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JP3754928B2 - グリストラップの浄化システム及びそのシステムの運転方法 - Google Patents

グリストラップの浄化システム及びそのシステムの運転方法 Download PDF

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aeration
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grease
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典由 谷口
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株式会社日本環境開発
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

Landscapes

  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
  • Activated Sludge Processes (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、レストランの厨房等で使用するグリストラップ中の油分を酵素の作用で分解することが可能な前記グリストラップの浄化システム及びその運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開2000−325938公報には、「動植物性廃油等を含む汚染物の処理方法とその装置」に係る発明が開示されている。この発明では、液体微生物製剤を使用して微生物にリパーゼ、プロテアーゼ、アミラーゼ等の酵素を産出させる。これらの酵素は、水溶液となって厨房等に設けられたグリストラップに導かれ、そこで廃水中の油分、蛋白質、炭水化物等を分解して、これらを廃水とともに処理することを可能にする。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
レストラン等の業務用厨房では、自動食器洗浄機を使用することが多い。この洗浄機では70〜80℃の高温水が洗剤とともに使用された後に、油分を含む廃水となってグリストラップに流入する。しかし、高温の廃水が流入したグリストラップでは、それに酵素水溶液を注入しても温度が高いために酵素が失活する。また、一般にグリストラップには廃水と酵素水溶液との混合手段がないうえに、厨房が活動中であるときにグリストラップ内に曝気することは禁止されているから、注入した酵素はたとえ失活しなくても油分等と十分に混合されるということが難しい。こうしたことが原因となって、前記公知技術の如く酵素水溶液溶液を使用して油分等を分解するというグリストラップの浄化方法は、酵素の分解能力を十分に生かすことが難しい場合がある。換言すると、分解能力の高い酵素水溶液を使用したにもかかわらず、グリストラップが十分には浄化されないということがある。
【0004】
この発明では、酵素水溶液を使用してグリストラップを浄化する場合において、酵素水溶液の分解能力を十分に引き出すことを可能にするシステムとその運転方法との提供を課題にしている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題解決のためのこの発明は、グリストラップの浄化システムに係る第1発明と、そのシステムの運転方法に係る第2発明と第3発明とからなり、これら第1,2および3発明の構成は、以下のとおりである。まず、前記第1発明が対象とするのは、油分を含む廃水の発生源と、前記発生源の下流側に位置する曝気手段付きのグリストラップと、前記発生源とグリストラップとの間に介在する配管と、前記配管につながる酵素水溶液貯留槽とを含むグリストラップの浄化システムである。
【0006】
かかる浄化システムにおいて、この発明が特徴とするところは、以下のとおりである。前記廃水が70℃を越えるものであって、前記発生源の運転終了時刻から前記グリストラップに流入している前記廃水の温度低下を待つ遅延時間経過後に前記貯留槽から前記配管及び前記グリストラップのいずれかへ前記酵素水溶液注入するためのポンプを始動させることが可能な第1のタイマー手段、前記酵素水溶液の注入から所要時間経過後に前記曝気手段における曝気用ポンプを始動させることが可能な第2のタイマー手段とを有している
【0007】
かかる第1発明の好ましい実施態様において、前記浄化システムは、前記曝気手段の運転終了後に所要時間経過すると前記発生源が運転可能であることを知らせる手段を備えている。
【0008】
前記第2発明では、前記浄化システムにおいて、前記第1のタイマー手段によって、前記発生源の運転終了後に少なくとも30分間遅延させてから前記酵素水溶液の注入を開始する。
【0009】
前記第3発明では、前記曝気手段の運転終了後に、少なくとも30分経過してから前記発生源の運転を開始する。
【0010】
【発明の実施の形態】
添付の図面を参照して、この発明に係るグリストラップの浄化システム及びそのシステムの運転方法の詳細を説明すると、以下のとおりである。
【0011】
図1,2は、この浄化システムにおける酵素水溶液調製工程を示す図、及びその工程に続く工程であって自動食器洗浄機とグリストラップとを含むグリストラップ浄化工程を示す図である。図1の調製工程は、ハウジング1に収められた製剤槽2と酵素産出槽3とからなり、製剤槽2と産出槽3とが第1ポンプP1を介してつながっている。産出槽3には、第2ポンプP2を有する給水管4と、第3ポンプP3を有する散気管6と、ヒーター7とが設けられ、底部からは第4ポンプP4を有する送液管8が図2の貯留槽21へ向かって延びている。
【0012】
製剤槽2には、脂肪、蛋白質、炭水化物等を分解する酵素のうち、少なくともリパーゼを産出する能力のある微生物を含有している液体の微生物製剤12、例えば米国ウインストン社製のエンヴィロザイム314GTが投入される。因みに、この液体微生物製剤は、リパーゼのほかにプロテアーゼ、アミラーゼ、セルラーゼ等の複数種類の酵素産出能力を有する。産出槽3では、微生物製剤12が給水管4から供給される水道水で希釈される。希釈された微生物製剤12は、必要に応じてヒーター7によって加温され、また散気管6によって曝気されて製剤12に含まれる微生物がそれらに固有の酵素を産出し得る程度に培養され、その結果として産出槽3ではリパーゼ等が溶解した酵素水溶液が得られる。その微生物が好気性及び/または通性嫌気性のものである場合には曝気をし、その微生物が偏性嫌気性のものである場合には曝気を止める。ただし、液体の微生物製剤12は、一般に複数種類の微生物の混合物として供給されるから、曝気は適宜のサイクルで間欠的に行うことが好ましい。調製工程は、手動でも自動でも運転し得る工程であるが、図では自動運転のための各種機器の図示が省略されている。
【0013】
図2に示された浄化工程は、この発明に係る浄化システムが油分を含む廃水の発生源である自動食器洗浄機に適用された場合のものである。図示の浄化工程は、送液管8につながる酵素水溶液の貯留槽21と、ディッシュウォッシャー等の自動食器洗浄機22と、グリストラップ23とを含む。洗浄機22とグリストラップ23とは、第1配管24を介してつながっている。貯留槽21は、第5ポンプP5を有する第2配管26を介して第1配管24につながる一方、第6ポンプP6を有する第3配管27を介してグリストラップ23につながっている。第3配管27は第1分岐管28と第2分岐管29とに分かれており、それぞれの分岐管28,29がグリストラップ23の頂部内側にまで延びている。グリストラップ23では、図の左方に洗浄機22からの廃水が流入し、その廃水は図の右方の第4配管34から流出する。グリストラップ23の内部は、第1,2,3セパレータ31,32,33によって図示の如く複数のセクションに仕切られ、底部には曝気手段である送気ポンプP7からの散気管36が延びている。グリストラップ23の頂部、即ち天井部分にはスプレーノズル37が設けられ、このノズル37からは、酵素水溶液をグリストラップ23内の水面wに向かってスプレーすることができる。ノズル37は、好ましくは第1セパレータ31と第3セパレータ33との上方にあって、1器のスプレーノズル37でセパレータの両側に形成されているセクションに酵素水溶液をスプレーすることができる。
【0014】
このような浄化工程では、酵素水溶液を洗浄機22からの第1配管24へ注入することによって、その酵素水溶液が流れる第1配管24とグリストラップ23とに滞溜している油分等の分解対象物に酵素による分解作用を及ぼすことができる。そのような酵素水溶液は、第1配管24全体の浄化を可能にするために、第1配管24の上流側ヘ注入することが好ましい。また、酵素水溶液をグリストラップ23内でスプレーする場合には、水面wに浮遊している油分に対して直接的に酵素の分解作用を及ぼすことができるばかりでなく、グリストラップ23の下流側にも十分な量の酵素水溶液を供給することができる。酵素水溶液は、第1配管24とグリストラップ23とに同時に注入することもできるし、どちらか一方だけに注入することもできる。
【0015】
浄化工程において、酵素水溶液を供給するための第5ポンプP5及び/または第6ポンプP6は、洗浄機22の運転終了後に、例えば一日に予定した運転を終了後に、所要時間経過してから始動するように制御される。図示例では、第5ポンプP5及び/または第6ポンプP6が洗浄機22の運転終了後に好ましくは30分以上経過してから始動するように、洗浄機22とこれらのポンプP5,P6との間に介在する第1タイマー手段T1によって制御される。また、曝気用の第7ポンプP7は、第5ポンプP5及び/または第6ポンプP6の始動後に作動するように、これらポンプP5,P6と第7ポンプP7との間に介在する第2タイマー手段T2によって制御可能である。さらにはまた、洗浄機22は、第7ポンプP7の運転終了後に所要時間経過してから、好ましくは30分以上、より好ましくは1時間以上経過してから使用することが好ましいもので、第7ポンプP7と洗浄機22との間には、その時間の経過を知らせることが可能な第3タイマー手段T3が介在している。図示はしていないが、第5〜第7ポンプP5〜P7のそれぞれは、運転時間を規制するためのタイマー手段を備えている。
【0016】
このように形成されている浄化システムでは、洗浄機22の運転終了後に所要時間だけ、好ましくは少なくとも30分間遅延させて第5ポンプP5及び/または第6ポンプP6を始動させることによって、グリストラップ23における廃水の温度低下を待つことができる。洗浄機22で多用される80℃前後の温水は、酵素を失活させるから、洗浄機22の運転中や運転終了直後に酵素水溶液を注入することは好ましくない。ただし、酵素水溶液注入の遅延時間を徒に長くすることも好ましくない。時間の経過とともに油分が水から分離して浮上し始めるので、水に溶けた酵素と油分との接触の機会が少なくなるからである。この浄化工程では、その遅延時間を30〜90分にして運転することが好ましい。曝気用の第7ポンプP7の始動は、第5,第6ポンプP5,P6の始動と同時でもよいが、15〜30分遅延させて、グリストラップに酵素水溶液が到達する頃に始動させることが好ましい。洗浄機22は、曝気終了後に所要時間経過してから、好ましくは30分以上経過してから、より好ましくは60分以上経過してから運転を再開させる。洗浄機22の運転再開をこのように遅延させると、その遅延時間の間にグリストラップ23で水中に分散していた未分解の油分が浮上するので、運転再開後の洗浄機22からの廃水によって油分を第4配管34の外へ流出させるということがなくなる。
【0017】
【発明の効果】
この発明におけるグリストラップの浄化システムによれば、洗浄機の運転終了後に所要時間遅延させて酵素水溶液を配管やグリストラップに注入するから、洗浄機から流れて来る高温の廃水によって酵素が失活するという恐れがなくなる。また、曝気終了後に所要時間遅延させて洗浄機の運転を再開するから、その遅延時間の間にグリストラップ内で油分を廃水から浮上させて、その油分のグリストラップからの流出を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 グリストラップ浄化システムの調製工程を示す図。
【図2】 グリストラップ浄化システムの浄化工程を示す図。
【符号の説明】
2 液体微生物製剤槽
3 酵素産出槽
6 散気管
21 酵素水溶液貯留槽
22 発生源(洗浄機)
23 グリストラップ
24 配管
36 曝気手段
T1 タイマー手段
T2 タイマー手段
T3 タイマー手段

Claims (4)

  1. 油分を含む廃水の発生源と、前記発生源の下流側に位置する曝気手段付きのグリストラップと、前記発生源とグリストラップとの間に介在する配管と、前記配管につながる酵素水溶液貯留槽とを含むグリストラップの浄化システムであって、
    前記廃水が70℃を越えるものであって、前記発生源の運転終了時刻から前記グリストラップに流入している前記廃水の温度低下を待つ遅延時間経過後に前記貯留槽から前記配管及び前記グリストラップのいずれかへ前記酵素水溶液注入するためのポンプを始動させることが可能な第1のタイマー手段、前記酵素水溶液の注入から所要時間経過後に前記曝気手段における曝気用ポンプを始動させることが可能な第2のタイマー手段とを有していることを特徴とする前記浄化システム。
  2. 前記曝気手段の運転終了後に所要時間経過すると前記発生源が運転可能であることを知らせる手段を備えた請求項1記載の浄化システム。
  3. 前記第1のタイマー手段によって、前記発生源の運転終了後に少なくとも30分間遅延させてから前記酵素水溶液の注入を開始する請求項1または2記載の浄化システムの運転方法。
  4. 前記曝気手段の運転終了後に少なくとも30分経過してから前記発生源の運転を開始する請求項1または2記載の浄化システムの運転方法。
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