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JP3759432B2 - 水硬性組成物用分散剤 - Google Patents

水硬性組成物用分散剤 Download PDF

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JP3759432B2 JP2001186093A JP2001186093A JP3759432B2 JP 3759432 B2 JP3759432 B2 JP 3759432B2 JP 2001186093 A JP2001186093 A JP 2001186093A JP 2001186093 A JP2001186093 A JP 2001186093A JP 3759432 B2 JP3759432 B2 JP 3759432B2
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  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水硬性組成物、特に単位セメント量の少ない貧配合水硬性組成物の打ち込み、締め固め、仕上げなどを容易にし、作業性に優れた貧配合水硬性組成物を提供できる貧配合水硬性組成物用として好適な分散剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
水和熱による亀裂防止、工事予算などの面から単位セメント量が250kg/m3程度以下で構成されるいわゆる貧配合コンクリートが、ダム用コンクリートなどマスコンクリート等に広く使用されている(コンクリート総覧、第252頁、技術書院、1998年)。
【0003】
貧配合コンクリート用の分散剤として、従来リグニンスルホン酸系やオキシカルボン酸系混和剤が使用されているが、水の分離(ブリージング)や砂利の分離をきたし、作業性が損なわれる。これらを改善するために特開2000-351992号公報にアルキレンオキサイドを付加したポリカルボン酸系重合体を含有する界面活性剤組成物について開示されている。
【0004】
しかしながら、従来の貧配合コンクリート用分散剤は、細骨材の種類やコンクリート温度によって、分散性の振れが大きく、地域によっては分散剤の使用が困難な材料である場合もみられたり、年間を通じて安定した効果を得ることが困難な場合もあった。
【0005】
【発明の解決しようとする課題】
本発明の課題は、水硬性組成物、特に貧配合コンクリートを代表とする貧配合水硬性組成物について、細骨材の多様な品質や年間のコンクリート温度の振れに対して作業性を安定にしうる水硬性組成物用分散剤を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、一般式(1-1)で示される第1のポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート(1-a)〔以下、単量体(1-a)という〕、一般式(1-2)で示される第2のポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート(1-b)〔以下、単量体(1-b)という〕、並びに一般式(1-3)で表される単量体及び/又は一般式(1-4)で示される単量体(1-c)〔以下、単量体(1-c)という〕を、(1-a)/(1-b)/(1-c)=5〜90/5〜90/1〜40の重量比で共重合して得られる共重合体(イ)を含有する水硬性組成物用分散剤に関する。
【0007】
【化5】
Figure 0003759432
【0008】
(式中、
R11、R12:水素原子又はメチル基
R13:水素原子又は-COO(AO)m1X11
p1:0〜2の数
q1:0又は1の数
m1:2≦m1<25の数
AO:炭素数2〜4のオキシアルキレン基又はオキシスチレン基
X11:水素原子又は炭素数1〜18のアルキル基
を表す。)
【0009】
【化6】
Figure 0003759432
【0010】
(式中、
R21、R22:水素原子又はメチル基
R23:水素原子又は-COO(AO)m2X21
p2:0〜2の数
q2:0又は1の数
m2:25≦m2<80の数
AO:炭素数2〜4のオキシアルキレン基又はオキシスチレン基
X21:水素原子又は炭素数1〜18のアルキル基
を表す。)
【0011】
【化7】
Figure 0003759432
【0012】
(式中、
R31〜R33:水素原子、メチル基又は(CH2)r3COOM32であり、(CH2)r3COOM32はCOOM31又は他の(CH2)r3COOM32と無水物を形成していてもよく、その場合、それらの基のM31、M32は存在しない。
M31、M32:水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム基、アルキルアンモニウム基又は置換アルキルアンモニウム基
r3:0〜2の数
を表す。)
【0013】
【化8】
Figure 0003759432
【0014】
(式中、
R41:水素原子又はメチル基
Z41:水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム基、アルキルアンモニウム基又は置換アルキルアンモニウム基
を表す。)
【0015】
【発明の実施の形態】
<共重合体(イ)>
本発明の共重合体(イ)は、単量体(1-a)、単量体(1-b)及び単量体(1-c)を特定重量比で重合して得られる共重合体である。
【0016】
貧配合コンクリートに使用される材料に対して安定した分散性を確保するには、共重合体(イ)は2≦m1<25を満たすAO基を有することが必要で、5≦m1<20がより好ましく、8≦m1<15が最も好ましい。
【0017】
また、貧配合コンクリートのブリージングを抑制するために、共重合体(イ)は、25≦m2を満たすAO基を有することが必要で、35≦m2がより好ましく、40≦m2がさらに好まく、材料に対する汎用性の観点からm2<80であることが必要であり、m2≦75がより好ましく、m2≦70がさらに好ましく、m2≦65が特に好ましく、m2≦60が最も好ましい。
【0018】
共重合体(イ)の分散力が適切に発現するには、単量体(1-a)、(1-b)及び(1-c)の合計に対する単量体(1-c)の共重合重量比X1-cが1≦X1-cであることが必要で、5≦X1-cがより好ましく、10≦X1-cがさらに好ましい。また、共重合体(イ)の分散力が適切な保持性を有するには、X1-c≦40が必要で、X1-c≦35がより好ましく、X1-c≦30がさらに好ましい。
【0019】
共重合体(イ)を構成する単量体(1-a)、(1-b)、(1-c)は、使用する材料に応じてコンクリートのフレッシュ時の粘性と分散性を調整するために、(1-a)/(1-b)/(1-c)=5〜90/5〜90/1〜40、好ましくは15〜70/15〜70/3〜30の重量比で用いられる。
【0020】
単量体(1-a)、(1-b)中のm1、m2個のAOは、同一でも異なっていても良く、異なる場合はランダム付加でも、ブロック付加でも良い。
【0021】
単量体(1-a)、(1-b)の具体例として、メトキシポリエチレングリコール、メトキシポリプロピレングリコール、エトキシポリエチレンポリプロピレングリコール等の片末端低級アルキル基封鎖ポリアルキレングリコールと(メタ)アクリル酸とのエステル化物や、(メタ)アクリル酸へのエチレンオキシド、プロピレンオキシド付加物が挙げられ、好ましくはメトキシポリエチレングリコールと(メタ)アクリル酸とのエステル化物である。
【0022】
また、単量体(1-c)のうち、一般式(1-3)で表される単量体として、(メタ)アクリル酸、クロトン酸等の不飽和モノカルボン酸系単量体、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸等の不飽和ジカルボン酸系単量体、又はこれらの塩、例えばアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アミン塩等が挙げられ、好ましくは、(メタ)アクリル酸又はこれらのアルカリ金属塩である。
【0023】
また、単量体(1-c)のうち、一般式(1-4)で表される単量体として、(メタ)アリルスルホン酸又はこれらの塩、例えばアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アミン塩等が挙げられる。
【0024】
単量体(1-c)は、共重合体の分子量制御の観点より、式(1-3)で表される単量体のみ、又は式(1-3)で表される単量体と式(1-4)で表される単量体の混合物が好ましく、式(1-3)で表される単量体のみから選ばれるのが更に好ましい。
【0025】
共重合体(イ)を構成する単量体混合物中の単量体(1-a)、(1-b)及び(1-c)の合計量は50重量%以上、特には80重量%以上、更には100重量%が好ましい。単量体(1-a)、(1-b)及び(1-c)以外の共重合可能な単量体として、アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリルアミド、スチレンスルホン酸等が挙げられる。
【0026】
共重合体(イ)は、例えば、特開昭59−162163号公報、特公平2−7897号公報、特公平2−7901号公報、特公平2−11542号公報記載の溶液重合法により製造できる。
【0027】
共重合体(イ)の重量平均分子量(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ法により測定/ポリスチレンスルホン酸換算、以下同様)は、水硬性組成物の流動性とブリージング抑制の観点から、3,000〜500,000が好ましく、5,000〜100,000がより好ましい。
【0028】
共重合体(イ)について、コンクリート温度に対する安定性を向上する観点から、さらに好ましい実施の形態について説明する。
【0029】
本発明では、共重合体(イ)を製造するための全単量体に対する単量体(1-c)の重量比(XI)と異なる重量比(XII)により得られた共重合体(イ')を併用することが好ましい。
【0030】
重量比(XI)及び(XII)は、それぞれ1〜30(重量%)の範囲にあることが好ましく、少なくとも1.0(重量%)、更に少なくとも2.0(重量%)、特に少なくとも3.0(重量%)相違することが好ましい。なお、共重合体(イ)と(イ')とで、製造に用いる単量体(1-a)、(1-b)、(1-c)の種類が異なっていてもよいが、同一の種類のものを用いるのが好ましい。
【0031】
本発明では、(XI)1〜40重量%、更に5〜30重量%、特に5〜15重量%であることが好ましく、これを主剤として配合系を組み立てると、各性能のバランスのよい貧配合水硬性組成物を得られる。
【0032】
本発明においては、共重合体(イ')として、(1-c)重量比の異なる複数の単量体混合物からそれぞれ得られた複数の共重合体を用いることができる。実用的な面から、(1-c)重量比の異なる1〜3つの単量体混合物からそれぞれ得られた1〜3つの共重合体を用いるのが好ましい。共重合体(イ')として1つの共重合体を用いる場合、すなわち全部で2つの共重合体を使用する場合、便宜的にそれらを共重合体(Ai)、(Aii)とし、これらの(1-c)重量比をそれぞれ(Xi)、(Xii)とすると、
5≦(Xi)<10(重量%)
10≦(Xii)≦30
であることが好ましい。また、共重合体(イ')として2つの共重合体を用いる場合、すなわち全部で3つの共重合体を使用する場合、便宜的にそれらを共重合体(Ai)、(Aii)、(Aiii)とし、これらの(1-c)重量比をそれぞれ(Xi)、(Xii)、(Xiii)とすると、
5≦(Xi)<10(重量%)
10≦(Xii)≦15(重量%)
15<(Xiii)≦30(重量%)
であることが好ましい。
【0033】
(1-c)重量比が異なる共重合体が多数存在することで広い範囲のW/Cとコンクリート温度で良好な分散性と分散保持性が発現する。特に長時間にわたる分散保持性が安定になる。その結果、W/Cの変動や温度の変動にも十分対応できるセメント分散剤となる。
【0034】
<(ロ)成分>
貧配合コンクリートの材料分離抵抗性や可塑性を向上してより作業性を良好にするために、本発明では、リグニンスルホン酸又はその誘導体(ロ)〔以下、(ロ)成分という〕を併用することが好ましい。
【0035】
誘導体の一種としてリグニンスルホン酸の塩が挙げら、リグニンスルホン酸の塩は、亜硫酸パルプ廃液を中和することにより得られ、塩として、例えばアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アミン塩等が挙げられ、好ましくはアルカリ金属塩である。又これらに含まれる還元性糖類を限外ろ過により精製したものは硬化遅延が低減されることから好ましい。さらに他のリグニンスルホン酸誘導体として、酸化リグニン、スルホン化リグニン等の変成リグニンも使用できる。
【0036】
(ロ)成分は、共重合体(イ)との固形分重量比が(イ)/(ロ)=10〜90/10〜90、更に20〜80/20〜80となるように用いられることが、水硬性組成物のブリージング抑制と作業性の面から好ましい。
【0037】
<(ハ)成分>
貧配合コンクリートの分散保持性を向上して更に作業性を良好にするために、本発明では、炭素数4〜10のオキシカルボン酸又はその塩(ハ)〔以下、(ハ)成分という〕を併用することが好ましい。
【0038】
総炭素数4〜10のオキシカルボン酸として、グルコン酸、グルコヘプト酸、アラボン酸、リンゴ酸、クエン酸等が挙げられ、好ましくはグルコン酸である。これらの塩として、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アミン塩等が挙げられ、好ましくはアルカリ金属塩である。
【0039】
(ハ)成分は、共重合体(イ)との固形分重量比が(イ)/(ハ)=10〜90/10〜90、更に20〜80/20〜80となるように用いられることが、高温時の分散保持性及びコテ仕上げ性の面から好ましい。
【0040】
また、共重合体(イ)、(ロ)成分及び(ハ)成分を併用する場合は、少量添加で効率よく水硬性組成物のブリージング抑制と作業性を向上させる点から、固形分重量比で(イ)/(ロ)/(ハ)=10〜90/5〜85/5〜85が好ましく、20〜80/10〜40/10〜40がより好ましい。
【0041】
本発明の分散剤において、共重合体(イ)は、貧配合水硬性組成物の流動性と水の分離(ブリージング)抑制力が細骨材やコンクリート温度に対して汎用的に安定で、(ロ)成分さらには(ハ)成分を併用することで、可塑性及び保持性が付与され、作業性に優れるフレッシュ状態を得ることができる。
【0042】
本発明が対象とする貧配合水硬性組成物はセメント、細骨材、粗骨材を主成分とし、本発明の分散剤を添加して製造されるものであり、単位セメント量が200〜280kg/m3、特に、250〜280kg/m3のセメントペースト、モルタル、コンクリート等の水硬性組成物であり、特に、貧配合コンクリート用に適する。
【0043】
貧配合コンクリート中の本発明の分散剤の添加量は、セメントに対して固形分で、0.01〜3重量%が好ましく、0.05〜1重量%がより好ましい。
【0044】
貧配合コンクリート製造時の本発明の分散剤の添加方法は、水硬性組成物材料と同時にミキサーに投入する方法や、予め混練りした材料へ添加する後添加の方法でもよく、また、(イ)〜(ハ)成分を予め混合することなく、その添加量の重量比が上記範囲となるように別々に添加してもよい。
【0045】
本発明が対象とする貧配合コンクリートは、上記成分以外に、各種の高炉スラグ、フライアッシュ等の各種混和材料を使用することもできる。更に、公知の添加剤(材)、例えばAE剤、AE減水剤、高性能減水剤、減水剤、遅延剤、早強剤、促進剤、起泡剤、発泡剤、消泡剤、増粘剤、防水剤、防腐剤等を併用することが出来る。
【0046】
【実施例】
<共重合体(イ)>
表1に示す単量体を用いて共重合体を製造した。
【0047】
【表1】
Figure 0003759432
【0048】
(注)
表1中、MPEGMMは、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレートの略であり、( )内の数字はエチレンオキシド平均付加モル数である。また、MAAはメタクリル酸、Mwは重量平均分子量である。
【0049】
<(ロ)成分>
ロ−1:脱糖(1%以下)リグニンスルホン酸Na塩(ウルトラジンNAS,ボレガード社製)
ロ−2:リグニンスルホン酸Na塩(パールレックスCP,日本製紙(株)製)。
【0050】
<(ハ)成分>
ハ−1:グルコン酸ナトリウム
ハ−2:リンゴ酸ナトリウム。
【0051】
<コンクリート配合>
W:水道水
C:普通ポルトランドセメント(太平洋セメント(株))比重=3.16
S 海砂:大阪産海砂 比重=2.56
S 山砂:木更津産山砂 比重=2.61
G:大阪産砕石 比重=2.63
s/a:S/(S+G)(体積比)
上記材料により、表2のコンクリート配合I〜IIを調製した。
【0052】
【表2】
Figure 0003759432
【0053】
<評価>
表1のセメント分散剤を表3のように用い、分散性、分散保持性、ブリージング率、コテ仕上げ性を以下の方法で評価した。結果を表3に示す。
【0054】
(1)分散性
分散性は、混練直後のスランプ値(JIS-A 1101法による)が8.5±0.5cmとなるときに要した分散剤のセメント重量に対する固形分添加率を尺度とした。数値が小さい程、分散性が良好である。このとき、初期空気量は4±1%になるように起泡連行剤(マイティAE-03 :花王(株)製)と消泡剤(アンチフォームE-20:花王(株)製)で調整した。なお、分散性は、配合Iではコンクリート温度20℃で、配合IIではコンクリート温度20℃、32℃のそれぞれについて評価した。
【0055】
(2)分散保持性
コンクリート温度が20℃では、上記(1)の条件での混練直後のスランプ値に対する30分後のスランプ値の百分率を、コンクリート温度が32℃では、上記(1)の条件での混練直後のスランプ値に対する15分後のスランプ値の百分率を分散保持性の尺度とした。数値が大きいほど分散保持性が良好である。
【0056】
(3)ブリージング率
ブリージング率の測定は、JIS-A 1123法に準じた。数値が小さいほど、ブリージングし難いことを示す。
【0057】
(4)コテ仕上げ性
コテ仕上げ性の評価は、縦500mm×横500mm×深さ100mmの木枠に、上記(1)の条件で分散剤等を添加したコンクリート20Lを投入し、突き棒で万遍なく50回突き、上面をコテでならして、コテ仕上げ性を下記基準で評価した。
◎ :コテすべりとコテばなれが非常に良好
○:コテすべりとコテばなれが良好
△○:コテばなれが良好
△:コテばなれがやや良好
×:コテすべりとコテばなれが不良
【0058】
【表3】
Figure 0003759432
【0059】
表3中の重量%は、共重合体(イ)、(ロ)成分及び(ハ)成分の合計に占める比率である。
【0060】
比較例では、山砂を使用した配合IIにおいて、分散剤の添加量(分散性)が増大(低下)し、分散保持性、ブリージング、粘性(コテ仕上げ性)を同時に適性な水準にすることができない。
【0061】
本発明に係る実施例は、細骨材の品種の違いやコンクリート温度の変化に対して、各性能が安定していることが確認できた。
【0062】
【発明の効果】
本発明の分散剤によれば、貧配合水硬性組成物において、水硬性組成物の温度変化や細骨材の品質変動に対して安定な流動性が得られ、ブリージングが少なく、しかもコテならしなどの作業性が向上する。

Claims (6)

  1. 一般式(1-1)で示される第1のポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート(1-a)、一般式(1-2)で示される第2のポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート(1-b)、並びに一般式(1-3)で表される単量体及び/又は一般式(1-4)で示される単量体(1-c)を、(1-a)/(1-b)/(1-c)=5〜90/5〜90/1〜40の重量比で共重合して得られる共重合体(イ)を含有する、単位セメント量が200〜280kg/m3の貧配合水硬性組成物用分散剤。
    Figure 0003759432
    (式中、
    R11、R12:水素原子又はメチル基
    R13:水素原子又は-COO(AO)m1X11
    p1:0〜2の数
    q1:1の数
    m1:2≦m1<25の数
    AO:炭素数2〜4のオキシアルキレン基又はオキシスチレン基
    X11:水素原子又は炭素数1〜18のアルキル基
    を表す。)
    Figure 0003759432
    (式中、
    R21、R22:水素原子又はメチル基
    R23:水素原子又は-COO(AO)m2X21
    p2:0〜2の数
    q2:1の数
    m2:25≦m2<80の数
    AO:炭素数2〜4のオキシアルキレン基又はオキシスチレン基
    X21:水素原子又は炭素数1〜18のアルキル基
    を表す。)
    Figure 0003759432
    (式中、
    R31〜R33:水素原子、メチル基又は(CH2)r3COOM32であり、(CH2)r3COOM32はCOOM31又は他の(CH2)r3COOM32と無水物を形成していてもよく、その場合、それらの基のM31、M32は存在しない。
    M31、M32:水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム基、アルキルアンモニウム基又は置換アルキルアンモニウム基
    r3:0〜2の数
    を表す。)
    Figure 0003759432
    (式中、
    R41:水素原子又はメチル基
    Z41:水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム基、アルキルアンモニウム基又は置換アルキルアンモニウム基
    を表す。)
  2. さらに、リグニンスルホン酸又はその誘導体(ロ)を含有し、共重合体(イ)との重量比が(イ)/(ロ)=10〜90/10〜90である請求項1の分散剤。
  3. さらに、炭素数4〜10のオキシカルボン酸又はその塩(ハ)を含有し、共重合体(イ)の重量比が、(イ)/(ハ)=10〜90/10〜90である請求項1記載の分散剤。
  4. さらに、リグニンスルホン酸又はその誘導体(ロ)及び炭素数4〜10のオキシカルボン酸又はその塩(ハ)を含有し、共重合体(イ)との重量比が、(イ)/(ロ)/(ハ)=10〜90/5〜85/5〜85である請求項1記載の分散剤。
  5. オキシカルボン酸がグルコン酸である請求項3又は4記載の分散剤。
  6. 単位セメント量が200〜280kg/m3であって、請求項1〜5の何れか1項記載の分散剤を0.01〜3重量%含有する貧配合水硬性組成物。
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