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JP3753868B2 - 口腔用組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スルホコハク酸系界面活性剤0.01〜5重量%、水溶性のマグネシウム塩、カルシウム塩(スルホコハク酸系界面活性剤のマグネシウム塩、カルシウム塩を除く)を0.01〜2重量%、さらに好ましくは非イオン界面活性剤を0.1〜5重量%配合したステイン形成阻害効果を有する口腔用組成物に関する。
【0002】
【従来技術と課題】
ステインは、クロルヘキシジンなどの殺菌剤、茶などに含まれるタンニン系物質、鉄などの金属が原因で起こると考えられている歯牙への色素沈着物であり、審美上の大きな問題である。これを解決するための手段としてはステインを除去する方法と、ステインの形成を阻害する方法が考えられる。ステインを除去するためには、一般に研磨剤や漂白剤が用いられているが、これらにはそれぞれ歯牙を損傷する、刺激が強いという問題点がある。
【0003】
また、ステインの形成を阻害するものとしては、特開平1−125315号公報にはタンニン系物質によるステインをポリスチレンスルホン酸が阻害すること、特開平2−56413号公報には非酵素的褐変反応の進行を阻止してステイン形成を阻害する方法が示されているが、これらは特定のステイン物質のみを考えたものであり、全てのステインに対して効果を持つものではない。さらに、特開平2−200618号公報、特開平2−209805号公報、特開平2−223512号公報に示されたアミノアルキルシリコーンや、特開平3−38517号公報、特開平5−163126号公報に示されたフルオロアルキルリン酸エステルは、歯牙の表面に被膜を形成して、歯の耐酸性を向上し、プラークの形成を阻害すると共にステインの形成も阻害するとしている。しかし、その効果は充分満足できるものでなく、その改善が望まれている。
【0004】
一方、スルホコハク酸系界面活性剤をステイン形成阻害剤として口腔用組成物に用いることは特開平10−17443号公報に開示されている。しかし、スルホコハク酸系界面活性剤は苦味と渋味が強いので、該界面活性剤を配合する口腔用組成物では、使用感の改善が望まれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、安全性に優れ、歯牙を損傷することなくステイン形成を効果的に阻害するためにスルホコハク酸系界面活性剤を配合し、且つスルホコハク酸系界面活性剤由来の味の悪さを改善した口腔用組成物を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このような現状を鑑み、本発明者らは鋭意研究を行った結果、水溶性の2価金属塩がスルホコハク酸系界面活性剤由来の苦味や渋味を抑制する効果を有すること、さらに非イオン界面活性剤を併用するとスルホコハク酸系界面活性剤の苦味も緩和されることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明はスルホコハク酸系界面活性剤を0.01〜5重量%、水溶性のマグネシウム塩、カルシウム塩(スルホコハク酸系界面活性剤のマグネシウム塩、カルシウム塩を除く)を0.01〜2重量%、さらに好ましくは非イオン界面活性剤を0.1〜5重量%配合して、安全性に優れ、歯牙を損傷することなく且つ苦味や渋味のないステイン形成阻害用口腔用組成物を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明に用いるスルホコハク酸系界面活性剤は、一般式(1):
【化3】
Figure 0003753868
および(2):
【化4】
Figure 0003753868
[式1及び式2中、R1は炭素数8〜22のアルキル基もしくはアルケニル基、AOは炭素数2〜3のオキシアルキレン基、nは0〜20、Bは−NH−または炭素数2〜3のモノアルカノールアミン残基、M1およびM2は、それぞれ同一または異なり、水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムまたはアルカノールアミンを表す。]
で表されるスルホコハク酸モノエステルであればよく、特に限定されるものではない。
【0009】
これらスルホコハク酸モノエステルにおいて、R1は天然由来または合成した炭素数8〜22の直鎖または分岐のアルキル基またはアルケニル基のいずれかであり、例えばラウリル、ココイル、ミリスチル、ステアリル、C12〜C14合成アルキル、イソノニル、イソドデシル、オクテニル、ドデケニルなどが例示できる。R1の炭素数が長いほど苦味や刺激は低減され、短いほどステイン形成阻害効果が高くなるので、好ましくは、R1の炭素数が10〜16、中でも12〜14が好ましく、特に、 C12〜C14合成アルキルあるいはラウリルとミリスチルを組合せて用いるのが最も好ましい。M1及びM2は、水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、アルカノールアミンから選ばれる1種であって、それぞれ同一でも、異なっていてもよい。アルカリ金属としてナトリウム、カリウムなどが、アルカリ土類金属としてマグネシウムなどが、アルカノールアミンとしては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどが例示でき、とりわけナトリウムとマグネシウムが好ましい。また、AO基はオキシエチレン基が好ましく、その平均付加モル数nは0〜20が好ましい。平均付加モル数nは小さいほどステイン形成阻害効果が高く、且つ苦味も低減されるので、nが0〜7の場合が好ましく、0〜2が最も好ましい。ここで、平均付加モル数0とは、オキシアルキレンを付加していないスルホコハク酸モノエステルを意味する。
【0010】
一般式(1)で示されるスルホコハク酸モノエステルの例としては、スルホコハク酸ポリオキシエチレン(7モル)ラウリル2ナトリウム、スルホコハク酸ポリオキシエチレン(2モル)ラウリル2ナトリウム、スルホコハク酸ポリオキシエチレン(1モル)ラウリル2ナトリウム、スルホコハク酸ラウリル2ナトリウム、スルホコハク酸ポリオキシエチレン(7モル)ミリスチル2ナトリウム、スルホコハク酸ポリオキシエチレン(2モル)アルキル(C12〜C14)2ナトリウム、スルホコハク酸ポリオキシエチレン(1モル)アルキル(C12〜C14)2ナトリウム、スルホコハク酸アルキル(C12〜C14)2ナトリウム、スルホコハク酸ポリオキシエチレン(2モル)ラウリルマグネシウム、スルホコハク酸ポリオキシエチレン(2モル)アルキル(C12〜C14)マグネシウム、スルホコハク酸ポリオキシエチレン(7モル)ミリスチル2トリエタノールアミンなどが挙げられる。
一般式(2)で示される例としては、スルホコハク酸オレイン酸アミド2ナトリウム、スルホコハク酸ポリオキシエチレン(5モル)ラウロイルエタノールアミド2ナトリウム、スルホコハク酸ポリオキシエチレン(2モル)ココイルイソプロパノールアミド2ナトリウムなどが例示できる。
【0011】
最も好適なスルホコハク酸モノエステルは、R1が炭素数12〜14のアルキル基で、AO基がオキシエチレン基であって、その平均付加モル数nが0〜2のナトリウム塩が特に好ましい。これらは、具体的にはスルホコハク酸ポリオキシエチレン(2モル)アルキル(C12〜C14)2ナトリウム、スルホコハク酸ポリオキシエチレン(1モル)アルキル(C12〜C14)2ナトリウム、スルホコハク酸アルキル(C12〜C14)2ナトリウムなどが挙げられる。これらはその1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
【0012】
なお、一般式(1)および(2)のスルホコハク酸モノエステルは、それぞれ一般式(3):
【化5】
Figure 0003753868
および(4):
【化6】
Figure 0003753868
[式3および式4中、R1は炭素数8〜22のアルキル基もしくはアルケニル基、AOは炭素数2〜3のオキシアルキレン基、nは0〜20、Bは−NH−または炭素数2〜3のモノアルカノールアミン残基、M1およびM2は、それぞれ同一または異なり、水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムまたはアルカノールアミンを表す。]
で示される構造異性体としても存在しえ、本明細書ではこれらの構造異性体も含め、一般式(1)および(2)で表す。
【0013】
これらスルホコハク酸モノエステルの配合量は、通常、組成物全体に対しての0.01〜5重量%が好ましく、さらに好ましくは0.1〜1重量%である。配合量が0.01重量%に満たないと十分なステイン形成阻害効果が得られず、また5重量%を超えると水溶性のマグネシウム塩、カルシウム塩(スルホコハク酸系界面活性剤のマグネシウム塩、カルシウム塩を除く)を配合しても苦味が改善されない。
【0014】
本発明に用いる水溶性マグネシウム塩、カルシウム塩(スルホコハク酸系界面活性剤のマグネシウム塩、カルシウム塩を除く)は_無機塩、有機酸塩のいずれであってもよく、特に限定されるものではない。例えば塩酸塩、硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩、炭酸塩、クエン酸塩、リンゴ酸塩などが挙げられ、中でも塩化マグネシウムや塩化カルシウムが好ましく、特に塩化マグネシウムが最も苦味改善効果の点で好ましい。
【0015】
これら水溶性マグネシウム塩、カルシウム塩(スルホコハク酸系界面活性剤のマグネシウム塩、カルシウム塩を除く)は、通常、組成物全体に対して0.01〜2重量%配合し、さらに好ましくは0.1〜1重量%である。配合量が0.01重量%に満たないと十分な苦味改善効果が得られず、また2重量%を超えると逆に水溶性のマグネシウム塩、カルシウム塩(スルホコハク酸系界面活性剤のマグネシウム塩、カルシウム塩を除く)自体の苦味を呈するので好ましくない。
【0016】
本発明には、さらに非イオン界面活性剤を0.1〜5重量%配合すると、よりスルホコハク酸系界面活性剤の苦味から来る刺激も緩和されるので好ましい。本発明に用いる非イオン界面活性剤は特に限定されないが、具体的には、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル等の糖または糖アルコールの脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセライド、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン脂肪酸エステルなどが挙げられる。中でもポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールエーテルとポリオキシエチレン硬化ヒマシ油が最も好ましい。なお、これらの非イオン界面活性剤は単独で用いても2種以上を併用してもよいが、その配合量は、通常、組成物全体に対して0.1〜5重量%である。0.1重量%に満たないと苦味から来る刺激の充分な緩和効果が得られず、また5重量%を越えると逆に非イオン界面活性剤自体の苦味を呈するので好ましくない。
【0017】
本発明のステイン形成阻害用口腔用組成物は、常法により粉歯磨、練歯磨、ジェル、パスタ、液体歯磨、洗口剤、チューイングガム、デンタルフロス、貼付剤、シーラント、タブレットなどの剤形にできるが、使用性から歯磨剤、液体歯磨、あるいは洗口剤が特に好ましい。
【0018】
本発明の口腔用組成物では、スルホコハク酸系界面活性剤、水溶性のマグネシウム塩、カルシウム塩(スルホコハク酸系界面活性剤のマグネシウム塩、カルシウム塩を除く)、非イオン界面活性剤に加えて、それぞれの剤形に応じて、適宜、研磨剤、発泡剤、香味剤、甘味剤、粘結剤、pH調整剤、湿潤剤などの基材、さらに薬効成分などを、発明の効果を損なわない範囲で配合することができる。
【0019】
例えば、歯磨剤では、研磨剤として、第2リン酸カルシウム・2水和物および無水和物、リン酸カルシウム、第3リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、ピロリン酸カルシウム、水酸化アルミニウム、アルミナ、無水ケイ酸、シリカゲル、ケイ酸アルミニウム、沈降性シリカ、不溶性メタリン酸ナトリウム、第3リン酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、ポリメタクリル酸メチル、ベンナイト、ケイ酸ジルコニウム、ハイドロキシアパタイト、合成樹脂などを用いることができる。これらの研磨剤は単独で用いても2種以上を併用してもよく、その配合量は通常5〜90重量%、練歯磨の場合には5〜50重量%である。
【0020】
発泡剤としては、主にアニオン界面活性剤(スルホコハク酸系界面活性剤を除く)が挙げられ、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウム等のアルキル基の炭素数が8〜18である高級アルキル硫酸エステル塩、N−長鎖アシルアミノ酸塩、α−オレフィンスルホネート塩、高級脂肪酸ナトリウムモノグリセライドモノサルフェート、N−メチル−N−パルミトイルタウライド塩などを配合することができる。これらアニオン界面活性剤には化学的溶解によるステイン除去作用の高いものが多く、特にラウリル硫酸ナトリウムを配合するとステイン形成抑制効果が相乗的に高くなるので好ましい。これらのアニオン性界面活性剤は単独で用いても2種以上を併用してもよく、その配合量は、通常、組成物全体に対して0.001〜5重量%、好ましくは0.01〜2重量%である。
【0021】
また、前記非イオン界面活性剤、アニオン界面活性剤以外にも通常口腔用組成物に用いられる両性界面活性剤やカチオン界面活性剤を配合してもよく、その配合量は、通常、組成物全体に対して0.001〜5重量%、好ましくは0.01〜2重量%である。
【0022】
粘結剤としては、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体、アルギン酸ナトリウムなどのアルカリ金属アルギネート、アルギン酸プロピレングリコールエステル、キサンタンガム、トラガカントガム、カラヤガム、アラビアガム、カラギーナンなどのガム類、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルピロリドンなどの合成粘結剤などを単独で用いても2種以上を併用してもよく、その配合量は、通常、組成物全体に対して0.3〜5重量%である。
【0023】
さらにメントール、カルボン、アネトール、オイゲノール、サリチル酸メチル、リモネン、オシメン、n−デシルアルコール、シトロネロール、α−テルピネオール、メチルアセテート、シトロネリルアセテート、メチルオイゲノール、シオネール、リナロール、エチルリナロール、ワニリン、チモール、スペアミント油、ペパーミント油、レモン油、オレンジ油、セージ油、ローズマリー油、桂皮油、ピメント油、珪藻油、シソ油、冬緑油、丁子油、ユーカリ油などが挙げられ、中でも特にアネトールを多く配合するとスルホコハク酸系界面活性剤由来の苦味のマスキングに効果的である。これら香味剤は単独で用いても2種以上を併用してもよく、その配合量は、通常、組成物全体に対して0.05〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%である。
【0024】
また、サッカリンナトリウム、アセスルファームカリウム、ステビオサイド、グリチルリチン、ペリラルチン、タウマチン、アスパルチルフェニルアラニンメチルエステル、キシリトール、パラチノース、パラチニット、エリスリトール、マルチトールなどの甘味剤を、単独で用いても2種以上を併用してもよく、その配合量は、通常、組成物全体に対して0.01〜5重量%である。
【0025】
さらに、ソルビット、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、キシリット、マルチット、ラクチット等の湿潤剤を単独で用いても2種以上を併用してもよく、その配合量は、通常、組成物全体に対して5〜70重量%である。
【0026】
また、リン酸水素ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム等のpH調整剤、グルコン酸クロルヘキシジン、塩化セチルピリジニウム、トリクロサン等の殺菌剤、デキストラナーゼ、アミラ−ゼ、プロテアーゼ、ムタナーゼ、リゾチーム、溶菌酵素(リテックエンザイム)などの酵素、、モノフルオロリン酸ナトリウム、モノフルオロリン酸カリウムなどのアルカリ金属モノフルオロホスフェート、フッ化ナトリウム、フッ化第一スズなどのフッ化物、トラネキサム酸およびイプシロンアミノカプロン酸、アルミニウムクロルヒドロキシルアラントイン、ジヒドロコレステロール、ビタミンE誘導体、グリチルリチン塩類、グリチルレチン酸、グリセロホスフェート、クロロフィル、塩化ナトリウム、カロペプタイド、水溶性無機リン酸化合物などの有効成分を単独で用いても併用してもよい。
【0027】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。また、特に断らない限り、[%]は[重量%]を示す。
【0028】
下記に示す成分を配合し、常法に従って練歯磨を調製し、評価に用いた。
処方 成分配合量(%)
無水ケイ酸 20.0
ソルビット 35.0
スルホコハク酸系界面活性剤 表1に示す
マグネシウム塩、カルシウム塩 表1に示す
非イオン界面活性剤 表1に示す
ラウロイルサルコシネート 0.1
カラギーナン 1.0
サッカリンナトリウム 0.2
香料 0.9
パラベン 0.2
水 残
計 100.0
【0029】
評価方法
(ステイン形成阻害効果)
直径1cmのハイドロキシアパタイトディスクを歯のモデルとして用い、ヒト全唾液、0.2%クロルヘキシジングルコネート水溶液、上記被験歯磨剤の4倍スラリー上清、0.3%クエン酸鉄アンモニウム水溶液、紅茶抽出液の順に浸漬することを10回繰返し、実験前ディスクとの色差を測定する(ΔEとする)。被験歯磨剤の代わりに蒸留水を用いた場合の色差(ΔE0とする)をコントロールとし、次式によりステイン形成阻害率を算出した。なお、色差の測定には色彩色差系CR−241(ミノルタ製)を用いた。
ステイン形成阻害率(%)=(ΔE0−ΔE)×100/ΔE0
ステイン形成阻害率が大きいほど、効果が高いことを表し、50%以上を有効とした。
この評価結果を、被験歯磨剤で歯を磨いた時の苦味、刺激の評価結果と合わせて、表1に示す。
【0030】
【表1】
Figure 0003753868
【0031】
表1に示すように、スルホコハク酸系界面活性剤を配合した歯磨剤はすべて50%以上の高いステイン形成阻害率を示した(実施例1〜5、比較例6、7)。一方、マグネシウム塩、カルシウム塩(スルホコハク酸系界面活性剤のマグネシウム塩、カルシウム塩を除く)を配合した場合は苦味がなく(実施例1〜5、比較例8)、さらに非イオン界面活性剤を配合した場合は刺激もなかった(実施例2〜5、比較例8)。
【0032】
実施例6
次の処方により、常法に従って練歯磨を調製した。
Figure 0003753868
本品の4倍水希釈スラリーを遠心分離し、得られた上清のステイン形成阻害率を検討したところ75%であり、苦味もなかった。
【0033】
実施例7
次の処方により、常法に従って練歯磨を調製した。
Figure 0003753868
本品の4倍水希釈スラリーを遠心分離し、得られた上清のステイン形成阻害率を検討したところ62%であり、苦味や刺激もなかった。
【0034】
実施例8
次の処方により、常法に従って洗口剤を調製した。
Figure 0003753868
本品のステイン形成阻害率は90%であり、苦味も刺激もなかった。
【0035】
実施例9
次の処方により、常法に従って液体歯磨を調製した。
成分 配合量(%)
ソルビット 15.0
プロピレングリコール 5.0
ポリオキシエチレン(200モル)
ポリオキシプロピレン(70モル)グリコール 1.5
ポリビニルピロリドン 1.0
香料 0.2
サッカリンナトリウム 0.1
ポリオキシエチレン(1モル)スルホコハク酸
ラウリル2ナトリウム 0.4
硝酸マグネシウム 0.1
水 残部
計 100.0
本品のステイン形成阻害率は86%であり、苦味も刺激もなかった。
【0036】
実施例10
次の処方により、常法に従って口腔用パスタを調製した。
Figure 0003753868
本品の4倍水希釈スラリーを遠心分離し、得られた上清のステイン形成阻害率を検討したところ、59%であり、苦味も刺激もなかった。
【0037】
実施例11
次の処方により、常法に従って口腔用タブレットを調製した。
成分 配合量(%)
乳糖 88.0
キシリトール 5.0
ポリビニルピロリドン 2.0
ポリオキシエチレン(1モル)スルホコハク酸
ラウリルマグネシウム 1.0
塩化マグネシウム 0.2
ポリオキシエチレン(60モル)モノステアレート 0.3
サッカリンナトリウム 0.2
香料 0.05
ヒドロキシエチルセルロース 残
計 100.0
本品の4倍水希釈スラリーを遠心分離し、得られた上清のステイン形成阻害率を検討したところ、67%であり、苦味も刺激もなかった。
【0038】
【発明の効果】
本発明によれば、生体への安全性に優れかつステイン形成を効果的に阻害しすることで審美的に優れた歯牙を維持でき、さらに苦味や刺激のない使用感に優れた口腔用組成物が提供できる。

Claims (6)

  1. 一般式(1):
    Figure 0003753868
    および(2):
    Figure 0003753868
    [式1及び式2中、Rは炭素数8〜22のアルキル基もしくはアルケニル基、AO基は炭素数数2〜3のオキシアルキレン基、平均付加モル数nは0〜20、Bは−NH−または炭素数2〜3のモノアルカノールアミン残基、MおよびMは、それぞれ同一または異なり、水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、アルカノールアミンの何れか1種を表す。]で示されるスルホコハク酸系界面活性剤の1種以上、及び水溶性のマグネシウム塩、カルシウム塩(スルホコハク酸系界面活性剤のマグネシウム塩、カルシウム塩を除く)からなる口腔用ステイン形成阻害剤。
  2. スルホコハク酸系界面活性剤のAO基の平均付加モル数nが0〜7である請求項1記載の口腔用ステイン形成阻害剤
  3. スルホコハク酸系界面活性剤のRの炭素数が10〜14であるアルキル基もしくはアルケニル基である請求項1または2いずれか1項記載の口腔用ステイン形成阻害剤
  4. スルホコハク酸系界面活性剤のMおよびMがナトリウムである請求項1〜3いずれか1項記載の口腔用ステイン形成阻害剤。
  5. 水溶性のマグネシウム塩、カルシウム塩(スルホコハク酸系界面活性剤のマグネシウム塩、カルシウム塩を除く)が塩酸塩である請求項1〜4いずれか1項記載のステイン形成阻害剤。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載の口腔用ステイン形成阻害剤を、スルホコハク酸系界面活性剤が0.01〜5重量%、水溶性のマグネシウム塩、カルシウム塩(スルホコハク酸系界面活性剤のマグネシウム塩、カルシウム塩を除く)が0.01〜2重量%となるように配合したことを特徴とする口腔用組成物。
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