JP3766043B2 - 防食補強コンクリート組立体及びその防食方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は防食補強コンクリート組立体及びその防食方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
鉄筋コンクリート構造物やプレストレスドコンクリート構造物などのコンクリート構造物においては、酸素、水および塩化物イオン等の浸透によって、鉄筋あるいは鋼材に腐食が発生することがある。このように鋼材等が腐食すると腐食生成物によりコンクリートにひび割れが発生し、腐食をさらに加速させ、最終的にはコンクリート構造物の強度等が低下する。
【0003】
コンクリート構造物における鋼材等の腐食を防止する極めて有効な方法として、電気防食法がある。即ち、電位を変化させない状態におけるコンクリート構造物中の鋼材等の表面ではアノード反応(酸化反応)及びカソード反応(還元反応)が同時並行的に起こり腐食電池を形成してその結果鉄水和酸化物等が発生し腐食が起こるのに対し、鋼材等の電位を変化させることにより、鋼材等の表面でカソード反応のみが起こる状態とすることができ、その結果鉄水和酸化物等の発生を防止することができる。
【0004】
電気防食法を行うためには、一般的にはコンクリート表面に陽極を設け、一方鋼材等を陰極とする。これによりコンクリートを介して鋼材へ電流を供給して鋼材の電位を卑方向に変化させて防食を実現する。
【0005】
コンクリート表面に設ける陽極の材料には、電気伝導性が高いこと、安定性、耐久性、経済性に優れること、及び施工が簡便であること等の性能が求められる。現在実用化されている陽極としては、白金系金属酸化物を表面に被覆したチタン線、亜鉛、炭素繊維線等が使用されている。
【0006】
特に、炭素繊維のシートを陽極として用いた場合には、コンクリート表面を幅広く覆うことにより、コンクリート表面への電位分布をより均一にし、陽極表面での塩素ガスの発生等を抑制することができ、併せて炭素繊維シートによるコンクリート構造物の耐力の補強を行うことができるものである。
【0007】
これらの炭素繊維シートは、通常、一方向材等の、炭素繊維が当該シート内の一方向以上の方向に平行に配列されたものとなっている。そして、この炭素繊維の方向に沿った炭素繊維の引張強度により、コンクリート構造物の耐力の補強を行うことができるものである。
このように炭素繊維シートを電気防食用陽極兼耐力補強材として適用する場合、炭素繊維シートは導電性接着剤によりコンクリート構造物表面に貼り付けられる。この導電性接着剤は、炭素繊維シートから鋼材に充分に電流を流すため、高い導電率が求められるものであり、同時にコンクリート構造物を補強するためには大きな付着強度が要求されるものであるが、導電性接着剤の導電性と付着強度を自在に調整することは困難であるのが現状である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、導電性と付着強度との両方を兼ね備えるように炭素繊維シートがコンクリート構造物に固定され、電気防食効果と補強効果との両効果が得られる防食補強コンクリート組立体及びその防食方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記従来の課題を解決するために本発明では、コンクリート及び該コンクリート内に設けられた鋼材を含むコンクリート構造物と、該コンクリート構造物の表面上に設けられた炭素繊維シートと、該鋼材及び該炭素繊維シートに接続された通電手段とを備え、前記コンクリート構造物表面と前記炭素繊維シートとの間に、該両者の間において20kgf/cm 2 以上の接着強度を示す接着剤層と、該接着剤よりも導電性が高く、体積抵抗率10Ω・cm以下の導電性材料層とを、重ならないように区分けして配置して前記両者を付着させたことを特徴とする防食補強コンクリート組立体が提供される。
本発明では、コンクリート構造物表面と炭素繊維シートとの間に、接着剤層と導電性材料層とが重ならないように配置されるので、炭素繊維シートは接着剤層によりコンクリート構造物表面に強固に付着されて一体となり、炭素繊維自体が有する引張強度により、コンクリート構造物の耐力の補強が行なわれると共に、導電性材料層では導電性能と耐久性に優れた導電性材料の使用が可能になり、電気防食を行う際にコンクリート構造物の表面全体にわたって安定した電位分布をもたらすことができ、通電する電圧を高くしなくても防食を達成することができる。つまり、多くの場合、導電性能と耐久性に優れた導電性材料は、付着強度が低くなりやすいため、接着剤層と導電性材料層とを区分けして配置すれば、耐力補強効果と電気防食効果の両方が達成可能になる。
【0010】
また本発明では、上記防食補強コンクリート組立体の該鋼材を陰極とし、該炭素繊維シートを陽極とするように通電することを特徴とする防食補強コンクリート組立体の防食方法が提供される。
【0011】
【発明の実施の形態】
前記炭素繊維シートとは、炭素繊維を含む導電性のシートであり、具体的には、シートの長さ方向に延長する直径7〜10μmの炭素繊維を、密に、例えば幅方向1mあたり1千万本以上並べて織込んだシートであって、厚さが0.05〜0.2mmのものを挙げることができる。このような炭素繊維シートとしては、例えば「TUクロス」(商品名、日石三菱(株)製)を用いることができる。
【0012】
前記炭素繊維シートの体積抵抗率は、5×10-4〜1×10-3Ω・cmであることが、陽極の荷電電圧をより低くすることができるので好ましい。
前記炭素繊維シートの引張強度は、約30,000kgf/cm2以上、特に約35,000〜72,000kgf/cm2以上、また引張弾性係数は約2.35×106〜8.00×106kgf/cm2であることが、強度の高いコンクリート防食補強装置を得ることができるために好ましい。
【0013】
前記炭素繊維シートは、1方向性シート(シートの面上の1方向のみに炭素繊維が密に配置されているもの)、2方向性シート(シートの面上の1方向及びそれに直交する方向に炭素繊維が密に配置されているもの)及びそれ以上の方向に炭素繊維が配置されているもののいずれでもよい。特に、直線性に優れ、炭素繊維の引張強度をより効率的に利用できる1方向性シートが好ましい。
また、前記炭素繊維シートは、炭素繊維以外の他の繊維を含むことができる。具体的には、例えば、1方向性の炭素繊維を保持するためのガラス繊維等の繊維を含むことができる。
【0014】
前記炭素繊維シートは、矩形又はそれ以外の形状のコンクリート構造物の表面に適合する形状としても良く、通常、少なくともその長さ方向に炭素繊維が密に配置された矩形の形状とすることができる。
【0015】
本発明の組立体において、前記炭素繊維シートは、コンクリート構造物表面上に、炭素繊維の引張強度がコンクリート構造物を補強する方向になるように設けることが好ましい。具体的には例えば、細長い直方体の梁の底面に、その長さ方向に炭素繊維が延長するように炭素繊維シートを設けることができる。また、コンクリート構造物全表面の電気防食を達成するために、補強が必要な面以外の面に前記防食補強装置及び/又は他の電気防食用の電極を設けることができる。さらに、必要に応じ、十分な補強を達成するために、炭素繊維シートを、コンクリート構造物表面上に2層以上設けることができる。
【0016】
前記炭素繊維シートをコンクリート構造物表面上に設ける際には、前記接着剤層及び前記導電性材料層により炭素繊維シートをコンクリート構造物表面上に貼付した後、さらにエポキシ樹脂等の接着剤を炭素繊維シートの中に含浸させることが好ましく、これにより炭素繊維シートの接着強度及び耐久性を向上させることができる。
【0017】
前記炭素繊維シートは、例えば、ニッケルなどの高い耐酸化力を有する金属により薄く均一に被覆したシートを使用することが可能である。この高耐酸化金属による被覆の態様としては、例えば、炭素繊維の一本一本を薄く均一に被覆してこの炭素繊維により炭素繊維シートを構成するか、あるいは、シートの表面、裏面、端辺の全てを薄く均一に被覆するか、いずれかの態様が選択可能である。このように高耐酸化金属で炭素繊維シートを被覆すれば、陽極材としての炭素繊維シートの分極抵抗を小さくでき、炭素の消費を低減することができる。
【0018】
前記接着剤層と前記導電性材料層とは、前記1方向性シートである炭素繊維シートの繊維方向に延びる縞模様状に、重ならないように区分けして配置することが好ましい。このように配置すれば、炭素繊維シートの電極部分と補強部分のそれぞれを均一に区分けすることができる。この場合、繊維方向の導電率と引張強度は繊維直角方向に比較して極めて高いなどの理由により、電極機能と補強機能を有効且つ均一に利用することができる効果が得られる。
【0019】
前記導電性材料層は、水分保持性能と、接着剤よりも良好な導電性とを有し、かつ、炭素繊維シートがコンクリート構造物表面から剥がれない程度の付着力を有する材料から構成する。この導電性材料層は、炭素繊維シートとコンクリート構造物表面との接触抵抗を低く抑制し、また流電陽極としての炭素繊維シートの性能を保持可能な程度とした、硬化した際の体積抵抗率が10Ω・cm以下を示す層である。また水分保持性能は、流電陽極としての炭素繊維シートの電位上昇を抑制することができる程度であることが好ましい。
【0020】
前記導電性材料層は、例えば、ベントナイト、生石灰、MgSO4、MgCl2を含む材料から構成することが可能である。この材料には、付着強度を期待することはできないものの、水分保持性能という点では良好な結果が得られる。
また前記導電性材料層は、例えば、石膏(MgSO4・H2O)、NaCl、黒鉛を含む材料から構成することが可能である。この材料には、上記と同様に付着強度は多く期待できないが、炭素繊維シートとコンクリート構造物表面との接触抵抗の低減という点では優れた効果が得られる。なお、上記黒鉛は粒子にニッケルなどの金属膜を設けたものを使用しても良い。
【0021】
前記接着剤層は、炭素繊維シートがコンクリート構造物表面に強固に付着するものであれば良く、例えば、エポキシ樹脂等を挙げることができて、硬化した際にコンクリート表面と炭素繊維シートとの間において20kgf/cm2以上の接着強度が得られる層である。
【0022】
本発明の組立体は、防食電流を供給するために通電装置を備える。この通電装置は、防食電流を供給することができるものであれば特に限定されず、市販のもの等の各種の直流安定化電源装置等を用いることができる。前記通電装置の陰極には鋼材が接続され、前記通電装置の陽極には炭素繊維シートが接続されることが、電気防食を効果的に行うことができるため好ましい。前記通電装置と前記炭素繊維シートとの接続は、電気的な接続が達成されるものであれば特に限定されず、脱着可能なものでも固着されたものでも一体として成形されたものでもよい。
【0023】
本発明の防食補強コンクリート組立体は、必要に応じて、電気防食における防食電流量の調整、鉄筋電位による防食効果の確認などのために、照合電極を含むことができる。前記照合電極としては、塩化銀電極又は鉛電極等を用いることができる。前記照合電極は、前記コンクリート構造物中の、前記鋼材の近傍に設けることが好ましい。
【0024】
前記コンクリート構造物を構成するコンクリートは、セメント、水、細骨材及び粗骨材等を含む通常のコンクリートに加え、モルタル、セメントペースト等を硬化させたものを含む。前記コンクリート構造物は、前記コンクリートと、鋼材とを含む構造物である。前記鋼材とは、広くコンクリート内に設けられる金属をいい、鉄筋コンクリート中に設けられる鉄筋及びプレストレストコンクリート中に設けられる鋼材等の、コンクリートの耐久性等を高める等の目的でコンクリート内に設けられる金属を含む。
【0025】
本発明の防食補強コンクリート組立体は、新たにコンクリート構造物を建造するにあたり組み立てることができるが、既存のコンクリート構造物の補修として、既存のコンクリート構造物の表面上に前記炭素繊維シートを設け、既存のコンクリート中の鋼材を陰極とし前記炭素繊維シートを陽極とするよう通電装置を接続することにより組み立てることもできる。
【0026】
既存のコンクリート構造物の補修として本発明の防食補強コンクリート組立体を組み立てる場合は、前記防食補強装置を設けるのに先立ち、コンクリート構造物中の鋼材に排流端子等を設け、又コンクリート構造物中に前記照合電極を設けることが好ましい。また、コンクリート構造物中の全ての鋼材が電気的に導通しているかを確認し、必要に応じて溶接等により鋼材を導通させることが好ましい。そして、コンクリート構造物表面に付着している汚れやレイタンス等を、サンドブラストや超高圧ウォータージェット等で取り除き、さらにコンクリートの粉末を圧縮空気で取り除く等の処理を行うことが好ましい。
【0027】
前記炭素繊維シートの貼付は、乾燥したコンクリート構造物表面に縦縞模様にマスキングテープを貼り、このマスキングテープが貼られていないコンクリート表面にローラー刷毛やゴムべら等で均一に接着剤を塗布し、その後マスキングテープを剥がして、接着剤が塗布されていないコンクリート表面に導電性材料を塗布した後、直ちに前記炭素繊維シートを付着させ、さらにシート表面を繊維方向へゴムべら等でしごき、さらに前記含浸用の接着剤を含浸させることにより行うことができる。
【0028】
本発明の防食方法は、前記防食補強コンクリート組立体内の鋼材を陰極とし該炭素繊維シートを陽極とするよう通電して防食することができる。
【0029】
前記通電する際の好ましい通電量は、防食補強コンクリート組立体の構造等に応じて異なるため、通電試験によって決定することが好ましい。具体的には、以下の手順により決定することができる。
1)前記鋼材の自然電位を測定する。
2)分極試験により、通電電流量と前記鋼材の電位との関係を求める。
3)自然電位からの所要分極量を得るための通電電流量を求める。
4)3)で求められた通電電流量で24時間以上通電する。
5)復極試験により、所定の復極量(100mV以上)が得られるか確認する。
【0030】
【実施例】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0031】
図3は本発明の防食補強コンクリート組立体1を示す模式図である。
防食補強コンクリート組立体1は、既存の鉄筋コンクリート構造物3に炭素繊維シート5を設け、鉄筋2及び炭素繊維シート5に電源装置8などを接続して組み立てたものであって、鉄筋コンクリート構造物3の表面と炭素繊維シート5との間には、接着剤層4aと導電性材料層4bとが重ならないように区分けして配置される。
【0032】
さらに詳細に説明すれば、既存の鉄筋コンクリート構造物3の劣化部ははつられ、コンクリートの表面金属が除去され、セメントペーストでコンクリートの表面が下地処理される。コンクリート中の鉄筋2にはリード線がスポット溶接により接続され、排流端子9及び測定端子12が設けられる。そして、鉄筋2にはプラスチックバンドで塩化銀照合電極10が固定された。また、鉄筋コンクリート構造物中に存在する鉄筋2の全てが電気的に導通しているかどうかが測定され、導通していない鉄筋があれば溶接して接続し全ての鉄筋が導通される。
【0033】
次に、コンクリート構造物3の表面に付着している汚れやレイタンス等はサンドブラストや超高圧ウォータージェット等で取り除かれ、コンクリートの粉末が圧縮空気で取り除かれる。コンクリートの表面が乾燥した後、コンクリート表面には、図1の模式図に示したように接着剤層4aと導電性材料層4bとが縦縞模様状に塗布される。すなわち、コンクリート表面の複数の箇所に縦縞模様状にマスキングテープが貼られ、これらマスキングテープが貼られていないコンクリート表面にローラー刷毛やゴムべら等で均一にエポキシ系樹脂接着剤が塗布されて接着剤層4aが形成され、その後マスキングテープが剥がされて、エポキシ樹脂系接着剤4aが塗布されていない縦縞部分に導電性材料が塗布されて導電性材料層4bが形成された後、直ちに炭素繊維シート5が貼り付けられ、シート表面が繊維方向へゴムべらでしごかれ、さらにその上からエポキシ系樹脂接着剤6が繊維の中に含浸させられる。なお、エポキシ系樹脂接着剤6の上には、図2及び図3に示したように、さらに炭素繊維シート7を貼り付けることも可能である。
【0034】
そして、炭素繊維シートの端部をねじ止めでリード線9bと接続した後、直流電圧計を用いて、設置した炭素繊維シート陽極が電気的に導通していることが確認される。
【0035】
さらに、直流電源装置8を収納する電源ボックスがコンクリート製の台座にアンカーボルトで固定される。排流端子9aが陰極側となり、リード線9bが陽極側となるよう、これらと直流電源装置8とが接続れる。接続のための線及び接続箇所等は全て絶縁材と防水材で処理される。
以上のようにして本発明の防食補強コンクリート組立体1は形成される。
【0036】
【発明の効果】
本発明の防食補強コンクリート組立体では、接着剤層と導電性材料層とが重ならないように、コンクリート表面上に別々に区分けして配置されるので、炭素繊維シートは接着剤層によりコンクリート構造物表面に強固に付着されて一体となり、コンクリート構造物の耐力補強がなされる一方で、導電性材料層では導電性能と耐久性に優れた導電性材料の使用が可能になり、コンクリート構造物に安定した電位分布をもたらすことができ、従来と比較すると低い電圧で防食達成が可能になる。また接着剤層と導電性材料層の面積比は容易に調整可能であるため、電気防食効果と耐力補強効果とをそれぞれ自在に調整することが可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の防食補強コンクリート組立体の構成を説明するための模式図である。
【図2】本発明の防食補強コンクリート組立体の構成を説明するための模式図である。
【図3】本発明の防食補強コンクリート組立体の一例を示す模式図である。
【符号の説明】
1 防食補強コンクリート
2 鉄筋
3 鉄筋コンクリート構造物
4a 接着剤層
4b 導電性材料層
5 炭素繊維シート
6 エポキシ系樹脂接着剤
7 炭素繊維シート
8 電源装置
9 排流端子
9b リード線
10 照合電極
11 電圧計
12 測定端子
Claims (4)
- コンクリート及び該コンクリート内に設けられた鋼材を含むコンクリート構造物と、該コンクリート構造物の表面上に設けられた炭素繊維シートと、該鋼材及び該炭素繊維シートに接続された通電手段とを備え、
前記コンクリート構造物表面と前記炭素繊維シートとの間に、該両者の間において20kgf/cm 2 以上の接着強度を示す接着剤層と、該接着剤よりも導電性が高く、体積抵抗率10Ω・cm以下の導電性材料層とを、重ならないように区分けして配置して前記両者を付着させたことを特徴とする防食補強コンクリート組立体。 - 前記炭素繊維シートの表面に耐酸化金属層を設けるか、あるいは前記炭素繊維シートを構成する炭素繊維を耐酸化金属により被覆したことを特徴とする請求項1に記載の防食補強コンクリート組立体。
- 前記炭素繊維シートが、1方向性シートであって、前記接着剤層と前記導電性材料層とを、前記炭素繊維シートの繊維方向に延びる縞模様状に、重ならないように区分けして配置したことを特徴とする請求項1又は2に記載の防食補強コンクリート組立体。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の防食補強コンクリート組立体の該鋼材を陰極とし、該炭素繊維シートを陽極とするように通電することを特徴とする防食補強コンクリート組立体の防食方法。
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