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JP3761312B2 - 配線用家具 - Google Patents

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JP3761312B2
JP3761312B2 JP33827697A JP33827697A JP3761312B2 JP 3761312 B2 JP3761312 B2 JP 3761312B2 JP 33827697 A JP33827697 A JP 33827697A JP 33827697 A JP33827697 A JP 33827697A JP 3761312 B2 JP3761312 B2 JP 3761312B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はオフィス等で使用するために様々な形態で配置されるデスクに隣接して並べ、前記デスク上で使用されるいわゆるOA機器類の電源線や信号線、或は、これらの線に接続された各種のコネクタ等(以下、単に「配線」という)を収容して前記OA機器類に接続される配線を、合理的、かつ、見晴えよく処理できるようにした配線用家具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近時、オフィスのいわゆるOA化が著しく進展し、オフィス内では個々人が夫々に様々なOA機器を使用するようになった。このような業務形態の変化に伴い、デスクの上で使用するOA機器に接続される配線が大量になり、その配線の取扱が懸案となっている。
【0003】
従来から上記事情に対応するため、デスクの幕板側を例えば二重壁構造としその内部を配線の収納ダクトとして利用できるようにした構造のデスクや、デスクの前面投影形状と同形状の平面からみて前後幅が薄い横長の箱状体を形成し、この箱状体をデスクの前面に一体結合したり、対向配置するデスク同士の前面の間に挾持させて並べるようにした独立タイプの配線ダクトが多数提案されており、これらの中には実用に供されているものもある。
【0004】
しかし、デスクの一部に配線ダクトを形成する手法は、デスク自体の構造が複雑になり、製造手間がかかってコスト高になり易い上に、重量も嵩むことから移動の容易性に欠ける憾みがあり、また、デスクとは別に形成される箱状の配線ダクトは、デスク側に上記のような問題点は生じないものの、その形態がデスクの正面形状と略同大の正面形状で、平面から視て薄い横長の箱状体であること等に起因し、配線の処理形態に問題がある。
【0005】
即ち、例えば、床から立上げられた配線を前記配線ダクト内に取込むことが容易でなかったり、立上げた配線が外部から見えたり、或は、デスク上に既設のOA機器の配線を前記配線ダクトの上面から直接当該ダクト内に取込むのに、いわゆる投げ込み配線ができないなどの諸点である。
【0006】
また、従来の配線ダクトは、個々に独立形成された配線ダクトを、個々のデスクの前面側に夫々に並べて配置する発想のものであるため、配線ダクト同士が連結出来ない構造であり、複数本を直線状に並べて使う場合には、各ダクトの隣接するダクトとの境界部にそれらダクトの構造部材による障害物があるため、配線の収納スペースが障害物なく貫通せず、それ故にダクトの直列方向に亘る長い配線は、連結された配線ダクト上面の任意の箇所からいわゆる投げ込み収納が不可能であり、このため複数の配線ダクトを直線状に並べた状態では各ダクト間で配線を迷走させざるを得ないという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記のような配線ダクトの現状に鑑み、独立して使用できることは勿論、簡潔な構造で容易に連結でき、また、単独状態での使用,連結状態での使用のいずれであっても、床から立上げた配線の内部への取込みが容易であり、しかも、立上げた配線が外部から見えないため見晴えも良好である一方、上面からの投込み配線が全長に亘って可能であると共に、デスクの前面のみならず、デスクの側面にも配置可能な配線ダクト機能を具備した配線用家具を提供することを、課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決することを目的としてなされた本発明配線用家具の構成は、デスクに隣接して自立配設されることにより前記デスク上のOA機器類へ接続される配線を内部に収納できるように形成したほぼ箱状をなす配線用家具において、この家具のフレームを、正面から視て横長の略門型をなす枠体を前後で平行に配置し、かつ、前後に並べた枠体左右側において、前後に位置する柱部材同士を、前記フレームの内側において平面から視て横向き凹状をなす連結部材で連結したことを特徴とするものであり、また、上記配線用家具において、前記柱部材同士の左右外側端面を、当該前後の柱部材の間の下方部に装着される脚カバーと、その前後の柱部材がなすフレーム側端面の外幅と略同一幅のエンドプレ ートよりなるプレート状部材で着脱自在に塞ぐと共に、フレームをデスク天板の前端側に配置したときそのデスク本体の前端と前記エンドプレートの側端の間に生じる隙間を閉塞する補助プレートを設けたことを特徴とするものである。
【0009】
本発明配線用家具は、上記構成において、フレームの左,右側面にボルト,ナット等による連結用部材を係合するための穴又は切欠を設け、前記フレーム同士をそれらの長さ方向に並べ対向した前記穴又は切欠にボルト,ナット等の連結用部材を係合することにより、複数の前記フレームを長さ方向に連結することができる。また、カバー部材と蓋部材は、フレームの長さ(正面幅)と同じ長さに形成したものを取付ける。
【0010】
上記の本発明配線用家具は、それを1本だけ単独で使用する場合、又は、複数本を長さ方向で連結して使用する場合のいずれにおいても自立配置可能であり、また、単独,連結いずれの態様で使用する場合においても、外側に位置するフレームの左,右の外側面に、エンドプレート又はエンドパネルを着脱自在に取付けた状態に形成して使用することができる。エンドパネルを取付けると、本発明の配線用家具はデスクの配置ブース状に形成されるから、この配線用家具に対するデスク配置形態の自由度が高まる。
【0011】
フレームの上面に着脱自在に被着される蓋部材には、開閉自在のキャップを具備した配線挿通口、又は、拡縮自在の柔軟性スリット部材を具備した配線挿通溝を設け、前記挿通口と挿通溝により配線挿通部を形成しておくとよい。この場合、前記挿通溝はフレーム上面の全長に亘り形成されているので、2本以上のフレームを接続したとき、挿通溝同士が間に障害物なく全フレームの中を貫通できるように形成することができる。この点は、前記挿通溝の下方に形成される配線収容部についても同様である。
【0012】
上記フレームにおいて、同じ高さの前後の梁部材には、側断面略凹状をなすトレー部材を着脱自在、かつ、前記梁部材上で移動自在に設ける。これにより、蓋部材側から投込まれた配線、或は、床側から立上げられた配線の余長部分は外部に露出することなく前記トレー部材上にスマートに載置収容することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態について図に拠り説明する。図1は本発明の配線用家具の一例においてフレームの前後面にカバー部材を取付けない状態を示す縦断側面図、図2は図1の本発明配線用家具にカバー部材を取付け、かつ、蓋部材の配線等挿通溝から挿通させて衝立状の机上パネルの支脚を設けた例を示す縦断側面図、図3は図2の本発明配線用家具においてエンドプレートを取付けた状態の側端部の平断面図、図4は図3の本発明配線用家具においてエンドプレートの外側に補助プレートを取付けた状態の平断面図、図5は蓋部材の配線挿通溝を通して取付けた机上パネル等の支持金具の例を示す側断面図、図6は3本の本発明家具の構成部材を示す斜視図、図7は本発明配線用家具の使用状態の一例を説明する平面図、図8は本発明配線用家具の使用状態の他の例の平面図、図9は本発明配線用家具の連結用アタッチメントの一例の平面図、図10は連結用アタッチメントの別例の平面図、図11は図10の連結用アタッチメントの高さ方向中間を省略した斜視図である。
【0014】
図6、並びに、図1〜図4において、1a,1bは正面から視て左,右に位置する垂直な柱部材で、図の例では角パイプにより形成されているがパイプの断面形状は角形以外でもよく、また、パイプに代え型材により形成してもよい。1c,1dは、前記柱部材1a,1bの上端と中間よりも少し下方に位置付けて、当該左右の柱部材1a,1b間に架設固定した上,下の梁部材で、これら二種類の部材1a〜1dにより、正面から見て横長の略門型をなす一つの枠体1を形成する。本発明では、この枠体1と同じ柱部材2a,2bと梁部材2c,2dを用いて枠体1と同形態大きさに形成した枠体2を、前記枠体1と前後に平行に並べ、前後に並べた枠体1,2の左側と右側とにおいて、前後に位置する柱部材1a,2b、同1b,2a同士の上,下部の2箇所を、平面から視て断面が横向き略凹状をなす連結部材3の凹部を内側に向けて、該部材3により連結することにより、4本の柱部材1a,1b、2a,2bによって自立可能な本発明配線用家具のフレームFを形成する。
【0015】
上記フレームFにおいて、枠体1,2は図3,図4に見るように平面から見ると対称な形態であるが、同一構造であるから、本発明では枠体1又は2のいずれか一方を造り、同じ枠体の表裏を逆にして使用すれば、構成部品の準備,製造手間の上で有利になる。また、フレームFにおいて、上位の梁部材1c,2cは、下位の梁部材1d,2cと断面形状が異なるが、これを同じ断面形状とするのは任意である。図示した例では、上位の梁部材1c,2cは、その上半部が柱部材1a,1b、同2a,2bの前面から後述するカバー部材4,5の厚み分に見合うように、突出した突出断面11c,21cを具備して形成されている。
【0016】
3aは上記フレームFの左右側面において、前記の連結部材3の下位の部材の下方に位置する柱部材1a,2b、同1b,2aの間に着脱自在に狭持させて装着したプレート状の脚部カバーで、前記連結部材3とこのカバー3a、並びに、各柱部材1a,2b、又は、同1b,2aとが形成する脚部に沿った平面視略矩形の空間Sが、床から立上げられる配線、或は、床に向け垂下させる配線の挿通路となる。
【0017】
フレームFにおいて、1e,2eは4本の柱部材1a,1b、同2a,2bに側面に形成した連結用部材の係止部となる穴で、この例では連結用部材としてボルト,ナット(図示せず)を使用するが、連結用部材は、ボルト,ナットに限られず、専用の連結金具を用いることもできる。また、上記穴1e,2eも連結用部材の係止部として機能すれば穴に代わる切欠であってもよい。
【0018】
4,5は、前記フレームFの前後面に、一例としてスナップボタンタイプのファスナ等によって着脱自在に取付けた幕板状のカバー部材で、カバー部材4,5の正面幅は、前記フレームFにおける枠体1,2正面幅と同等に形成されている。このカバー部材4,5の上,下幅は、図6の例では多少狭目に形成されているが、フレームFの上,下幅一ぱいに形成してもよく、上下幅の大きさは、設計上,デザイン上の問題で任意に形成できる。図示した例では、カバー部材4,5の上端と、梁部材1c,2cの突出断面11c,21cの下端との間には、デザイン上の凹状目地4a,5aが形成されるようにカバー部材4,5の上下幅と取付け位置が調整されている。
【0019】
6は、上記フレームFにおいて、そのフレームの全長に亘り開放された上面に被着する蓋部材で、ここでは次のように構成されている。
フレームFにおける上位の梁部材1c,2cにおける突出断面11c,21cの上面12c,22cには、梁部材1c,2cと同長の2本の縁部材7,7が取付けられると共に、両梁部材1c,2cの上位対向面に、蓋部材6を下から支持するためにブラケット状の駒部材8の複数個が、前記対向面において梁部材1c,2cの長さ方向にスライド可能に取付けられている。なお、駒部材8は、図1では左側の駒部材8のみ図示し、右側のそれは省略してある。また、その他の図には前記駒部材8は表わされていない。ここで、縁部材7,7における内側立壁面7a,7aは、合成樹脂成形品で形成され、蓋部材6を係止するため凹状をなす係止部7b,7bに形成されている。
【0020】
蓋部材6は、対向面に隙間9を保って前後の梁部材1c,2cの上面に夫々に形成した係止部7bと駒部材8の上に、それぞれ支持される垂下脚部6b,6cを設けた2本の蓋本体6a,6aと、対向した脚部6c,6cの対向面にそれぞれに設けた柔軟なゴム又はプラスチック製の2本のスリット部材6d,6dにより形成されている。そして、上記の蓋本体6aは、一例としてその長さ方向の2箇所以上に開口部6eを設け、この開口部に開閉自在のキャップ6fを装着して形成されている。この構成によって、前記スリット部材6d,6dの当接対向面の拡縮する隙間が、フレームFの内部空間に対する配線等の挿通溝として機能し、前記キャップ付きの開口部6eが、フレームFの内部空間に対する配線挿通口として機能する。
【0021】
10はフレームFの内部空間において、前後の梁部材1c,2c、同1d,2dの上に載置した断面略凹状のトレー部材で、このトレー部材10は、前記梁部材1c,2c、同1d,2cの長さ方向にスライド自在に設けて、床から立上げられた配線、或は、上記の配線挿通部6d,6eから挿通される配線の収挿部として機能するものである。このためトレー部材10は、梁部材1c,2c、1d,2dの長さの1/2〜1/3程度の長さのものが、一段当り2枚〜3枚用いられている。
【0022】
図6,図4に示した11は、前後のカバー部材4,5、並びに、蓋部材6を着脱自在に取付けたフレームFにおいて、このフレームFの左右の側面に着脱自在に装着したエンドプレートで、前記フレームFにおける左,右の側端面は、後述するようにフレームF同士の連結部に形成されるが、連結しない場合にはその側端面が外部に露出しないようにするためのカバーとして設けられる。前記フレームFの左右側端には、前記エンドプレート11に代え、図6に例示するエンドパネル12を装着することもある。この点については、後に説明する。図4において、11aは、エンドプレート11とデスクの側面Dsの前端dfの間に生じる隙間Dgを埋めるため、柱部材1a,2bに着脱自在に取付けて前記エンドプレート11と協働する補助プレートである。
【0023】
図2,図5において、13はフレームFの内部において、上記の梁部材1c,2cの上部に支持させて取付けた机上パネルTP等を取付けるための支持ポストで、前記梁部材1c,2cの上面12c,22cの間に架設されるベース部材13aと、このベース部材13aにビス13cによって止められることにより当該ベース部材13aと協働して梁部材1c,2cの内面側を上,下から挟持する挾持部材13bと、前記ベース部材13aの中央部に溶接等により固定立設された短管状のポスト部材13dとにより形成されている。
【0024】
この支持ポスト13は、一例として、図5に仮想線で示す長目のポスト部材13d′に机上パネルTPの下部に垂設した支杆P1を挿入して机上パネルTPを本発明配線用家具の中心上に支持立設する。また、図5に実線で示すように、第二ポスト部材14を先端部に立設したクランク状をなすブラケットBの基部b1を、上記長目のポスト部材13d′の手前側に実線で示したポスト部材13dの上端に、ネジ止めb2や溶接などにより取付け、この第二ポスト部材14にタスクライト等の付属機器を支持させて取付けることができるように形成されている。支持ポスト13は、梁部材1c,2cにおける長さ方向の任意の位置に配置できるので、図5に例示した机上パネルTPを支持する長目のポスト部材13d′と、ブラケットBを支持するポスト部材13dは、互に干渉することなく設けることができる。また、支持ポスト13を形成するベース部材13aと挾持部材13bは、連結されたフレームFにおける上位の梁部材1c,2c同士がそれらの端面で直接突合せ状態で当接接続しているから、連結した梁部材1c,2cの長さ方向の任意の箇所(継ぎ目を含む)に位置させることができる。なお、支持ポスト13を設けるとその各ポスト部材13d,13d′は、蓋部材6における2本のスリット部材6d,6dの間から蓋部材6の上面側へ突出する。
【0025】
以上により本発明の配線用家具の構造の一例を構成するので、以下に本発明配線用家具の使用形態例について、図6〜図8により説明する。
【0026】
本発明による配線用家具は、図6〜図8に示すように、基本的には、カバー部材4,5、蓋部材6を装着したフレームFの2本以上を、長さ方向で突合せ状態に並べ、それらの対向した連結穴1e,2eに、ボルト,ナット等による連結用部材を係止させると共に、連結されたフレームFにおいて左,右の外側端面に位置したフレームFの外側面にエンドプレート11、又は、エンドパネル12を取付けて使用する。エンドプレート11を取付ける場合には、補助プレート11aを使用することがある。
【0027】
図7は、カバー部材4,5を装着して具備する4本のフレームFを連結したフレーム連結体にエンドパネル12を取付けた状態の本発明配線用家具と、前記パネル12に代えエンドプレート11を取付けた本発明配線用家具をオフィス内の床上に配置し、各フレーム連結体におけるカバー部材4,5に、デスクDをその天板の長さ方向が直交する向き、又は、平行な向きで当接させてレイアウトすることにより、各デスクDの天板上で使用するOA機器(図示せず)の配線を、蓋部材6を外して各フレームFの上面にその全長に亘って形成される開放部から内部に形成された配線収容部に直接投げ込んだり、或は、施着された状態の蓋部材6における蓋本体6aの開口部6eやスリット部材6d,6dの間からフレームFの内部からコンセント等の接続器を具備した配線を引出し、前記OA機器側の配線と接続するようにした状態を示す平面図である。各フレームFは連結用部材により連結一体化されているので、エンドパネル12を取付けなくても自立し、従って、この図7に示したようなデスク配列が可能なのである。
【0028】
図8は、4本のフレームFを連結したフレーム連結体の左,右の外側端にエンドプレート11を取付けた状態の本発明配線家具を挾むようにしてフレームの両側に8本のデスクDを各デスクDの天板の長さ方向が前記フレームFの長さ方向に沿うように配設した例で、この場合も、図7の例と同様に各デスクDの上で使用するOA機器のための配線をフレームFの内部に形成される配線収容部に収納して、見晴えよく処理することができる。なお、図8の連結した各フレームFにおいて、それらの前後面にカバー部材4,5を取付けるか否かは、任意である。
【0029】
図7,図8により上記に説明した本発明配線用家具は、2本以上の本発明配線用家具のフレームF同士を、直接、それらの連結穴1e,2eにおいて長さ方向で直列的に接続して使用する態様を示したものであるが、本発明配線用家具は、図9,図10の平面図に例示したような三方向乃至は四方向用の連結アタッチメントJM1,JM2を使用すれば、直線状のみならず、この例では平面から視て三叉状乃至は十字状に連結した配線態様を採ることが出来る。
【0030】
図9,図10の連結アタッチメントJM1,JM2は、図の例ではカバー部材4,5を装着した状態のフレームFの左,右の側端面の前後幅と同一幅の接合面Jfを、図9の例では120度間隔で3面、図10の例では90度間隔で4面を具備して形成されている。これらのアタッチメントJM1,JM2では、各接合面Jfは、接合されるフレームFの左,右の側端面に、柱部材1a,2bにより形成される縦スリット状の隙間と同幅の縦方向の隙間gを形成し、この隙間gの上,下部を連結金具mにより結合している。この金具mは、フレームFの連結部材3と同一仕様のものを、フレームFにおける連結部材3と同じ高さに設けられている。
【0031】
上記連結用アタッチメントJM1,JM2は、図11にアタッチメントJM2により例示するように各接合面Jfに、本発明配線用家具のフレームFにおける左,右側端面に設けた連結用のボルト穴1e,2eと対応する位置に、ボルト穴Bhが形成されている。従って、この連結用アタッチメントJM1,JM2に対する前記フレームFの結合は、両者の対向するボルト穴1e,2e、同Bhにボルト,ナット等の連結用部材を通して係止することにより行う。図11において、CaはこのアタッチメントJM2の上端に被着する帽子状のキャップで、アタッチメントJM1については、図9に示した平面形状と同形状のキャップ(図示せず)が被着される。
【0032】
本発明配線用家具の連結用アタッチメントは、図示しないが、2つの接合面Jfを、ヒンジ又は軸を介して蝶番状に任意角度に開閉できる形態で接続すると共に、2つの接合面Jfの非接続側に、一例として蛇腹状に拡縮自在の接続壁部材を設けて形成することにより、この連結用アタッチメントを介して接続される本発明配線用家具を、このアタッチメントにおいて任意の角度に配向することが可能になる。
【0033】
【発明の効果】
上記に説明した本発明配線用家具は、それを単独又は連結して配置した場合において、各フレームの左,右側端は、その前後の柱部材と、これらを夫々に連結する横向き凹状の連結部材、或は、前記左右側における前後の柱部材外側面側に装着される脚部カバー,エンドプレート,エンドパネルによって、床からフレーム内に配置されたトレー側に立上げられる配線、又は、トレー側から床側に立下げられる配線が、前記の各部材によって囲まれるフレームの内部側空間を挿通させれることとなるので、フレームの柱部材に沿って立上げたり立下げられる配線は、フレームからはみ出すことがなく、また、フレームの外側からも見えることがないという固有の効果を奏する。
【0034】
また、本発明配線用家具は、天板がデスク本体からオーバハングしたデスクの前端面に配すると、デスク本体と本発明配線用家具との間に隙間が生じるが、この隙間に対しては、フレームの左,右側端に設けたエンドプレートに補助プレートを具備させることにより、前記隙間を塞ぐようにしたので、本発明配線用家具とデスクの外観上の一体化を図ることができて、見映えが良好になるほか、上記の立上り配線を外部から見えないようにする遮蔽効果を助長する。
【0035】
更に、連結した複数のフレームによる本発明配線用家具は、それ自体でも自立可能であるが、広幅のエンドパネルを左,右の外側端に設けることにより、本発明配線用家具全体がデスク配置用のブース状に形成されるから、従来の配線用家具のように、必ずデスクの前面に配置してそのデスクと結合させたり、対向させたデスクの間に挾持した形で支持する必要がなくなり、デスクとの相対位置関係の自由度がきわめて高くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の配線用家具の一例においてフレームの前後面にカバー部材を取付けない状態を示す縦断側面図。
【図2】 図1の本発明配線用家具にカバー部材を取付け、かつ、蓋部材の配線等挿通溝から挿通させて衝立状の机上パネルの支脚を設けた例を示す縦断側面図。
【図3】 図2の本発明配線用家具においてエンドプレートを取付けた状態の側端部の平断面図。
【図4】 図3の本発明配線用家具においてエンドプレートの外側に補助プレートを取付けた状態の平断面図。
【図5】 蓋部材の配線挿通溝を通して取付けた机上パネル等の支持金具の例を示す側断面図。
【図6】 2本の本発明家具の構成部材を示す斜視図。
【図7】 本発明配線用家具の使用状態の一例を説明する平面図。
【図8】 本発明配線用家具の使用状態の他の例の平面図。
【図9】 本発明配線用家具の連結用アタッチメントの一例の平面図。
【図10】 連結用アタッチメントの別例の平面図。
【図11】 図10の連結用アタッチメントの高さ方向中間を省略した斜視図。
【符号の説明】
1,2 枠体
1a,1b、2a,2b 柱部材
1c,1d、2c,2d 梁部材
1e,2e 連結用部材
3 連結部材
3a 脚部カバー
4,5 幕板状カバー部材
4a,5a 凹状目地
6 蓋部材
6a 蓋本体
6b 支持される脚部
6c 対向した脚部
6d スリット部材
6e 開口部
6f キャップ
7 縁部材
7a 内側立壁面
7b 係止部
8 ブラケット状駒部材
9 隙間
10 凹状トレー部材
11 エンドプレート
12 エンドパネル
13 支持ポスト
F フレーム
TP 机上パネル

Claims (8)

  1. デスクに隣接して自立配設されることにより前記デスク上のOA機器類へ接続される配線を内部に収納できるように形成したほぼ箱状をなす配線用家具において、この家具のフレームを、正面から視て横長の略門型をなす枠体を前後で平行に配置し、かつ、前後に並べた枠体左右側において、前後に位置する柱部材同士を、前記フレームの内側において平面から視て横向き凹状をなす連結部材で連結したことを特徴とする配線用家具。
  2. デスクに隣接して自立配設されることにより前記デスク上のOA機器類へ接続される配線を内部に収納できるように形成したほぼ箱状をなす配線用家具であって、この家具のフレームを、正面から視て横長の略門型をなす枠体を前後で平行に配置し、かつ、前後に並べた枠体左右側において前後に位置する柱部材同士を連結部材で連結した配線用家具において、前記柱部材同士の左右外側端面を、当該前後の柱部材の間の下方部に装着される脚カバーと、その前後の柱部材がなすフレーム側端面の外幅と略同一幅のエンドプレートよりなるプレート状部材で着脱自在に塞ぐと共に、フレームをデスク天板の前端側に配置したときそのデスク本体の前端と前記エンドプレートの側端の間に生じる隙間を閉塞する補助プレートを設けたことを特徴とする配線用家具。
  3. デスクに隣接して自立配設されることにより前記デスク上のOA機器類へ接続される配線を内部に収納できるように形成したほぼ箱状をなす配線用家具において、この家具のフレームを、正面から視て横長の略門型をなす枠体を前後で平行に配置し、かつ、前後に並べた枠体左右側において、前後に位置する柱部材同士を、前記フレームの内側において平面から視て横向き凹状をなす連結部材で連結すると共に、連結した柱部材同士の左右外側端面を着脱自在のプレート状部材で塞いだことを特徴とする配線用家具。
  4. プレート状部材は、フレームの左,右側における前後の柱部材の間の下方部に装着される脚カバーと、前記柱部材がなすフレーム側端面の外幅と略同一幅のエンドプレートである請求項3の配線用家具。
  5. エンドプレートは、フレームをデスク天板の前端側に配置したとき、そのデスク本体の前端側と前記エンドプレートの側端に生じる隙間を閉塞する補助プレートを具備する請求項4の配線用家具。
  6. プレート状部材は、フレームの左,右側における前後の柱部材の間の下方部に装着される脚カバーと、前記柱部材がなすフレーム側端面の外幅よりも十分大きな幅のエンドパネルである請求項3の配線用家具。
  7. フレームは、パイプ材又は型材による柱部材と該両柱部材を繋ぐ上,下の梁部材とを具備して正面視略門型に形成した枠体を前後平行に並べ、前後の枠体における左側の柱部材同士及び右側の柱部材同士を、夫々に連結部材により連結して上面を前記フレームの全長に亘り開放して形成し、上面開放部に前記フレームと同長に形成しかつ配線挿通部を具備した蓋部材を着脱自在に設けた請求項1〜5のいずれかの配線用家具。
  8. フレームの左,右側面にボルト,ナット等による連結用部材を係合するための穴又は切欠を設け、このフレーム同士をそれらの長さ方向に並べ対向した前記穴又は切欠にボルト,ナット等の連結用部材を係合することにより、複数の前記フレームを長さ方向に連結した請求項1〜7のいずれかの配線用家具。
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