に記載された塩化白金−オレフィン複合体も本発明において用いることができる。
【0040】
これらの触媒は単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよいが、反応活性の点から塩化白金酸、白金ーオレフィン錯体、白金ーアセチルアセトナート錯体、白金ービニルシロキサン錯体が好ましい。触媒使用量としては特に制限はないが、不飽和基を有する重合体中の不飽和基1モルに対して白金触媒を10-1から10-8モル、さらに好ましくは10-3から10-6モルの範囲で使用するのがよい。10-8モルより少ない場合にはヒドロシリル化反応が十分に進行しない可能性がある。また、経済性、腐食性、副生成物生成の観点から10-1モルより多量に用いないほうが好ましい。
【0041】
また、触媒は取扱を容易にし、安定化させるために不活性な溶媒に希釈するのがよい。溶媒はベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、アルコール、各種グリコールおよびエステルの様な極性溶媒が好ましい。
反応温度は特に限定されない。最適温度は、触媒濃度、反応物質の性質に依存するが、通常、30から200℃の範囲であり、特に50から120℃の範囲である。
【0042】
反応器の種類は特に制約を受けない。酸素が多く消費される系においてはバッチ式、セミバッチ式が好ましく、気液界面が存在し、酸素雰囲気を作り得る状態で反応させることができる。また、酸素の消費が少ない系においてはバッチ式、セミバッチ式に加えて連続式の方法も用いることが可能である。
【0043】
反応器としては、攪拌翼を有する反応器が好適に使用し得る。10cp以上の高い粘度の反応液の場合攪拌翼を適切なものにすることが本発明にとって重要である。攪拌槽の高さに対する攪拌翼高さの比が0.1〜1.0でかつ攪拌槽の内径に対する攪拌翼の幅の比が0.4〜0.95であり、攪拌槽の投影面積に対する攪拌翼の投影面積の比が0.35〜0.8である攪拌翼が望ましい。これらの条件を満たす攪拌翼の例としては、アンカー翼、パドル翼、ヘリカルリボン翼、マックスブレンド翼(住友重機械工業(株))、フルゾーン翼(神鋼パンテック(株))、スーパーミックス翼(サタケ)、メガネ型翼、横型翼などがあげられる。
【0044】
上述した攪拌翼を用いる場合において、反応液液面の位置は攪拌翼上端部の上部でも下部でもよい。しかし、反応液液面を攪拌翼上端よりも下部に位置する場合には、ガスの巻き込み状態が良くなるため、反応液液面を攪拌翼上端よりも上部に位置する場合に比べて反応速度が大きい。このように反応器内における反応液液面の攪拌翼に対する位置は、本反応の反応速度に影響する。
効率的な混合や反応のために、邪魔板(バッフル)を1枚以上備えることもできる。
【0045】
本発明では攪拌所用動力[kW/m3 ](攪拌所用動力とは反応液(溶剤で溶解させた場合も含む)単位体積あたりの動力を指す)が0.5以上で操作することが好ましく、さらには1.0以上で操作することが好ましい。
【0046】
【実施例】
本実施例にいう反応転化率(X)は、FT−IR(Shimadzu DR - 8000 )分析で測定したビニル基末端イソブチレン系重合体のビニル基の吸収の面積を用い、次式により計算して求めた。
X = 1 - St / S0
S0 :反応前のビニルピーク面積値
St :反応時間tでのビニルピーク面積値
【0047】
反応中生成するカルボニル生成物濃度 [CO] は次のように求めた。まず、長鎖のカルボニル化合物として炭素数10個のn−カプリンアルデヒドを可塑剤に溶解させ、異なる濃度でカルボニル吸収をIR測定し、そのカルボニル吸収のピーク面積値(Sco )とカルボニル濃度(Cco )との関係式を得た。この関係式を用いてヒドロシリル化反応系中のカルボニル生成物の濃度 [CO] を求めた。
Cco (×10-2mmol/g) = 0.437 + 0.0629 ×Sco
【0048】
実施例1
末端の約90%にビニル基を有する分子量が約10000のイソブチレン重合体約50gと可塑剤として炭化水素系可塑剤PS−32(出光興産)25gを内容積500mlの4つ口セパラブルフラスコに窒素雰囲気下、内温90℃で1時間混合溶解させた。イソブチレン重合体のビニル基のモル数に対して2×10-4倍モルの白金ビニルシロキサン錯体触媒(キシレン希釈溶液8.31×10-6mmol/μL)を反応器内に添加した後、反応器気相部に酸素濃度が8.0%の窒素で希釈した空気を反応器内に導入した。内温75℃に保って、イソブチレン重合体のビニル基のモル数に対して1.5倍モルのジメトキシメチルシランを滴下ロートより反応器内に導入することにより反応を開始した。反応転化率を図1に示す。
【0049】
比較例1
イソブチレン重合体とPSー32を空気雰囲気下で混合溶解させる以外は、実施例1と同様の条件で実験を行った。反応転化率を図1に示す。図1より窒素雰囲気下で混合溶解させると、空気雰囲気下で混合溶解させた場合より反応転化率が高いことがわかる。
【0050】
実施例2
末端の約95%にビニル基を有する分子量が約10000のイソブチレン重合体約40kgと可塑剤として炭化水素系可塑剤PS−32(出光興産)12kgを内容積100Lの反応器内で窒素雰囲気下、内温110℃で1時間混合溶解させた。イソブチレン重合体のビニル基のモル数に対して2×10-4倍モルの白金ビニルシロキサン錯体触媒(キシレン希釈溶液8.31×10-6mmol/μL)を反応器内に添加した後、反応器気相部の酸素濃度が8%となるように空気を窒素で希釈して調整しながら導入した。イソブチレン重合体のビニル基のモル数に対して1.5倍モルのジメトキシメチルシランを滴下ロートより反応器内に導入することにより反応を開始した。反応開始直後に気相部圧力を4kg/cm2 Gにし反応を継続した。反応開始9時間後および16時間後にそれぞれ気相部の圧力を常圧に戻した後8%の酸素含有ガスで4kg/cm2 Gに戻し反応を継続させた。反応転化率を図2に示す。
【0051】
比較例2
イソブチレン重合体とPS−32を空気雰囲気下で混合溶解させること、反応開始5、10、15時間後および20時間後にそれぞれ気相部の圧力を常圧に戻した後8%の酸素含有ガスで4kg/cm2 Gに戻し反応を継続させたこと以外は実施例2と同様の条件で実験を行った。反応転化率を図2に示す。図2より窒素雰囲気下で混合溶解させると、空気雰囲気下で混合溶解させた場合より反応転化率が高いことがわかる。
【0052】
実施例3
気相部の酸素濃度を0.01%とする以外は実施例1と同様の条件で反応を行った。反応転化率を図3に示す。図3より酸素濃度が低いと反応は進むが反応転化率が低いことがわかる。
【0053】
実施例4
末端の約95%にビニル基を有する分子量が約10000のイソブチレン重合体約100gと可塑剤としてPSー32(出光興産)50gを内容積500mlのジャケット付き耐圧用ガラス反応器内に窒素雰囲気下で、内温75℃で1時間混合溶解させた。イソブチレン重合体のビニル基のモル数に対して2×10-4倍モルの白金ビニルシロキサン錯体触媒(キシレン希釈溶液8.31×10-6mmol/μL)を反応器内に添加後、反応器気相部に酸素濃度が8.0%の窒素で希釈した空気を導入し、内圧を0kg/cm2 Gに調整した。その後に、イソブチレン重合体のビニル基のモル数に対して1.5倍モルのジメトキシメチルシランを滴下ロートより反応器内に導入することにより反応を開始した。反応転化率を図4に示す。
【0054】
実施例5
反応器内の圧力を2kg/cm2 Gに調整する以外は実施例4の条件にて実験を行った。反応転化率を図4に示す。
図4より圧力を高くすると転化率が少し上昇することがわかる。
【0055】
実施例6
炭化水素系可塑剤PS−32(出光興産)25gにかえて脂肪族系炭化水素溶剤ヘプタン50mlを、反応器気相部の酸素濃度が8.0%にかえて20.9%を用いるほかは、実施例1と同様にヒドロシリル化反応を行った。反応転化率を図5に示す。
【0056】
実施例7〜11
反応器気相部の酸素濃度を、11.6%、8.0%、3.6%、0.36%、0.05%にした以外は実施例6と同様の操作を行った。反応転化率を図5に示す。図5より溶媒として脂肪族系炭化水素溶剤を用いても反応が進行すること、反応転化率は酸素濃度が高くなると大きくなることがわかる。
【0057】
実施例12
触媒を塩化白金酸(イソプロピルアルコール溶液:8.02×10-5mol/ml)にし、気相部の酸素濃度を3.4%とする以外は実施例1と同様の条件で反応を行った。反応転化率を図6に示す。
【0058】
実施例13
触媒を塩化白金酸(イソプロピルアルコール溶液:8.02×10-5mol/ml)にし、気相部の酸素濃度を20.9%とする以外は実施例1と同様の条件で反応を行った。反応転化率を図6に示す。
図6よりヒドロシリル化触媒として無機白金化合物を用いても反応が進行することがわかる。
【0059】
実施例14
300mLの三つ口フラスコに、末端の約95%にビニル基を有する分子量が約20000のビニル末端イソブチレン系重合体25.33gと可塑剤(PS−32)12.7g (イソブチレン系重合体に対して50部)を加えて窒素雰囲気下、温度約75℃で1時間撹拌混合した。これにジメトキシメチルシラン(DMS、0.81g、イソブチレン系重合体のビニル基末端に対して1.5eq.)を加えた。さらに十分撹拌した後、2,6-di-tert-butyl-p-crezol(BHT )0.025g(ポリマーに対して0.1重量部)をXyleneに溶解して添加した。ビニル基のモル数に対して1×10-4eq.(61.0μL)のPt−ビニルシロキサン触媒を加えて、ヒドロシリル化反応を開始した。この反応は空気中で行った。反応転化率とカルボニル化合物生成速度をそれぞれ図7、図8に示す。
【0060】
実施例15
使用したビニル末端イソブチレン系重合体量22.18g、可塑剤量11.1g、DMS 0.71g、Pt -ビニルシロキサン触媒量53.4μL、BHT 量0.0067g(ポリマーに対して0.03重量部)用いた以外は実施例14の操作と同様にヒドロシリル化反応を開始した。反応転化率とカルボニル化合物生成速度をそれぞれ図7、図8に示す。
【0061】
実施例16
使用したビニル末端イソブチレン系重合体量23.35g、可塑剤量11.7g、DMS 0.74g、Pt−ビニルシロキサン触媒量56.3μL、BHT 量0.0023g(ポリマーに対して0.01重量部)用いた以外は実施例14の操作と同様にヒドロシリル化反応を開始した。反応転化率とカルボニル化合物生成速度をそれぞれ図7、図8に示す。
【0062】
実施例17
使用したビニル末端イソブチレン系重合体量21.07g、可塑剤量10.6g、DMS 0.67g、Pt−ビニルシロキサン触媒量50.8μL、BHT 量0.001g(ポリマーに対して0.005 重量部)用いた以外は実施例14の操作と同様にヒドロシリル化反応を開始した。反応転化率とカルボニル化合物生成速度をそれぞれ図7、図8に示す。
【0063】
実施例14′
使用したビニル末端イソブチレン系重合体量25.03g、可塑剤量12.5g、DMS 0.80g、Pt−ビニルシロキサン触媒量60.3μL用い、BHT を用いなかった以外は実施例14の操作と同様にヒドロシリル化反応を開始した。反応転化率とカルボニル化合物生成速度をそれぞれ図7、図8に示す。図7より酸化防止剤を添加すると転化率が改善されることがわかる。但し、反応初期には酸化防止剤を添加しても転化率が低い場合もある。また、図8より酸化防止剤がないとカルボニルが多く生成することがわかる。
【0064】
実施例18
末端の約95%にビニル基を有する分子量が約10000のイソブチレン重合体約40kgとPSー32(出光興産)12kgを内容積100Lの反応器内で窒素雰囲気下、内温110℃で1時間混合溶解させた。イソブチレン重合体のビニル基のモル数に対して2×10-4倍モルの白金ビニルシロキサン錯体触媒(キシレン希釈溶液8.31×10-6mmol/μL)および2,6-di-tert-butyl phenol4gを反応器に添加した。攪拌を続けながら反応器気相部の酸素濃度が8%となるように空気を窒素で希釈して導入した。その後に、イソブチレン重合体のビニル基のモル数に対して1.5 倍モルのジメトキシメチルシランを滴下ロートより反応器内に導入することにより反応を開始した。反応開始直後に気相部圧力を4kg/cm2 Gにし反応を継続した。反応17時間後に気相部圧力を大気圧に戻し、さらに8%で調整された酸素含有ガスを追加し、圧力を4kg/cm2 Gに戻して、反応を継続した。反応転化率を図9に示す。
【0065】
実施例19
2,6-di-tert-butyl phenol12gを反応器内に仕込む以外は、実施例18とおなじ条件で反応を行った。この場合、気相部のガスは反応前に導入した以外は全く交換しなかった。反応転化率を図9に示す。
図9より酸化防止剤を添加すると転化率が改善されることがわかる。
【0066】
実施例20
実施例20〜実施例23、比較例4、5に攪拌の影響を示す。
撹拌翼幅と撹拌槽内径の比が0.9でかつ撹拌翼の投影面積と撹拌槽の投影面積との比が0.39である図10に示す撹拌翼を有する内容積2Lの4つ口セパラブルフラスコに、末端の約95%にビニル基を有する分子量が約10000のイソブチレン重合体約750gとPSー32(出光興産)225gを窒素雰囲気下、内温75℃で1時間混合溶解した。イソブチレン重合体のビニル基のモル数に対して2×10-4倍モルの白金ビニルシロキサン錯体触媒(キシレン希釈溶液8.31×10-6mmol/μL)を反応機内に添加した後、反応器気相部の酸素濃度が8%になるように空気を窒素で希釈して調整しながら導入した。その後に、イソブチレン重合体のビニル基のモル数に対して1.5 倍モルのジメトキシメチルシランを滴下ロートより反応器内に導入することにより反応を開始した。
【0067】
実施例21
撹拌翼幅と撹拌槽内径の比が0.5でかつ撹拌翼の投影面積と撹拌槽の投影面積の比が0.51である図11に示す撹拌翼を有する内容積2Lの4つ口セパラブルフラスコにした以外は、全て実施例20と同様な操作を行った。
実施例22
撹拌翼幅と撹拌槽内径の比を0.7でかつ撹拌翼の投影面積と撹拌槽の投影面積の比が0.41である図12に示す撹拌翼を有する内容積2Lの4つ口セパラブルフラスコにした以外は、実施例20と同様な操作を行った。
【0068】
実施例23
撹拌翼幅と撹拌槽内径の比が0.7でかつ撹拌翼の投影面積と撹拌槽の投影面積の比が0.43である図13に示す撹拌翼を有する内容積2Lの4つ口セパラブルフラスコにした以外は、全て実施例20と同様な操作を行った。
【0069】
比較例4
撹拌翼幅と撹拌槽内径の比を0.7でかつ撹拌翼の投影面積と撹拌槽の投影面積の比が0.29である図14に示す撹拌翼を有する内容積2Lの4つ口セパラブルフラスコにした以外は、全て実施例20と同様な操作を行った。
比較例5
撹拌翼幅と撹拌槽内径の比を0.5でかつ撹拌翼の投影面積と撹拌槽の投影面積の比が0.10である図15に示す撹拌翼を有する内容積2Lの4つ口セパラブルフラスコにした以外は、全て実施例20と同様な操作を行った。
実施例20〜23、比較例4、5の結果を図16に示す。
図16より本発明の攪拌翼を用いると転化率が大きいことがわかる。
【0070】
実施例24
実施例24〜実施例25に撹拌動力の影響をしめす。
撹拌翼幅と撹拌槽内径の比が0.7でかつ撹拌翼の投影面積と撹拌槽の投影面積の比が0.41である図12に示す撹拌翼を有する内容積2Lの4つ口セパラブルフラスコに、末端の約95%にビニル基を有する分子量が約10000のイソブチレン重合体約500gとPSー32(出光興産)150gを窒素雰囲気下、内温75℃で1時間混合溶解した。イソブチレン重合体のビニル基のモル数に対して2×10-4倍モルの白金ビニルシロキサン錯体触媒(キシレン希釈溶液8.31×10-6mmol/μL)を反応機内に添加した後、反応器気相部の酸素濃度が8%になるように空気を窒素で希釈して調整しながら導入した。その後に、撹拌所用動力を6kW/m3 に設定し、イソブチレン重合体のビニル基のモル数に対して1.5 倍モルのジメトキシメチルシランを滴下ロートより反応器内に導入することにより反応を開始した。反応中は撹拌所用動力を6kW/m3 に保った。反応液の液面は図12に示した位置にあった。
【0071】
実施例25
撹拌所用動力を0.3kW/m3 にする以外は、実施例24と同様な操作を行った。実施例24、25の結果を図17に示す。
図17より攪拌を激しくすると転化率が大きくなることがわかる。
次に、反応液液面の撹拌翼上端部に対する位置の影響について調べる。
【0072】
実施例26
実施例26、実施例24に反応液の液面は位置の影響をしめす。
イソブチレン重合体約750gとPSー32(出光興産)225gを調整する以外は、全て実施例24と同様な操作を行った。反応液の液面は図12に示した位置にあった。実施例24、26の結果を図18に示す。
図18より反応液の液面の位置が攪拌翼上端よりも下部にあると転化率が大きいことがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】〜
【図9】は種々の条件における反応時間と転化率の関係を示すグラフである。
【図10】〜
【図14】は本発明に用いる攪拌機である。
【図15】は比較例に用いる攪拌機である。
【図16】〜
【図18】は種々の条件における反応時間と転化率の関係を示すグラフである。
【図19】〜
【図20】は爆発限界酸素濃度を示すグラフである。
【符号の説明】
1.撹拌槽
2.撹拌翼の回転軸
3.撹拌翼
4.邪魔板[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing a polymer having a silicon atom-containing group by hydrosilylation.
[0002]
[Prior art]
A group containing a silicon atom to which a hydrolyzable group is bonded (eg, (CHThreeO)2Si (CHThree)-) Hydrolyzes in the presence of moisture and forms silanol via siloxane bonds. Such a group is also called a crosslinkable silicon group. A polymer having a crosslinkable silicon group can be crosslinked and cured by forming a siloxane bond in the presence of moisture, and is used as a sealing material or an adhesive.
[0003]
[Chemical formula 2]
[0004]
As one of methods for producing a polymer having a crosslinkable silicon group, a method for producing a polymer having an unsaturated group (unsaturated group polymer) and a hydrosilicon compound having a hydrolyzable group by a hydrosilylation reaction is known. .
[0005]
[Chemical Formula 3]
[0006]
Not only the production of a polymer having a crosslinkable silicon group, but a polymer having a silicon atom-containing group is often produced by a hydrosilylation reaction.
The hydrosilylation reaction usually uses a platinum compound as a catalyst and oxygen as a promoter. (Onopchenko. A. et al., J. Org. Chem., 52, 4118, (1987), Lewis. LN et al., J. Am. Chem. Soc., 112, 5998, (1990), U.S. Pat. No. 5359111). When an inert gas such as nitrogen or helium is present in the gas phase of the reactor and the reaction is carried out without oxygen, the catalytic activity in the reaction is significantly reduced and the hydrosilylation reaction rate becomes extremely slow, resulting in a reaction. May take several days to complete. For this reason, the problem that productivity falls extremely and the content rate of the silicon atom containing group in a polymer falls arises.
[0007]
The hydrosilylation reaction using oxygen as a cocatalyst is performed by reacting 1-octene with 1-alkenes such as triethylsilane, methyldioctylsilane, trioctylsilane, dioctylsilane, and silanes such as alkylsilane, dialkylsilane, or trialkylsilane. Reaction, reaction of triethylsilane with vinyltrimethylsilane or vinyltrichlorosilane, reaction of cyclohexene with methyldichlorosilane, reaction of 1-hexene or cyclohexene with methyldichlorosilane, reaction of 1-hexene with dimethoxymethylsilane, 1, 1, 1, 2, 3, 3, 3-heptamethyltrisiloxane and 1-hexene or trans-2-hexene, triethylsilane and trans-2-hexene, trichlorosilane and 1,5 − Reaction of the hexadiene are used in the reaction between the low molecular compound.
[0008]
However, it has been found that when a polymer having an unsaturated group is hydrosilylated with a hydrosilicon compound, a high reaction yield may not be obtained even in the presence of oxygen. This tendency is particularly significant when an organic solvent is used to reduce the viscosity of the reaction product.
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is a method for producing an organic polymer having a silicon atom-containing group, in which a polymer having an unsaturated group is hydrosilylated with a hydrosilane compound in the presence of oxygen, whereby a high reaction yield can be obtained. Is to provide.
Another object of the present invention is to provide an efficient production apparatus for an organic polymer having a silicon atom-containing group that hydrosilylates a polymer having an unsaturated group with a hydrosilane compound.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
The object of the present invention can be achieved by any one of the following inventions or a combination thereof.
1. In the method for producing an organic polymer having a silicon atom-containing group in which a polymer having an unsaturated group is hydrosilylated with a hydrosilicon compound, the polymer having an unsaturated group is mixed with a solvent in the presence of an inert gas, A method for producing an organic polymer having a silicon atom-containing group which is hydrosilylated by introducing oxygen into a reactor.
2. A method for producing an organic polymer having a silicon atom-containing group, wherein a polymer having an unsaturated group is hydrosilylated with a hydrosilicon compound in the presence of a solvent, oxygen and an antioxidant.
3. The ratio of the height of the stirring blade to the height of the stirring tank is 0.1 to 1.0, and the ratio of the width of the stirring blade to the inner diameter of the stirring tank is 0.4 to 0.95, relative to the projected area of the stirring tank. A silicon atom for hydrosilylating a polymer having an unsaturated group with a hydrosilicon compound, characterized in that a stirring tank having a stirring blade having a projected area ratio of 0.35 to 0.8 is used as a reaction tank. A method for producing an organic polymer having a containing group.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In the present invention, a polymer having at least one unsaturated group such as an alkenyl group in one molecule is used. The unsaturated group is preferably a group that is active in a hydrosilylation reaction such as a vinyl group. Polymers having vinyl groups at both ends are used as photo-curing resins, UV-curing resins, electron beam-curing resins, electronics sealing materials, adhesives, modifiers, coating materials, architectural sealing materials, etc. Used as a raw material.
[0012]
The organic polymer having a silicon atom-containing group produced by the present invention is often used as a crosslinkable polymer. In this case, the polymer is used for applications such as an adhesive, a pressure-sensitive adhesive, a paint, a sealing material, and a waterproof material. The crosslinked cured product is often required to have properties such as weather resistance, heat resistance and moisture permeability resistance. Since the saturated hydrocarbon polymer is excellent in weather resistance and heat resistance, the polymer having an unsaturated group used in the present invention is preferably a saturated hydrocarbon polymer. Examples of such a polymer include hydrogenated polyisoprene and polyisobutylene. In particular, when polyisobutylene is used, the present invention can be preferably used.
[0013]
The polyisobutylene may be a homopolymer or a copolymer. In the case of a copolymer, it is desirable that the copolymer contains 50 mol% or more, preferably 80 mol% or more, more preferably 90 mol% or more of isobutylene units. The remaining components can be arbitrarily selected from monomers that can be copolymerized with isobutylene, particularly cationic polymerizable monomers. Examples thereof include olefins having 3 to 12 carbon atoms, conjugated dienes, non-conjugated dienes, vinyl ethers, aromatic vinyl compounds, norbornenes, cyclopentadiene, dicyclopentadiene, vinyl silanes, and the like.
[0014]
Specific examples of the cationically polymerizable monomer that can be copolymerized with isobutylene include propene, 1-butene, 2-butene, 2-methyl-1-butene, 3-methyl-1-butene, pentene, hexene, cyclohexene, and vinylcyclohexene. , 5-ethylidene norbornene, 5-propylidene norbornene, butadiene, isoprene, cyclopentadiene, methyl vinyl ether, ethyl vinyl ether, isobutyl vinyl ether, vinyl carbazole, methoxystyrene, ethoxystyrene, t-butoxystyrene, hexenyloxystyrene, styrene, α- Methylstyrene, methylstyrene, dimethylstyrene, chloromethylstyrene, chlorostyrene, indene, β-pinene, vinyltrichlorosilane, vinylmethyldichlorosilane, vinyldimethyl Chlorosilane, vinyldimethylchlorosilane, vinyldimethylmethoxysilane, vinyltrimethylsilane, divinyldichlorosilane, divinyldimethoxysilane,
[0015]
An isobutylene polymer having a chlorine atom bonded to a tertiary carbon at the end is initiated by a halide such as 1,4-bis (α-chloroisopropyl) benzene or 1,3,5 tris (α-chloroisopropyl) benzene. It is known that it is produced by a method called an inifer method in which isobutylene is cationically polymerized using a Lewis acid such as boron trichloride as a catalyst (US Pat. No. 4,276,394). As a method for introducing a vinyl group into the halogen-terminated isobutylene polymer obtained by the inifer method, a method using allyltrimethylsilane (Japanese Patent Laid-Open No. 63-105005) or a method using non-conjugated dienes (Japanese Patent Laid-Open No. Hei 4- No. 288309) is known.
[0016]
The number average molecular weight of the polymer such as the isobutylene polymer is preferably 500 to 200,000, more preferably 1000 to 100,000, and particularly preferably 3000 to 50,000. When the number average molecular weight is less than 500, the predetermined physical properties are hardly expressed, and when it exceeds 200,000, the isobutylene polymer becomes a solid and the reaction is difficult to be performed.
The hydrosilicon compound used in the present invention is a compound having a Si-H group. In order to obtain a polymer having a crosslinkable silicon group, a hydrosilicon compound having a hydrolyzable group bonded to a silicon atom is used. An example of such a hydrosilicon compound is a compound represented by the general formula (1).
[0017]
[Formula 4]
[0018]
Where R1And R2Are all alkyl groups having 1 to 20 carbon atoms, aryl groups having 6 to 20 carbon atoms, or (R ′)ThreeSiO— (R ′ is a monovalent hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, and three R ′ may be the same or different.), X is a hydroxyl group, a hydrogen atom or a halogen atom. A hydrolyzable group such as an alkoxy group or an acyloxy group, and when two or more are bonded, they may be the same or different, a is 0, 1, 2 or 3, b is 0, 1 or 2, m represents 0 or an integer of 1-18.
[0019]
Specific examples of such hydrosilicon compounds include halogenated silanes such as trichlorosilane, methyldichlorosilane, dimethylchlorosilane, and trimethylsiloxydichlorosilane, trimethoxysilane, triethoxysilane, dimethoxymethylsilane, methoxydimethylsilane, and dimethoxy. Alkoxysilanes such as phenylsilane, 1,3,3,5,5,7,7-heptamethyl-1,1-dimethoxytetrasiloxane, acyloxysilanes such as methyldiacetoxysilane, trimethylsiloxymethylacetoxysilane, dimethyl Hydrosilanes having two or more Si-H bonds in the molecule such as silane, trimethylsiloxymethylsilane, 1,1,3,3-tetramethyldisiloxane, 1,3,5-trimethylcyclotrisiloxane Methyl di like alkenyloxy silanes such as (isopropenyloxy) silane and the like, but not limited thereto. Among these compounds, chlorosilanes such as trichlorosilane and methyldichlorosilane having high activity in the hydrosilylation reaction are preferable, and the obtained polymer having a crosslinkable silicon group has mild reactivity (hydrolyzability). From the viewpoint, alkoxysilanes such as trimethoxysilane and dimethoxymethylsilane are preferable.
[0020]
When a hydrosilicon compound having two or more Si-H bonds in the molecule is used, the molecular weight of the polymer is doubled or tripled by bonding two or more polymers to one hydrosilicon compound. It can also be increased. Thus, an organic polymer having a silicon atom-containing group can be produced by increasing the molecular weight of the polymer.
[0021]
The amount of the hydrosilicon compound used in the present invention is not particularly controlled, but is preferably 0.2 to 20 moles with respect to 1 mole of unsaturated groups in the polymer. From the economical aspect, 0.5 to 10 mol, particularly 0.8 to 3 mol is preferable.
The introduction timing of the hydrosilicon compound is not particularly limited, and the compound may be introduced after mixing the additive such as a polymer, a catalyst, and a solvent in an inert gas atmosphere before the reaction, A polymer, an additive such as a catalyst and a solvent may be mixed in advance under an inert gas atmosphere, and then introduced in a state where oxygen is present in the reaction system by oxygen substitution.
[0022]
In the present invention, a solvent is used to reduce the viscosity of the reaction product. The solvent is preferably an aliphatic hydrocarbon such as hexane or heptane, but is not limited thereto. The amount of the solvent used is preferably 0.1 to 500 parts by weight based on the polymer when the purpose is to lower the viscosity.
[0023]
The solvent of the present invention contains a plasticizer. When the target polymer having a silicon atom-containing group is used together with a plasticizer, it is convenient to use the plasticizer during the reaction. The molecular weight of the plasticizer is preferably 100 to 1000, particularly 200 to 800. When the number average molecular weight is less than 100, the plasticizer has a low boiling point. When the number average molecular weight exceeds 1000, the viscosity becomes high and the handling becomes difficult. The plasticizer should have good compatibility with the polymer, have a relatively high boiling point, and do not inhibit the reaction or cause little reaction inhibition.
[0024]
For example, when the polymer main chain skeleton is a saturated hydrocarbon such as polyisobutylene, a petroleum softener having a molecular weight of 200 to 800 is desirable. The petroleum softener includes a paraffinic plasticizer and / or a composition required by the ndM method, paraffin (CP) is 50 to 90%, naphthene (CN) is 10 to 50%, aroma Examples of the plasticizer include (CA) of 1% or less, in particular, paraffin (CP) of 60 to 80%, naphthene (CN) of 20 to 40%, and aroma (CA) of 1% or less. . The ndM method refers to obtaining paraffin content and naphthene content by substituting the values of refractive index n, density d and molecular weight M into the empirical formula of the ndM method (petroleum hydrocarbon chemistry). Vol. 2, written by Kiyoshi Ikebe, Kyoritsu Publishing).
[0025]
When the paraffin content and the naphthene content are outside the above ranges, the plasticizer is likely to be oxidatively deteriorated. The plasticizer preferably has an aroma content determined by ring analysis of 1% or less. Ring analysis is the specific refraction r of plasticizer20 DAnd molecular weight M, and measured molecular weight M and relative refraction r20 DIs calculated, and the difference [AP] between this aniline point and the measured aniline point is calculated.
Aroma content in plasticizer (%) = 0.68 × [AP]
(A petroleum hydrocarbon chemistry, Vol. 2, written by Kiyoshi Ikebe et al., Kyoritsu Shuppan). When the aroma content exceeds 1%, the weather resistance of the product decreases. A more preferable aroma content is 0.1% or less.
[0026]
Examples of the plasticizer include polybutene, hydrogenated polybutene, α-methylstyrene oligomer, biphenyl, triphenyl, triaryldimethane, alkylene triphenyl, liquid polybutadiene, hydrogenated liquid polybutadiene, alkyldiphenyl and other hydrocarbon compounds, BAA- 15 (Daihachi Chemical), P-103, W320 (Dainippon Ink), PN-150 (Adeka Argus) and other adipic acid ester compounds, TOTM, TITM (Shin Nippon Rika), W-700 (Dainippon Ink), Trimellitic acid ester compounds such as NS-100, NM-26, NP-24, PS-32, PW-32, PX-32 (Idemitsu Kosan) and other petroleum-based process oils, Alkene-68 (Nippon Petroleum) Detergents) and other alkylbenzenes, KE-828 (Arakawa Chemical) and other esters F-1000 (Adeka Argus), DOTP (New Nippon Rika), etc. are preferable, and Alkene-68, PS-32, PW-32, PX-32, DOTP, NS-100, TOTM, etc. are small in that the loss on heating is small. Is preferred.
[0027]
When a plasticizer is used as the solvent, the amount used may be determined from the viscosity of the reaction product and the amount of plasticizer required for the application in which the obtained polymer is used. Usually, about 10 to 100 parts by weight is desirable with respect to 100 parts by weight of the polymer having an unsaturated group.
The effect of the present invention is particularly prominent when a solvent is used. This is because the solvent is oxidized by oxygen to produce a substance such as a carbonyl compound that inhibits the hydrosilylation reaction, but this substance can be produced by keeping the reaction system in an inert atmosphere until the hydrosilylation and using an antioxidant. Presumed to be deterred, but details are unknown.
[0028]
The mixing temperature of the polymer and the solvent is not particularly limited, but for the safety of operation, it is preferable to mix at a temperature below the boiling point of the solvent used. What is necessary is just to carry out in the range of 10-300 degreeC, More preferably, it is preferable to carry out at 30-200 degreeC.
As the inert gas used when mixing the polymer and the solvent, helium, neon, argon and nitrogen are preferable, and a trace amount of oxygen may be contained. In this case, the oxygen concentration may be 0.01% or less, and the oxygen concentration is preferably 0.001% or less. It is desirable to use the inert gas also when mixing the polymer before the reaction with the catalyst, the antioxidant, and the hydrosilicon compound. These additives may be mixed simultaneously with the mixing of the polymer and the solvent, or may be mixed after the mixing of the polymer and the solvent.
[0029]
In the present invention, oxygen is usually supplied to the reaction system in the form of a gas. The supply may be performed by bubbling into the reaction solution or may be blown into the reaction vessel gas phase. The supply may not be continuous but may be intermittent. Moreover, it is sufficient that only a certain concentration of oxygen gas is present in the gas phase of the reaction vessel. The concentration of oxygen to be used is not particularly limited, but it is desirable that the conditions do not form an explosion composition in the reactor, and the gas composition in the gas phase of the reactor is usually the explosion limit oxygen of the hydrosilicon compound. It is desirable not to enter the concentration.
[0030]
Here, the explosive composition and the explosive limit oxygen concentration can be determined by, for example, changing the component composition of oxygen / inert gas / hydrosilicon compound from an ignition source (for example, a heat source or electromagnetic spark by nichrome wire heating). It is determined from the experimental result of whether to explode if given. For example, FIG. 19 shows an example of the result when the hydrosilicon compound is dimethoxymethylsilane. The triangular diagram in FIG. 19 shows the explosion measurement result at 25 ° C. and normal pressure. The hatched portion in the diagram indicates the region of the explosion composition, and the point A indicates the explosion limit oxygen concentration.
[0031]
Moreover, the temperature is 90 ° C. and the pressure is 5 kg / cm.2The explosion limit oxygen concentration in the case of G is shown in FIG.
When the oxygen concentration is low, the explosion range can be avoided, but when the oxygen concentration is extremely low, the reaction rate decreases, so the reaction time increases. The concentration of the oxygen gas used is preferably at least 0.1% or more, particularly 1% or more.
As the inert gas mixed with air or oxygen, argon, helium, neon, xenon, nitrogen or the like is preferable.
[0032]
In addition, it is desirable that the operation pressure during the reaction is a high pressure equal to or higher than atmospheric pressure. This is because when the reaction is performed at a gas phase oxygen concentration that does not fall within a certain explosion range, the higher the gas phase pressure, the higher the oxygen concentration in the reaction solution, and the hydrosilylation reaction without risk of explosion. This is because it is possible to proceed smoothly. Usually 0-50kg / cm2G is preferred, and further 0-20 kg / cm2G, especially 0-10kg / cm2G pressure is used.
[0033]
The method of introducing oxygen into the reactor is to adjust the flow rate and pressure of inert gas and air or oxygen by adjusting the gas with a specified oxygen concentration with a cylinder or diluter (regulator) and injecting it into the reactor. However, a method of injecting into the reactor can be employed. Further, the introduction timing of oxygen is not particularly limited, but it is preferable to introduce it into the reactor immediately before the start of the reaction. In particular, it is preferable to introduce oxygen into the reaction system after mixing a polymer having an unsaturated group and a platinum catalyst.
[0034]
Regarding the oxygen supply after the oxygen introduction, the oxygen can be sealed after the oxygen introduction and not supplied until the reaction is completed. If the reaction activity is extremely reduced due to the consumption of oxygen during the reaction, the oxygen is not supplied. It can also be added. As a method of adding, after returning the pressure in the gas phase of the reactor to normal pressure, oxygen of a predetermined concentration can be added, or high concentration of oxygen can be introduced into the sealed space, or the pressure can be increased stepwise. Oxygen can also be introduced by increasing These additions of oxygen are performed intermittently, but can also be supplied continuously.
[0035]
The antioxidant used in the present invention is a phenolic antioxidant having a function as a radical chain inhibitor, such as 2,6-di-tert-butyl-p-cresol, 2,6-di-tert-butylphenol, 2,4-di-methyl-6-tert-butylphenol, 2,2'-methylenebis (4-methyl-6-tert-butylphenol), 4,4'-butylidenebis (3-methyl-6-tert-butylphenol), 4,4'-thiobis (3-methyl-6-tert-butylphenol), tetrakis {methylene-3 (3,5-di-tert-butyl-4-hydroxyphenyl) propionate} methane, 1,1,3-tris (2-methyl-4-hydroxy-5-tert-butylphenyl) butane. Amine-based antioxidants having the same function as a radical chain inhibitor, such as phenyl-β-naphthylamine, α-naphthylamine, N, N′-di-sec-butyl-p-phenylenediamine, phenothiazine, N, N '-Diphenyl-p-phenylenediamine or the like can be used, but is not limited thereto.
[0036]
The addition amount of the antioxidant is 0.0001 to 10 parts by weight, more preferably 0.005 to 0.5 parts by weight, and particularly 0.01 to 0.5 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the polymer. desirable. When the amount is less than 0.0001 part by weight, the effect of the antioxidant is lowered, and when it exceeds 10 parts by weight, the reaction rate is decreased.
[0037]
When an antioxidant is used, oxygen may be present from the time when the polymer and the solvent are mixed, but it is desirable that oxygen be introduced into the reactor immediately before the start of the reaction. In particular, it is preferable to introduce oxygen into the reactor after mixing the polymer having an unsaturated group and the platinum catalyst.
[0038]
It is desirable to use a platinum catalyst for the hydrosilylation reaction of the present invention. As the platinum catalyst, platinum metal, a platinum compound and a platinum complex on a support are suitably used. Specifically, for example, platinum metal, chloroplatinic acid, a complex of chloroplatinic acid and alcohol, aldehyde, ketone, etc. on a carrier in which solid platinum is supported on a carrier such as simple substance of platinum, alumina, silica, carbon black, etc. Platinum compounds, platinum-olefin complexes of [e.g. Pt (CH2= CH2)2(PPhThree), Pt (CH2= CH2)2Cl2], Platinum-vinylsiloxane complex [Pt [(vinyl) Me2SiOSiMe2(vinyl)], Pt [Me (vinyl) SiO]Four, Platinum-phosphine complex [Pt (PPhThree)Four, Pt (PBuThree)Four], Platinum-phosphite complex [Pt [P (OPh)Three)FourEtc.] are used in the present invention.
[0039]
Also use dicarbonyldichloroplatinum, platinum-hydrocarbon complexes described in Ashby US Pat. Nos. 3,159,601 and 3,159,662, and platinum-alcolate catalysts described in Lamoreaux US Pat. No. 3,220,972. Can do. In addition, platinum chloride-olefin complexes described in Modic US Pat. No. 3,516,946 may also be used in the present invention.
[0040]
These catalysts may be used alone or in combination of two or more. From the viewpoint of reaction activity, chloroplatinic acid, platinum-olefin complex, platinum-acetylacetonate complex, platinum-vinylsiloxane complex may be used. preferable. Although there is no restriction | limiting in particular as a catalyst usage-amount, a platinum catalyst is 10 with respect to 1 mol of unsaturated groups in the polymer which has an unsaturated group.-1To 10-8Mole, more preferably 10-3To 10-6It is better to use in the molar range. 10-8If it is less than the mole, the hydrosilylation reaction may not proceed sufficiently. Also, from the viewpoint of economy, corrosivity, and by-product formation, 10-1It is preferable not to use more than a mole.
[0041]
The catalyst should also be diluted in an inert solvent for ease of handling and stabilization. The solvent is preferably an aromatic hydrocarbon solvent such as benzene, toluene or xylene, or a polar solvent such as alcohol, various glycols or esters.
The reaction temperature is not particularly limited. The optimum temperature depends on the catalyst concentration and the nature of the reactants, but is usually in the range of 30 to 200 ° C, particularly in the range of 50 to 120 ° C.
[0042]
The type of reactor is not particularly limited. In a system in which a large amount of oxygen is consumed, a batch type or a semibatch type is preferable, and a gas-liquid interface exists and the reaction can be performed in a state where an oxygen atmosphere can be created. In addition, in a system with low oxygen consumption, a continuous method can be used in addition to a batch method and a semibatch method.
[0043]
As the reactor, a reactor having a stirring blade can be preferably used. In the case of a reaction liquid having a high viscosity of 10 cp or more, it is important for the present invention to make the stirring blade appropriate. The ratio of the height of the stirring blade to the height of the stirring tank is 0.1 to 1.0, and the ratio of the width of the stirring blade to the inner diameter of the stirring tank is 0.4 to 0.95, relative to the projected area of the stirring tank. A stirring blade having a projected area ratio of the stirring blade of 0.35 to 0.8 is desirable. Examples of agitation blades that satisfy these conditions include anchor blades, paddle blades, helical ribbon blades, Max Blend blades (Sumitomo Heavy Industries, Ltd.), full zone blades (Shinko Pantech Co., Ltd.), supermix blades ( Satake), glasses-type wings, and horizontal wings.
[0044]
In the case of using the stirring blade described above, the position of the reaction liquid surface may be the upper or lower portion of the upper end of the stirring blade. However, when the reaction liquid level is positioned below the upper end of the stirring blade, the gas entrainment state is improved, so the reaction rate is higher than when the reaction liquid level is positioned higher than the upper end of the stirring blade. large. Thus, the position of the reaction liquid level in the reactor with respect to the stirring blade affects the reaction rate of this reaction.
One or more baffles (baffles) can be provided for efficient mixing and reaction.
[0045]
In the present invention, power for a stirring station [kW / mThree] (The power for the stirrer is preferably the power per unit volume of the reaction liquid (including when dissolved in a solvent)) is preferably 0.5 or more, and more preferably 1.0 or more. preferable.
[0046]
【Example】
The reaction conversion rate (X) referred to in this example is calculated by the following formula using the area of vinyl group absorption of the vinyl group-terminated isobutylene polymer measured by FT-IR (Shimadzu DR-8000) analysis. It was.
X = 1-St/ S0
S0: Vinyl peak area value before reaction
St: Vinyl peak area value at reaction time t
[0047]
The carbonyl product concentration [CO] produced during the reaction was determined as follows. First, n-caprinaldehyde having 10 carbon atoms is dissolved in a plasticizer as a long-chain carbonyl compound, and carbonyl absorption is measured by IR at different concentrations. The peak area value (Sco) and carbonyl concentration (Cco) of the carbonyl absorption are measured. And the relational expression was obtained. Using this relational expression, the concentration [CO] of the carbonyl product in the hydrosilylation reaction system was determined.
Cco (× 10-2mmol / g) = 0.437 + 0.0629 x Sco
[0048]
Example 1
About 50 g of isobutylene polymer having a vinyl group at about 90% of the terminal and having a molecular weight of about 10,000 and 25 g of a hydrocarbon plasticizer PS-32 (Idemitsu Kosan) as a plasticizer are placed in a four-necked separable flask having an internal volume of 500 ml. Under the atmosphere, the mixture was dissolved at an internal temperature of 90 ° C. for 1 hour. 2 x 10 for the number of moles of vinyl groups in the isobutylene polymer-FourDouble molar platinum vinylsiloxane complex catalyst (xylene diluted solution 8.31 × 10-6mmol / μL) was added to the reactor, and air diluted with nitrogen having an oxygen concentration of 8.0% was introduced into the reactor gas phase. While maintaining the internal temperature at 75 ° C., the reaction was started by introducing 1.5 times moles of dimethoxymethylsilane into the reactor from the dropping funnel with respect to the number of moles of vinyl groups of the isobutylene polymer. The reaction conversion rate is shown in FIG.
[0049]
Comparative Example 1
The experiment was performed under the same conditions as in Example 1 except that the isobutylene polymer and PS-32 were mixed and dissolved in an air atmosphere. The reaction conversion rate is shown in FIG. As can be seen from FIG. 1, the reaction conversion rate is higher when mixed and dissolved in a nitrogen atmosphere than when mixed and dissolved in an air atmosphere.
[0050]
Example 2
About 40 kg of isobutylene polymer having a molecular weight of about 10,000 having a vinyl group at about 95% of the terminals and 12 kg of a hydrocarbon plasticizer PS-32 (Idemitsu Kosan) as a plasticizer in a reactor having an internal volume of 100 L in a nitrogen atmosphere, The mixture was dissolved at an internal temperature of 110 ° C. for 1 hour. 2 x 10 for the number of moles of vinyl groups in the isobutylene polymer-FourDouble molar platinum vinylsiloxane complex catalyst (xylene diluted solution 8.31 × 10-6mmol / μL) was added to the reactor, and then introduced while adjusting the air diluted with nitrogen so that the oxygen concentration in the gas phase of the reactor was 8%. The reaction was initiated by introducing 1.5 times moles of dimethoxymethylsilane into the reactor from the dropping funnel relative to the number of moles of vinyl groups in the isobutylene polymer. Immediately after the start of the reaction, the gas phase pressure was 4 kg / cm.2The reaction was continued at G. After 9 hours and 16 hours from the start of the reaction, the pressure in the gas phase was returned to normal pressure, and then 4 kg / cm with 8% oxygen-containing gas.2The reaction was returned to G and continued. The reaction conversion rate is shown in FIG.
[0051]
Comparative Example 2
Mixing and dissolving the isobutylene polymer and PS-32 in an air atmosphere, returning the pressure in the gas phase to normal after 5, 10, 15 and 20 hours from the start of the reaction, and then using 8% oxygen-containing gas 4kg / cm2The experiment was performed under the same conditions as in Example 2 except that the reaction was continued by returning to G. The reaction conversion rate is shown in FIG. From FIG. 2, it can be seen that the reaction conversion rate is higher when mixed and dissolved in a nitrogen atmosphere than when mixed and dissolved in an air atmosphere.
[0052]
Example 3
The reaction was performed under the same conditions as in Example 1 except that the oxygen concentration in the gas phase was 0.01%. The reaction conversion rate is shown in FIG. FIG. 3 shows that when the oxygen concentration is low, the reaction proceeds but the reaction conversion rate is low.
[0053]
Example 4
About 100 g of an isobutylene polymer having a vinyl group at about 95% of the terminal and having a molecular weight of about 10,000 and 50 g of PS-32 (Idemitsu Kosan) as a plasticizer are placed in a jacketed pressure-resistant glass reactor with an internal volume of 500 ml under a nitrogen atmosphere. The mixture was dissolved at an internal temperature of 75 ° C. for 1 hour. 2 x 10 for the number of moles of vinyl groups in the isobutylene polymer-FourDouble molar platinum vinylsiloxane complex catalyst (xylene diluted solution 8.31 × 10-6mmol / μL) is added to the reactor, and air diluted with nitrogen having an oxygen concentration of 8.0% is introduced into the gas phase of the reactor, and the internal pressure is 0 kg / cm.2Adjusted to G. Thereafter, the reaction was started by introducing 1.5 times moles of dimethoxymethylsilane into the reactor from the dropping funnel with respect to the number of moles of vinyl groups of the isobutylene polymer. The reaction conversion rate is shown in FIG.
[0054]
Example 5
The pressure in the reactor is 2 kg / cm2The experiment was performed under the conditions of Example 4 except that the adjustment was made to G. The reaction conversion rate is shown in FIG.
It can be seen from FIG. 4 that the conversion rate slightly increases when the pressure is increased.
[0055]
Example 6
Aside from using 25 ml of hydrocarbon plasticizer PS-32 (Idemitsu Kosan) 50 ml of aliphatic hydrocarbon solvent heptane and oxygen concentration in the gas phase of the reactor to 8.0%, 20.9% The hydrosilylation reaction was performed in the same manner as in Example 1. The reaction conversion rate is shown in FIG.
[0056]
Examples 7-11
The oxygen concentration in the gas phase of the reactor was changed to 11.6%, 8.0%, 3.6%, 0.36%, 0.05%Example 6The same operation was performed. The reaction conversion rate is shown in FIG. FIG. 5 shows that the reaction proceeds even when an aliphatic hydrocarbon solvent is used as the solvent, and that the reaction conversion rate increases as the oxygen concentration increases.
[0057]
Example 12
The catalyst is chloroplatinic acid (isopropyl alcohol solution: 8.02 × 10-Fivemol / ml), and the reaction was carried out under the same conditions as in Example 1 except that the oxygen concentration in the gas phase was 3.4%. The reaction conversion rate is shown in FIG.
[0058]
Example 13
The catalyst is chloroplatinic acid (isopropyl alcohol solution: 8.02 × 10-Fivemol / ml), and the reaction was carried out under the same conditions as in Example 1 except that the oxygen concentration in the gas phase was 20.9%. The reaction conversion rate is shown in FIG.
FIG. 6 shows that the reaction proceeds even when an inorganic platinum compound is used as the hydrosilylation catalyst.
[0059]
Example 14
In a 300 mL three-necked flask, 25.33 g of a vinyl-terminated isobutylene polymer having a molecular weight of about 20000 having a vinyl group at about 95% of the ends and 12.7 g of a plasticizer (PS-32) (50% relative to the isobutylene polymer). The mixture was stirred and mixed at a temperature of about 75 ° C. for 1 hour under a nitrogen atmosphere. Dimethoxymethylsilane (DMS, 0.81 g, 1.5 eq. With respect to the vinyl group terminal of the isobutylene polymer) was added thereto. Further, after sufficiently stirring, 0.025 g of 2,6-di-tert-butyl-p-crezol (BHT) (0.1 part by weight based on the polymer) was dissolved in Xylene and added. 1 x 10 for the number of moles of vinyl group-Foureq. (61.0 μL) of Pt-vinylsiloxane catalyst was added to initiate the hydrosilylation reaction. This reaction was carried out in air. The reaction conversion rate and the carbonyl compound production rate are shown in FIGS. 7 and 8, respectively.
[0060]
Example 15
Example with the exception of using 22.18 g of vinyl-terminated isobutylene polymer, 11.1 g of plasticizer, 0.71 g of DMS, 53.4 μL of Pt-vinylsiloxane catalyst, and 0.0067 g of BHT (0.03 parts by weight based on the polymer). The hydrosilylation reaction was started in the same manner as in the 14th operation. The reaction conversion rate and the carbonyl compound production rate are shown in FIGS. 7 and 8, respectively.
[0061]
Example 16
Example except that 23.35 g of vinyl-terminated isobutylene polymer used, 11.7 g of plasticizer, 0.74 g of DMS, 56.3 μL of Pt-vinylsiloxane catalyst, 0.0023 g of BHT (0.01 parts by weight with respect to the polymer) were used. The hydrosilylation reaction was started in the same manner as in the 14th operation. The reaction conversion rate and the carbonyl compound production rate are shown in FIGS. 7 and 8, respectively.
[0062]
Example 17
Example with the exception of using 21.07 g of vinyl-terminated isobutylene polymer used, 10.6 g of plasticizer, 0.67 g of DMS, 50.8 μL of Pt-vinylsiloxane catalyst, and 0.001 g of BHT (0.005 parts by weight based on the polymer). The hydrosilylation reaction was started in the same manner as in the 14th operation. The reaction conversion rate and the carbonyl compound production rate are shown in FIGS. 7 and 8, respectively.
[0063]
Example 14 '
Hydrosilylation reaction in the same manner as in Example 14 except that 25.03 g of vinyl-terminated isobutylene polymer used, 12.5 g of plasticizer, 0.80 g of DMS, 60.3 μL of Pt-vinylsiloxane catalyst were used, and BHT was not used. Started. The reaction conversion rate and the carbonyl compound production rate are shown in FIGS. 7 and 8, respectively. It can be seen from FIG. 7 that the conversion is improved when an antioxidant is added. However, the conversion rate may be low at the beginning of the reaction even if an antioxidant is added. In addition, it can be seen from FIG. 8 that a large amount of carbonyl is produced without an antioxidant.
[0064]
Example 18
About 40 kg of isobutylene polymer having a vinyl group at about 95% of the terminal and having a molecular weight of about 10000 and 12 kg of PS-32 (Idemitsu Kosan) are mixed in a reactor with a volume of 100 L in a nitrogen atmosphere at an internal temperature of 110 ° C. for 1 hour. Dissolved. 2 x 10 for the number of moles of vinyl groups in the isobutylene polymer-FourDouble molar platinum vinylsiloxane complex catalyst (xylene diluted solution 8.31 × 10-6mmol / μL) and 4 g of 2,6-di-tert-butyl phenol were added to the reactor. While stirring, air was diluted with nitrogen and introduced so that the oxygen concentration in the gas phase of the reactor was 8%. Thereafter, the reaction was started by introducing 1.5 times moles of dimethoxymethylsilane into the reactor from the dropping funnel with respect to the number of moles of vinyl groups of the isobutylene polymer. Immediately after the start of the reaction, the gas phase pressure was 4 kg / cm.2The reaction was continued at G. After 17 hours of reaction, the gas phase pressure was returned to atmospheric pressure, and an oxygen-containing gas adjusted to 8% was added, and the pressure was 4 kg / cm.2The reaction was continued by returning to G. The reaction conversion rate is shown in FIG.
[0065]
Example 19
The reaction was carried out under the same conditions as in Example 18 except that 12 g of 2,6-di-tert-butyl phenol was charged into the reactor. In this case, the gas in the gas phase was not changed at all except that it was introduced before the reaction. The reaction conversion rate is shown in FIG.
It can be seen from FIG. 9 that the conversion is improved when an antioxidant is added.
[0066]
Example 20
Examples 20 to 23 and Comparative Examples 4 and 5 show the influence of stirring.
4 ports with an internal volume of 2 L having the stirring blade shown in FIG. 10, wherein the ratio of the stirring blade width to the stirring tank inner diameter is 0.9 and the ratio of the projected area of the stirring blade to the projected area of the stirring tank is 0.39 In a separable flask, about 750 g of an isobutylene polymer having a vinyl group at about 95% of the terminal and having a molecular weight of about 10,000 and 225 g of PS-32 (Idemitsu Kosan) were mixed and dissolved in a nitrogen atmosphere at an internal temperature of 75 ° C. for 1 hour. 2 x 10 for the number of moles of vinyl groups in the isobutylene polymer-FourDouble molar platinum vinylsiloxane complex catalyst (xylene diluted solution 8.31 × 10-6mmol / μL) was added to the reactor, and then introduced while adjusting the air diluted with nitrogen so that the oxygen concentration in the gas phase of the reactor was 8%. Thereafter, the reaction was started by introducing 1.5 times moles of dimethoxymethylsilane into the reactor from the dropping funnel with respect to the number of moles of vinyl groups of the isobutylene polymer.
[0067]
Example 21
The ratio of the stirring blade width to the stirring tank inner diameter is 0.5, and the ratio of the projected area of the stirring blade to the projected area of the stirring tank is 0.51. The same operation as in Example 20 was performed except that a bull flask was used.
Example 22
A four-necked separator with an internal volume of 2 L having a stirring blade shown in FIG. 12 in which the ratio of the stirring blade width to the stirring tank inner diameter is 0.7 and the ratio of the projected area of the stirring blade to the projected area of the stirring tank is 0.41. The same operation as in Example 20 was performed except that a bull flask was used.
[0068]
Example 23
The ratio of the stirring blade width to the stirring tank inner diameter is 0.7, and the ratio of the projected area of the stirring blade to the projected area of the stirring tank is 0.43. The same operation as in Example 20 was performed except that a bull flask was used.
[0069]
Comparative Example 4
A four-necked separator with an internal volume of 2 L having a stirring blade shown in FIG. 14 in which the ratio of the stirring blade width to the stirring tank inner diameter is 0.7 and the ratio of the projected area of the stirring blade to the projected area of the stirring tank is 0.29. The same operation as in Example 20 was performed except that a bull flask was used.
Comparative Example 5
A four-neck separator with an internal volume of 2 L having the stirring blade shown in FIG. The same operation as in Example 20 was performed except that a bull flask was used.
The results of Examples 20 to 23 and Comparative Examples 4 and 5 are shown in FIG.
FIG. 16 shows that the conversion rate is large when the stirring blade of the present invention is used.
[0070]
Example 24
Examples 24 to 25 show the influence of stirring power.
A four-necked separator with an internal volume of 2 L having a stirring blade shown in FIG. 12 in which the ratio of the stirring blade width to the stirring tank inner diameter is 0.7 and the ratio of the projected area of the stirring blade to the projected area of the stirring tank is 0.41. About 500 g of an isobutylene polymer having a molecular weight of about 10,000 having a vinyl group at about 95% of the ends and 150 g of PS-32 (Idemitsu Kosan) were mixed and dissolved in a bull flask at an internal temperature of 75 ° C. for 1 hour under a nitrogen atmosphere. 2 x 10 for the number of moles of vinyl groups in the isobutylene polymer-FourDouble molar platinum vinylsiloxane complex catalyst (xylene diluted solution 8.31 × 10-6mmol / μL) was added to the reactor, and then introduced while adjusting the air diluted with nitrogen so that the oxygen concentration in the gas phase of the reactor was 8%. After that, the power for the stirring station is 6kW / m.ThreeThe reaction was started by introducing 1.5 times moles of dimethoxymethylsilane into the reactor from the dropping funnel with respect to the number of moles of vinyl groups in the isobutylene polymer. During the reaction, the power for the stirring station is 6kW / m.ThreeKept. The liquid level of the reaction solution was at the position shown in FIG.
[0071]
Example 25
Power for stirring station is 0.3kW / mThreeThe same operation as in Example 24 was performed except that. The results of Examples 24 and 25 are shown in FIG.
From FIG. 17, it can be seen that the vigorous stirring increases the conversion rate.
Next, the influence of the position of the reaction liquid level on the upper end of the stirring blade is examined.
[0072]
Example 26
In Example 26 and Example 24, the liquid level of the reaction solution shows the influence of the position.
The same operation as in Example 24 was performed except that about 750 g of isobutylene polymer and 225 g of PS-32 (Idemitsu Kosan) were adjusted. The liquid level of the reaction solution was at the position shown in FIG. The results of Examples 24 and 26 are shown in FIG.
It can be seen from FIG. 18 that the conversion is large when the level of the reaction liquid is below the upper end of the stirring blade.
[Brief description of the drawings]
[Figure 1]
FIG. 9 is a graph showing the relationship between reaction time and conversion rate under various conditions.
FIG. 10
FIG. 14 is a stirrer used in the present invention.
FIG. 15 is a stirrer used in a comparative example.
FIG.
FIG. 18 is a graph showing the relationship between reaction time and conversion rate under various conditions.
FIG. 19
FIG. 20 is a graph showing an explosion limit oxygen concentration.
[Explanation of symbols]
1. Stirring tank
2. Rotating shaft of stirring blade
3. Stirring blade
4). Baffle plate
Claims (9)
ヒドロシリル化反応液の槽内における投影面積と攪拌翼の投影面積の比が0.35〜0.8である攪拌翼を有する攪拌槽を用いる製造方法。In the method for producing an organic polymer having a silicon atom-containing group in which a polymer having an unsaturated group is hydrosilylated with a hydrosilicon compound, the polymer having an unsaturated group is mixed with a solvent in the presence of an inert gas, A method for producing an organic polymer having a silicon atom-containing group that is hydrosilylated by introducing oxygen into a reactor,
The manufacturing method using the stirring tank which has a stirring blade whose ratio of the projection area in the tank of a hydrosilylation reaction liquid and the projected area of a stirring blade is 0.35-0.8.
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