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JP3748335B2 - 半導体集積回路装置 - Google Patents

半導体集積回路装置 Download PDF

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JP3748335B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、信号処理動作が高速化された半導体記憶装置に好適な入力回路を備えた半導体集積回路装置に関する。
【0002】
近年、半導体記憶装置の更なる高速化に伴い、該装置には小振幅化された外部クロック信号が入力され、又、この外部クロック信号は相補信号として入力される。このような半導体記憶装置には、外部からの相補クロック信号を内部回路で動作可能な振幅の内部クロック信号に増幅する入力回路が備えられる。そして、この入力回路では、後段の回路の動作マージンを向上するため、同じタイミングで立ち上がり及び立ち下がる相補のクロック信号を生成することが望まれている。
【0003】
【従来の技術】
図7は、従来の半導体記憶装置における入力部1の一例を示す。入力部1は、3つの入力回路2a〜2c、2つのラッチ回路3a,3b、及び、出力回路4を備えている。
【0004】
入力回路2aには、外部から入力パッド5aを介してアドレス信号A00 が入力されるとともに、外部から入力パッド5cを介して基準電圧Vref が入力される。入力回路2aは、基準電圧Vref に基づいて外部アドレス信号A00 を増幅し、その増幅信号をアドレス信号a00zとして次段のラッチ回路3aに出力する。
【0005】
ラッチ回路3aには、前記アドレス信号a00zと正相クロック信号clkzが入力される。ラッチ回路3aは、正相クロック信号clkzの立ち上がりに応答してアドレス信号a00zをラッチし、そのラッチ信号を内部アドレス信号a00cz として図示しない次段の回路に出力する。
【0006】
入力回路2bには、外部から入力パッド5bを介して制御信号RAS バーが入力されるとともに、基準電圧Vref が入力される。入力回路2bは、基準電圧Vref に基づいて外部制御信号RAS バーを増幅し、その増幅信号を制御信号raszとして次段のラッチ回路3bに出力する。
【0007】
ラッチ回路3bには、前記制御信号raszと正相クロック信号clkzが入力される。ラッチ回路3bは、正相クロック信号clkzの立ち上がりに応答して制御信号raszをラッチし、そのラッチ信号を内部制御信号rascz として図示しない次段の回路に出力する。
【0008】
前記正相クロック信号clkzは入力回路2cで生成される。即ち、入力回路2cには、外部から入力パッド5dを介して正相クロック信号CLK が入力されるとともに、外部から入力パッド5eを介して逆相クロック信号CLK バーが入力される。入力回路2cは、外部からの相補クロック信号CLK ,CLK バーをそれぞれ増幅し、それら増幅信号を相補クロック信号clkz,clkzバーとして次段の前記ラッチ回路3a,3b及び出力回路4に出力する。
【0009】
このような入力回路2cは、図8に示すように一般的な差動増幅回路であって、3つのNMOSトランジスタTN1〜TN3、2つのPMOSトランジスタTP1,TP2、及び、2つのインバータ回路6a,6bで構成される。
【0010】
NMOSトランジスタTN1,TN2のソースは互いに接続され、該ソースはNMOSトランジスタTN3を介して低電位側電源VSSに接続される。このNMOSトランジスタTN3のゲートには高電位側電源VCCが供給される。つまり、NMOSトランジスタTN3は定電流源として動作する。
【0011】
又、NMOSトランジスタTN1のドレインはPMOSトランジスタTP1を介して高電位側電源VCCに接続される。NMOSトランジスタTN2のドレインはPMOSトランジスタTP2を介して高電位側電源VCCに接続される。PMOSトランジスタTP1,TP2はカレントミラー回路7を構成している。即ち、PMOSトランジスタTP1,TP2のゲートは互いに接続されるとともに、該ゲートはPMOSトランジスタTP2のドレインに接続される。
【0012】
NMOSトランジスタTN1のゲートには前記正相クロック信号CLK が入力され、NMOSトランジスタTN2のゲートには前記逆相クロック信号CLK バーが入力される。
【0013】
NMOSトランジスタTN1のドレインとPMOSトランジスタTP1のドレインとの間のノードN1は第1出力ノードであって、該ノードN1はインバータ回路6aの入力端子に接続される。インバータ回路6aは、出力端子から増幅した正相クロック信号clkzを出力する。
【0014】
NMOSトランジスタTN2のドレインとPMOSトランジスタTP2のドレインとの間のノードN2は第2出力ノードであって、該ノードN2はインバータ回路6bの入力端子に接続される。インバータ回路6bは、出力端子から増幅した逆相クロック信号clkzバーを出力する。
【0015】
このような入力回路2cでは、外部の正相クロック信号CLK が立ち上がり、外部の逆相クロック信号CLK バーが立ち下がると、NMOSトランジスタTN1がオンされ、NMOSトランジスタTN2がオフされる。すると、ノードN1の電位が下降し、ノードN2の電位が上昇する。そのため、インバータ回路6aは正相クロック信号clkzを立ち上げ、インバータ回路6bは逆相クロック信号clkzバーを立ち下げる。
【0016】
一方、外部の正相クロック信号CLK が立ち下がり、外部の逆相クロック信号CLK バーが立ち上がると、NMOSトランジスタTN1がオフされ、NMOSトランジスタTN2がオンされる。すると、ノードN1の電位が上昇し、ノードN2の電位が下降する。そのため、インバータ回路6aは正相クロック信号clkzを立ち下げ、インバータ回路6bは逆相クロック信号clkzバーを立ち上げる。従って、入力回路2cは、図10に示すように、外部の相補クロック信号CLK ,CLK バーに基づいて、それぞれ増幅した同相の相補クロック信号clkz,clkzバーを生成する。
【0017】
出力回路4には、前記相補クロック信号clkz,clkzバーと、データ信号dataz ,datax とが入力される。このデータ信号dataz ,datax は、出力パッド5fをハイインピーダンスにし、又、出力パッド5fから出力される内部データ信号DQ00をH,Lレベルとして、該内部データ信号DQ00を3値化するために必要となる2ビットデータである。
【0018】
図9において出力回路4の詳細な回路構成を示すと、相補クロック信号clkz,clkzバーはNOR回路4aに入力される。NOR回路4aの出力信号は各転送ゲート4b,4cにゲート制御信号として入力される。一方、データ信号dataz ,datax はそれぞれ転送ゲート4b,4cを介して各ラッチ回路4d,4eに入力される。ラッチ回路4dの出力端子はPMOSトランジスタTP3のゲートに接続され、ラッチ回路4eの出力端子はNMOSトランジスタTN4のゲートに接続される。PMOSトランジスタTP3とNMOSトランジスタTN4は電源VCC,VSS間に直列に接続され、そのドレイン、即ちノードN3からは内部データ信号DQ00が出力パッド5fを介して出力される。
【0019】
このような出力回路4では、クロック信号clkz,clkzバーのいずれか一方の立ち上がりに応答して、両転送ゲート4b,4cが導通状態になる。すると、データ信号dataz ,datax がラッチ回路4d,4eにてラッチされ、データ信号dataz ,datax の反転信号が各MOSトランジスタTP3,TN4のゲートに入力される。
【0020】
図10に示すように、データ信号dataz ,datax がL,Hレベルのとき、両MOSトランジスタTP3,TN4はオフ状態であって、ノードN3、即ち出力パッド5fはハイインピーダンスにある。
【0021】
次いで、データ信号dataz がHレベルになり、クロック信号clkzが立ち上がると、PMOSトランジスタTP3がオンされ、Hレベルの内部データ信号DQ00が出力される。
【0022】
次いで、データ信号dataz ,datax がともにLレベルになり、クロック信号clkzバーが立ち上がると、PMOSトランジスタTP3がオフされ、NMOSトランジスタがオンされて、Lレベルの内部データ信号DQ00が出力される。
【0023】
次いで、データ信号datax がHレベルになり、クロック信号clkzが立ち上がると、NMOSトランジスタTN4がオフされ、出力パッド5fはハイインピーダンスになる。こうして出力回路4は、クロック信号clkz,clkzバーのいずれか一方の立ち上がりに応答して、図10に示すような内部データ信号DQ00を出力する。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、図8に示す入力回路2cにおいて、NMOSトランジスタTN1とPMOSトランジスタTP1はそのオンオフ動作が相補で行われるのに対し、NMOSトランジスタTN2とPMOSトランジスタTP2はそのオンオフ動作が同相で行われる。即ち、クロック信号clkzバーが立ち上がると、NMOSトランジスタTN2がオンしてノードN2の電位が下降するが、ノードN2の電位が下降することによってPMOSトランジスタTP2がオンして、ノードN2にドレイン電流を供給してしまう。一方、クロック信号clkzバーが立ち下がると、NMOSトランジスタTN2がオフしてノードN2の電位が上昇するが、ノードN2の電位が上昇することによってPMOSトランジスタTP2がオフして、ノードN2に対するドレイン電流の供給を止めてしまう。
【0025】
そのため、ノードN1の電位の振幅に対し、ノードN2の電位の振幅が小さくなってしまう。その結果、インバータ回路6a,6bの動作速度に差が生じ、クロック信号clkz,clkzバーのエッジが相対的にずれてしまう。すると、図9に示す出力回路4において、転送ゲート4b,4cの導通・非導通の切り換えタイミングがずれて、間違ったレベルの内部データ信号DQ00を出力するおそれがある。
【0026】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、外部相補信号を増幅した内部相補信号に基づいて信号処理を行う信号処理回路を備えた半導体集積回路装置において、増幅時の内部相補信号の相対的なエッジのずれを防止して、正確な信号処理を行わせることができる半導体集積回路装置を提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明によれば、入力回路は、外部相補信号がそれぞれ入力される一対のトランジスタを備え、各トランジスタの動作に基づいて、出力ノードから内部正相信号を出力する第1の差動増幅回路と、外部相補信号がそれぞれ入力される一対のトランジスタを備え、各トランジスタの動作に基づいて、出力ノードから内部正相信号とは位相が反転した内部逆相信号を出力する第2の差動増幅回路とで構成される。つまり、内部相補信号は、それぞれ別個の差動増幅回路の出力ノードで生成される。従って、第1,第2の差動増幅回路にて生成される内部相補信号の相対的なエッジのずれが防止され、信号処理回路において内部相補信号に基づいて正確な信号処理を行わせることができる。
【0028】
さらに、第1,第2の差動増幅回路の出力端子のうちの少なくとも1つに、該出力端子に接続される回路の負荷が等しくなるように疑似回路が接続される。従って、この疑似回路によって、第1,第2の差動増幅回路の動作特性が同じになる。その結果、第1,第2の差動増幅回路にて生成される内部相補信号は相対的にエッジがずれることが防止され、信号処理回路において内部相補信号に基づいて正確な信号処理を行わせることができる。
【0029】
請求項に記載の発明によれば、入力回路で生成される内部相補信号が、信号処理回路を含み前記相補信号で動作する回路のみに供給される。このことにより、第1,第2の差動増幅回路の動作特性が同じになる。従って、第1,第2の差動増幅回路にて生成される内部相補信号は相対的にエッジがずれることが防止され、信号処理回路において内部相補信号に基づいて正確な信号処理を行わせることができる。
【0030】
請求項に記載の発明によれば、内部正相信号又は内部逆相信号にて動作する内部処理回路を有し、該内部処理回路に対して外部相補信号に基づいて生成した内部正相信号又は内部逆相信号を供給する第3の差動増幅回路からなる第3の入力回路が備えられる。即ち、前記相補信号で動作する回路以外の内部処理回路には、第3の入力回路で生成される内部正相信号又は内部逆相信号が供給される。つまり、入力回路で生成される内部相補信号が、信号処理回路を含み前記相補信号で動作する回路のみに供給されるので、第1,第2の差動増幅回路の動作特性が同じになる。従って、第1,第2の差動増幅回路にて生成される内部相補信号は相対的にエッジがずれることが防止され、信号処理回路において内部相補信号に基づいて正確な信号処理を行わせることができる。
【0031】
請求項に記載の発明によれば、外部相補信号が入力される各入力パッドのうちの少なくとも1つに、該入力パッドに接続される回路の負荷が等しくなるように疑似回路が接続される。従って、この疑似回路によって、入力パッドに接続される回路の負荷の違いによる外部相補信号の相対的なエッジのずれが防止される。その結果、この外部相補信号に基づいて第1,第2の差動増幅回路にて生成される内部相補信号の相対的なエッジのずれが確実に防止され、信号処理回路において内部相補信号に基づいて正確な信号処理を行わせることができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下、本発明を具体化した第1の実施の形態を図1及び図2に従って説明する。尚、説明の便宜上、前記従来例と同様の構成については同一の符号を付してその説明を一部省略する。
【0033】
図1は、この形態の半導体記憶装置における入力部10aを示す。入力部10aは、4つの入力回路2a,2b,2d,2e、2つのラッチ回路3a,3b、及び、出力回路4を備えている。
【0034】
入力回路2dには、外部から入力パッド5dを介して正相クロック信号CLK が入力されるとともに、外部から入力パッド5eを介して逆相クロック信号CLK バーが入力される。入力回路2dは、図2に示すように2つのPMOSトランジスタTP1,TP2、3つのNMOSトランジスタTN3、及び、インバータ回路6aで構成される。NMOSトランジスタTN1のゲートには正相クロック信号CLK が入力され、NMOSトランジスタTN2のゲートには逆相クロック信号CLK バーが入力される。そして、第1出力ノードであるノードN1からインバータ回路6aを介して増幅した正相クロック信号clkzが出力される。
【0035】
入力回路2eには、外部から入力パッド5dを介して正相クロック信号CLK が入力されるとともに、外部から入力パッド5eを介して逆相クロック信号CLK バーが入力される。入力回路2eは、図2に示す入力回路2dと同様に構成される。NMOSトランジスタTN1のゲートには逆相クロック信号CLK バーが入力され、NMOSトランジスタTN2のゲートには正相クロック信号CLK が入力される。そして、第1出力ノードであるノードN1からインバータ回路6aを介して増幅した逆相クロック信号clkzバーが出力される。
【0036】
つまり、この形態では、入力回路2dは外部から入力される正相クロック信号CLK に基づいて正相クロック信号clkzを生成し、入力回路2eは外部から入力される逆相クロック信号CLK バーに基づいて逆相クロック信号clkzバーを生成する。しかも、各入力回路2d,2eでは、ともに出力ノードとしてノードN1が使用される。従って、各入力回路2d,2eのインバータ回路6aから出力される各クロック信号clkz,clkzバーの相対的なエッジのずれが防止される。その結果、各クロック信号clkz,clkzバーにて動作する図9に示す出力回路4において、転送ゲート4b,4cの導通・非導通の切り換えタイミングがずれることが防止され、正確な内部データ信号DQ00を出力することができる。
【0037】
上記したように、本実施の形態では、以下に示す作用効果を得ることができる。
(1)入力回路2dでは、NMOSトランジスタTN1のゲートに正相クロック信号CLK が入力され、NMOSトランジスタTN2のゲートに逆相クロック信号CLK バーが入力される。一方、入力回路2eでは、NMOSトランジスタTN1のゲートに逆相クロック信号CLK バーが入力され、NMOSトランジスタTN2のゲートに正相クロック信号CLK が入力される。そして、この形態では、同じノードN1からインバータ回路6aを介して増幅した相補クロック信号clkz,clkzバーが出力される。従って、各入力回路2d,2eから出力される各クロック信号clkz,clkzバーの相対的なエッジのずれを防止することができる。その結果、各クロック信号clkz,clkzバーにて動作する出力回路4において、転送ゲート4b,4cの導通・非導通の切り換えタイミングのずれを防止することができ、正確な内部データ信号DQ00を出力することができる。
【0038】
(第2の実施の形態)
以下、本発明を具体化した第2の実施の形態を図3に従って説明する。尚、説明の便宜上、前記第1の実施の形態と同様の構成については同一の符号を付してその説明を一部省略する。
【0039】
図3は、この形態の半導体記憶装置における入力部10bを示す。入力部10bは、4つの入力回路2a,2b,2d,2e、2つのラッチ回路3a,3b、出力回路4、及び、疑似回路としてのダミーラッチ回路11を備えている。
【0040】
ダミーラッチ回路11には、入力回路2eから逆相クロック信号clkzバーが入力される。このダミーラッチ回路11は2つのラッチ回路3a,3bの負荷を加算した負荷と同等に構成され、各入力回路2d,2eの出力端子から見た負荷が等しくなるように構成される。
【0041】
従って、入力回路2d,2eの動作特性が同じとなり、各クロック信号clkz,clkzバーの相対的なエッジのずれが防止される。その結果、各クロック信号clkz,clkzバーにて動作する図9に示す出力回路4において、転送ゲート4b,4cの導通・非導通の切り換えタイミングがずれることが防止され、正確な内部データ信号DQ00を出力することができる。
【0042】
(第3の実施の形態)
以下、本発明を具体化した第3の実施の形態を図4に従って説明する。尚、説明の便宜上、前記第1の実施の形態と同様の構成については同一の符号を付してその説明を一部省略する。
【0043】
図4は、この形態の半導体記憶装置における入力部10cを示す。入力部10cは、5つの入力回路2a,2b,2d,2e,2f、2つのラッチ回路3a,3b、及び、出力回路4を備えている。
【0044】
入力回路2fは、図1及び図2に示す入力回路2dと同様に構成される。入力回路2fには、外部から入力パッド5dを介して正相クロック信号CLK が入力されるとともに、外部から入力パッド5eを介して逆相クロック信号CLK バーが入力される。入力回路2fは、外部からの相補クロック信号CLK ,CLK バーに基づいて、増幅した正相クロック信号clkzをラッチ回路3a,3bにそれぞれ出力する。つまり、この形態では、各入力回路2d,2eで生成されるクロック信号clkz,clkzバーが出力回路4のみに出力されて、各入力回路2d,2eの出力端子から見た負荷が等しくなるように構成されている。
【0045】
従って、入力回路2d,2eの動作特性が同じとなり、各クロック信号clkz,clkzバーの相対的なエッジのずれが防止される。その結果、各クロック信号clkz,clkzバーにて動作する図9に示す出力回路4において、転送ゲート4b,4cの導通・非導通の切り換えタイミングがずれることが防止され、正確な内部データ信号DQ00を出力することができる。
【0046】
(第4の実施の形態)
以下、本発明を具体化した第4の実施の形態を図5に従って説明する。尚、説明の便宜上、前記第1の実施の形態と同様の構成については同一の符号を付してその説明を一部省略する。
【0047】
図5は、この形態の半導体記憶装置における入力部10dを示す。入力部10dは、5つの入力回路2a,2b,2d,2e,2g、2つのラッチ回路3a,3b、及び、出力回路4を備えている。
【0048】
入力回路2gは、図2に示すような一般的な差動増幅回路で構成される。入力回路2gには、外部から入力パッド5dを介して正相クロック信号CLK が入力されるとともに、外部から入力パッド5cを介して基準電圧Vref が入力される。入力回路2gは、正相クロック信号CLK と基準電圧Vref に基づいて、増幅した正相クロック信号clkzをラッチ回路3a,3bにそれぞれ出力する。つまり、この形態においても、前記第3の実施の形態と同様に、各入力回路2d,2eで生成されるクロック信号clkz,clkzバーが出力回路4のみに出力されて、各入力回路2d,2eの出力端子から見た負荷が等しくなるように構成されている。
【0049】
従って、入力回路2d,2eの動作特性が同じとなり、各クロック信号clkz,clkzバーの相対的なエッジのずれが防止される。その結果、各クロック信号clkz,clkzバーにて動作する図9に示す出力回路4において、転送ゲート4b,4cの導通・非導通の切り換えタイミングがずれることが防止され、正確な内部データ信号DQ00を出力することができる。
【0050】
(第5の実施の形態)
以下、本発明を具体化した第5の実施の形態を図6に従って説明する。尚、説明の便宜上、前記第4の実施の形態と同様の構成については同一の符号を付してその説明を一部省略する。
【0051】
図6は、この形態の半導体記憶装置における入力部10eを示す。入力部10eは、5つの入力回路2a,2b,2d,2e,2g、疑似回路としてのダミー入力回路12、2つのラッチ回路3a,3b、及び、出力回路4を備えている。
【0052】
ダミー入力回路12には、外部から入力パッド5eを介して逆相クロック信号CLK バーが入力される。このダミー入力回路12は入力回路2gの負荷と同等に構成され、各入力パッド5d,5eから見た負荷が等しくなるように構成される。つまり、この形態では、各クロック信号CLK ,CLK バーを生成する図示しない外部のクロック信号生成回路の負荷が等しくなる。
【0053】
従って、外部のクロック信号生成回路の動作特性が同じとなり、各クロック信号CLK ,CLK バーの相対的なエッジのずれが防止される。これにより、各入力回路2d,2eで生成されるクロック信号clkz,clkzバーの相対的なエッジのずれが防止される。その結果、各クロック信号clkz,clkzバーにて動作する図9に示す出力回路4において、転送ゲート4b,4cの導通・非導通の切り換えタイミングがずれることが防止され、正確な内部データ信号DQ00を出力することができる。
【0054】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、外部相補信号を増幅した内部相補信号に基づいて信号処理を行う信号処理回路を備えた半導体集積回路装置において、増幅時の内部相補信号の相対的なエッジのずれを防止して、正確な信号処理を行わせることができる半導体集積回路装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施の形態における入力部のブロック図である。
【図2】 入力回路の回路図である。
【図3】 第2の実施の形態における入力部のブロック図である。
【図4】 第3の実施の形態における入力部のブロック図である。
【図5】 第4の実施の形態における入力部のブロック図である。
【図6】 第5の実施の形態における入力部のブロック図である。
【図7】 従来例における入力部のブロック図である。
【図8】 入力回路の回路図である。
【図9】 出力回路の回路図である。
【図10】 入力部の動作波形図である。
【符号の説明】
2d 入力回路を構成する第1の差動増幅回路としての入力回路
2e 入力回路を構成する第2の差動増幅回路としての入力回路
4 信号処理回路としての出力回路
CLK ,CLK バー 外部相補信号としての相補クロック信号
clkz,clkzバー 内部相補信号としての相補クロック信号
N1 出力ノードとしてのノード
TN1,TN2 トランジスタとしてのNMOSトランジスタ

Claims (4)

  1. 外部相補信号に応答して内部正相信号及び内部逆相信号よりなる内部相補信号を出力する入力回路と、
    前記内部相補信号に基づいて信号処理を行う信号処理回路と
    を備えた半導体集積回路装置であって、
    前記入力回路を、
    前記外部相補信号がそれぞれ入力される一対のトランジスタを備え、各トランジスタの動作に基づいて、出力ノードから内部正相信号を出力する第1の差動増幅回路と、
    前記外部相補信号がそれぞれ入力される一対のトランジスタを備え、各トランジスタの動作に基づいて、出力ノードから前記内部正相信号とは位相が反転した内部逆相信号を出力する第2の差動増幅回路と
    で構成し、前記第1,第2の差動増幅回路の出力端子のうちの少なくとも1つに、該出力端子に接続される回路の負荷が等しくなるように疑似回路を接続したことを特徴とする半導体集積回路装置。
  2. 外部相補信号に応答して内部正相信号及び内部逆相信号よりなる内部相補信号を出力する入力回路と、
    前記内部相補信号に基づいて信号処理を行う信号処理回路と
    を備えた半導体集積回路装置であって、
    前記入力回路を、
    前記外部相補信号がそれぞれ入力される一対のトランジスタを備え、各トランジスタの動作に基づいて、出力ノードから内部正相信号を出力する第1の差動増幅回路と、
    前記外部相補信号がそれぞれ入力される一対のトランジスタを備え、各トランジスタの動作に基づいて、出力ノードから前記内部正相信号とは位相が反転した内部逆相信号を出力する第2の差動増幅回路と
    で構成し、前記入力回路で生成される前記内部相補信号を、前記信号処理回路を含み前記相補信号で動作する回路のみに供給するようにしたことを特徴とする半導体集積回路装置。
  3. 請求項に記載の半導体集積回路装置において、
    前記内部正相信号又は前記内部逆相信号にて動作する内部処理回路と、
    該内部処理回路に対して前記外部相補信号に基づいて生成した前記内部正相信号又は前記内部逆相信号を供給する第3の差動増幅回路からなる第3の入力回路と
    を更に備えたことを特徴とする半導体集積回路。
  4. 外部相補信号に応答して内部正相信号及び内部逆相信号よりなる内部相補信号を出力する入力回路と、
    前記内部相補信号に基づいて信号処理を行う信号処理回路と
    を備えた半導体集積回路装置であって、
    前記入力回路を、
    前記外部相補信号がそれぞれ入力パッドを介して入力される一対のトランジスタを備え、各トランジスタの動作に基づいて、出力ノードから内部正相信号を出力する第1の差動増幅回路と、
    前記外部相補信号がそれぞれ入力パッドを介して入力される一対のトランジスタを備え、各トランジスタの動作に基づいて、出力ノードから前記内部正相信号とは位相が反転した内部逆相信号を出力する第2の差動増幅回路と
    で構成し、前記各入力パッドのうちの少なくとも1つに、該入力パッドに接続される回路の負荷が等しくなるように疑似回路を接続したことを特徴とする半導体集積回路
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