JP3781349B2 - 支持体に容器を離脱可能に固定する装置と該装置を備えた容器 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に毛髪用製品(ラッカー、スタイリング用ムース、ゲル、シャンプー等)の化粧品を包装するために一般的に使用される、例えばエアゾール容器、ポンプ作動式容器、ボトル又はチューブタイプの容器の分野に関する。より特定的には、本発明はこのような容器を支持体、特に平らな支持体上に直立させた場合に、容器が転倒する危険性を低減することが可能な装置に関する。
【０００２】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
非常に多くの化粧品が、例えば作業面に置いた場合に比較的容易に「転倒する」ような寸法の容器に包装されている。生じていることは、そのような包装体が一般に円筒形であり、その横断面に比べて比較的高さが高いことである。それらが容易に転倒するおそれがあることは、特に、多くの数のこのような包装体が使用されている美容院において、デリケートな問題と認識されている。この業界では、ヘアードライヤーの電源コードが、スプレーや他のエアゾール容器が置かれた作業台を横切って「引きずられている」場合、しばしば容器は転倒する。このような転倒により生じる雑音に加えて、容器、特にそのディスペンサーシステムが損傷を受ける危険性は少なくはない。
【０００３】
米国特許第２９０８４７３号には、その周縁リップ部が吸着カップを形成可能な環状部材の形態の固定装置が底部に備えられたボトル、特にネイルラッカー用ボトルが開示されている。
射出成形によって製作される場合、このような装置は、物体の周囲の位置、すなわち吸着カップを形成する装置の幾何的中心からかなり偏芯した位置に注入点があることを必要とする。この結果、生じていることは、注入点の反対側に、弱い領域を構成する溶接線が存在することになる。この問題は、装置を形成している材料が可撓性材料であって、装置が一定の機械的圧力(特に弾性的把持による)で作用することを意図したものである場合、ますます重要になってくる。
上述の問題に対する一解決法は、第１端が開口し、該第１端から遠い第２端に閉塞した底部がある円筒状スカート部材の形態の装置を製作することである。この場合、この装置が、金型挿入物から装置を分離させることが困難となる程度まで金型挿入体に対して吸着カップ効果を作用させるために、装置を金型から自動的に離脱させるという問題が生じる。
【０００４】
独国特許第出願公開第３１４４０６１Ａ１号には、ストッパーが吸着カップを形成するように構成された、特に化粧品用のチューブが開示されている。このような解決法は、頭部を下にした位置で容器を固定することを必要とし、これは非常に多くの製品にとっては望ましくないことである。さらに、米国特許第２９０８４７３号を参照して述べたものでも同じ問題が本質的に存在する。
米国特許第４９５５４９３号と米国特許第４７５６４９７号には、交互に重ねて設けられた少なくとも２つの部品で形成された吸着カップを有する固定化装置が開示されている。このような装置は製作に費用がかかり、それらが意図している容器上に位置させるのが比較的難しい。
【０００５】
米国特許第２９６８８８８号には、物体の保持を意図した一部品と、吸着カップを形成する別の部品を具備してなる石鹸又は飲料等の物体用の支持体が開示されている。吸着カップは支持体の一部により、その全体が形成されている。よって、支持体はそれが保持しようとする物体が存在してもしなくても、無関係に吸着カップとして作用する。よって、特に製造ライン又は工業的包装ラインでの、支持体のハンドリングの問題が生じる。これは吸着カップがそれが遭遇する任意の表面に貼り付く傾向があるために生じるものである。さらに、吸着カップを形成する固体表面が金型表面に貼り付く傾向を有しており、金型切り離しの問題も抱えている。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
よって、本発明の目的の一つは、上述した文献を参照しながら検討した不具合を完全に又は部分的に解消する、支持体に容器を可逆的に固定するための装置を製作することである。
本発明の特定の目的は、射出成形により製造することができ、それが意図している容器取り付け保持するのに必要な機械的圧力に耐えることのできる装置を製作することにある。
本発明の他の目的は、容器自体を変えることなく、容器の安定性を顕著に改善することができる装置を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、製作が簡単で経済的なこのような装置を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、本発明に係る装置が備えられた、改善された安定性を有する容器を提供することにある。
他の目的は、以下の詳細な記載により明らかになるであろう。
【０００７】
本発明の第１の側面によれば、これらの目的は、例えば化粧品用の容器を支持体(Ｓ)に離脱可能に固定するための装置を製作することで達成され、該装置は、容器の一部と共同して、支持体(Ｓ)に付けられる吸着カップ（吸盤体）を形成し、支持体(Ｓ)に容器を離脱可能に固定するように、支持体(Ｓ)上に気密的に押圧されるリップ部を形成する周縁部を有する有孔底部と取付け部材とを具備し、該有孔底部が少なくとも一の開口部を有し、該少なくとも一の開口部の各々が、底部の幾何中心から離れる方向に延びる。
有利には、装置の取付け部材は容器に装置を搭載するための開口部を画成する自由縁部を有するスリーブを有しており、自由縁部から離間したスリーブの一端が有孔底部を形成している。
【０００８】
幾何中心とは、装置の底部の断面の幾何中心又は重心であると理解される。好ましくは、このような底部は円形断面である。
「吸着カップ（吸盤）」効果とは、特に圧縮により容量が減少させられる容積体の内部に発生させられる負圧を意味し、よって空気の対応する量が追い出され、特に少なくとも部分的にそれを形成する壁部の材料の弾性的復元により、シールされた領界で当初の状態に戻る傾向にある。
しかして、底部を通過する開口部のために、金型からの装置の離脱については何の問題もない。これは、装置を容器に搭載した場合にのみ、吸着カップを形成するためである。さらに、底部の幾何中心に孔のない領域が面しているために、装置が製作されている材料は幾何中心を経由して注入することができ、金型に注入される際に、装置が一定の機械的圧力下にある場合に分かれる傾向にある溶接線を形成することなく、注入ポイントの回り全体に材料を均一にかつ同時に広げることが可能になる。
さらに、意図している容器に装置を搭載することが簡単で効果的である。特別な道具を必要としない。装置を容器に離脱可能に搭載することができ、同じ装置を多くの容器に連続して使用することが可能になる。装置の様々なパーラメント(特にその寸法と使用材料の選択)は、大部分は、装備される容器の寸法、その外壁の表面仕上げ、容器を支持体に保持させる際の必要な堅固さに基づいて選択される。これらの製造パラメータを決定する際にまた他の要因を考慮してもよい。
【０００９】
(装置により全体が形成されている吸着カップとは対照的に)吸着カップ効果が達成される容量を部分的に画成するために容器の一部、特に底部を使用するということにより、このような装置を製作するのに必要な材料の量をかなり減らすことができ、よって、装置のコストがかなり改善される。さらに、装置が吸着カップ効果により接触せしめられる支持体にそれ自体が付着可能とは、安定化される物体にそれが搭載されるまではならない。この結果、金型からの離脱は別にしても、特に工業的製造ラインにおいて装置のハンドリングがより容易になる。最後に、支持体への吸着カップ効果は、容器の対応する部位と装置との連続性によってのみ得られるので、容器を固定している装置から分離されなければならない場合にはいつでも、この連続性を絶ち、よって吸着カップ効果を絶てばよい。従って、このとき、吸着カップを形成している装置は容器から離脱できない。
【００１０】
好ましくは、スリーブは、特に弾性変形により、その軸高の一部にわたって容器を把持することができる。典型的には、そのような高さは数センチメートルのオーダーである。あるいは、スリーブを容器に接合し、スナップ締結し又は螺合することもできる。
【００１１】
有利には、底部は少なくとも２つの開口部を有している。このような特徴は、底部の幾何中心の周りに対称となることを可能にするために、金型のキャビティに材料を注入することにより装置を製作する場合、注入点が幾何中心に対応し、材料の分布の均一性を大きく改善する。よって、装置の全体的な機械的抵抗力が大きく改善される。
【００１２】
可能な一実施態様では、底部には、１２０°離れて配された、三つのタブ又は均一に離間した材料の橋部により離間せしめられた三つの開口部が形成されている。
しかし、好ましくは、底部には、９０°離れて配された四つのタブ又は均一に離間した材料の橋部により離間せしめられた四つの開口部が形成されている。タブ又は材料の橋の数は多くなればなるほど、弱いラインを生じる危険性が低くなる。
【００１３】
好ましくは、装置は、硬度が２０ショアＡ〜４０ショアＤ、好ましくは４０ショアＡ〜７５ショアＡで、弾性率が０．５〜５ＭＰａ、好ましくは０．８〜２ＭＰａ(１００％伸長時における引っ張り応力)である弾性材料から少なくとも一部が製作される。
有利には、弾性材料はメタロセン触媒ポリエチレン、好ましくは超低密度触媒ポリエチレンから部分的に形成される混合物である。驚くべきことに、本出願人は、このような材料と以下に記載するような他のベース材料とを組合せて形成された混合物により、金型から装置を自動的に離脱させることができることを見出した。メタロセン触媒ポリエチレンが混合されたベース物質の硬度と弾性率は顕著には影響を受けておらず、これは成形により得られた装置の機能が丁度良好なままであることを意味している。さらに、耐剪断性は、ベース材料又は材料類の耐剪断性よりかなり改善されている。最後に、ベース材料の視覚的特性、特にその透明性又はその色調は変化しないままである。
【００１４】
混合物は、好ましくは５〜３０％、さらに好ましくは１０〜２０％のメタロセン触媒ポリエチレンを含有する。特定の例では、商品名ＥＸＡＣＴ(登録商標)として知られている超低密度(０．９０２ｇ／ｃｍ^３)触媒ポリエチレンが使用される。このような材料は以下に検討するいくつかのベース材料ほど高価ではないために、装置の全体的なコストがそれに応じて低減する。
【００１５】
メタロセン触媒ポリエチレンと組合せて使用することができる材料の例としては：
ａ）場合によってはポリプロピレンと混合されるＥＰＤＭ(エチレン-プロピレン-ジエンコポリマー)[例えばサントプレン(Santoprene)(登録商標)]；
ｂ）場合によってはポリプロピレンと混合されるＳＢＳ(スチレン-ブタジエン-スチレンのブロックコポリマー)又はＳＥＢＳ(スチレン／エチレン-ｎ-ブチレンのブロックコポリマー)[例えばテファブロック(Tefabloc)(登録商標)又はマルチフレックス(Multiflex)(登録商標)]；
ｃ）ＰＥＢＡ(ポリエーテル-ブロック-アミド)又はＣＯＰＥ(ポリエチレンテレフタレートエラストマー)；又は
ｄ）ＴＰＵ(熱可塑性ポリウレタン)；
をベースとする材料を挙げることができる。
単独で使用する場合、このような材料は比較的粘着質であり、よって金型から自動的に離脱させることが非常に困難である。加えて、金型から一度離脱するとかなり変形している。最後に、それらは機械的圧力を受けたときにほとんど抵抗力がなく、よって剪断するおそれがある。上述したメタロセン触媒ポリエチレンと混合すると、かなりの程度で、これら全ての問題が解決する。
【００１６】
有利には、容器はその一端が底部で終端する本体を有しており、装置と組合せられて吸着カップを形成可能な容器の部分は、容器の底部の全て又は一部からなる。ストッパー又はチューブにより形成された平坦面を介して転倒位置で支持体に置くことを意図したチューブからなる容器の場合に特に恩恵をもたらす他の態様では、固定化装置と組合せられて吸着カップを形成する容器の部分はストッパーの全部又は一部からなる。
好ましくは、固定化装置は、一つの同一の弾性材料から製作され、該弾性材料の射出成形により得られた単一部品から形成される。
【００１７】
有利には、シールリップ部は、支持体(Ｓ)に付けられたとき、容器本体の外径以上の外径を有する。よって、容器はより安定している。
好ましくは、装置の底部は、容器の底部の形状に追従する例えば凹状の形状をしている。実際、このような凹状底部は、特に容器内の圧力に耐えるという理由から、エアゾール容器の一般的な外形に相当する。
【００１８】
本発明の第２の側面では、本発明の第１の側面の吸着カップ効果を有する装置を具備した、例えば化粧品用の容器が製作される。好ましくは、このような容器は製品の貯留部を形成し、装置と共同して、支持体(Ｓ)に付けられる吸着カップを形成可能である底部により閉塞された一端を有している本体を具備している。このような容器は、例えば毛髪用製品のための、チューブ、ボトル、ポンプ作動式容器、又はエアゾール容器の形態とされる。
【００１９】
本発明のさらなる第３の側面では、本発明の第１の側面の固定化装置を製作する方法が提供され、該方法は：
ａ）少なくとも一のキャビティが装置の幾何形状（ジオメトリー）に対応する幾何形状を有する金型を用意し；
ｂ）装置の底部の幾何中心に対応する注入点（インジェクションポイント）から金型内に弾性材料を射出注入する；
ことからなる。
得られた部品は完全な材料分布を示し、機械的圧力下で裂けるおそれがある弱いラインもない。
【００２０】
上述した構成の他に、本発明は、添付図面を参照しながら記載される非制限的な裏付けの実施例によって以下に説明するいくつかの他の構成からなる。
【００２１】
【発明の実施の形態】
図２は、例えば美容院の作業面等の平坦面Ｓ上に置かれたエアゾール容器１を示している。容器１は上部にバルブ３が設けられた円筒状本体２を有する。バルブには、それを作動し、排出ノズルを通して製品を散布可能な押圧ボタン４が備えられている。製品はヘアスタイリング用ラッカー又はスプレーでありうる。バルブ３から離れた容器１の端部は、容器内の圧力に耐えるという理由から凹状とされている付設底部により閉塞されている。容器は熱可塑性材料、例えばＰＥＴ、又はアルミニウムもしくはスズ板等の金属から製作されうる。容器の底部には、その機能が、以下に詳細が分かるように、缶（容器）１が表面Ｓ上で転倒することを防止することである本発明の装置１０が設けられている。
分解図として図２の組立体を示す図１とまた図３を参照して以下に装置を詳細に説明する。装置１０は２０％のＥＸＡＣＴ(登録商標)と８０％のサントプレン(登録商標)を含有する物質を射出成形により得られた部材である。装置は不透明で白色をしている。
【００２２】
この特定の実施態様では、装置は軸対称の円筒形スリーブ１１の形態であり、その一端は、図２に示されたように容器１０を取り付けることを可能にする開口部１３を定める自由縁部１２を有している。応力がかかっていない場合、スリーブ１１が容器１の本体２を密接に把持するように設けられるように、スリーブ１１の内径は容器１の外径よりもわずかに小さい(材料の弾力に応じて１〜数ミリのオーダーで小さい)。目安を示すと、装置１０の壁厚は約１ｍｍである。
【００２３】
開口部１３を有する端部から離れたスリーブの端部は、円形横断面の底部１４を有している。底部１４は、容器１の底部５の外形と同様の凹状の形状の環状部位１５を有しており、容器が搭載された場合、密接に係合する底部５の対応する環状部位の形状に当接把持するものである。環状部位１５の内部には、それぞれ９０°離れて配置された４つのタブ１７、１８、１９、２０からなり、４つの開口部２１、２２、２３、２４を形成する十字形状部１６が形成されている。底部１４の幾何中心１４は４つのタブ１７−２０の接合部２５にあり、よって開口部２１−２４から所定距離にある。
【００２４】
その周縁部には、環状部材１５はスリーブ１１の外径よりも大なる(例えば約５ｍｍ)直径の環状シールリップ部２６を形成している。シールリップ部２６の表面２７は支持体Ｓに対して密封状態で適用されることが意図されている。リップ部２６の表面２７は、底部１４の環状部位１５により形成された湾曲部と同じ方向の湾曲部を形成している。シールリップ部２７は、容器１の周縁部を収容することを意図したＵ字溝を形成する中間環状部位２８により内部環状壁１５から分離されている。
【００２５】
吸着カップ１０を形成する装置は、図１と図３により詳細に明らかになっている。これらの図では、装置１０には容器が搭載されていない。
容器１の周縁部が装置１０のＵ字溝２８の底部に係合するまで、スリーブ１１の開口部１３を通して容器１の底部を挿入することにより、装置１０を容器１に搭載することができる。舌状部材(図示せず)がスリーブ１１の自由縁部１２から延び、装置１０を容器１に容易に搭載できるように把持領域を形成している。この位置では、スリーブ１１は容器の本体２をわずかに把持する。容器の本体２へのスリーブ１１により達成される把持によって、装置１０が確実に容器１に堅牢に保持される。
【００２６】
装置１０を容器１に搭載した後、使用者は支持体Ｓ上に表面２７を直立させ、シールリップ部２６が変形して対応量の空気を押し出す。装置１０が形成されている材料の弾力により生じる弾性変形力の作用により、支持体Ｓ、装置１０の底部１４、及び容器１の底部５の中心部により定められる容量内のシールにもかかわらず、リップ部２６の変形した部位は当初の形状に戻ろうとする。容量内に負圧が形成され、この負圧により、支持体Ｓに容器１を可逆的又は離脱可能に固定化できる吸着カップ効果が生じる。
【００２７】
容器１を使用するためには、使用者は本体２を把持して、支持体２に向け回転させる。装置１０と支持体の間の把持が、容器が装置１０により把持される力程は強くないので、装置１０のシールリップ部２６の壁部２７は支持体から離れる。装置１０は容器１に取り付けられたままであり、ついで容器を一般的な形で使用することができる。
上述の詳細な記載では、本発明のある好ましい実施態様を参照した。もちろん、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない限り、これらに変更を施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 好ましい実施形態における、容器と吸着カップ効果装置の分解斜視図である。
【図２】 支持体に固定された位置における図１のアセンブリの部分断面図である。
【図３】 図１及び図２に示した組立て体に使用される吸着カップ効果装置の下面図である。
【符号の説明】
１ 容器
２ 本体
１０ 装置
１１ スリーブ
１３ 開口部
１７−２０ タブ
２１−２４ 開口部
２５ 幾何中心
２６ シールリップ部

Claims (18)

1. 化粧品等のための容器(１)を支持体(Ｓ)に離脱可能に固定するための装置(１０)において、容器(１)の一部(５)と前記装置（１０）が共同して、支持体(Ｓ)に付けられる吸着カップを形成し、支持体(Ｓ)に容器(１)を離脱可能に固定するように、支持体(Ｓ)上に気密的に押圧されるリップ部(２６)を形成する周縁部を有する有孔底部(１４)と取付け部材(１１)とを具備しており、該有孔底部(１４)が少なくとも一の開口部(２１−２４)を定め、該少なくとも一の開口部が、前記底部(１４)の幾何中心(２５)から離れる方向に延びている装置(１０)。
2. 取付け部材(１１)が、装置を容器(１)に取り付けるための開口部(１３)を形成する自由縁(１２)を有するスリーブ(１１)を具備し、自由縁(１２)から離間したスリーブ(１１)の一端が前記有孔底部(１４)を形成していることを特徴とする請求項１に記載の装置(１０)。
3. 前記有孔底部が少なくとも二の開口部を有していることを特徴とする請求項１又は２に記載の装置(１０)。
4. 前記スリーブ(１１)が、弾性変形等により、その軸高の一部にわたって容器(１)を把持可能であることを特徴とする請求項２に記載の装置(１０)。
5. 前記底部(１４)には、１２０°離れて配された三つのタブ(１７−２０)により互いに離間せしめられた三つの開口部(２１−２４)が形成されていることを特徴とする請求項１ないし４のいずれか１項に記載の装置(１０)。
6. 前記底部には、９０°離れて配された四つのタブ(１７-２０)により互いに離間せしめられた四つの開口部(２１-２４)が形成されていることを特徴とする請求項１ないし４のいずれか１項に記載の装置(１０)。
7. 硬度が２０ショアＡ〜４０ショアＤ、好ましくは４０ショアＡ〜７５ショアＡであり、弾性率が０．５〜５ＭＰａ、好ましくは０．８〜２ＭＰａ(１００％伸長時における引っ張り応力)である弾性材料から少なくとも一部が形成されていることを特徴とする請求項１ないし６のいずれか１項に記載の装置(１０)。
8. 超低密度触媒ポリエチレン等のメタロセン触媒ポリエチレンから部分的に生成された混合物からなる材料で少なくとも一部が形成されていることを特徴とする請求項１ないし７のいずれか１項に記載の装置(１０)。
9. 前記混合物が５〜３０％、好ましくは１０〜２０％のメタロセン触媒ポリエチレンを含有することを特徴とする請求項８に記載の装置(１０)。
10. 前記混合物が、ポリプロピレンと混合されていてもよいＥＰＤＭ(エチレン-プロピレン-ジエンコポリマー)；ポリプロピレンと混合されていてもよいＳＢＳ(スチレン-ブタジエン-スチレンのブロックコポリマー)又はＳＥＢＳ(スチレン／エチレン-ｎ-ブチレンのブロックコポリマー)；ＰＥＢＡ(ポリエーテル-ブロック-アミド)；ＣＯＰＥ(ポリエチレンテレフタレートエラストマー)；又はＴＰＵ(熱可塑性ポリウレタン)をベースとする少なくとも一種の材料をさらに含むことを特徴とする請求項８又は９に記載の装置(１０)。
11. 容器(１)が、一端が底部(５)で終端する本体(２)を具備し、装置(１０)と共同して吸着カップを形成する容器(１)の部分が、容器(１)の前記底部(５)の全て又は一部からなることを特徴とする請求項１ないし１０のいずれか１項に記載の装置(１０)。
12. 一の同一な弾性材料から、該同一材料の射出成形により製作されたことを特徴とする請求項１ないし１１のいずれか１項に記載の装置(１０)。
13. 支持体(Ｓ)に付けられた状態で、シールリップ部(２６)が容器(１)の本体(２)の外径以上の外径を有していることを特徴とする請求項１１に記載の装置(１０)。
14. 前記底部(１４)が、容器(１)の底部(５)の形状に追従可能な凹状等の形状を有していることを特徴とする請求項１１に記載の装置(１０)。
15. 請求項１ないし１４のいずれか１項に記載の装置(１０)を備えたことを特徴とする化粧品等のための容器(１)。
16. 装置(１０)と共同して支持体(Ｓ)に付けられる吸着カップを形成する底部(５)により一端が閉塞された、製品の貯留部を形成する本体(２)を具備することを特徴とする請求項１５に記載の容器(１)。
17. 毛髪用製品等のためのチューブ、ボトル、ポンプ作動式容器又はエアゾール容器の形態であることを特徴とする請求項１５又は１６に記載の容器(１)。
18. ａ）少なくとも一のキャビティが装置(１０)の幾何形状に対応する幾何形状を有する金型を提供し；
    ｂ）装置の底部(１４)の幾何中心(２５)に対応する注入点から前記金型内に適切な材料を注入する、ことからなることを特徴とする請求項１ないし１４のいずれか１項に記載の装置(１０)の製造方法。

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