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JP3777753B2 - におい測定装置 - Google Patents

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  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Fluid Adsorption Or Reactions (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガスセンサの一種であるにおいセンサを使用して試料ガスに含まれるにおい成分を測定するにおい測定装置に関する。本発明のにおい測定装置は、食品や香料の品質検査、悪臭公害の定量検知、焦げ臭検知による火災警報機、更には、人物の追跡、識別、認証や薬物検査等の犯罪捜査等の幅広い分野に利用可能である。
【0002】
【従来の技術】
においセンサは、空気(又は供給された試料ガス)中に含まれるにおい成分がセンサの感応面に付着することにより生ずる該センサの物理的変化を電気的(又は光学的)に測定するものである。においセンサとしては、酸化物半導体を用いたものや導電性高分子を用いたものが知られている。
【0003】
このようなにおいセンサを利用したにおい測定装置にて、比較的低濃度の試料ガス中のにおい成分を測定する場合、被測定成分の濃度を高めるために加熱脱着法(サーマルデソープション)によるガス濃縮処理が行なわれることが多い。加熱脱着法では、まず、被測定成分を主として吸着する吸着剤を充填した濃縮管に試料ガスを流通させて、該試料ガスに含まれる被測定成分を吸着剤に吸着させる。そして、充分に被測定成分が吸着された後に、該濃縮管にキャリアガスを流しつつ吸着剤の温度を急速に上昇させる。これにより、吸着されていた被測定成分が短時間の間に離脱し、高濃度でにおいセンサに導入される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、酸化スズ等の酸化物半導体を感応膜に利用したにおいセンサでは、酸化物半導体に吸着した酸素と還元性ガスとが酸化還元反応を行なう際に生じる該酸化物半導体の導電性の変化を検出している。このため、試料成分を搬送するキャリアガスは酸素を含んだガス(例えば空気)でなければならない。すなわち、上記の如く濃縮管を用いたにおい測定装置では、濃縮管内の吸着剤が高温に加熱された状態で、酸素を含むガスが該濃縮管内を流通する。従って、吸着剤としては、酸素存在下で高温に加熱されても性能が劣化しないものを使用しなければならない。
【0005】
一般に、吸着剤はその種類によって対象成分が相違するから、上記理由により使用可能な吸着剤の種類が限定されると、対象成分も限定されてしまう。具体的には、例えば通常のカーボン系吸着剤は酸素存在下で加熱されると、吸着剤自体が酸化されて性能が大きく劣化する。このため、上述のようなにおい測定装置の濃縮管には使用することはできない。
【0006】
本発明は上記課題を解決するために成されたものであり、その主たる目的は、酸化物半導体等、におい成分の検出に酸素を必要とするにおいセンサと加熱脱着法による濃縮装置を組み合わせた場合でも、濃縮のための吸着剤の選択が限定されず、幅広い試料成分を対象とした測定が行なえるにおい測定装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために成された本発明のにおい測定装置は、
a)不活性なガスを供給するガス供給手段と、
b)試料成分を吸着するとともに加熱により該試料成分を離脱する吸着剤を備えた捕集手段と、
c)試料成分を含む試料ガスを該捕集手段に導入した後に外部に排出する流路と、前記ガス供給手段より供給される不活性なガスを該捕集手段に導入する流路とを選択して切り替える流路切替手段と、
d)前記捕集手段を通過した不活性なガスに酸素又は酸素を含むガスを混入する混入手段と、
e)におい成分の検出に酸素を必要とするセンサを少なくとも含み、前記混入手段にて酸素又は酸素を含むガスが混入された不活性なガスに含まれる試料成分を検出するにおい検出手段と、
を備え、前記捕集手段に試料ガスを流通させて該捕集手段に試料成分を吸着させ、その後に前記流路切替手段を切り替えて該捕集手段に吸着されている試料成分を不活性なガス中に離脱させて、酸素又は酸素を含むガスを混入した後に前記におい検出手段に導入することを特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】
前記不活性なガスは、特に酸素を避ける必要のあるプロセスで不活性なガスであって且つにおい検出手段等を腐食又は損傷する恐れのないガスであれば適宜のガスを用いることができ、例えば窒素ガス、ヘリウムガス等の希ガス、又はこれらの混合ガスを利用できる。
【0009】
本発明に係るにおい測定装置では、まず、捕集手段に試料ガスが流通するように流路切替手段を切り替える。捕集手段では、試料ガスに含まれる試料成分が吸着剤に吸着される。充分に試料成分が吸着された後に、流路切替手段を切り替えて捕集手段に窒素ガス(又は他の不活性なガス)を流す。このとき、捕集手段の吸着剤を加熱することにより、該吸着剤に吸着されていた試料成分を離脱させて窒素ガス中に放出させる。混入手段は、この試料成分を含む窒素ガスに酸素ガス又は酸素を含むガスを混入し、該混入ガスをにおい検出手段に送出する。これにより、試料成分は、酸素ガスを含む窒素ガスを主成分としたキャリアガスに乗ってにおい検出手段に到達する。におい検出手段が、酸化物半導体等を用いた、試料成分の検出の過程で酸素を必要とするものであっても、キャリアガスには酸素が含まれているので試料成分を検出することができる。一方、捕集手段には酸素ガスが流通しないので、吸着剤の加熱時にも吸着剤が酸化する恐れはない。
【0010】
また、本発明に係るにおい測定装置において、におい検出手段として、検出に酸素を必要とするセンサと、酸素を避けることが好ましい導電性高分子等を用いたセンサとの両方を併用する場合には、以下のような構成とすることができる。すなわち、におい検出手段を、検出に酸素を必要としないセンサを備えた第1検出部と、検出に酸素を必要とするセンサを備えた第2検出部とに分け、前記捕集手段を通過した不活性なガスを第1検出部に導入し、前記混入手段により該第1検出部から流出したガスに酸素又は酸素を含むガスを混入した後に第2検出部に導入する構成とする。
【0011】
この構成では、第1検出部には窒素ガスのみをキャリアガスとして試料成分が導入され、第2検出部には酸素ガスを含み窒素ガスを主成分としたキャリアガスにより試料成分が導入される。従って、第1検出部には酸素ガスが流通しないので、導電性高分子を利用したセンサ等に対しても酸化による劣化を防止することができる。一方、第2検出部には酸素ガスが流通するので、酸化物半導体を利用したにおいセンサ等を用いて試料成分の検出が行なえる。
【0012】
【実施例】
以下、本発明に係るにおい測定装置の一実施例を図を参照して説明する。図1は、本実施例のにおい測定装置のガス流路を中心とする構成図である。
【0013】
純粋な窒素ガスを充填した窒素ガス容器10のガス出口に設けられた定圧バルブ11の出口側の流路は、それぞれマスフローコントローラ等の流量制御部13、16及び不純物を除去するためのモレキュラシーブフィルタ14、17を備えた二本の第1及び第2なる窒素ガス流路12、15に分岐される。除塵用のPTFEメンブレンフィルタ19を介して試料ガス供給口18に接続された試料ガス流路と第1窒素ガス流路12とは、三方バルブ20により選択的に六方バルブ(6ポート2ポジションバルブ)21のポートaに接続される。また、第2窒素ガス流路15は六方バルブ21のポートdに接続されている。六方バルブ21のポートcとポートfとの間には、加熱用のヒータ23が付設された捕集管22が接続されている。この捕集管22には、測定対象の試料成分に応じて、例えばカーボン系吸着剤やそのほかの適宜の吸着剤が充填されている。
【0014】
六方バルブ21のポートbは、三方バルブ24により、ポンプ25と流量計26とを通過する流路又は通過しない流路に選択的に接続され、いずれも排出口27に達している。六方バルブ21のポートeは、複数のにおいセンサ29aを備える第1フローセル28aに接続され、その下流側は複数のにおいセンサ29bを備える第2フローセル28bに接続され、更にその下流側は排出口31に連なっている。においセンサ29aは、種々の試料成分に対してそれぞれ検出感度の相違する特性を有する導電性高分子を感応膜に利用したにおいセンサである。一方、においセンサ29bは、種々の試料成分に対してそれぞれ検出感度の相違する特性を有する酸化物半導体を感応膜に利用したにおいセンサである。複数のにおいセンサ29a、29bの検出信号は、におい成分の識別、分類等の処理を行なう信号処理部30に入力される。
【0015】
ポンプ33により空気供給口32から吸引された空気はタンク34に圧縮して貯蔵され、第3流量制御部35と不純物を除去するための活性炭フィルタ36とを介して、第1フローセル28aから第2フローセル28bへ連なる流路に接続されている。また、六方バルブ21、第1、第2フローセル28a、28b全体は恒温槽37内に設置されており、恒温槽37は温度調整部38により所定温度に制御される。
【0016】
制御部40には操作部39が付設されており、所定のプログラムに従って後述のように、三方バルブ20、24、六方バルブ21、ポンプ25、33、ヒータ23、温度調整部38等を制御している。なお、各流路の配管材料としては試料成分の吸着が少ないPTFEチューブを利用することが望ましいが、窒素ガス中に極力、酸素が混じることを防ぐためには、窒素ガス容器10の出口から三方バルブ20までの第1窒素ガス流路12と六方バルブ21のポートdまでの第2窒素ガス流路15とにステンレス等の金属管を、また六方バルブ21のポートcから捕集管22までの流路に不活性処理されたフェーズドシリカで内面を被覆されたステンレス管等を使用することが更に望ましい。
【0017】
次に、上記におい測定装置の動作を詳述する。
(i)試料成分の捕集
まず、制御部40は、試料ガス供給口18と六方バルブ21のポートaとが接続されるように三方バルブ20を切り替えるとともに、六方バルブ21のポートbがポンプ25に接続されるように三方バルブ24を切り替える。また、図1に破線で示す接続状態に六方バルブ21を切り替え、ポンプ25を作動させる。すると、ポンプ25の吸引力により、試料ガス供給口18から吸引された試料ガスはメンブレンフィルタ19にて塵芥等の比較的大きな固形浮遊物が除去され、三方バルブ20及び六方バルブ21を介して捕集管22に導入される(図1中の左から右方向)。更に、六方バルブ21、三方バルブ24、ポンプ25、流量計26を通って排出口27から排出される。制御部40は、流量計26による検出値が所定の値となるようにポンプ25の吸引力を制御する。
【0018】
試料ガスは、空気に測定対象のにおい成分を含むものであって、このにおい成分は複数の試料成分が混合されたものである。上記のように試料ガスが捕集管22を通過するときヒータ23による加熱は行なわれず、試料ガスに含まれる各試料成分は吸着剤に吸着される。
【0019】
一方、窒素ガス容器10のガス出口のガス圧は高いので、第2窒素ガス流路15を通して供給される窒素ガスは六方バルブ21を介して第1、第2フローセル28a、28bに流通し、排出口31から外部に排出される。これにより、においセンサ29a、29bは常時窒素ガス雰囲気中に保持される。なお、このときフローセル28b側には、窒素ガスに後述のようにタンク34から送出した空気を混入して流すようにしてもよい。
【0020】
(ii)捕集管22内のガスの置換
所定時間、捕集管22に試料ガスを流通させた後、三方バルブ20を切り替えて第1窒素ガス流路12を六方バルブ21のポートaに接続するとともに、三方バルブ24を切り替えて六方バルブ21のポートbを直接排出口27に接続する。すると、試料ガスに代わって、窒素ガス容器10より供給された窒素ガスが、第1窒素ガス流路12−三方バルブ20−六方バルブ21−捕集管22−六方バルブ21−三方バルブ24を通り、排出口27から排出される。これにより、捕集管22を含む上記流路内部に残っている試料ガスは、窒素ガスにより外部へ押し出される。このとき、捕集管22はほぼ常温に維持されるので、先に吸着剤に吸着された試料成分はそのまま残る。また、窒素ガスは極めて乾燥しているので、先の試料ガス導入時に吸着剤に吸着された水分もその大部分が窒素ガスにより外部に運び去られ、これにより一定程度までの除湿も達成される。
【0021】
(iii)においセンサへの試料成分の導入
所定時間、捕集管22に窒素ガスを流通させた後、六方バルブ21を図1に実線で示す接続状態に切り替える。すると、第2窒素ガス流路15−六方バルブ21−捕集管22−六方バルブ21−第1フローセル28a−第2フローセル28b−排出口31という流路が形成される。この状態でヒータ23に通電し、捕集管22を急速に加熱する。これにより、捕集管22内の吸着剤に吸着していた試料成分は吸着剤から離脱し、それ以前とは逆方向(図1中で右から左方向)に流通する窒素ガスに乗って第1フローセル28aまで運ばれる。ここで、捕集管22の加熱を開始した後、吸着剤から試料成分が殆ど離脱し終わるまでの期間に捕集管22を通過する窒素ガスの体積が、上記(i)において捕集管22を通過する試料ガスの体積よりも小さくなるように各部を設定することにより、試料成分が濃縮されたガスをフローセル28aに導入することができる。
【0022】
上記の如く捕集管22の温度が変化し、これにより流路抵抗が変化したときにフローセル28aに流れる窒素ガスの流量が変動すると、においセンサ29aにおいて検出誤差が生じる恐れがある。流量制御部16に例えば機械制御式の二次圧変動型マスフローコントローラを使用すると、出口側つまり上記流路の流路抵抗が変動しても通過する窒素ガスの流量を一定に保つことができる。このマスフローコントローラが正常に動作するためには、その入口側圧力と出口側圧力との差圧が一定以上確保される必要がある。そこで、この差圧が確実に得られるように、定圧バルブ11の設定圧力、管路の内径、流量制御部35を介して混入する空気の流量等を定める。これにより、窒素ガスの流量は正確に制御され、また空気の混入箇所から第1フローセル28aの方に混合ガスが逆流することもない。
【0023】
このようにして試料成分を含む窒素ガスが第1フローセル28aを通ると、においセンサ29aの導電性高分子から成る感応膜に試料成分が吸着され、においセンサ29aの電極間の電気抵抗が変化する。この抵抗変化による検出信号は順次、信号処理部30に送られる。
【0024】
ポンプ33により加圧されてタンク34に貯蔵されている空気は、流量制御部35により適宜の流量に調節され、活性炭フィルタ36により測定の外乱となる不所望の成分が除去された後に、第1フローセル28aを通過した試料成分を含む窒素ガスに混入される。空気には酸素ガスが含まれているから、第2フローセル28bには試料成分とともに酸素ガスが流入し、酸化物半導体から成る感応膜に酸素ガス分子が吸着され、試料成分の分子との間で酸化還元反応を生じる。これにより、においセンサ29bの導電性が変化し、その電極間の電気抵抗が変化する。この抵抗変化による検出信号も順次、信号処理部30に送られる。
【0025】
複数のにおいセンサ29a、29bはそれぞれ異なる特性を有しているので、例えば、或る試料成分に対して或るにおいセンサからは大きな検出信号が得られ、他のにおいセンサからは全く検出信号が得られないということがあり得る。そこで、信号処理部30は、このようにして得られる複数の検出信号を用いて、例えば主成分分析、階層的クラスタ分析処理等の所定の多変量解析処理を行ない、におい成分を総合的に識別又は分類する。
【0026】
上記試料成分の測定の期間中、六方バルブ21、第1、第2フローセル28a、28bとこれらの間を連結する流路は、温度調整部38により室温よりも高い一定温度(例えば40℃)に維持される。これにより、周囲温度の変動によるにおいセンサ29a、29bの受ける影響を軽減し、且つ、高沸点化合物が流路内壁等に付着して検出感度の安定性が損なわれることを防止することができる。
【0027】
なお、上述のような測定に関する一連の処理は、制御部40に予め設定したプログラムに従って自動的に行なうことができるが、例えば、各バルブを切り替える時間やヒータ23の加熱温度等のパラメータは、試料成分の種類に応じて適宜操作部39から設定できるようにしておくとよい。また、自動的な測定のみならず、操作部39より測定者が逐次指示を与えることにより、手動で測定の各処理を進める構成としてもよい。
【0028】
また、上記実施例では、第2フローセル28bの手前の流路で空気を混入しているが、空気に換えて純粋な酸素ガスを混入する構成としてもよい。純粋な酸素ガスを用いれば、空気と比較して混合する体積を遙かに減らすことができるので、試料成分が希釈される割合が小さく、においセンサ29bによる検出の感度の向上に有利である。
【0029】
また、第1又は第2フローセル28a、28bには、水晶振動子に合成二分子膜を被覆したにおいセンサ等、他の構造を有するにおいセンサを用いることもできる。検出に酸素を必要としないにおいセンサは、より上流側に位置する第1フローセル28a内に設置するほうが検出感度の点で有利である。その理由は、まず第一に、第2フローセル28bにおいては、混入された空気により流通ガスが希釈され、試料成分の濃度が低くなるからである。更に第二に、第1フローセル28aは流路上で捕集管22により近い位置に在るため、試料成分を含むガスが流れてくる間の試料成分の流路に沿った方向の(つまりにおいセンサに到達したときの時間的な)広がりが少なく、試料成分の濃度が相対的に高いからである。
【0030】
なお、上記実施例は一例であって、本発明の趣旨の範囲で適宜変形や修正を行なえることは明らかである。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るにおい測定装置では、捕集管の内部が不活性なガスで置換された後に試料成分離脱のために加熱が行なわれ、捕集管と酸化物半導体等の検出に酸素を必要とするにおいセンサとを連結する流路の途中で酸素ガスが混入される。従って、捕集管内の吸着剤が高温であるときに酸素ガスが吸着剤に接触しないため、酸化により性能が劣化する恐れがあるような吸着剤も利用することができる。これにより、吸着剤の選択の幅が広がり、測定可能な試料成分の種類も多くなる。
【0032】
また、酸素又は酸素を含むガスの混入箇所よりも上流側に導電性高分子等を用いたにおいセンサを配置し、下流側に酸化物半導体等を用いたにおいセンサを配置した構成によれば、酸素を避けることが好ましいセンサと検出に酸素を必要とするセンサという種類の異なるセンサを併用することができる。このため、測定可能な試料成分の種類が増加する。また、その上流側のにおいセンサでは酸素又は酸素を含むガスにより希釈される前の試料成分を測定しているので、試料成分の濃度が高く、高感度の測定が可能である。また、その上流側のにおいセンサでは捕集管により近い流路上で試料成分を測定しているので、試料成分の時間的な広がりが少なく、高感度の測定に有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例であるにおい測定装置の構成図。
【符号の説明】
10…窒素ガス容器 11…定圧バルブ
12、15…窒素ガス流路 13、16、35…流量制御部
18…試料ガス供給口 20、24…三方バルブ
21…六方バルブ 22…捕集管
23…ヒータ 25、33…ポンプ
26…流量計 27、31…排出口
28a、28b…フローセル
29a…においセンサ(導電性高分子)
29b…においセンサ(酸化物半導体)
30…信号処理部 32…空気供給口
34…タンク 37…恒温槽
38…温度調整部 39…操作部
40…制御部

Claims (1)

  1. a)不活性なガスを供給するガス供給手段と、
    b)試料成分を吸着するとともに加熱により該試料成分を離脱する吸着剤を備えた捕集手段と、
    c)試料成分を含む試料ガスを該捕集手段に導入した後に外部に排出する流路と、前記ガス供給手段より供給される不活性なガスを該捕集手段に導入する流路とを選択して切り替える流路切替手段と、
    d)前記捕集手段を通過した不活性なガスに酸素又は酸素を含むガスを混入する混入手段と、
    e)におい成分の検出に酸素を必要とするセンサを少なくとも含み、前記混入手段にて酸素又は酸素を含むガスが混入された不活性なガスに含まれる試料成分を検出するにおい検出手段と、
    を備え、前記捕集手段に試料ガスを流通させて該捕集手段に試料成分を吸着させ、その後に前記流路切替手段を切り替えて該捕集手段に吸着されている試料成分を不活性なガス中に離脱させて、酸素又は酸素を含むガスを混入した後に前記におい検出手段に導入することを特徴とするにおい測定装置。
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