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JP3764462B2 - 炭化ケイ素単結晶の製造方法 - Google Patents

炭化ケイ素単結晶の製造方法 Download PDF

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JP3764462B2 JP2004114626A JP2004114626A JP3764462B2 JP 3764462 B2 JP3764462 B2 JP 3764462B2 JP 2004114626 A JP2004114626 A JP 2004114626A JP 2004114626 A JP2004114626 A JP 2004114626A JP 3764462 B2 JP3764462 B2 JP 3764462B2
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Description

本発明は、炭化ケイ素単結晶及びその製造方法に関する。
従来より、SiC単結晶を利用するSiC半導体は、Si半導体に代わる次世代パワーデバイスの候補材料として期待されている。高性能なSiCパワーデバイスを実現するためには、上記SiC半導体に生じるリーク電流等を低減することが必須条件である。このSiC半導体のリーク電流は、上記SiC単結晶に生じる螺旋転位等の欠陥が原因となっていると考えられている。
ところで、図16に示すごとく、上記SiC単結晶は、その主要な面方位として{0001}面(c面)と、{0001}面に垂直な{1−100}面(a面)及び{11−20}面(a面)とを有している。
従来より上記SiC単結晶を得る方法としては、上記{0001}面(c面)もしくは{0001}面からオフセット角度10°以内の面を種結晶の成長面として露出するSiC種結晶を用いて、昇華再析出法などにより上記成長面上にSiC単結晶を成長させる、所謂c面成長を行う方法が用いられてきた。
しかし、このように{0001}面を種結晶の成長面とし、<0001>方向に略平行な方向に成長させてなる成長結晶(c面成長結晶)中には<0001>方向に平行な方向にマイクロパイプ欠陥や螺旋転位等の欠陥が非常に多く発生するという問題があった。
上記の問題を解決するために、{0001}面からの傾きが60°〜120°(好ましくは90°)の面を成長面として露出する種結晶を用いて、この種結晶をa面成長させて成長結晶(a面成長結晶)を得る方法が提案されている(特許文献1参照)。そして、このようなa面成長結晶中には、マイクロパイプ欠陥や螺旋転位は、ほとんど含まれない。
しかしながら、図17に示すごとく、上記a面成長結晶9中には、{0001}面に略平行な高密度の積層欠陥95が存在する。このような積層欠陥95を高密度に含有するSiC単結晶は、積層欠陥を横切る方向の電気抵抗が増大してしまう。そのため、このようなSiC単結晶は、SiCパワーデバイスの作製用としては使用することができない。
上記積層欠陥を除去するためには、SiC単結晶の作製において、少なくとも最後に略{0001}面(c面)を露出させた種結晶を用いてSiC単結晶の成長を行う必要がある。
したがって、上記a面成長を行って、螺旋転位をほとんどもたないa面成長結晶を作製し、このa面成長結晶から略c面を露出する種結晶を作製してc面成長を行うことにより、螺旋転位及び積層欠陥をほとんどもたないSiC単結晶を作製できると考えられている。
しかし、上記の方法においては、図18に示すごとく、上記a面成長結晶から作製された種結晶8が螺旋転位をほとんどもたないため、この種結晶8を用いて略c面成長を行う際に、種結晶8の多形を成長結晶80中に伝達するためのステップ供給源がなくなってしまう。その結果、得られるSiC単結晶80中に異種多形結晶87や異方位結晶88が部分的に形成され、それらが成長することで再びランダムに螺旋転位89が数多く発生してしまうという問題があった。そして、このような異方位結晶88や螺旋転位89を有するSiC単結晶80は、これをSiC半導体等に用いるとリーク電流を生じやすくなる。
このような問題を解決するために、種結晶の成長表面に特異点として、人為的に突起・へこみを導入し、ここから発生する螺旋転位をステップ供給源として機能させながら結晶成長させる方法が提案されている(特許文献2参照)。
しかしながら、単純な突起・へこみは、螺旋成分を持たないため、種結晶の多形を成長結晶に伝達するためのステップ供給源として機能しない可能性がある。即ち、ある程度成長が進行すればこれらの凹凸は螺旋転位に変化してステップ供給源として機能するが、図18に示すごとく、成長初期に発生した異種多形88は成長結晶80全体に伝播してしまい、その後に発生した結晶は著しく低品質となるおそれがある。
特開平5−262599号公報 特開平8−59389号公報
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、螺旋転位が少なく、かつ異種多形結晶や異方位結晶の混入がほとんどない炭化ケイ素単結晶の製造方法を提供しようとするものである。
第1の発明は、炭化ケイ素単結晶よりなる種結晶の成長面上に、バルク状の炭化ケイ素単結晶を成長させて炭化ケイ素単結晶を製造する製造方法において、
上記種結晶として、{0001}面から1〜15度傾斜させた面を上記成長面として有し、成長中の上記炭化ケイ素単結晶に螺旋転位を周囲よりも高密度で発生させることができる螺旋転位発生可能領域を、{0001}面の法線ベクトルを上記成長面に投影したベクトルの方向であるオフセット方向の端部であって、かつ上記成長面上の50%以下の領域に有する転位制御種結晶を準備する種結晶準備工程と、
上記転位制御種結晶の上記成長面上に、上記炭化ケイ素単結晶を成長させて、上記炭化ケイ素単結晶を作製する成長工程とを有し、
上記成長工程において、上記成長面上に形成される成長中の炭化ケイ素単結晶は、その成長途中の表面である途中表面に平坦なc面ファセットを有し、該c面ファセットと、上記成長面上の上記螺旋転位発生可能領域をc軸方向又は上記成長面に垂直な方向において上記途中表面に投影した領域とが、少なくとも一部で重なるように炭化ケイ素単結晶を成長させることを特徴とする炭化ケイ素単結晶の製造方法にある(請求項1)。
第2の発明は、炭化ケイ素単結晶よりなる種結晶の成長面上に、バルク状の炭化ケイ素単結晶を成長させて炭化ケイ素単結晶を製造する製造方法において、
上記種結晶として、{0001}面よりオフセット角度15度以内の面を上記成長面として有し、成長中の上記炭化ケイ素単結晶に螺旋転位を周囲よりも高密度で発生させることができる螺旋転位発生可能領域を、上記成長面上の50%以下の領域に有する転位制御種結晶を準備する種結晶準備工程と、
上記転位制御種結晶の上記成長面上に、上記炭化ケイ素単結晶を成長させて、上記炭化ケイ素単結晶を作製する成長工程とを有し、
上記成長工程においては、上記転位制御種結晶の上記成長面上の上記螺旋転位発生可能領域をその周囲より低温にして上記炭化ケイ素単結晶を成長させることにより、成長中の炭化ケイ素単結晶の成長途中の表面である途中表面に形成される平坦なc面ファセットと、上記成長面上の上記螺旋転位発生可能領域をc軸方向又は上記成長面に垂直な方向において上記途中表面に投影した領域とが、少なくとも一部で重なるように炭化ケイ素単結晶を成長させることを特徴とする炭化ケイ素単結晶の製造方法にある(請求項2)。
第3の発明は、炭化ケイ素単結晶よりなる種結晶の成長面上に、バルク状の炭化ケイ素単結晶を成長させて炭化ケイ素単結晶を製造する製造方法において、
上記種結晶として、{0001}面よりオフセット角度15度以内の面を上記成長面として有し、成長中の上記炭化ケイ素単結晶に螺旋転位を周囲よりも高密度で発生させることができる螺旋転位発生可能領域を、上記成長面上の50%以下の領域に有する転位制御種結晶を準備する種結晶準備工程と、
上記転位制御種結晶の上記成長面上に、上記炭化ケイ素単結晶を成長させて、上記炭化ケイ素単結晶を作製する成長工程とを有し、
上記成長工程においては、上記転位制御種結晶の上記成長面上に、上記炭化ケイ素単結晶を成長させるための反応ガスを接触させ、反応ガスの接触時には上記成長面上の上記螺旋転位発生可能領域の直上の上記反応ガス濃度をその周囲よりも高くして上記炭化ケイ素単結晶を成長させることにより、成長中の炭化ケイ素単結晶の成長途中の表面である途中表面に形成される平坦なc面ファセットと、上記成長面上の上記螺旋転位発生可能領域をc軸方向又は上記成長面に垂直な方向において上記途中表面に投影した領域とが、少なくとも一部で重なるように炭化ケイ素単結晶を成長させることを特徴とする炭化ケイ素単結晶の製造方法にある(請求項3)。
次に、本発明の作用効果につき、説明する。
本発明の製造方法は、上記のように、上記種結晶準備工程と上記成長工程とを有する。
上記種結晶準備工程においては、上記炭化ケイ素単結晶を成長させる面である成長面上の50%以下の領域に、上記螺旋転位発生可能領域を有する転位制御種結晶を準備する(図1参照)。上記螺旋転位発生可能領域は、成長中の上記炭化ケイ素単結晶に螺旋転位を周囲よりも高密度で発生させることができる領域である。
上記成長工程においては、上記転位制御種結晶の上記成長面上に、上記炭化ケイ素単結晶を成長させる。このとき、成長中の上記炭化ケイ素単結晶の上記途中表面には、c面と平行で平らな上記c面ファセットが形成される。そして、上記成長工程においては、上記c面ファセットと、上記成長面上の上記螺旋転位発生可能領域をc軸方向又は上記成長面に垂直な方向において上記途中表面に投影した領域(図1中の矢印aの領域又は矢印bの領域)とが、少なくとも一部で重なるように上記炭化ケイ素単結晶を成長させる(図1参照)。
そのため、上記成長工程においては、上記転位制御種結晶の上記螺旋転位発生可能領域から発生する螺旋転位の少なくとも一部が、成長中の炭化ケイ素単結晶の上記途中表面の上記c面ファセット内に位置するように、上記転位制御種結晶上に炭化ケイ素単結晶が成長する。それ故、上記炭化ケイ素単結晶中に異種多形結晶や異方位結晶が形成されることを防止することができる。また、成長中にランダムに螺旋転位が発生することを防止することができる。
さらに、上記転位制御種結晶は、{0001}面よりオフセット角度60度以内の面を成長面として露出している。そのため、上記成長工程においては、上記炭化ケイ素単結晶中には、積層欠陥等の欠陥もほとんど発生しない。
このように、本発明によれば、螺旋転位が少なく、異種多形結晶や異方位結晶の混入がほとんどない炭化ケイ素単結晶の製造方法を提供することができる。
なお、本明細書及び図面において、{0001}、{1−100}、及び{11−20}は、所謂結晶面の面指数を表している。上記面指数において、「−」記号は通常数字の上に付されるが、本明細書及び図面においては書類作成の便宜のため数字の左側に付した。また、<0001>、<1−100>、及び<11−20>は、結晶内の方向を表し、「−」記号の取り扱いについては、上記面指数と同様である。
第1の発明においては、上記転位制御種結晶の上記成長面は、{0001}面から1〜15度傾斜させた面である
上記成長面が{0001}面から1°未満傾斜させた面である場合には、上記螺旋転位発生可能領域をc軸方向又は上記成長面に垂直な方向において上記途中表面に投影した領域と、上記c面ファセットとが重なるように、上記炭化ケイ素単結晶を成長させるのが困難になるおそれがある。
一方、15°を越えて傾斜させた面である場合には、積層欠陥を排除するために、c軸方向に高く、炭化ケイ素単結晶を成長させなければならなくなる。したがって、第2、第3の発明においても15°を傾斜角度(オフセット角度)の上限値とした。
また、上記成長面は、{0001}面であってもよいが、この場合には、c面ファセットが不定位置に形成されるおそれがある。そのため、上記螺旋転位発生可能領域をc軸方向又は上記成長面に垂直な方向において上記途中表面に投影した領域と、上記c面ファセットとが、少なくとも一部で重なるようにc面ファセットを形成させるために、反応ガスの濃度分布の制御や温度分布の制御が必要となるおそれがある。
また、上記成長工程においては、上記c面ファセットが、上記転位制御種結晶の<0001>方向とオフセット方向との両方に直角な方向における上記成長面上の略中央部分の略直上に位置するように上記炭化ケイ素単結晶を成長させることが好ましい(請求項)。
この場合の一例を図19に示す。同図に示すごとく、c面ファセットが105が、上記成長面18上において、転位制御種結晶1の<0001>方向とオフセット方向183との両方に直角な方向(方向X)の略中央部分の略直上に位置するように、炭化ケイ素単結晶10を成長させる。
この場合には、上記途中表面上に形成されるc面ファセット105の面積を小さくすることができる。c面ファセットが大きくなると、異種多形結晶や異方位結晶が発生しやすくなる傾向にある。即ち、この場合には、異種多形結晶や異方位結晶の発生を一層抑制することができる。
なお、図19に示すごとく、上記オフセット方向183は、{0001}面の法線ベクトル184を、転位制御種結晶1の表面、即ち成長面18に投影したベクトルの方向である。換言すれば、図20に示すごとく、上記オフセット方向183は、{0001}面の法線ベクトル184から、転位制御種結晶1の表面、即ち成長面18の法線ベクトル186を引いたベクトルの方向である。
次に、本発明において、上記炭化ケイ素単結晶の成長は、昇華再析出法、化学気相成長法、及び溶液成長法等により行うことができる。好ましくは、昇華再析出法がよい。この場合には、十分な成長高さが得られるため、大口径の炭化ケイ素単結晶を作製することができる。
また、上記螺旋転位発生可能領域は、周囲よりも高密度で螺旋転位を発生することができる領域である。上記螺旋転位発生可能領域が周囲よりも低密度で螺旋転位を発生する場合には、異種多形結晶や異方位結晶が形成されるおそれがある。ここで、上記螺旋転位は、マイクロパイプ欠陥を含む概念である。マイクロパイプ欠陥は、バーガースベクトルの大きな螺旋転位ともいえるからである。即ち、上記螺旋転位発生可能領域は、マイクロパイプ欠陥を含有することができる。
また、上記螺旋転位発生可能領域は、周囲よりも100倍以上の高密度で螺旋転位を発生させることができる領域であることが好ましい(請求項)。
100倍未満の場合には、上記転位制御種結晶の多形を成長結晶中に充分に伝達できず、異種多結晶や異方位結晶が発生しやすくなるおそれがある。また、上記螺旋転位発生可能領域以外の領域から上記炭化ケイ素単結晶中に発生する螺旋転位が多くなり、上記炭化ケイ素単結晶の品質が低下するおそれがある。
より好ましくは、上記螺旋転位発生可能領域としては、周囲よりも1000倍以上、さらに好ましくは周囲よりも10000倍以上の高密度で螺旋転位を発生できる領域がよい。
また、上記螺旋転位発生可能領域は、螺旋転位を螺旋転位密度100個/cm2以上で発生することができる領域であることが好ましい(請求項)。
上記螺旋転位発生可能領域から発生する螺旋転位が100個/cm2未満の場合には、上記転位制御種結晶の多形を成長結晶中に充分に伝達できず、異種多結晶や異方位結晶が発生し易くなるおそれがある。より好ましくは、上記螺旋転位発生可能領域は、螺旋転位を螺旋転位密度1000個/cm2以上で発生できる領域がよく、さらに好ましくは、10000個/cm2以上で発生できる領域がよい。
また、上記螺旋転位発生可能領域は、上記転位制御種結晶における上記成長面上の50%以下の領域にある。
上記螺旋転位発生可能領域が50%を越える場合には、上記成長工程後に得られる上記炭化ケイ素単結晶中に、多くの螺旋転位が形成されてしまう。好ましくは上記螺旋転位発生可能領域は、上記成長面上の30%以下であることがよい。より好ましくは、10%以下である。
また、上記螺旋転位発生可能領域は、上記転位制御種結晶の端部に形成されていることが好ましい。
この場合には、上記螺旋転位発生可能領域から成長中の炭化ケイ素単結晶中に発生する螺旋転位の位置を、上記炭化ケイ素単結晶の端部にすることができる。そして、この場合には、上記炭化ケイ素単結晶において、螺旋転位が発生した炭化ケイ素単結晶の端部を切除することにより、螺旋転位がほとんどない炭化ケイ素単結晶を作製することができる。
なお、螺旋転位が発生した部分は切除せずに、上記成長工程後の上記炭化ケイ素単結晶をそのまま炭化ケイ素半導体等に用いることもできる。
また、上記転位制御種結晶は、上記螺旋転位発生可能領域以外の領域に、上記成長面上に露出している螺旋転位が螺旋転位密度100個/cm2未満である低密度螺旋転位領域を有していることが好ましい(請求項)。
この場合には、上記螺旋転位発生可能領域以外の領域から継承される螺旋転位が低減し、より高品質な炭化ケイ素単結晶を作製することができる。
上記低密度螺旋転位領域の螺旋転位密度が100個/cm2を越える場合には、上記成長工程後に得られる上記炭化ケイ素単結晶中に、より多くの螺旋転位が形成されてしまうおそれがある。
より好ましくは、上記低密度螺旋転位領域は、螺旋転位密度が10個/cm2未満であることがよい。さらに好ましくは1個/cm2未満がよい。最も好ましくは0個/cm2がよい。
次に、上記螺旋転位発生可能領域は、上記成長面上に螺旋転位を周囲よりも高密度で露出する高密度螺旋転位領域であることが好ましい(請求項)。
この場合には、上記高密度螺旋転位領域から上記転位制御種結晶上に成長する炭化ケイ素単結晶に、上記螺旋転位が継承される。そのため、上記成長工程において、成長中の上記炭化ケイ素単結晶中に、部分的に螺旋転位を導入することが簡単にできる。
上記高密度螺旋転位領域は、螺旋転位密度100個/cm2以上で螺旋転位を上記成長面上露出する領域であることが好ましい(請求項)。
この場合には、成長中の上記炭化ケイ素単結晶中に、螺旋転位密度100個/cm2以上で螺旋転位を継承させることが容易にできる。上記高密度螺旋転位領域の螺旋転位密度が100個/cm2未満の場合には、成長中の上記炭化ケイ素単結晶中に継承される螺旋転位密度が100個/cm2未満となり、上記転位制御種結晶の多形を成長結晶中に充分に伝達できなくなるおそれがある。その結果、異種多結晶や異方位結晶が発生し易くなるおそれがある。
また、上記高密度螺旋転位領域は、該高密度螺旋転位領域の少なくとも一部に、螺旋転位密度が1000個/cm2以上の領域を有していることが好ましい(請求項10)。
この場合には、成長中の炭化ケイ素単結晶に異種多形結晶や異方位結晶が形成されることをより確実に防止することができる。
次に、上記種結晶準備工程においては、炭化ケイ素単結晶よりなり、螺旋転位を少なくとも一部に有する種結晶Aを準備し、該種結晶Aをc軸方向と略垂直な方向に1回以上成長させることにより、周囲よりも螺旋転位が高密度な領域を有する種結晶作製用の炭化ケイ素単結晶を作製し、該炭化ケイ素単結晶から周囲よりも螺旋転位が高密度な上記領域が上記成長面上に露出するように上記転位制御種結晶を切り出すことが好ましい(請求項11)。
この場合には、上記高密度螺旋転位領域を有する上記転位制御種結晶を容易に作製することができる。
上記のように、螺旋転位を少なくとも一部に有する種結晶Aを、c軸方向と略垂直な方向に1回以上成長させると、螺旋転位密度の高い領域と、この領域よりも螺旋転位密度の低い領域とを有する炭化ケイ素単結晶を作製することができる。螺旋転位はc軸方向と略垂直な方向にはほとんど継承されないからである。
この炭化ケイ素単結晶から、周囲よりも螺旋転位が高密度な上記領域が上記成長面上に露出するように種結晶を切り出すことにより、上記転位制御種結晶を容易に作製することができる。
上記c軸方向と略垂直な方向への成長は、c軸方向と略垂直な面を成長面として露出させた種結晶を用いて行うことができる。
このようなc軸方向と略垂直な方向への成長は、複数回繰り返して行うことができる。即ち、螺旋転位密度を少なくとも一部に有する上記種結晶Aをc軸方向と略垂直な方向に成長して炭化ケイ素単結晶を作製し、この炭化ケイ素単結晶からさらにc軸方向と略垂直な方向面を成長面として露出する種結晶を作製し、再びc軸方向と略垂直な方向へ成長させる。
このように、c軸方向と略垂直な方向への成長(略a面成長)を繰り返し行うことにより、得られる成長結晶中に含まれる螺旋転位を一層低減することができる。この炭化ケイ素単結晶(成長結晶)から、上記種結晶A中の螺旋転位を含む領域が残るように、上記転位制御種結晶を切り出すことにより、上記高密度螺旋転位領域と該高密度螺旋転位領域よりも螺旋転位密度の低い領域とを有する上記転位制御種結晶を作製することができる。
次に、上記種結晶準備工程においては、炭化ケイ素単結晶よりなり、上記転位制御種結晶の上記成長面と同じ面方位の面を成長面として露出している結晶Bを準備し、
該種結晶Bの上記成長面上の50%未満の領域に、上記種結晶Bの結晶構造に乱れを生じさせる表面処理を施して上記螺旋転位発生可能領域を形成することにより、上記転位制御種結晶を作製することが好ましい(請求項12)。
この場合には、上記のように結晶構造に乱れを生じさせた領域が上記螺旋転位発生可能領域となる。即ち、この場合には、上記螺旋転位発生可能領域は、上記表面処理によって形成される。そのため、この場合には、上記成長面上における上記表面処理を施す領域の大きさ及び位置を制御することことにより、上記螺旋転位発生可能領域の大きさ及び位置を簡単に制御することができる。
上記表面処理は、上記成長面における炭化ケイ素の結晶構造を部分的に変化させる処理である。
このような表面処理としては、例えば機械加工等がある
また、上記機械加工としては、例えば研削加工がある(請求項13)。
また、上記表面処理としては、イオン注入処理等がある(請求項14)。
このように、上記表面処理として、研削加工等の機械加工及びイオン注入処理等をおこなうことにより、上記成長面上に簡単に上記螺旋転位発生可能領域を形成することができる。
また、上記研削加工を行う場合には、後述の図9〜図11に示すごとく、上記螺旋転位発生可能領域に傾斜面を施すことができる。この場合には、上記成長工程において、上記c面ファセットと、上記成長面上の上記螺旋転位発生可能領域をc軸方向又は上記成長面に垂直な方向において上記途中表面に投影した領域とが、少なくとも一部で重なるように炭化ケイ素単結晶を成長させることが容易になる。
上記切削加工は、上記転位制御種結晶の上記螺旋転位発生可能領域に、異なる傾斜角度又は傾斜方向を有する複数の傾斜面を施すと共に、該傾斜面と上記成長面における上記螺旋転位発生可能領域以外の領域との境界部分であって、上記転位制御種結晶の<0001>方向とオフセット方向との両方に直角な方向の略中央部分に1つ以上の角部が形成されるように行うことが好ましい(請求項15)。
上記角部の一例を図21を用いて説明する。
図21に示すごとく、上記研削加工により、上記転位制御種結晶1の上記螺旋転位発生可能領域15に、異なる傾斜角度又は/及び傾斜方向を有する複数の傾斜面50を施す。また、上記研削加工は、傾斜面50と上記成長面18における上記螺旋転位発生可能領域15以外の領域との境界部分であって、上記転位制御種結晶1の<0001>方向とオフセット方向との両方に直角な方向(方向X)の略中央部分に1つ以上の角部53が形成されるように行う。この角部53は、その先端が曲率半径Rを有していてもよい。
この場合には、上記転位制御種結晶から成長する上記炭化ケイ素単結晶の上記成長表面上に現れる上記c面ファセットの位置をある程度制御することができる。即ち、この場合には、上記c面ファセットは、上記転位制御種結晶の上記成長面における上記角部付近から発生する。そのため、この場合には、上述のごとく、上記c面ファセットが、上記転位制御種結晶の<0001>方向とオフセット方向との両方に直角な方向における上記成長面上の略中央部分の略直上に位置するように上記炭化ケイ素単結晶を成長させること容易になる。その結果、上記c面ファセットの面積を小さくすることができ、異種多形結晶や異方位結晶の発生をさらに抑制することができる。
また、上記種結晶Bは、c軸方向と略垂直な方向に1回以上成長して得られた炭化ケイ素単結晶から作製されることが好ましい(請求項16)。
この場合には、螺旋転位のほとんどない種結晶Bを簡単に作製することができる。c軸方向と略垂直な方向への成長においては、螺旋転位はほとんど継承されないからである。
そのため、この種結晶Bの成長面上に、上記のように、上記表面処理を施すことにより、上記螺旋転位発生可能領域と上記低密度螺旋転位領域とを有する上記転位制御種結晶を容易に作製することができる。
また、この場合には、上記のように表面処理を施した領域以外の領域、即ち上記低密度螺旋転位領域からは螺旋転位はほとんど発生しない。従って、上記成長工程後得られる炭化ケイ素単結晶は、螺旋転位をほとんど含有せず、SiC半導体等の用途に適した高品質なものとなる。
上記転位制御種結晶は、螺旋転位を発生することができる種結晶Cと、該種結晶Cよりも少ない螺旋転位密度で螺旋転位を発生する種結晶Dとを、上記種結晶Cの成長面と上記種結晶Dの成長面とが同一面内に配置されるように並べて構成されていることが好ましい(請求項17)。
この場合には、上記種結晶Cと上記種結晶Dとを並べて配置することにより、上記転位制御種結晶を容易に作製することができ、螺旋転位を発生できる上記種結晶C側から上記種結晶D側にステップが供給される。また、この場合には、ステップ供給側の種結晶である上記種結晶Cを適宜選択することにより、上記転位制御種結晶における上記螺旋転位発生可能領域から発生する螺旋転位の転位密度を容易に調整することができる。
また、上記転位制御種結晶は、螺旋転位を発生することができる種結晶Cと、螺旋転位を発生しない種結晶Eとを、上記種結晶Cの成長面と上記種結晶Eの成長面とが同一面内に配置されるように並べて構成されていることが好ましい(請求項18)。
この場合には、上記種結晶Cと上記種結晶Eとを並べて配置することにより、上記転位制御種結晶を容易に作製することができ、螺旋転位を発生できる上記種結晶C側から上記種結晶E側にステップが供給される。また、上記種結晶Eは、例えば<0001>方向と略垂直な方向に繰り返し成長させて作製した炭化ケイ素単結晶から切り出すことにより得ることができる。上記種結晶Eは、螺旋転位を発生しないため、上記転位制御種結晶において螺旋転位を発生する領域を上記種結晶Cの領域に限定することができる。そのため、この場合には、より転位の少ない高品質な炭化ケイ素単結晶を作製することができる。
また、この場合には、ステップ供給側の種結晶である上記種結晶Cを適宜選択することにより、上記転位制御種結晶における上記螺旋転位発生可能領域から発生する螺旋転位の転位密度を容易に調整することができる。
また、上記のごとく、上記種結晶C及び上記種結晶D、又は上記種結晶C及び上記種結晶Eを並べて配置する場合には、両者の結晶方位が一致していることが好ましい。結晶方位が異なると、上記種結晶Cから上記種結晶Dに、又は上記種結晶Cから上記種結晶Eにステップが安定に供給されないおそれがある。また、上記種結晶C及び上記種結晶D、又は上記種結晶C及び上記種結晶Eは、両者を圧着接合してからこれらの種結晶を台座に配置することができる。また、上記種結晶Cと上記種結晶Dとの界面、上記種結晶Cと上記種結晶Eとの界面は、<11−20>方向に対して略垂直であることが好ましい。この場合には、上記種結晶Cと上記種結晶Dとの界面又は上記種結晶Cと上記種結晶Eとの界面における種結晶同士の結合力が強くなり、より安定にステップが供給されるという効果を得ることができる。
また、上記螺旋転位発生可能領域は、異なる螺旋転位密度で螺旋転位を発生できる複数の領域から構成されており、かつ上記螺旋転位発生可能領域においては、上記転位制御種結晶の端部側が内側よりも高密度で螺旋転位を発生できるように構成されていることが好ましい(請求項19)。
この場合には、上記転位制御種結晶の上記螺旋転位発生可能領域から発生する螺旋転位の少なくとも一部が、成長中の炭化ケイ素単結晶の上記途中表面の上記c面ファセット内に位置するように、炭化ケイ素単結晶を成長させることをより確実にできるとともに、より螺旋転位の少ない炭化ケイ素単結晶を作製することができる。
この場合の上記転位制御種結晶の例を図22及び図23に示す。
図22及び図23に示す転位制御種結晶1においては、上記螺旋転位発生可能領域15は、異なる螺旋転位密度で螺旋転位を発生できる複数の領域から構成されており、かつ上記螺旋転位発生可能領域15においては、上記転位制御種結晶1の端部側158が内側159よりも高密度で螺旋転位を発生できるように構成されている。
図22は、転位制御種結晶1に研削加工を施して上記螺旋転位発生可能領域15を形成すると共に、螺旋転位発生可能領域15の端部側158を傾斜させて傾斜面50を施した例である。
図23は、転位制御種結晶1に研削加工を施して、傾斜面50を施すと共に、該傾斜面50に螺旋転位発生可能領域15を形成した例である。
図22及び図23に示すようなc面({0001}面)からのオフセット角度を有する種結晶を用いて炭化ケイ素単結晶を作製する場合には、c面ファセットが端部側158から内側159方向に移動し易い。そのため、炭化ケイ素単結晶の成長中に、螺旋転位発生可能領域から発生する螺旋転位がc面ファセットから外れてしまうおそれがある。これを回避するためには、成長面上の螺旋転位発生可能領域の面積を大きくする方法がある。しかし、螺旋転位発生可能領域の面積を大きくすると、成長結晶中の螺旋転位が多くなるため、得られる炭化ケイ素単結晶の品質が低下するおそれがある。そこで、上記のごとく、上記螺旋転位発生可能領域における上記転位制御種結晶の端部側に比べて内側の螺旋転位密度を小さくすることにより、炭化ケイ素単結晶の品質の低下を抑制することができる。
また、上記第1、第3の発明においても、上記成長工程においては、上記転位制御種結晶の上記成長面上の上記螺旋転位発生可能領域がその周囲より低温になるようにして、上記成長面上に炭化ケイ素単結晶を成長させることが好ましい(請求項20)。
この場合には、上記c面ファセットが形成される領域を制御することができる。そのため、上記c面ファセットと、上記成長面上の上記螺旋転位発生可能領域をc軸方向又は上記成長面に垂直な方向において上記途中表面に投影した領域とが少なくとも一部で重なるように、上記炭化ケイ素単結晶を成長させることが容易になる。
即ち、上記のように、上記螺旋転位発生可能領域がその周囲より低温になるようにして成長させると、成長中の上記炭化ケイ素単結晶は、上記螺旋転位発生可能領域の付近において早く成長する。その結果、上記c面ファセットは、上記螺旋転位発生可能領域をc軸方向又は上記成長面に垂直な方向において上記途中表面に投影した領域と重なるような位置に形成される。
上記転位制御種結晶の上記成長面上の上記螺旋転位発生可能領域をその周囲より低温にするための方法としては、炭化ケイ素単結晶の成長中に上記転位制御種結晶と該転位制御種結晶を載置するための台座との間に部分的に(例えば上記螺旋転位発生可能領域以外の領域に)、断熱材を挟む方法などがある。
また、上記台座に部分的にザグリを入れて上記台座の厚みを部分的に薄くする方法、上記転位制御種結晶を斜めに設置する方法、反応容器を加熱するための発熱体を非対称にする方法、及びSiC原料と上記転位制御種結晶との間に非対称な形状を有する熱遮蔽板を設置する方法等がある。
次に、上記第1、第2の発明においても、上記成長工程においては、上記転位制御種結晶の上記成長面上に、上記炭化ケイ素単結晶を成長させるための反応ガス接触させ、反応ガスの接触時には上記成長面上の上記螺旋転位発生可能領域の直上の上記反応ガス濃度がその周囲よりも高くなるようにすることが好ましい(請求項21)。
この場合には、成長中の上記炭化ケイ素単結晶は、上記螺旋転位発生可能領域の付近において早く成長する。その結果、上記c面ファセットは、上記螺旋転位発生可能領域をc軸方向又は上記成長面に垂直な方向において上記途中表面に投影した領域と重なるような位置に形成される。
従って、上記c面ファセットと、上記成長面上の上記螺旋転位発生可能領域をc軸方向又は上記成長面に垂直な方向において上記途中表面に投影した領域とが少なくとも一部で重なるように、上記炭化ケイ素単結晶を成長させることが容易になる。
(実施例1)
次に、本発明の製造方法の実施例につき、図1〜図6を用いて説明する。
本例の製造方法においては、図1に示すごとく、炭化ケイ素単結晶よりなる種結晶の成長面18上に、バルク状の炭化ケイ素単結晶10を成長させて炭化ケイ素単結晶10を製造する。
そして、本例の製造方法は、下記の種結晶準備工程と成長工程とを有する。
上記種結晶準備工程においては、{0001}面よりオフセット角度60度以内の面を成長面18として有し、成長中の上記炭化ケイ素単結晶10に螺旋転位19を周囲よりも高密度で、具体的には螺旋転位密度100個/cm2以上で発生させることができる螺旋転位発生可能領域15を、上記成長面18上の50%以下の領域に有する転位制御種結晶1を準備する。また、本例の転位制御種結晶1は、上記成長面18上における上記螺旋転位発生可能領域15以外の領域に、上記成長面上18に露出している螺旋転位が螺旋転位密度100個/cm2未満である低密度螺旋転位領域16を有する。
上記成長工程においては、上記転位制御種結晶1の上記成長面18上に、上記炭化ケイ素単結晶10を成長させる。
また、図1に示すごとく、上記成長工程において、上記成長面18上に形成される成長中の炭化ケイ素単結晶10は、その成長中の表面である途中表面103に平坦なc面ファセット105を有し、該c面ファセット105と、上記成長面18上の上記螺旋転位発生可能領域15をc軸方向又は上記成長面18に垂直な方向において上記途中表面103に投影した領域とが、少なくとも一部で重なるように炭化ケイ素単結晶10を成長させる。
また、特に本例の上記種結晶準備工程においては、図3〜図6に示すごとく、炭化ケイ素単結晶よりなり、螺旋転位密度が100個/cm2以上の領域を少なくとも一部に有する種結晶A150を準備し、該種結晶A150をc軸方向と略垂直な方向に1回以上成長させることにより、螺旋転位密度が100個/cm2以上の領域と螺旋転位密度が100個/cm2未満の領域とを有する種結晶作製用の炭化ケイ素単結晶160を作製し、該炭化ケイ素単結晶160から上記転位制御種結晶1を切り出すことにより、転位制御種結晶1を作製する。
以下、本例の製造方法につき、図1〜図6を用いて詳細に説明する。
まず、以下のようにして上記転位制御種結晶を準備する(種結晶準備工程)。
具体的には、まず図3に示すごとく、<0001>方向と略平行な面を成長面152として露出した種結晶A150を準備した。
この種結晶A150は、c面成長により作製された4H多形の炭化ケイ素単結晶より、<0001>方向と平行な面である{1−100}面を露出するようにして切り出されて作製されたものである。種結晶A150は、その内部に螺旋転位19を螺旋転位密度100個/cm2以上有している。
次に、図2に示すごとく、上記種結晶A150とSiC原料粉末109とをこれらが対向するように坩堝2内に配置した。このとき、上記種結晶A150は坩堝2の蓋体25の内側面に接着剤などを介して固定した。そして上記坩堝2を約1Torr(1.3×102Pa)〜10Torr(1.3×103Pa)の雰囲気圧で2100〜2300℃に加熱した。このとき、SiC原料粉末109側の温度を上記種結晶A150側の温度より20〜200℃高く設定した。これにより、坩堝2内のSiC原料粉末109が加熱により昇華し、該SiC原料粉末109より低温の種結晶A上に堆積した(昇華再析出法)。
このようにして、図4に示すごとく、上記種結晶A150を<1−100>方向に成長させて、さらに、図5に示すごとく、<11−20>方向に成長させて炭化ケイ素単結晶160を作製した。この炭化ケイ素単結晶160は、上記種結晶A150の領域以外には、螺旋転位をほとんど含有していない。続いて、この炭化ケイ素単結晶160より、その{0001}面から8°傾いた面が露出するように種結晶を切り出し、これを転位制御種結晶1とした(図6参照)。このとき、種結晶A150の少なくとも一部が残るように上記転位制御種結晶1を切り出すことにより、転位制御種結晶1は、上記螺旋転位発生可能領域15として、螺旋転位密度100個/cm2以上で螺旋転位を露出する高密度螺旋転位領域を有すると共に、螺旋転位密度100個/cm2未満の低密度螺旋転位領域16を有するものとなる。また、高密度螺旋転位領域は、上記転位制御種結晶1における端部の成長面上の約25%の領域に形成されていた。なお、本例においては、図6に示すごとく、転位制御種結晶として形状が四角柱状のものを用いたが、円柱や六角柱等の様々な形状の種結晶を用いることができる。
次に、上記転位制御種結晶を用いて、炭化ケイ素単結晶を作製する(成長工程)。
炭化ケイ素単結晶の成長は、図2に示すごとく、上記と同様の坩堝を用いて昇華再析出法によりおこなう。
具体的には、図2に示すごとく、まず上記転位制御種結晶1とSiC原料粉末109とをこれらが対向するように坩堝2内に配置した。
このとき、転位制御種結晶1は、上記種結晶A150のときと同様に、坩堝2の蓋体25の内側面に接着剤などを介して固定した。そして、さらに上記種結晶A150の成長のときと同様にして、坩堝2を約1Torr(1.3×102Pa)〜10Torr(1.3×103Pa)の雰囲気圧で2100〜2300℃に加熱し、昇華再析出法によりSiC原料粉末109を転位制御種結晶1上に堆積させて、炭化ケイ素単結晶10を作製した(昇華再析出法)。
このとき、図1に示すごとく、成長中の炭化ケイ素単結晶10の途中表面103には、{0001}面と略平行なc面ファセット105が形成される。上記転位制御種結晶1は、{0001}面より8°傾いた面を成長面18としているため、成長と共に形成されるc面ファセット105は、途中表面103の端部に形成される。
一方、上記転位制御種結晶1の上記螺旋転位発生可能領域15としての高密度螺旋転位領域からは、成長中の炭化ケイ素単結晶10中に螺旋転位19が継承される。
本例においては、上記のごとく、螺旋転位発生可能領域15を転位制御種結晶1の端部に形成し、{0001}面からオフセット角度8°の面を成長面としたことにより、成長と共に形成されるc面ファセット105と、上記成長面18上の上記螺旋転位発生可能領域15をc軸方向又は上記成長面18に垂直な方向において上記途中表面103に投影した領域とが、少なくとも一部で重なるように炭化ケイ素単結晶10が成長する。なお、図1においては、上記螺旋転位発生可能領域15をc軸方向において途中表面103に投影した領域を矢印aで示し、上記成長面18に垂直な方向において途中表面103に投影した領域を矢印bで示した。
そのため、図1に示すごとく、炭化ケイ素単結晶10の成長中においては、常にc面ファセット105内には螺旋転位19(または貫通欠陥)が存在し続け、4H多形のステップ供給源として機能した。
その結果、本例において得られた炭化ケイ素単結晶10には、異種多形結晶の二次元核生成が発生することなく、異方位結晶が生じることはなかった。
また、本例においては、螺旋転位19は、螺旋転位発生可能領域15とc面ファセット105との間の局所的な領域に発生しており、低密度螺旋転位領域16からは螺旋転位はほとんど継承されていなかった。
そのため、本例において得られた炭化ケイ素単結晶10は、螺旋転位が少なく、SiC半導体などの用途に適したものであった。
(実施例2)
本例では、上記種結晶準備工程において、螺旋転位をほとんど含有しない種結晶Bを準備して、該種結晶Bの成長面の一部に表面処理を施すことにより螺旋転位発生可能領域を形成して、上記転位制御種結晶を作製する例である。
まず、以下のようにして、螺旋転位をほとんど含有しない上記種結晶Bを作製する。
具体的にはまず、図7に示すごとく、略{1−100}面を露出させた種結晶3を用いて、その成長面35({1−100}面)上に、炭化ケイ素単結晶30を成長させる。続いて、この炭化ケイ素単結晶30から{11−20}面を露出する種結晶4を作製する。
次に、この種結晶4の成長面45({11−20}面)上に、炭化ケイ素単結晶40を成長させる。続いて、この炭化ケイ素単結晶40より、{0001}面から8°傾く面を成長面55として露出させた種結晶を作製し、これを上記種結晶B5とした。
この種結晶B5は、所謂a面成長結晶から作製された種結晶であるため、螺旋転位をほとんど含有していない。
次に、以下のようにして、種結晶Bに表面処理を施す。
具体的には、図9及び図10に示すごとく、まず上記種結晶B5における一方の端部を機械加工により研削し、上記成長面55より10〜20°傾く研削面51を設けて、上記転位制御種結晶1とした。
本例において、上記転位制御種結晶1は、上記研削面51を有している。この研削面51においては、上記研削加工により、炭化ケイ素の結晶構造に乱れが生じている。
そのため、後述するごとく、この転位制御種結晶1を用いて炭化ケイ素単結晶を成長させると、研削面51から、螺旋転位密度100個/cm2以上で螺旋転位が発生する。即ち、本例において、上記研削面51は、上記螺旋転位発生可能領域15に相当する。
次に、上記のようにして得られた転位制御種結晶1を用いて、炭化ケイ素単結晶を作製した。炭化ケイ素単結晶の成長は、実施例1と同様に、昇華再析出法により行った。
図11に示すごとく、転位制御種結晶1を用いて、昇華再析出法により、炭化ケイ素単結晶10を作製すると、上記螺旋転位発生可能領域15としての上記研削面51から、螺旋転位密度100個/cm2以上で螺旋転位19が発生する。
また、転位制御種結晶1は、所謂a面成長によって作製された炭化ケイ素単結晶から作製されたものであるため、この転位制御種結晶1を用いて炭化ケイ素単結晶10を成長させたときには、螺旋転位発生可能領域15としての上記研削面51以外の部分からは螺旋転位はほとんど発生しない。即ち、上記成長面55における上記研削面51以外の部分は、上記低密度螺旋転位領域16となる。
また、本例においては、{0001}面よりオフセット角度8°の面を成長面55とした転位制御種結晶1を用い、さらに研削面51の成長面55からの傾きを上記オフセット角度よりも大きい角度に設定した。そのため、炭化ケイ素単結晶10の成長途中に途中表面103上に形成されるc面ファセット105は、研削面51と成長面55との境界付近に形成され、その際、c面ファセット105内には、研削面51から発生する螺旋転位(又は貫通欠陥)が導入される。そして、c面ファセット105は、炭化ケイ素単結晶10の成長と共に、途中表面103における端部でかつ螺旋転位発生可能領域15としての研削面51の直上内の範囲を移動し続けると考えられる。
即ち、本例においては、炭化ケイ素単結晶10の成長中において、途中表面103に形成されるc面ファセット105と、螺旋転位発生可能領域15をc軸方向又は上記成長面に垂直な方向において上記途中表面103に投影した領域とが、少なくとも一部で重なるように炭化ケイ素単結晶10が成長する。
そのため、実施例1と同様に、炭化ケイ素単結晶10の成長中、常にc面ファセット105内には螺旋転位19(または貫通欠陥)が存在し続け、4H多形のステップ供給源として機能した。
その結果、本例において得られた炭化ケイ素単結晶10には、異種多形結晶の二次元核生成が発生せず、異方位結晶が生じることもなく、また螺旋転位も少なかった。
(実施例3)
本例は、上記炭化ケイ素単結晶の成長中において、上記途中表面に形成される上記c面ファセットの位置を制御して炭化ケイ素単結晶を作製する例である。
具体的には、まず、実施例1と同様の上記種結晶Aを準備した。
次に、実施例1と同様に昇華再析出法により、この種結晶Aを<1−100>方向に成長させて、さらに、<11−20>方向に成長させて炭化ケイ素単結晶を作製した。
さらに実施例1と同様にして、この炭化ケイ素単結晶より、その{0001}面から8°傾いた面が露出するように種結晶を切り出して上記転位制御種結晶を作製した。この転位制御種結晶は、実施例1と同様に、上記螺旋転位発生可能領域を転位制御種結晶の端部に有している。
次に、上記のようにして作製した転位制御種結晶を用いて、実施例1と同様の昇華再析出法により、炭化ケイ素単結晶を作製した。
このとき、本例においては、図12に示すごとく、上記炭化ケイ素単結晶10を成長させるための反応ガス100の濃度、即ち昇華したSiC原料粉末の濃度が、上記螺旋転位発生可能領域15の直上において、その周囲よりも高くなるようにして、炭化ケイ素単結晶10を成長させた。
このようにして炭化ケイ素単結晶10を成長させることにより、形成されるc面ファセットを小さくすることができ、これにより必要な螺旋転位発生可能領域を小さくすることができた。
上記の作製方法においては、図12に示すごとく、{0001}面(c面)から8°傾いた面を露出し、螺旋転位発生可能領域15を端部に有する転位制御種結晶1を用いて、炭化ケイ素単結晶10を作製したが、図13に示すごとく、略c面を成長面として露出し、螺旋転位発生可能領域15を中央付近に有する転位制御種結晶を用いて作製することもできる。
この場合にも、図13に示すごとく、炭化ケイ素単結晶10を成長させるための反応ガス100の濃度、即ち昇華したSiC原料粉末濃度が、上記螺旋転位発生可能領域15の直上において、その周囲よりも高くなるようにして、炭化ケイ素単結晶10を成長させることにより、途中表面103に形成されるc面ファセットの位置を制御することができる。
また、上記のように反応ガスの濃度を制御する方法の他に、上記螺旋転位発生可能領域の温度をその周囲よりも低温にして炭化ケイ素単結晶を成長させることにより、c面ファセットの位置を制御する方法がある。
具体的には、図14に示すごとく、螺旋転位発生可能領域15付近において、転位制御種結晶1を配置する上記蓋体25の厚みをその周囲よりも薄くする方法である。
図14に示すごとく、例えば実施例1と同様の{0001}面より8°傾いた面を成長面として露出し、螺旋転位発生可能領域15を端部に有する転位制御種結晶1を用いる場合には、転位制御種結晶1を配置する蓋体25として、螺旋転位発生可能領域15付近において、その厚みが周囲よりも薄いものを用いて昇華再析出法により、炭化ケイ素単結晶10を成長させる。
蓋体25において、厚みの薄い部分は、その周囲よりも放熱性に優れているため、螺旋転位発生可能領域15は、その周囲よりも低温になる。
そのため、成長中の炭化ケイ素単結晶10は、螺旋転位発生可能領域15において早く成長する。その結果、形成されるc面ファセットを小さくすることができ、これにより必要な螺旋転位発生可能領域を小さくすることができる。
次に、図15に示すごとく、例えば{0001}面を成長面として露出し、螺旋転位発生可能領域15を中央部に有する転位制御種結晶1を用いる場合においても、図15に示すごとく、転位制御種結晶1を配置する蓋体25として、螺旋転位発生可能領域15付近において、その厚みが周囲よりも薄いものを用いて炭化ケイ素単結晶を成長させることにより、c面ファセット105が形成される位置を制御することができる。
(実施例4)
本例は、図24に示すごとく、螺旋転位を発生することができる種結晶C6と該種結晶C6よりも少ない螺旋転位密度で螺旋転位を発生する種結晶D7とを、これらの成長面65及び75同士が同一面内に配置されるように並べて構成された転位制御種結晶を用いて炭化ケイ素単結晶を作製する例である。
具体的には、まず、実施例2と同様にして、所謂a面成長を繰り返し行い{0001}面から8°傾く面を成長面として露出させた種結晶を作製し、これを上記種結晶D7とした。
この種結晶D7は、所謂a面成長結晶から作製された種結晶であるため、螺旋転位をほとんど含有していない。
次に、螺旋転位発生することができる種結晶C6を準備する。本例において、種結晶C6は、所謂c面成長を行って作製した炭化ケイ素単結晶から{0001}面から8°傾く面を成長面として露出させた種結晶を切り出すことにより作製した。
次いで、上記種結晶C6と種結晶D7とを、これらの成長面65及び75同士が同一面内に配置されるように台座に設置した。このとき、種結晶C6の結晶方位と上記種結晶D7の結晶方位とを一致させ、かつ種結晶D7を単独で成長させた場合にc面ファセットが形成される方向に種結晶C6を隣接させた。
図24においては、オフセット成長を行う場合の種結晶C及び種結晶Dの配置を示している。オン成長(オフセット角度=0°)を行う場合には、螺旋転位を含有する種結晶Cは、例えば種結晶Dの中心に穴を開け、この穴の中に種結晶Cを配置することが好ましい。
次に、上記のようにして準備した転位制御種結晶1を用いて、炭化ケイ素単結晶を作製した。炭化ケイ素単結晶の成長は、実施例1と同様に昇華再析出法で行った。上記転位制御種結晶1を用いて昇華再析出法により炭化ケイ素単結晶を作製すると、種結晶C6上にc面ファセットが形成され、そのc面ファセット内に種結晶C6からの螺旋転位が継承された。一方、種結晶C6及び種結晶D7の界面69は成長に伴い癒着が起こり、種結晶C6のc面ファセット上の螺旋転位で発生するステップは界面69を横切って種結晶D7上に供給された。このようにステップが安定に種結晶D7上に供給された結果、種結晶D7上に異種多形が形成されることはなく、種結晶D上に高品質な成長結晶が得られた。
(比較例)
本例は、a面成長によって得られた炭化ケイ素単結晶から、{0001}面を成長面として露出する種結晶を作製し、該種結晶を用いて炭化ケイ素単結晶を作製した例である。
具体的には、実施例2と同様に、まず、略{1−100}面を露出させた種結晶を用いて、その成長面35({1−100}面)上に、昇華再析出法により炭化ケイ素単結晶を成長させた。続いて、この炭化ケイ素単結晶から{11−20}面を露出する種結晶を作製した。
さらに、実施例2と同様にして、この種結晶の成長面({11−20}面)上に、昇華再析出法により炭化ケイ素単結晶を成長させ、この炭化ケイ素単結晶より、{0001}面を成長面として露出させた種結晶を切り出した。
このようにして得られた種結晶には、螺旋転位(または貫通欠陥)が含まれていなかった。
次に、上記のようにして得られた{0001}面を成長面として有する種結晶を昇華再析出法により<0001>方向に成長させて、比較用の炭化ケイ素単結晶を作製したところ、c面ファセットは、成長中の炭化ケイ素単結晶の表面の不定位置に数カ所形成された。
また、成長中にc面ファセット中に螺旋転位が存在しなかったため、4H多形のステップ供給源がなく、成長初期にc面ファセット上に異種多形結晶の二次元核生成が起きた。また、炭化ケイ素単結晶の成長の進行と共に、上記異種多形結晶はc面ファセット上から結晶全体に成長し、異種多形結晶の軌跡上に貫通欠陥などの螺旋転位が発生した。
実施例1にかかる、転位制御種結晶上に成長する炭化ケイ素単結晶の様子を示す説明図。 実施例1及び2にかかる、炭化ケイ素単結晶を成長させる坩堝を示す説明図。 実施例1にかかる、螺旋転位を含有する種結晶Aを示す説明図。 実施例1にかかる、種結晶Aをa面成長(1回目)させる様子を示す説明図。 実施例1にかかる、種結晶Aをa面成長(2回目)させる様子を示す説明図。 実施例1にかかる、転位制御種結晶を示す説明図。 実施例2にかかる、種結晶をa面成長(1回目)させるさせる様子を示す説明図。 実施例2にかかる、種結晶をa面成長(2回目)させて、転位制御種結晶を切り出す様子を示す説明図。 実施例2にかかる、転位制御種結晶を側面から見た様子を示す説明図。 実施例2にかかる、転位制御種結晶を成長面側の上方から見た様子を示す説明図。 実施例2にかかる、転位制御種結晶上に炭化ケイ素単結晶を成長させる様子を示す説明図。 実施例3にかかる、{0001}面から傾きを有した面を成長面として露出し、螺旋転位発生可能領域を端部に有する転位制御種結晶上に、螺旋転位発生可能領域の直上の反応ガス濃度をその周囲より高くなるようにして、炭化ケイ素単結晶を成長させる様子を示す説明図。 実施例3にかかる、{0001}面を成長面として露出し、螺旋転位発生可能領域を中央に有する転位制御種結晶上に、螺旋転位発生可能領域の直上の反応ガス濃度をその周囲より高くなるようにして、炭化ケイ素単結晶を成長させる様子を示す説明図。 実施例3にかかる、{0001}面から傾きを有した面を成長面として露出し、螺旋転位発生可能領域を端部に有する転位制御種結晶を、螺旋転位発生可能領域付近の厚みがその周囲よりも薄くなっている台座に配置して、炭化ケイ素単結晶を成長させる様子を示す説明図。 実施例3にかかる、{0001}面を成長面として露出し、螺旋転位発生可能領域を中央に有する転位制御種結晶を、螺旋転位発生可能領域付近の厚みがその周囲よりも薄くなっている台座に配置して、炭化ケイ素単結晶を成長させる様子を示す説明図。 炭化ケイ素単結晶の面方位を示す説明図。 種結晶を<0001>方向に略垂直な方向に成長(a面成長)させたときに発生する積層欠陥を示す説明図。 内部に螺旋転位を含有しない種結晶を用いて略c軸方向に成長させたときに炭化ケイ素単結晶中に生じる異方位結晶及び螺旋転位の様子を示す説明図。 c面ファセットの位置を制御して炭化ケイ素単結晶を成長させる様子を示す説明図。 図19における転位制御種結晶の一部分を示す説明図。 転位制御種結晶の成長面上に角部を設けることにより、c面ファセットを制御して炭化ケイ素単結晶を成長させる様子を示す説明図。 転位制御種結晶の端部側と内側とで、異なる螺旋転位密度で螺旋転位を発生できる螺旋転位発生可能領域を有すると共に、端部側に傾斜面を有する転位制御種結晶を示す説明図。 転位制御種結晶に傾斜面を設けると共に、該傾斜面の端部側と内側とで螺旋転位密度が異なる螺旋転位発生領域を設けた転位制御種結晶を示す説明図。 実施例4にかかる、異なる螺旋転位密度で螺旋転位を発生する二つの種結晶を並べて構成した転位制御種結晶を示す説明図。
符号の説明
1 転位制御種結晶
10 炭化ケイ素単結晶
103 途中表面
105 c面ファセット
15 螺旋転位発生可能領域
16 低密度螺旋転位領域
19 螺旋転位
150 種結晶A
5 種結晶B

Claims (21)

  1. 炭化ケイ素単結晶よりなる種結晶の成長面上に、バルク状の炭化ケイ素単結晶を成長させて炭化ケイ素単結晶を製造する製造方法において、
    上記種結晶として、{0001}面から1〜15度傾斜させた面を上記成長面として有し、成長中の上記炭化ケイ素単結晶に螺旋転位を周囲よりも高密度で発生させることができる螺旋転位発生可能領域を、{0001}面の法線ベクトルを上記成長面に投影したベクトルの方向であるオフセット方向の端部であって、かつ上記成長面上の50%以下の領域に有する転位制御種結晶を準備する種結晶準備工程と、
    上記転位制御種結晶の上記成長面上に、上記炭化ケイ素単結晶を成長させて、上記炭化ケイ素単結晶を作製する成長工程とを有し、
    上記成長工程において、上記成長面上に形成される成長中の炭化ケイ素単結晶は、その成長途中の表面である途中表面に平坦なc面ファセットを有し、該c面ファセットと、上記成長面上の上記螺旋転位発生可能領域をc軸方向又は上記成長面に垂直な方向において上記途中表面に投影した領域とが、少なくとも一部で重なるように炭化ケイ素単結晶を成長させることを特徴とする炭化ケイ素単結晶の製造方法。
  2. 炭化ケイ素単結晶よりなる種結晶の成長面上に、バルク状の炭化ケイ素単結晶を成長させて炭化ケイ素単結晶を製造する製造方法において、
    上記種結晶として、{0001}面よりオフセット角度15度以内の面を上記成長面として有し、成長中の上記炭化ケイ素単結晶に螺旋転位を周囲よりも高密度で発生させることができる螺旋転位発生可能領域を、上記成長面上の50%以下の領域に有する転位制御種結晶を準備する種結晶準備工程と、
    上記転位制御種結晶の上記成長面上に、上記炭化ケイ素単結晶を成長させて、上記炭化ケイ素単結晶を作製する成長工程とを有し、
    上記成長工程においては、上記転位制御種結晶の上記成長面上の上記螺旋転位発生可能領域をその周囲より低温にして上記炭化ケイ素単結晶を成長させることにより、成長中の炭化ケイ素単結晶の成長途中の表面である途中表面に形成される平坦なc面ファセットと、上記成長面上の上記螺旋転位発生可能領域をc軸方向又は上記成長面に垂直な方向において上記途中表面に投影した領域とが、少なくとも一部で重なるように炭化ケイ素単結晶を成長させることを特徴とする炭化ケイ素単結晶の製造方法。
  3. 炭化ケイ素単結晶よりなる種結晶の成長面上に、バルク状の炭化ケイ素単結晶を成長させて炭化ケイ素単結晶を製造する製造方法において、
    上記種結晶として、{0001}面よりオフセット角度15度以内の面を上記成長面として有し、成長中の上記炭化ケイ素単結晶に螺旋転位を周囲よりも高密度で発生させることができる螺旋転位発生可能領域を、上記成長面上の50%以下の領域に有する転位制御種結晶を準備する種結晶準備工程と、
    上記転位制御種結晶の上記成長面上に、上記炭化ケイ素単結晶を成長させて、上記炭化ケイ素単結晶を作製する成長工程とを有し、
    上記成長工程においては、上記転位制御種結晶の上記成長面上に、上記炭化ケイ素単結晶を成長させるための反応ガスを接触させ、反応ガスの接触時には上記成長面上の上記螺旋転位発生可能領域の直上の上記反応ガス濃度をその周囲よりも高くして上記炭化ケイ素単結晶を成長させることにより、成長中の炭化ケイ素単結晶の成長途中の表面である途中表面に形成される平坦なc面ファセットと、上記成長面上の上記螺旋転位発生可能領域をc軸方向又は上記成長面に垂直な方向において上記途中表面に投影した領域とが、少なくとも一部で重なるように炭化ケイ素単結晶を成長させることを特徴とする炭化ケイ素単結晶の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項において、上記成長工程においては、上記c面ファセットが、上記転位制御種結晶の<0001>方向とオフセット方向との両方に直角な方向における上記成長面上の略中央部分の略直上に位置するように上記炭化ケイ素単結晶を成長させることを特徴とする炭化ケイ素単結晶の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項において、上記螺旋転位発生可能領域は、周囲よりも100倍以上の高密度で螺旋転位を発生させることができる領域であることを特徴とする炭化ケイ素単結晶の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項において、上記螺旋転位発生可能領域は、螺旋転位を螺旋転位密度100個/cm2以上で発生することができる領域であることを特徴とする炭化ケイ素単結晶の製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項において、上記転位制御種結晶は、上記螺旋転位発生可能領域以外の領域に、上記成長面上に露出している螺旋転位が螺旋転位密度100個/cm2未満である低密度螺旋転位領域を有していることを特徴とする炭化ケイ素単結晶の製造方法。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項において、上記螺旋転位発生可能領域は、上記成長面上に螺旋転位を周囲よりも高密度で露出する高密度螺旋転位領域であることを特徴とする炭化ケイ素単結晶の製造方法。
  9. 請求項において、上記高密度螺旋転位領域は、螺旋転位密度100個/cm2以上で螺旋転位を上記成長面上に露出する領域であることを特徴とする炭化ケイ素単結晶の製造方法。
  10. 請求項において、上記高密度螺旋転位領域は、該高密度螺旋転位領域の少なくとも一部に、螺旋転位密度が1000個/cm2以上の領域を有していることを特徴とする炭化ケイ素単結晶の製造方法。
  11. 請求項8〜10のいずれか一項において、上記種結晶準備工程においては、炭化ケイ素単結晶よりなり、螺旋転位を少なくとも一部に有する種結晶Aを準備し、該種結晶Aをc軸方向と略垂直な方向に1回以上成長させることにより、周囲よりも螺旋転位が高密度な領域を有する種結晶作製用の炭化ケイ素単結晶を作製し、該炭化ケイ素単結晶から周囲よりも高密度で螺旋転位を成長面上に露出する上記高密度螺旋転位領域を含むように上記転位制御種結晶を切り出すことを特徴とする炭化ケイ素単結晶の製造方法。
  12. 請求項1〜7のいずれか一項において、上記種結晶準備工程においては、炭化ケイ素単結晶よりなり、上記転位制御種結晶の上記成長面と同じ面方位の面を成長面として露出している種結晶Bを準備し、
    該種結晶Bの上記成長面上の50%未満の領域に、上記種結晶Bの結晶構造に乱れを生じさせる表面処理を施して上記螺旋転位発生可能領域を形成することにより、上記転位制御種結晶を作製することを特徴とする炭化ケイ素単結晶の製造方法。
  13. 請求項12において、上記表面処理は、研削加工により行うことを特徴とする炭化ケイ素単結晶の製造方法。
  14. 請求項12において、上記表面処理は、イオン注入処理であることを特徴とする炭化ケイ素単結晶の製造方法。
  15. 請求項13において、上記研削加工は、上記転位制御種結晶の上記螺旋転位発生可能領域に、異なる傾斜角度又は/及び傾斜方向を有する複数の傾斜面を施すと共に、該傾斜面と上記成長面における上記螺旋転位発生可能領域以外の領域との境界部分であって、上記転位制御種結晶の<0001>方向とオフセット方向との両方に直角な方向の略中央部分に1つ以上の角部が形成されるように行うことを特徴とする炭化ケイ素単結晶の製造方法。
  16. 請求項12〜15のいずれか一項において、上記種結晶Bは、c軸方向と略垂直な方向に1回以上成長して得られた炭化ケイ素単結晶から作製されることを特徴とする炭化ケイ素単結晶の製造方法。
  17. 請求項1〜7のいずれか一項において、上記転位制御種結晶は、螺旋転位を発生することができる種結晶Cと、該種結晶Cよりも少ない螺旋転位密度で螺旋転位を発生する種結晶Dとを、上記種結晶Cの成長面と上記種結晶Dの成長面とが同一面内に配置されるように並べて構成されていることを特徴とする炭化ケイ素単結晶の製造方法。
  18. 請求項1〜7のいずれか一項において、上記転位制御種結晶は、螺旋転位を発生することができる種結晶Cと、螺旋転位を発生しない種結晶Eとを、上記種結晶Cの成長面と上記種結晶Eの成長面とが同一面内に配置されるように並べて構成されていることを特徴とする炭化ケイ素単結晶の製造方法。
  19. 請求項1〜18のいずれか一項において、上記螺旋転位発生可能領域は、異なる螺旋転位密度で螺旋転位を発生できる複数の領域から構成されており、かつ上記螺旋転位発生可能領域においては、上記転位制御種結晶の端部側が内側よりも高密度で螺旋転位を発生できるように構成されていることを特徴とする炭化ケイ素単結晶の製造方法。
  20. 請求項1又は3において、上記成長工程においては、上記転位制御種結晶の上記成長面上の上記螺旋転位発生可能領域がその周囲より低温になるようにして、上記成長面上に炭化ケイ素単結晶を成長させることを特徴とする炭化ケイ素単結晶の製造方法。
  21. 請求項1又は2において、上記成長工程においては、上記転位制御種結晶の上記成長面上に、上記炭化ケイ素単結晶を成長させるための反応ガス接触させ、反応ガスの接触時には上記成長面上の上記螺旋転位発生可能領域の直上の上記反応ガス濃度がその周囲よりも高くなるようにすることを特徴とする炭化ケイ素単結晶の製造方法。
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